2023年8月

2023年8月27日(日)
黒磯日用夜市
吾妻光良トリオ+1

黒磯の駅前で催されるお祭り、「黒磯日用夜市」という催しに初参加させていただくこととなりました。最初は泊まってこようか、という話もありましたが、新幹線を使えば楽勝で帰れるということが判り、ちょっと夕涼みな気分で参加できたらいいなあ、などと夢想しております。黒磯はもう50年弱前に中学高校の友人、T君の親戚の別荘があって行ったのが最後でしょうか。昔の話ですなあ。

黒磯日用夜市HP

初めてお邪魔する黒磯日用夜市、何だかんだと関西に行く機会は多いものの関東から北方面に足を伸ばすのは珍しく、東京から一時間ちょいとはいえ、那須塩原で新幹線から在来線に乗り換える辺りでは、すっかり観光気分も盛り上がり、ホームに降りて、都内とはちょっと違った秋の旅情を楽しもうか、と思っていると、

いや、ワシらは多少なりとも空調の効いたここの通路で充分でごぜえます、という老人2名と、もう1名、齢の割には頻繁な方はトイレに行ってしまいました。それからほどなく現地に着き、リハーサルが始まるまでの間、黒磯駅の超シャレオツな図書館のカフェーでお茶を飲んでいると突然の豪雨!心配になってステージやPAブースを見に行きましたが、短時間で止んだのと、設営がしっかりしていたのでしょう、これは開演後のPAブースの様子ですが、機材などもほぼ無事だった様です。備えあれば憂い無し、です。

そしてリハが終わりますと、牧さんは前日で抗生物質の投与が終わったため、飲む気満々で参加しており、楽屋として使わせて頂いた場所で、小宴の開始となりました。

何だ、こんな用途に使わせていたのか!と関係者のどなたかが怒られるとまずいので、一応部屋が特定できない様にモザイクをかけておりますが、わかんねえかなあ・・・、わかっちゃうだろうなあ、と松鶴屋千トセさんの様に悩みつつ掲載しております。そして現地時間16時頃から我々の出番となりました。

このステージ回りの手作りの感じが学園祭、それも高校の文化祭とかを思い出しますが、何でも関係者の方のお話では、この催しも今回が六回目ということですが、こんなステージを組んだのは今回が初めてのことだったそうです。その手作り感に協力するわけではないのですが、吾妻も譜面台が無かった代わりに、急遽マイク・スタンドと段ボールで譜面台を急ごしらえしてみました。ちなみに牧さんは右足元のモニター・スピーカーにコード譜を置いているため、それをガン見しております。

しかし手作りだ、駅前だ、と言っても野外フェスであることに変わりはありません。引きの画で見るとステージ回りはこんな開放的な雰囲気です。

我々のライヴの最中にも時折雨が降って、その際は見に来られている方々も隣の図書館に避難されていましたが、概ね、こんなかなりの数のお客さんにご観覧いただきまして、

こうなるともう我々も年齢的にはロックでウッドストックでラヴ&ピースな世代ですし、ましてや吾妻はこういうこともあろうか、と衣装はアフリカ・シャツ、ギターはギブソンのSG、というしつらえですから、一挙にそちら方面へと傾斜していきます。

後ろで見ている岡地さんの心配そうな顔が印象的ですが、この後も何回か暴れたりしているうちに終演。

とりあえずロックなムードを満喫して日が落ちた頃に4人とも帰路につきましたが、もしまたお呼びがかかった際には、泊りで来てもなかなか楽しそうな催しですなあ。

2023年8月26日(土)
高円寺?
JIROKICHI
吾妻光良トリオ+1

高円寺は四年ぶりの阿波踊りで大混雑が予想されます。余裕を持ってお越しください!

8月のJIROKICHIマンスリーは関西行脚も終わり、ここは原点に戻りましてゲスト無し、という形でお送りします。この8月26日というのは、1958年にアサヒビールさんが初めて缶ビールを発売した日、としても知られておるわけでございまして、この如何にも暑かろう、という8月の終わりに、我々の演奏を見ながら缶ビール、というのもなかなかオツなものではないか、とお勧めしたい今日この頃です。

開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)

JIROKICHI ホームページ

「それと当日は四年ぶりの高円寺・阿波踊りです。次郎吉とは駅と反対側の出口にしか出られなかったり、もろもろの制限があるかも知れませんのでご注意ください。」

前々日に次郎吉店長のタカさんからこうしたメールが来ており、おお、そうか、と思い当たりました。大昔ですが、このイベントのさなか高円寺で飲んでいて南口から北口にたどり着けなかった記憶もあります。ということで、いつもより10分以上早めに家を出て高円寺に着くと、おお、踊りスタートの一時間以上前なのに、

ホームはご覧の様な混雑ぶり。そうか、この日にぶち当たると判っていたら「踊りの曲特集」とか「浴衣でライヴ」とか、いろいろと考えられたかも知れませんが、今更何が出来る、というわけでもありませんので、夏の終わりから秋の兆しを感じられる様な曲を集めてお送りする、まあいつも通りの展開で臨みました。

“Moonlight Serenade”、”I’m In The Mood For Love”となかなか好調に幕を開け、さて、と気がつくと、おお、楽屋に飲み物を置いてきたことに気がつきました。慌てて取りに戻ろうとすると後ろのドラムの方から、

「まあまあ、進めててください。ワシが取りに行きます」

と大変ありがたい申し出を頂きまして、

いやはや、申し訳ありません。実はこの日は何とベースの牧さんが喉に違和感がある、ということで医者にかかったところしばらく薬を飲んだ方が良い、それも抗生物質で早めに治した方が良い、つきましてはそれを呑んでる間はお酒は抜いてください、と吾妻が少し前に言われたのと同じことを言われて、この日はたしなみタイムもノンアル・ビール一本のみのシラフでのライヴでしたので、横からは冷ややかな視線が注がれていました。
さて、出だしのちょい秋を思わせる二曲に続いては”Jamaica Is The Place To Go”、”Montego Bay”、”Sea Cruise”という真夏のリゾート曲3連発。

そして夏といえば忘れてはならないのが終戦の日。それにちなみましてはFour Vagabondsの不朽の反戦歌、”G.I.Wish”

どうした、何か嫌なことでもあったのか、と言われそうな表情ですが、一応情感を込めて間奏を演奏させて頂いている場面であります。夏の終わりに是非、Four Vagabondsの方も聴いていただきたいものですね。

https://www.youtube.com/watch?v=gC2gPQOXzs4

休憩をはさんで、続いては「夏しか弾かないのでうまくならない」といつも言っているスチール・ギター、そんな弱音を吐いている場合か、男なら勝負に出ろ!というほどのことではないかも知れませんが、夏らしくスチール・ギターを使っての3曲。先ずは、昨年吾妻が録音を手伝っていた、ハワイアンの大ベテラン、長尾勝久さんに教えて頂いた”The Night You Said Aloha To Me”

顔の表情は「B.B.キングの影響を受けて・・・」などで説明は出来そうですが、もう少しだけ実力の裏打ちが欲しいところでした。あ、ちなみに長尾さんのCDはこちらであります。

Kat’s sings Hawaiian songs

更にもう10年以上、取り組んでいるでしょうか、スチール・ギターでBeBopを弾きたい!との気持ちで始めたチャーリー・パーカーの”Confirmation”、メンバーからは「またやるのか」、「まだやるのか」、「もう止めた方が良いのでは」などと様々な意見もありましたが、何とかおつきあい頂きまして、

多少苦悶の表情にはなりつつも、無事完奏することが出来ました。そしてこの日のアンコールの客席行脚大会も、このままスチールを活用して行うこととなりまして、

まあ、ボトルネック・ギターと同じだ、と考えればその通りで全然弾けるのですが、何故か膝に乗せて弾くよりも野卑な感じに聞こえるのが不思議なところです。

海外からお見えのお客様も含めて、多少は珍しい出し物として喜んで頂けたでしょうか。

ちょっと難し目の曲を選んだところ、譜面を見ながらピアニカを吹き歩く男、といった画柄の方が深く印象に残ったかも知れません。

2023年8月19日(土)
十三・レインコート
吾妻光良
× RAINCOAT Selection Team

吾妻光良 × 水野快行 × 久米はるき × 鶴田隼人 × 脇本総一郎 × Isa Jamming

何と二週続けて大阪、ですが、何と関西のフィクサーとも呼ばれているK林さんの発案により、吾妻が単身渡阪して地元の方々と渡り合う、という一夜限りの企画です。うむー、意外に人見知りなので大丈夫だろうか、と危惧するところではありますし、周りを見渡しても最早誰一人知り合いはいない、という状態ですが、もう良い大人なんだから(67歳)、頑張らないといけませんね。

開場: 19:00 開演: 19:30
前売\4,000/当日\4,500 (+1ドリンク)

SOLD OUT

レインコートHP

単身渡阪、というのは無かったわけでもないのですが、単身で十三に向かう、というのはこれが初めてです。大阪駅で阪急に乗り換えようと思って駅員の方をつかまえて、

「すみません、十三は何番線に乗れば?」

「ああ、どれでも止まりますわ。」

「いや、神戸行と京都行、どちらですか?」

「一番線から九番線、全部行きよりますわ。」

まったく意味が判りませんが、とりあえず駅員さんの言葉を信じて電車に乗ったら無事に十三に到着。いったい路線はどういう風になっているのでしょうか?ホテルにチェックインを済ませ、何はともあれ初対面の方々ですので早めに出て、定刻の20分前ぐらいにお店に到着。既にドラムの鶴田さんとベースの脇本さんはいらしていました。次々と集まってくるメンバーの方々のお話を聞くと、そんなに普段から良く共演しているわけではなく、中にはこの日17年ぶりに共演する、という方もいるぐらいで、K林さんの見立てで集められた皆さんだ、というのが良く判ります。しかしそれでもこの皆さんの中にどっか共通点がある筈だ、としつこく聞いていくと、何ともともとは20年前ぐらいのハウリンバーでのブルース・セッション・デーで知り合ったそうで、ハウリン恐るべし、ということでしょうか。皆さん手練れの方々で、しかも事前に送った音資料も良く聞いて頂いていたので、リハもすんなり終わってしまいました。皆さん、久々に会う方もいて話に花が咲いているのですが、なかなか輪の中には入れません。

「・・・・・・・」

「吾妻さん、どっか行きますか?」

「行きます行きます!」

ドラムの鶴田さんの発案で駅の反対側にある「世界一厚揚げが旨い店」というところに行ってたしなんだところ、一挙に皆さんと打ち解けることが出来まして、いやあ、お酒の力はありがたいものです。お店に戻って本番スタート、先ずはIsaさん以外の4名編成でギターの水野さんが唄います。

水野さんはシカゴ~アーバン系のスタジオ・セッション・ギタリストの様な流麗なギターを弾きながらストレートな歌を聞かせる方でしたが、それにしても帽子率が75%と高いのが大阪ブルース・シーンの特色でしょうか。ちなみにベースの脇本さんは前日にこれまでトレード・マークだった七三分けをやめてこの日の髪型に変えたそうです。続いて吾妻が久米さんの代わりに入って数曲。

一部の最後はVoのIsaさんが加わって、キャブ・キャロウェイの”Minnie The Moocher”を。Isaさんは、たしなみの時に聞いたところ金属加工の職人をされている、とのことで、あ、それならひょっとしてハウリンバーのお立ち台を作られたのでは?と聞いたところ、あれはIsaさんの会社の先輩が製作~納入された、ということでした。

二部では久米さんのバディ・ガイかテキサス・スリンガーか、というアグレッシヴなステージや、吾妻の夏物の演目なども交えて最後はIsaさんの歌で、”Hold On”~”What a Wonderful World”で一旦終了。

そして本編終了後は、翌日一緒にやる企画のための事前偵察、ということも含めて来場していたタンメンを呼んで一曲。

吾妻の表情も一挙にリラックスしていますが、まあ知った顔がいますと安心してしまいますからね。動物というか、哺乳類だから仕方ないです。ご一緒して頂いた皆さん、ありがとうございました!

2023年8月20日(日)
十三・レインコート
吾妻光良&福嶋TAN-MEN岩雄の
昼飲み酔って候

吾妻光良 × 福嶋TAN-MEN岩雄
[Guest]村地博、井尻昌孝

何と二日続けてレインコート、ですが、前日お初の方々と渡り合った後ですので、二日目はもう知った顔の方々と飲みながら打ち上げ風に唄って弾いて笑う、というそんな夜に、おっと、夜じゃあないんだ、夕方にしてみよう、というこれまたKさんのアイデアに乗っかりまして、楽しい夕べを過ごせたらいいなあ、とそんな企画であります。

開場: 15:30 開演: 16:00
前売\4,000/当日\4,500 (+1ドリンク)

レインコートHP

して翌日、この日の企画はそもそも、前回ピアノの早崎さんと一緒にレインコートに来た時のお店での打ち上げで、タンメンが唄い、吾妻が弾いていた、というその打ち上げみたいなライヴが出来ないだろうか、ということで立ち上がったものです。ですので、ステージの様子も前日とはまるで異なり、机の上に資料や酒が置いてあって、マイクも手に持たず対談番組の様に二人の間にスタンド・マイクが立っている、というしつらえでした。

お客さんからも適当なチャチャを入れてもらいながら、70年代中頃の日本でのブルース・ブームの話、聞き始めた頃に演っていた曲の話、ブルースの日本語化の話、などの話をしながら時折ミニ・ライヴがはさまる、といった形で進行しました。

そして珍しい企画としては、ブルースは歌詞が大切、ということからタンメンが唄い、その後に間髪を入れずにその内容を和訳する、という「ブルース同時通訳コーナー」

やりながら、その昔、亡くなった妹尾さんが歌の合間のハープを一切吹かずに、和訳の歌詞をひたすら喋っていた、なんていうことも思い返しました。ところでこの写真の右側にどっかで見た方が写ってらっしゃいますが・・・、そう!SAXの村地さんです。さすがに吾妻とタンメンの二人だけで盛り上がらなかった場合のことを考えて、K林さんがサックスの村地さんとギターの井尻さんを呼んでおいてくれたのです。

ということで後半は、このお二人の手伝いも受けて色々な曲もお届けしました。そしてアンコールではタンメンは立ち上がり、吾妻しピアノで客席の方々と”Flip Flop & Fly”を大合唱。

またどこか他のお店でも演ってみたいな、という企画でした。K林さん、二日間ありがとうございました!

2023年8月11日(金)
塚本・ハウリンバー
吾妻光良トリオ
ゲスト:福嶋”タンメン”岩雄

木村さんの古希前祝いの前日、折角ですので大阪は塚本のハウリンバーさんにお邪魔することとなりました。で、金曜日ということもあり、ひっさびさに早崎さん抜きのトリオでの演奏となりました。しかし、その代わり、と言ったら何ですが、京都からタンメンに応援に来て頂く、ということになりまして、はい。久々のハウリンバー、楽しみです。

開場: 19:00 開演: 19:30
前売\3,500/当日\4,000 (別途1ドリンク)

ハウリンバーFacebook

ハウリンバーも久しぶりだなあ、最後に来たのはコロナが始まる前だったっけ?と何となく考えていたら、何と前回は2022年の2月12日、何だ、たった1年半前のことでした。確か26周年とかの記念ライヴの一巻でしたね。お世話になっております。そんなわけで慣れ親しんだいつものステージにて三人でのリハを開始。写真はいつもの謙ちゃんに撮ってもらっています。

よぉく見ると吾妻の目の前に何だか、箱だか金網だか良く判らないものが写っているのにお気づきでしょうか? 実はこれ、こんなものなのです。

「ツルさん、これ何ですか?」

「ああ、これはお立ち台ですわ。」

「お立ち台っ?」

「ええ、オープンマイクとかの時に使うんですわ。」

「どっから持ってきたの?」

「いや、近所の鉄工屋さんが作ってくれて。重いです。」

大阪のブルースバー、色々な方が出入りしている様です。前述の様にこの日は早崎さんが欠席ですので、いつもより念入りにゲストのタンメンのコーナーもリハーサルします。

さすがスタンダップ・シンガー、リハの時からタンメンの一挙手一投足に我々3名が集中している様子がお判りでしょうか。そして、リハが終わると前回は井尻君達のバンドも一緒だったので全員が入れる様なチェーン店を駅前で探して入ったのですが、今回は塚本駅前のガード下に繰り出しました。見物に来てくれた井尻君も帯同しましたが、何と前日バイクの事故を起こして両手両足包帯だらけ! 気をつけてくださいよー。そしてもう何回かはお邪魔している「がぁどした」という店に行きましたが、行った途端に「ハウリンでライヴの方? 何時からですか?」と聞かれました。そして開演の30分前には目覚まし時計が鳴って、もう行く時間ですよ、と教えてくれるのがなかなか凄かったです。さて、てなわけで本番スタート。

本番前にタンメンから「吾妻君、今日シャツは何色?」と聞かれどうしたのかと思いましたが、以前西荻のClop Clopで演った時に吾妻もタンメンもそして早崎ももちろん赤シャツ、という時があって知人の方から、目がまぶしくてかなわない、と言われたそうです。この日は

まあ、まあまあ、といった配色だったでしょうか。しかしそれにしてもタンメンは口が大きいですなあ。特にライヴも終盤になってくると

それに拍車がかかります。今までほとんど思ったことは無いのですが、一瞬、昔流行ったニューヨーク・ドールス、というパンク・バンドのデヴィッド・ヨハンセン、という歌手がこんなたたずまいでシャウトしていた様な気がします。

全然似てないじゃないか、と言われそうで、ええええ、確かにこの写真は似てないですが、記憶の中では似てる写真を見たことがある様な・・・、しかし、それはそれとして、このヨハンセンという人、その後、バスター・ポインデクスター、と改名してジャンプやR&Bばかり唄っていたのでまるっきし縁が無いというわけでも無いんです、ええ。そして最後は

傍らにあったピアノも活用して、大ブギ&ジャンプ大会で終了しました。この後はお店でたしなんでから、十三のホテルに行くわけですが、何とバイク事故後の井尻君の車で送ってもらう、という、ジジイ良い気になるなよ、という反省すべき一日の終わり方でした。

2023年8月12日(土)京都・磔磔
磔磔 築106 周年記念!!
木村充揮レッツゴー古稀
木村充輝、吾妻 光良トリオ+1
ゲスト:Leyona

昨年に続いて、二回目の磔磔での木村さんの10日間に参加させていただきます! へえ、木村さん、もう古希なんですかあ、と思いきや、何だ、来年の3月に古希になられる、ということで、吾妻、牧の二学年上ですね、どうでもいいですけど。更に前回はたまたま居残っていただけのLeyona嬢が、今回は最初からゲストで入っておりますので、そりゃもう、譜面の心配も要らずただ飲んでりゃ良い様なものでしてね、あ、そうか、でも木村御大は突然、何を始めるか今回も判らないからなあ・・・、まあ、心してリラックスして臨みたいものです。

開場: 17:00 開演: 18:00
\6,000 + 別途ドリンク

磔磔HP

酷暑の中ですが、阪急に乗ってしまえば十三から京都河原町まで座ったままで40分、あー、こりゃ涼しいし極楽極楽、とつぶやきつつ、京極通りの老舗洋食屋さんでお昼を食べてから磔磔に移動。既に到着していたLeyona嬢やほどなく現れた木村さんに挨拶し、出張帰りの早崎さんも合流してリハに臨みます。最大の課題は突然木村さんが唄い始める曲にどの程度、俊敏に対応できるか、という点ですが、牧隊員の考案した「譜面を50音順に並べておく」という古くからある手法を取り入れることにしました。何しろ酷暑なので、リハから本番の間は磔磔の二階でたしなむことにして、さて一部は木村さんのソロからスタート。

全国的に木村さんの人気は絶大なものがありますが、それにしても地元関西での熱気には凄まじいものがありまして、ソロに続いて我々4人が加わって、数曲伴奏するわけですが・・・、

写真でも伝わりますでしょうか、このギッシリ感。100名、いや150名、ひょっとして200名ぐらいはいるのではないか、というのに加えて「アホー!」、「カスー!」などと飛び交う大声のヤジというか声援。『コロナとは 遠きにありて 想ふもの』的な京都磔磔の夕べのスタートです。しかし、我々は実はそんなにゆとりのある心持ちでもなく、

写真でも伝わりますでしょうか、木村さんが次にどの様に曲を展開していくのか、全員が固唾を飲んでさぐろうとしている、緊張感みなぎるワンカットであります。しかし、実は今回何とありがたいことにリハ終了後、しばらくして「基本これで」という曲順表が発表されたのです。

ですので、写真でも伝わりますでしょうか、数曲演っているうちに段々バンドさんもリラックスしていく様に見受けられます。この後は我々4人だけで5曲ほどお届けしましたが、

定番の”Everybody Loves The Fat Man”でのお客さんのコーラスが、関西風というのか味が濃いというのか、なかなかに”圧”を感じるコーラスで、関西ならではの体験であります。そして二部は、木村さんに続いてLeyona嬢のソロで幕開け。

「それでは最初は、私が18歳の頃に書いた曲を聞いてください・・・、といっても3年前ぐらいのことですけどね・・・。」

木村さんのファン層のオヤジ達を転がす様なギャグにも磨きがかかってきました。そして今度は我々の伴奏で二曲。

そしてこのコーナーが終わると再び木村さんが戻って、後は最後まで全員で突き進みます。Leyona嬢と木村さんの合唱によるはっぴいえんどの「風をあつめて」などという大変珍しい演目もありましたが、我々4名は演りなれてない曲調ですので着いていくのに必死でした。

ご覧の様に今回のステージは木村さんと牧さんの距離が近いので、何かと木村さんからいじられる牧さん、というのが愉快でした。

「あんな、この人マスクしながら演ってんねん。変な人やろ? ハッ! 変な人の牧さん!」

するとそのお言葉を受けて、牧さん、マスクを外しました!

コロナ以降、牧さんがステージでマスクを取ったのはこれが初めてで、場内は満場の拍手に包まれました。木村さんの言葉には人を動かす何らかの超常的な力が備わっているのでしょうか。で、演目も予定通り粛々と進んでいくなか、突然木村さんが振ってきます。

「あ、何か他の曲、演りたいんちゃうの?」

「いえいえ! このリストの曲で充分です!」

いったいどういう展開になるのか、とドキドキしていると聞いたことのあるイントロが奏でられます。メンバーは小声、というには余りにも大きな声でお互いに「おい!ジェリーロール・ベイカーだ!」などと合図しながら50音順の譜面の中から該当曲を探します。

ああ、50音順にしてて良かった、という瞬間ですが、この後も全員でアンコールに応え、Leyona嬢はHarpも吹いて大団円。

ということで、すべての演目を終えて二階の楽屋で記念撮影。

この後は磔磔での打ち上げでしたが、吾妻は何とかして木村さんの「ハッ!」という話芸を盗もうとした努力してみたのですが、なかなか習得への道のりは遠そうです。

2023年8月13日(日)
浜松・ビスケットタイム
吾妻光良トリオ+1

よし!大阪~京都、と来たらツアー・ファイナル、どこかに寄ってもうひと暴れしていくか!ということで、東海地区の重鎮Oさんにお願いして、彼のビスケットタイムで演らせて頂くことになりました。しかも翌日が平日なので身体にやさしい早めの興行です! 吾妻の勤め人時代の先輩のSさん、この辺りに住んでおられ、以前一度、見に来られていたのですが、ひょっとすると来ていただけるかなあ・・・? あと、高校の同級生もゴルフ帰りで来てましたな、どうでもいいけど。

開場: 17:00 開演: 17:30
前売\4,000/当日\4,500 (+1ドリンク500円)

ビスケットタイムHP

ツアー最終日は猛暑の京都で中華の昼食を摂って一路浜松へ。吾妻ツアーズの事前の旅程計画では駅から遠州バスに乗って名所「根上がり松」で下車してビスケットタイムへ、という計画だったのですが、メンバー4名中3名が暑さに根を上げて、いや、音を上げてタクシーに乗車、ツアーコン1名だけは旅情を楽しむためにバスで向かいました。実はマスターの大城さんは、ちょっと前に大病で大きな手術をされたばかりで心配しておりましたが、お元気な様子で何よりです。ビスケットタイムは、富山君達とパワポ・コンサートでお邪魔したのが4年前、トリオ+1で来るのは5年ぶりでした。

写真を見ると夜のムードですが、開演が17時、ということでまだ初めの頃はガンガンに明るい、というライヴでお客さんに来て頂けるかなあ、と不安もありましたが、大城さんの積極的なプロモーションのおかげで、かなりの満員。

逆サイドから見てもこれまた満員で、いやあ、本当にありがとうございます。

時間軸をちょっと戻しまして、前回2019年の時の様子を当ページで確認すると、その時はリハ終わりで「浜松餃子」を食べつつたしなんでいた様ですが、まあ、今回も45分しか無いし近いし、ということで有無を言わさずその店になだれこみ、当然の様に浜松餃子も注文しました。

「浜松餃子って何故モヤシなんだ?」

「その話はきっともう3、4回はしてるな。」

「あ、俺、テレビでそれ見た。」

「え、で、何だって?」

「忘れた。それぐらい大した理由じゃなかった。」

「人生最後の走馬灯の時に浜松餃子には出てきてほしくないなあ。」

「まさに。」

そんな中、ライヴの方は真夏の曲を中心にお届けしましたが、前日、木村さんの言葉のマジックでついマスクを取ってしまった牧さんでしたが、この日はきっちりと元に戻っていました。

あれ、何か吾妻の前にある歌マイクを見てみると・・・、

マイクに何か布切れの様なものが巻き付いているのがお判りでしょうか? 実はリハの時にギターを持ちながらこのマイクに唇が当たるとかすかに「ピリピリ」と電気ショックが来るのが確認され、本来ならばこの電位差を解消すべくいろいろとやるべきなのですが、リハの時間も限られているなか、対処療法として大城さんからマスクを頂いてハサミで切ってマイクにかぶせる、という対策を施しました。まだコロナも走りの頃に街中からマスクが姿を消した時のことを思い返すと新品のマスクをハサミで切るなんて! という気もしますが、ずいぶん遠くへ来たものです。一方、木村さんのバック、という重圧から解放されてせいか、詩生さんはのびのびとピアニカを吹いていました、

そしてアンコールでもその解放感は止まらず、二人でここ二日間封印していた客席行脚に乗り出しました。

客席だけでは飽き足らず、カウンターにも侵入していきますし、

店の外にも向かいます。前回も同様の展開だった様ですが、それで良いんです。

そしてこの入口の脇に座られているお二人、実は吾妻の昔の職場の先輩のSさんで、今回も来て頂けました。それこそマイクに布切れを巻く、とかそういうことを教えて頂いた方ですね。

娘さんと一緒に記念写真を撮らせていただきました。その他にも高校の先輩のDさんにもお越し頂いたりして、いや、本当にありがとうございました。そして最後は、この日お見えになられていた天才ブギウギ・ピアノ小学生、という少年のご両親と、マスター大城さんとで記念撮影。

次回はもう少し、浜松餃子のことも学習して臨みたいと思います。