2018年2月17日(土)
新宿レッドクロス “新宿コネクション”

吾妻 光良トリオ

吾妻光良(Vo, Gtr) 牧裕(Bass)岡地曙裕(Drs)
with  ハッチハッチェルオーケストラ/ズクナシ

東新宿のちょいロックな小屋にお邪魔します。
共演は、以前名古屋からの帰りに3人席に4人
で座って飲みながら帰ってきたハッチさんと、
数年前、渋谷で共演して以来のズクナシさん。
人見知りな我々、新宿というとドキドキします
が、知り合いがいると安心できますね。

18:00 open / 18:30 start
料金:前売¥3,000/当日¥3,500(Drink別)

紅布(Red Cloth) ホームページ

「おう、ハッチ久しぶり!」
「これはアニキ達、お久しぶりでやんす」
これではその筋の方々ですが、まあ表現は違うものの久しぶりに会ったハッチ氏、見た目にはちとそぐわない、先輩をおもんぱかる丁寧な心遣いを感じる再会となりました。3年ぶりぐらいなのかなあ。
「痛風はどうよ?」
「あ、1月に出ました。アニキ達は?」
「俺ら、ずっと薬飲んでるから平気。」
こんな病気ネタから始まり、バカ話に興じるうちに我々のリハも終了、ズクナシさんのリハをチラと見て、それではたしなみに行こう、参りましょう参りましょう、と東新宿の街に繰り出しました。
「前はここに飲み屋があった様な・・・」
「再開発が進んじゃったからなぁ。」
「おい!まだあるよ!奇跡だ!」

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以前、レッドクロスに出た時にたしなみに行った飲み屋さんが、まるで高層ビル街の片隅に咲く一輪のスミレの様に(?)営業しているではないですか。よし!ここしか無い!と入ろうとしたら、開店までまだ18分あるということで断念。表通りに出ると、名古屋で有名な手羽先の「世界の山ちゃん」があり、そう言やあ、初めてハッチに会ったのも名古屋だったなあ、と追憶の名古屋飲みに突入。

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ワイン一本980円、という超コスト・パフォーマンスもあって、短い時間でしたがすっかり盛り上がってしまいました。お向かいに座っていたランデブー中のお二人さん、写真を撮っていただきまして、ありがとうございました。

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さて、お店に戻ると一番手のズクナシさんが始まったところ。ズクナシさんとは渋谷のイベントでご一緒して以来ですが、いやあ、バンドとして無茶苦茶タイトになっていてビックリ!後ほど聞いたら、産休などで休業期間はあったものの、その前は年間140本というライヴをこなしてきているだけでなく海外ツアーも敢行し、現状は子育て中にも関わらずジジイ達を軽く10本以上は上回る年間40本以上のギグ数をキープしているということで、頭が下がります。

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皆さん、見てください、このエミさんのエミ反り、いや、エビ反り!凄いですねー、さすがロック・ハウスですからねー、ロックですねー。ジジイ達が真似したら三日三晩寝込むこと間違いなしです。ちなみにこの凄いシャッター・チャンスでお判りの様に、今回のほとんどの写真は、Boppersの写真とロード・マネージャーでもお世話になっている田辺の龍ちゃんに提供して頂きました。猿人じゃあ逆立ちしても撮れません。

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しかし、こうなると我々も負けてはいられません、そんなに体力も使わずに何とかロックっぽく見せる方法は無いだろうか、と模索した結果、「ちょっと難しそうな顔をする」というのが良いのではないか、と判断したところ、こんな写真になってしまいました。ロックと言ってもプログレ系でしょうか。ちなみにこの日の一曲目のインストは、ジプシー・スウィング系のインストでしたが、途中、ハッチ氏を讃えて彼の名曲「花束とメロディ」を挿入歌として歌わせていただきました。

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なかなか、若い方々からも受け入れられてリラックスした我々、ステージで杯を酌み交わす姿は、ロックというよりは村祭りの様相を呈しています。

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最後はハッチ・ハッチェル・オーケストラ、長ぇーーっ!というハッチの顔が良いですね。彼らを見るのは久しぶりですが、何と昨年は40曲を書いたり、テレビにレギュラー出演したり、となかなかな一年だったらしく初めて聞く曲も多く、独特のちょっと不思議でイカサマっぽいハッチ・ワールドを堪能いたしました。右端のアコーデオンの女性は前のハッチ楽団にも在籍していて、強烈に記憶に残っているのですが、どうしても彼女の歌っていた曲が思い出せず、リハの時にこんなやりとりがありました。
「ハッチ、彼女歌ってるよね?」
「はいはい、やってますよ」
「何て曲だったっけ?『プレミアム・フライデー』?」
「違いますよ!『ハングリー精神』ですよ!」
もう無茶苦茶な記憶力です。

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そしてこの写真でも判る様に、以前よりもロック度が増しています。たまたま仕事場が近くて見に来ていた、ブルース・ギタリスト/評論家の小出先生もウヒャウヒャ言って喜んで見ていました。

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アンコールは何と全員でステージに上がり、ハッチの発案で「蛍の光」を熱演。雰囲気はもうロック!ですね。
「蛍の光、ってスウェーデンスコットランド民謡なんですよね。」
「へえ、そりゃ知らなかった」
スウェーデンスコットランド人も閉店のBGMに使われるとは思ってもいなかったでしょうね。一体全体どうして閉店のテーマに使われる様になったんでしょうね?」
「ハッチ、その前に卒業式だから」
「あ、そうか」
サウンド指向のハッチには、モノの道理が良く判っていないところがあります。吾妻のこの日の新発見は、蛍の光とサム・クックの”Bring It On Home To Me”が非常に似たコード進行をしているということで、これは今後どこかで使えますな。

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ウチアゲではズクナシのエミさんと同じテーブルに。吾妻が何故こんなにカレーうどんに驚いていたのかは今となってはすべて謎のままです。

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2018年2月16日(金)
中野ブライトブラウン
プレミアム・フライデー企画

アンデーが好きな曲を吹く夜

アンドウケンジロウ(cla/sax fromカセットコンロス)
吾妻光良(Vo,Gtr) 牧裕(エレキBass)
岡地曙裕(Drs) 早崎 詩生(pF)

今年も演ります、もはや死語(?)と化したという話もあるプレミアム・フライデー企画。
初回は関東随一の唄心を持つクラ/サックス 吹きのアンデーが吹きまくります!

19:00頃 open / 20:00 start
料金:前売¥2,700 + 1Drink 以上

ブライトブラウン・スケジュール


プレミアム・フライデーと申しましても、そんな午後3時とかに勤務先をドロンできる様な人ばかりではなく、というよりせいぜいいつもより30分ほど出て来れればラッキー、という方も多いでしょう。我々も例外ではなく、ブライト・ブラウンに入ってから客入りの時刻までの1時間で、アンデーのやりたい曲をすべてリハしないとなりません。
「おい、何からやる、何から」
「ええと、今譜面台に乗ってるこれから」
「これってどれだよ」
「いや、だからあれ」
と混乱の極みのなか、いったい全部で何曲あるのかも定かではない状態でとりあえず全曲さらい終えて開場5分前、一応、年功序列で若いアンデーだけは立ちで、その他のジジイ達は座り、といういつも通りのセッティングで20時に開演となりました。

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世の中には色々なバンドがあるもので、我々はある意味スクエアといいますか、開演までには当日のすべての曲順が決まってないとどうにも居心地が悪いのですが、一方でローラー・コースターの小出さんの様に、その場にならないと何の曲をやるか自分でも判らない、という人もいたりします。で、この日も我々としては決めたいところですが、曲順を決める時間的余裕が無いことに加え「アンデーが好きな曲を吹く夜」ということは「アンデーが好きな曲順で吹く夜」でもあるわけで、ある程度アンデーの意向を尊重する必要もあるわけです。おい、じゃアンデー、一曲目と最後だけ決めとくから、あとはステージでやりたい曲を伝えてくれ、あい、オッケーです、ということにあいなったのですが、実際にやってみると、いったいどの曲を演ってないのか、あと何があるのか、がまるでわからないため、こんな具合に曲のリストを見せながらの進行となりました。ちょっとカラオケっぽくもあります。

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そしてこのプレミアム・フライデー企画、吾妻と牧さんはこのブライト・ブラウンの楽器を使わせて頂いておりますが、企画立ち上げ当初の約1年三ヶ月前に変えて以来、一度も切れていなかった弦がついに切れました。しかし、こういうこともあろうか、とカバンの中には替えの弦を入れておりますので、しっかりと一曲の中で張り替えることが出来ました。

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アンデーといえば、やはりバンバンバザールの頃から今のコンロスに至るまでどうしてもクラリネットのイメージが強い、という方も多いと思いますが、この日はテナーのブロウも大炸裂。アンコールの一曲目は、そのブロウ・テナーの大有名曲、ビッグ・ジェイ・マクニーリーの「ディーコンズ・ホップ」、最初は手拍子とテナーだけで始まります。我々も嬉しそうですが、左端で見ている富山さんも嬉しそうです。

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途中からサビに入ると我々の伴奏が加わりますが、吾妻は何かを歌っているわけではありません、ギャー!と言って騒いでいるのです。そういう曲なのです。

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そして勢いが止まらなくなったアンデーはそのまま客席に流出、じゃねえや、乱入。

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満場の拍手を浴びながら客席を練り歩き、大団円を迎えました。

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奥さんの目撃談によると、家でこんなに熱心に譜面を書いているアンデーは見たことが無い、という話でしたし、翌日届いたアンデーのメールにも
「慣れないブロウのせいか唇やら顎やら首やら腰やらうっすら痛いですが、それもまた心地よいです。」
という記載があったぐらいで事前準備も当日の力の入り方もなかなか凄い企画でした。ということで一回で終わらせるのは余りにも勿体ないので、またどこかでやるか、という画策が既に始まっている、とも聞きます。その際はまた宜しくお願いします。

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2018・近畿縦断ツアー!

ツアー初日:2018年2月10日(土)
和歌山 OLD TIME

吾妻 光良トリオ+1

吾妻光良(Vo, Gtr) 牧裕(Bass)岡地曙裕(Drs)
早崎詩生(Pf)

2018年初頭を飾る近畿縦断ツアー、初日は
初めて訪れる和歌山です!オープニング・
アクトには、”ドロドロ・バター”でお馴染みの
マサ・タケダさんの楽団、トリオ・ソ・ブランコ
にトミー井尻氏、更に女子だけのバンド(?)
Wayward Girlsをお迎えしています!

18:30 open / 19:20 start
料金:前売¥3,500/当日¥4,000(1drink別)

OLD TIME スケジュールページ

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ツアー・ファイナル:2018年2月11日(日)
大阪 Mother Popcorn

吾妻 光良トリオ+1

吾妻光良(Vo, Gtr) 牧裕(Bass)岡地曙裕(Drs)
早崎詩生(Pf)

2018年初頭を飾るツアーもついに最終日、
以前、サードストーン・バンドさんと対バン
で出て以来、二度目の出場です!
若い友人のトミー井尻ィ氏と対バンです!

17:30 open / 18:30 start
opening act 井尻昌孝 & The Loose Hepcats
料金:前売¥3,500/当日¥4,000(1drink別)

マザー・ポップコーン HP

「和歌山~大阪か!近畿縦断だな!」
と盛り上がった我々ですが、実はOLD TIMEに来たことがあるのは岡地さんだけ、なおかつクルマでしか来たことが無いので土地勘ゼロ、残る3人は和歌山に来るのはこれが初、というわけで位置関係も良く判っていません。

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一応、小学校でも中学校でも日本地理は習っている筈ですが、頭で描いていたツアーの移動行程はA、しかし正解はB、と余り縦断感はありませんでした。しかも慣れない特急に乗ってきたせいか、吾妻はライヴハウス二軒への、そして井尻ィさん、マサさんへの東京土産4点をすべて電車内に置き忘れてきてしまいました。そしてオールドタイムに入り、順調にリハも終わり土砂降りの中ですので楽屋でコンビニの酒とツマミをたしなみつつ待っていると開演。先ずオープニング・アクトはWayward Girlsのお二人。

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ちょっとマリア・マルダー風のサウンドの女性デュオで、ギターの方のフォーク風のスリー・フィンガーの指さばきは、吾妻の3倍ぐらい達者でした。続いてはマサ・タケダ率いる、トリオ・ソ・ブランコ+トミー井尻ィ氏。

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迷曲(?)「どろどろバター」をはじめとしたマサ・ワールドに井尻ィ氏のジャンピン・ギターが絡む、というなかなか見ごたえのあるステージでした。ドラムの方の若々しいナウなビートと弾き語りをやる中で独自に身につけたというマサ氏のベース付サイドギターが見事なコンビネーションでした。そして我々は3番手。

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初めて呼ばれた和歌山、ということでジジイ達、嬉しそうですね。ちなみに今回のツアーは写真の自撮りをすべて断念し、若い方々にすがりましてマサさんと井尻ィさんから沢山送ってきて頂きましたので、折角ですから一名ずつ見て参りましょう。

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オールドタイムには、生ピアノがある、ということで喜んでいた赤い人ですが、アップライト・ピアノなのでどうしても顔が見えにくいのは仕方ないです。その反動なのか、翌日のマザー・ポップコーンのエレピの配置は、よりお客さんから顔が見やすい様に、という角度に自らセットしておりました。

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いつもと変わらない(?)様に見える牧さんですが、よーーく見ると目をつぶっている様ないない様な・・・。

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そして、まだシャツが濡れていないからでしょうか、普段だと「海の生き物」然とした岡地さんもこの日は「森の生き物」的です。

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そして吾妻のこの表情は何でしょうか?説教中なのでしょうか、麻生財務大臣の物真似でしょうか。

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そしてライヴの終盤は恒例のトルバドール・ショウ、初めての地ということで周りの視線もちと冷たいのかな、という様なことを現場でも感じておりましたもので、

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より和歌山の皆さんに溶け込むべく、客席に座って弾いたりもしてみました。交流は大切ですよねー。そして交流といえばウチアゲ。

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Wayward Girlsの皆さんやマスターも含めてお座敷居酒屋でお疲れさま。酔いすぎることもなく、楽器を置き忘れることもなく、無事に宴を締めくくりました。

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そして翌日は大阪本町のマザー・ポップコーンに4時入り。おい、どうする?時間空いちゃうよな、和歌山城行く?加太、とかいうところに行く?と諸々の案も出たのですが、一旦大阪に出て久々の、おそらく名古屋でひつまぶしご飯を食べて以来のグルメ観光ということで、

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有名ななんばの「自由軒」に。ああ、久々の自由軒で大満足!というHさんから、特に何ということも無いかな、というMさんまで人それぞれの感想でした。
さて現場に入り、チェックイン、リハを済ませると秋のとあるイベントでお世話になる、有山じゅんじ先輩とたしなみの席に。昔話や噂話で散々盛り上がりましたが、ああー、写真撮るの忘れたーっ!そしてお店に戻ると既にオープニング・アクトの井尻ィさんのLoose Hepcats さんの演奏が始まっていました。曲はワイノニー・ハリスの”Oh,Babe!”

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全員のコーラスもバッチリ、アレンジもバッチリ、という井尻ィさん達ですが、実は井尻ィさんの後ろで見えない、一番左側のトランペット吹きは80年代前半に吹き込んだBoppersの一枚目でも吹いてる”松ブー”です。若いメンバーに混じって吹いている松ブーに「ジジイ、頑張れ!」と声援を送る我々でした。

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この日は関西のジャンプ・シーンのフィクサー、とも言われる中村さんが一曲ゲストで入って、ルイ・アームストロングの”Life is so peculiar”をご披露。写真は吾妻が撮ったので、またまたボケていますが。

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我々の出番では、先ずマサ君を迎えて、”Swingin’ on the Moon”、途中でマサ君の”どろどろバター”を挿入歌として使用させて頂きました。

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そしてニューオリンズでこの曲を知らない、というヤツがいたらそれはもぐりだ、と言われるほどご当地では有名らしいファッツ・ウォーラーの”If You’re A Viper”を歌っていたら、突然有山さんが乱入!ごめんごめん、ワシも歌っとるんや、と後で言っておられましたが、有山さんがもぐりのわけはありませんから、きっちり歌詞も知っておられるのです。

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さあ、そして関西といえばこの人!福嶋”タンメン”岩雄氏にも二曲ほど歌っていただきましたが、この日の”Nobody Knows”の凄かったこと!ソロが終わって、日本語で歌い始めた途端に、あたかも風で霧が晴れていく様な感じで会場の雰囲気が一変していくのが感じ取れました。タンメンは凄いです!

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そしてアンコールに向けて何やら大掛かりなセット替え・・・。

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そう、アンコールはLoose Hepcatsとトリオ+1が双方ステージに上がって、何とドラム、ベース、ピアノも途中で入れ替わる、という企画でした。一部、ピアノのところでは、Looseの女性ピアニストが早崎を色仕掛けで罠にはめよう、という画策もあった様ですが、ギリギリ正気を保っていた早崎氏、難を逃れることが出来ました。

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共演曲は、ジョー・リギンスの”Loosiana”、というよりはBoppersの「高田馬場」井尻ィさんと吾妻の身振りは煮込みが「80円」のところですね。

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そして、終演後は有山さんとたしなんでいた大阪の名チェーン店に戻って大団円。よっしゃ!良かったな!という縦断ツアーでありました。