カテゴリー別アーカイブ: 8月 クアトロラボ/ライジングサン/新宿文化センター

2019年8月

2019年 8月10日(土)
吉祥寺クアトロラボ
“LAST WALTZ”
塚本 功(Gt,Vo) with
吾妻 光良(Gt,Vo)、牧 裕(Bass)

約5年前に吉祥寺にオープンした音楽喫茶? バー?のクアトロラボ、以前、吾妻と牧で演奏したこともありましたが、そのお店が渋谷の新生パルコに移るということで移転前に”LAST WALTZ”と、銘打ったライヴを行うことになりました。塚本さんはこれの1週間後もイノトモさん、という女性の方とDuoで出演します。見た目が暑苦しいのは苦手だ、という方はそちらの方が宜しいかも知れません・・・。

18:00 OPEN / 18:30 START
前売:¥2,500 +drink¥500

クアトロラボさん告知ページ

そんな見た目が暑苦しいのではないか、という危惧がまさに現実となった様な酷暑のこの日、お店の入り時間は当初17時という予定だったのですが、牧さんが事前に確認事項がありクアトロのKさんに電話したところ、あ、16時過ぎから入れますよ、ということだったので、これは家にいるより行っちゃった方が涼しいな、と吾妻と牧は早めにお店に入ってカウンターでへばっておりました。クアトロラボは普段ライヴをやっている様なお店では無いので、楽器やPAもこの日だけ特別に用意して頂くのですが、アンプ類はベースもギターもすべてKさんの私物をお借りしている状況で、いや、でもギターアンプなんて、2台もあるのかな?と気になっていて現場で尋ねたところ、
「大丈夫です、ハードオフで1980円で買ってきました」
ということで、わあ、申し訳ない! それなら家から持ってきたのに!と思いましたが、それはすっかり涼んだ後での話で、家でへばっていた時には、いやあ、こんな暑い日に吉祥寺までアンプ持ってくなんて言わなくて大正解だったわ、という心情でいたのは間違いありません。塚本さんも同じ心情だったのでは無いでしょうか。しかし、この1980円アンプ、とてもこの値段とは思えず、素晴らしい存在感を放っていて、いやあ、お世話になりました。ちゃちゃっとリハを済ませて超特急20分一本勝負で曲決めとたしなみを終えて、先ず第一部は吾妻と牧のDUOからスタート。

やたらとシャウトしている様にも見えますが、一応季節に合わせて涼し気な曲に夏の曲、長い梅雨を思い出す雨の曲などを中心にお届けしました。吾妻が着ているシャツは高円寺のエスニック屋さんで買った、ワニが何匹も並んでいる柄のものですが、ハイブローな方々も数多く住まれている土地柄だからでしょうか、休憩の時にお客さんから
「へえ、こんんなラコステのシャツがあるんですね?」
と尋かれてちょっとびっくりしました。

休憩後は塚本さんのソロ・コーナー、牧のベースも吾妻のギターもどちらもうつぶせになって休んでいる感じが面白いです。それにしても塚本さんのソロは、とても一人で弾いている感じではなく、まるで魔法の様です。曲の多彩さも特筆すべきものがあり、甘い映画音楽から一人ファンクみたいなものまで振れ幅が大きく、甘ーい曲のさ中に突然マジック・サムの曲が出てきたり、ギター玉手箱、の様相を呈しています。さて、塚本さんのコーナーが終わり再び牧と吾妻が加わって3人でのセッション・タイム。

双方とも普段から良くやっている曲に加えて、クアトロラボのイメージに合わせ、吾妻は普段滅多にやらないロックというかポップというか、白人シンガー・ソングライターのランディ・ニューマンの”Every Time It Rains”という曲を歌わせて頂きました。そして最後はKさんのリクエストでイベントのタイトルにもなった、The Bandの映画「ラストワルツ」のエンドロールで流れていたワルツを3人で演奏させて頂きました。結構、しっとりと演奏させて頂いたつもりなのにこんな表情していたのかと思うと残念ですが

いや、こんなこともしてなかったよなあ、おそらくTeradaさんに送って頂いた写真には、ラストワルツのシーンが無い、というだけの話なのか、それとも結果こうなっちゃってたのかは、もはや謎です。ともあれ、11月からは渋谷に移っての営業となりますので、またそちらでも機会があればお会いしましょう。

danraku

danraku

2019年 8月17日(土)
吾妻光良
 & The Swinging Boppers
(guest: 松竹谷 清)

「RISING SUN ROCK FESTIVAL2019 in EZO」
出演決定!!!

出演ステージ:RAINBOW SHANGRI-LA 15:40~
石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージ

RSR ホームページ

事後のライジング・サン フォト・ギャラリー

 大型台風10号の接近により、初日の金曜日は開催中止となった今年のライジングサン。ソニーの担当Mさんからの連絡で、前日の朝5:30に開催の有無が主催会社のホームページで発表される、ということで、明日は何とか天気がよくなります様に、と小学生が遠足の前日に祈る様な気持ちを久々に味わった我々でした。しかし、日頃の行いは良く判りませんが、無事に土曜日は開催、とあいなり、羽田8:00発の飛行機も予定通り飛びます。離陸前の機内では既に綿密な打ち合わせも始まっていました。

「このサビの後、今日は2小節を足してBメロに」
といった音楽的な打ち合わせをしていたら、さながら映画「コットンクラブ」に登場するデューク・エリントン楽団の様で格好良いのですが、内実はあのさあ、来年の五月、ツアーのお誘いあるんだけど、もうダメな奴、誰かいる? と極めて日常的な会話であります。

そして無事に新千歳空港に降り立った我々、左端のソニーのMさんは、前日早朝からの連絡対応、今度出るアナログ盤の準備、そして当日の航空券の受け渡しその他で朝5:30から働いていますので、もう疲労感満載です。しかし、そこから車で約一時間半強、

さすがに北海道、心地よい空気に触れて、ジジイ達も皆笑顔です。そして、ちょっと草地の向こうに視線をやると、

おお、既にキヨシさんも来ています。地元民ならではのホトジェニックな感じが良いですねー。ならば我々も負けじ、とリゾート気分でくつろごうとしますが、

何か、どことなく、ガハハハ、的な下品なイメージがついて回ります。あ、ところで、今回の写真はほとんど、CDジャケットでもお世話になった田辺龍ちゃんの写真であります。今回、ローディー兼撮影として同行して頂いたのです。ナマステー。そして楽屋からキャラバンに乗って移動してライヴを演るステージまで向かいます。

牧さん、エレキベースが似合わないだけでなく、エレキベースのケースも似合いません。バスに楽器を積んでいる時は、高校生みてえだな、と揶揄されていました。

そんなこんなで始まりましたが、写真の様に屋根のある会場だったので、日差しから逃れられたのは何よりでした。

まあ、どこで演ろうと大体似た様なムードの我々ですが、いやあ、古い譜面台を塗り直しといて良かった良かった!そして二曲ゲストで登場して頂いたキヨシさん。

衣装もギターも良い対比だったのではないでしょうか。キヨシさんの二曲目「モンキー・ジョー」では

何故か、突然、二人羽織の様なアクションで演奏したら良いのではないか、という天啓が下りてきたのですが、何か良く判らないアクションでありました。そして終演後は

猛烈な西日の中で、記念撮影。ところで何故カセットなのでしょうね? 吾妻は個人的にはカセットは嫌いです。そして楽屋に戻りケータリング・コーナーで第一ウチアゲ。

本番前にもたしなんでいたので、本日2飲目ですが、札幌行きのバスが出るまでには2時間ほどある、というので、有志5名程度でLeyonaのソロ・ステージを見学に行ったりしていました。タイラズ・クルー、とかいう森の中のステージで、素敵なLeyonaを見学することが出来ましたが、写真を撮るの忘れましたね。さて、ホテルに戻り風呂を浴び22時過ぎ、有志でキヨシさんの店へと繰り出しました。

かつて知ったるバー・バイーア、仲間うちの様な人達しかいませんので、ここは無礼講、とばかりに第二部のライヴを始めてすっかり楽しんでしまいました。

じゃ、キヨシ、そろそろ帰るわ、と店を去りかけた途端に、お店に入ってきたのは、内田勘太郎さんと甲本ヒロトさんのユニット「ブギ連」。
「あ、ど、どうも、勘太郎さん、お久しぶりで」
「おお、吾妻ぁ、久しぶりやなあ。」
「そ、そ、そいじゃ、この」
「何?もう帰んの?」
年功序列のブルース界、この状況ではとても帰れません。

それじゃあ、明日ねー、と周囲のメンバーがどど、と帰り始めましたが、
「おい、お前もブルース界所属だろ!」
と無理矢理赤い人1名を道連れにしまして、その後は先輩達と数曲、お手合わせ。

何とか2時半にはホテルに戻り、翌日は激混みの空港で何とか楽器類を預けて一路羽田へ。帰りの便で一緒になったLeyona、バイオリンの金原さん、音楽ライターの今井さんも一緒に記念写真。

「嬉しいなあ、修学旅行みたいだ」
「違うよ、終活旅行だよ」
怖がりのくせに黒いことを言うのが好きな人達です。そして、一泊4飲の最後を飾るのはいつものライオン。

残念なことに、Leyonaは次の仕事があって参加できずだったので、吾妻は飲んでいる間中ずっと、
「ちぇっ、ここにLeyonaがいればなあ・・・、そしたらメンバーなんて3~4人ぐらいいなくても良いのになあ。」
とつぶやいていて、ひんしゅくを買っていました。てなわけで、見に来てくれた皆さん、ありがとうございました。我々も楽しみました。ナマステー!

danraku

2019年8月31日(土)

新宿文化センター 小ホール
うれし、愉し、大人のためのジャズ講座  スウィングしなけりゃ意味がない!

・PartⅠ
知ればなお愉し! ジャズの歴史から基礎用語まで目と耳で知るジャズ雑学講座
レクチャー対談 ピーター・バラカン×吾妻光良

 

・PartⅡ
スウィングしなけりゃ意味がない!
吾妻光良トリオ+1によるジャズなどの演奏

ピーター・バラカン (Peter Barakan)

吾妻光良(Vo, Gtr),牧裕(Bass),岡地曙裕(Drs),
早崎詩生(Pf)

ひょんなことからお誘いがありまして、上記の様なイベントに参加することになりました。
「吾妻って、ジャズだったっけ?」
でっすよねー、でもご安心ください、吾妻以外の3人はまがりなりにも全員、学生時代ジャズ研に在籍したり、ジャズ教室に通っていたりしたのです! なので多少の不体裁があっても周りのメンバーやバラカンさんが助けてくれる、のではないでしょうか。

 

17:30開場/18:00開演
全席指定 3,000円

新宿文化センター主催公演情報ページへ

 さて、我々としても結構珍しい催しとなりました、新宿文化センターでのジャズ(?)講座、第一部の内容は一ヶ月ほど前にバラカンさん、牧、吾妻の3名で打合せをした結果、バンド全員ステージに上がったままで、実際にちょっと楽器を鳴らしてみたり、バラカンさんの選曲する曲を一緒に聞いてみたり、という形で進めていくことにしましたが、余りジャズになじみのないお客様もいるかも、ということで最初のパワポのスライドは「ジャズは難しくない」、という論調で始めました。

なので、早崎さんもそうだそうだ、難しくなんかなーい!と喜んでいるかの様に見えます。しかし、一応「講座」ですから、ちょっとはガクジュツ的なことも内容に入れようとしたのですが、?

バンドの面々は非常につまらなそうであります。
どうしても、吾妻もブルース/R&B寄りですので、新しい音楽には疎く、モダン・ジャズ以降の選曲はバラカンさんに頼りっぱなしでしたが、フリージャズのところで、バラカンさん、フリーというとやはり、アンソニー・ブラックストンとかですかね? と訊いてみたら「いや、私はああいう音楽はちょっと苦手で・・・」と言われ安心しました。
さて、第二部は演奏コーナーですが「講座」のしつらえにすっかりはまってしまいましたので、いつものライヴとは異なり、背後にパワポのスクリーンを背負う、という形になりました。

しかし実はこの「講座」的しつらえがいつの間にか足かせとなり、第二部の選曲は第一部で紹介した内容の補足説明だったり、歴史をなぞる様な曲だったり、を並べていたら日頃のライヴとは様子が違う、演りなれない曲ばかりが並んでしまいました。メールでメンバーにこんな曲やりますのでね、というのを流したら旅先の岡地さんから
「何となくよそ行きで終わるのはジャズを楽しく!ではないと思います。スイートジェニールーとペーパードールを提案します!」
という返信が速攻で送られてきて、そうか!原点を忘れていたな!と目がさめて、いつもの雰囲気に若干戻りつつもちょっとジャズである、という選曲に落ち着きました。

さて、後半にはふとしたご縁から若手超絶バンド「モンスター大陸」のハーピスト、千賀太郎さんをゲストに迎え、二曲お届けすることになりました。

その昔、まだウィービング・ハープ妹尾さんがご存命だった頃、千賀さんはよく天才子役ハーピストとしてローラーコースターの次郎吉でのライヴに遊びに来ていて、当時ローラーコースターにいた早崎と吾妻は、よく来たねえ、ちっちゃいのにハモニカ上手だねえ、と遊んでいたのです。それからはや20年? ステージ上にも関わらず、いやあ、太郎君大きくなったねえ!とまるで法事の席での親戚のおじさん達の様な対応を取っていました。
そんなこんなで、大変珍しいしつらえの講座とライヴ、楽しく終えて

ウチアゲはレッドクロスの際に、ハッチさんとも良く行っている「世界の山ちゃん」で盛り上がりました。