2023年12月6日(水)
高円寺 楽や
吾妻 光良/照本 史 DUO
9月に初めて照本さんと二人で演った楽やさん、舌の根も乾かぬうちに、というのは言い回しが違う様な気もしますが、すぐに二回目の公演とあいなりました。平日ですが限定30名様、ということですので、お越しになられる際は、マスターにメールで予約を入れてください、とのことでした。マスターのメールは 、luckya-tetsu@docomo.ne.jp だそうです。他にもメッセンジャーというので予約できるみたいです。(SNS弱者なので良く判らない)
開場19:00 開演19:30
チャージ:1,000円+オーダー &TIP
楽やさんHP
2023年12月2日(土)
三鷹 バイユーゲイト
吾妻光良トリオ+1-1
ゲスト:堀池 ヨロ市
こちらも毎年恒例になりつつある、師走のドラムレス・トリオでのバイユーゲイト。まあいつもの四人で並ぼうとすると余りにも狭い、ということがこの編成になった主な理由ですが、それにしても年の瀬に三人だけ、というのは寂しくないか?とお思いの貴方に貴女、でっすよねー、ということで、何とその昔「万国ビックリボーイズ」「魅惑の羽衣」といったバンドでジャンプ界、ブルース界のみならず、ジャパニーズ・ロカビリー・シーンにさえもその名を轟かせていた歌手「オイリー堀池」転じて堀池ヨロ市をゲストに迎えます!乞うご期待!
開場19:00 開演20:00
チャージ:3,000円 +ドリンク
当日の朝、突然【緊急連絡】というタイトルのメールが入り、何事か、と思うと牧さんから体調不良で本日のライヴには参加できない、という内容でした。うう、どうする!? とうろたえたりジタバタしたりするかな、と思いましたが、こうしたタイミングですと、もう今更代打を立てるわけにも行かず、よし、早崎さんと二人で乗り切るしか無いな、と意外に冷静な判断を選択いたしました。ということでバイユーでの初DUOでしたが、
確かにこんなに広々としたバイユーもそう無いか、という快適空間ではあるのですが、やはりベースという楽器がいない欠落感は相当なものがあり、何とかその穴を埋めようとギターの人も
ピアノの人も
やたら頑張るわけですが、DUOにしては力が入り過ぎなのではないか、という反省点もございました。そんな頃、カウンター左端の鏡の前では、
謎の白シャツ紳士が身だしなみを整えておりました。そして、いったいこれは誰だろう?と周囲から不思議がられることも特になく、ごく自然にゲストの堀池氏が登場しました。
やはりスタンダップ・シンガーですから身体の動きにも表情があります。ただ、実際のライヴ現場ではなく、後でこうして撮られた写真だけを見ていると判らない仕草も多いもので、
何でしょうか。カニ? 色々な曲はあるけど、カニの曲なんか演ってないです。そして
アジャパー? いや、10だからなあ、カニに続いては10本足でイカ? いずれにせよ、そんな曲も演ってなくて、この日、堀池氏が歌ったのは、戦前のトミー・ジョンソンのブルース、ジョー・ターナーのバラード、そしてルイ・プリマのジャスト・ア・ジゴロ、とバラエティに富んだ選曲でしたが、どの曲も堀池氏独自解釈の日本語詞なども交えて終始楽しいゲスト・コーナーでした。
そして3曲歌い終わってステージを去る堀池氏、お客さんと握手を交わして去っていきますが、こういうチトリン・サーキット的な仕草も良く似合います。
そしてアンコールにも再び堀池氏を呼び出して真冬なのにロックンロール大会。
とまあ、ここ最近東京のブルース・シーンにも出てきていなかった堀池氏に、バンドやんなよー、今、脂が乗ってんじゃん、頑張れよー、といろいろけしかけたりもしましたが、今後の活躍に期待するところ大であります。と言いながらもどこか気にくわないところもあったのでしょうか? こんな写真も・・・。
どういった理由でこんな表情になったのでしょうか。知らんけど。
2023年11月30日(木)
両国門天ホール
久原大河 50 個展 HALF A MAN vol.4
~東京編~ side.D
永井ホトケ隆・吾妻光良DUO
色々とお世話になっている大河画伯の御年50歳記念の個展、というものの一環として何とホトケさんとのDUOで演奏させていただくこととなりました。テレビも無ぇ、ラジオも無ぇ、車もそれほど走って無ぇ、と歌ったのは吉幾三さんでしたが、ドラムも無ぇ、ベースも無ぇ、ピアノもまったく誰もいねぇ、オラ、こんなDUO嫌だ~、とならない様に精一杯務めさせていただきたく思っております。なお、画伯の「特性オマケ付」というお楽しみもあります。つうか、本当は「特製オマケ」ではないか、とは思っているのですが。
開場18:30 開演19:30
前売:4,000円/当日4,500円(+1ドリンク、画伯特性オマケ付)
門天ホール・スケジュール
初めてお邪魔する両国の門天ホール、ホール、という名称からタキシードにドレス、といった男女がシャンパン片手に更紗の幕が高い天井から垂れ下がる中で静かに語り合う、そんなブルースにはちと場違いの場所を思い浮かべつつ緊張して入っていくと、意外に小ぢんまりとした場所で、壁に飾られている画伯の作品の雰囲気とあいまってどこかシャレオツな地方都市の最先端カフェの様でもありました。
リハを終えて本番まで、まだ二時間近くあったので画伯とホトケさんと三人で近所のもつ焼き屋さんでずいぶんゆったりとたしなんできましたので、もうそうそう喋るネタも無いか、と思っていたのですが、いざ始まってみるとなかなか談笑も止まらない様でした。
まあ、40年以上前にはだいぶ長い時間を一緒に過ごしていましたからねえ。休憩時間中もご来場頂いていたS女史や著作権で、ごく僅かなれど若干潤っているという噂のIさんなどと昔の話に花を咲かせておりました。
ところがつい話に夢中になりすぎた結果、あ、そろそろ二部だな、その前に・・・、とトイレに行ってからステージに戻ってみると、もうホーさんは板づいておられて、何ともバツの悪い感じになってしまいました。
演目は9割方はブルースでしたが、ブルーヘブン時代にアンコールで良く演っていたもともとはカントリーの曲をレイ・チャールズが歌っていた「クライング・タイム」なども合唱させていただきました。これまた懐かしい。
ほとんどの曲は二人のギターと歌、でお届けしましたが、一曲だけサム・クックの「ナッシングズ・ゴナ・チェンジ・マイ・ラヴ・フォー・ユー」は久々のホトケさんのハンドマイクでお届けしました。
まあ何しろ二人だけですので、ありがとうございましたー、それではメンバー紹介です、とやるのもあっという間に終わるのが良いところです。
そして終了後は、画伯を囲んで記念撮影。
ど、どうしたんだ、この流血は? ケンカか? ガサ入れか?と思ってしまいそうですが、前日に自転車で大コケして流血してしまった、という画伯でした。いろいろありますなあ。写真こそありませんが、終演後は初日と二日目に出ていた吉森さん、白崎さんも交えて、近所の中華屋さんからのおかずをつまみながら終電ギリギリまで打ち上がらせて頂きました。画伯、早く傷を治しなさいよー。
All phtos by Fujiyama
2023年11月25日(土)
群馬ながめ余興場
吾妻 光良 & The Swinging Boppers
さあ、何年ぶりか、というと5年ぶりの群馬は桐生の近く、赤城の山も今宵限りか、の里、大間々町の古くからの芝居小屋「ながめ余興場」でのBoppersライヴでございます。現在オープニング・アクトの方も含めもろもろ調整中ではございますが、首都圏からもそうは遠くないこの珍しい劇場での一夜、是非、皆さんと一緒に盛り上がりたいものであります。風の噂によると北海道からはGさんが、沖縄からもBさんが来られる、などという話すらあります!
17:00開場/18:00開演
前売4,000円/当日4,500円
小学生以下の方は無料
前回、2018年のながめ余興場公演から数えて何と1869日ぶりとなるこの日、北千住から乗車組の8名も乗車直後はまあまあな元気ぶりを見せておりましたが、
弁当などを食べて人によっては若干たしなんだりしているとすぐに
良くある睡眠Boppersモードに突入していました。そんな頃、途中乗車してくる岡地さんとは電車内で待ち合わせの筈だったのですが、電車の時間を伝え間違っていたため、一人先に赤城の駅に到着していました。
ちなみに早崎さんのご友人から送られてきた写真であります。まあ、とりあえず無事に赤城駅で合流を終えて、5年前とは180度異なったアングルで記念撮影。
そして迎えの車に乗って5分ほど行くと久々に見るながめ余興場。なかなか堂々とした建物です。
中に入って二階席後方から見てもなかなか、圧倒される様な格式高いたたずまいがあります。
何か、以前お邪魔した時よりも格段に綺麗になっている印象がありまして、客席も床暖房になっているそうで令和になってまた人気が出始めているのかも知れません。
で、各自楽器をセットしたり譜面を揃えたり個人練習したり、という中、吾妻だけは花道にうずくまって何か作業しております。
ま、これに関しては後述しますが、無事リハも終わり控室では、主催者の小柴さんを囲み大変美味しいお弁当とお酒をいただきつつ、また記念撮影。
そうこうするうちに会場ではオープニング・アクトの5年前にもお願いした群馬のアイリッシュ音楽の重鎮「ピッグ・オン・ザ・ツリー」さんの演奏が花道で始まりました。
アイリッシュ音楽が大好きな牧さんはリハの時からピッグ・オン・ザ・ツリーさんの演奏を食い入る様に眺めておりました。何しろながめですからね、知らんけど。
休憩をはさんで我々の出番ですが、もう当然の如く登場は花道から。お約束であります。
非常に多くの、300名をゆうに超える皆様にお越しいただきまして、もう感謝感謝、であります。ワイヤレスが動作不良、ということも無く無事にステージにたどり着きますと、もうそこはいつもの様に目盛を上げてみたり、
カーンパーイ!と叫んでみたり、
あれ?一人だけ叫んでいませんが、まあともかく順調にステージは進みまして、一部の最後の曲はやっぱり芝居小屋にふさわしいのは和物だろ、ということでジャッキー・ロビンソン改め「栃東の取り組み見たか」。そう、5年前にも一部をこの曲で締めくくっていたのですが、その時は歌詞を「日馬富士のケンカを見たか」に変えて歌っていましたので、今回はオリジナル歌詞に戻しました。そして間奏部分ではギターソロに続き、冨田さんも持ち込みのワイヤレスで花道でソロを取り、
しばらくすると突然、
お、どうした? 弁慶のなぎなたか?仇討ちか?赤城の山も今宵限りか?というシーンが繰り広げられましたが、
何のことはない、続いてソロを取る西川さんにはワイヤレス・マイクがついていないので、物干しざおにつけたワイヤレス・マイクで西川さんの音を拾う、というここ日本では大変珍しい「ワイヤレス/音声さんショー」を展開していたわけです。先ほどリハの前に吾妻が花道にうずくまっていたのは、この準備のためだったのですな。そしてテナーのソロが終わり歌に戻るところでは、
冨田さんに音声さんのアシスタントを務めて頂きました。ありがとうございます。
20分ちょいの休憩をはさんで第二部がスタート。さすがに演奏に加えて音声さんを担当したこともあり、着ていた赤シャツは汗まみれ、ここでお色直しで緑シャツに着替えました。
我々のステージ・セッティングの第一歩はサックス正面の箱型譜面台を並べて、誰か空いている人間が客席から見てその位置を合わせるところから始めるわけですが、この日はピアノの早崎さんがその役を担当しこの写真で確認する限りは実に綺麗に並んでいることが判ります。
学生時代に土木を学んだことが、こんなところに活かされているのかも知れません。そして前回の藤沢では本番中にすっかり他のことに気を取られていた西島さんですが、最近は全集中、というんですか?良く知りませんが、集中モードでした。
そして年末にもクリスマスにも明らかに早いですが、このながめ余興場にそれまでにお邪魔できる確率はほぼゼロですので、フライングは承知でクリスマス・ソングを二曲ほどお届けしました。
一曲目ではかぶるのをすっかり失念してしまいましたが、昨年のクリスマス近辺のガッタントンリズムさんのライヴにお招きいただいた時に百均で買ったグッズが役立ちました。完全に元は取れたものと思われます。たまたまお色直しで緑のシャツを着ていたことが奏功したわけですが、その頃ステージの端の方ではクリスマスとは関係無く独自のカラー・コーディネートを実践している人も。
それなりにつきあいは長いのですが、靴下は青、というのは知りませんでした。そうこうしているうちに本編は終わり、アンコールはこんな形で大団円。
「ハイカイ」だの「ダンショー」だのではございません。これも立派な「ワイヤレス/音声ショー」の一環でして、吾妻が歩きながらソロを吹く人に右手に持ったマイクを向けようとしている、という一幕であります。あれ?でも西島さんには向いてないな。ムカシ取ったキネヅカにヤキが回った、ということなのかも知れません。
結局、日帰りで東京に戻られる方もおられよう、ということで、休憩短縮効果で10分ほど早く終演し、我々は楽器や機材を片付けていざ打ち上げ会場へ、と舞台裏の外で迎えに来て頂く車を待つことにしました。
「綺麗な月だなあ。」
「あの横の星は何だろう?」
「ありゃお前、火星だよ。」
「いや、火星はもっと赤い。あれは金星だ。」
「お前らな、何もわかってない、金星は宵の明星とか明けの明星、っていうぐらいだからこんな時間には出てこないの! あれは間違いなく土星!」
「えええ、土星が見えるなんて聞いたことないすよ。」
「あ、ググッたら土星だって出てた。」
意外に博学な小田島先輩を皆で見直しました。そしてお疲れさまの乾杯。
メンバーからはバンド史上に残るゴージャスな打ち上げ、と評されていました。そしてこれだけにとどまらず翌日もホテルを10時半に出て小柴さん達の案内で群馬名物、「ひもかわうどん」のお店に。
5年前とは違うお店でしたが、ここでも記念撮影をしないわけには参りません。
この後、地元のシャレオツなアイスクリーム屋さんでアイスを食べたりコーヒーを飲んだりして、いざ帰路へ。駅で小柴さんにO川さん、K女さん、その他スタッフの皆さんにお見送りして頂きました。
スタッフの皆さんに加えて、東京からお越しになられたNさんやKさんやNさん、神奈川からお越しのアンデーさんご夫妻、沖縄から来られたついでにウグイス嬢まで担当していただいたBさん、そしてご来場いただいた皆々様、と本当に多くの方々にお世話になりました。北海道のGさん達は業務多忙で欠席、とのことで残念でしたが、また皆さんとこの地でお会いできたらいいなあ、とつい夢想してしまう、そんな佳き日でありました。
2023年11月18日(土)
高円寺 JIROKICHI
吾妻光良トリオ+1
ゲスト:有山じゅんじ(Gt,Vo)
楽屋とか宴席では何度もご一緒している有山先輩ですが、関西と関東ということもあるのか、意外にガチでご一緒したことは無いのです。しかし、想像以上に演目が近いところも実はあったりしまして、大昔に我々が大阪のお店で演奏していた時に、ファッツ・ウォーラーの”If You Are A Viper”を演っていたら、客席から有山さんが乱入して歌い出した、などということもありました。今回も何か意外な展開があるでしょうか。楽しみであります。
開場18:30 開演19:30
前売:3,700円/当日4,200円(+ドリンク)
きちんとフル・ステージ共演するのは初めて、という有山さんですから失礼の無い様に入り時間前に二時間ほど近隣のスタジオでリハーサルをやってから、次郎吉でリハーサル。それも滞りなく終わり、いつもの店で有山さんを交えて本番前のたしなみですが、何しろ芸歴の長いお方ですから、その昔のサウス・トゥ・サウスの話やら関西ブルース・シーンの話を聞くと、こりゃまた驚くべきことだらけ。
すっかり目が点になりつつ戻った次郎吉では、先ずいつもの様に我々だけで何曲か。
2023年のこのメンバーでの次郎吉ライヴはこの日が最後ですが、いやあ、一年間お世話になりました、などと余韻にひたる間も無く、有山先生のご登場。
リハの時から、何で登場して一曲で終わりやねん、という疑問を投げかけておられましたが、そこはそれ、二部への期待を高めるためにです、とご説明したところ、なるほどなるほど、そういうことか、知らんけど、とまあ納得された様な、されてない様な。打合せでは呼び込みのインストが終わったらすかさず次の曲のイントロを弾いていただき、曲つながりで行く、という段取りでしたが、何故か止まってしまいました。
「???」
「あ、ごめんな、まだアメが入っとって。」
そしていきなり語られたのは・・・、
「まあ、ホントの話、ブルースは好きでもないし嫌いでもないんやけどな。」
「どっちなんですか?」
「いや、まあ好っきゃ。知らんけど。」
いきなり吾妻の個人的流行語大賞2023の「知らんけど」をかまされました。と、そんなやりとりをはさんで始まった名曲「俺の家には朝が無い」、じっくり共演するのは今回初めてですが、事後の写真を見ると、有山さんの右手のフォームは昔の多くのカントリー・ブルースマンと同じ、「ディープサウス・ピッキング」もしくは「テキサス・ピッキング」と呼ばれるフォームでいきなり形から感心してしまいます。
加えてもう一つ、今回初めて知ったのは、有山さんは無類のミラーボール好き、ということで、初めてのお店で演奏する時などは、ミラーボールの有無を確認しているとか。この日も何回もPA/照明のワオさんに、
「あ、ワオさん、次の曲、ミラーボールお願いします。特にこの曲は入念にな。」
などとお願いしていました。こういう頼み方をしたからといってワオさんが特に入念に回す、ということは無いとは思いますが。まあ、有山さん、それだけムーディーな曲が実は多い、ということでもあるわけですが、吾妻も何とかそれに応えるべく一曲だけですが、スチールも導入しました。
なかなか飛躍的には上手くなりませんが、今年は次郎吉でも沢山スチールを弾かせて頂きました。ありがとうございます。で、有山さん、やはり関西の人ですから喋りもそこそこ長く、
「うちではな、ミステリーばっか見てるねん。」
「アガサ・クリスティーとかですか?」
「いや、やっぱり市原悦子あたりが、最高やな。」
「あ、家政婦シリーズとか。」
「そうそう。次郎吉なんかだと、あのの入り口の階段のとこでよう刺されよんねん。」
「え?フロアとかステージじゃダメなんですか?」
「そりゃアレや、階段の方が公益社(次郎吉の近くの葬祭場)に近いから都合がええやろ。」
やはり良く判りません。いろいろ話している時にこちらから話題に出したのが、有山さんが事前に送ってくれた譜面や音資料。まあ、譜面はほとんどの場合pdfで頂くわけですが、音資料は大概自分達の場合も含めて、これまで出したCDやコピー曲だったらyoutubeで聞けるリンクを送ったりするわけですが、有山さんの場合は全曲、自宅でギターを手に唄って頂いている音源が送られてきたのです!
「そらな、例えば『ボチボチ行こか』とかをmp3にしてしもたら、その方が簡単やけどな、そやなくて、今のオレを聞いてほしいやんか。」
「すごいですよ、頭が下がりますよ。」
「いやいや、そういうことが好きや、ってだけでな、いわばそういう個性やな。」
「いや、俺は聞きながら思わず拝んじゃいましたよ。」
「拝むのはあそこ、公益社だけにしてえや。」
二部の後半は、「ぐるぐるぐる」から「プラウド・メアリー」と激しい曲が二曲続く、という曲順案で、いや、お身体のことを考えると、この二曲は続けない方が良いのでは、と我々から提言申し上げましたが、根性で乗り切っておられました。
そして最後もミラーボールに乗せてしっとりと「ムーンリバー」でこの日は終演。
また、近いうちに是非お願いします、と次郎吉で打ちあがり、有山さんは翌日、岐阜の方に向かわれましたが、バンドからいきなり弾き語りになると寂しいんや、と言っておられて、いや、ありがたいことです。
2023年11月4日(土)
湘南ふじさわジャズミーティングvol4
吾妻 光良 & The Swinging Boppers
2020年から始まった湘南最大級のジャズ・フェスティバル、というこの催しに呼んで頂けることになりました。しかし、人生はいろいろとあるものでございまして、何と弊楽団としては大変珍しいことなのですが、ドラムの岡地さんとトランペットの名取さんがこの日、のっぴきならない事情のため出演できません。一時は、じゃあお断わりするか?という話もありましたが、何と関東地区では珍しいもう一つのジャンプ系若手ビッグバンド、富山 浩嗣氏が率いる、”Drinkin’ Hoppys”のドラマー関 勇亮さんと、トランぺッター大槻 寿彦さんをお迎えしてのライヴとなります。あともう一点、トロンボーンの西島さんは毎年朝イチから、「植木リトゥルエコーアンサンブル」でも出演していますが、今回も出演いたします!
観覧無料/小雨決行
Boppersの出演は19:00~20:00ぐらいです。
湘南ふじさわジャズフェスHP
という二名の欠員~代打対応という逆風下でのライヴ、なにしろ岡地さん以外のドラマーで本番に臨むのは記憶にある限り1979年の千代田公会堂での「スウィング&ジャズ・クラブ定期公演会」以来ではないのか、という事態でありますから、本番の3時間前に藤沢駅前のスタジオを取って直前リハを敢行することとしました。
どうした牧さん、床にへたりこんでいるなんて、そんなに疲れているのか?ということではなくて、このスタジオ、そんなに椅子が無いのです。吾妻もやる気満々で立っているわけではなくて、椅子が無いから立っているのです。しかし疲れているといえば、西島さんはこの前日に別バンドのライヴで大阪泊、早朝に大阪を出てこのフェスの朝一番から小学生達の指導役として「植木リトゥルエコーアンサンブル」で出演していますので、疲労は極限、本人の話では舌と口角の感覚がおかしいのだとか。
何か疲れているというよりは、このカメラ目線を見ていると「憑かれている」に近いものも感じますが。てなわけで、リハーサル一時間半ほどをこなして、よし!これで何とかなるぞ!というところで、近くの商工会議所の会議室の楽屋へと移動、そこで若干たしなんだり食べたり着替えたり、を済ませていよいよステージへと向かいます。
吾妻自慢の秋葉原の安売りスーツ屋で買ったズートスーツも荷物を持って街中を歩いていると変な人にしか見えないのが残念なところです。ごく短いサウンドチェックを終えてもうすぐに本番。司会の方の紹介で、いつもの岡地さんのカウントに代わり、早崎さんのカウントに乗って演奏スタート。
おそらくはそのカウント1.5秒前ぐらいの写真だと思われますが、牧さんのこのストラップのトラブル解決は無事に間に合ったのでしょうか?それにしても秋の夜の藤沢にはこの野外用の銀色の譜面台が似合います。そして一曲目は安全面での配慮もあり、やり慣れた「最後まで楽しもう」から始めます。
一方コーゾーさんは地元の大船に近いこともあり、いつもより張り切っている感じがグーです。しかし近くに寄ってみると先ほど自慢した銀色の譜面台もベニヤ板感満載で余りよろしくなく、一喜一憂であります。その頃吾妻は、といえば先ほど街中では変な人にしか見えなかったズートスーツが、
秋の夜風になびいていて、なかなかシャレオツな感じであります。しかし、こうやってバンマスが頑張っているというのに、そしていくら疲れているとはいえ本番中にも関わらず、独りあらぬ方向を見つめている
西島さん。大丈夫なのでしょうか、ボケ始めちゃったんじゃないでしょうか、と心配になりますが、実はそういうことではなくて、後になってから知ったのですが、このフェスではステージ右側にあるビックカメラさんの壁面にライヴの映像を投影していて、西島さんはそれを見ていたのです。
とまあ、この時は全然そんなことは知りませんでしたので、たまたま藤沢駅前に立ち寄って我々を目にする方々にも何をやっているのか判りやすい様に、アクションもいつもより大きめにやっていた様にも思います。
両腕が綺麗に伸びていますね。ラジオ体操の成果かも知れません。そして重ね重ねになりますが、今回のライヴが遂行できたのも、ドリンキン・ホッピーズからの若いお二人の応援あればこそ、でした。改めてご紹介しておきましょう。
その年齢差は30歳以上、果たしてジジイ達とうまくやって頂けるのか、などの不安もありましたが事前リハである程度打ち解けられたこともあり、ステージ上では違和感なく混ざって頂けました。
え?肌のツヤとか見てみろよ、違和感アリアリじゃあないか、などという野暮は言いっこなしです。そして終盤に向けてはドラムの関さん自らのリクエストで「150~300」
駅前にたまたま来ていた方でこの曲を知っていた、という方はほぼ皆無と思われますが、それでも藤沢駅前では多くの方々から「ひゃくごじゅうからさんびゃく!」という掛け声を頂きまして、いや、本当にありがとうございました。アンコールも含め、無事に40分強のステージが終わると何と「湘南江の島海の女王」のお二人から花束と記念品の贈呈がありました。
その昔、ダイナ・ワシントンがイギリス公演に行った時にMCで「この国には女王がいるんですって?でもその女王はニセモノよ。」と言った(ダイナはブルースの女王、と呼ばれていた)のがつい思い出されまして、女王が二人、となるとステージ上でいさかいが始まったりしないのか、と一瞬不安になりましたが、御一方は花束贈呈、もう御一方は記念品贈呈、と業務を切り分けて仲良く担当されておりました。
そして撤収後は以前から事務局のYさんにご紹介頂いていた藤沢駅前の「Yの里」なる飲み屋さんに行って応援のお二人のねぎらいも兼ねて楽しく打ち上がりました。
そして終宴後は、冨田さんの友人2名も交えてハイ、お疲れさまでした!写真。
ほとんど全員笑っているのに一人、早崎さんだけドヤ顔をしているのは、実はドラムの関さんが自分の中学・高校の後輩だ、ということが判明して先輩風を、いや先輩暴風を吹かせていたからです。やはり30歳の差は大きいですな。
2023年10月28日(土)
北千住 イベントまんぷく食堂
吾妻 光良(G,Vo)
藤井 康一(Sax,Uku,Vo)
照本 史(Key,Vo)
2月にもお邪魔した、踊り子Moccolyさん主催のイベント「まんぷく食堂」に再度お邪魔します。何でもこれでイベントは10回目を迎えるということで、今回は久原大河画伯のポスター展と同時開催、更にMoccolyさんのブランド洋品の販売もあります。27日は画伯の展覧会、29日は藤井君とMoccolyさんのミニ・ライヴもある、ということでございます。
14:00~16:00 ぐらい
チャージ3,700円 (+1ドリンク)
酷暑をくぐり抜けて8ヶ月ぶりにお邪魔する会場のY’S亭ですが、前回と大きく異なるのは、今回が久原画伯の大ポスター展との併催、ということでしょうか。会場入りすると既に前日には作品のインスタレーションを済ませている画伯その人が会場の片隅にたたずんでおられました。
ご覧のポスターは結構古いものかと推察されますが、壁一面に画伯のこれまでの作品、それこそ古いものだと21世紀に入ってすぐ、ぐらいのものから最新作までところ狭し、と飾られているわけで、それはライヴ中の写真でも確認できます。
あ、しまった、鏡に映っている人達の顔をモザイク処理してませんが、まあ、向かい側に飾られている画伯の作品もご覧頂きたいので、今回は無しで行かせてください。問題・・・無い?でっすよねー。リハーサルの前には画伯とこんなやりとりもありました。
「しかし、まあ凄い作品の数だね。」
「でも、何かどんどん歯抜けになってっちゃうんですよねー。」
「そりゃ大河、アレだよ、どんどん売れていく、ってことだから良いことだよ、ありがたいことじゃないか。」
「い、いや、そうじゃなくて、放っておくとどんどん床に落ちてっちゃうんです。両面テープが安物なのかなあ。」
確かにライヴ中に落ちていく画も何枚かは目撃しており、単なる両面テープの品質の問題ではなく、演奏の音の振動が原因で落ちるのではないか、不本意な姿で書かれたアーティストの恨みによるものではないか、と諸説出ていましたが、案外、
踊りまくるモッコリー嬢の起こした振動によるものではないか、という説も信憑性アリです。しかしこの写真、激しく身体を反らせるモッコリー嬢とそれを見て感心する照本氏、大笑いする吾妻、まではまあありがちなリアクションですが、藤井君は何の楽器も持たず視線も定まらず棒立ち、という、ちょっと不自然な体制です。それは何故か、と言いますと、実はこの日の藤井君はかなりの腰痛を発症しており、身体が自在に曲がらないのでこういう体制になっているのでした。
それもあって藤井君、周囲の盛り上がりとは別路線で、いつもより真面目にウクレレを弾いている様に見えます。ちょっと内股に膝を曲げている感じも腰をかばっている様に見えます。足の五本指靴下も何らかの健康効果を期待してのことなのかも知れません。
こうしたライヴの写真というのは一部だけ切り取られるとそこで何が起きているのか意外に判らないものでして、この写真の吾妻と藤井君は何に反応しているのでしょうか?二人は明らかに違うものを見ている様に見受けられます。吾妻が見ているのは客席の前から2~3列目ぐらいでしょうか、誰か凄く酔っている人とかいたっけなあ?覚えておりません。一方藤井君は明らかにモッコリー嬢の方を見ておりまして、良いよなあ、腰が曲がるって、という羨望の表情を浮かべている様にも見えます。
とにもかくにも大盛況でライヴは終わり、協賛のコエド・ビールを美味そうに飲み干す画伯とモッコリー嬢を会場に置き去りにして、北千住の夜へと繰り出す三名でした。
2023年10月22日(日)
高円寺 JIROKICHI
吾妻光良トリオ+1
ゲスト:チャールズ清水(Pf,Vo)
二ケ月ぶりにお呼びするゲストは何と、1970年代の中~後半からホトケさんのブルーヘヴンや、牧さんも交えてのナット・キング・コールもどきのセッションで一緒だったチャールズ・清水、ごく一部では「ズルチャ」などとも呼ばれておりますが、そんな大物を迎えることとなりました。昨年の5月ぐらいに吾妻・牧・チャールズの三人でウン十年ぶりに再会しましたが、その時は「どなた様でしたっけ?」という感じでしたが、今やもう見間違えることはございません。
開場18:30 開演19:30
前売:3,700円/当日4,200円(+ドリンク)
チャールズさんとこのメンバーで共演するのは、本牧ジャズ祭、というイベントにBoppersで出て以来となりますが、それがいつのことだったかまるで覚えていない。しかし試しにネットで検索してみると何と2001年のことだったらしく、うわあ、22年前のことかあ。そんな前の曲を覚えているわけも無く、またオリジナル曲も多いチャールズさんですので、この日は珍しく高円寺のスタジオで2時間のリハをやってから次郎吉に入りました。ですので現地でのリハはあっさりと終わり、本番はいつも通り3人だけで6曲ほど演ってからチャールズを呼び込みます。
最初はご覧の様に詩生さんピアノ、チャールズさんはキーボード、という布陣です。チャールズさんはピアニスト、という印象が強いかも知れませんが、その昔ブルーヘヴンを一緒にやっていた頃はオルガンとピアノ、でしたからこういうキーボードも意外に行けるのです。しかし、その昔のオルガンとレスリー・スピーカーは重かったなあ。そしてキーボードならでは、なのでしょうか、立って弾きながら歌う、なんていうことも多い様です。
しかし、次郎吉はまさにこのチャールズさんが指を向けているその辺りに客席向けの右側メイン・スピーカーがあるので、マイクがこの向きだとそのスピーカーに向いてしまうのでハウリングを起こしてしまうのです。三つ子の魂百までも、と申しますが吾妻は長年、音関係の仕事をしていたもので放置しておくことが出来ません。
ギターを弾きながらも何とかこの事態を修正しようとしています。しかし、ギターを弾き続ける、という努力は怠っていない様で、D7を押さえているのが判ります。休憩後の二部は詩生さんキーボード、チャールズさんピアノ、という形で入れ替えが行われます。
全員、比較的ゆとりのある表情をしているのは、二時間のリハーサルあっての賜物でしょうか。そんな頃ピアノに座り替えたチャールズさんの様子を時系列で並べてみますと・・・・、
大変です!またもやマイクがどんどん上を向いていきますが、この上には次郎吉の客席向けスピーカー左側があるのです。このまま放っておいたら、またハウリングに直結する事態になりかねません。しかし、キーボードと違って、吾妻からピアノまでの距離は長く、また間にマイク・スタンドなどの障害物もあります。どうしよう・・・、と焦っていたら、
何とPAのワオさんが自ら修正にやって来られました。良かった良かった。二部はニューオリンズ物とチャールズのオリジナルを散りばめて、終盤に向けて盛り上がっていきます。
二時間のリハの間に各曲の仕掛けの合図をいろいろと決めた筈(グーをひとつ出したら最初のブリッヂに行く、両手でグーを出したら終わる、など)なのですが、ここに至るとすっかり忘れてしまい、もう残っているのは勢いだけで、何とか曲の終わりまでたどり着くことが出来ました。
アンコールはチャールズさんもお色直し、というか相当汗を掻いていた模様です。その昔とは体型が全然違いますからねえ。
よしよし、マイクは上を向いていませんね。終了後は昔話などに興じながら、また旧くからの友人達も交えながら深まりゆく秋を楽しんでから家路に向かいました。
ライヴとは直接関係の無い話ですが、当日来て頂いたチャールズの大学時代の同級生から1979年の秋ぐらいに吾妻、牧、チャールズで演ったライヴの写真を頂きましたので折角ですので掲載いたしましょう。
こちらは楽屋での吾妻と牧・・・。
“Uncained Melody”という曲の、”Time can do so much”という歌詞が脳裏に響きます。
2023年10月20日(金)
阿佐ヶ谷ジャズストリート
阿佐ヶ谷地域区民センター2F
吾妻光良トリオ
昨年に続いて吾妻の地元・阿佐ヶ谷でのジャズフェスに出演させて頂けることになりました。喜びのあまり、出演に際して何かコメントを頂ければ・・・、という実行委員会の方からの依頼に、「阿佐ヶ谷在住の吾妻です。今年も地元・本天沼地区を代表して出場させて頂きたいと思います!」と速攻で返したところ、何かスポーツ大会の様ですので、別の表現はございませんか、と言われて修正したのがつい先日のことでした。そう言えば「+1」はどうしたのだ、という方もおられましょうが、何しろ平日ですので、そこはなる様にウマナリで、ということであります。
第1ステージ:19:00~19:45
第2ステージ:20:15~21:00(入れ替え制)
前売:2,000円/当日2,500円
ということで、二年連続の地元への貢献ということで張り切って臨んだこの日、何と以前Boppersの座付き女性歌手だった服部恭子嬢がロサンゼルスから日本に戻ってきている、ということで、それなら1~2曲歌っていけば?というなかなか滅多に無い展開になりました。そしてごく短いリハを済ませて本番に突入。
あ、なるほど、トリオ、ということでしたもんね、と思われるかも知れませんが、引きの画で見てみると・・・
ご覧の様にきちんとプラス1の方も出席しております。要するに昼間の業務では何のトラブルも無かった、ということなのでしょう。良いことです、何よりです。そして、吾妻としては二年目の地元貢献ですので、お向かいのIさんのご主人も見物に来られてましたが、それより驚いたのは、近所の”B”というパン屋さんに後日訪れたところ、
「あのー・・・、先日見に行きました。」
と若き女主人の方から声をかけられたのです。
「ええ?本当ですか?ありがとうございます。」
「最初、ドラムの方が杖ついて出て来られて。」
「そうなんですよ、ちょっと腰を痛めてそれをかばって歩いてたら膝に来ちゃって、いまだけ杖突いてるんです。」
「あ、そうなんですか。でも杖ついてて大丈夫なのかなあ、って心配してたんですけど、いざ始まったらものすごく大きな音で叩き始めたんでビックリしました!」
何にせよ、人を驚かせるぐらいの演奏が出来るのは良いことです。ということで、楽しく地元の夜は更けていきました、とねー。え?服部恭子さん、通称キョンちゃんはどうしたのか、って? 現在写真を捜索中です。
2023年10月14日(土)
仙台LIVE STUDIO RIPPLE
ペンペンドンピー
吾妻光良トリオ+1
岡地さんの東北コネクション、とでもいうのでしょうか、黒磯に続いては何と久々に仙台にお邪魔いたします。10月も半ば、というとまだ紅葉には早いかも知れませんが、青葉城あたりに涼しい風が吹きすさぶ、そうは言わないか、吹き渡る、そうも言わないな、何しろそんな季節が期待される中、対バンはペンペンドンピー。ワダ君とアンデーとまた馬鹿話で盛り上がるのが楽しみです。あ、順さまもお手柔らかにぃ・・・。
開場18:00 開演19:00
前売:3,500円/当日4,000円(+1ドリンク)
久々にやって来た仙台の街は、秋を通り越してもう肌寒さすら感じる曇り模様。ペンペンドンピー(以下PPDPと表記)の面々とは別行動で会場入りすると、リハーサルは我々の方が先なのに彼らはもう到着しており、高齢をいいことに重役出勤している様でバツが悪いですが、ともかくリハーサルを開始。すると途端にギター・アンプのローランド・ジャズ・コーラスのリバーブが壊れていて効かない、という事態が判明し、これはパンツを履いていないぐらい恥ずかしいので、急遽マーシャルの二段積みに変更したものの、良く使い方が判らず悪銭苦闘したりして何とか終了。続いてのPPDPのリハで、順さまにマーシャルの使い方などを説明したりしているうち、こちらも終了。楽屋で先ずはひと息。
岡地さんがいないのは、膝の治療か、仙台の方々との交流のどちらかでしょう。吾妻、牧、早崎の3名はとりあえずこの後の時間がたっぷりあるのでひと駅離れたホテルにチェックイン。
「ワダ君やアンデーはどうする、ホテル行く?」
「いやあ、どっちみち荷物あるし夜でいいです。」
ということで、三人で宿に入ると何とこのお宿、最近の働き手不足の世相を反映して夜8時から翌日の昼までは無人になることが判明。宿の方から鬼のような形相で絶対に8時前にチェックインしてくださいね!と念を押されたので、あわててPPDPの皆さんにもチェックインを促しました。更にホテルの部屋はオートロックなので、もしも鍵を部屋の中に置いたまま外に出てしまうと二度と部屋に入れない、オーイ!アンデー!開けてくれーっ!お前の部屋に泊めてくれーっ!ドンドンドン!とやらなくてはいけない、というちょいスリリングなホテルでした。チェックイン手続きを済ませてもまだ時間があるので、会場近くの飲み屋さんで時間をつぶそうとしたものの、何か常連さんの様な方々がたむろしていていまいち入りづらく、定食屋さんの様なところでたしなんでからいざ本番。先ずはこの日のイベントの主宰者である、仙台で35年続くスカ・バンド、GHOST SYDICATEさん達のステージです。店内に入ると
どうしたんだ、この熱気は!ライヴハウスが帰ってきたよ!コロナ前に戻ったよ!と騒ぎだしてしまいそうな熱気で、「仙台は 外は寒いが 中熱し」と一句詠みたくなる様な雰囲気でした。そしてGHOSTさん達は
これまで余り存じ上げなかったのですが、スカ・フレイムスとも交流の深いバンドで楽屋で聞いているとユニゾンのリフが格好良い、はつらつとしたバンドです。偉そうな物言いですが、長年続いているバンドならではの一体感、結束感があるのです。そして続いてはPPDPですが、
それにしても客席が醸し出す熱気が感じられます。この雰囲気が背中を押したのでしょうか?
この演奏が止まっている最中に、さながらマーチン・ルーサー・キングの様に聴衆に訴えかけようとするワダ君、というのはちょっと珍しい光景ですが、何を話していたんだしょうな? そしてPPDPは最後にGHOSTさんのメンバーを迎え入れてのセッションでしめくくります。
こちらも大盛り上がりのなか終了して
続く我々は、一応最年長ですのでちょっと大人なムードで迫っている様にも見えますが、いや実態はそんな生ぬるいものではなく、本番直前にマーシャルのアンプが壊れてしまい、その代わりに先ほどのリバーブ無しのアンプで演ることを覚悟したため、このパンツを履いてない恥ずかしさをどう克服するか、で頭が一杯、という表情です。
しかし、会場の熱気はまだ冷めやらず、仙台の夜は暑い!
しかし、忙中閑あり、というか平常心といおうか、ステージを改めて見ると
おお、何と珍しいことに牧さんがマスクをしていません。しかし、この身振りは、しまった、俺マスクつけてくるの忘れた、と考えている様にも見えます。実態はどうだったのでしょうか。そしてイベントの最後を飾るのは、我々とPPDP、更にGHOSTの皆さんも交えての大セッション大会で「誰でもデブが好きさ」を熱演いたしました。
そして何でこういうことになったのかは良く覚えていないのですが、大変珍しい「二人羽織奏法」まで登場しました。
そして折角仙台まで行って、ここまで熱いお客様の前で演奏させて頂いたので、一応お約束の練り歩き、はたまたトルバドール・スタイルでの演奏もご披露させて頂きました。
撤収を終えて、先ずは店内でお疲れさまの撮影会。本来でしたらバンド関係ではない方々のお顔はモザイク処理すべきではありますが、どなたか関係者でどなたがそうでないか、が吾妻の方ではきちんと把握できてないので、全員のお顔をそのまま掲載してあります。
まあ、バンド名がシンジケート、というぐらいですから、相当広範囲に組織の人間が散らばっているのでしょう。この後は、宿の近くの打ち上げ会場へ。
大変美味しい魚とワインなどを前に、いやあ、長いことバンド続ける、っていうのはいいことですよぉ、と久々に真夜中過ぎまで呑み上げてしまいました。でも、鍵を室内に置き忘れる人間は運良く一人もいませんでした。これからもGHOSTさんにはどんどん周年を重ねていっていただきたいものです。ありがとうございました。
2023年10月7日(土)
豊橋 House Of Crazy
豊橋初上陸!
ブルース・パワポ・コンサート
並びにJive Sessionの夜!
吾妻 光良/富山 浩嗣(語り,Gt,Mnd,Vo)
浦野 紘彰(T.sax)、井尻 昌孝(Gt,Vo)
3月に予定されていましたが、諸般の事情により中止~延期となっていた催しが満を持して帰ってきました! 70年代の末には、街中にブルースが鳴り響いていた、という都市伝説もある豊橋でブルースとは、と説くのは野暮な話です。こんなに楽しいブルース、ジャンプ、ジャイヴ、といった世界をパワポとともに見て聞いて楽しんで頂こう、という企画、更に翌日の関西ライヴへの道すがらでもありますので、小編成のジャイヴ・セッションもお楽しみください。
19:00開場 /19:30開演
前売2500円/当日3000円(+1Drink)
House Of Crazy HP
まあ、いろんなご縁があって各所を回らせて頂いていると色々あるものでございまして、満を持して豊橋初のパワポ・コンサート、と勇んで出向いたこの日でしたが、何か地元ではお祭りか何かがあるらしく、街中は結構閑散としており、本番前に行った飲み屋さんもガラガラ、当然我々の催しもかなり少な目のご来店人数で、事前に聞いていましたが、地元知人の3名もこの日は全滅、ということで、始まる前はどんなものかなあ、と思っていたのですが、いざ始まってみると・・・、
いつもながらのことですが、好きな曲を選んで二人で呑みながら語るわけですので、これが楽しくないわけはございません。上の写真は、ラッキー・ミリンダ楽団でシスター・ロゼッタ・サーブが歌う「トラブル・イン・マインド」を紹介しているわけですが、これに続いて、それでは日本語でこれと近い内容が歌われている曲をご存じですか?というクイズを客席に投げかけたところ、何と一名の方が挙手されて、
「憂歌団の『嫌んなった』では?」
と発言されて、我々二人も思わず、「正解正解正解!」と盛り上がりました。
この後も、休憩をはさんで全15曲の紹介、そして関西から井尻氏、名古屋から浦野氏も参加してのミニ・ジャイヴ・セッションを催して、15名ちょいの参加者の方々でしたが、なかなか喜んで頂けたのではないか、と思っているのですが、いかんせん、お見せどきる様な写真が余りありません。終了後は先ほどの大正解を解答された方に導かれて、豊橋の音楽酒場で楽しく打ち上がり、おまけにだいぶご馳走になってしまいました。ありがとうございます。今度またリベンジ公演をやらせて頂きたいものです。
2023年10月8日(日)
塚本 ハウリンバー
全日本JIVE万博
吾妻光良 (Vo,Gt, Mnd)、富山浩嗣 (Vo,Gt)
井尻昌孝 (Vo,Gt)、浦野紘彰 (Sax)
脇本総一郎 (Wb)
Guest:
福嶋タンメン岩雄 (Vo)
参加各国がすっかりやる気をなくしている大阪万博はほっといて、JIVEで盛り上がろうぜ!と志とタイトルは大きく、万博、と銘打った、こちらも3月に予定されていたジャイヴ・セッション復活の夕べです。秋の夜長に様々なJIVEの名曲をお届けしたいな、と思いつつ、折角の関西ですから、盟友タンメンも呼んで、「ブルース日本語化協会」的な催しとしての側面もお届けできたら良いか、と思案を巡らせています。
17:00開場 /18:00開演
チャージ3500円(+1Drink)
JIVE万博Facebook
「あのね、チェックアウトは10時なんだけど、1000円ちょい払うと11時までいられるんだ。どうする?」
吾妻がそうやって、富山、井尻、浦野の3名に確認してみますと・・・
「き、昨日は7曲しか演ってないから演ってない曲まだまだありますよね?」
「す、スタジオとかカラオケルームとかで、れ、練習するのはどうでしょうか?」
いつものトリオ+1やBoppersでは絶対に出てこない様なこうした建設的な意見により、何と10時きっかりに宿を出て、練習に向かうことにしました。丁度うまいところにスタジオがあったので、入ろうとしたら10時オープンの筈がまだ営業しておりませんでした。こういう細かいところでビジネス・チャンスは失われてしまうのだな、と感じつつ駅前のカラオケ屋に到着して小一時間リハーサル。だいぶ自信がつきました。
大阪に着くころには残念ながら雨模様に。そして、ハウリンバーに着くと何とまだ開いていない!
「最近、ハウリンは朝まで営業しているんで、ひょっとしたに店主のTさん寝てるかも知れません。そういうこともあるかも、ということで、携帯と固定電話の二つ番号聞いてるんでかけてみます。」
と井尻さんが言うので、電話してもらったところ、まだ爆睡されていた様です。いやあ、家が自転車ですぐのところで良かったです。Tさんの話によると、店は朝5時まで、ということなのに、4時半ぐらいに来られる方々が日々いてそこからTさんのギター伴奏で歌ったりオムライスを食べたり、と何だかんだ9時半までお客さんがいる、ということが多いらしく、それじゃあ寝てしまいます。さて、とりあえずリハも一通り終えて、大阪名物のタコ焼きも食べていざ本番です。
前日からの4名に加えて、ベースに8月のレインコートでもご一緒した脇本さん、通称ワッキーに参加して頂きました。
確か8月の時には長年続けていた七三の髪型から一挙に短髪にした、という話を聞いたと思いますが、3ヶ月ほど経つとどことなく七三のムードが漂っています。何しろ十三の近くですから七三がお似合いかと思います。ちなみに富山さんは十三が「ジュウソウ」と読まれるというのは人生で初めて知ったそうで、てっきり「トサ」と読むのだとばかり思っていたそうです。高校の教員さんなのですが、専門の社会科はともかく、何でも知っている、というわけでは無いのですね。
二部では途中に数曲タンメン氏も登場、いやあ、今年はタンメン氏と共演する機会が多い!これはプロ入り後、精力的に関西に来たりしているおかげだな、と自ら悦に入ってると、何とタンメン氏の方も前日に東京で一公演をやってきた、ということで、あちらも精力的に動いておられます。この日はジャイヴ・セッション、ということで、珍しくキング・コールの曲を歌ったり、浦野さんとデュエット?というか前後半を分けてファッツ・ウォーラーの曲なども取り上げて、珍しい一面を見せてくれました。
この日の吾妻は余りジャイヴっぽくないデコラ貼りの様なテレキャスターで登場しておりますが、これはマンドラとの二台運搬なので、極力軽いものを、と思って持ってきたものです。ところが実はこのギターが前日大変なことになってしまっていたのです。このテレキャスター、先月の次郎吉の時にスライドを弾くためにかなり弦高を上げて使っていたのでちと弾きにくく、ハウス・オブ・クレイジー店主のMさんに六角レンチをお借りして調整していたら突如ピキ、という音がして弦巻が壊れてしまったのです!
これではどうしようもありません。途方に暮れているとMさんが近所の中古楽器屋さんに電話を入れてくれて、お店にあった弦巻を持ってきて交換していただいたのでした。
「ありがとうございました!おいくらでしょう?」
「いや、お店にあったものですから良いですよ。」
「いやいや、そういうわけには・・・!」
「いや、本当にいいです。」
「そ、それではせめてお名前を・・・!」
さながら時代劇の様ですが、本当にありがとうございました。とそんなこんなで、井尻さん、浦野さんのご親族にもご来場いただいて終了後は、その井尻さんのご親族と、観覧に来て頂いたRockin’ The Bluesのゲラ子ちゃんも加えての記念撮影でした。
そして寝不足のなか、必死で起きて来て頂いた店主、Tさんとも記念撮影をしないわけにはいきません。
ああ、確かに眠そうな顔をしてらっしゃいますね、というのもありますが、それよりもこの時やっていたラグビーW杯の日本ーアルゼンチン戦の行方が気になって気もそぞろ、という状態なのかも知れません。終了後はタンメン一派が先に帰った後もコア・メンバーだけ残って終電まで居酒屋で打ち上がりましたとさ。
2023年10月6日(金)
MANDA-LA2
加藤千晶とガッタントンリズム
「吾妻さんと半袖紅葉狩り(仮)」
加藤千晶(p,vo), 鳥羽修(g), 高橋結子(ds), 藤野“デジ”俊雄(b) Aketa Mino(tp), 橋本”kids”剛秀(t.sax), 中尾勘二(tb) /ゲスト 吾妻光良(vo.g)
これで3回目、いや4回目か?おぼろげではありますが、ガッタントンさんに呼ばれてのライヴ、これまでにはかなり危機的な状況もあり、もういいです、と引導を渡されるのではないか、と怯えつつも今回も呼んでいただけることになりました。「半袖で紅葉狩り」というタイトル案に対してどう対処すれば良いのか、秋といえどまだ虫はいますから虫よけスプレーは必須だなあ、とぼんやりとは思いますが、それを音楽にどう反映すればいいのやら・・・。紅葉だから赤いシャツなのかなあと、これを書いている酷暑のさ中ですと幼稚園児並みの考えしか浮かんでこないのであります。
開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
さて、加藤さんのおっしゃるところの「半袖」で「紅葉狩り」というイメージが何となく出来上がる・・・わけも無く、ただただ時間は流れていき、そうこうしていると加藤さんから「これが新曲ですので宜しくお願いします」と音源と譜面と歌詞が届き、もはやそんなことを考えている余裕も無く、の筈が他人様の新曲を聞いていると「ワシも頑張らねば中枢」が刺激されるのか、突然こちらも新曲を書き始め、かなりの短時間で完成させて資料を送付して気がつくと、あちゃあ、リハーサルの前日ではないですか。ワラワラとリハをやって二日後には本番です。えい、ちょっと安易だがこんなところで行ってみるか、とMANDA-LA2に入って当日リハを済ませて、鳥羽さんとサックスのキッズさんにつきあって頂いてたしなみタイム。で、本番スタートです。
本来ならば一部のガッタントンさん達だけのステージがどうだった、とかリポートすべきなのでしょうが、すみません、一切写真がありません。世代的に普段からスマホで撮影する習慣が身についてませんからね。で、いきなりですが吾妻込みのコーナー。
紅葉、というと赤を連想しますが、今年は猛暑ですからオレンジぐらいの方が実情に即しているのではないか、という判断に基づいた服装ですが、黄色寄りの加藤さんの御召し物と合わせてもそう間違ってはいなかったのではないでしょうか。そして鳥羽さんの頭上に赤い葉っぱがある様に見えますがこれは実は、
MANDA-LA2に来る前に地元阿佐ヶ谷のダイソーで購入してきた紅葉の造花110円なり、をギターのヘッドに装着してみたわけであります。何か最初は学芸会っぽい様な気もして恥ずかしかったのですが、楽屋で取り付けているうちに、そうか、大昔にエリック・クラプトンがタバコをギターのヘッドに差していたのが一世を風靡したことがあったが、これも言ってみればその亜流なのではないか、と意外に誇らしい気分になって参りました。ですので、
それほど恥ずかしい、という気持ちも無く逆にどうだ、このクラプトン・スタイルに文句があるか、と威張っている様にすら見えますが、改めて見るとクラプトン感はゼロですな。
同様にT・ボーン・ウォーカー感もゼロで、嫌ならやめちめえ、というヤジすら聞こえてきそうですが、季節感を大切にする取り組みの一環として評価していただけたら幸いです。まあ、ガッタントンさんに限らずドリンキン・ホッピーズさんもそうですが、手前の新曲の実験台みたいになってお付き合いいただきありがとうございます。誌面を借りてお礼を申し上げます。
で、後日談というか余談ですが、この日の課題曲、ガッタントンさんの「君の鞄」という曲の中に
「切符だけは紙のやつ、7のD席」
という歌詞が出てきます。ちなみに後半はこんなメロディですが、
何とこのライヴの翌日、岡山へと向かったサックスのキッズさんが電車の中から加藤さんに送った写真を見ると・・・、
何たる偶然でしょうか。人生は数奇なものです。これも一生懸命取り組んだおかげなのでしょう、ってそんなこた無いな。もう既にガッタントンさんには、年末運行でもお世話になるこが決まっておりまして、また宜しくお願いします。おっとっと、福島クダラナ祭りでも加藤さんと鳥羽さんと吾妻で共演いたします!
2023年10月1日(日)
中野ブライトブラウン
“Queen of Soul 森崎ベラ(Vo)
with 早崎詩生(Pf) ”
つい先日、春爛漫のJIROKICHで吾妻トリオ+1にゲストでお迎えしたクイーン・オブ・ソウル森崎ベラさんと、かつてbabyだったはずの早崎詩生(いったいどこが???)が久しぶりに再会しましたが、それからはや5ヶ月。今度は秋深まる中野ブライトブラウンでDUOでの登場です。
「秋ですが、ディープなソウルで熱帯夜!」(詠み人知らず)是非お越しください。
開場18:30 / 開演19:00
チャージ3,000円+ミニマムオーダー1,000円
ブライトブラウン・スケジュール
↑ 下の方にスクロールすると出てきます。
2023年10月1日(日)
神楽坂K-West 5周年記念
吾妻 光良 DUO LIVE
with 牧 裕(Bass)
ベラさんと早崎さんがブライト・ブラウンでDUOな夜を展開しているこの日、4駅離れた神楽坂でも別のDUOが展開されているのでございます。吾妻の昔の勤め先の先輩、K西さんが経営されている音楽酒場、K-Westも今年で5周年ということでしてそのお祝いにかけつける、という夜でもあります。
開場18:00 / 開演19:00
チャージ4,000円+1ドリンク
K-WEST Facebook
途中、コロナとかもありましたので、これが5回目、というわけではなくて、おそらく3回目になるのかな?K西さんのお店での周年ライヴ。もう3回目ともなりますと、セッティングも慣れたものでしてすぐにリハーサルに突入しまして周囲では店主とスタッフの方々が座席を配置したりいろいろ忙しく働いておられますが、何故か店主はカメラ目線でご機嫌の様子です。
我々もリハを終えて、近隣の焼き鳥屋さんで小一時間たしなみまして、更にそこのトイレでお着換えなども済ませましていざ本番。
「音楽バー」らしく二人の間には飲み物台もありますので、もうしょっぱなからこちとらもご機嫌です。そして客席を見やると、
おお、何と満場のお客様でございまして、これに応えない演奏者は心に穴が開いているわけでして、どんどん調子に乗っていきます。
確か前回お邪魔した時には、吾妻はレトロっぽいドブロもどきを使っていましたので、今回はそれと真逆、ということでフェンダーのストラトキャスターで参戦しましたが、PA装置との相性が良かったのか、コンパクトにまとまった音色で鳴ってくれていました。そしてライヴが進んで参りますと・・・
テーブルの上の飲み物も赤いものに変わっておりまして、どんどんいい感じに酔っていっているのが判ります。何しろ店内は満杯で、休憩中もここに座っているしか無い状況でしたので、最後も「虚礼廃止」で二人ともこの椅子に座ったままでアンコールにお応えして終演。終演後は残っている方々で五周年の記念撮影。
というか、ほとんどの方々が残られているわけでして、手前どもの人気ではなく、K-Westのお店の魅力が、これだけのお客様を呼び寄せている、ということなのでしょう。またぞろお邪魔いたします。
2023年9月27日(水)
高円寺 楽や
Special Duo!
吾妻 光良(Vo.Gt)/照本史(Key,Vo)
こりゃまた珍しい、照本さんと吾妻のDuoでのライヴであります。そんなの初めてではないか、と思われるかも知れませんが、確か20代末期から30代前半ぐらいまでは吾妻の実家で二人で飲みながら、ああでもない、こうでもない、といろんな曲を聞きながらこれ出来るかな、無理かな、とかこれ一体何て言ってるんだ? うーん、これはねえ・・・、と歌詞を聞き取ったりしていたものです。初秋の夜にそんなことを思い出しながら二人で演奏する、というのもまたオツなものではないか、と思う今日この頃であります。楽やさんは照本氏のシマですが、今から楽しみです。
開場19:00 開演19:30
チャージ1,000円 +オーダー
<完全予約制です>
それなりに長いこと、こうしたライヴ活動とかを続けているわけですが、ここ楽やさんにお邪魔するのは初めてのことであります。
しかし思い返せば45年~48年前ぐらいには週に二日ぐらい、この辺りでバイトしていたことも昨日のことの様に思い出されます。そんなどことなく追憶ムードにひたるのも、家で照本さんとの演目を予習してきたからでしょうか。溜めてあるコード譜とかをペラペラとめくって眺めているとまだ20世紀の頃のものも数多く出て来たりしますが、一人だけで弾いていてもなかなか思い出せるもんではございません。ちなみに1986年の「速見表」なるメモをご覧いただきましょう。ほぼ古文書ですが。
「ここ、4小節を二回繰り返すんだっけ?」
「いやあ・・・、あ、四回だよ、四回!」
「あ、そうか! 何でちゃんと書いてないんだろ?」
「当時はね、書かないで身体で覚えてたんだよ」
あの頃、ぼぉくぅわぁ、若かったぁ♪ ということなのでしょうか。直近の居酒屋での対策会議とたしなみを経て、本番スタート。
あ、こうだこうだ、思い出してきた、という笑みがこぼれているのが判ります。きちんと本番前に思い出しとけよ、という気もしますが。照本さんも照本さんで、
思い出した筈なのに、おいおい聞いてないよ!といった表情も浮かんだりしておりました。まあ、30年以上前から何の進歩も無い、というのは情けない話ですので、この日も吾妻は二曲ほどスチール・ギターを投入。
ここ二年ほど以前にもまして練習しているスチールですが、練習の成果が表れているとしたら、「以前より背筋を伸ばして弾ける様になった」ということぐらいでしょうか。こうした新ネタに加えて、数多くの昔のレパートリーを次から次へと繰り出して、「楽や」の名前どおり楽しく一夜を過ごすことが出来ました。
調子に乗った二人ですから、終了後すぐに12月のブッキングまで決めてしまいました、とさ。
2023年9月24日(日)
所沢・航空公園
空飛ぶ音楽祭2023
吾妻 光良 & The Swinging Boppers
梅津 和時
奇妙 礼太郎x塚本 功
木村 充揮
だいぶ久しぶりですが、Boppersとしてはこれが三回目でしょうか、所沢航空公園でのライヴとなります。楽屋が畳なのですっかり寝入ってしまった、とかその時鳴り響いていたスカが気持ち良かった、とか、酔いまくったお客さんが倒れて救急車が来た、とか居酒屋での大々的打ち上げが凄かった、とか色んな思い出があるイベントが、すっかり大きくなって帰ってきた、ということの様です。え?何か偉そうだな? 何でバンド名も一番上に書いてあるんだ? い、いやいや、そこはその、アイウエオ順、というヤツでございまして、他意はございません。
というわけで、久々の所沢・航空公園。これが3回目なのは確かなのですが、現在の空飛ぶ音楽祭、という形になってから我々が出演したのは一回だけ、ということを主催チームのライヴハウスmojo店主のKさんから聞きました。となると、最初に出たイベントは何だったんだろう?で、この日はそれほど暑くもなく、荒天でもなく、青空は見えてるし、もう野外イベントには最適だわい、と思っていたら何と岡地さんから緊急メール連絡が。何と腰痛をかばって歩いていたら腰は良くなったものの、今度は膝が痛くなり、駅から現場まで歩けない、との報告が。どうやって岡地さんを搬送しようか、とKさんと相談している吾妻を心配そうに見守る梅津さんでした。
いや、それほど心配そうではありませんでした。無事、Kさんの奥様の車で岡地さんも搬送され、やれやれ、という中、他のメンバー達は以前も楽屋として使わせていただいた公園の茶室、「彩翔亭」でお昼のお弁当などを頂いてすっかりリラックス・ムード。
「何かいつものバンド支給弁当と比べると高品質だね。」
「こういう弁当だとモチベーションも上がるよな。」
バンマスが良かれ、と思って選んでいるバンド支給弁当の有難みに大半のメンバーは気づいてない様であります。さあ、それではいよいよステージに向かいましょう、というタイミングになりまして、
だいぶ人数が少ない気がしますが、岡地さんは前述の様に膝の都合で最初からステージに、牧さんはステージの様子を見に行ったっきりミイラ取りに、西島さんは喫煙所の関係ではなからステージに行っていました。どうでも良いですが、コーゾーさんのこの帽子は何故か、「白組」と呼ばれていました。さて、ステージに行きお客さんの前でちゃちゃっ、とセッティングとサウンドチェックを済ませると、いざ本番。
もう結成以来44年間、ほとんどのライヴの一曲目は”Things Ain’t What They Used To Be”で、岡地さんのきっかけでテンポが半分になる、というアレンジも変わっていないのですが、何とこの日はその肝心の岡地さんのきっかけが鳴らない! おお、膝が痛くて叩けなくなったのか!と後ろを振り向くと、
何のことは無い、どこかが外れてしまったドラムを直していただけでした。しかし、この写真を見ているとみんなが岡地さんの方を見ているのに、後列のTp、Trbの4名はまっすぐ前を見てラッパを構えています。もちろん、きっかけのすぐ後に彼らの吹くパートが来るからですが「死んでもラッパを放しませんでした」という戦前の教科書の文章を思い出してしまいました。ラッパというのはそういう楽器なのでしょうか。
そして野外フェスですから、先日の黒磯で投入してなかなか良かった、と自画自賛している吾妻はこの日もギブソンのSGで参戦。
小さくて薄くて軽いSGは派手なアクションにもぴったりで、T・ボーンが必死の思いで大きなフルアコを持ちあげて背中に回して弾いていたのに比べると、いとも簡単に同じことが出来てしまうわけですが、
よもやストラップが顔に引っ掛かろうとは思いませんでした。チンピラ海賊の様ですし、ストラップの裏布が一部剥がれているのもビンボ臭いです。ここ航空公園の野外音楽堂は公共の施設ですからいろいろと規約も厳しく、例えば音量は客席一番後ろのフェンスのところで80dBを越えないこと、電力使用量は10kW/hを越えないこと、そして17時には絶対音出しを止めること、というのがあった様ですが、我々の出番は最後の16:00~17:00、フジヤマさんに撮って頂いた写真の露出の関係もあるのでしょうが、それでも暮れなずんでくるのは確実に早くなってきていました。
こんな緑の多い公園の中にただずむ野外音楽堂ですので、夕暮れっぽいムードがなかなか似合います。
さあ、そしてこの日のサプライズ・ゲストは木村さん!
しかしこれを「サプライズ」と言っているのは我々だけで、お客さんからは最初からステージに置いてある木村さんのギターが見えているので、まる判りだったものと思われます。
木村さんには名曲「嫌んなった」を熱唱していただきまして、否が応にも盛り上がりました。さすがであります。
そしていよいよ暮れなずむなか、「焼肉アンダー・ザ・ムーンライト」で、フェスの幕を閉じさせていただきました。
そそくさと片付けを済ませ、向かうのはKさんのライヴハウス、mojoでの打ち上げですが、石の様に重い譜面ケースやバリトン・サックスがあるので電車移動は厳しく、タクシーを呼ぼうとしましたが、人出が多い日なのかタクシーが全然やってきません。
このフェスを全面的に支えて頂いている所沢市役所の職員の方々のご尽力で何とか店にたどりつきましたが、既にメインのフロアは出演者や関係者の方々で席が埋まっていたので、我々は壁を一枚隔てた別室でウチアゲを開始。
しかし、こちらのフロアはライヴ時のステージがあるフロアです。飲んでる時に楽器、となるとキ〇▼イに×物、では無いですが、弾かずに終われるわけはありません。
これはたまたま、梅津先生と吾妻、という写真ですが、当方のメンバーも含め色々な方がステージに上がる実に楽しいウチアゲとなりました。関係者の皆さんのご尽力もありますが、素晴らしいフェスでした。ありがとうございます。
2023年9月23日(土)
高円寺 JIROKICHI
吾妻光良トリオ+1
「初秋ブルース祭」
今回もゲスト無し、ではございますが、「岸田さんの倍は他人の話を聞く」がモットーの吾妻としましては、先回の次郎吉で「ブルースばかり演奏するのを聞いてみたい」という書き込みをされたお客様がおられたのをかんがみて、今月はブルースオンリーで行きたい(二部は)というつもりです。
開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
といったきっかけで、突如決まった「初秋ブルース祭」、自宅でレパートリーの歌詞カードをワラワラとめくって調べてみたところ、いやあ、思っていたより沢山ありました。最近でこそナット・キング・コールとかファッツ・ウォーラーとか、キャッツ・アンド・ザ・フィドルの曲とかが多くなってますが、もともとはブルース出ですからねえ。結局二部だけにとどまらず、全編ブルース曲でお届けいたしました。で、リハが終わったあと・・・、
「しかし俺には気がかりなことがあるのだ。」
「どうした、3コードのマンネリが怖いか?」
「いや、居酒屋一休の会員カードの期限が今月で切れるのだが、これは更新できるのだろうか?」
「そんな細かいことはどうでもいいよ。」
会員カードは300円で更新できる、という情報を得ながら若干たしなんでから本番に突入しました。
全曲ブルース、といっても特に見た目が変わるわけではございません。まあ、あえて、強いて、言うならば、吾妻のこの日のシャツですが、
これは藤井康一選手がいっつもステージ衣装を購入している荻窪の「ポゴラン・マーケット」というお店で最近購入したものです。いやあ、阿佐ヶ谷/荻窪地区に20年以上住んでいるのに知りませんでした。柄がストラップと保護色になってしまうのが、想定外でした。さて、一曲目のインストが終わると、”No.9 Train”、”Rockin’ Pneumonia”と二曲続けてお届けしましたが、何だ、いつも演ってる曲じゃないか、と思うかも知れませんが、そりゃ、そういう曲bもありますよ。ただ、続いては
珍しくカポタストなどを使いまして、”Friendless Blues”、”Hurry Blues”、と懐かしいなあ、学生の頃に聞きまくっていた曲が続きます。そして、ここのところスチールギターばかり弾いていましたが、久々にオープン・チューニングのボトルネックも使いまして、
“Listen Mr.Fireman” なんて曲も歌わせてもらいました。二部ではこれまた珍しい、マディ・ウォータースの曲、”You’re Gonna Miss Me” というのを取り上げました。ホトケさんは全曲マディ、というCDを最近作りましたし、小出さんもマディの曲を取り上げたりしていますが、我々のバンドでマディの曲は初めてではないの?ぐらいの感じでしょうか。しかし、リハで驚いたのは、この曲、いざ演奏してみると12小節ではなくて、小節数に半端なところがあるので、何も意識しないで合奏しているとガタガタになってしまうのです。余りに昔から聞いているので、よもやそんな半端なところがある、などまったく気づきませんでした。しかし、案の定、本番になると、一瞬どこを演っているのか判らなくなり、耐え切れず苦笑していた人なども見受けられました。
この後は普段から演っている曲と先ず滅多にやらない曲とを半々ぐらいでお届けしましたが、いずれにせよ、最後は盛り上げないと気がすみません。
昔から好きだったブルースを張り切って歌って弾いて、さながら学生の頃に戻った様な一夜でした。
2023年9月16日(土)
立川 AAカンパニー
“East-West Blues & Jump !”
福嶋”タンメン”岩雄 Rockin’ The Blues
福嶋タンメン岩雄vo 井尻昌孝g 西田武志b 吉田なおpf 島田桂輔dr
岩城笑子as 平井佑典ts
ゲスト:吾妻 光良、富山浩嗣(G,Vo)
関西から、福嶋岩雄率いる「福嶋タンメン岩雄 Rockin’ The Blues!」が、関東からは吾妻と富山の二名が
出場する一夜限りの東西ジャンプ大会です!
開場17:30 開演18:30
前売、当日とも :3,000円
タンメンのバンド、Rockin’ The Bluesとは初の共演であり、また彼らも東京進出はこれが初めて、ということもあってこの日はAAカンパニーのマスターにお願いして、かなり早めの14:30を入り時間に設定させて頂きました。吾妻は13時半過ぎにのんびりとスマホでデューク・ピーコックのベスト盤などを聞きながら歩き、総武線に乗り、三鷹で中央線に乗り換え、ようとしたところ、イヤフォンの音楽の隙間をぬって、「国分寺・・・、返し・・・、架線が・・・復旧・・・」などと不吉な言葉が聞こえてきたので、慌ててイヤフォンを取ると、アラララ、架線事故とかで中央線が止まってしまいました。詳細は割愛しますが、国分寺までマスターに迎えに来てもらった吾妻がお店に到着したのは、16時過ぎ。一方の関西勢は新大阪から東京までは2時間半、そして東京から立川までも同じ2時間半、但し全員立ちっぱなし、というシビれる状況で、高齢者のタンメンなどは到着時に既に顔面蒼白になっていました。しかしショー・マスト・ゴー・オン、ですから、驚異的に凝縮したリハと短期間のたしなみを経て本番スタート。
何だ、元気そうじゃないか、と思うかも知れませんが、これは龍ちゃんがきちんとした技術ときちんとした機材で撮っている写真だからそう見えるだけで、吾妻がケータイで撮ったスナップ写真を見る限りは、
ほら、蒼白でしょ?ま、それはさておき、きちんとした写真で改めてこのRockin’ The Blues、というバンドを眺めてみると、
4人のリズム隊にサックスが2本、戦後の米国でビッグ・バンドのブームが過ぎ去り、経費節減の意味も含めてこうしたスモール・コンボで演奏されるR&Bが主流になってきた、という流れにしっかりと沿った正統的なR&Bバンドだ、というのが良く判ります。日本で現在この編成でやっているバンドでパッ、と思い浮かぶのはBloodest Saxophoneぐらいでしょうか。ただ、Rockin’ The Bluesの方はタンメンという大フィーチャード歌手がいるところがちょっと違います。しかし実はこの日はまだ残暑どころか、モロに真夏日。長旅で疲れた身体にタンメンの上着はかなりこたえるのではないか、と思っていたら数曲でシャツ姿にチェンジ。
そうですそうです。無理をしちゃあ、いけませんや。そして先ず最初にゲストで入ったのは富山さん。
何か表情にゆとり、と言おうか、レイドバックした感じが漂っているのは、実は彼は14:30の入り時間に間に合っていたからなのかも知れません。国分寺駅から私鉄に乗ったところに住んでいる彼は、この店までバスで来れた、という話で、いやあ、東京も広いなあ、と実感いたします。そして続いては吾妻の登場、と思いきや、
いきなりストラップが外れてしまい、井尻さん、富山さん二人の介護を受ける、という情けないていたらくであります。実はタンメンとはこの7~8月で既に3回会ってますのでツーカーであり、早くもステージは談笑ムードに。
あれ?アルトの岩城さんだけ何で一人だけ歌ってんだろ? という様に見える写真ですが、いやいや、これは歌ってるわけじゃなくて、笑ってるんですね。たしなみタイムの時に知りましたが、岩城さんのお名前は「笑子」と書いて、「えみこ」と読ませるという話で、
「いやあ、ご両親良いセンスしてらっしゃる!」
と吾妻が感激したところ、
「でもなぁ、ちっちゃい頃はこの名前なんで『ゲラ子』って呼ばれてましてん。知らんけど。」
というご本人の弁でした。ということですが、談笑はまだ止まりません。女子高生でもないのに、何がそんなにおかしいのでしょうか。
そして、ジャンプ、と呼べばシャウト、と答える我々ですから、コーラスも大口を開けて全員でシャウト!の図であります。
しかし、一応ゲスト、というテイで呼ばれておりますので、介護されたり談笑ばかりしているわけには参りません。それなりの頑張りは見せなければ。
てなわけで電車の遅延で一時はどうなるか、と思われていたライヴですが、無事終了しまして全員で記念撮影です。
そういえば、前列のピアノのなおさんは、次郎吉の翌日は中央本線で長野経由で大阪まで帰る、ということで、何故またそんな面倒なことを?と尋ねたら、何でもワイン工場巡りとかをしながら帰る、という話で、うーん、元気です。そして終演後は一時飲み屋難民になりかけたましたが、日高屋が空いていてセーフ!
「えーとね、この小皿、全部3つずつください。」
「へえ、日高屋ってええですねえ。」
「あれ?関西には無いの?」
「無いんちゃいますか?知らんけど。」
この日はたしなみタイムからずっとこの「知らんけど」の使い方が話題になってまして吾妻が言った
「ご馳走さまでしたー、知らんけど。」
というのは明らかに使い方がおかしい、との指摘を受けました。
「ところで上の写真の右一番前の人、モザイクしてないけど。」
あ、いけね、忘れた!と思いきや、この日見にきてくれたJoJo沢渡氏だからいいのです。
「JoJo、今日は無事に来れた?」
「え? 何で?」
「ほら、中央線止まってたじゃない。」
「そうなの?俺、うちから自転車。」
いやあ、東京も広いなあ、と改めて実感いたしました。
2023年9月17日(日)
高円寺 JIROKICHI
Battle of the “JUMP” Blues
福嶋”タンメン”岩雄 Rockin’ The Blues
福嶋タンメン岩雄vo 井尻昌孝g 西田武志b 吉田なおpf 島田桂輔dr
岩城笑子as 平井佑典ts
Drinkin’ Hoppys
富山浩嗣vo,g 徳武晧也b 関勇亮dr 井上渉pf
近藤研也as 鈴木浩介as 浦野紘彰ts 山田竜輝bs 大槻寿彦tp 下田純子tp
荒井和弘tb 吉田悠貴tb
吾妻 光良
関西からタンメンのバンド、Rockin’ The Bluesを呼んで、迎え撃つ関東勢は富山浩嗣率いるDrinkin’ Hoppys。さて、そこに吾妻も参戦し、果たして彼は東軍/西軍のどちらに付くのか、それとも日和見なのか? タレコミなのかガセネタなのか?良く判りませんが、とりあえず採算は度外視しての東西ジャンプ大会の夜なのでございます。
開場18:30 開演19:30
前売、当日とも :3,500円 (+ドリンク)
翌日曜日は、西のスモール・コンボvs東のビッグ・バンド対決、さながら戦後すぐのロスのロイ・ミルトン楽団とニューヨークのラッキー・ミリンダ楽団との対決の様でもあり、胸が高まります。先攻はRockin’ The Bluesから。
おそらくは良く寝られたのでしょう、タンメンのシャウトも絶好調です。そしてブルース日本語化に向けて積極的な取り組みを展開しているタンメンですが、最近は日本語オリジナルも手がけていまして、これはそんな一曲、「Eなジャンプ・ミュージック」という曲の中での一幕。
井尻君が、お客さんのコーラスへの参加を促そうと歌詞カードを掲げておりました。惜しむらくはもう少し字が大きいと良いのですが。続いて吾妻がゲストで加わりました。
何が起きたのかは良く判りませんが、笑子さんの挙動に過呼吸気味になっていた様です。同様にタンメンのアクションにも激しく反応しました。
季節の変わり目で感受性が豊かになっていたのでしょうか?そしてジャンプといえばシャウト、という生き方はこの日も変わりません。
そしてこれまた記憶が無いのですが、こんなアクションをしていました。
ジョー・ターナーとかジミー・ウィザースプーンの曲で、”Bye Bye ♪” という歌詞が出てくればこんなアクションになるのは自明の理なのですが、そんなのやったかなあ? そうか、JIROKICHIのライヴは配信で後日見たりしていることが多いから覚えてるけど、この日は配信が無かったんだ。それじゃ忘れちゃうなー。さて、続いてはHoppys。
ご覧になってお判りの様に、メンバーのうち管楽器のみんなはほとんどジャケットを着用しています。事前に富山君に衣装のことを確認したところ、一応スーツ、というかジャケットを着ることになってます、という返答で、君ね、バカなことを言っちゃあいけないよ、この前ワシはピットインの時に上着を来て出たんだが、たったの二曲で茹で上がってしまったんだ、だからシャツだけで充分だよ!と力説したところ彼も「でっすよねー」と答えていたのですが、フタを開けてみるとシャツ姿はリズム隊の4人だけ、とまるで徹底されていません。バンド内のガバナンスはどうなっておるのだ、すぐに管楽器全員、暑いよー、とピヨピヨ言い出すだろう、と思っていたのですが、
何と涼しい顔で演奏を続けていました。ジジイとはどうやら体温調節機能が違うらしく、いや、うらやましい。そう!うらやましいと言えば、この写真、何とサックス4人がちゃんとコーラスを、それもちゃんとハモってコーラスをやっているのです!やりたいけど、Boppersのメンバーはやんねえだろうなあ。ところでその頃バンマスは・・・、
このふざけた幼稚園の様な振り付けは何なんだ、と言いたくなるところですが。これは新ネタのキャブ・キャロウェイの「スカンク・ソング」という曲の日本語版で歌詞にミッキーマウスが一瞬出てくるところの振り付けでした。そんな中、そろそろお呼びがかかるかな、とトイレにステージ衣装を整えに行った吾妻でしたが、曲順を間違えていて支度の途中でステージに呼ばれてしまいました!
本来はこのシャツ姿に蝶ネクタイとサスペンダーが追加される予定だったのですが、時間切れでどちらも無し。それだけならまだしも、シャツがグシャグシャになってしまい、またも要介護状態に。
このHoppys+吾妻のステージにもタンメンの影響は色濃く、富山君と二人でのシャウト大会となりました。
更にTreniersの”This Is It”の日本語版「お達者で」では、黄金期Treniersの狂乱のステージを再現すべく頑張りました。
そしてTreniersと言えば、靴の臭いで失神状態から復活するという演出の”Salt Smell Shoe”、近藤君の芝居もいい感じに練れてきております。
そして最後はここにタンメンも加わっての大団円。
若いやつらに負けてなるものか!と高齢者二名も頑張りました。
てなわけで、遠路、かつ鉄道架線事故、と色々ありましたが、東西入り乱れてのジャンプ大会、総勢しめて20名という大所帯でしたが無事終了を祝って、JIROKICHI 前で記念撮影。
終了後は打ち上げですが、コロナの前に時間が戻ったかの様でした。
2023年9月2日(土)
新宿PIT-INN 昼の部
吾妻 光良 & The Swinging Boppers
九月になったらもう結構涼しくなってんだろ、と割と甘い見通しがあったのか、それとも何も考えてなかったのか、ジャズ研出身メンバー待望(?)のピットイン、しかもお酒大好きフリスキーというメンバー待望の昼の部、ついこの季節に演らせていただくことにしてしまいました。もう少しふさわしい季節もあるだろうに、という気もしますが、やらせて頂けるうちが華です。ジャズの曲もジャズじゃない曲も併せて、真っ昼間からお届けいたします!
※家庭の事情により冨田(Tp)が欠席、代わりに松木理三郎さんをお呼びしています。
開場13:30 開演14:00
前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
何しろ昼の部、ですから入り時間も11時、と早いわけでありまして、またリハもどどど、と詰め込まないとならないので、行きの機材運搬の時にお昼のお弁当も買っていくわけですが、コロナや世界情勢の関係でずいぶんコストが上がってしまいました。なるべく費用を抑える形で選んだお弁当に関して、「デンプンばかりだなー」とか、「アジフライにアジが半分しか入ってないよ」だのメンバーは好き放題言うわけですが、とりあえず完食する人も多く、それが胃にもたれているのでしょうか、皆、どことなく眠そうな出陣2分前であります。
お、そんな中一人生気のある顔をしているkozoさん、実は彼はこの日、持病の「K室炎」が若干発症しており、消化に良いもの、ということで楽団支給の弁当ではなく、その倍額以上のおむすびを食べていたのでその効果かと思われます。また、この日は冨田さんが海外にいるため、松木さんに代打をお願いしました。
そんな松木さんの元気を頂きまして、吾妻もやる気満々、といった感じの出陣6分前ですが、
なぁーんにも考えずにいつも通りの衣装で臨んだわけですが、いや、真夏をなめておりました。ステージに出てみるとこれは暑い!
たまらずに、たったの二曲で上着は脱ぎ捨ててしまいました。
たった二曲しか着ていないのに上着はビショビショ、洗濯に出さざるを得ず、その洗濯代がデンプン弁当の倍近くはかかる、という事実に、歌いながらも心の中では涙ぐんでおりました。しかし、二曲で上着を脱ぎ捨てたことで生命レベルは一挙に回復し、身体の動きもどこか滑らかです。
退職、プロ入りしてから始めた日々のラジオ体操の効果もあるのかも知れません。そして、代打兼四番打者の松木さんにも大活躍していただきました。
さて、バンドというものにおいては、メンバーが一丸となって何かに取り組む、という姿勢が非常に大切なわけですが、この日の「大人はワイン2本まで」では、全員が一丸となって「カーンパーイ!」というコーラスと振り付けに取り組む、という美しい場面が見られました。
あれ、でも改めて良く見るとkozoだけは・・・
これはおそらく持病のK室炎の影響でしょう。そういえば楽屋では、
「何か、K室炎、というと不倫のイメージがあるな。」
「そりゃまたどうして?」
「・・・、ありゃ失楽園か。」
日に日に知能が低下していく様な気もします。しかし、我々の年代になると知能よりも深刻なのは記憶です。リハーサルでは当然、全曲をさらうわけではなく、要所要所を押さえつつはしょっていくわけですが、ある曲で
「これ、ソロって誰がやるんだっけ?」
「トロンボーン、とは書いてあるね。」
「はい、西島さんね。あと・・・、ピアノって無かった?」
「いや、私は生まれついてこのかた、この曲でソロを弾いたことは金輪際ございません。」
と明言した早崎さんでしたが、いざ曲が始まってみると、思いっきり8小節のソロを弾いていました。ほうほう、金輪際弾いたことが無かった、と言ってたよねえ、という周囲の反応がこんな風景です。
アンコールはピットインは新宿だろ? 新宿区といえばお前、そりゃあ高田馬場だよ、という安易な選曲でしたが、途中ワイヤレスで客席にも出て行き、和気あいあいな感じで終了いたしました。
そしてそして、昼の部といえば楽しみなのが、夕方からの打ち上げ。
途中からピットインのPA担当のTさん、照明担当のHさんにも合流していただいて、楽しく呑み上げて帰りましたとさ。
2023年8月27日(日)
黒磯日用夜市
吾妻光良トリオ+1
黒磯の駅前で催されるお祭り、「黒磯日用夜市」という催しに初参加させていただくこととなりました。最初は泊まってこようか、という話もありましたが、新幹線を使えば楽勝で帰れるということが判り、ちょっと夕涼みな気分で参加できたらいいなあ、などと夢想しております。黒磯はもう50年弱前に中学高校の友人、T君の親戚の別荘があって行ったのが最後でしょうか。昔の話ですなあ。
初めてお邪魔する黒磯日用夜市、何だかんだと関西に行く機会は多いものの関東から北方面に足を伸ばすのは珍しく、東京から一時間ちょいとはいえ、那須塩原で新幹線から在来線に乗り換える辺りでは、すっかり観光気分も盛り上がり、ホームに降りて、都内とはちょっと違った秋の旅情を楽しもうか、と思っていると、
いや、ワシらは多少なりとも空調の効いたここの通路で充分でごぜえます、という老人2名と、もう1名、齢の割には頻繁な方はトイレに行ってしまいました。それからほどなく現地に着き、リハーサルが始まるまでの間、黒磯駅の超シャレオツな図書館のカフェーでお茶を飲んでいると突然の豪雨!心配になってステージやPAブースを見に行きましたが、短時間で止んだのと、設営がしっかりしていたのでしょう、これは開演後のPAブースの様子ですが、機材などもほぼ無事だった様です。備えあれば憂い無し、です。
そしてリハが終わりますと、牧さんは前日で抗生物質の投与が終わったため、飲む気満々で参加しており、楽屋として使わせて頂いた場所で、小宴の開始となりました。
何だ、こんな用途に使わせていたのか!と関係者のどなたかが怒られるとまずいので、一応部屋が特定できない様にモザイクをかけておりますが、わかんねえかなあ・・・、わかっちゃうだろうなあ、と松鶴屋千トセさんの様に悩みつつ掲載しております。そして現地時間16時頃から我々の出番となりました。
このステージ回りの手作りの感じが学園祭、それも高校の文化祭とかを思い出しますが、何でも関係者の方のお話では、この催しも今回が六回目ということですが、こんなステージを組んだのは今回が初めてのことだったそうです。その手作り感に協力するわけではないのですが、吾妻も譜面台が無かった代わりに、急遽マイク・スタンドと段ボールで譜面台を急ごしらえしてみました。ちなみに牧さんは右足元のモニター・スピーカーにコード譜を置いているため、それをガン見しております。
しかし手作りだ、駅前だ、と言っても野外フェスであることに変わりはありません。引きの画で見るとステージ回りはこんな開放的な雰囲気です。
我々のライヴの最中にも時折雨が降って、その際は見に来られている方々も隣の図書館に避難されていましたが、概ね、こんなかなりの数のお客さんにご観覧いただきまして、
こうなるともう我々も年齢的にはロックでウッドストックでラヴ&ピースな世代ですし、ましてや吾妻はこういうこともあろうか、と衣装はアフリカ・シャツ、ギターはギブソンのSG、というしつらえですから、一挙にそちら方面へと傾斜していきます。
後ろで見ている岡地さんの心配そうな顔が印象的ですが、この後も何回か暴れたりしているうちに終演。
とりあえずロックなムードを満喫して日が落ちた頃に4人とも帰路につきましたが、もしまたお呼びがかかった際には、泊りで来てもなかなか楽しそうな催しですなあ。
2023年8月26日(土)
高円寺 JIROKICHI
吾妻光良トリオ+1
高円寺は四年ぶりの阿波踊りで大混雑が予想されます。余裕を持ってお越しください!
8月のJIROKICHIマンスリーは関西行脚も終わり、ここは原点に戻りましてゲスト無し、という形でお送りします。この8月26日というのは、1958年にアサヒビールさんが初めて缶ビールを発売した日、としても知られておるわけでございまして、この如何にも暑かろう、という8月の終わりに、我々の演奏を見ながら缶ビール、というのもなかなかオツなものではないか、とお勧めしたい今日この頃です。
開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
「それと当日は四年ぶりの高円寺・阿波踊りです。次郎吉とは駅と反対側の出口にしか出られなかったり、もろもろの制限があるかも知れませんのでご注意ください。」
前々日に次郎吉店長のタカさんからこうしたメールが来ており、おお、そうか、と思い当たりました。大昔ですが、このイベントのさなか高円寺で飲んでいて南口から北口にたどり着けなかった記憶もあります。ということで、いつもより10分以上早めに家を出て高円寺に着くと、おお、踊りスタートの一時間以上前なのに、
ホームはご覧の様な混雑ぶり。そうか、この日にぶち当たると判っていたら「踊りの曲特集」とか「浴衣でライヴ」とか、いろいろと考えられたかも知れませんが、今更何が出来る、というわけでもありませんので、夏の終わりから秋の兆しを感じられる様な曲を集めてお送りする、まあいつも通りの展開で臨みました。
“Moonlight Serenade”、”I’m In The Mood For Love”となかなか好調に幕を開け、さて、と気がつくと、おお、楽屋に飲み物を置いてきたことに気がつきました。慌てて取りに戻ろうとすると後ろのドラムの方から、
「まあまあ、進めててください。ワシが取りに行きます」
と大変ありがたい申し出を頂きまして、
いやはや、申し訳ありません。実はこの日は何とベースの牧さんが喉に違和感がある、ということで医者にかかったところしばらく薬を飲んだ方が良い、それも抗生物質で早めに治した方が良い、つきましてはそれを呑んでる間はお酒は抜いてください、と吾妻が少し前に言われたのと同じことを言われて、この日はたしなみタイムもノンアル・ビール一本のみのシラフでのライヴでしたので、横からは冷ややかな視線が注がれていました。
さて、出だしのちょい秋を思わせる二曲に続いては”Jamaica Is The Place To Go”、”Montego Bay”、”Sea Cruise”という真夏のリゾート曲3連発。
そして夏といえば忘れてはならないのが終戦の日。それにちなみましてはFour Vagabondsの不朽の反戦歌、”G.I.Wish”
どうした、何か嫌なことでもあったのか、と言われそうな表情ですが、一応情感を込めて間奏を演奏させて頂いている場面であります。夏の終わりに是非、Four Vagabondsの方も聴いていただきたいものですね。
休憩をはさんで、続いては「夏しか弾かないのでうまくならない」といつも言っているスチール・ギター、そんな弱音を吐いている場合か、男なら勝負に出ろ!というほどのことではないかも知れませんが、夏らしくスチール・ギターを使っての3曲。先ずは、昨年吾妻が録音を手伝っていた、ハワイアンの大ベテラン、長尾勝久さんに教えて頂いた”The Night You Said Aloha To Me”
顔の表情は「B.B.キングの影響を受けて・・・」などで説明は出来そうですが、もう少しだけ実力の裏打ちが欲しいところでした。あ、ちなみに長尾さんのCDはこちらであります。
更にもう10年以上、取り組んでいるでしょうか、スチール・ギターでBeBopを弾きたい!との気持ちで始めたチャーリー・パーカーの”Confirmation”、メンバーからは「またやるのか」、「まだやるのか」、「もう止めた方が良いのでは」などと様々な意見もありましたが、何とかおつきあい頂きまして、
多少苦悶の表情にはなりつつも、無事完奏することが出来ました。そしてこの日のアンコールの客席行脚大会も、このままスチールを活用して行うこととなりまして、
まあ、ボトルネック・ギターと同じだ、と考えればその通りで全然弾けるのですが、何故か膝に乗せて弾くよりも野卑な感じに聞こえるのが不思議なところです。
海外からお見えのお客様も含めて、多少は珍しい出し物として喜んで頂けたでしょうか。
ちょっと難し目の曲を選んだところ、譜面を見ながらピアニカを吹き歩く男、といった画柄の方が深く印象に残ったかも知れません。
2023年8月19日(土)
十三・レインコート
吾妻光良
× RAINCOAT Selection Team
吾妻光良 × 水野快行 × 久米はるき × 鶴田隼人 × 脇本総一郎 × Isa Jamming
何と二週続けて大阪、ですが、何と関西のフィクサーとも呼ばれているK林さんの発案により、吾妻が単身渡阪して地元の方々と渡り合う、という一夜限りの企画です。うむー、意外に人見知りなので大丈夫だろうか、と危惧するところではありますし、周りを見渡しても最早誰一人知り合いはいない、という状態ですが、もう良い大人なんだから(67歳)、頑張らないといけませんね。
開場: 19:00 開演: 19:30
前売¥4,000/当日¥4,500 (+1ドリンク)
SOLD OUT
単身渡阪、というのは無かったわけでもないのですが、単身で十三に向かう、というのはこれが初めてです。大阪駅で阪急に乗り換えようと思って駅員の方をつかまえて、
「すみません、十三は何番線に乗れば?」
「ああ、どれでも止まりますわ。」
「いや、神戸行と京都行、どちらですか?」
「一番線から九番線、全部行きよりますわ。」
まったく意味が判りませんが、とりあえず駅員さんの言葉を信じて電車に乗ったら無事に十三に到着。いったい路線はどういう風になっているのでしょうか?ホテルにチェックインを済ませ、何はともあれ初対面の方々ですので早めに出て、定刻の20分前ぐらいにお店に到着。既にドラムの鶴田さんとベースの脇本さんはいらしていました。次々と集まってくるメンバーの方々のお話を聞くと、そんなに普段から良く共演しているわけではなく、中にはこの日17年ぶりに共演する、という方もいるぐらいで、K林さんの見立てで集められた皆さんだ、というのが良く判ります。しかしそれでもこの皆さんの中にどっか共通点がある筈だ、としつこく聞いていくと、何ともともとは20年前ぐらいのハウリンバーでのブルース・セッション・デーで知り合ったそうで、ハウリン恐るべし、ということでしょうか。皆さん手練れの方々で、しかも事前に送った音資料も良く聞いて頂いていたので、リハもすんなり終わってしまいました。皆さん、久々に会う方もいて話に花が咲いているのですが、なかなか輪の中には入れません。
「・・・・・・・」
「吾妻さん、どっか行きますか?」
「行きます行きます!」
ドラムの鶴田さんの発案で駅の反対側にある「世界一厚揚げが旨い店」というところに行ってたしなんだところ、一挙に皆さんと打ち解けることが出来まして、いやあ、お酒の力はありがたいものです。お店に戻って本番スタート、先ずはIsaさん以外の4名編成でギターの水野さんが唄います。
水野さんはシカゴ~アーバン系のスタジオ・セッション・ギタリストの様な流麗なギターを弾きながらストレートな歌を聞かせる方でしたが、それにしても帽子率が75%と高いのが大阪ブルース・シーンの特色でしょうか。ちなみにベースの脇本さんは前日にこれまでトレード・マークだった七三分けをやめてこの日の髪型に変えたそうです。続いて吾妻が久米さんの代わりに入って数曲。
一部の最後はVoのIsaさんが加わって、キャブ・キャロウェイの”Minnie The Moocher”を。Isaさんは、たしなみの時に聞いたところ金属加工の職人をされている、とのことで、あ、それならひょっとしてハウリンバーのお立ち台を作られたのでは?と聞いたところ、あれはIsaさんの会社の先輩が製作~納入された、ということでした。
二部では久米さんのバディ・ガイかテキサス・スリンガーか、というアグレッシヴなステージや、吾妻の夏物の演目なども交えて最後はIsaさんの歌で、”Hold On”~”What a Wonderful World”で一旦終了。
そして本編終了後は、翌日一緒にやる企画のための事前偵察、ということも含めて来場していたタンメンを呼んで一曲。
吾妻の表情も一挙にリラックスしていますが、まあ知った顔がいますと安心してしまいますからね。動物というか、哺乳類だから仕方ないです。ご一緒して頂いた皆さん、ありがとうございました!
2023年8月20日(日)
十三・レインコート
吾妻光良&福嶋TAN-MEN岩雄の
昼飲み酔って候
吾妻光良 × 福嶋TAN-MEN岩雄
[Guest]村地博、井尻昌孝
何と二日続けてレインコート、ですが、前日お初の方々と渡り合った後ですので、二日目はもう知った顔の方々と飲みながら打ち上げ風に唄って弾いて笑う、というそんな夜に、おっと、夜じゃあないんだ、夕方にしてみよう、というこれまたKさんのアイデアに乗っかりまして、楽しい夕べを過ごせたらいいなあ、とそんな企画であります。
開場: 15:30 開演: 16:00
前売¥4,000/当日¥4,500 (+1ドリンク)
して翌日、この日の企画はそもそも、前回ピアノの早崎さんと一緒にレインコートに来た時のお店での打ち上げで、タンメンが唄い、吾妻が弾いていた、というその打ち上げみたいなライヴが出来ないだろうか、ということで立ち上がったものです。ですので、ステージの様子も前日とはまるで異なり、机の上に資料や酒が置いてあって、マイクも手に持たず対談番組の様に二人の間にスタンド・マイクが立っている、というしつらえでした。
お客さんからも適当なチャチャを入れてもらいながら、70年代中頃の日本でのブルース・ブームの話、聞き始めた頃に演っていた曲の話、ブルースの日本語化の話、などの話をしながら時折ミニ・ライヴがはさまる、といった形で進行しました。
そして珍しい企画としては、ブルースは歌詞が大切、ということからタンメンが唄い、その後に間髪を入れずにその内容を和訳する、という「ブルース同時通訳コーナー」
やりながら、その昔、亡くなった妹尾さんが歌の合間のハープを一切吹かずに、和訳の歌詞をひたすら喋っていた、なんていうことも思い返しました。ところでこの写真の右側にどっかで見た方が写ってらっしゃいますが・・・、そう!SAXの村地さんです。さすがに吾妻とタンメンの二人だけで盛り上がらなかった場合のことを考えて、K林さんがサックスの村地さんとギターの井尻さんを呼んでおいてくれたのです。
ということで後半は、このお二人の手伝いも受けて色々な曲もお届けしました。そしてアンコールではタンメンは立ち上がり、吾妻しピアノで客席の方々と”Flip Flop & Fly”を大合唱。
またどこか他のお店でも演ってみたいな、という企画でした。K林さん、二日間ありがとうございました!
2023年8月11日(金)
塚本・ハウリンバー
吾妻光良トリオ
ゲスト:福嶋”タンメン”岩雄
木村さんの古希前祝いの前日、折角ですので大阪は塚本のハウリンバーさんにお邪魔することとなりました。で、金曜日ということもあり、ひっさびさに早崎さん抜きのトリオでの演奏となりました。しかし、その代わり、と言ったら何ですが、京都からタンメンに応援に来て頂く、ということになりまして、はい。久々のハウリンバー、楽しみです。
開場: 19:00 開演: 19:30
前売¥3,500/当日¥4,000 (別途1ドリンク)
ハウリンバーも久しぶりだなあ、最後に来たのはコロナが始まる前だったっけ?と何となく考えていたら、何と前回は2022年の2月12日、何だ、たった1年半前のことでした。確か26周年とかの記念ライヴの一巻でしたね。お世話になっております。そんなわけで慣れ親しんだいつものステージにて三人でのリハを開始。写真はいつもの謙ちゃんに撮ってもらっています。
よぉく見ると吾妻の目の前に何だか、箱だか金網だか良く判らないものが写っているのにお気づきでしょうか? 実はこれ、こんなものなのです。
「ツルさん、これ何ですか?」
「ああ、これはお立ち台ですわ。」
「お立ち台っ?」
「ええ、オープンマイクとかの時に使うんですわ。」
「どっから持ってきたの?」
「いや、近所の鉄工屋さんが作ってくれて。重いです。」
大阪のブルースバー、色々な方が出入りしている様です。前述の様にこの日は早崎さんが欠席ですので、いつもより念入りにゲストのタンメンのコーナーもリハーサルします。
さすがスタンダップ・シンガー、リハの時からタンメンの一挙手一投足に我々3名が集中している様子がお判りでしょうか。そして、リハが終わると前回は井尻君達のバンドも一緒だったので全員が入れる様なチェーン店を駅前で探して入ったのですが、今回は塚本駅前のガード下に繰り出しました。見物に来てくれた井尻君も帯同しましたが、何と前日バイクの事故を起こして両手両足包帯だらけ! 気をつけてくださいよー。そしてもう何回かはお邪魔している「がぁどした」という店に行きましたが、行った途端に「ハウリンでライヴの方? 何時からですか?」と聞かれました。そして開演の30分前には目覚まし時計が鳴って、もう行く時間ですよ、と教えてくれるのがなかなか凄かったです。さて、てなわけで本番スタート。
本番前にタンメンから「吾妻君、今日シャツは何色?」と聞かれどうしたのかと思いましたが、以前西荻のClop Clopで演った時に吾妻もタンメンもそして早崎ももちろん赤シャツ、という時があって知人の方から、目がまぶしくてかなわない、と言われたそうです。この日は
まあ、まあまあ、といった配色だったでしょうか。しかしそれにしてもタンメンは口が大きいですなあ。特にライヴも終盤になってくると
それに拍車がかかります。今までほとんど思ったことは無いのですが、一瞬、昔流行ったニューヨーク・ドールス、というパンク・バンドのデヴィッド・ヨハンセン、という歌手がこんなたたずまいでシャウトしていた様な気がします。
全然似てないじゃないか、と言われそうで、ええええ、確かにこの写真は似てないですが、記憶の中では似てる写真を見たことがある様な・・・、しかし、それはそれとして、このヨハンセンという人、その後、バスター・ポインデクスター、と改名してジャンプやR&Bばかり唄っていたのでまるっきし縁が無いというわけでも無いんです、ええ。そして最後は
傍らにあったピアノも活用して、大ブギ&ジャンプ大会で終了しました。この後はお店でたしなんでから、十三のホテルに行くわけですが、何とバイク事故後の井尻君の車で送ってもらう、という、ジジイ良い気になるなよ、という反省すべき一日の終わり方でした。
2023年8月12日(土)京都・磔磔
磔磔 築106 周年記念!!
木村充揮レッツゴー古稀
木村充輝、吾妻 光良トリオ+1
ゲスト:Leyona
昨年に続いて、二回目の磔磔での木村さんの10日間に参加させていただきます! へえ、木村さん、もう古希なんですかあ、と思いきや、何だ、来年の3月に古希になられる、ということで、吾妻、牧の二学年上ですね、どうでもいいですけど。更に前回はたまたま居残っていただけのLeyona嬢が、今回は最初からゲストで入っておりますので、そりゃもう、譜面の心配も要らずただ飲んでりゃ良い様なものでしてね、あ、そうか、でも木村御大は突然、何を始めるか今回も判らないからなあ・・・、まあ、心してリラックスして臨みたいものです。
開場: 17:00 開演: 18:00
¥6,000 + 別途ドリンク
酷暑の中ですが、阪急に乗ってしまえば十三から京都河原町まで座ったままで40分、あー、こりゃ涼しいし極楽極楽、とつぶやきつつ、京極通りの老舗洋食屋さんでお昼を食べてから磔磔に移動。既に到着していたLeyona嬢やほどなく現れた木村さんに挨拶し、出張帰りの早崎さんも合流してリハに臨みます。最大の課題は突然木村さんが唄い始める曲にどの程度、俊敏に対応できるか、という点ですが、牧隊員の考案した「譜面を50音順に並べておく」という古くからある手法を取り入れることにしました。何しろ酷暑なので、リハから本番の間は磔磔の二階でたしなむことにして、さて一部は木村さんのソロからスタート。
全国的に木村さんの人気は絶大なものがありますが、それにしても地元関西での熱気には凄まじいものがありまして、ソロに続いて我々4人が加わって、数曲伴奏するわけですが・・・、
写真でも伝わりますでしょうか、このギッシリ感。100名、いや150名、ひょっとして200名ぐらいはいるのではないか、というのに加えて「アホー!」、「カスー!」などと飛び交う大声のヤジというか声援。『コロナとは 遠きにありて 想ふもの』的な京都磔磔の夕べのスタートです。しかし、我々は実はそんなにゆとりのある心持ちでもなく、
写真でも伝わりますでしょうか、木村さんが次にどの様に曲を展開していくのか、全員が固唾を飲んでさぐろうとしている、緊張感みなぎるワンカットであります。しかし、実は今回何とありがたいことにリハ終了後、しばらくして「基本これで」という曲順表が発表されたのです。
ですので、写真でも伝わりますでしょうか、数曲演っているうちに段々バンドさんもリラックスしていく様に見受けられます。この後は我々4人だけで5曲ほどお届けしましたが、
定番の”Everybody Loves The Fat Man”でのお客さんのコーラスが、関西風というのか味が濃いというのか、なかなかに”圧”を感じるコーラスで、関西ならではの体験であります。そして二部は、木村さんに続いてLeyona嬢のソロで幕開け。
「それでは最初は、私が18歳の頃に書いた曲を聞いてください・・・、といっても3年前ぐらいのことですけどね・・・。」
木村さんのファン層のオヤジ達を転がす様なギャグにも磨きがかかってきました。そして今度は我々の伴奏で二曲。
そしてこのコーナーが終わると再び木村さんが戻って、後は最後まで全員で突き進みます。Leyona嬢と木村さんの合唱によるはっぴいえんどの「風をあつめて」などという大変珍しい演目もありましたが、我々4名は演りなれてない曲調ですので着いていくのに必死でした。
ご覧の様に今回のステージは木村さんと牧さんの距離が近いので、何かと木村さんからいじられる牧さん、というのが愉快でした。
「あんな、この人マスクしながら演ってんねん。変な人やろ? ハッ! 変な人の牧さん!」
するとそのお言葉を受けて、牧さん、マスクを外しました!
コロナ以降、牧さんがステージでマスクを取ったのはこれが初めてで、場内は満場の拍手に包まれました。木村さんの言葉には人を動かす何らかの超常的な力が備わっているのでしょうか。で、演目も予定通り粛々と進んでいくなか、突然木村さんが振ってきます。
「あ、何か他の曲、演りたいんちゃうの?」
「いえいえ! このリストの曲で充分です!」
いったいどういう展開になるのか、とドキドキしていると聞いたことのあるイントロが奏でられます。メンバーは小声、というには余りにも大きな声でお互いに「おい!ジェリーロール・ベイカーだ!」などと合図しながら50音順の譜面の中から該当曲を探します。
ああ、50音順にしてて良かった、という瞬間ですが、この後も全員でアンコールに応え、Leyona嬢はHarpも吹いて大団円。
ということで、すべての演目を終えて二階の楽屋で記念撮影。
この後は磔磔での打ち上げでしたが、吾妻は何とかして木村さんの「ハッ!」という話芸を盗もうとした努力してみたのですが、なかなか習得への道のりは遠そうです。
2023年8月13日(日)
浜松・ビスケットタイム
吾妻光良トリオ+1
よし!大阪~京都、と来たらツアー・ファイナル、どこかに寄ってもうひと暴れしていくか!ということで、東海地区の重鎮Oさんにお願いして、彼のビスケットタイムで演らせて頂くことになりました。しかも翌日が平日なので身体にやさしい早めの興行です! 吾妻の勤め人時代の先輩のSさん、この辺りに住んでおられ、以前一度、見に来られていたのですが、ひょっとすると来ていただけるかなあ・・・? あと、高校の同級生もゴルフ帰りで来てましたな、どうでもいいけど。
開場: 17:00 開演: 17:30
前売¥4,000/当日¥4,500 (+1ドリンク500円)
ビスケットタイムHP
ツアー最終日は猛暑の京都で中華の昼食を摂って一路浜松へ。吾妻ツアーズの事前の旅程計画では駅から遠州バスに乗って名所「根上がり松」で下車してビスケットタイムへ、という計画だったのですが、メンバー4名中3名が暑さに根を上げて、いや、音を上げてタクシーに乗車、ツアーコン1名だけは旅情を楽しむためにバスで向かいました。実はマスターの大城さんは、ちょっと前に大病で大きな手術をされたばかりで心配しておりましたが、お元気な様子で何よりです。ビスケットタイムは、富山君達とパワポ・コンサートでお邪魔したのが4年前、トリオ+1で来るのは5年ぶりでした。
写真を見ると夜のムードですが、開演が17時、ということでまだ初めの頃はガンガンに明るい、というライヴでお客さんに来て頂けるかなあ、と不安もありましたが、大城さんの積極的なプロモーションのおかげで、かなりの満員。
逆サイドから見てもこれまた満員で、いやあ、本当にありがとうございます。
時間軸をちょっと戻しまして、前回2019年の時の様子を当ページで確認すると、その時はリハ終わりで「浜松餃子」を食べつつたしなんでいた様ですが、まあ、今回も45分しか無いし近いし、ということで有無を言わさずその店になだれこみ、当然の様に浜松餃子も注文しました。
「浜松餃子って何故モヤシなんだ?」
「その話はきっともう3、4回はしてるな。」
「あ、俺、テレビでそれ見た。」
「え、で、何だって?」
「忘れた。それぐらい大した理由じゃなかった。」
「人生最後の走馬灯の時に浜松餃子には出てきてほしくないなあ。」
「まさに。」
そんな中、ライヴの方は真夏の曲を中心にお届けしましたが、前日、木村さんの言葉のマジックでついマスクを取ってしまった牧さんでしたが、この日はきっちりと元に戻っていました。
あれ、何か吾妻の前にある歌マイクを見てみると・・・、
マイクに何か布切れの様なものが巻き付いているのがお判りでしょうか? 実はリハの時にギターを持ちながらこのマイクに唇が当たるとかすかに「ピリピリ」と電気ショックが来るのが確認され、本来ならばこの電位差を解消すべくいろいろとやるべきなのですが、リハの時間も限られているなか、対処療法として大城さんからマスクを頂いてハサミで切ってマイクにかぶせる、という対策を施しました。まだコロナも走りの頃に街中からマスクが姿を消した時のことを思い返すと新品のマスクをハサミで切るなんて! という気もしますが、ずいぶん遠くへ来たものです。一方、木村さんのバック、という重圧から解放されてせいか、詩生さんはのびのびとピアニカを吹いていました、
そしてアンコールでもその解放感は止まらず、二人でここ二日間封印していた客席行脚に乗り出しました。
客席だけでは飽き足らず、カウンターにも侵入していきますし、
店の外にも向かいます。前回も同様の展開だった様ですが、それで良いんです。
そしてこの入口の脇に座られているお二人、実は吾妻の昔の職場の先輩のSさんで、今回も来て頂けました。それこそマイクに布切れを巻く、とかそういうことを教えて頂いた方ですね。
娘さんと一緒に記念写真を撮らせていただきました。その他にも高校の先輩のDさんにもお越し頂いたりして、いや、本当にありがとうございました。そして最後は、この日お見えになられていた天才ブギウギ・ピアノ小学生、という少年のご両親と、マスター大城さんとで記念撮影。
次回はもう少し、浜松餃子のことも学習して臨みたいと思います。
2023年7月30日(日)
浅草Hub
Drinkin’ Hoppys
富山浩嗣 vo,g 徳武晧也 b 関勇亮 dr 井上渉 pf
近藤研也 as 武藤行輝 as 浦野紘彰 ts 山田竜輝 bs
大槻寿彦 tp 下田純子 tp 荒井和弘 tb 吉田悠貴 tb
with 吾妻 光良
富山君から急遽誘われた浅草Hubのライヴ、二部と三部にお邪魔いたします。当日は50年代に一世を風靡したTreniersのステージ演出、”Salt Smell Shoe”というものが再現されるとかされないとか、という噂もあり、好事家の皆さんには見逃せない一夜となる、という噂もごく一部ですがささやかれています。
open 17:00
1st SET 18:00~18:40
2nd SET 19:10~19:50
3rd SET 20:20~21:00
Charge ¥2,750
Hub スケジュールページ
こちらも二回目となる浅草HUB、ええとぉ、どうやって行くんだっけか、と電脳の地図を見て、なるほど、これでバッチリ、と学習し終えた辺りで富山君からメールが入り、良く場所も判らないでしょうから、一緒に行きますか、とのことで、ふむ、年寄りだと思ってバカにしているのか、とも思ったものの、まあ、そう言って頂けるなら、と中野のホームで待ち合わせて一路浅草へ。というつもりが何と一つ手前の田原町で降りる、と。
「何だ、折角、道を予習してきたのに、これじゃ身につかんな。」
「でも暑いっすから。こっちの方が近いんで。」
「まあ、そこまで言うなら・・・、あ、あっちが雷門だろ?」
「いえいえ、雷門はあっちですよ。」
「あ、これが俺が出ようとしてたA出口だよ。」
「吾妻さん、それ、つくばエクスプレスですから。」
いやあ、一人で来てたら完全に迷ってましたな。そしてお店に着くと、そうそう、このHUBはPAを自分達でセットするのか、と思い出しましたが、そうなると長年の習慣でつい身体が動いてしまいます。しかし、今回プロ入りしてびっくりしたのは、以前はちょっとロフト風に上がったところにあるPAブースに入るのに結構難儀したのですが、今回はすんなりと昇れたので、何故だろう、と考えるとこれはどうやら毎朝やっているラジオ体操のおかげなのではないだろうか、と思い当たりました。継続は力なり、ですなあ。え?そんな大したことじゃない?でっすかねー。
さて、リハが終わるとHoppysの面々は嗜みに行くわけですが、吾妻はまだ絶賛中耳炎中ですので、皆とは別行動で近所でソフトドリンクなどを飲んでから本番前に店に戻りました。そして1部はHoppysだけのステージ。
今回の写真はメンバーの友人の方が撮ってくれたものですが、やはり若い人は写真を縦に撮るのが一般的なのですね。ジジイはパソコンが長いのでどうしても横長になりがちです。ご覧の様に夏のHoppysの衣装は「アロハ」で統一されております。そして酷暑の中ですので、この日の演目には、「バスで伊豆へ」、「名古屋は味噌」といったラテン風味の曲もちりばめられておりました。
富山君とサックス・セクション全員がパーカッションを担当していましたが、なかなかラテン楽団としてもイケてるところを見せてくれました。そして休憩後は・・・、
「どうした?テナーの音がするのに姿が見えない!」
と、ちょっとベタな登場芸ではありますが、テナーの浦野君がワイヤレス・マイクを使って裏手から登場するインスト「ディーコンズ・ホップ」からスタート。
浦野君はつい最近名古屋に転勤となったばかりですが、久々のワイヤレス・ショーということでブロウにも力が入っておりました。吾妻はその後に加わり、ほぼ全編共演させていただきました。
かなり齢の差があるわけですが、アロハの威力ということでしょうか、結構周囲に馴染んでおるわけです。しかし、見に来ていた知人の方々から、着こなしがいかがなものか、と指摘されました。
というのは、吾妻のみ「シャツイン」、他の若人は全員「シャツアウト」、これはいかがなものか、というご指摘だったわけですが、お腹が冷えちゃうからねえ。中耳炎に加えてお腹も痛い、となったらこれは戦線離脱しか無いのでまあ、勘弁してくださいよー、と言ったところです。そして、この日の白眉は予告でもお知らせした、Treniersの超クダラナ芸、”Salt Smell Shoe”。あるLPの写真でしか見られないのですが、ヴォーカルのクリフ(クロードかも)が、意識を失っているサックスのドン・ヒルの鼻先に革靴を差し出している、という画なのです。これまでの研究ではサックス・ソロの最中に靴を鼻先に持っていくことで、臭さの余り気絶してしまう、という芸なのではないか、とされていたのですが、さすが教職、この日は富山君による新解釈、「サックスを吹きまくる余り気絶してしまったサックス吹きの意識を回復させるために靴の臭気を利用する」に則って進行してみました。その結果がこちら。
アルトの近藤君を覚醒させるべく鼻先に持って行ったのが革靴ではなくて、室内履きのスリッパ、というのも余り本物っぽくはないですが、今後も引き続いての研究が期待される分野であります。
2023年7月29日(土)
福生 おでんと一品 そら豆
吾妻 光良トリオ+1-1
これが二回目となるおでんとそら豆さん、前回聞いていた話では駅前の再開発に伴って次に来る時は、移転した後になるのかな、と思っていたら何と進捗が遅れているおかげで、まだ旧来の店舗で演らせていただくことになりました。ちょっと和のテイストの入った店内は楽屋が座敷で入口が布で仕切られていたりして趣き深いので、もう一度訪れたいと思っていたのであります。さすがに広さや防音の問題でドラムは入れられませんので、前回同様、”+1″から”-1″したメンバーでお届けします。
開場: 16:00 開演: 17:00
前売¥3,500/当日¥4,000 (別途1ドリンク)
これが二回目となる福生「おでんと一品そら豆」、グテーレスさんが沸騰だ!と騒ぐだけある酷暑の中を福生まで行くのか?と若干引き気味にもなりますが、いや、三鷹から特快に乗りっぱなしで着いてしまうので楽だし涼しいし、家にいるより楽かも知れません。しかもお店は駅から徒歩3分、何でも前回お邪魔した時はもうすぐ移転、という話でしたが、遅れに遅れているそうで、まあ移転後もこれぐらい便利なところだと良いですね。さて、楽器をセットしてリハに臨もうとすると牧さんのベースから「ジー」という嫌な音が。
とりあえず、お店の方にも協力して頂きつつ何とか誤魔化して使える様にはなりましたが、このステージ奥の壁に掲げられている「元気を出せ音楽」という垂れ幕のキャッチが空しく映ります。それにしても「元気を出せ音楽」というのは何なのでしょうか。「金を出せ静かにしろ」とか「現況惰性音楽」とは関係無いのでしょうか。
なるほど、7月に「福生元気を出せ音楽祭」というフェスがあって、ここのお店でもいろんなライヴとかをやられていたそうで、ネットで調べるともう20回目だとか。ご縁があればお邪魔したいものです。にしても、リハをやっている我々は全然元気な感じがしません。この日の写真はお店のご主人とkokoさんのお二人に撮って頂きましたが、kokoさんにお聞きしたところ、「そら豆」というのはご主人の呼び名だそうで、用法としては「みつを」とか「みつよし」とほとんど変わりません。
おそらくそのそら豆さんの撮られた写真かと思うのですが、エキセントリックな画角が何とも言えぬ寂寥感を醸し出しています。そしてリハ終了後は隣の店にたしなみに・・・、の筈が何とこの日はたしなみません! というのも吾妻が中耳炎で耳鼻科にかかったところ、抗生物質を含む大量の薬を渡され、抗生薬を飲んでる間は禁酒する様に、と言われているのでひたすらノンアル・ビールや炭酸を飲んでいました。飲まないと面白くないものですねー。そうこうしているうちに本番。
いやあ、この酷暑なのにお集まり頂きまして本当にありがとうございました。こうなるとバンドというものは判り易いもので、皆様の支援を受けて
若干、表情も勢いを取り戻して、
ベース不調の人も中耳炎の人も、そうしたブルースを吹き飛ばしつつ、
なかなかに楽しく盛り上がる夕刻となりました。そして暑さも機材不調も体調不良も関係なく、この日もアンコールは練り歩き大会。

写真には写っていませんが、詩生さんも吾妻も一応お決まり通り、お店の前の道路にも出て演奏してみました。移転に向けてのマイナス材料にならなければ良いのですが・・・。
そしてお疲れさまでした。この日は飲めないこともあって早々に失礼しましたが、次回はとっぷり、ぐらいは飲んで帰りたいですねえ。
2023年7月22日(土)
高円寺 JIROKICHI
吾妻 光良トリオ+1
ゲスト:小出 斉
6月に続いて7月もゲストあり、しかも旧知の仲も旧知の仲、早崎さんはまだその頃は高校生だったかも知れませんが、それ以外の3人は今から45年ぐらい前に学食や学校近隣の喫茶店、はたまた大久保とか高田馬場の居酒屋で一緒につるんでいた小出さんが満を持してゲストで登場いたします。つい最近、初の弾き語りアルバムを出した小出さんでもありますので、何曲か弾き語りでも・・・、あ、楽しようとかいう魂胆ではありませんよ。あ、ということで今回も+200円、ご理解のほどお願いいたします。
開場18:30 開演19:30
前売:3,700円/当日4,200円(+ドリンク)
改めて考えてみると、前回の次郎吉マンスリーからほぼほぼ一ヶ月と二週間が経っており、その間にBoppersとTokuzoホーンズがはさまり、何か四人で集うのは久々な感じがします。
それぞれの夏、キンチョーの夏、で良いのでしたっけ?良く判らないけど良いキャッチコピーですね、はともかく、どんな7月前半を過ごしていたのかというと・・・、
吾妻の場合は、真夏になってようやくライヴ用の半袖シャツも稼働し始めてなかなか涼し気なのですが、後ろの岡地さんがドラムのミュート用に使っている布切れとこの半袖シャツが妙にフィットしているのが良いのか悪いのか・・・。そして実は名古屋~京都ツアーでホテルの冷房でやられたのか、実はちょっと夏風邪気味であります、あ、コロナではありませんからね!(7/24確認済)
そしてこちらの方も実は名古屋~京都ツアーで夏風邪を拾ってきてしまい、帰京してからほぼ一週間経ちますが、まだ声が出ないという状態です。そんな中、
こちらの方は、名古屋~京都ツアーの一週間前にボ・ガンボ関連のイベントで磔磔三日間、という猛烈なリハとライヴを走り抜け、燃え尽きた筈なのですが、この日は上記の二人と比べてまだまだ元気。若いころにデンプンと油ものと酒で作り上げた身体に、山暮らしの体力増進も加わって、向かうところ敵なし、といった状態です。そして、
出ました、「ザ・ラスト・マスクマン」の牧さんですが、この日の少し前、若い頃に勤めていた会社の同窓会的な飲み会があり、新宿のD者家に飲みに行ったところ、店内でマスクをしていたのは牧さん一人だけ、という状態だったそうで、面目躍如であります。さて、ライヴの方は涼しい曲、涼しい曲、という感じの選曲で6曲ほどお届けしてからこの日のゲスト、小出先生をお呼びいたします。
お呼びするのが先輩とかの場合ですと、慌てて椅子から立ったり、そもそも頭から座ってなかったりするわけですが、何しろ一学年下ですからねえ。日本では80代になっても「あいつは学年ではワシより確かふたつ・・・」といった話が飛び交うぐらいですから、吾妻も結局二部から立つことにして一部は座ったままで失礼しました。実はこの前の週に吾妻と小出さんと更に二人の後輩のK安田君と阿佐ヶ谷で会食(小出さんは飲まない)していたわけですが、その時に、どんな曲演るの?と言って出て来たのが”Saturday Blues”(Ishman Bracey)。おお、懐かしい!と個人的に盛り上がり、それもあってこの日はマンドリンとのダブルネックで参戦したわけです。
良く考えたらギタリスト二人が揃ってテレキャスター、というのも珍しい光景ではありますが、マンドリンの存在感が強すぎてテレオリンは余りテレキャスターには見えないところが惜しいです。
こうして一枚の写真に収まると判らないものですが、実は小出さんの左側にいる三人と右側の三人は結構出自が違うもので、左側の三人は嫌、というほどブルース・バンドで演奏してきた経験がありますが、右の方はジャズやアイリッシュ、フォークは通って来たもののブルース・バンド、というもので演奏してきたことはほとんど無い、あんなに45年前ぐらいにはつるんでいたけれど、ほとんど無いのです。なので、未だに特定のブルース曲のイントロからの入り方が理解できない、というのが以前から判っており、今回この小出さんとの共演を機に、牧さんイントロ強化プログラム、を組んでリハ~本番に当たりました。これがいつか開花する日も来る、といいですね。
次郎吉さんには、毎月当たり前の様に配信をしてもらっていますが、そう言えば時々こんな合成画面も作ってもらっているのですね。ありがたいことです。さて、ライヴも終盤になり、
おお、出ました、小出さんといえばこれ、「大回転客席めぐり」。大回転、と名付けたのは荻窪ルースター店主のSさんだったかと思いますが、我々がアンコールで良くやっているのは、ピアニカと電池のアンプで客席に乱入するスタイル、伊藤君達がやっているのはギターにワイヤレス送信機をつけて乱入するスタイル、そして小出さんはアルバート・コリンズと同様にギターのコードをつけたまま、客席を一巡して帰る、というスタイルで、当然誰かしらがギターのコードを送ったりしなければ成立しませんが、お客さんの中にはこれを手伝ってくれる方もおられるわけです。この日もこの様に・・・
あれ? どっかで見た方だなあ・・・、と吾妻が演奏しながら考えていたら、。ああっ!以前勤めていた時の取引先の方で、しかも若い頃はビデオのカメラマンをやっていたのでケーブルさばきはお手のもの、というSさんではないですかっ!思わずお辞儀をしてしまいました。
小出さんも今後も店の大きさに関わらず、回転を続けていってくださいまし。
2023年7月15日(土)
名古屋 今池 Tokuzo
吾妻 光良 Jump Meeting
吾妻光良(vo.g),牧裕(b),岡地曙裕(ds),早崎詩生(p)
登敬三(ts),小埜涼子(as) ,石渡岬(tp)
コロナでちょっとご無沙汰しておりましたが、もう何回もやっている我々トリオ+1とトクゾー・ホーンズの皆さんとの名古屋・京都横断ツアーの初日であります! これまで散々演った曲も、トリオ+1で比較的最近演る様になった曲も取り交ぜてお届けしたいな、と思う今日この頃ですが、その前に小埜ちゃんがこれまでの譜面をなくしてないと良いんだがな、とも思っております。←朗報朗報!小埜ちゃん、ほとんど持ってました!(6/17情報)
開場18:00 開演19:00
前売:4,000円/当日4,500円
調べてみればTokuzo Hornsの皆さんと一緒に演るのは四日市以来の4年ぶり。何の曲演ったっけ? そもそも譜面はあるのか?と、危機感を覚えた我々はとりあえず以前、「譜面をすべて失くした女」として有名になった小埜ちゃんに確認してもらっていたところ、上記の様にかなりの数の譜面が温存されていることが判りました。失敗は成功の母、というやつでしょうか。で、小埜ちゃんにメールでその発見された譜面の情報を尋ねると、
まあ、無いよりは良いのでしょうが、こうやたら数があっても困るもので、とりあえずリハの前に対策会議を開いた上で演る曲、演らない曲、使用する譜面、使わない譜面、などを分類した上で本番に臨みました。先ず最初は我々4人だけで始めます。
この日吾妻はサイドバーで告知している、WEBサイトmocさんのシャツを着て行きましたが、なかなか早崎さんとの補色の塩梅が良かったのではないか、と個人的には思っております。そして4曲目からはTokuzo Hornsも加わりまして
4年ぶりなのでジジイ達もみな大喜びでした。演目も曲数が充分にあるので、こんな具合にしっとりとした曲から、
やたらとはっちゃけた曲まで、
バラエティに富んだものをお届けすることかが出来ました。そしていつもは縁の下の力持ち、として屋台骨を支えてくれている牧さんにも、この日は珍しくソロをご披露頂きました。
お客さん達がしっかりと牧さんを見られる様に姿勢を低くする、というTokuzo Horns Ladiesの細やかな心遣いが嬉しいですね。あれ? でも登さんは楽器の調整中か?と思いきや、
牧さんへの配慮はしつつも、しっかりと水分補給を怠らない吾妻であります。京都は猛暑ですからね。え?白ワインじゃ、水分補給にならないのではないか? でっすかねー?さて、ライヴも終盤、ここで吾妻が首からぶら下げているのは、雪山の遭難者向けの気つけ用のブランデーとかではございません。
客席行脚用のミニ・アンプです。小埜ちゃんが何を笑っているのかは良く判りませんが、まあ喜んでくれてるなら良いか。とにかくアンコール曲が始まってしばらくすると率先して客席に出て行きます。
するとホーンズのメンバーも次々と降りてきて、各々勝手な場所で吹き始めます。
吾妻が手を上げて指差しているのは、何かを糾弾したり非難していたりというのではなく、ほら、次、ソロ吹いてくださいね!とお願いしているところであります。そんな頃、お店のカウンターの中には早崎が入っているのがお判りでしょうか?まるで昔の西洋宗教画の謎解きの様な趣きもあります。
そして最後はピアニカ様の降臨で、この日は大団円を迎えましたとさ。
2023年7月16日(日)
京都 磔磔
吾妻 光良 Jump Meeting
メンバーは前日と同様。しかし・・・、
ゲスト:福嶋”タンメン”岩雄
京都で演るならこの人は外せません、ジャンプ及びブルース日本語化協会の盟友、タンメンを呼んで数曲歌っていただきます! 特に昨年末~今年の頭にかけて本場米国南部を回ってきたばかりのタンメンですので、これまでとはまたひと味違ったスタンダップ・シンガーのたたずまいが味わえるかも知れません!
開場17:00 開演18:00
前売:4,000円/当日4,500円
翌日の京都はこちらも4年ぶり、だかの祇園祭りの宵山、言ってみれば前夜祭の様なもので物凄い人出なのではないか、ええ、こんな暑いのに?ということでジジイ達はまったく何の観光気分も起こさず、ホテル近くの宮本むなしで昼食を食べた後は、静かに一路京都に向かいます。しかし小埜ちゃんと岬ちゃんはまだ若く、昔で言うならアンノン族かクリスタル族か良く判りませんが、そういう気質もお持ちらしく、我々よりも一時間以上前に名古屋を出発して京都でグルメ・ツアーをしてから行くわ、と元気満々です。
あれ、意外に眠そうでしたが、ま、暑いですから無理しない方が良いでしょう。そして磔磔に入って前日同様、譜面を見ながら打合せをしてタンメンのリハーサルへと入ります。
打合せで確認したところ、4曲は譜面も整っているし曲も良く知ってるし、楽勝で出来そうな感じなのですが、何しろ自分達の演目よりも更に久々の再演なので、リハではあちこちでつまずいたり、あれえ?という声が聞こえたりします。
こんな具合に吾妻がホーンの皆さんの方を向きっぱなしなのは、いやいや、二回演奏したら、コーダに飛ぶ、わけじゃあなくて、頭に戻って、いや、そうじゃないな、ダル・セーニョしたらそのまま待機して、次の日本語の歌詞が聞こえたらコーダに飛ぶ、で良いんだっけ?え?違う?とおぼろげな記憶を引きずり出しつつ要領を得ない指示をしているからであります。
タンメンが正面を向いて歌っているのに、それに背を向けてホーンズとのコミュニケーションに専念しているのは、こうして改めて見ると失礼な印象すらあります。しかし、さすがタンメンはスタンダップ・シンガーですから、ここぞという時には、
ええか、みんな、ここで終わりやで、とガッツリ合図を出してくれるのは頼もしい限りです。そんな頃、ステージの配置と楽器の形から致し方の無いところではありますが、舞台上手の方では一人、疎外感を感じている人がいました。
ましてや猛暑下の冷房と前日の声の出し過ぎですっかり声を枯らしてしまったこともあり、なかなかみんなの輪に入ることが出来ず、計り知れない孤独の中でリハに興じていた様です。
まあ、そうこうするうちにリハも終わり、本番まで二時間弱、さて祇園祭り・宵山の河原町に繰り出して飲み屋を探すか、それともコンビニで何か買ってきて楽屋で飲食するか、東京組はほぼ8割5分の心持ちで後者に傾いておりましたが、タンメンと登さんという二大京都在住組の叡智によって、非常にリーズナブルな飲み屋にたどり着き、涼しくも優雅な雰囲気の中でたしなんだ後、本番までは楽屋でゆったりと過ごしました。
本番が始まり、先ずは我々4人だけ、ではなくて、この日はタンメンの4曲も加わってますので曲数はもう充分、しょっぱなから全員での演奏です。
そして二部の中盤からはタンメンの登場ですが、一曲目はジョー・ターナーでも有名な”Piney Brown Blues”、30年代にカンサス・シティでサンセット・カフェ、というクラブを経営していたパイニー・ブラウンのことを唄った曲ですが、そんな往時に想いを馳せながらピアノの伴奏の中、磔磔の二階から降りてくるスタンダップ・シンガーのタンメン、やはりこう画になります。
更にやはり前年の渡米経験の影響でしょうか、それとも楽屋の壁に飾られた数々の外タレ公演の看板の影響でしょうか、いつもよりも余計に外タレの風情を漂わせるタンメンでした。そして話は戻りますが、バンドというのは人の和が大切です。西に疎外感味わう人あらば一人にしておいてはいけません。
タンメンと吾妻の二人で孤独なピアニストに檄を飛ばしました。そしてこの日も、場内練り歩きの体制を取ってアンコールへと向かう気満々の二名でした。
何はともあれ、二日間お疲れさまでした。また、忘れないうちに演らんといけませんね。
2023年6月24日(土)
渋谷クラブクアトロ
ゲスト:バンバンバザール
吾妻光良&The Swinging Boppers
ありがたいもので、もう何年目か忘れましたが毎年この時期にやらせて頂いているクアトロ、今年は何と中年実業家の福島さん率いるバンバンバザールをゲストに迎えてお送りします。ただ、良く良く考えてみると「何と」、というほど珍しくは無いのですかね。ただ、慣れは禁物です。久々に彼らの新しい曲でも伴奏しようかな、と画策しているところであります。
開場17:00 開演18:00
前売:4,500円/当日5,000円(+ドリンク600円)
コロナ下にも関わらず昨年もやらせて頂いたクアトロ、今回はバンバンさんがゲスト、というか一部がバンバンさん、二部が我々、アンコールで共演、ということで、そこそこのボリュームのリハーサルになり、またプロ入りする御仁も多い昨今、各自物販などで色々と忙しく過ごしてはいたものの、ま、ある程度経つといつものまったりとした楽屋に戻り、ビールなどを飲みながら昨今のAIについて論議したり、もしくは
紙巻タバコを自作する西島さんと、プラスチックのマウスピースを加工する小田島さんの様子を皆で、さながら田舎の日向ぼっこの様にして眺めてたりしますと、今秋の群馬の「ながめ余興場」でのライヴを主催されるKさんとKさんが楽屋を訪ねて来られたので全員で記念撮影。
そうこうするうちに開演となり、最初の出番は今回は4人編成のバンバンバザール。
ちょっと前までは吉祥寺の路上でちょこちょこ演奏していた様な気もしますが、すっかり貫禄がつきました。往年のライチャス・ブラザーズではありませんが、”Time Can Do So Much♪”、というやつでしょうか。そして、続いて我々の出番。
「おい!君たち、クアトロが帰ってきたよ!」「え?ずっとここにあるけど?」と言いたくなる様な久々の超満員なこの感じ、沖縄は第9波、という嫌な話もある様ですが、やはりいろんなことを気にせずに楽しめるライヴ、ってのは得難いものです。こうなるとこちらも張り切らざるを得ません。
カメラの龍ちゃんの魚眼マジックなのか、詩生さんと吾妻の位置関係がピカソかエッシャーか、というちと不思議な感じにはなっていますが、勢いは伝わるでしょうか。21900円で輸入したデコラ貼りの様なテレキャスも実物以上に良い感じに写っています。
久々の割には、奇跡的にコーゾーと吾妻の振り付けも合っている様な気もします。続いていつも演っているゴリー・カーターの”Come On Let’s Boogie”。途中のサックス・バトルで
吾妻が頭を押さえているのは、気分が悪くなったわけではございません。敬愛するトレニアーズ、というバンドの”Rockin’ On A Sunday Nite”という曲の振り付けをコピーしているのです。始まって1分ぐらいのところを見てくださいね。
また、この日は久々の新曲「俺のカネどこ行った?」というのもトライアルで演ってみたのですが、途中でゴスペル風のコール&レスポンスを配置したのは良いけれど、どうも思った通りの感じにならない、という苦悩の表情も伺えました。
そして終盤にはいつもの「150~300」も配置しますが、最近寄る年波のせいでテンポが遅くなってきたのではないか、という不安を払拭しようと、かなりのアップテンポで一生懸命演らせて頂きました。
さて、一応本編が終わるとバンバンの4名を呼び出してのアンコール。いつも通り「風呂屋」で始めました。黒川君とふーみんさんが頑張ってコーラスをしていますが、吾妻もまた頑張りました。
加えて今回は中年実業家のたっての願いで新曲、「恋はねずみ色」を冨田さんの見事なアレンジで伴奏させて頂きました。ゴージャスな曲でなかなか良かったのですが、別にこんな振り付けで演奏する様な曲では無いという気もしますが、久々の満員御礼ですら、そりゃあ盛り上がりますって。
アンコール最後は、Boppersもバンバンもともにレパートリーである、アースキン・ホウキンス楽団の”What You Say” 転じて「ほんじゃね」。
コーゾーさんはこれまではいつも、小さなアルトみたいなソプラノを吹いていましたが、この日は真っ直ぐなソプラノだったため、終演後、見た目がいまいち、ウォンバット風に背中が丸くなるところが見たかった、などの苦情が続出したため、今後の対応から目が離せません。そして迎えたアンコール。当初は全員で「Sunny Side Of The Street」を演る予定だったのですが、時計を見るともうすぐ20時半。一方、打ち上げの中華屋は21時から23名で予約してあるため、全員ではなく吾妻と福島さんだけで演ることになりました。
もうウン十年前にバンバンを吉祥寺の路上で見た時も彼らはこの曲を演っていたと思いますが、それからウン十年、福島さんと二人でクアトロでこの曲を歌うことになるとは、人生とは数奇なもので
以上、無事ライヴと撤収を終えて、向かったのはごく近所の中華屋さんの3000円飲み放題コース。
いやあ、燃え尽きましたなあ。
2023年6月17日(土)
新宿PIT INN
吾妻光良・藤井康一 ブルース・セッション
吾妻光良(Vo.G)藤井康一(Vo.Ts)守谷美由貴(As)照本 史(P)金澤英明(B)本田珠也(Ds)
忘れた頃にやって来るピットインでのブルース・セッション、今回も終わってから楽勝で飲みに行ける、と好評の(?)昼の部でお届けします!ピアノに照本さん、ベースに金澤さん、というのもなかなかこれは珍しい!
Open13:30 /Start14:00
¥3,000+税(1DRINK付)
PIT INN HP
藤井君に照本さんに吾妻、といえば20世紀の終わりぐらいには”Jazzy Jive”というユニットでそれこそ二ヶ月に一回ぐらいのペースでいろんなところに出演しておりました。先日の北千住の「まんぷく食堂」というイベントも懐かしかったですが、その時は3人だけ。この日の様にドラムとベースがしっかりとついた形のセッションで演奏すると、否が応にもその頃の“Jazzy Jive”にフラッシュバックいたします。
何だ、俺達もまだまだ若いな、イケてんじゃん、と盛り上がりそうになりますが、ちゃんと引きの画で見直しますと、
金澤さん、本田さん、守谷さん、というベテラン勢のサポートあればこそ、でございます。慢心してはいけませんね。たまたまこの日は、藤井君も吾妻もアフリカ柄のシャツを着用していまして、藤井君に一体そういうシャツはどこで買ってくるのだね、と尋ねたところ、何と吾妻の自宅の割と近くで買っている、とのことで、世の中は狭いものです。まあ、とはいえ久しぶりでありますから、当時は演ってなかった曲などもありまして、これはナット・キング・コールの「L-O-V-E」での一幕ですね。
これは歌詞に合わせた振り付けの「L」のところ。
こちらは「O」のところ。
こちらは「V」の、って全然、違うやないか、そりゃY-M-C-Aじゃ! という突っ込みを期待していたのですが、各自自身の振り付けに集中していたのか、まったく気づかれることなく通り過ぎていってしまいました。ちょっと空しいものです。一方で晴か昔から吾妻が歌っている演目で、”WHISTLIN’ AT THE CHICKS”というのがありますが、これは藤井君の指笛なくして成り立たない、という曲ですが、この日も久々ではありますが、
見事に指笛が炸裂しておりました。ライヴの終盤も昔の”ROUTE 66″ で飛ばしに飛ばして大団円、という形で気持ち良く終えることが出来ました。
終演後にフィクサーのK沢さんと・・・・、
「さあ、ライヴも終わったし飲みに行きましょう。」
「あ、ちょっと待った方が良くないですかね?」
「え?どうして? 早く行きましょうよ。」
「いや、今日、夜の部が板橋さんなんですよ。」
「あ!それはお待ちしましょう。」
ということで待つこと、約30分。
板橋大先生にご挨拶した後は、予定通り向かいのお店で打ちあがりました。
大先生には申し訳ありませんが、いやあ、昼の部って本当に良いもんですね!
2023年6月13日(火)
渋谷JZ Brat
木村充揮 2023 R&R CLOSET TOUR
木村充揮vo,g/吾妻光良vo.g
この日も何と!木村さんの関東ツアーの一日を吾妻が手伝うことになりました。途中でどこをやっているのか判らなくなっても、木村さんが何をおっしゃっているのか判らなくなっても、途中で木村さんがステージから突然いなくなっても、誰も助けてくれる人はおりませんし、共同で責任を取ってくれる(筈の)メンバーもおりません。究極のライヴとなることでしょう、いや、そんな縁起でもない・・・。
開場18:15 開演19:15
前売:5,500円/当日6,000円(+1ドリンク以上)
昨年ぐらいから色々と木村さんと共演する機会も増えてきているなか、このツアーへの参加のお誘いがあったのも相当前だと思いますが、当初「どんな編成でご一緒すべきでしょうか?」と主催の方に投げかけていたのですが、光陰矢の如し、といおうか、気がつくとあと二週間、みたいな感じになってしまい、結局一部が吾妻の弾き語り、二部が木村さんの弾き語り、最後に二人で演って終わり、という構成になりました、と連絡を受け、ううう、い、いや、今更ですが弾き語りというものが苦手でして・・・、などとその時点で申し開きが出来るわけもなく当日を迎えました。一つだけ弾き語りに良い点があるとすれば、リハに時間がかからない、ということを実感しつつ、自らメートルをあげていざ本番。
たまたまこの日は吾妻も木村さんもギターはフルアコ。見た目はパット・メセニーとアル・ディメオラか、という感じもしないでは無いですが、相当音楽的には遠いものがあります。何しろ周りには頼るべき何物もいないわけですから、人見知りとしては頼るものは一つだけ。
いくら何でも並々注ぎすぎだろ、という傍らの白ワイン・グラスが決意のほどを物語っているのが良くわかります。しかも悪いことに初めてお邪魔したこのお洒落なJZ Bratですが、店内に大きな壁かけモニターがあって、ここにステージの様子が映し出されるのです。
なので、上の写真の様にちょっと自分の右の方を向いていないと、自分の姿が視野に入ってしまい、そうなると昔の「ガマの油売り」ではありませんが、たら~りたら~り、と脂汗をかいてしまうかも知れないのです。こうした諸々のプレッシャーもあり、45分の持ち時間の後半には、
まあ、良くお呑みで、というぐらい快調に白ワインも進んで、とりあえず事故も無く第一のコーナーを終えることが出来ました。休憩の後は木村さんが唄って、後半に呼びだされました。
やはり昔から群居性の高い性格なので、木村さんと二人でステージにいる方が遥かにリラックスできるのであります。この日は、え、ええっ!そ、その曲は何ですか?という曲もほぼ無く、知っている曲がほとんどだったので、合唱にも力が入りました。
そして、伝家の宝刀の良く判らないダジャレに苦笑したりしているうちに楽しいライヴは幕を閉じましたとさ。
で、片付けも終わり、さて、どうしましょう、と佇んでいると、
「あんなぁ、吾妻君な、どっか店知らへん?」
と木村さんが尋ねてきました。渋谷はちょっと苦手、というのは最近不倫が話題になったある方のデビュー曲の唄い出しですが、吾妻も決して渋谷は得意ではありません。しかし、いくら何でも関東にツアーに来ておられる木村先輩を日高屋さんやサイゼリアさんに案内するわけには行きません。むむむ、そうだ!と近隣の「宇宙一ウーロンハイが旨い」と噂のMeWeさんを思い出して電話したところ、入れる、という話でしたので、急遽木村さんと向かいまして、事務所の方々が来るまで酒場で二人呑み、という贅沢な時間を過ごさせて頂きました。今度は真夏の磔磔で、またお会いします!
2023年6月10日(土)
高円寺 JIROKICHI
吾妻 光良トリオ+1
ゲスト:ハッチ・ハッチェル!
5月はゲスト無しだったから、6月のゲストはどうしようか? 実はワシに腹案があってな、え、それはどういう? 実はな、これこれこうこう・・・、ふっふっふ、おヌシも悪よのおー!という経緯で決まったかどうかはさておき、町田君に続きマンスリーでのゲスト登場二回目の二人目(ややこしいな)は何とハッチさん! そしてコロナ五類化、ウクライナ問題、米国金融不安、など様々な外部環境をかんがみて、この回より「ゲストあり」、の時は前売/当日とも200円の料金アップをさせて頂くこととしました。何卒ご理解のほど宜しくお願いいたします。
開場18:30 開演19:30
前売:3,700円/当日4,200円(+ドリンク)
ゴールデン・ウィークに荻窪トップビートとサムズアップの二日連続で共演した我々とハッチさん、その勢いが止まらず次郎吉でも二回目のゲスト登場とあいなりました。いつも通り、先ずは我々だけで粛々と第一部を執り行いました。
季節のうつろいは衣装にも表れるものでして、吾妻のこの日の衣装は秋~冬場は寒くて登場していなかったE-Bayで購入した一着2000円弱のアフリカン・シャツ、通称ダシキ、というものであります。そして一部の最後の曲でハッチが登場。
おい、君ね、年上の私がだね、折角ステージ映えする様な服を選んで着てきているのに、それなのに君はポロシャツですか? それはちょっといかがなものではないかい? という様な気もしまして、あやうく説教しようか、としたところ、
そこきさすがハッチさん、二部はバシッ、とチョッキに身を固めての登場で、これにより一部との対比がより際立った形となりました。さすがですなあ。しかし、吾妻のこのポーズは何を表していたのでしょうか?
そしてこれは何でしょうか? いつものことではありますが、口がデカく開くもんだなあ、と感心している図でしょうか。後ろの岡地さんが嬉しそうで良いですね。
そしてハッチさん、演奏中に早崎さんの方まで歩いていったのは記憶にあるのですが、何故そこまで行ったのか、は良く判りません。確か、この辺りではハッチさんから送られてくる音資料が、いったい何が何だかわけが判らない、という話をしていたので、いや、ご迷惑をおかけしました、というねぎらいで早崎さんのところを慰問していたのかも知れません。え?ハッチの音資料はどんなものか、って? まあ一般的に音資料をください、と頼むとですね、外国曲やある程度ポピュラーな曲であれば、インターネットのyoutubeのリンクなんかを教えたり、自分達の演奏とかのmp3音源を送ってくる、というのが普通なのですが、何とハッチは動画を送ってくるのです。ははあ、ハッチェル・バンドのプロモVとかそういうやつですか、ならまだ良いのですが、自宅で弾き語りをしている動画を送ってくるのです。しかもその動画、こんな具合に
半端に顔も切れているのです。いったいこの映像を見て何の参考にすりゃあ良いんだ、という割にサイズが160MBもあって無駄なことこの上ない音資料なのであります。さて、話を次郎吉に戻しますと、もうこの二ヶ月でハッチとの共演も3回目ですからもうこちらも慣れたもの。恒例の合言葉、「ハッチェル、ハッチェル!」も難なく合わせられます。
あれ、どこか違う・・・か? 良いんです良いんです、大体合ってます。そして終盤はサムズアップでも盛り上がった場内行脚の時間。
早崎さんと吾妻だけですといつも通りな感じなのですが、そこにこのチョッキを着たハッチさんが入るだけで、無国籍ムードが6倍ぐらいに跳ね上がるのが何ともいえず良い感じです。そして、この日はカメラマンの龍ちゃんに写真をお願いしていましたので・・・、
こんな大変レアな写真も頂けました。穴の向こうに見えるハッチさん、シュールです。
そんなこんなで、我々もハッチさんも色々な意味で満喫させて頂きました。楽屋でも
みんな楽しく過ごせましたし、まして終了後も
相変わらず絶好調のハッチさんを囲む愉快なひと時でありました。また遊ぼうな!
2023年6月5日(火)
下北沢 CLUB Que
Yasushi Ide Presents THE MILLION IMAGE ORCHESTRA
[Vo/Gu:紫垣徹,延原達治,塚本功,吾妻光良,下山淳 Vo:高木完,坂田かよ Gu:石井マサユキ,AKIHIRO Ba:RECK,Watusi,穴井仁吉 Dr:上原”ユカリ”裕,池畑潤二,椎野恭一 Key:外池満広 Pec:西岡ヒデロー,及川浩志 Tp:大山渉 Sax:石川道久 TAP:SARO DJ:田中知之,井出靖 Opening DJ:永田一直]
色々とお世話になっている井出さん主催のミリオン・イメージ・オーケストラ、というものに数曲参加させていただくことになりました。「百万の像のオーケストラ」ですから何でもアリなのではないか、と思いますが、初めてなもので勝手が良く判りません。でもまあ、困った時には塚本さんにおすがりすれば何とか乗り切れるかなあ、と多少他力本願ですが頑張ります。
OPEN/START 18:30
ADV.¥6,000/DOOR.¥7,000 [1D別]
すっかり姿かたちを変えてしまった下北沢の駅で案の定、迷ってしまってから何とかたどりついたQueですが、普段の催しとは違い、ブルース/R&B畑以外の方も数多く参加するこのイベント。お顔を拝見したことぐらいはあるけれど、言葉を交わしたことはほぼ無い、という方や、まったく初めまして、という方々もいる中で、ひたすら座ってリハを眺めていると、ほう、日本の音楽シーンもいろいろとあるのだなあ、ということが実感できました。大体、リハも終わって、本番まであと二時間弱、という頃合いになり、有志で第二楽屋として押さえてもらっている飲み屋さんへと向かいました。迷いたくないので、顔見知りの塚本君のすぐそばを歩いていきます。
たどりついたお店はビルの上の方にあり、何とテラスがあるというところで、まだ6月初旬の良い季節ですので、自然とテラスに人が集まってきます。
奇妙さんとドラムの上原さんとが階段にちょこっ、と座っているのが何ともいえぬ昼下がり感を醸し出しています。余りに気持ち良いので、吾妻も座ったままスマホなど眺めていたら結局、この楽屋に最後まで居座っていた人間になってしまいました。
そしていよいよ、本番前。楽屋の袖の階段のところでみんなでスタンバイです。
この日、吾妻が参加させて頂くセットは、ドラムに上原さん、ベースにWatusiさん、ギターに塚本君、サックスに石川さん、トランペットに大山さん、パーカッションに西岡さんと及川さん(見えない)というメンバーですが、一曲目の塚本さんの”Caravan”では、キーボードの外池さんとドラムの椎野さんが加わり、ベースも穴井さんが担当されていました。
何か、全員黒っぽい服を着ているな、と思われる方もおられるでしょうが、これは企画の井出さんが、今回は黒で行きましょう、ということを言われて、出来れば皮ジャンで、ともおっしゃってましたが、吾妻は体型上、パツンパツンの皮ジャンになってしまう可能性も高く、黒シャツ・黒ジャケットにさせていただきました。
演奏の方は井出さんのリクエストの”On The Sunnyside Of The Street”を若干スカ風味でお届けする、というコンセプトで臨み、余りこう、これがスカというのは如何なものか?的な仕上がりではありましたが、楽しくお届けすることが出来ました。さて、終演後は25名全員で登壇してご挨拶。
そして、一人、また一人、とステージを去っていくのに、何故か最後まで去ろうとしない、さながら昼間の第二楽屋で繰り広げられていた風景の再現の様な初期高齢者が一人ステージに残っていたそうです。
2023年5月27日(土)
三鷹バイユーゲイト
吾妻光良トリオ+1-1
吾妻光良 vo,g、牧裕 Bass、早崎詩生 Key
年に一回? 二回? 決まりがあったっけな? 良く判りませんが、牧さんの超地元バイユーでのドラム無しライヴであります。まだ5月とはいえ、今年はかなり暑くなりそうな気配ですので、前倒して夏の曲を演るか、いやいや待てよ、その前に入梅か?という話もありますので、梅雨の歌もありそうな今日この頃。日比谷の野音のステージで、「まだまだ素晴らしい曲はいっぱいあるけれど、時間が足りないんだぁ!」と何度も叫んでいたソロモン・バーク御大の気持ちが判らないでもない、そんな2023年の梅雨前であります。
開場18:30 開演19:30
チャージ:3,000円
というわけで、梅雨ゲイト、というほど梅雨っぽくはなく、リハ終わりでは駅前の多少シャレオツなテラスで西日を浴びながらたしなんだりしているうちに本番スタート。
いつも思うのですが、元々は教会関係の建物だった、という話もあって妙に天井が高いバイユーですが、この写真はそれにしても凄いです。良く判らないけど脱日本、どちらかというと中央アジアか東欧か、といった風情が感じられます。行ったことないけど。まあ、夏が近いということで、吾妻は久々に半袖シャツ、ギターも夏っぽくトレモロ・アームのついた韓国製グレッチ、通称「キムチ君」を投入しました。
トレモロ・アームでビヨヨ~~ン、と弾けば涼しかろう、と思ったのはサル知恵で、ビヨヨ~~ン、とやる度にドヒャヒャーン、とチューニングが狂い、その処理に追われて大わらわとなる、という事態に何度も陥りました。終演後ギターに関する知識では吾妻の30倍以上、というT羽さんと話していたら、「そういう場合はもう一度ビヨヨーン、と・・・」とアドバイスをもらって家に帰って試してみるも、まったく効果無し、年齢のせいで人の話を理解する力が低下してきているのでしょうか。ちょっとライヴの全容が判らないなあ、という方のためにいつもお世話になっているNさんから頂いた写真を合成してお届けしてみましょう。
まあ、総じて言うとリラックスして好きな曲を歌い弾けた、そんなジモティー的な夜でありました。
2023年5月25日(木)
高円寺 JIROKICHI
OLD BLUES CIRCUS
“Alternate Sessions”
伊藤正純vo,g 中村サトルg 若山光一郎pf 森田恭一b 大平幹久dr
<ゲスト>吾妻光良vo,g 小出斉vo,g 町田謙介vo,g
ドラムの大平さんの海外移住を前に華々しく催された前回のOBSのスペシャル公演からわずか数ヶ月での大平さん凱旋公演! 今回はオルタネイト、という名前の通りちょっと変わった顔ぶれでお届します!でも懐かしい面々であることは間違いなく、昭和の雰囲気満載の、そうですよ、この日、5月25日は「アナログ・テレビの日」というぐらいですからね。(アナログ・テレビの走査線が525本だったことに由来する。)
開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
「オルタネイト」ということで、山室さんと二三夫さん抜きのOBSですが、冒頭からしっかりと大平さんが叩いております。
リハでおはよーっす、と挨拶した後に交わした会話は、
「大平さん、いつ台湾からこっちに戻ったんですか?」
「うーん・・・、2月ぐらいだったかなあ。」
何だ、そんな前からいたんですか、と拍子抜けしてしまいましたが、生活の拠点を海外に移す、というのもなかなか大変な様で、この後もしばらく行ったり来たりが続く様です。そしてゲストのトップ・バッターは初の弾き語りアルバムも発売となり、油の乗りきっている小出さん。
手を広げているポーズは、これは一体どういうこと?とクレームをつけているのでしょうか?それとも、オー、ユーたち私のCD買わないあるか、それは良くないアルね、とセールスしているところなのでしょうか? とにかく一部もあっという間に終わり、休憩時の楽屋はこんな感じ。
さすがアナログ・テレビの日だけあって、楽屋も懐かしい話につい笑ってしまう、そんな雰囲気でありました。続く二部はもっちゃんの歌う「Gee Baby」からスタート。
真摯に歌うもっちゃんと、それをきっちりとサポートする大平さん、という何とも美しい熟年リズム・セクションの一葉ではありませんか。それなのに
伊藤バンマスはもっちゃんに向かって何を語っていたのでしょうか?
「森田さん、相変わらずちっちゃいですね。」
こんな失礼なことは言っていないと信じたいところではありますが。そして続いてのゲストはこの日を入れて、残り3公演で東京から北海道へ居を移す予定の町田君。
この日も熱唱で迫りますが、楽団の皆さんの方も
それに応えて熱演します。そして少し離れて左の方に座っていた若山さんも
足弾きで応戦しておりました。続いてのゲストとして吾妻も登壇いたしましたが、
この日、是非やってみたかったのは、40年以上前の「次郎吉オールナイト・セッション」の1場面の再現。当時のオールナイト・セッションはリハはもちろん、打合せもほとんどなく「1,2,3,4 ! 」とカウントするととりあえず始まってしまい、たぶんそれがOBC参加前の最後の大平さんとの共演だと思うのですが、カウントに続いて、吾妻の思っていたリズムと大平さんの思っていたリズムが全然違うものだった、ということが判明したけれど、始めてしまったものは止められない、とそのまま曲になだれ込んだ、そんな強烈な記憶があり、この日はそれを再現させて頂きました。そして本編最後は、また町田さんに入っていただき、大ゴスペル・コーラス大会。
全員がコーラスで、と思いきや、若山さんは写真を撮っている、歌うか弾くかしてくださいね。アンコールではギター4名中3名がワイヤレスを使用していたこともあり、店内練り歩き大会で大団円。
最後は、北は北海道・帯広、南は台湾・台南、へとそれぞれ拠点を移すお二人の深々とした礼で終わりましたが、また来京の折には演奏してくれることでしょう。
2023年5月13日(土)
高円寺 JIROKICHI
吾妻 光良トリオ+1
5月の次郎吉マンスリーはゲスト無しの4人だけヴァージョン。何だよ、いつもと同じじゃないかよ、と言われない様にいろいろと考えをめぐらす今日この頃ですが、具体的にまだこれ、というアイデアは無いわけですが・・・・、えい、乞うご期待!
開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
連休も終わり、世間も平常に戻った中ですので、我々も結構久々な気もする4人だけでのライヴ、椅子に座って弾けるというのもありがたいものです。
さあ、このゲスト無し、というのをどう乗り切るか、何を考えてきたのか、と申しますと、何だか寒暖差も激しくて更に地球温暖化の影響もあって良い季節、それも春の良い季節というのもなかなかそう長くは続かないと思われる中で、「やり残した春の曲」があるな、ということに気がついて「春の曲総棚卸し大会」ということにしました。
で、そうなると過去何回もトライしてはみたもののどうらもバシっ!と決まらない曲もあるものでして、自宅でああでもない、こうでもない、と考えて投入した秘策がこちら。
ナット・キング・コールの”If Love Is Good To Me”、という曲なのですが、よしゃあ良いのに何故か原曲を久々に聞いてしまい、そうか! やはりこれはストリングスの音が春を表しているのだ!と完全に思考がそちらに行ってしまい、
自宅で練習してみたところ、なかなか行けるのではないか、と初投入してみたシンセとギターのダブル弾き。ところがこれを実際に次郎吉で演ってみると・・・、
ご覧の様にギターとシンセと歌と、それぞれに精神が引き裂かれ苦悶の表情を浮かべつつ玉砕いたしました。思い返せば、1971年の二月に来日したB,B,キングの前座で出た成毛滋さんは、一人でギターとオルガンの右手、更に足でオルガンのベースを弾いてたわけで、いや、失礼しましたっ!さて、春の歌特集の後は「最近演り始めた曲をしっかりと固めよう月間」、というわけでチャーリー・シングルトンという人の”Elephant Rock”という曲、これは元々はこういう名前の踊りから出来た曲らしいので、我々も振り付けを想像して踊っているわけですが・・・、
いかがでしょう? 腕の動きが象っぽい様な・・・、あ、少なくともあと二名はもう少し踊る様に指導した方が良いですな。そしてライヴ後半には忘れ物の受け渡しのついでに見に来たBoppersの冨田さんが楽器を持っていたので乱入してもらうことに。ワオさん含めて、にわかでセッティングを始めます。
てなわけで、いわゆるゲストとは違った「トリオ+1+1」状態で何曲か。
それこそ1979年から一緒に演奏している仲ではありますが、このメンバーでいつも演っている、というわけでは無いので、ビミョーなところで変な遠慮とか思いやり?とかが出てくるものです。例えば、
吾妻「さあ、冨田さん、ここはひとつソロを。」
冨田「いえいえ、私はまだ次で。早崎さん、お先に。」
早崎「ええっ、こ、ここで私が弾くというわけで?」
こういった無言のやりとりが0.05秒ぐらいの間に行われるのが何とも面白いところです。そして4人はいつも演っているから良いのですが、曲が始まってだいぶ経ってから、しまった、この次のサビ明けは長いブレイクが入るのだった!ということに気がついて、無理矢理吹くのをやめさせる、などという暴挙に出たりもしました。
そしてアンコールは冨田さんもまじえて、カンサス・シティ風の客席練り歩きで、”Piney Brown Blues”
さすが冨田さんはピアノで活躍していた時期もありますので、早崎が客席を練り歩いている間はピアノでサポートをしていてくれました。なかなか便利ですな、これ。
今後もゲストありなし、飛び入りありなし、と色々なヴァリエーションをつけてこのマンスリー、運営していきたい、と思うものであります。
2023年5月3日(水・祝)
荻窪 TOP BEAT CLUB
The Grand Year Of Top Beat
吾妻光良トリオ+1/ハッチハッチェルバンド
昨年暮れ、でしたかな? 新しく荻窪に出来たTOP BEAT CLUB、というお店に呼んで頂けまして、そう、そこにはハッチも出るということで、何か新宿のレッドクロスの様ですが、さもありなん、ブッキングはレッドクロスのKさんが関係している、ということでコネは大切です。あ、談合じゃないですから。
開場17:15 開演18:00
前売:3,500円/当日4,000円(+1ドリンク600円)
このコロナ騒動があったり、円安だったり、という世の中で新しいライヴハウスが出来るなんて、そんな良い話があるのか、と心を躍らせつつ、しかもハッチさん達とのほぼツアー気分の初日ですからなかなか天候も良いGWの中日、吾妻は住まいが近いため家から悠々と歩いていくと・・・、おや、入口が判らない。しばらくウロウロしているとお店の方に見つけていただき、ようやく店内に。既にハッチェル・バンドのリハ真っ最中ですが、ハング・リー子さんのアコーディオンのマイクが鳴らない、というトラブルに見舞われてました。どうすれば良いのだ、電池を買ってくれば良い、近くに売ってるのか、いや売ってない、というやりとりをしていると、ギターのコーヘイさんが、あ、俺持ってた、ということで一挙解決。続く我々もリハを始めてみると、何故かエレピが鳴らない。苦戦したあげく何とかなったのですが、そんなこんなもあり慌ただしい中で、近隣のたしなみの写真は見事に撮り忘れましたな。この日の先攻は我々。
何でもここはコンセプトがロンドンのロック・クラブ、ということですから、我々もロックっぽくお届けしなくては、ということで先日とはまるで理由が違いますが、この日も椅子無しの立ちでのライヴとなりました。そして
いつもよりロックっぽく、そして更にロンドン風味も取り入れて・・・
更にロックっぽく。ギターの速弾きだってイギリスを意識して、
あれ?ヴァン・ヘイレン、ってのは、あいつぁアメリカ人かい?と良く判らない部分はありつつも普段とはちょっと違った取り組み方をしているところだけは、判って頂けましたでしょうか。一方、二番手に登場したハッチェルズは
おお、なかなかジェントルマン、な雰囲気ではないですか。まあ「ジェントルメン」、なんていう曲もあるくらいですからね。しかし彼らも彼らなりに、
何なのでしょうか、これも何かしらのロック的な演出なのでしょうか、それともハング・リー子さんに何らかの危機が訪れていたのでしょうか? おっかしいなあ、見てたんだけど覚えてないなあ。年齢のせいかな?
年齢といえば、彼らのこの後屈もなかなか凄い。我々がやったら床に倒れて頭打って全治二週間、という事態も起こり得る、そんな体勢です。この他にもバンジョーの方が曲中にバナナを7本一気喰いしたり高齢者には負担の大きいステージ演出が多々含まれていましたが、まあ我々は無理はしない方が良いのでしょうな。そしてアンコール。
こんなに嬉しそうに出ていくこた無いのでは、とも思いますが、やるのが知ってる曲だったり、どうせならコーヘイさんとギターを交換してみよう、と思いついたりで楽しいんだから仕方ないです。
無事、コーヘイさんの「マカフェリ」というジャンゴ・ラインハルト風のギターを触らせていただくことが出来ました。ちなみにコーヘイさんは、冒頭のハング・リー子さんのアコーディオンのマイクに使う電池を偶然持っていたことから、この二日間「電池屋」と呼ばれる羽目になりました。
そして新しいトップ・ビート・クラブでの夜も、無事大団円となりました。
2023年5月4日(木・祝)
横浜サムズアップ25周年
吾妻光良トリオ+1/ハッチェル4
何と!荻窪に続いては、横浜でハッチとの対バン、とこれは珍しい!考えてみれば東京都以外でハッチのバンドとの共演はこれが初めてだった様な気もいたしますので、サムズアップも25周年ということですし、ここは神奈川県民の皆様にも是非、このくだらない共演をとくと味わって頂ければ、と思うのであります。そうか、この日はハッチはハッチェル4だったか。我々も「吾妻4」とか名乗れば良かったかな、どうでもいい? でっすよねー。
開場17:00 開演18:00
前売:4,000円/当日4,500円(+order)
サムズも25周年ですよ。やっぱり25周年ともなると風格が違います。
何かお店のこのビルボード(看板)を見るだけで大物になった様な気もしますが、まあ勘違いであるのは間違いないでしょう。ハッチとのツアー二日目でありますから、リハもちゃちゃっ、と終えて向かいのイタリア酒場でたしなみ、というよりは懇親会。「5人で飲んでるよーん!」というハンドサインですね。
まあこの黄金週間の良い季節というのもあって、外の昼呑みを満喫する我々ですがハッチが先攻にも関わらず、出番の15分前になってもテーブルから動こうとしないので、バンマスとしては本番前からこんなにはしゃいでいて良いのか、と一抹の疑問を抱えつつ終えた懇親会となりました。
先攻のハッチは前日のハッチェル・バンドとはうって変わってのハッチェル4、と言ってもドラムのペロ氏とギターの電池屋コーヘイは不変、ベースだけドイチローさんに変わりましたが、75%不変ですのでツアー感も増します。
二番手の我々の方は100%不変ですが、椅子に座ってる、というのがちょっとお店に合わせて変えたところですかね。さて、我々のアンコールの段になりますと、
この様に期待に満ちた視線を楽屋の方に送ります。その理由は・・・、
そうです、この際だから全員登壇しちまえ、ということで2バンド完全合体によるアンコールとなったわけです。電池屋コーヘイさんはギター(PAにつなぎ忘れましたが)ペロさんはタンバリン、ハッチさんはギター、ドイチローさんは・・・、あれ?何弾いてんだろ?
拡大してみましたが、良く判りません。缶ビールを開けてんのかな?とにかくハッチの「できそこない行進曲」で全員盛り上がります。前日のロック・クラブ的余韻が残っているのか、ハッチとのギター・バトルでは、
ジミヘンの影響を受けた歯弾き奏法もご披露いたしました。そしてダブル・アンコールは若干の機材トラブルも乗り越えて、全員客席になだれ込みハッチの「花束とメロディ」を合奏と合唱。
盛り上がったあげくペロさんとドイチローさんの二人は、
何故か踊り出してしまいました。踊ってないで何か弾いてよ、という気もしますが。さて、2日間のミニ都内対バン・ツアーも終わり、打ち上げです。
とはいえ、横浜は我々の住まいからは遠方ですので、ちと早めに失礼となりますが、最後に店主のSさんを囲んで25周年おめでとうございます!のハンドサインでお祝い。
いやあ、おめでとうございます。ちなみにSさんと早崎さん、これだと52周年になっちゃうよ。ま、めでたくて良いか。
2023年4月29日(土)
高円寺 JIROKICHI
吾妻 光良トリオ+1
ゲスト:森崎ベラ(Vo)
それはそれは遥か昔から、いや、そのずいぶん前から知己の中で、吾妻もまだうら若き頃に伴奏させて頂いた手こともあり、岡地さんは今でも度々共演しているという日本ソウル界の女王、ベラさんを初めてお招きいたします。余りに長いこと知っている方ですので、とある飲み会で誰かと大喧嘩になった、だとか、酔った吾妻がタクシーで送って頂いた、とか曖昧な記憶も多々ありますが、それはそれとしてこの日は、ソウルに加えてちと変わった演目などもリクエストしておりますので、乞うご期待!
開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
初めてお呼びするソウルの女王に失礼があってはなりません。先ずは服装から、ということでこの日は吾妻もメンフィス辺りのチトリン・サーキットを意識したジャケット着用で、岡地さんは老舗ライヴハウス・拾得の50周年シャツで、早崎さんはいつもよりも更に赤く、牧さんはまあ平常心重視、ということで、とりあえず襟を正して臨みました。
そして一部最後にお迎えした女王、いやあ、我々も椅子になんか座ってなくて良かった。
ソウル、と言ってもその源流には当然ブルースがありますので、先ずは緊張をほぐす意味もありアン・ピーブルズの「誰かの家庭をぶち壊したい感じ」という曲でスタート。
そしてこの日は数多くの課題曲があったわけですが、先ず最初の難関はニューオリンズ物でコーラスが印象的な「Sing It」 コーラスが大変なんだから余計なことをしなきゃあ良いのに、というご指摘はもっともですが、何か、曲調からするとマンドリンとか良いのでは?と吾妻はマンドラを弾いての参加です。
コーラスをつけるのに必死で、またエンディングの小節数を間違えない様に、と必死で進行していって、よし!ようやく最後まで来たぞ!ということで鳴らした最後の一音で、何ということかまったく違うコードを鳴らしてしまい、
女王をズっこけさせてしまいました。申し訳ありません。さて、予告にも書いておりましたが、ソウルやブルースだけではないものに挑戦しよう、という第一弾、何とアイリッシュ物に挑戦しよう、ということになり、どれどれアイリッシュならワシの出番だ、と肩で風を切って登場してきた牧さん、オレオレが災いしてイントロを一人で始める、という試練が降りかかってきてしまいました。
画像では判りませんが、大層額に汗して弾いていた、と聞いております。そしてもっと大変だったのはこちらの方。
ベラさんですから、当然ゴスペルも何曲か入るだろう、とは思ってましたが、今回取り上げた「それは今、神の手の中に」という曲はほとんどベラさんとピアノだけ、というもので、更にその伴奏も普段の早崎さんは先ず弾くことの無い様なフレーズばかりで、これほど譜面をガン見している姿も大変珍しいものです。
中盤では牧さんも加わりますが、両名とも必死で伴奏しております。岡地さんはステージにはいますが見ているだけ、吾妻はここは若いお二人に、と楽屋に引っ込んでいました。ちなみに早崎さんはリズムをはずさない様に必死で足を踏んでおりましたが、時折曲が静かになったところで、そのコツ、コツ、という音が店内に響き渡ってしまうのがちと残念でした。
何とか大きな破綻も無く最後までたどり着きましてベラさんからも早崎さんにねぎらいの言葉がありました。
「私の大昔の記憶の中では、か弱くてまだベイビーの様だった詩生ですがあれからウン十年、こんな立派なピアニストになってくれました!」
ずっと何十年も見ている我々としてはこの赤いおっさんのどこがベイビーだったんだ、という気はしますが、まあ、人にはそれぞれの視座がありますからね。そして、ゴスペルの後はソウル大会、サム&デイヴの「俺は欲しいものを手に入れる」というノリノリ・ナンバーで締めます。
大団円の後のアンコールは、ゴスペルのバラードで締めくくりましたが、こちらでも早崎さんが大活躍。
この様にベラさんを含め、全員が早崎さんのピアノを頼りに演奏している様子が見て取れます。いやいや、重責お疲れさまでした。
2023年4月27日(木)
国立ノートランクス
吾妻光良vo.g、マダムギター長見順vo.g.Apf
岡地曙裕dr
これが二回目となる、順さまと岡地さんと吾妻の三人組公演です。ノートランクスさんにはなかなか良い感じのアップライト・ピアノがあって、あれを弾けたら気持ち良いだろうなあ、という気持ちはあるものの、打ち上げでもあるまいにピアノを弾くのはいかがなものか、その昔テナー・サックスを人前で吹いて「下手くそー、やめろー」というヤジに完膚無きまでに打ちのめされ、以後一切サックスを吹かなくなったことを考えると、ピアノまでそんなことで失いたくはないよなー、とか色々と悩む春の晩であります。
19:00から
料金などはこちらを
国立駅前に15時45分頃に着いて、ノートランクスに直接行くとちょっと早いかな、と春のうららかな通りを散策中にDトールのコーヒーなどを買いつつのんびりとお店に入っていくと、既にお二人は到着していてセッティングの最中です。やばいやばい、手伝わないと、と先ずは場所を取るギター・アンプ二台とピアノを弾くスペースを両立させるために、少しだけ岡地さんのドラムの場所を詰めてセットしてもらって位置が確定。順さまと吾妻の演目をダダッ、とさらって本番前は二階の焼き鳥屋さんでたしなみと曲順会議。建物から外に出なくて良いのが楽ですが、年齢を考えると少しは歩いた方が良いのでしょうな。そして始まった本番。
写真だけではどんな音楽のジャンルなのか良く判らない見た目ですが、まあ、音を聞いててもジャンルは?と聞かれると、ちと返答に困るそんな順さまの世界ではあります。
そして順さまはピアノに座り替え名曲オリジナル「夏に生まれた夏子さん」をご披露しましたが、終了後飲んでいて岡地さんとこんな会話になりました。
岡地「今日の”夏子さん”、ギターとピアノの絡みが良い感じでしたよね?」
吾妻「うん、俺はあの曲を愛しているからね。」
重みがあるのか無いのか、良く判らない発言ではありますが正直な気持ちではあります。皆さんも機会があれば、CD音源、もしくは順さまのライヴで是非お聞きください。さてライヴの方が佳境にさしかかりますと、おや?
どうしたことでしょう。岡地さんが立ちながら演奏しておりました。レッサーパンダが立ち上がっている、というのが話題になったのはもう軽く10年以上前でしょうが、岡地さんも加齢とともに次第に哺乳類っぽさが出てきたのでその影響なのでしょうか。いや、
単にドラム椅子が曲がってしまった、というのがその理由でした。セッティング時にスペースを詰めてもらった代償でしょうか。腰を痛めてないことを祈りましょう。そしてアンコールになりますと、順さまに負けるわけには行かない、と吾妻の方もピアノで応戦しますが、
順さまはハンドマイクで熱唱、とますますジャンルが判らなくなるまま国立の夜は更けていった、と聞いております。
リベンジ!リベンジ!リベンジ!
2023年4月15日(土)
石垣島Bb(ビービー)
吾妻光良 トリオ+1
昨年7月に予定されていた石垣ツアーですが、さすがのコロナ大流行もあって苦渋の延期となりましたが、それがついにこの度、復活をとげました!しかも、今回は宮古島とのダブル開催!是非、貴方も貴女もお越しください! きっと「うりずん」な日々となることでありましょう。あれ、石垣もこの言葉使いで良いのだったっけ?
開場19:00 開演20:00
前売:4,000円/当日4,500円(+1ドリンク)
沖縄に行ってきたのもつい最近、という気がしますが、神戸のジェームスブルースランドでお会いしたBbのマスター、Cさんからのお申し出で初めてやって来た石垣島。一度コロナで延期となっただけに期待も膨らみますが、バンド全員、初めて目にする石垣の地は、うーん、まあこんなものかな、という曇り空でした。しかし、何はともあれ、お店の前で記念撮影をしようや、と写真を撮ってみると・・・、
おう、凄い!こんなに極彩色だったのか!さすが南国、といった効果でございましょうか。この後、Cさんが楽屋の代わりに、と借りて頂いた階下の沖縄料理屋さんでくつろいでから本番です。
今年9周年というBbは古い雑居ビルの二階にあるお店ですが、建築も古いので入口の階段の段差が我々高齢者にはちとキツい、ジジイ、降りる時気をつけた方がいいぞ、という店ですが、店内はこの様にゴージャスな、あれ?こんなに広かったかな? ま、いいや、これも南国効果の一巻なのでしょう。とにかくその広い空間を活かした照明効果も大したもので、こんな青の世界から
一転して赤の世界へ、と様変わりいたします。これも南国効果なのかもしれません。そしてそれはさておき、こちらBbは楽器的にも大変珍しいものが置かれています。それは、
そう。この詩生さんが弾いているのはハモンド・オルガン。生ピアノが置いてある店はかなり多いですが、ハモンド・オルガンのある店、というのは先ずそうそうお目にかかることはありません。ビル・ドゲッドだ、ロニー・スミスだ、MGズだ、といったオルガンR&Bの巨匠たちの音が脳内に響くなか、どの曲をハモンドで弾いたら楽しいか、というのを羽田から石垣の飛行機の中でさんざん考えて、よしこれだ!という曲順を作り上げたのですが、何とお店に着いたら、そのメモ用紙を飛行機の中に忘れてきたことに気づきました。一瞬、空港に電話してメモを取り戻しに行こうか、とも思ったのですが、悪いことにバッパーズの大阪公演の余った曲順表の裏に書いていたので、「俺のカツ丼」とか「お前誰だっけ」とか「しかしまあ何だなあ」という言葉が並んでいるのを見た途端に、瞬殺で捨てられてしまっているだろう、ということであきらめ、記憶を頼りに新たに作った曲順で臨みましたが、なかなか得難い体験でした。
そして詩生さん、正面を向くときちんと電子ピアノが用意されていて、高校生の頃に複数のキーボードを並べてリック・ウェイクマンの曲を演奏していた頃を思い出して、若々しいプレイを展開していた、かな?良く覚えておりませんが。
これも記憶に無いのですが、何でしょうか、踊りでしょうか、八重山踊りの魂の様なものが石垣島の空気から吾妻と早崎に降りてきたのでしょうか?良くわからないものの、いつもと何となく違うことだけは確かです。しかし、
早崎さんはいつもと同じ様に早くもステージから客席に出ていく態勢を取りまして、
南国離島ツアーの初日は、大団円で終えることが出来ました。また、「ブルース飲むバカ・・・」、Boppers沖縄公演パンフ、Bb8周年記念手ぬぐい、といった物販も好調に展開させて頂きまして、ありがとうございました。ちなみにBbの手ぬぐいは、吸水性バツグンで吾妻家の食器拭きの主力選手となっています。
終演後はマスターCさんの知り合いの方のお店、「正茶春(マサハル)」での打ち上げでした。石垣の魚は旨い!
悪いことに酔いが回って来た頃に、店の片隅にガット・ギターが置かれているのを発見してしまい、その後はもうひたすら飲む・弾く・歌うの三拍子となってしまい・・・、
画面左端の牧さんは、「これなら俺は”お通り”の方が良かったな・・・」と嘆いている様にも見えました。あ、”お通り”は宮古島かい?
2023年4月16日(日)
宮古島 Good Luck
吾妻光良 トリオ+1
そうなんです! BbマスターのCさんのご尽力により、宮古島でも演らせていただけることになりました!”Good Luck”というのをインターネット上の辞書で引くと「頑張れよ」というのが出てきますので、我々も頑張りましょう。日曜ですので、恒例の早めの時間帯にてお届け致します!更にその後に、ブルース・パワーポイント・コンサートとトークショー(?)更にミニライヴというかセッションも、という昼夜の二毛作なのであります。チラシも載せましょう。
昼の部は、開場15:00 開演16:00
前売:4,000円/当日4,500円(+1ドリンク)
夜の部は、 開演20:00
昼から通しの方:1,000円/夜だけだと2,500円
初日の石垣島公演を無事に終えて、翌日はこの南国離島ツアーのファイナルの宮古島。マスターCさんのバンド仲間の方の車で空港まで送っていただき、空港の搭乗口に行くと、ありゃまあ!
待ち受けていたのは、何とプロペラ機! 飛行機に地面から乗り込む、というのも余りそう無い絵柄ですので、
牧さんと岡地さんには若干、スター気分を味わっていただきました。空港に出迎えに来て頂いたマスターのGさんの車でお店を目指しますが、何とこの日は年に一度の、もう30年続いているという全島を挙げてのトライアスロン大会、お店に近づこうとする度に通行止めに出くわし、着くまでにやたらと時間がかかってしまいました。で、初めてお邪魔したGood Luckは店内も機材もピッカピカのお店で、
ライヴの告知にもこんなシャレオツなビルボードが使われていました。そして始まった本番。
こんな天井の高い空間での演奏はなかなかに気持ちの良いものです。あれ?詩生さんがずいぶん奥にいるな、と思うかも知れませんが、
前日のハモンドに続いて、本日は極上のグランド・ピアノにご満悦の様子です。そもそもはエレピが用意されている、という話だったのですが、店に着くと端の方にこのグランド・ピアノが・・・・。
吾「Gさん、あのピアノって使っても良いですか?」
G「ああ・・・・、見つかっちゃいましたかあ・・・・。」
そりゃあ、こんなデカいものはそうそう隠せません。やはり電子と生でしたら圧倒的に生が良いですねえ。
ピアノの音色だけで場が明るくなりますし、乗って来た時には自然と力も入ります。
まあ、もう少し靴の裏とかは綺麗に拭いといた方が良いのかも知れませんな。そして今宵も、じゃないな、昼公演でしたので、今日の午後もこの態勢を取り始めたということは、
南国離島ツアーの二日目も皆さまのお席へとお邪魔しに行ったわけですが・・・、
凄い!この極彩色! 写真を撮っていただいた鈴木さんの腕もあるとは思いますが、それだけではなく前日のBb前の写真といい、宮古・石垣には何かこの極彩色の魔法がかかっているに違いありません。すっかりリラックスした吾妻はお客様の間に座ってどっぷりとくつろぎつつ、終演いたしました。
昼の部はこれにて終了し、夜の部はパワポ・コンサートでしたが、うかつなことにまったく写真を撮っていませんでした。これをご覧の皆様の中で、写真お持ちの方いらっしゃいましたら、是非問い合わせページまでご一報ください。
日曜の宮古島の夜は早い、というのに加え、トライアスロンで疲れ切った街は静まり返っていたこともあり、終了後はGさんに取っていただいた一軒家の宿でのコンビニ食料品打ち上げ。そして翌日の朝は、
コーヒーを飲みながらベランダで生ギター、更にGさんの案内で
先に帰った詩生さんを除いた三人で浜辺ジジイを満喫させて頂きました。重ね重ね、石垣の皆さん、宮古の皆さん、ありがとうございました!
2023年4月8日(土)
ビルボードライヴ大阪
吾妻光良& The Swinging Boppers
いよいよ、ビルボード全国縦断ツアーのファイナルを飾るのが、ここ大阪でまんねん、とふざけながらHPを更新しつつの10月初旬、改めてビルボード大阪のHPを見ていると、我々の公演の記事の横には今井美樹さんと渡辺貞夫さんと松本伊代さんのライヴの告知が載っています。うーん、こんなんで良いのかなあ、という気もしますが、ここまで来たら走り抜けましょう!
[1st] 開場15:30 開演16:30
[2nd] 開場18:30 開演19:30
Service Area : ¥6,500 / Casual Area : ¥6,000
地方興行っちゅうのも疲れるよなあ、という年齢になってきた我々ではありますが、久々のツアーはやはりそれなりに盛り上がるものです。朝9時という早めの時間に集合したにも関わらず、新幹線の中でも睡眠モードに入っているのはごくわずか、大半は元気に談笑しておりました。
しかし、寄る年波には勝てないもので、名古屋に近づく頃には大半が睡眠モードに。
しかし、この睡眠で体力を回復したというのもあるのか、リハーサルは快調に始まりました。
日本で男女雇用機会均等法、というのが施行されたのがいつだったかは思い出せませんが、それから苦節ウン年、この日のビルボード大阪の舞台スタッフは、音響・照明、ともに全員女性!というこの令和でも比較的珍しい布陣で、ステージ上では
吾妻「君たち、良いか、そういう時代なんだ。これからはもっとこういう風になっていかなきゃならんのだ。」
西川「何か、妙に嬉しそうなんだけど。」
といった会話が交わされていました。ところでリハの写真をもう一枚見てみると、
そうか、三平というのはなかなかエラいなあ、リハの時から全力でマイクに向かってコーラスを歌っているのか、と見えますが、そうではなくて、何か落とし物を探しているのでしょうか。今度確認してみましょう。そして始まったビルボード・ツアー・ファイナル。
もういい加減、何回もやっているのに、何故かこの振り付けを忘れてしまうことがありますが、この日は無事に任務遂行できた様です。ツアー・ファイナルということで勢いづいているのか、吾妻もしょっぱなから風車奏法で頑張りました。
順調に一部を終えた後は、楽屋で休憩~飲食~談笑タイム。今回は特筆すべきこともなく緩やかな時間を過ごせました。
一応、ビルボードさんは入れ替えありの二部制ということですので、吾妻もお色直しをすることに決めてまして、一部のオレンジ色のシャツから緑のシャツへ、と衣替え。
ふ、まだまだ甘いな、往年のギター・スリムの様にスーツも髪の毛も同じ色にしなきゃ、という意見もありましょうが、この頭髪状況で染めるなどもってのほか。何卒、シャツだけで勘弁してください。西島さんは、前日リハが2本立て、一本は冨田さんと一緒だった、ということで朝から「疲れたよお」と愚痴っておられましたが、
両者ともステージでは大変元気でした。新幹線睡眠のご利益かもしれません。そしてアンコールでは前回の横浜の時と同様に、リズム隊と冨田さん、コーゾーさんだけでほぼ生音で一曲。
こうなるともう、客席に乱入せざるを得ません。ビルボード大阪は歩き甲斐のある会場でした。
ソロがなかなか終わらない早崎さんは、何を思ったか、ステージにひざまづいてピアニカを吹き始めました。ピアニカ界のジミヘンを目指しているのでしょうか。忘れなければ今度の誕生日に、ライターとオイルをプレゼントしましょう。
無事公演をすべて終えて、有志で打ち上げに行きツアーを満喫いたしましたが、そんなひどい二日酔いになることもなく爽やかに目覚めて、ロビーに集合すると、やはり気分すっきり状態のコーゾーさんが。
コーゾー「さて、私の間違いはどこでしょう?」
吾妻「ええ? 何のこと?」
コーゾー「正解はこちらです!」
打ち上げで最初は座敷席に座っていたコーゾーさんと三平さん、椅子席に移る時にそれぞれの靴を取り違えてこういう結果になったまま、三平さんは先に東京へと出発してしまいました。やはり飲みすぎだったのかも知れません。
2023年4月2日(日)
高円寺 JIROKICHI
Charles Shimizu presents…
Minor Blues & Major Dues
発売記念ライブ
チャールズ清水pf,vo 吾妻光良vo.g 永本忠b
松本照夫dr 永井ホトケ隆vo
43年前まで吾妻が一緒にバンドをやっていたチャールズ清水氏の昔の音源がリイシューされる、ということでそれを記念するライヴに呼ばれることとなりました。当時と比べるとだいぶ太りましたが、やる気はその頃に負けないチャールズを盛り立ててみたいと思います。あとは往年の様にホトケさんからお叱りを受けたりしないよう、気をつけないといけませんね。
開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
CD発売記念ということと、更に久々の彼名義の次郎吉でのライヴといったこともあって、当日は満員御礼の様相を呈していた次郎吉でしたが、吾妻はチャールズ氏からライヴの録音も頼まれていたため、いつもの様にたしなむことはせず、一部はひたすら録音機材の前に座って監視業務にいそしんでおりました。先ずは一部はチャールズの弾き語りから。
往年と比べるとだいぶ哺乳類っぽく、というか丸みを帯びたチャールズですが、珍しくジャケットなども着ていて気概が伺えます。気概があるのは良いんですが、
ご覧の様に久々ということで語りたいことが山積しているのか、いったん喋り始めると止まらず、なかなか次の曲に進みません。そして、続いてはチャールズがまだ15歳(?)だかの頃に加入したアイドル・ワイルド・サウスの初期のヴォーカリストだった迫水(サコミズ)さんを招き入れてのデュオ。
迫水さんはこの日のために関西から来られた、という様なことをおっしゃっていた様な気もします、すみません、機材の監視で記憶がおぼろげで。続いては松本さん、忠さんのドラム、ベースを加えてのピアノ・トリオ形式。しかし吾妻はお名前こそ知っておりましたが、忠さんとお会いするのはこの日が初めて。いや、世間は案外広いものです。
さすがに暑くなってきたのか、上着を脱いでハッスルするチャールズ氏ですが、ハッスルしすぎたのか、一部がなかなか終わりません。録音機材のカウンターを改めて見ると一部の演奏時間は1時間12分!うーん、こりゃ長いなあ、と思いつつ楽屋に行ってみると、
「おう、チャールズ、長すぎるって」
と苦言を呈するホトケさん。早速往年の様にお叱りを受けておりました。二部に入り、透明人間に扮したりした後は先ほどのトリオに吾妻も加わります。
当時にちなんだ曲、ということで、その昔、チャールズ、吾妻、Boppersの牧、でキング・コールの曲などをやっていたことがありましたが、その時の演目で”Call The Police”=「ポリ呼べ」というのを久しぶりに演奏しました。数えてみたら何と44~5年ぶりに演ったことになります。そして続いてホトケさんを呼び出してロウエル・フルソンの”Reconsider Baby”からスタート。
「出てくるなり、”So Long”という歌い出しも変っちゃうか」
「いや、先ほど一部が長かったとお怒りでしたので”So Long”というのも意味あるかと思いまして。」
という大喜利風のやりとりも交えつつ、どんどん進行していきますが、さすがに45年以上前に日々、この三人でライヴをやっておりましたので、いろんなことが思い浮かびますが、ホトケさんからは「進歩せんなー」と一刀両断。
何でもチャールズの方が若干進歩が見られる、との論評で大変心外ではありますが、変わることだけが良いわけではありません、変わらないのが良い、ということだってあるんです。アール・キングの”Those Lonely Nights”では、その昔ギターを弾き過ぎて、ジュニア・ウェルズからもうやめろっ!とネックをつかまれたバディ・ガイの様な構図でホトケさんにネックをつかまれました。
くだらない芸ですが、なかなか滋味深いものです。そしてアンコールは来場されていた北京一さん、そしてジャズ歌手の大野えりさんも交えて全員で”Sweet Home Chicago~Blues Is Alright”。
そしてステージ上での記念撮影。
終了後はちゃちゃちゃ、っと片付けを終えて、昔話などに花を咲かせる旧知の会でした。
2023年4月1日(土)
渋谷タワーレコード6F
『ブルース飲むバカ歌うバカ(新装版)』発売記念
サイン会+トークショー+ミニライヴ
吾妻光良(G,Vo,喋り)、ワダマコト(G,Vo,喋り)
急遽、やることになりました販促イベント、人生初めての物販ですのでがんばりたいと思いますが、何と本の中のブルースマン・コスプレでも登場するカセットコンロスのワダさんにも参加していただけることになりました! トークはなるべく本の内容に即したことを喋っていこうと思っておりますが、ミニライヴの方は二人で好きな曲を演って逃げ切ろうか、とそんなことを考えています。無料ということもありますので、ちょっと渋ブラに来たついでにお立ち寄りいただいても良いのかな、と思っております。
開場13:45 開演14:00
トークショーとミニライヴの観覧は無料
(サインはタワーで書籍購入された方のみが対象です)
タワー渋谷HP
タワーさんからの提案によるトーク60分、ミニライヴ20分、ということでしたが、一人で60分喋り倒す、というのは並大抵で出来ることでもなく、生い立ちから始まって、中学・高校の同級生の話、働いていた頃の失敗談に最近の散歩コースの説明まで盛り込んでもとても無理です。ということで、今回の増ページの最後の方のブルース・ギター大会(一部ではコスプレ、とも呼ばれている)を一緒に制作したワダ君をお呼びしたわけですが、集合時間の13時前になってもまったく落ち合えません。
「もしもし? もしもし? ワダ君?ワダ君?」
「い 、地 3F 車 車でてる ど」
「もしもし? 聞こえる? ワダ君?」
「え 、トゥ ジ の 川さ です らの か」
「もしもし? 6階にいるんだけど来られる?」
何の理由かは良く判りませんが、携帯電話の黎明期の様な、チョー劣悪な通信状態により、まるで意思疎通が出来ず、都合15分ほど右往左往しているうちにようやく落ち合えました。
この写真だけでは良く判りませんが、思いっきりアナログ盤売り場の中にあるステージなので、そうそう音も出せませんし、ギターを弾いての音合わせなんかも、恥ずかしいーっ!という感じなので、とりあえず、用意してきた音源などが、PCからちゃんと出るか、などを確認したぐらいで本番に突入です。
本の内容にちなんだ珍しい音源や、大昔にワダ君がやっていた「世田谷ジャンボリー」のインタビュー記事の話などにも助けられてそこそこ盛り上がり、無事60分喋り倒すことが出来ました。ちなみにワダ君が持ってきたこのレコードは、
ピー・ウィー・クレイトンですが、ワダ君はこのギターにそっくりなギター、は持ってないものの、このカーディガンにそっくりなのは1着持っていて、本にも掲載されています。何だ、今日着てくりゃ良かったのに、と言ったらどうやら旧いものなので穴が開いてしまい、知らないうちに奥さんが捨ててしまっていた、という悲しい話も今に残っています。そして、トークが終わるとミニライヴ。
吾妻さん、何か着こなしがずいぶんだらしなくね? とお思いの方、それは違います。偉大なロバート・ロックウッドの着こなしを真似ているのです。わっかるかなあ? わかんねえだろうなあ・・・。そしてワダ君はこの後、横須賀でライヴなので、サイン会の方は吾妻とトゥー・ヴァージンズのYさんの二人で対応しました。
コロナも下火になってきたとはいえ、また感染者数も増えてたりしていますので、しっかりとビニールシートで飛沫を防止しておりました。え? 足元に置いてある瓶は何だ、って? だぁから、売り場ですから恥ずかしいんですよ。いいじゃないですか、これぐらい。
2023年3月26日(日)
神楽坂K-WEST
町田 謙介/吾妻 光良
東京離脱の直前となりましたが、吾妻が会社員時代の先輩であるKさんからのたっての願いでK-WESTに町田さんをブッキング、ついでにワシも出てみるか、と頼まれているんだかいないんだか良く判りませんが、迎え撃つことになりました。
開場18:00 開演19:00
チャージ:4,000円(+ドリンク)
吾妻にとりましては、生まれ育った街から近い、同じ小学校学区の神楽坂ですので、雨こそザンザカ降っていましたが、どこか帰郷のムードに近いものもあり、気分ものんびり、という日曜であります。また、町田さんとはちょっと前にトリオ+1のJirokichiのゲストに出て頂いたばかりですので、結構曲も覚えているからな、と余裕で臨んだリハでしたが、ヤバい、既に開場の時間ということで並んでいるお客様が、ということで慌てて片付けようとすると、なぁーんだ、なじみのNさんと高校の先輩の山室さんでした。山室さん達が店で飲み始めようとするので、それなら一緒に外にたしなみに行きましょうぜ、と思いっきりK-Westの営業妨害をしつつ、本番前のたしなみに向かいました。
そして、良い感じに仕上がってライヴもスタート。
町田さんは近年お気に入りの吉祥寺の某ナントカOFFで買ったというテイラー社のエレアコ、対する吾妻はデュオとはいっても、最大限の楽器的バリエーションを持たせよう、という意図でマンドリンとテレキャスターの合体版、「テレオリン」を投入しましたが、結果がどうだったのか、は良く判りませんでした。ステージの運びとしては、吾妻とJOJOさんの二人で演っている「R&B紅白歌合戦」と似た様なしつらえでしたが、組み合わせが変わると演目も変わって面白いものです。
通常でしたら、もう少しライヴの様子なども写真でお届けしたいところなのですが、今回は余りこう枚数が集まらず、まあそういう時もあるか、とあきらめかけていたら店主Kさんからごく短い動画が送られてきました。余り普段は演ってない曲ですが、この日はヒューイ・スミス本の翻訳者の陶守さんや、自分でもニューオリンズにちなんだアルバムを出していたJOJOさんも見に来られていたので、ニューオリンズのジュニア・ゴードン、という人の”Blow Wind Blow”というのを演っております。
ステージのすぐそばにその陶守さんとJOJOさんがいらっしゃいますが、いやあ、数多くのお客さんに来て頂いて、ありがとうございました。そして終演後は、町田さんと吾妻は町田さんの北海道への移住に伴い、これが当面最後の共演日となりますので、フライヤーを挟んで二人で記念撮影。
そしてしばらくK-Westで談笑していましたが、そろそろ終電も気になりつつある時刻となり、ここはひとつ、と店主かつ先輩のKさんを囲んで記念撮影。
高校の先輩に始まり、勤務先の先輩で終わる、という楽しい「先輩デー」でありました。
2023年3月25日(土)
熊谷 B&B
吾妻 光良トリオ+1
Op.Act:CHIKEN SOUP
「日本一暑い街」熊谷にお邪魔することになりました。よっしゃあ!俺達が日本一熱い街にしてやるぜ!というほどの元気はとてもありませんが、まだ肌寒さも僅かに残りつつもうららかな春の晩になると良いですね。のんびりと春の曲とかもやりましょうか、え?のんびりしてて東京に戻れるのか? 大丈夫です。泊まります。演奏はB&B、宿泊はR&Bホテルです。
開場18:30 開演19:30
入場料:5,000円(+1ドリンク)
主催リバーサイド川邉さんサイト
初めてお邪魔する熊谷、何でも日本一暑い街、だけではなくて、最近では日本一のラグビーの街、でもあるらしく、ちょっと早めに駅に着いて駅前のR&Bホテルにチェックインすると、ロビーでは高校生達と指導者の方々が明日の試合に向けての作戦会議の真っ最中。いやあ、俺達もこんな具合に作戦会議をしなきゃあいけないんだったら、とっくに解散してるよな、などと無駄口を叩きながら現場入りいたしました。会場のB&Bというお店は何でもその昔バブル時代には深夜というか明け方までにぎわっていたスナック風のお店だったらしく、大勢いらして頂いたお客さんでにぎわう店内は、少しだけそんな往時の様子も漂っていました。
オープニング・アクトは地元のバンド、しかし、他の地から転勤で来て熊谷で働いている方も暖かくメンバーに迎え入れている正統派ブルース・バンド、CHIKEN SOUPの皆さん。
演目はB.B.キングにフレディ・キング、更にJB、とまさに正統派ですが、下記の写真の歌とギターの方の声がフレディ・キングに似ている!と当方も騒ぎながら見物させていただきました。
続いての我々のステージもいつも通りではありますが、やり慣れない場所ということもあり、ちと手探りで始めてみたのですが・・・、
スナックの酔客風の方から絡まれることもなく、逆にスナック風ならではのステージと客席の微妙な距離感が良い方向に作用したのでしょうか、
意外に初めてお邪魔する土地にしては妙に頑張ってしまいまして、
こんな風にネックを鷲掴みにしてみたり・・・、
突然の雄たけびをあげてみたり、
ジミヘン風ピアニカ奏法を展開してみたり、
いつもと何も変わらない、という人もいたり、と「みんな違ってみんな良い」という一夜となりました。
終演後は、残っているCHIKEN SOUPや主催関係の方、更にお店のマスターにも入って頂き記念写真。
更に、今回のこの初の熊谷公演の陰で色々と暗躍して頂いた、大間々町のKさんとKさんへの感謝の意味も込めて、こちらでも記念撮影。
ありがとうございましたー、グッナイ熊谷、ナマステー、と各員各様の御礼を述べてからホテルに戻り、その後は熊谷の駅前の飲み屋街を堪能させていただきました。
2023年3月18日(土)
高円寺 JIROKICHI
吾妻 光良トリオ+1
2023年初の我々トリオ+1だけのJIROKICHIでございます。令和も5年目を迎え、いつもと同じ、から脱却して新たな地平を目指して演っていこう、と決意も新たに臨む夜、となれば美しいのですが、さて、メンバー各位はどういう心持ちでしょうか。それはフタを開けてみないと判らないですねえ。
開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
昨年末はBoppersのしつらえで、そして年明けからは、ホトケさん~町田君、と二ヶ月続けてゲストをお呼びしましたので、久々に4人だけでのライヴとなりました。吾妻は新しいステージ用のシャツも購入してやる気満々で臨みました。
お、何か大層なものを抱えているな、と思われるかも知れませんが、そうです、この日は日本のBunny製のSG・ダブルネックを持って行きました。昨年5月の日比谷野音以来の投入でしょうか。
何故こんなものを、と思われるかも知れませんが、2月の次郎吉の時に投げ銭を頂いたお客様からの書き込みで、
「次郎吉HPの写真のダブルネックはいつ使うのか?」
というのが来ていて、そうか、これは早く登場させないとマズいなあ、と思って投入いたしました。そして投入したら投入したで、今度は知人の方から
「ギターに貼られている名札は何なのか?」
という質問がメールで寄せられましたのでお答えしておきますと、50~60年代に活躍したシカゴ在住のギタリスト、アール・フッカーという方がやはりダブル・ネックを使っていたのですが、彼がギターに「EARL」「HOOKER」という名札を貼っていたのに影響されて、「ミツヨシ」「AZOOMA」という名札を貼ったわけですね、それだけです。
そしてこの週頭から、マスクの着用は個人の判断で、ということになりましたので、吾妻はコロナ以降、というか、このマンスリーが始まってからずっと、ストラップを首にかけていつでもマスクを装着できる様にしていましたが、この日からマスクを一切持たずに、ステージに上りました。しかし、あくまで個人の判断ですので、
牧さんは従前のとおりマスク着用、そして岡地さんは
ステージの一番後方で他者との離隔距離が充分取れていることもあり、従前からマスク無し、というか、マスクしながらあんな叩き方してたら、酸素濃度が低下して体が持ちません。どうでもいいですが、髪の毛短くしすぎましたな。そして早崎さんは、
ま、いつもの通り赤いですね。彼の場合もピアノを弾いている間、ず~っと唸っているのでマスクは難しかったという事情もあります。
こうしたいつもながらの4人のライヴ、といっても十年一日では進歩がありません。この日は昔やってたけれど、最近やってない曲、というのをひたすら取り上げて演ることにしました。何だ、進歩どころか後ろ向きじゃないか、というなかれ、何故、その曲を演らなくなったのか、弱点は何だったのか、改善点はどこにあるか、といった温故知新とでもいうかな、結構前向きなリハをさせて頂いたものであります。そして、本編が終わりアンコールはマスクが自己判断でありますからして、
当然のごとく客席への乱入~生音で、春の訪れにふさわしい「That’s My Desire」を演らせていただきました。当然赤い人もピアニカをたずさえて、
あちらこちらを練り歩きます。練り歩く中で、吾妻はこの日の次郎吉の撮影チーフ、郡司さんの真ん前を通って歌ったわけですが、
自分ではそんな自覚がまったく無かったのですが、「ブルース飲むバカ・・・」のカバーに書かれている大河画伯の似顔絵にそっくりだなあ、という表情にガックリ来てしまいました。ま、齢ですから仕方ないか。
春の北陸 Jump & Jive TOUR!
2023年3月4日(土)
金沢・もっきりや
吾妻光良・変型トリオ+1
吾妻光良(Vo,Gt)、渡辺康蔵(Sax,Vo)、牧 裕(Bass)、早崎詩生(Pf,Pianica)
昨年に続いてお邪魔します、北陸はもっきり屋さん!前回は現地の岡本さん(Bass)のご助力によって、盛況/好評のうちに終えることが出来ましたが、今回は純正メンバーの牧さんを加えてのツアーとなります。気心が知れたメンバーということで、グズグズなライヴになるか、それとも慣れない地での純正メンバーで緊張の余りガチガチになるか、どちらにしてもカタカナ四文字の形容しか頭に浮かびませんが、どうせならキトキト、で行きたいものです。あれ、それは富山だったか?
開場18:00 開演19:00
前売:4,500円/当日5,000円(+1ドリンク)
昨年に引き続きこれが二回目となる北陸ツアー、前回は地元のジャズ・ベーシストの岡本さんに手伝って頂きましたが、今回はいつもの牧さんを帯同しての偏見、じゃねえや、変型トリオ+1での公演です。初日・金沢のもっきり屋さんは昨年初めてお邪魔したのですが、老舗中の老舗ジャズ・クラブでして日暮れ後のこんなたたずまいは何ともムードがあります。
おや、ホームページも長く作っているとずいぶん格好いい写真を撮れる様になるもんだね、というのは大間違いでして、今回の北陸ツアーの写真はすべてフライヤーのデザインを担当して頂いた大谷さんが撮ってくれたものなのです。ちなみにお店の前の机に並んでいるのは、吾妻とコーゾーの書籍、更に早崎のCD、ということで、物販3兄弟としても活躍させて頂きました。リハ終わりで中華屋さんでたしなんでいると、見に行きまぁす、というアベックの方々に声をかけられて、よし、頑張るぞ、という雰囲気になってそのまま本番に突入。
ご覧の様にコロナ5類化の影響か、実に多くのお客様の方々にお越しいただきまして感謝感謝、でした。こうなると演奏する側はバカなものでございまして、いつもより張り切って足を踏み鳴らして演奏したりするわけですが、
あれ?おかしいな、これシャツが違うな、どうしたんだろ、あ、そうか、これはリハの写真なのか。まあ、いずれにせよ、こんな感じで自己に没入してギターを弾いていたところ、
「ガチャーン!」
という音とともに、足元に置いてあったワイングラスが割れて床に大量の白ワインがこぼれてしまい、お店のスタッフにソロの合間に掃除して片付けてもらう、という失態を演じてしまいました。誌面を借りて改めて御礼、並びにお詫びを述べさせていただきます。失礼いたしました。
終了後は余りこなれていない物販対応などにも取り組んでから、もっきり屋マスターと吾妻の勤め人時代の後輩のS藤君などと一緒に並びの居酒屋で打ち上げです。
いや、ここのお店は噂にたがわずキトキトってるなあ、という金沢ならではの夜でした。
2023年3月5日(日)
富山・DOBU6 二階
吾妻光良・変型トリオ+1
吾妻光良(Vo,Gt)、渡辺康蔵(Sax,Vo)、牧 裕(Bass)、早崎詩生(Pf,Pianica)
これまた、昨年に続いてお邪魔する富山ですが、今回は前回打ち上げをやらせて頂いたDOBU6さんの二階、しかも翌日が月曜ということもありますので、早め興行でございます。イベントそのものには「MUSIC FROM D Presents」という文言がついていますので、どこかに「MUSIC FROM D」さん、という方がおられるのか、それともDOBU6からの音楽、ということなのか、ちと判りかねますが、いずれにせよ楽しい昼下がりにしたい、と思うところであります。
開場13:30 開演14:00
前売:4,500円/当日5,000円(+1ドリンク)
そして、翌朝、主催のKさんと大谷さんの乗る車に乗って富山に向かう、ということで、ホテルをチェックアウトして「おはようごぜーみす、すっかりいい天気じー」と金沢にもすっかりなじんだ挨拶をしながら外に出ると、お、昨晩一緒に飲んでいたS藤君が見送りに来ておりました。持つべきものは心やさしい後輩です。ということで、ワゴン車に6人で乗って行くので、先ずは荷物を積み込みます。
何でも後でコーゾーがこの写真をSNSに上げたところ「東京から車で北陸まで移動とは大変ですね、お疲れ様です」といったコメントが寄せられていたそうですが、ジジイ達にそんな根性はございません。Kさんのおかげであります。そして、着いたDobu6。昨年は一階で飲んだだけですが、今回は初めて3階の演奏会場に行って早速のリハ。
ご覧の様にコンクリ打ちっぱなしの店内は妙に響きが心地よく、リハで演奏しているだけで大変楽しいものです。写真は遠近法でコーゾーが巨人の様に写っているのが、ちとシュールです。更にお昼の興行ですので、
早崎の横には、真っ昼間の富山の街につながる窓もあったりして、アートと芸術のたたずまいも感じられたりしますが、メンバーの気持ちとしてはソロの途中で盛り上がりすぎてこの窓を開けてウギャギャギャーっ、と街路を歩く人達に叫び始めたりしない様に、とそれだけ願っておりました。そして始まった本番は・・・
こちらも数多くのお客さん達においで頂きまして、ありがとうございました。客席にはブルースの歌詞本「黒い蛇はどこへ」の著者、中河先生も来られていて打ち上げでご一緒するのを楽しみにしていたのですが、本業に近い書籍の翻訳の締め切りが迫っている、ということでライヴ終わりで帰られてしまいました。残念。そして終了後は、
「とやまシティエフエム」の「Music From D !」という番組の収録を一階の酒場で飲みながらメンバー4人と大谷さんとKさんで行い、その流れでカンパーイ! となりました。
この日も富山のキトキトな飲食物に囲まれ、大変幸せなひと時でしたが、それに加えてどこから出て来たのか、楽器まで手元に来てしまいますと、
もう、笑いも止まりませんが、更にこの画面の左側にはピアノもありますもので、もう盛り上がっちゃって止まらないという勢いですが、それに輪をかけてフライヤーのイラストを担当してくれた富山在住のイラストレーター、漫画家としても知られている”nacchan501″さんと一緒に飲み始めて、ジジイ達はもはや笑いが止まらない、という状態が延々続いていたそうでございます。
↑ クリックすると動画(もどき)が見られます。
ありがとうございました、月並みではございますが、またひとつ今後も宜しくお願いします。
2023年2月25日(土)
ビルボードライヴ横浜
ゲスト:Leyona
吾妻光良&The Swinging Boppers
そして、こちら横浜の方はこれまた三年連続でレヨナ嬢をお呼びしております。ハマとか神奈川とかいうと、やはりレヨナさんのイメージです。何しろサーフリング・ギャルですからね。でもそんな夏の似合うレヨナさんですが、一年を通して最も寒い時期でもありますので、あんなデュエット曲をお願いしてもいいかなあ、と今から思う今日この頃です。
[1st] 開場14:00 開演15:00
[2nd] 開場17:00 開演18:00
Service Area : ¥6,500 / Casual Area : ¥6,000
調べてみたところ「三年連続で」ビルボード横浜にLeyona嬢をお呼びしていたわけではなく、他の会場もはさまっておりましたので、横浜でLeyona嬢と、というのは2020年の12月以来、というのが正解でした。記憶は曖昧なものです。ということで、午前中にビルボードに入り、弁当を食べたり譜面を揃えたり楽器の調子を見たりしているうちにLeyona嬢をまじえてリハを開始。
よくタレントの方とかですと、リハの時は「あの人誰?」という見た目の方もいらっしゃいますが、いや、Leyona嬢はさすがにリハの時からお美しい。え?こんな風に容姿のことを言うのはいかがなものかと?いいじゃないですか、ああ、なんか暮らしにくい世の中ですよねえ。さて、そうこうしているうちにすぐ開演であります。
何とビルボードの方に聞いたところによると、横浜のステージの方が東京よりも広いそうで、そんな影響もあってやたらとアクションも大きくなりがちだったかもしれません。またコロナの5類化の影響か、
「カーンパーイ!」のコーラスもコロナ前に戻りつつある、そんな感じでした。そして早速歌姫を呼び込むわけですが、
どうですか、一挙に場が華やぎます。1920年代からビッグバンドといえば歌姫、というのはこれはもう米国R&Bの歴史の中で証明されておりますし、
こういう絵柄は女性シンガーならではの、え?ジェンダーをことさらに強調した物言いはいかがなものか?いや、本当に様々な意見をお持ちの方がおられるのは重々承知しておりますし、それを踏まえて議論を、あーあ、窮屈な世の中になっちまったもんで。
そしてLeyona嬢が去った後のステージは、まあいつもそうなのですが、火の消えた様なさびしさだけが残ります。といった状況ですからアンコールは、
Leyona嬢=エラ・フィッツジェラルド、吾妻=ルイ・ジョーダン、のつもりでこの季節にピッタリの”Baby,It’s Cold Outside”=「おもて寒いよね」をお届けしました、え?その曲は米国ではMe Too運動を受けて放送禁止になった曲ではないか? もういいじゃないですか、大らかに暮らしましょうよ、ということで一部も二部もアンコールはこの曲を演らせていただきました。そして一部が終わり、休憩と夕食と談笑タイム。
テナーの西川は小田島先輩から、サックスを吹く時の唇のフォームをチェックするには、割りばしを咥えながら吹いてみると良い、という話を聞いて早速試していましたが、どう見ても変な人にしか見えません。
1月の東京の時は、かなり焼酎をお飲みになっていたので足元がおぼつかないが大丈夫か、と各方面から心配されていた西島先輩でしたが、この日は・・・、
ヤバい! 寝ている!ということで、ソロの時はハッパをかけに行きまして、ことなきを得ました。
そして二部も華やかな歌姫に助けていただきました。というか、いつもそうなのですが、カメラマンの龍ちゃんに撮ってもらう写真が、Leyona嬢が来るとほとんど彼女の写真ばかりになってしまうのですね。
先ほど申しました様に、二部もアンコールは「おもて寒いよね」で終わり、の筈だったのですが、楽屋で談笑しているとまさかのWアンコールが来ている、という話で慌てて出て行きまして、リズム隊と冨田、コーゾー、という以前「ロッキン・カリプソニアンズ」名義で吹き込んだこともあるメンバーで一曲、ボブ・ハワードの”Swingin’ On The Moon”を演らせていただきました。
コロナ5類化もありまして、皆様へのご挨拶もかねて客席にも乱入して楽しく締めくくらせて頂きました。
そして終了後は、歌姫と我々とで記念撮影です。
そして終了後は、向かいのビルの中華屋さんで短めの打ち上げがスタート。
もろもろ撤収などを済ませて、吾妻と牧さんが最後にお店に入っていきましたところ、
「お疲れさまー、麻婆豆腐食べる?」
「あ、ありがと、取っててくれてたんだ。」
「う、うん・・・、まあね、ハイ。」
「俺たちゃ、昭和のワンちゃんじゃないんだ!」
ほぼ残飯状態の麻婆豆腐に場内騒然としましたが、ライヴがそこそこうまく行ったこともあり、これ以上騒ぎは大きくはなりませんでした。そして打ち上げが深まっていくにつれ、
「ねえねえ、レヨナちゃん、次の曲はさ、こんなのを考えていてさ、で、衣装としてはこんなのと、あとスカートの丈なんかもね、実はこんな風にしたら客の男どもがウヒャウヒャと喜ぶと思うんだけ」
Me Too運動の方々でなくとも、アンタ、もう止めなさい、と注意したくなる様なチトリン・サーキットのバンマス魂が吾妻に乗り移りつつ、夜は更けていきまして、楽団員それぞれも良い感じに酔って帰っていきました、とさ。
2023年2月23日(木)
北千住スペース Y’s亭
イベントまんぷく食堂
藤井康一 (Ukulele、Sax、Vo)、吾妻光良(Gt、Vo)、照本史 (Key、Vo)、Moccoly (Dance)
久々に藤井君+照本さん、更にダンスのモッコリーさんとともに北千住のイベントに出演します。「まんぷく食堂」というタイトルですが、食事は無い、あるのはお菓子と雑貨だけ。その昔、アケタのお店の近くにあった出演者御用達の中華屋さん「美華」が中華屋といいつつ、煮こごりとケチャップライスしか無い日があったのを思い出しましたが、良いお店でした。きっとこのイベントも良いイベントです。
14:00~18:30ぐらい
チャージ3,500円(要1ドリンク)
モッコリーさんFacebook
北千住、最後に来たのはいつだったか、と脳裏をさぐると懐かしの南会津大宴会の後にBoppersのメンバー達と昼呑みした時ぐらいかなあ、という気がしますが、さすがに朝11時でも飲み屋さんが結構開いている街の中を進んでいくとビルの二階から手を振る女性が。あ、モッコリーさんでした。というわけで、ちょっと普段余りお邪魔することの無い様な明るいビルの一室でリハをして、少したしなんでから本番スタート。
福島のクダラナ祭りで一緒になったものの、日本酒ですっかり酔ってずっと寝ていた藤井君との共演は、まあ言っては何ですが、手慣れたものです。しかし、こちらは久しぶり!ピアノの照本さんと共演するのは何年ぶりでしょうか。
ましてや、藤井君と照本さんの三人で演るのは本当に久しぶり。昔は良く一緒に演ってましたねえ。でも久々とは思えないぐらい楽しく演奏させていただきました。モッコリーさんも嬉しそうに踊っていました。
思えば、きちんとモッコリーさんのダンスと共演するのはこの日が初めてでしたでしょうか?このポーズ、どこかで見たことあるなあ、と思ってたら思い出しました。杉並区役所の銅像だ!
ちょっと違うか。それはさておき、楽しく演奏を終えて全員で記念写真。仲良きことは美しきことかな、といった良い雰囲気の一葉になりました。
また、久々に会った照本さんとは語り合うことも多く、お客様が撮った写真はまるで同窓会会場の片隅の様な雰囲気ですらありました。
この後は北千住の飲み屋街に流れていったわけですが、5類への変更というのもあったのか、行く店行く店満員で危うく飲み屋難民になりそうでしたが、とあるタイ料理屋さんに入れてめでたしめでたし、でしたとさ。
2023年2月18日(土)
高円寺 JIROKICHI
吾妻 光良トリオ+1
ゲスト:町田 謙介
このJIROKICHIのマンスリーも一年半以上続けさせてきて頂いているわけですが、これまで手を変え品を変え(言い方が悪いですな、失礼しました) ゲストをお呼びする時は毎回違った方々を呼ぶ様にしているわけですが、何と初の二回目出場は、町田さん!春には東京を離れるということもあり、その前に、と都内の至るところのライヴハウスから招かれている町田さんですが、我々もこの波に乗らないわけには参りません。前回は飲みすぎで反省している、という町田さんですが、良いんです、飲ませちまいしょう!
開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
2021年の10月の回にお呼びして以来、二回目の登場となる町田君。飲みすぎで反省している、と語ってましたが、リハが終わって「行く?」と声をかけた途端にはいはいはい、と三つ返事でしたので、5人揃ってたしなみに参りまして、いい感じに仕上がったところで定刻通りに本番スタート。
ここ最近、書籍の物販に熱心に取り組んでいることもあり、この日は書籍について歌われた珍しいR&B、ボ・ディドリーの”You Can’t Judge A Book By The Cover”、本は表紙だけじゃ判らない、という曲なども折り混ぜて、先ずは我々だけで進めさせていただき、一部最後に町田君を呼びこみました。
登場のポーズだけでもう、やる気が伺えます。そして、登場からそのまま続けて歌うのはヴァン・モリソンで有名な”Moon Dance”。
「月のダンスを踊るには素晴らしい夜、君の瞳に天の星が映り」というムードある歌詞に触発されたのでしょうか、岡地さんが青く輝いて見えます。というより、今までその音のことばかりに触れて来ましたが、PAのワオさんは照明も兼務しているので、なかなか心にくい照明演出をしてくれていて、町田君と牧さんの背後もいつの間にか真っ青に。
しかし、場合によっては赤鬼の様になってしまう岡地さん、というのもありました。
まあ、この人の場合は照明演出も何も関係なくいつも赤いわけですが。
この日の町田君の演目には我々もコーラスで参加する、という曲が結構多くありました。出来ればお客さんにも一緒に歌っていただきたい、というのは良く感じるところではありますが・・・、
はて、この町田君の手前にある客席の方に向けて置かれている譜面台に乗っている歌詞カードは誰のためのものだったのでしょうか? 座敷童子なのかぬらりひょんなのか、今となっては謎であります。そして二部の後半のゴスペル・メドレーでは更に頑張ってコーラスに参加します。
歌いながら一生懸命、手拍子を叩いているのも態度としては間違ってはいませんが、コーラスのハモりがどうだったのか、などに関しては今後の議論を待ちたいところです。終演後き次郎吉でそのまま打ち上げ、ご来場のお客様方と記念撮影もいたしました。
そしてあらかたの人々が帰った後も町田君と吾妻はまだ粘って談笑中。背後にいる岡地さんは、あんまり飲んでると終電が終わっちゃうよー、と言っている様にも見えます。
是非、渡道後もちょくちょく共演させていただきたいものです。
2023年2月12日(日)
石巻 La Strada
藤井 康一Live ゲスト 吾妻光良
急遽決定いたしました!「ブルース飲むバカ」で大変お世話になっている久原大河画伯が何と石巻のラ・ストラーダで個展を開く、その賑やかしに藤井君がライヴを敢行する、ならば吾妻も行かずんばなるまい!と急遽参加することになりました。画伯の画に囲まれながら昼間からお酒を飲みつつジャイヴな気分に浸る、ぜいたくな昼となることでしょう!
開場14:30 開演15:00
前売:2,500円/当日3,000円(+1ドリンク500円)
学生さんは1,000円(+1ドリンク500円)
画伯の個展”HALF A MAN”は11時半からやってます。
La Strada ホームページ
久しぶりにお邪魔する石巻のラ・ストラーダ。店主のAさんに尋ねたところ今回で3回目の訪問ということですが、記憶はおぼろげであります。既に到着していた藤井君と順ちゃんとちゃちゃっ、とリハを済ませ、店の外には数日前に降った雪が残っているものの陽射しは暖かく、穏やかに缶ビールなどたしなみつつ地元の方々と談笑して15時過ぎに開演。
藤井君とは福島クダラナ祭りで一緒でしたが、昼間に日本酒を飲み過ぎた藤井君は夕刻過ぎから気絶してしまい全然話してなかったので、久々の共演はなかなか楽しくお届けすることが出来ました。そして、そこに近隣福島にお住まいの順さまも加わります。
「順ちゃん、その服、マタギみたいだね。」
「まあ! 失礼な!」
と、着ている上着の件で本番前にはお怒りのご様子でしたので、暴れられるのではないか、と危惧していましたが、無事に共演することが出来ました。そして、クダラナ祭りの時に日本酒ふるまい会場で藤井君と共演したという、やはり近隣のケチョンケチョン・ジャグバンドの皆さんが来られている、というので、一挙に全員で、更にチューバを吹かれるジョージさん、という方もまじえて大セッション大会に。
雰囲気を伝えようとして強引な合成をしていますが、どことなくピカソやエッシャーの様なシュールな感覚の写真となっていますのは、さすが、大河画伯の個展だからでしょうか。そうそう、主役の話をしていませんでした。大河画伯は会場内のあちこちでお客様に挨拶したりサインをしたり、と忙しそうにしておられましたが、
これは何をされているところなのでしょうか、本日の体温を記入しているのか、本日の売り上げを記入しているのか、良く判りませんが仕事をしている最中の様です。
吾妻も「飲むバカ」をお買い上げいただいた何人かの方々にサインをさせて頂きましたが、これは本ではなくて画伯の作ったTシャツにサインしているところではないでしょうか。そんな画伯のビジネスにもつなげつつ、何とも和気あいあいとした昼下がりの催し、終了後もお店で皆さんと楽しく語らいつつ夜は更けていきました。
拾得50周年記念阪名ツアー!
2023年2月4日(土)
京都 拾得
吾妻 光良トリオ+1
ゲスト:田中晴之(Vo/G)、福島タンメン岩雄(Vo)
何と京都、いや関西、いや西日本の老舗ライヴハウス、いや、お店的にはコーヒーハウス、をうたっておられる拾得さんが50周年を迎えるというので、我々もお邪魔することになりました。そして京都といえばタンメン、タンメンといえば晴さん、ということで、1970年代半ば~後半のムード満載で、拾得の半世紀をお祝いさせていただきます。
開演18:30
前売:3,500円/当日4,000円
日本でライヴハウスという文化が始まったのは、1970年代中頃という話で、我々が大変お世話になっているJIROKICHIも確か再来年が50周年だと思いますが、それに先駆けて50周年を迎えた京都の老舗の拾得。ジュットクじゃないし、ましてやシュウトクでもなくジットクですよ、イットクけど。つまんねえよ? でっすかねー。でも入口の風格はまさに50周年!
お店に入ると既にギターの晴さんは到着しており、PA席には・・・、おお!初代、いやそして現役のマスターのテリーさん! その昔からお世話になっております。リハの前に色々とギターアンプなどを試させてもらいながら、
「テリーさん、昔A社のアンプありましたね。」
「ああ、あったあった。」
「あれ、無茶苦茶良い音してましたよね。」
「あれ来日したジョン・メイオールが置いてった。」
なるほど、歴史ある店ならではの逸話があるものですなあ。そんなこんなでリハがスタート。
晴さんも交えて順調に演目をさらいながら、テリーさんに都度、PAに関しての注文を出して行きます。
岡地「すみません、ドラムのところにベースください。」
早崎「早崎のところも同じくでお願いします。」
テリー「早崎、って誰や?」
関西風味爆発で素晴らしいです。ほどなくしてタンメンも登場。
拾得と磔磔は同じ京都の蔵を使ったライヴハウスなので、同一視されがちですが、良く見ると中の雰囲気などはずいぶん違います。拾得は部屋の全景を見渡すとこんな具合に天井から無数のボンボリが下がっているのですね。
そして我々は気づかなかったのですが、現地ローディー兼カメラマンの謙ちゃんが気づいて撮ってくれたのがこんな写真。
いやあ、知らなかったなあ。お礼も言わず、失礼なことをいたしました。この後、近所のお店にタンメンと我々でたしなみに行って、タンメンの年末から年初にかけての、米国南部~中西部のブルース旅行の話を沢山聞きました、が聞き足りない!何か吾妻などは、無茶苦茶米国に行きたくなってしまい、楽屋に戻ってもその話が止まりません。
上の写真がそんな楽屋の様子ですが、もしもこれを読んでいる方で近々こちらに行かれる予定のある方はこの「注意!」と書かれている天井柱にご注意ください。牧さんが頭を強打しました。ということで、先ずは我々だけでスタート。
京都・拾得の一曲目といえば、これはもう何十年も前にトリオで西部講堂のフェスに出た時に演ったインスト”Junkman Rag”で始めるしか無い!と固い決意で臨みましたが、そんなことを覚えているお客さんは誰一人いない、どころか、バンド内部も誰一人覚えてなかった様ですが。一部の最後からは、晴さんにも加わって頂きました。
晴さんとは二年ほど前の、早崎と吾妻が京都の晴さん、山田さん、高野さん、の三人と一緒に関西を巡る、というツアー以来ですが、同じ穴の「ブルースを聴かない者は人間ではない」世代なので、久々の共演もまったく問題ありません。
晴さんの歌も交えて、多彩な演奏を楽しんで頂けたのではないか、と自負しております。そしてその後には更にタンメンも加わります。
以前から言っております様に、上背もありますし、スタンダップ・シンガーということもありますので、そのたたずまいには大変な説得力があるタンメンですが、この日は更に
洋行帰りというのが関係しているのか、妙な大物感、外タレ感が醸し出されていました。これに負けてなるものか、と吾妻も
T・ボーンの弁当売り奏法で対抗させていただきました。
終演後は、テリーさんや奥様を囲んでの昔話。ああ、あの人、Tオルさんだったっけ!とか、いやいや、あれはヒューイ・スミスの曲なんですよー!とかいった話題で盛り上がって帰路に着きました。今回の宿は京都の中心部ですが、まだコロナ感染者も相当多かった半年以上前にネット予約した場所でしたので、値段にしては設備がゴージャス。ロビーの一角でコンビニで買ってきた酒とツマミでプチ反省会というか、反芻会というか。
さ、じゃそろそろ寝るか、という頃。
吾妻「ほらほら、ちょっと見てみ。」
3人「なになに、どうした?」
吾妻「エマニエル夫人」
3人「おやすみなさーい。」
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2023年2月5日(日)
名古屋 得三
吾妻 光良トリオ+1
そして、折角京都まで行くのにそれだけで帰ってくる、ってのも勿体なくなくね?という話になり、名古屋今池商工会のドン、得三のM田さんにおすがりしてご快諾頂けました。得三は何度も演らせて頂いてますが、我々だけで出るのは結構珍しいことですので、頑張りたいと思います。しかも日曜ですので、翌日お勤めの方にも優しい早めの時間にやります。
開場16:30 開演17:30
前売:3,500円/当日4,000円
M田氏の商工会議所のツテを駆使して、拾得の翌日に無理矢理入れて頂いた名古屋の早め興行、ここはしっかりと我々も早くから入ってきっちりとリハも粗相の無いように、と臨んだところ、何故かあっという間にリハも終わってしまい、本番までやたらと時間が余ってしまった午後3時過ぎ。
本番開始まで2時間半。健康のためには1日8000歩ぐらい歩くのが良いんだそうだよ、と誘い水を向けても誰一人楽屋から動こうとしません。とりあえず、得三の方々にヒアリングして勧めて頂いた店を含め、吾妻が事前に周辺下見をした上で近隣の店に場所を移します。運良く、得三推薦の「河童の川流れ」じゃなかったな、「河童の茶の間」という店に入れました。なかなか活気もあり、値段もリーズナブルなお店で、喜んでワインを追加注文しようとしたら、
そのお店の人は怪訝な顔をしながら去っていき近くのテーブルに・・・
吾妻「し、しまった、お客さんだった。」
岡地「彼氏が怒ってんじゃない?」
牧「ルフィーだったりしてな。」
ど、どうしよう、ここ今池は元々は結構荒くれた場所だったそうだしなあ、ワレェ、どないなってみゃあ!とか怒鳴り込んでたきたらどうしよう、と思いつつおとなしく飲んでいるとまさにそのカップルが我々のテーブルの方に近づいてくるではありませんか!
「今日、見に行きまーす、頑張ってくださーい。」
いやいや、失礼いたしました。齢を取ると思い込みが激しくなりますからね、気をつけましょう。そんなこんなで戻ってしばらくして、演奏スタート。
早めの興行ではありますが、日曜ということで逆に皆さんも都合が宜しかったのか、大変多くの方々にご来場いただきまして、ありがたいことです。
そして我々もこれが2023年に入り、既に7回目のライヴ、ということも影響しているのか、全員意外と息が合っておった様でございます。例えば牧と吾妻は・・・
仰ぎ見る角度や目の閉じ方が良く揃っています。こんな曲あったかなあ?そして、岡地と吾妻も・・・
息の吐き方と歯の剥きだし方が綺麗に揃っています。顔の向きをそろえればモア・ベターでしたね。そしてコロナも若干収まりつつあり、5類になろうか、という中、アンコールでは再び客席練り歩きのトルバドール・スタイル。
そして、こちらもピッタリ息が合っておりまして気がつくと早崎は客席からカウンターの中に乱入。
吾妻が怪訝な顔をしていると・・・、
何とカウンターの酒をラッパ飲み?回転寿司のイタズラの再来か?とも思いますが、大丈夫です、大下戸です、これでも酒は一滴も飲みません、一切口もつけておりません。ということで、楽しく過ごした早めトクゾー興行。次は7月15日にトクゾー・ホーンズの皆さんと一緒に演らせていただく筈です。とりあえず、グッナーイ、名古屋!
2023年1月29日(日)
中野ブライトブラウン
恋するサンデー
~Shio*Jay*An~
早崎詩生(Pf/ from:吾妻光良&The Swinging Boppers)
ジャイサンデー(Vo / ハルシゲ楽団等)
アンドウケンジロウ(Sax,Cl / from:Peng Peng Dong Peee等)
神保町の視聴室のイベントなどで共演している早崎とジャイさんが、アンデーを加えてブライトに初上陸いたします! レディ・デイからダイナまで、かな? たぶんもっとその先もあるのだとは思いますが、何しろ新春の中野に女性R&Bが響き渡る一夜となることでしょう。
開場 17:30 / 開演 18:00
Charge ¥2000 + ミニマムオーダー ¥1000
昨年の夏、都内某ライブハウスのリハ中、
「アンディさん。冬頃にちょっとイイ話があるのだけどもね」
「エ!ホント?」
という会話がユニットの始まりだった様な気もいたしますが・・・
アンディさんの衣装は黄色い方が良かったのではないか、というお客さんからの声が聞こえる中、快調に演奏を始めたわけですが….
「恋するサンデー」と銘を打ったものの、ほぼ全曲がご当地ソング、じゃないトーチソングで、失恋、片思いの歌でした。楽しいな、と呑気に演奏に没頭するバックの二人とは違い、歌詞を分かってらっしゃるジャイさんは真剣でした。
「逃ぃげぇられたぁぁ!」
最後は、新進気鋭の若手のお二人、ササキサトコさん(harp)と重松隆一さん(pf)交えての楽しい演奏になりました。お三方は「それ私に聞く?」なんて懇親を深めておりましたが、一般的に弾きたがりが多いキーボード二人には演奏以外のことは余り関係ありませんでした。
お客様から撮影後に合成した写真をいただきました。写真の中の動物人形はお店のミキさんの作品です。また、今回のライブチラシの作者はデザイナーの桐生龍さんでした。ご来場の皆様。本当にありがとうございました!
(12月の神保町・視聴室の報告も上がってきております。)
2023年1月28日(土)
ビルボードライヴ東京
吾妻光良& The Swinging Boppers
ありがたいことに、これで三年連続(?)でしたかね、ビルボード全国縦断ツアーを2022年も演らせていただけることになりました!コロナ禍の中にも関わらず、何とありがたいことでしょう。三年前のビルボード東京では、ステージでワイングラスを割る、という大失態を演じてしまいましたので、今年はそんな事態にならないよう頑張りましょう。え、そんな簡単な頑張り方で良いのか? でっすよねー。
[1st] 開場14:00 開演15:00
[2nd] 開場17:00 開演18:00
Service Area : ¥6,500 / Casual Area : ¥6,000
「コロナ禍に 円安おまけに ウクライナ」という中、あらゆるものが値上げとなっておりますが、我々の楽団にもその影響は大きく、このビルボードの様に公演時間が早めで会場入りも早い場合は、楽団支給の昼弁当を用意せねばなりませんが、これまでは一人▼98円で購入できていた弁当がスーパーにほぼ無く、いきなり■98円に上がってしまい、経費負担増が重くのしかかってきました。メンバー12人分とローディー/カメラマンの龍ちゃん分を加えた計13個を牧さんと吾妻で買い込んで車に積み、昼飯を食べてからリハ、もしくはリハを終えてから昼飯、という一連の段取りが済んだ午後2時過ぎ。あれ?弁当が一個余っているではありませんか?
「おい、弁当食べてないヤツは誰だ?」
と聞き取りを進めますと、皆食べた、と答えるのに間違いなく一個余っています。弁当に手をつけずに廃棄するのは余りにも地球に優しくありません。嘘をつくのは良くないぞ、と聞き取りも詰問状態に変わってきて、更に犯人捜しの様相を呈してきた頃、西島さんが、よし、ゴミ箱をひっくり返して何個あるのか調べよう!と言い始めて、いや、それならレシートを確認した方が速い、と吾妻がレシートを見てみると・・・、
「あ、14個買ってあった。」
老人の思い込みはオソロしいものです。さて、そんなこんなで始まった第一部。
先日の新春甲信ツアーも正月っぽく赤いギターでしたので、今回も高校2年の時に買った今や真正ビザール・ギター、テスコのEP-4で客席から登場させて頂きました。が、この苦悶に満ちた様な表情はワイヤレスの送受信機がうまく動かず、折角客席から出て来たのにギターが聞こえない、という痛恨のミスをしでかしてしまったからです。周波数切り替えのスイッチが動いてしまったのですね。これで二回目のミスでしょうか。まあ、気を取り直して、そう、まだ充分正月ですから、この季節しか出来ない「正月はワンダフル・タイム」をBoppersでも演らせて頂きました。
私は右翼でも何でもありませんが、お客さん達と楽団員全員でカシワ手が揃うのは良いものです。甲信ツアー~次郎吉に続いて今年だけでこの曲、もう5回演ったことになります、元を取る、というのはもはや生き様ですからね。甲信ツアーで思い出しましたが、山梨の桜座に来てくれていた小学生のタイチ君、という方がこの日もご来場されていて、山梨の時にリクエストがあるのですが、ということで、彼のリクエストに応えて「でっすよねー」と「150~300」を演らせて頂きました。でも小学生が「でっすよねー」と言うのもいかがなものか、もっと自分の考えをはっきりと述べた方がいいぞ、と山梨の時はアドバイスしておきましたが。また、新年からアンコールでバラード、というのはまったりして良くないな、ということで、アンコールは多少勢いはあれどノスタジックな「高田馬場」でしめくくりましたが、恒例のカーテン開けで見える午後の空と良いマッチングだった様にも思います。
そして休憩で楽屋に戻ると、先ほどの余ったお弁当が厳然と机の上に置かれています。
大丈夫、大丈夫、夕飯の時に一緒に食べちゃえば良いよ、とその時にはポジティブな我々でしたが、いざ、ビルボードさんのケータリングが目の前に並ぶと、誰一人■98円のお弁当には手をつけようとしません。果たして誰が持って帰るのか、といった不安を抱えつつ第二部スタートです。
若干ではありますが、吾妻もお色直しをしているのがお判りでしょうか。この日の演目は、オープニングのいつものインスト”Thing’s Ain’t What They Used To Be”と「正月はワンダフルタイム」の二曲以外はすべて違う曲でしたが、龍ちゃんの撮ってくれたこんな写真。
はて、いったい何を熱唱しているのでしょうか?「Go Go Go」も「極楽パパ」も「ゴミの日来るまで」も演ってないのですが。キーはGだぞ!と言っているのか、網戸の修理に五千円、と言っているのか、まったく記憶にございません。そして、アンコールには恒例のカーテン開き。
さすがに二部終わりではとっぷりと日も暮れてオッシャレー、な雰囲気になっておりました。上の方の客席から撮っていただいた写真を見てもなかなか良い雰囲気です。
「まだ、時間も早いね。」
「そうね、あなた。」
「どっか、もう一軒行こうか。」
「そうね、あなた。」
「でも、表寒いよね。」
「そうね、あなた。」
みたいな男女の語らいもあったりしたのかも知れませんが、同じ頃楽屋では、残った■98円弁当のおかずとお米を有志で分け合って、廃棄物化は何とか免れました。
2023年1月21日(土)
高円寺 JIROKICHI
吾妻 光良トリオ+1
ゲスト:永井ホトケ隆
大昔の吾妻の上司のホーさんですが、よく考えたらBOPPERSでお呼びしたことは何回かありますが、トリオ+1でお呼びしたことは無いな!ということに思い当たり、昨秋あわててブッキングいたしました。最近はギター弾き語りのツアーもやっておられるホーさんですので、ギターとピアノだけ、ギターとベースだけ、ギターとドラムだけ、みたいなコーナーがあっても宜しいのではないかな、とも思っておりますが、え? 楽しようとしてるんじゃないかって?い、いえいえ、そ、そんなつもりは・・・。
開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
さて、甲信ツアーを終えて2023年最初の都内での演奏はホーム・グラウンドの次郎吉さん、そしてゲストにはかつての上司、ホトケさんを迎えての一夜。ここはきちんと対応して先輩に失礼の無い様に、という心持ちからか、ちょっと予定時間よりも早めに入った方が良いのではないか、という様なやりとりもありつつ、また譜面などもきっちりと揃えてリハに臨んだところ、意外にスムーズにリハも終わり、さて、本番までは2時間。ホトケさん、一緒に外出してたしなまれますか?と聞いたところ、最近は本番前はお飲みにならない、ということで我々だけでたしなみに。その昔はずっと飲んでいた様な気もしますが、無理は禁物ですね。
ご覧の様に我々もそんなに無理はしておりません。次郎吉に戻ろうとするともはや、暮れなずんで、を通り過ぎてすっかり夜になっていて、先日の甲信ツアーで詩生さんが後ろから撮ってくれた三人の歩き姿の写真がなかなか良かったので、「高円寺・冬の夜」みたいな良い写真が撮れるのではないか、と吾妻が一枚撮りましたが、
これのどこがどうなんだ、という意味の無い写真になってしまいました。さて、一部はいつもの様に我々だけですが、いつもと何となく違うところがお判りでしょうか?
まあ、良く判らないといえば判らないのですが、既に最初から吾妻も牧さんも立っているのですね。そりゃあ先輩が出てきてから初めて椅子から立つ、というのは何とも生意気そうです。逆にこの齢になったら立って演奏する方が体には良いのかな?と考えなくもありません。そして、一部の最後の曲の前で、ウィルソン・ピケットの”Mr.Pitiful”風のリフに乗せてホトケさんを呼び出します。
出てくるなりホトケさんがおっしゃるのは、
「安っぽい呼び込み方やなあ」
というひと言。
「いや、チトリン・サーキット風を目指してまして」
「そら、ええけど、こんな威勢の良い曲に乗って出てきて、次唄うのはいきなりバラードやで。それですぐ休憩っちゅうのも、いかがなもんかと。」
うむ、ちょっと構成的にはいまいちだったかも知れません。とにもかくにも、二部からはすべてホトケさんが主役のコーナー。
昔、一緒にブルーヘブンをやっていた頃は、常にスタンダップ・シンガーでしたが、最近はギターもすっかり板についてきました。
しかし、ギターを弾く姿勢が前傾の吾妻と、後傾のホトケさん、と好対照を成していますが、これはいったいどこに原因があるのでしょうか? 現場では一切気がつきませんでしたので、今後の研究を待ちましょう。前傾といえば、
時折、ホトケさんがステージの途中でこうして吾妻の方に傾いてくることが何回かありましたが、これは別に、
「あんな、吾妻、この話知っとるか?」
と噂話を耳打ちしているわけではありません。次の曲何やったかいな?と譜面台の上の曲順表を見にきていたのです。一方で、
吾妻が、ギターソロの最中にホトケさんの方に傾いているのは別に「次の曲はなになにです!」と事前に告知をしているわけではなく、その昔ブルーヘブンの頃に、ギターソロを弾き過ぎるとネックを握って無理矢理止める、という演出を良くやっていたので、それを再現してはいかがですか?と思ったわけですが、うまく行きませんでした。ともあれ、新年の次郎吉は破綻も無く、また旧交も温まる良い一夜となりました。
2023年 吾妻光良トリオ+1
新春甲信ツアー!
2023年1月7日(土)
甲府・桜座
2023年の幕開けはその昔、新宿ピットインで店長をなされていたカイブツさんが甲府でやっておられる桜座さんにお邪魔させていただくこととなりました。確か二年前ぐらいのお正月にかなりお屠蘇で酔われていたカイブツさんが吾妻の自宅に電話してきて、今度一回来なさい、という話をされていたので、プロ入りをきっかけに図々しくもお邪魔したい、と申したところご快諾頂いた次第です。社交辞令じゃなくて良かった良かった、と安心せずに頑張ります。
開場17:30 開演18:00
前売:4,000円/当日4,500円(+1ドリンク500円)
2022年は文字通り南は沖縄から北は札幌まで、本当に様々なところからお声がけをいただき、本当にありがとうございました、という中、2023年最初のライヴは山梨は甲府。ツアーのうちの7割ぐらいは東海道新幹線を利用しており、中央本線に乗って行くツアーは非常にレアであります。立川駅のホームに集合していざ、かいじ号に乗りこむと・・・、
「おい、岡地はどうした?」
「え、あれ、さっきまでいたぞ?」
慌てて携帯に電話するとキオスクで買い物しているうちに出発してしまい乗り遅れた、ということで、新年から暗澹とした気分になりますが、まあ、これが沖縄とかでなくて良かった、とポジティブに捉えて、次の電車で来る様に、と伝えて現地入り。
噂には聞いていましたが、昔は芝居小屋として使われていたという桜座。何とも独特の劇場空間です。
リハを終えて、さて、と時間を見ると乗り過ごし事件の余波もあって一時間弱、コンビニで飲食物を買って楽屋で嗜んでいると、初老(?)の紳士が。はて、どなた様でしたか、というとオレオレ、というのでこれが噂に聞く詐欺か、と身構えると、何と1975年から77年ぐらいにかけて東京・下北沢のブルース・シーンでベースを弾いたりローディーをやったり、と活躍していたNさん! そう、山梨に戻られていたとは聞いていましたが、まさに約45年ぶりの再会でした。差し入れ、といってワインを4本も頂いてしまいました。ありがたいことです。そうこうするうちに開演です。
この天井が高い感じが良いですよね。あれ、何か変な服着てねえか?と思われるかも知れませんが、
そう、年末のガッタントンのライヴを前に発掘(?)されたギルドの赤ギター、そうか、新年にもこの赤を使う、というのはなかなかめでたいではないか、ということで投入しまして、更にシャツが白シャツネクタイが赤、だといやこれはめでたい!ということを目論んだのですが、何か仕事後にスナックでビートルズを歌うサラリーマンみたいになってしまいました。ファッションは難しいものです。さて、こちら桜座は動画配信にも熱心で館内のいろんなところにカメラが仕込んでありまして、こんな上からの凄い画も撮れます。
折角の新年ですし正月ですし、そこそこ密ではないお店ですし、ということで久々に早崎さんと二人でトルバドール・スタイル初めということになりました。
何しろ二階席までありますので、客席は練り歩き甲斐があるのですが、またしても配信の方々には何をやっているのか判らない、という事態になってしまいました。
打ち上げでは桜座さんに色々用意していただいた上にNさんのワイン4本が次々と空いていき、ええっ、カイブツさんはその頃、もう甲府とピットイン、行ったり来たりしてたんですか!とか、ええ、Nさん、あのバンドにいたっけ?と昔話に花が咲きまくり、すっかり良い気分になった我々は客席の座り心地を満喫して帰りました。
2023年1月8日(日)
諏訪・焼き鳥&Blues 橙
こちらも初めてお邪魔する、でも岡地さんはかなりの馴染み(らしい)のダイダイさんで演らせていただきます。ホームページやSNSを見るといきなり、シカゴ・ブルースやジャズで有名なデルマーク・レーベルのロゴが出てきて驚きますが、ホンモノのロゴにdelmark、と書かれているところが、daidai、になっているのには笑いました。開演前後にブルースのレコードを聴きながら正月に焼き鳥、というのも素敵そうです。
開場17:00 開演18:00
前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
岡地さんが前日の激演でブラシを壊した、というので、偶然にもホテルの近くにあったという楽器屋にチェックアウト前にブラシとスティックを買いに行きました。そこで80代と思しきお店の女性から頂いた領収書がこちら。
まあ、お店の名前が無い、とかいうのもなかなか凄いですが、品名の「バチ」というのがシビれました。さて、甲府から上諏訪まで、というのはすぐですので、ホテルをゆっくり出て新春の青空の下、甲府駅方面へと向かいます。
岡地「何か、ワイン4本空けた割にはつらくないっすね。」
牧「あのワイン、アルコール度数9度しか無かったからね。」
吾妻「俺ね、あのワインはアルコール度数低いと思うんだ。」
牧「だから、その話をしてんだよ!」
早崎「あのワイン、アルコール度数9度ですって。」
岡地「だぁーから、その話をしてんのっ!」
まるで老人会の旅行会ですが、まあ仕方ないですな。そして折角の正月旅行ですから、ちょっとは食事も地元っぽいところで食べたいものです。ということで四人で前日Nさんから教わったそばの名店、という「きり」に。
無茶苦茶陽射しがまぶしいなか、撮影してくれた方、ありがとうございました。昼ご飯を食べて一路上諏訪に行き、初めてお邪魔した「橙」、こんな店構えのところでした。
この日は若干ゆとりもあったので、周りの人に聞いて「草げん」というお店にたしなみに。本来定食屋さんなのですが、そんな定食のおかずをツマミで出してくれるところで、野沢菜が美味しい!祖母ちゃんの味だ!と早崎さん感激しきりでしたが、もう54年、だっけかな?やってるので、この4月で閉める、という残念な話でした。お元気でいてください。さて、橙に戻ると
オープニング・アクトはメトバ・キングス。右端のギターの方がトレモロ・アームが無いのにそれみたいな音を出しているのにびっくりして、それはどうやっているのですが?と聞くと教えてくれまして、いやあ、人間いくつになっても勉強ですなあ。続いて我々の出番。
まあ、服装もだいぶ普通の感じに戻ってきましてツアー中日でもありますので、こなれてはきているのですが、
この画像は一体、ステージの右側で何が起こっていたのでしょうか?まるで記憶にはありませんが、もしご存じの方がいらっしゃいましたら教えてください。終了後、店主・下島さんと二人でデルマークのdは橙のd、というポーズを取って記念撮影。
何しろブルース喫茶兼焼き鳥屋さん、ですから打ち上げでもずーっとブルースがかかりっぱなしで吾妻とすっかりホーム感満載でくつろいでいましたが、牧さん辺りは苦しんでいたかも知れませんね。そんな頃、早崎さんはやはり地元でキーボードを弾かれている方と知己になりましたが、何でもこの二人、キーボードを弾いてると目元がそっくりになる、という話でした。
そんな頃、ライヴも終わりすっかりくつろいでいる岡地さんは日本酒の二合瓶を抱えてドラム席でご満悦の表情を浮かべておりました。そしてその頃、吾妻はと言えば・・・・、
あああ、ピアノが始まっちまった、おあとがよろしい様で・・・、ということで残った全員で記念撮影。
皆さん、ありがとうえございましたっ!
2023年1月9日(月)
長野・Back Drop
さて、新年甲信ツアーの最終日は日本ジャズ界・闇のフィクサー、とも言われるKさんのハイ・カロリー・ジャズ・スナック(?)Back Dropにお邪魔いたします。我々がピットインや長野ジャズ・フェスに出られるのも、このKさんが闇のルートでいろいろ仕切っているからだ、というオソロしい噂もあり、是非頑張りたいと思います。そして何と学生さんは500円引き!さすが有数の教育県・長野です。三連休最終日ですので翌日からもう正月気分は忘れて仕事に爆進、という方もおられましょう、ということで早めの興行となっております。
開場16:00 開演16:30
前売:4,000円,学生3,000円(1ドリンク付)
当日は500円増し
我々のツアーの旅程は基本的に「吾妻ツアーズ」が仕切っておりまして、今回の上諏訪~長野の移動プランは、
「実は上諏訪発の普通電車は12:17発。これで塩尻に向かい12:55の特急に乗り換えて長野には13:54に着くのだ。ということは昼食は上諏訪で取るにせよ、長野で取るにせよ、半端な時間になってしまう。なので、各自弁当などを購入して電車の中で昼食にしようと思う。」
「えええ?」
「普通の通勤列車とかだったらどうすんだ?」
「いったん塩尻まで行って塩尻で食べれば?」
どこぞの総理ではありませんが、吾妻ツアーズもお客様の声を聞く、というのをモットーにしておりますので、急遽旅程を変更して、その方針で行くことにしました。いやあ、危ない危ない、上諏訪から塩尻の電車は確かに真横一文字の座席で、あれに座りながら弁当を食べてたら相当奇異に見られたことでしょう。良かった良かった、うな丼も天丼も食べられたし、ということで塩尻のホームで記念撮影。
途中車内に乗り合わせていたグァム在住の外人さんが吾妻が揃えていた歌詞カードを見て、それは何ですか?と尋ねてこられたりしたのをきっかけに、歌詞の意味などを逆に聞き返したりして過ごしているうちに長野に到着。三日目ですからリハも難なく終わり、さてどっかに嗜みに、と言っても時間はまだ三時前、空いてる店も少ないだろうし、ましてや長野といえば「150~300」の歌詞のネタにもなった高いバーでボラれたこともあるので、ここはおとなしくコンビニ作戦です。
ご覧の様にまだガンガンに明るいわけですが、ありがたいことにこの日も多くの方々にお越し頂きました。
多少アートっぽい写真ですが、店主Kさんのスマホが横長というか縦長というか、なので若干処理を加えております。もっと全体の様子が判るのは、雑な合成ですがこんな写真でしょうか。
Kさんはその昔は「JB」という店を任されていてジャズ・スナック(?)歴も大変長いわけですが、店内はそんな時代を感じさせる様なものが転がってたりもしますが、それよりも何よりもこのピアノ、板橋さんや亡くなられた佐山さんなど数多くの人達が弾いてきたこのピアノにいろいろなものが染み込んでいる感じが素晴らしいです。岡地さんの後ろの方にもスピーカーだったり、ちょっと旧めのアンプだったりカレーの缶だったりが並んでいるのが見えます。
どうでもいいんだけど、いくら正月後だからってこんな顔が膨れてるわけは無いんだがなあ。さて、終盤は人口密度的にはちと迷いもありましたが、動線が確保されていること、お店の椅子が低めなので出演者と観客の方々との顔の距離がある程度取れること、などを考慮してこの日もトルバドール・スタイルで締めくくり。
判り難いですが、既に客席に出て歌っている吾妻が、早崎も出てきなさーい!と誘っている図ですね。
ま、いくら距離を取った方が良い、とはいえ、何も階段に上って弾くこたあ無いのですが。
ということで、春から縁起の良い甲信ツアーでありました。関係者の皆様、ご来場の皆様、ありがとうございました。
2022年12月29日(木)
吉祥寺 MANDA-LA2
加藤千晶とガッタントンリズム
晦日イブ運行
ゲスト:吾妻光良
加藤千晶(p,vo) 鳥羽修(g)高橋結子(ds) 藤野“デジ”俊雄(b)
Aketa Mino(tp) 橋本”kids”剛秀(t.sax) 中尾勘二(tb)
おそらくこれが2022年最後の活動でしょうか?アルバム発売に呼ばれた時に簡単に引き受けてしまったガッタントンさんとの共演。前回はもうついていくのに必死でしたが、今度はまだ時間がありますので、日々練習を重ねて落とし穴に落ちない様にして2022年の有終の美を飾りたい、と考えています。(2022.10月談)あ、ベースのデジさん、譜面一式忘れない様にはしてくださいよ!
開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日3,800円(+ドリンク)
いやあ、今年のライヴもこのガッタントンさんの客演で終わりかあ、いろいろあった一年だったなあ、と年の瀬にのんびり想いをめぐらせていると・・・、
「しまったっ!!」
そうなのです、この本当に年末ギリギリのタイミングで所蔵ギター38台のうち、まだ使っていないギターがあることに気づいてしまったのです! それは韓国ギルドのディアルモンド・タイプ、というもので、色はまさに真っ赤。赤といえば、そう、クリスマスです! えええ、クリスマスはもう4日前に終わったよ、と言われるかも知れませんが、ほら、街でもよく売れ残りを売ってたりするじゃないですか、え?ケーキだったらもう腐ってる? いいんですよ、腐るもんでもないし、SDGズでエコなんですから。というわけで、リハを順調に終えた後は、鳥羽さんとキッズさんの3人で一階にある居酒屋で下地を作って、一部のガッタントンさんのライヴを見学して、二部に呼ばれた時のそのいでたちは、
この様にバリバリ、クリスマスでした。引っ張り過ぎじゃねえの、という声も聞こえてきそうですが、この赤いギター、このチャンスを逃すと一年でもそうそう輝くチャンスは無いと思うので、こうなりゃもうヤケです。さて服装はともかく、前回の教訓を活かして少しでも演奏面の向上のために努力したのか、という点に関してですが、何とこのガッタントンさんでの客演に関して、今回凄い発見をしました。秘訣をつかんだ、と言っても良いでしょう。
そう、上の写真を良く見ると判る様に「コーラスを歌う時はギターを弾かない」これに限るのです。この秘訣作戦によって前回比110%、コーラスの歩留まりが上がった(自社判断による)という事実を報告しておきましょう。そして、前々日リハの時に加藤さんと交わしたこんな会話。
「すみません、今回色々とお願いして。」
「いや、これぐらい大丈夫大丈夫。」
「あと、当日更にお願いするかも。」
「それは、な、何を?」
「それは言えないんですう。」
一体、何のことだったんだろう、というのがついにライヴ中に判明しました。
吾妻さん、人の伴奏するの好きでしたよねー、という振りから何と、
「吾妻vs加藤 のど自慢伴奏対決」
のコーナーがスタート。バンドのメンバー誰かを指定して、その人が歌いたい、と言った曲をその場で伴奏する、という無茶な企画ですが、先攻は加藤さんで、ドラムのけっちゃんさんを指名すると、彼女が選んだのは「津軽海峡冬景色」悔しいですが、伴奏もバッチリ。でも長いつきあいの二人だからハンデーあるよなあ・・・。後攻の吾妻は少しでも人となりを把握できた、ということで一緒に飲みに行ったサックスのキッズさんを指名。「結婚しようよ」という曲をご所望されましたが、このフォークのスリー・フィンガー、というのは吾妻の苦手科目。四の五の言ってもしょうが無いので出たとこ勝負で始めました。
後ろのデジさんが、「そんなスリー・フィンガー、聞いたことない」と言ってるのか、はたまた「そんなコードじゃないですぅ」と言っているのか知りませんが、譜面をまるごと置いてきてしまう人に言われても別にこたえません。さて、そんな余興芸やギターを弾かずにコーラスしているだけではありません。後半は鳥羽さんとのギターバトル。
鳥羽さんが、背中に回してのT・ボーン奏法を仕掛けてくれば、吾妻の方は
弁当箱スタイルでのT・ボーン奏法で応酬する、そんなT・ボーン・ウォーカーが降臨する2022の年末となりました。一旦、本編のライヴが終わるとアンコールまでの間に何と、加藤さん=左手、吾妻=右手で、2人とも大好きなWillie The Lion Smithの名曲、”Echoes Of Springs”を連弾。
ここ一週間、必死に練習して何とか止まらずに最後までこぎつけました。終演後は皆さんと楽しく談笑して、そんなに深酒もせずに帰った筈なのですが、翌朝起きてみるとトイレの壁にかかっている水栓のリモコンが何故か居間のテーブルに乗っているという、不思議な状況が。やはりピアノ連弾に向けて、よほど緊張していたのでしょうか。
何はともあれ、2022年、ありがとうございました! 2023年も宜しく!
2022年12月25日(日)
高円寺JIROKICHI
リクオ・プレゼンツ
〜 JIROKICHI HOBO CONNECTION 〜
第1夜 リクオ・トリオと吾妻光良
【リクオ・トリオ】
リクオvo,pf 寺岡信芳b,cho 小宮山純平dr,cho +吾妻光良vo,g
オープニングアクト:りんvo&たいがg (from the Tiger)
そう、何と聖夜にリクオさん達と次郎吉で演ります!HOBO、というのはその昔アメリカで貨物列車とかにタダ乗りして移動する人達のことですが、初めてお会いするオープニングの「りんさん&たいがさん」も含め、別に誰もタダ乗りしているわけではありません。今年は豊橋とか名古屋とかでもリクオさん達と楽しく演らせて頂けましたので、そんな意味も込めてのタイトルか、と思います。それってどんな意味か? まあ、細かいことは置いときましょうや。
開場18:00 開演19:00
前売:4,500円/当日5,000円+1Drink
いよいよ、クリスマスの日は今年はこれで三回目となる、リクオさんのトリオに呼ばれてのライヴでした。もうだいぶ曲も覚えてきましたので、気も緩みがちなところを引き締めよう、というリクオさんの経営手腕なのかどうかは判りかねますが、この日はオープニング・アクトとして若い”Tiger”というバンドのリンさん(Vo)とタイガさん(Vo)が最初に登場しました。
「ホンキー・トンク・ウィメン」からオリジナルの「何にも覚えてない」まで、ロック・テイストな中にもリンさんのソウルフルなシャウトが心地よい若々しいユニットですが、何しろまだ25歳、この日もこのライヴが終わったら残りの二人のメンバーと一緒に、そのまま車で名古屋だったっけな? とにかくそこまで行って翌日またライヴをやる、というジジイ達には考えられないハード・スケジュールです。
お二人のコーナーが終わって、ライヴ本編はリクオ・トリオ。毎回、呼ばれる度に客席で見ていますが、いやあ、ピアノのロック・バンドって良いもんだなあ、といつも思いますが、ロック、とひとくくりに出来るものでもなく、例えばこの写真の様に客席を見ながらピアノを弾くリクオさんの中には、ファッツ・ウォーラーやキング・コールの精神も受け継がれているのだろうな、とそんなことを考えながら眺めておりました。そして、一部後半には先ほどのタイガ君を加えて一曲。
リハの時に、リクオさんや他のメンバーから、もっと大きな音で弾いた方がいいよ!とか、折角ソロを取るならもっとセンターに出て弾いた方がいいぞ! と諸先輩から様々な指導をして頂いた甲斐あって、センターで堂々とソロを取ったタイガさんでした。そして更にはリンさんも加わって
リクオ・トリオをバックにアレサの「リスペクト」を大熱唱。しかしこれがまた凄い音域で、吾妻の最高音よりも1オクターブと2度高い音を楽勝で出していました。アンファン・テリブル=恐ろしき子供達、ということでしょうか。さて、二部になりますと、
残念ながらだいぶ風景も普通に戻って参りました。でも、努力のあとは伺えるでしょうか?そうなんですよ、クリスマスといえば赤と緑ですよね?この日は赤いシャツに緑のギター、
インスタントうどんじゃないんだからそんなことにこだわっていてもしょうがないでしょ、ということではなくて、これはもう、梅津さんのピットインから続いておりますので、今更引くに引けないのです。ところで上の写真は演奏の合間に談笑しているだけの様にも見えますが、いったいどんなことを話していたのでしょうか?
吾「最近血圧高いんですよ。130とか。」
寺田「俺低いスよ。上が110ぐらい。」
吾「うわ、それは低い。リクオさんは?」
リ「ぼくも上が90とかです。」
吾「それは低いな! タイガーさん達はいくつぐらいなんでしょうね?」
リ「そもそも、そんなこと気にしたこと無いかと。」
それこそ、でっすよねー、でありました。
そして最後は全員登壇して、大団円。さて、運転気をつけていってくださいよ。おジイさん達はこれでもう寝ますからね。
2022年12月23日(金)
高円寺JIROKICHI
古いライブ様式ツアー2022
高円寺デラックス編
バンバンバザールデラックス
福島康之 Vo,Gt、黒川修 B
大澤公則 Dr、下田卓 Tp from Kansas City Band
鈴木興 Tb、Jazzy金井 Asax / Bari sax
長野次郎 Tsax、金子雄太 Organ,Pf
ゲスト:吾妻光良 Vo,Gt
クリスマスのイブイブにバンバンにおよばれいたしました。あれ?まだ次郎吉のHPに告知が出ていないけど良いの?と福島さんに尋ねたところ、「補助金の関係もあってチケットが今回は弊社受けなのです」という返答が来ました。要するにバンバンバザールが主催する、ということらしいのですが、良くわかりません。さすが中年実業家、手前どもももっと勉強しなければなりませんね。
開場18:30 開演19:30
前売:4,000円/当日4,500円+1Drink
バンバンバザールHP
いよいよ、クリスマス・イブイブというこの日、割とのんびりした時間に次郎吉に入るとメンバーの皆さんもそろそろ入り始める、という感じで、そんなにシャカリキにリハをやる感じとでもなく、やはり手練れ集団なので、そんなにガッツリとしたリハは要らないのでしょうか。18時半ぐらいには多くのメンバーの方々と一献に繰り出しました。
店に戻ってみると、「君らが呑みに行ってる間に僕は一人で曲順を考えてだね・・・」とブツブツと愚痴る中年実業家・福島さんの姿がありましたが、まあゲストで呼ばれている吾妻は気楽なものですし、呑みに来ているメンバーも福島さんの言を借りれば「契約社員メンバー」なので、呑みに出かけるのはごく普通のことですな。あれ、一名正社員が破願しながら「いいね!」とやっていますが、これは許されるのでしょうか?まあ、あとはバンド内で解決してくださいね。最初は先ずはバンバンの皆さん達だけでの演奏。
この日の「デラックス」といううのは、リズム隊に4管が加わる形で最近は年に2~3回、というペースでやっているそうですが、メンバーは契約社員スタイルだけに流動的だそうでキーボードの金子さんは、
何とこの日がほぼ10年ぶりの共演だそうですが、オルガンがシブい!そして、こちらは結構頻繁にやられているそうですが、サックスの長野さん。
何と長野さんも初期のバンバン・メンバーの一人だそうで、元々は中年実業家のC大学時代の後輩で、それこそ南君がウォッシュタブ・ベースで参加していた頃のバンバンでサックスを吹いていたそうです。知らなかったなあ。
二部になり、最初はリズセクに下田さんのトランペットだけ、という小編成で昔懐かしいバンバンのナンバーを数曲一緒に演らせていただきました。そう、クリスマス・イブイブですからね、
服装も赤シャツに緑ネクタイ、までは当然として、ギターも雪の純白を思わせる12弦ギターを投入いたしました。ついでにいえばマスクも純白です。しかし、何故クリスマスに12弦?と思うかも知れませんが、その理由は単純。年末ギリギリになってこのギターを今年使っていないことに気がついたから、に他なりません。
吾妻がリクエストした大好きなバンバンの名曲「こんにちは」を演奏している風景でしょうか。一生懸命ハモろうとしたのですが、終わってみると実業家から、ジジイ、歌詞が滅茶苦茶だよ、とお叱りを受けました。この一途な姿勢は評価いたしますが、経営にも時には優しさが必要だ、ということを2023年には判って頂けるでしょうか。そして、吾妻さんも何か一曲歌ってください、というので、
ピットインでも演らせていただいたラリー・ダーネルの「クリスマス・ブルース」をこの日はバンバンですので日本語で歌わせて頂きました。2管から4管に増やしたのでさぞやゴージャスになるか、と思いきや、アレンジがそんなに良くないので、思ったほど豪華ではありませんでした。しかし、下田さんが書くバンバン曲のアレンジは素晴らしく4管しか無いのにフルバンドの様な響きで、その昔、ロイ・ミルトンという人のバンドがそうだった、とモノの本に書かれており、そんなことを思い出しました。
そして、懸命に日本語化してみたものの「吾妻さん、歌詞が心に全然入ってきませんね」という論評をする実業家の前で必死に言い訳をする吾妻、という図でしょうか。いずれにせよ、2023年も優しくして頂きたいものです。
2022年12月21日(水)
新宿ピットイン
梅津和時・冬のぶりぶり2022
BLUES SESSION
梅津和時(Sax)多田葉子(Ts)長見順(G,Vo)吾妻光良(G,Vo)牧裕(B)岡地曙裕(Ds)
その昔は「梅津和時・大仕事」などという催しでアケタの店で一ヶ月出演しっぱなし、とかの無茶をやっていた梅津さんですが、さすがにそろそろお身体を大切にされた方が宜しいと思いますが、今年は少しマイルドに三日間の「冬のぶりぶり」というイベントが開催されます。光栄なことにその三連戦の初日に抜擢されました。順ちゃんも交えて、年末にちょっといつもとは違ったライヴをお届けできればな、と思っております。
開場19:00 開演19:30
前売:4,400円/当日4,950円(税込1Drink付)
その後もまだ平熱に戻らない、ということで大事を取って詩生さんはこの日も欠席。一方、師走も21日となりますと世の中的にはもうクリスマス・ムード一色、っと言ってもハロウィーンとかいうやつが流行り出してから昔ほどクリスマスという感じでも無いのですが、昭和生まれの吾妻としてはやはりクリスマスを意識しないわけには参りません。但し、この後、もっとクリスマスに近い日程のライヴもありますので、今から思いっきりクリスマス服、というのもどうなのか、ということで間を取った、こんないでたちで参加しました。
赤と緑が定番のクリスマス・カラー、というわけですが、それをちょっとアレンジして橙と黄緑、というのもこれまたクリスマスっぽくなるのだろう、と思っていたら全然関係無い感じになってしまいました。もちろんブルース・セッション、と言ってもクリスマスですから、ちょっとはクリスマスっぽい曲を、とラリー・ダーネルの「クリスマス・ブルース」やら、ルイ・プリマの「シェイク・ハンズ・ウィズ・サンタクロース」とか・・・・、
「やったーっ!」
曲名を聞いたとたんに順さまが興奮してはしゃぎ始めます。何か、サンタと握手する、ということを考えただけで、ときめいてくる、ミッキーマウスよりも凄い!と騒ぎます。順さまの中にもそんな少女の様な心があったとは驚きです。しかし、歌い終えて改めて考えると・・・・
歌詞の中に出てくるのは「望みがあれば言ってごらん、何でもかなえてあげるよ、ほらサンタと握手だ」という内容なので、そうか、このアマ、物欲が興奮の原動力だったのだな! と見事に喝破いたしました。さて、冬のブリブリ、というタイトルではありますが、元をただせばその昔は「梅津和時・大仕事」というタイトルでやっていた催しで、当時は西荻の「アケタの店」で、二週間ぐらいぶっ通しで梅津さんがいろんな人を呼んでライヴをやり続ける、というチョー大変な企画でした。その何回目からか、ブルース・セッションの日も設けられる様になったわけですが、そもそも梅津さんと共演させて頂ける様になったのは、その昔80年代の末ぐらいにU村さんという方がピットインでのブルース・セッションを企画してくださって、そこに呼ばれる様になったのがきっかけでした。そこで板橋さんや米木さん、更には亡くなられた片山さんやトロンボーンの板谷さんとも知り合いになれた、ということでは大変お世話になってきたセッションであります。さて、話は戻って、昔の大仕事の二週間から三日間へと、梅津さん本人への負担もだいぶ軽くなり、しかも初日ということもあって梅津さんも快調に吹きまくります。
そして、早崎さんは欠席でしたが、その穴を埋める様に順ちゃんがピアノを弾きながらメル・トーメの「クリスマス・ソング」歌う、というこちらにも季節を感じさせるコーナーがあったりもしました。
ライヴも終盤に差し掛かりますと、梅津さんもマイクをサックスの中に突っ込んで客席練り歩き作戦に出ます。
ただ、客席は灯りが当たっていないので、ステージを降りて練り歩く梅津さんの姿は、まるで木馬座の影絵の様にも見えて、これも冬の風物詩でしょうか、何を言ってるのか良く判らなくなってきました。
最後は負けていられるものか、と吾妻も客席に出てギターを弾く、までは良かったのですが、
この後、座っているお客さんにギターを預けて客席の中でアカペラで唄ったりしましたが、配信で見ていたお客さん達には、何も聞こえない、何も見えない、とても放送関係の仕事に従事していたとは思えない行動に出てしまいました。でも、ライヴはやっぱり現場最優先、でっすよねー。
2022年12月18日(日)
立川A.A.Company
吾妻 光良トリオ+1
年の瀬も押し迫ろうか、という中、初めて立川に、いや、学生の頃に一度どこかで演奏していたのかも知れませんが、まあ、ほぼほぼ初めてお邪魔いたします。え?ほぼほぼ、という言い方にイライラする? 私も好きくないですがね。で、年の瀬、しかも翌日が仕事だったりだと忙しかろうに、という方も多いとは思いますが、そんな方々にも優しい早め興行であります。
開場12:30 開演13:30
開演時間、更に早まりました。
前売:3,500円/当日4,000円
それはね、こういう世の中ですから色々ありますよ、
12月18日 朝9時10分 携帯に着信あるも出られず。2分後にかけ直すと
「あ、早崎ですが。」
「あれ?どうした?」
「熱が37度6分ほどありまして。」
「あ、それはやめた方がいい!」
「でっすよねー。」
という僅か14秒の会話で、この日の早崎さんの欠席が決定。初めてお邪魔するAA.カンパニーさんですが、何しろ我々のミスで開演時間が二転三転したことに加えて、とどめで急遽の早崎さん欠席、と申し訳ないことこの上ありませんが、何はともあれ、ショーは続けなければ、ということで3人でのリハを終えるとまだ、真っ昼間の立川の街中をたしなみの場所を求めてさすらいました。
立川は以前から興味があったものの、余り来たことが無い街なので、AAカンパニーの方に聞いてみたところ非常によろしい呑み屋さんがあることが判り、そこに直行。だいぶいい感じにメートルも上がりました。で、本番スタート。
いつもより頑張っている様に見えるかも知れませんが、それはピアノ不在、というハンデを乗り越えようと、皆それなりに頑張るわけで、高校球児や駅伝選手の様ですらあります。頑張り過ぎて最後は、
こんな感じで大団円となりましたが、今回の出演で呑み屋さんを把握しただけでなく、コントラバスで来た場合の動線確認も行えましたので、今回の罪滅ぼしに是非また来年、演らせていただきたいと思っています。
2022年12月17日(土)
神保町・視聴室
マジカル・コネクション vol.104
Merry Christmas Baby
出演:幸木野花、石田力、
早崎詩生 (スウィンギン・バッパーズ) with ジャイサンデー
富山優子、Saboten Neon House
早崎が高校時代からの盟友、石田力さんとともに何回か参加しているマジカル・コネクション、今回は名古屋在住の山本タダシさんのプロデュースにより、3年ぶりの東京での開催となりました。これで何と104回目、ということだそうで、継続は力なりですなあ。本格的な高齢化社会に入った我が国ですが、こういった取り組みはどんどん積極的にやってもらって良いと思うんだ、私は。(偉そう)
開場17:30 開演18:00
前売:3,000円/当日3,500円(Drink/Snack付)
視聴室HP
久しぶりのマジカル・コネクション。今回のタイトルは「Merry Christmas Baby」です。とても寒い夜でした。そんな中・・・「寒い!」と叫んでいるわけでもなく、脚を踏まれたわけでもないのですが、神保町、試聴室の良く鳴るピアノを喜んで弾かせて頂きました。
ソロの後、ジャイ・サンデーさんを呼んで演奏です。やっぱり歌が好き!とおっしゃる人間ヒーター(火気厳禁)、ジャイ・レディ・サンデーさんの熱唱が部屋中に響き渡り、お客さんからも十分に温まったのでセーター脱ぎました、との言葉を頂きました。やっぱり寒波にはこれですネ。
2022年12月13日(火)
中野ブライトブラウン
第2回 吾妻光良vs JOJO沢渡
2人で紅白対抗 R&B歌合戦!!
(勝敗はありません)
ブライト・ブラウンでは2回目、唐木田のWAYさんを入れればこれで3回目となる紅白対抗戦。どんどん二曲ずつ歌っていく、という形式だけは守られる様ですが、完全生音とか、生ギターのみ、といった縛りはどうなるのでしょうか、まだ良く判りませんが、忙しい師走の一服の清涼剤の様な存在でありたいな、と思う今日この頃、え、真冬で寒いのに清涼剤でも無いだろ? でっすよねー。
開場19:00 開演19:30
チャージ:2,000円+ミニマムオーダー:1,000円
今年から始めたJOJOさんと吾妻の歌合戦ライヴ、3回目ということでこれまでの反省点を活かして、「完全生音」ではなくて、ギターだけちょっとマイクを通したり、曲によってはスチール・ギターを投入したり、とだいぶ原理主義的なアプローチは薄まってマイルドになりましたが、先攻/後攻を決定するジャンケンだけは不変です。
ご覧の様に見事に吾妻の負けとなりまして、ここからは各々が二曲ずつ歌っていく、曲順も特に決めず、少なくとも自分では何となく決めていても相手には伝えない、という、やはり原理主義的なところを少しは引きずりつつの歌合戦開始となりました。ところで、何か写真がボケてねえか?という方、ご明察です。一応、感染者高止まりということで、ブライト・ブラウンではこの日もステージと客席の間に飛沫防止シートを設けているのでした。
年の瀬ではありますが、この和やかな雰囲気、とても歌合戦=戦っている様には見えませんが、一応、ポスターと同様にライヴ現場でも紅白を意識しているのでした。
これは一体どういうシーンなのか、もはや記憶の彼方で思い出せません。何しろ年末にライヴだの用事だの色々と詰め込み過ぎて、ホームページの更新も20日間ほど滞ってましたから、そりゃあ忘れますわな。何だろう?来年はウサギ年だあーっ!というJOJOのセリフに乗せてウサギの真似をしているのでしょうか? 判りません。判らない、といえば、ぶっつけでやっておりますもので、曲の途中にやたらJOJOが首を客席の方に振るので、誰か知り合いでも来ているのかな?と何度も確認しますが、違う違う!と首を横に振ります。一体何なんだ? と問いただすと、客席を練り歩け、という指示でした。
そして今年はJOJOさんプロデュース/吾妻録音、ということで、春からハワイアンの長尾勝久さん、という方のCDの制作をずっとやっておりましたが、これまで未知だったハワイアンという音楽に触れて大層刺激になりました。ということで、その録音で出会った曲、ハル・アロマという方の”The Nights You Said Aloha To Me”をご披露。
スチールギターもそれほど飛躍的にはうまくなってはいないものの、「背筋を伸ばして弾くとみすぼらしくない」ということを覚えて実践できるようになったのは大きな成果だったかも知れません。そしてアンコールはいつもは赤い人が青くなって客席におりましたので、無理矢理引きずり出して一曲。
こうして三回目の歌合戦の夜も楽しく更けていきました。ちなみに今回、お世話になっているdfさんからもお写真を頂いたのですが、20日間以上手をつけていなかったので、どこかに行ってしまいました。すみませんでした。
2022年12月10日(土)
高円寺JIROKICHI
BOPPERS忘年会
吾妻光良& The Swinging Boppers
都合によりバリトンの山口三平は欠席となります。ピンチ・ヒッターはDrinkin’ Hoppysの山田竜輝さんにお願いしました。
2022年はコロナの影響もありつつ、積年の野望だった沖縄公演が実現し、楽団にとっては記念すべき年だった、と言っても過言ではないでしょう。ということで、12月のJIROKICHIマンスリーは、BOPPERSフル・メンバーでの忘年会風ライヴとさせていただきます。とは言っても、ステージでガンガンに飲んだり鍋を食いながら演奏するわけではございません。気軽な衣装で気軽な選曲、早めの開演、ちょっとだけクリスマス、といった様な感じで演らせていただこうと思っております。
開場18:00 開演19:00
前売:3,800円/当日4,300円+1Drink
さて、今年最後のBoppersの公演ということでこの日は、洋楽・邦楽問わず好きな曲を大好きな次郎吉で演奏して今年を締めくくろうではないか、ということで次郎吉に三々五々集結して各自演目の譜面などを揃えておりますと・・・、
コーゾー「ねえ? ブギウギ・サンタクロースとメリー・クリスマス・ベイビーってあった?」
小田島「いや、俺も探してるけど見つからない。」
名取「俺も無いから、これどっか別のとこにあるんじゃない?」
おおおっとぉ! 久々にやってしまった! 何とゲストやクリスマスの譜面は別のところに保管しているのですが、それを持ってくるのをすっかり忘れてしまったのです。どうしよう、とうろたえること10秒、よし!待っててくれ!と言って吾妻が自宅に取りに向かいました。何しろ住んでるのが隣駅の阿佐ヶ谷ですので、電車とタクシーを適宜利用してわずか35分で戻って、ことなきを得たのです。そういえば阿佐ヶ谷に越してきたの理由の一つに「次郎吉が近いから」というのがあったやに思いますが、その選択は間違ってなかった様です。リハ終わりで向かいの極楽屋さんでちょっとたしなんでからライヴの準備に取り掛かるわけですが、この日は全員私服なものですからそれほど大変な作業もありません。ところで次郎吉の楽屋にメンバー12人全員が入れるのか?と疑問をお持ちの方もおられるかも知れませんので、楽屋の様子をちょっとお目にかけましょう。
ひい、ふう、みい・・・、ね? ちゃんといるでしょ?ということでこの密な空間にずっといるわけにも行かないので、早めの本番スタート。
やはり、次郎吉の狭い(失礼!)ステージにゴチャっ!と12人が集まって、グワッ!と一気に演奏するこの感覚は本当に特別なものでして、1980年からこれを続けてきていると思うと感慨深いものがあります。
ここに写っている9人のうち、1980年の3月にもここで演奏していた人間は、ひぃ、ふぅ、みぃ・・・全部で7名いると思いますが、おっ! 前列一番右側にひときわ顔の色ツヤの良い方が・・・、そう、バリトンの三平の代打をお願いしたDrinkin’ Hoppys の山田タツキ君なのでありました。見てください、後ろに映る名取さんとの、この落差。
まあ、落差、ちゅうのは失礼な物言いなのでお詫びして訂正いたしますが、背後の名取さんとのコントラストは凄いものがあります。この日はご覧の様に、服装も私服で演りたい曲を演る、というコンセプトの日だったので、取り上げる曲も初期に書いた譜面のものとかが多かったのですが・・・・、
吾妻「ところでタツキ君はいくつなの?」
タツキ「あ、30ウン歳になります。」
西島「おおお、范文雀だ、サインはVだ。」
西川「生まれる前の譜面だ。」
コーゾー「そりゃあセロテープも剥がれるわ。」
しかし、実年齢だけですべてが決まるわけではありません。ジジイもジジイなりに頑張ります。
吾妻も岡地も、こんなに頑張らなくて良いのに、という表情が気概を感じさせますし、
年末ということでT・ボーン・ウォーカーの霊も降りてきたり、更には
こちらも、いつものこととはいえ、おい、弾き過ぎだ、弾き過ぎ!と注意されるまで引き倒しておりました。そしてそんな激しい演奏だけがエラいわけではございません。長年の人生経験をパフォーマンスに込める、という
名取さんの語りは、円熟味の極致でありました。通常より30分早い開演でしたので、終了後はそのまま次郎吉でのプチ忘年会に突入。
前回のピットインでは、一切飲まずに立派なところを見せていた西島さんもすっかり油断して焼酎をグイグイと行った結果、ダイヤ改正に気づかず終電一本前に乗った筈が、それが終電でした。来年はもう30分早めてもらった方が、良いかも知れませんな。
2022年12月3日(土)
札幌ベッシーホール
Beggar’s Harlem
13th Anniversary LIVE
GLADIOLUS
タイショー & HIS FRIENDS
吾妻 光良トリオ+1
2022年、師走に札幌にお邪魔することになりました!沖縄から北海道まで、このコロナ下ではありますが、本当にありがたいことです。おまけにこんなポスターまで作っていただきまして、ここは四の五の文字で書くより、これを見て頂いた方が早いですね。てなわけで、宜しくお願いします!
さて、ベガーズ13周年ということで久々に来ました北海道は札幌ですが、週間天気によると無茶苦茶寒いだけでなく、雪も降っている、というとで飛行機を降りたとたんに、
でっすよねー、と言いたくなる天気。何でもこの日のために牧さんはスポーツ用品店に行って雪用の滑り止めがある靴まで買ってきた、という力の入れようでしたが、まあ何とかペンギンの様にヨチヨチ歩いて会場のベッシーホールに到着。いやあ、すみません、飛行機が遅れて来るのが遅くなってしまいました、とお詫びしたところ、北海道の人達は冬場は飛行機は遅れるもの、というところを踏まえた上でスケジュールを立てられる、ということで、当方の認識の甘さを見せつけられました。たしなみに行っても行き帰りでスッ転んだりしない様に、危機管理として会場から一番近い居酒屋に行きましたが、なかなか良い感じの店でした。そして戻ると既に催しは始まっており、ジミー・リードの様なギターが素敵なGLADIOLUSさん、
そして、翌日のベガーズ・ハーレムのセッティングなどでも大変お世話になったタイショー & HIS FRIENDSさん、
ベースが何と女性で左利きなんですね!とそんなことで驚いていては、この多様性の時代を乗り切れません。という2バンドに続いて我々の出番。
ここは幕張メッセか!という様な灯りがカッコいいですが、これは譜面を見るから余り暗くしないでください、というお願いの副作用かも知れません。
早崎も吾妻もちょっと目をすがめる様にして譜面を見ているのはちょっとまぶしいのでしょうか、それともちょっと眠気を催しているのでしょうか?あれ、そう言えば1枚も岡地さんが写真に写ってないな、きちんとその場にはいたのかな?というのも齢とともに記憶が曖昧になっていきそうですが、
大丈夫大丈夫、ちゃんと出席しておりました。何か、後ろのマンボウの画と岡地さんのたたずまいの相性がいいですね。我々も何故か遠い地にも関わらず、割とリラックスして演奏させていただけまして、
ステージ・ドリンクが切れた折にも、こうしてステージ前端で補給させて頂けました。最後は
客席までは降りていけないものの、こんな具合にステージ上でのプチ徘徊ショーをして楽しく締めくくることが出来ました。この日は、大昔からの知り合いのK原・コンツェルンの主宰者K原さんも見に来られていて、翌日岡地さんに「昨日は楽しくて久々に朝まで飲みました」というメールが入っていたそうで、いや、それはありがたい褒め言葉でした。
2022年12月4日(日)
札幌ベガーズ・ハーレム
吾妻 光良トリオ
そして、日曜日は早崎さんは明日がありますので、何だと?俺達に明日は無い、とでもいうのか?そんなこと言うならバンダナ巻いてバイクでスッ飛ばしちまうぜ、ってそれはイージー・ライダーだったかなあ、ともかく三人居残りで、ベガーズの13周年をつつましくお祝いできれば、とそう思っております。
開場18:00 /開演19:30
チャージ¥5,000 (飲食別・20名限定)
ということで翌日は、4人で札幌名物でも探しつつお昼を食べようか、寿司にするかジンギスカンにするか、と言っていたら、その日の夜には帰京する早崎さんが、「カニ、カニ、私がカニを呼んでます、カニから領収書貰いに小樽に行くのです」とうわ言の様に繰り返すので、仕方なく早く食べられればいいか、ということで定食屋でお昼を食べて一旦解散。残りの3名は転ぶと入院してしまうので、大事を取ってタクシーに乗って13周年を迎えたベガーズに。入口には既にクリスマス感満載な(?)告知が飾られていました。
リハを終えてしばらく階下のBUDDY BUDDYで呑んでいるうちに本番スタート。
出来れば早崎さん込みで演りたかったところですが、時間帯の設定に加えて結構場所が無いので4人は難しいかも知れません。そのぶんアットホームな感じはありまして声援も盛大で、
どこかしらいつもより頭に乗っているというか、尊大な感じもいたします。
粗い合成画にして各自の表情をチェックしてみても、何かいつもより自慢気・得意気になって演奏している様にも見受けられます。そんな喧噪うずまく店内の片隅からは・・・
「調子に乗って演奏していると、いつかひどい目に会うよ・・・」と鏡の精が語りかけていた様ですが、バンドはおろかお客さんも誰一人気づきませんでしたとさ。
そしてそんな頃、カニの精に取り憑かれて一人小樽を目指した早崎さんは・・・、
「妥協の産物です。トッピングのネギは250円で数切れ、蟹かまぼこの方がよっぽど蟹の風味がするかとも思いました。」(本人のメールより)
2022年11月30日(水)
高円寺JIROKICHI
OLD BLUES CIRCUS
伊藤正純vo,g ⽯川⼆三夫vo,harp ⼭室俊介vo,g
中村サトルvo,g 若⼭光⼀郎pf 森⽥恭⼀b ⼤平幹久dr
<ゲスト>吾妻光良vo,g チャールズ清水vcl,pf 岡地曙裕dr
その昔「清瀬の爆弾男」(意味不明)と呼ばれていた伊藤氏が、数年前に日本のブルース・ブーム初期に活躍していたジューク・ジョイント・ブルース・バンドの山室さんと、吾妻も在籍していたブルーヘブンの大平さんを引っ張り出して、更にウシャコダのサトル君と若山さんも呼んで立ち上げた”OLD BLUES CIRCUS”、関西ツアーにまで繰り出して、これは一度見に行かねば、と思っていた方も多いでしょうが、そんな中コロナが流行ってすっかり活動休止となっておりました。しかし今回、満を持してJIROKICHIでのライヴが決定! 更にやはりブルーヘブン出身のピアノのチャールズも登場します。久々に見る方も多いでしょうけど、判るかなあ?
開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日4,000円+1Drink
さあ、久々の登場となる大平さんとチャールズさんも迎えてのこれまた久々のOLD BLUES CIRCUSのライヴ、久々ということで、現地に到着した大平さん、練習に余念がありません。立ったまま膝を叩いておりました。
そして久々に対面したチャールズと小出さん、ちょっと会った時はお互い衝撃を受けていた様ですが、すぐにうちとけておりました。え?誰だか判らない? 大丈夫です、そのうち見慣れてきますから。
そしていよいよリハーサルが開始となりました。
今回のこのライヴ、久々の開催ということに加えて、大平さんがしばらく台湾に行く、ということと、最近余り体調も宜しくない、とこぼすこともあって、ひょっとすると歴史的な演奏になってしまう可能性もあるか、と思い吾妻は自宅から録音機材を持ち込んで、リハそっちのけで記録用の音声収録に余念がありません。
しかし、さすがにリハのお呼びがかかれば行かないわけにはまいりません、ステージに上がると・・・
そこは右端の爆弾男を除いて、45年ぐらい前にはブルーヘブンとブレイクダウンに在籍していた人間ばかりで、これはOLDの名に恥じないセッションであります。しかし、このフロントのギターを持った三人は・・・、
それこそ38年前ぐらいに何を思ったか、三人のコーラス・グループを結成して阿佐ヶ谷のギャングスターとかで演奏していたことがあるのですが、いやあ、練習不足もあるものの、ここまでハモらないコーラス・グループは初めてだ!というぐらいハモりませんでしたが、それは令和の時代になっても同じでした。
あれ? ドラムの人が変わってない?と気づいた貴女はお目が高い。実は大平さん、体調の件と久々のライヴということで全ステージを叩ききる自信がない、とのことでこの日は一部は岡地さんの応援を頼んでいたのでした。そんな様々な施策を投じていよいよ始まった本番。
先ずは、OLD BLUES CIRCUSのオリジナル・メンバーのステージからですが・・・、
何だ、オリジナル・メンバー、という割にはチャールズがいるじゃないか、と言われる貴方、いやその通りでして、本来なら元ウシャコダの若山さんが参加している筈なのですが、ちょっとこの日は発熱などもありまして欠席、代わりにチャールズが代打を務めておりました。しかし随所随所のメンバー紹介で、今日は欠席ですがピアノの若山さん、と紹介する辺りは、「爆弾男」というあだ名に似合わず気遣いの細かい伊藤団長でした。そして二部になるといよいよドラムは大平さんの出番。
その頃チャールズは19歳の頃にリリースしたアルバム「マイナー・ブルース」が再発されることになり、うまく行けば発売もこの日に間に合ったのですが、ちょっとそううまくは行かずでしたが、そんなアルバムからの歌も披露してくれました。
さあ、そしてついにステージは一瞬、45年前のブルーヘブンの様な人選に。
このメンバーにホトケさん、小堀さんで良く回ってましたねえ。それはそれはひどい目にも・・・、いや、今日はそういうことは言いっこなしです。そして最後はほぼ出演者全員勢ぞろい。
どころか、通りがかりの方までコーラスに参加していたという、
そう、クダラナ祭りの宴会でもご一緒した通りがかりの町田君でした。すべての演目が終わり、なぁんだ、平さん、体力が、とか言ってたけど、全然大丈夫じゃない、これだったら全篇叩けましたよお、いやいや、もうこれでギリギリだよお、とかいうやりとりもありましたが、良い意味で燃え尽きた表情もされてました。
最後は全員で記念撮影。
そしてウチアゲですが、ご家族の方々の「また呼んでやってください!」というエールも頂きましたので、次は2月ぐらいにブッキングされるかも知れません。今度はお客で見に来よう!
2022年11月26日(土)
福島クダラナ庄助祭り
我々、トリオ+1も参加します!15時ぐらいにブルース喫茶のHoo Chy Coo、そして18時ぐらいからC-Moonというところで演ってる予定です。現地にお越しの皆様、現地でお会いしましょう! (当たり前か)
何人もの方々のお手伝いがあるとはいうものの、岡地さんと順ちゃんの二人で出演者の方への声がけから、会場の確保、宿の確保、出演者と会場の組み合わせにタイム・テーブルの決定、宴会の食材確保、宿泊料金やもろもろの費用の集金から会計まで、それはそれは大変な手間で成り立っているこのフェス、東京からの三人組は参加するだけですから、こんな楽なことはございません。先ずは久しぶりにブルース喫茶を再開した、という昔は阿佐ヶ谷でいまや伝説の「ギャングスター」という店をやっていた、じょにい氏の”Hoo Chy Coo”にお邪魔して演奏させて頂きました。
真っ昼間ですが、結構大勢の人達に見に来て頂けました。閉店直前の頃の週末のギャングスターは混んでいて立って飲んでいるお客さん達から、「吊り革をくれーっ!」という叫び声が聞こえていましたが、ここHoo Chy Cooも今後そんな人気店となることでしょう。
本当でしたら、間に合い次第岡地さんが加わる予定なのですが、何しろ忙しいのと前の会場の演奏が押しているのか、なかなか現れません。とはいえ、この様に談笑しつつ演っておりましたら、最後の二曲には間に合いました。
ここでのライヴが終わると約2時間半後にC-Moonという店で、フィナーレのライヴ、我々四人と順ちゃんに梅津さん、パラダイス山元さんに安斎肇さん、というメンバーでぶっつけのセッションがありますので、早めにHoo Chy Cooを出たのですが、あとで頂いた写真を見るとランプリン前田さん、という強力なワンマン・バンドの方も出ていた様でして・・・、
いや、凄いなあ、一人でドラムにギターにマンドリン(このダブルネックは何と自作だそう!)にハーモニカに、とこれは機会があれば、一度見てみたいものです。さあ、そんな頃、真面目な我々は路上で譜面を拡げて打ち合わせを行いました。
しかし、これだけで2時間半をつぶせるわけではなく、そぞろ散策をするわけですが、歩いている間中、吾妻と牧はこれが何回目のクダラナ参加なのか、どこの店で演奏したのか、あの時飲み屋に行った筈だがそれはどこだったか、その頃我々は何歳だっただろうか、とひたすら過去を向いた会話をしておりました。そして始まったC-Moon。
そして終演後はこれが目当てで参加してくるミュージシャンがほとんどだ、という飯坂温泉での大打ち上げ大会。岡地さんはいろいろな方々に挨拶したりで忙しいですが、我々はじょにい氏のいるテーブルに座って、さながらギャングスター同窓会、の様な感じでした。
前列、左から小出さん、町田さん、JOJOさん、小出さんと町田さん越しに見えるのは、パラダイス山元さんと岡地さん。
この後はステージで吾妻のBGMギター大会や梅津さん魅惑のインスト大会、参加者生オケ大会、と楽しい催しで夜は更けていきましたが、余りに楽しすぎて風呂場でひっくり返ったご婦人もおられると聞いております。皆さん、気をつけてくださいね。
2022年11月20日(日)
鎌倉ダフネ
Boppers選抜メンバー・ライヴ
吾妻 光良(Gt,Vo),渡辺 康蔵(Sax,Vo)牧 裕(Bass),早崎 詩生(Apf),
選抜メンバー、という割には代わり映えのしないメンツではありますが、初めて鎌倉の老舗のジャズ喫茶にお邪魔するにあたり、改めて気をひきしめて臨もう、とそういう気概の表れであります。おもいっきりのマチネーですが、本場米国のブルース・クラブなどではこういった時間帯でのライヴも増えている、と聞きます。歌い手、聴き手も含めてブルース業界全体に及ぶ高齢化の影響なのかも知れませんが、健康第一です。多少遠方の方も酔っても楽勝で帰れますので、こぞってご参加ください。
開場13:00 開演13:30
ミュージック・チャージ:3,500円(税別)
「何か、鎌倉の海の近くに出たことあったよな?」
「そうそう、夏だったよ。帰り鎌倉で飲んだ。」
「いつ頃のことだ? 15年前?20年前?」
「いや、もうちょい最近じゃね?」
という牧さんの意見で、スマホのスケジュールを調べると、おお、意外と最近、8年前に由比ガ浜の浜辺のクアトロ、の様な催しで我々と塚本君、そしてペトロールズさんなどで出た覚えがありますが、それ以来。何しろ中央線組はまったく土地勘もありませんので、いちいち、この鳥居は何ですか、この店は観光客向けですか、名物は何ですか、とコーゾーさんを質問攻めにしますが、最後はワシも大船には住んでいるが鎌倉ではないので良く判らない、と逃げの姿勢です。とにもかくにもコーゾーさんの道案内で、11時という早めの入り時間でしたが、迷うことなく定時にお店には到着。
大変由緒あるお店、とは聞いていましたが確かにお店の前の看板もそんな感じ。文字は手書きだと思うのですが、妙に明朝っぽい書体が、さすが古都・鎌倉です。これで丸文字じゃあ雰囲気出ませんよ。え?丸文字なんて絶滅してる?そうかなあ。
リハを終えて13:00開場/13:30開演、お日さまギンギン、となるとちょっと演奏意欲も下がりますが、何とも好都合なことに結構ドシャドシャと雨が降ってまして一切陽射しも店内に入らず、昼なのか夜なのか判らないというやり易い環境でした。
誰かが言ってましたが、ステージの壁にかかっている「DAPHNE」というロゴ(DAPHNEだと恰好良いですが、これがDAFUNE、だと途端に恰好悪いですな)が、新宿PITINNと同様の風格を醸し出しておりました。客席から見ても
そんな風格が漂ってくるわけですが、そんな頃、コーゾーさんは手ぶりをまじえて何を解説しているのでしょうか?良く判りませんが、結構自信に満ちた表情をしているわけですが、それもその筈、
この真っ昼間、しかも鎌倉、という地でのライヴにしてはお店は満杯でした。これは一重に地元のコーゾーさんの動員力の凄さを物語っているわけでして、中央線組のアウェイ感と反比例してホーム感に溢れたコーゾーさん大活躍の午後となりました。そして終了後は、
お孫さん世代の親戚の方と記念撮影。今日はご機嫌目盛りはやらないよお、とか言っていたのですが、子供に変なものは聞かせない方が宜しいのではないかな。さて、終演後はそんなホーム感満載のコーゾーさんに連れられてお隣の大船駅の居酒屋で打ち上げ。何しろ予約してあっからさ、と店に行くとまさかの予約が通っていない状態で、仕方なく座敷での宴会となりましたが、慣れないもので足がシビれてしまい、帰りの電車では疲労の余り爆睡してしまいましたとさ。
2022年11月18日(金)
中野ブライトブラウン
帰ってきたパワポ・コンサート!
小出斉さんの著書「意味も知らずにブルースを歌うな!」が発売された頃から地道に全国各地(?)で続けてきた、パワポで歌詞を見つつブルース/R&Bを飲みながら楽しく鑑賞する、というエスプリの効いたこの企画、今年は中河伸俊さんの著書「黒い蛇はどこへ」が発売されたこともあり、トレンド入り(嘘)とも聞いております。いまや死語か、という話もありますが、プレミアム・フライデー、というぜいたくな時間を、過去素材、新ネタ、都内初公開まじえて、
吾妻光良(The Swinging Boppers / G,Vo)
富山浩嗣(Drinkin’ Hoppys /G,Vo)
の二名で楽しくお届けします。ミニ・ライヴ・コーナーもあります!
開場18:30 開演19:00
チャージ:1,500円+ミニマムオーダー:1,000円
「帰って来た」と聞きますと、吾妻ぐらいの年代ですと「用心棒?」と返してしまいますが、ブライトのミキさん辺りの年代ですと「ウルトラマン?」となるらしく、今回の催しのブライト・ブラウン・オリジナルの宣伝フライヤーはこんな感じに、
「ウルトラマン・フォント」を使って制作されたものとなりました。ありがとうございます。さて、思い返してみると「プレミアム・フライデー企画」の一環としてブライトでこの催しを定期的にやり始めたのは、2016年の年末に小出さんが著書「意味も知らずにブルースを歌うな」の発売記念イベントをここでやった時に歌いながらパワーポイントで次々と歌詞を出していったのがきっかけだった様に思います。それ以来折に触れてブライトでやったのが6回ほど、その他に別府、浜松、金沢などで催してきているので、色々と素材もたまっています。
ですので、ブライトでは初登場の曲や今回新たに作ったプレゼンも加えてご紹介するのは全15曲、もしもアンコールがあればプラス1曲というラインナップ。それにしても今回初めて使ったブライトのプロジェクターが明るさ・発色ともに素晴らしい!さて、そんな状況下で、本番前の吾妻と富山両氏はもう喋る気満々です。
金沢用に作ったこんな曲のプレゼンも、なかなか喋っていて楽しかったなあ。
そりゃあ好きな曲かけて、好きなこと喋ってるんだから、楽しくないわけがないのでございますが、更に本編で喋ったことを踏まえて、ミニ・ライヴもお届けするわけですからこりゃあ、ましてや楽しい。
普段のライヴよりも赤みを抑えた会社帰りのピアノの方にも飛び入りしていただきました。ブライトでやるのは2年ぶりだ、というこのパワポ・コンサートでしたが、プロには時間もありますのでね、また一年経たないうちにやりたいと思っております。ちなみに富山さんも翌日激務だったそうで、いや、資料作成はそのぶん頑張りますからまたやろうね。
2022年11月12日(土)
高円寺JIROKICHI
吾妻 光良トリオ+1
ゲスト:リクオ(Apf,Voc)
吾妻 光良(Vo,Gt)、牧 裕(Bass)、岡地 曙裕(Drs)、早崎 詩生(Apf,Key)
プロ入り後の吾妻を何回も呼んで頂いているリクオさんですが、いつまでも呼んで頂いているだけではいけません。たまにはこちらにお招きして演っていただかないと。大人ですからね。普段とは違ったリクオさんワールドをトリオ+1でお届けできる・・・かな?頑張りましょう。しかしその際、ピアノの早崎さんはどうするんだ、といぶかる方もおられるかも知れませんが大丈夫です。キーボードを持ち込んで弾きます。鍵盤は赤と黒です。あ、ピアニカも吹くな。
開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日4,000円+1Drink
あちゃー、配信が火曜まであるからいいや、とのんびりしてたらそれも終了していて、気がつくと手元に一切当日の写真が残っていない、というテイタラクでして・・・。トリオ+1にピアノ・ロッカーのリクオさんを迎えての初めてのライヴ、というのはもちろん大変、緊張しつつも面白いものでありましたが、よく考えるとピアノの方をゲストに呼ぶ、というのも初めての試みで新鮮でした。早崎さんは普段から自宅の寝床の横に置いてあるという、赤黒鍵盤のキーボードを持ってきて、リクオさんの登場とともにステージ左端のピアノからステージ右端のキーボードに座り替えてライヴを続行したわけですが、これもリハをやって初めて、あ、そうか、ここで座り替えておかないとリクオさんと椅子取りゲームみたいになっちまうな、ということに気づいたわけでして、まこと初めてのことというのは色々あるものです。そう、早崎さんもキーボードでこんなにハモンド・オルガンの音で長く弾いたのは初めてでしょうか。ハモンド・オルガンの音を出すときには電子的にレズリー、という回転スピーカーの回転の速度を変える様な効果を出すことが出来るのですが、これまで早崎さんはそのツマミをいじったことが無いらしく、次郎吉のワオさんから、この速度を時々変えるともう少しハモンドっぽくなりますよ、と指導を受けていました。こんなんで本番は大丈夫なのか、という不安も多少ありましたが、リクオさんと早崎さんが二人だけで演った「機関車」という曲はなかなか好評だったとも聞いております。本番前後のたしなみも盛り上がりましたし、また是非演らせて頂きたいです!
2022年11月3日(木・祝)
秋葉原 炉ばた 石くら
“秋葉原 LIVE DINER 石倉堂”
吾妻 光良トリオ+1-1
吾妻 光良(Vo,Gt)、牧 裕(Bass)、早崎 詩生(Key)
その昔、雑誌プレイヤー・マガジンで編集者をしていた Iさん、会社を退職されて家業の炉端焼き屋さんを継いでらっしゃいますが、最近「石倉堂」という名前でライヴを見ながら居酒屋で飲める、という素晴らしい企画を始められまして、この度出演させていただくこととなりました。人生は数奇なもので、Iさんは吾妻の小学校の後輩でもあります。ちなみにどうでもいいことですが、先輩には中村メイコさんがいらっしゃいます。翌日が平日なので早めの開催、更に終了後、懇親会風小飲み会もあります。
開場16:00 / 開演16:30
ライヴ:3,500円/飲食1,500円(希望者のみ)
行ってまいりました、秋葉原の石くら。何しろ本業が居酒屋さんですので、セッティングからリハを終えた後の控室は、こんなところでした。もうリラックスの極致という感じですね。
そして演奏とその後の懇親会も終えて、店長の石川さんに見送られて帰途につきました。
何だ、それだけか、ずいぶん短い報告だな、とお思いでしょうが、より詳しいレポートは12月号のプレイヤー・マガジンの吾妻の「ブルース・ギター高座」でお読み頂ければと思います。
2022年10月29日(土)
新宿PIT INN
吾妻 光良& The Swinging Boppers
吾妻光良(Vo,G,Arr)牧 裕(B)岡地曙裕(Ds)早崎詩生(P)冨田芳正(Tp,Arr)近 尚也(Tp)名取茂夫(Tp)西島泰介(Tb)小田島亨(As)渡辺康蔵(As,Vo)西川文二(Ts)柴野曜(Bs)
7月の沖縄公演以来のBOPPERSですので、メンバーの名前を忘れない様に、全員記載してみましたが、これが2回目となるピットインです。何しろ、メンバーにジャズ研出が多いこともありまして、憧れのピットインに出られる!というのがお客様はともかくメンバーに大変好評でして、2回目はいつやるのだ、としきりに言われていましたがコロナで立ち消えておりました。しかしこの度、満を持して演らせて頂くことになり、それに際しては公演が昼の部で早めということに加え、「ピットインは2回目だが、ワクチンは4回目が多い」メンバーですので、より安全安心に観覧できるものと思われます。
開場13:30 開演14:00
前売:3,850円/当日4,400円+1Drink
バッパーズとしては、7月の沖縄以来、実に4ヶ月ぶりぐらいのライヴですが久々に演るとなかなか譜面の準備とか機材の準備とか、ましてや昼興行なのでお昼の弁当買い出しとか、更に終演の後の夕方からの打ち上げの予約確認とか、もろもろ装置産業ぶりを痛感するしつらえでありますが、何はともあれ11時にピットインに入ってセッティング~リハを開始。
ライヴハウスとしてはかなり朝が早いケースともいえますので、リハをやりながら照明の仕込みなども並行してやっていただきまして、いや、ご迷惑かけてます、ありがとうございます。そして、何とか過不足無く配給した弁当などを摂取していただき14時には本番開始。久々ではありますが、マスクをしつつ客席から出ていくために入口の外でスタンバイしておりますが、老舗ジャズハウスならではの凛、とした空気が感じられ、ますかね?
まあ、始まってしまえばいつもの感じでありますが・・・、
この日は年末に向かってということか、普段余り演ってない洋楽とか、大昔からコーゾーさんと二人で唄っている「Go Go Go」とか若干珍しい演目も入れてみたりしましたが、寄る年波で歌詞がちとメタメタで”Go”しか合っていない、といった状態で、もうそろそろ歌詞カードをA4からB4にしないとダメかも。
そして、勘の良い方はお気づきかも知れませんが、バリトン・サックス奏者が・・・・、
山口三平が若干体調不良ということもあり、ピンチヒッターで柴野曜さんにお越し頂きました。アラバキ・ロック・フェス、六本木のビーハイブ、に続いてこれで代打をお願いするのは三回目、ということですが、本当にありがとうございます。それにしてもピットイン2回目、ワクチン4回目、ですので、綺麗に2,3,4と揃い踏みしたことになります。(意味不明)そして何故か、満面の笑みの小田島先輩。
吾妻「小田島さん、弁当正解でしょ?キノコ無かったし」(小田島さんはキノコが大の苦手)
小田島「おうおう、良かった良かった。」
吾妻「俺の目利きも大したもんだな。」
牧「あの値段じゃキノコなんて入ってないよ。」
といった会話だった様な気もしますが定かではありません。そして歴史あるジャズハウスですから、名取さんのいつもの語りも、さながらインク・スポッツが降りてきたかの様な静謐な空気に包まれます。決して悲しい挨拶をしているわけではございません。
そして、冒頭に打ち上げを用意している、と書きましたが西島さんは不参加です。その理由はもうひとつやっているフルバンドがこの次の日の昼に伊豆の伊東でライヴがあり、夜にはその前日からの温泉旅行に参加する予定なのです。そしてそのために一度家に戻って車で伊豆へと向かうことになっており、ということはこの日の西島さんはライヴでは素面だったのです。
「飲んでいないと何とちゃんとした人なのだろう」というのが周囲からの共通した評価でした。さて、ライヴも佳境に入り、全員で「カーンパーイ!」とコーラスを叫びます。
やっぱりライヴはこうじゃないと、ねえ。ということで、無事にすべて終了。急ぎ足で通りを渡った居酒屋Dに飛び込んで、楽しむこと二時間ちょい、良い加減に酔った初期高齢者達とその知人の人々が家路につきました。
2022年10月27日(木)
豊橋ハウス・オブ・クレイジー
“Chain The Rockin’ BLUES 3days” day1
リクオ・トリオ +吾妻光良
[リクオ(vo.p)寺岡信芳(b)小宮山純平(ds)]
ゲスト:吾妻光良(g,vo)
名古屋・得三に続いて、豊橋ハウス・オブ・クレイジーさんに、またリクオさんのトリオと一緒に出演させていただけることになりました。お店はこれが2年遅れの25周年、ということであります。ということはお店が出来たのは、1995年ですか? Windows95、とか騒いでいた頃ですねえ。今や、win10とかwin11とかだいぶ数も減っちゃいましたが、まあ、そういう時代なんですかね。次期バージョン・アップの時はWin100ぐらいにして景気を盛り返してもらいたいものですね。あ、無駄話はさておきまして、頑張りますよ。
開場18:30 開演19:00
前売:4,500円/当日5,000円+1Drink
バンドでのツアーは大概は他のメンバーと一緒に動きますので、単身で地方に向かうとなるとどことなく落ち着かないものです。お弁当を食べ終わってのんびりすることも出来ず、何故かパソコンに向かったりして、勤め人時代の出張の様な感じになってしまいます。ただ、こんな心持ちのまま本番を迎えるのは良くないわけでして、気分を切り替えるには本番前のたしなみが一番なのですが、リクオさん達は本番前は飲まないだろうしなあ・・・、と思っているさなか、red clothにいらしていたライターのSさんが、この豊橋の公演に来られる、というので、あ、それじゃ行きましょうよ!と拿捕する約束をしてリハ終わりでSさんと飲みに行こうとすると、何とこの日はそんなにもうライヴの準備も無い、というのでリクオさんとドラムの小宮山さんも事前たしなみに参加される、ということで一挙に本番前から盛り上がりました。写真撮っておきゃ良かったですね。そして始まった本番。
きょうび珍しい「ピアノ・ロック・バンド」というリクオ・トリオは客席で聞いていても無茶苦茶心地よいのですが、そこに混じって演奏できるのもなかなか至福で贅沢な感じです。また、これで磔磔以来二回目、リハも入れれば三度目の顔合わせとなりますので、メンバーの皆さんともツーカーな感じで、
ちょっと緩すぎるのではないか、といったステージ上での歓談も交わされていた様です。しかし、折角豊橋まで呼んで頂いたのですから、ここは頑張らねばなりません。
いやいや、こんなものではまだ頑張り足りない、ということで更に
頑張るわけですが、地元の友人でこの日の写真を撮ってくれたnovさんもおっしゃっていた様に右側にかかっているプロフェッサー・ロングヘアの画が「まあ、何やってんだか」と言っている様にも見えてきます。無事、ライヴも終わり、最後は宝塚調(?)の記念撮影。
着替えも済ませnovさんや、その他ご友人達を急かせて、さあ、ウチアゲに行こう!と店を出ようとしましたが、おおーっと! この日のもう一人の主役、27周年の迎えたハウス・オブ・クレイジー店主のM崎さんを取り囲んで、もう一枚記念写真を。
吾妻もリクオさんもマイクを持っていますが、その意図はよく判りません。
2022年10月23日(日)
新宿red cloth
“新宿コネクション”
吾妻光良トリオ+1/ハッチェル4
/ザ・たこさん
これもかなり回数を重ねてきている紅布での新宿コネクション。毎回ハッチさんとはご一緒しているのですが、これまではハッチ楽団とか、ハッチ・オーケストラ、だった筈ですが、いきなり今回は”ハッチ4″、という名前で出てきます。ハッチさんが四人いたらそれはそれで面白そうです。そして、もうひとつの対バンは何と大阪からたこさん! 福島の大宴会では「すぐに脱ぐ」ことで知られているたこさんですが、さて、この日はどうなることでしょう?
開場17:30 開演18:00
前売:3,500円/当日4,000円+1Drink
さてこれで果たして何回目になるのか判らない、恒例のハッチともう1バンドと我々でお届する red cloth、今回は大阪のJB、と異名を取るザ・たこさん、そしてハッチは、ハッチェル・バンドでもオーケストラでもなく、ハッチ4、という初めて聞くバンド名。
「ハッチよぉ、ハッチ4、って何なんだ?」
「あ、これでツアーに行ったんですよ。」
「いや、そりゃいいけど何故ハッチ4と?」
「ツアーに行くから一番暇そうな4人を集めまして。」
いくら話しててもまったくラチが開かないので、いつもの様にハッチとともにたしなみへと繰り出しました。天気も良いし公園でお茶を飲んだりするのも良いのではないか、と吾妻から提案しましたが、保守的なメンバーはいつも通りで構わない、と「世界の山ちゃん」に一直線に歩いていきます。まあ、ハッチと初めて会ったのも名古屋でしたからこれは致し方の無いところでしょうか。
まあ、ご覧の様に来てしまえばそれはそれで楽しいわけですが。戻ってトップ・バッターはザ・たこさん。激しいリズムと怒涛の様なシカケで場内を沸かせまして、続いてが我々。
ジャズ・ストリート、ピットイン、と続いていますのでいつもよりロック寄りの選曲だった様な気もしますが、まあそうでもないか。続いてハッチ4ですが、ツアー帰りということで結束も固くエンディングのキメなどで猛獣使いの様なふるまいを見せるハッチも怪しさ満載でした。そしてアンコールはザ・たこさんの安藤さんと吾妻がハッチ4に加わって何故か「ALL OF ME」。吾妻はハッチ4のギターの方のジャンゴ・ラインハルト風のアコギを借りて弾きましたが、いやあ、良いギターだった! 一方、安藤さんは歌ではなく、踊りで乱入。
吾妻がいぶかしげな顔をしているのは、コロナ前の福島クダラナ祭りですぐ全裸になってしまう安藤さんがこの時点で既に上半身裸なので、よろしからぬ展開にならないか、と危惧しているわけです。そんな中でもハッチからソロを弾く様に指示が来ると、ギターが大変弾いてて面白い楽器なので、安藤さんのことも忘れて演奏にのめりこんでしまいます。しかし、そのさ中に・・・・、
背後からは安藤さんの魔の手が迫ってきます。吾妻の命運は風前の灯か、という寸前に、
正義の味方のハッチが悪を滅ぼしてくれましたとさ。
2022年10月22日(土)
新宿PIT INN
吾妻光良・藤井康一ブルースセッション!
〜古希な米木さんを祝う会〜
吾妻光良(Vo.G)藤井康一(Vo.Ts)守谷美由貴(As)
板橋文夫(P)米木康志(B)本田珠也(Ds)
ちと最近ご無沙汰しておりましたが、ジャズ・ベース界の重鎮、米木さん(コメキじゃないですよ、ヨネキさんですからね) と久々のピットイン。というのも板橋先生に続いて米木さんも古希になられる、ということで、ここは藤井君と吾妻でブルース・セッションでお祝いしようではないか、という企画です。しかも年齢に加えてお祝いの時間も必要ですので、昼の部、という心にくいしつらえです。
開場13:30 開演14:00
チャージ:3,300円 税込み 1Drink付
さて、昔は結構年に何回か演っていたこのピットイン・ブルース・セッション、米木さんの古希祝いで久々に招集されたわけですが、本田さんや守谷さんとの共演は初めてでもありますので、若干緊張しつつもリハを無事終えて、14時過ぎからの開演です。
そして何はともあれお祝いですから、米木さんのベース・ソロの時は邪魔するなどもってのほか、客席から米木さんへの視線をさえぎることの無いように、低い姿勢で待機します。決して何かを反省したり後悔しているわけではございません。
しかし、こうして邪魔しない様に、という形ではなくもっと積極的に米木さんの古希を祝いたい、という方もいらっしゃいました。それは誰あろう、一足先に古希を迎えられた板橋さんです。二部の冒頭に自らの古希の時に書いたナンバー、「セブンティ~古希」を自ら陣頭指揮を取って熱演されていました。
最初と最後のテーマでは「セブンティー! 古希古希!」という繰り返しのフレーズを歌いながら興奮してくるとピアノを叩き始めるのは板橋さんならではです。
この写真では判りませんが、その興奮ぶりはかなりのもので、ソロ終わりでガッ!という形相で吾妻の方を見る板橋さん、メガネが45度傾いてしまっていて笑いを禁じえません。
ここは負けてなるものか、と板橋さんが拳固でピアノを叩くならこっちはギターに噛みつくまでよ!と良く判らない合戦状態に突入してしまいました。
とにもかくにも、そんな中、古希を迎えられた米木さん、おめでとうございました。若手(?)の4名とブッキング担当の長野のK沢さんで、楽しく昼の部終わりの飲み会を開催してお開きとなりました。
しかし、改めて家に帰ってかなり昔に香港に行った時に買ってきた、香港の「ジャズクラブ」という店のトレーナーを眺めてみると・・・、
凄いですよ、板橋さん。ジミー・ウィザースプーンと並んで名前が載っている!メガネが曲がってますよ、などという失礼なことを言ったのを深く反省した次第です。どうでもいいけど、広東語では「ジャズクラブ」というのは、
「爵士会」と書くのでした。
2022年10月21日(金)
阿佐ヶ谷ジャズストリート2022
阿佐ヶ谷地域区民センター
吾妻 光良トリオ
吾妻 光良(Vo,Gt)、牧 裕(Bass)、岡地 曙裕(Drs)
吾妻の超地元・阿佐ヶ谷では毎年このジャズ・フェスが開催されていたわけですが、コロナの影響で3年ぶり?の全面開催、しかもその前から何故かしばらくお声がけも無かったので、久しぶりの参加となります。へえ、トリオとは珍しいね、という方もおられるかとは思いますが、まあ平日ですのでね、そこはそれ、ウマなりで、ってオヤジ何言ってっか判んねーよ、でっすよねー。とりあえず、場所や時間など決まりましたらまた告知させて頂きます。
会場は2Fの会議室を3室ぶち抜き
1st:19:00~19:45
2nd:20:15~21:00(入れ替え)
前売:2,000円/当日2,500円
阿佐ヶ谷ジャズストリートHP
【限定公開】吾妻光良トリオ@阿佐谷ジャズストリート 2022
さて、ウマナリ、と申しましたが、特段業務上のトラブルなども発生せずに会社を出られたということで告知はしておりませんでしたが、プラス1な人も無事に会場にたどり着き、最初にお客さまに一人増えましたよ、という説明をしてから開演。
さあ、いよいよ演奏を始めようか、という段になってステージ右端にいるPAの女の子が何やら手を必死に動かして吾妻に合図を送ってきます。え?どうしたんだろう?まだ始めちゃいけないのか?といぶかっていると、マスクを外すの忘れてますよ!という注意をしてくださった様ですが、心配には及びません。一曲目はいつもインストなので、マスクをしたまま。2曲目の直前で外す様にしているのです。でもそんな細々したことをステージで説明できませんので、大丈夫大丈夫、と言って演奏スタート。さて、2曲目の歌の直前。
見事にマスクの速取りは成功したか、に見えましたが実は勢いよく取り過ぎてマスク・ストラップも外れて床に落としてしまいました。しかし、阿佐ヶ谷の人は情に篤い。
初老の男性がこれをお使いください、と差し出してきました。大丈夫です、踏んづけていませんので、引き続きこれを使います、と言ってお断わりいたしましたがありがたいものです。しかし、地元にいる安心感からか、妙に尊大な態度を取っている様な場面もあった様で、牧さん相手に腕組みをしながら説教(?)している吾妻はどこかエラそうで感じ悪いですね。
ジャズ・ストリート、ということで若干演目もジャズ寄りにしたつもりではあるのですが、結局最後はガンガン、ドシャドシャに弾きまくり叩きまくり、で終わりました。
来年もまた呼んでいただけるかどうか、はこれはもう神のみぞ知るところでしょう。
2022年10月16日(日)
神楽坂 K.WEST
吾妻光良&牧裕 Duo Live
大昔の吾妻の勤務先の先輩で、ここ最近は「退職者・昼呑みの集い」にも良く参加して頂いているKさんが退職後開いた音楽酒場「K.WEST」も今年で開店4周年になります。過去にも二回ほどこの編成で演らせて頂きましたが、今年もお邪魔いたします。神楽坂は吾妻が少年時代を過ごした小学校の学区でもありまして、お店から徒歩2分の角のところに奥村君が住んでおりまして、その先を曲がったところには増田君の家がやっている、あ、長くなりますので、あとは当日。
第一部:19:00~/第二部:20:15~ 入替無し
ミュージック・チャージ:3,500円,BARチャージ:600円
(残席少なく予約先着順)
K-WESTも4周年、ということは、これで周年ライヴも4回目になるのかな?と手帳を見返すと、ほうほう、一周年の時は弾き語りでやっていて二周年の時は・・・、ははあ、コロナでやってないのですな。そして昨年も牧さんとのデュオでやって今年も同じしつらえ、ということでした。年に一回、というペースですと、なかなかセッティングとかも覚えてないもので、リハを始めてみるとどうにも譜面が読みにくい。店主のKさんに相談してみると、ちょちょい、と天井の照明を動かすと譜面台の辺りが一気に明るくなりました。4年目ともなると、とても昔会社員をやっていた、とは思えないほど店を操る能力が向上しているのが判ります。
ただ、明るくて見やすいのは良いのですが、若干背後よりの真上から照らされているため、吾妻の頭頂部がスイウーなのが、否が応にも目立ってしまう、というのが計算外でした。それにしても牧さんの頭頂部は何の欠点も無く、悔しい限りであります。この日は、ローテーション上「ドブロ」と思いっきりウソが書かれているリゾネーター・ギターを持ってきたこともあって、いつもよりブルース多めのメニューでしたが、昔を思い出してつい力いっぱい弾いていたら・・・、
ギターのピックアップが一個取れてしまい、大変だーっ、と焦って再度装着する、というトラブルなどもありました。そして、この日は吾妻とKさんの会社員時代の先輩の Iさんがお客さんとして来ていて、休憩時間に色々と話しておりましたら、つい昔を思い出してこんな具合に、
笑いが止まらなくなって、演奏を始められなくなる、という更に深刻なトラブルにも遭遇しました。ちなみにこのツボに入ってしまったネタは、昔の会社員時代の後輩のあだ名が「シャケ」だった、ということを思い出してしまったのでした。どこがおかしいのか判らない? でっすよねー。見れば判るのですがね。ということで、5周年も6周年もこんなくだらないネタで笑いたいものです。
2022年10月8日(土)
高円寺JIROKICHI
吾妻 光良トリオ+1
ゲスト:塚本 功(Gt,Voc)
吾妻 光良(Vo,Gt)、牧 裕(Bass)、岡地 曙裕(Drs)、早崎 詩生(Apf)
さて、ゲスト無しの9月に続いては、阿佐ヶ谷在住の超個性派ギタリスト、塚本さんをトリオ+1に初めてお招きしてのマンスリー・ライヴです。塚本さんはギターももちろんですが、歌がなかなか味わい深く、その繊細な世界にどちらかといえば大味なトリオ+1でどう取り組んでいくか、なかなか面白いことになりそうな日です。配信もあります!
開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日4,000円+1Drink
16:00に集合して、我々だけの曲をちゃちゃっ、とさらってから16:30過ぎから塚本さん部分のリハに入ります。ええ、そんなんで間に合うのか?と思う方もおられるでしょうが、ほぼ一か月弱前から塚本さんとメールのやりとりをして、全10曲程度の譜面は既に全員に行き渡っておりますので、まあ若干タイトとはいえ、18:00過ぎには全曲のリハを終えて、トリオ+1の面々は前回のたしなみの時に「一休」の一年有効会員券をゲットしておりますので、そこで悠々とたしなんでから本番に突入であります。
お、牧さんがコントラバスとはお久しぶりだね、と思われる方もいるでしょうが、7月のマンスリーはお休みでしたが、8月、9月、と天候に恵まれずエレキベースでの対応となったのでした。実際にどんな天候だったのか、気象庁のページで調べてみると・・・、
10/8 20.9度 くもり 最大風速 2.2m
9/19 30.8度 雨 最大風速 5.8m
8/13 28.5度 雨 最大風速 4.6m