2025年2月1日(土)
ビルボードLIVE大阪
吾妻光良& The Swinging Boppers
そして2月にはこれまた毎年お世話になっているビルボード大阪にBoppersでお邪魔します。
「あれ?ビルボード大阪は4月じゃなかったっけ?」
はいはい、確かにここ数年、4月にお邪魔しておりましたが、だからと言って前例踏襲が良いとは限りません。政治の世界では、改革改革、という言葉がやたらと出てきますが、我々の様なドンバにおきましても日々切磋琢磨して改革を断行していく中でバンド活動を前に進めていかなければ皆さまの負託は得られません。というわけで、2025年は初の試みとして2月に大阪で演らせて頂きます。それってそんな大したことか?という批判も真摯に受け止めたく思います。
1st stage open 15:30 / start 16:30
2nd stage open 18:30 / start 19:30
料金、券種など詳しくは下記を。
2025年1月25日(土)
阿佐ヶ谷 Oilcity
小出 斉 一周忌ライヴ
ローラーコースター
山崎よしき(Ds)、小町 正明(B)、早崎 詩生(Kb)
和田 耕太郎(Harp,Vo) with 吾妻 光良(G,Vo)
時の経つのは速いもので、小出斉が急逝してからもう一年か・・・、と遠くを見つめてしまいます。年末のローラーコースターOilcity公演の時にも、吾妻が唄ったある曲が、そもそも大元はどのブルースマンが唄ってた曲だったんだろう? というのが判らなくなって、ああ、以前は小出に聞けば一発で疑問が氷解してたのに、これからはそういうわけには行かないんだなあ、というのを痛感しました。一周忌、という名前ですと、つい暗くなりがちにも思いますが、そうではなく、皆さんそれぞれ小出の思い出などを心に詰めて参加して頂ければな、と個人的には思います。
開場18:30 / 開演 19:00
チャージ 3,300円 (+2ドリンク)
この日来られた方々は言うまでもなく、それぞれに小出との思い出を持った方々ですが、もうそれはそれは満杯で、エレベーターの前にも人がいて、ステージは見えないながらも聞いている、そんな状況でありました。一年は速いねえ、などという言葉が、もうあちこちで取り交わされる中、先ずは小出が亡くなる直前まで一緒に演っていたメンバー4人でステージに出てリーダーの山崎さんのご挨拶からスタート。
若干の笑顔も見受けられまして、そりゃあ、考えると寂しいことは寂しいですが、昨年のこの会の様な沈痛な状況ではありません。先ずはコータロー君が先導してモーレツ速いインストからスタート。
何曲か演ったところで、早崎さんが思い出を語るコーナー。
さほど悲しい表情ではないものの、お話の中に最後に小出と会ったのがこのオイルシティーの外の道端で別れた時、という話には、ああ何かつい最近のことなのになあ、と思ってしまいます。コータローさんの話は、小出と最後に話した電話で、つい最近出たアルバム、”In Memory Of Hitoshi Koide”の再発の話になり、今更出してもなあ、と小出が言ってた(笑)、という秘話も紹介していました。
続いて吾妻が呼ばれましたが、ステージが狭いので出て行くのもなかなか大変ではあります。
折角ですので、小出の18番、ロバート・ナイトホウクの”Moon Is Rising”をアイヴォリー・ジョー・ハンター風にちと甘口目で唄わせていただきました。
なかなかそう簡単には身動きが取れませんのでステージ・ドリンクの受け渡しも他のメンバーに協力して頂きました。
さて、休憩をはさんで二部に入るとローラーコースターの4人に、ゆかりのメンバーが次々と加わっていく、というスタイルに変わりまして、先ずしょっぱなは、1976年当時、「第二期ローラーコースター」で小出と一緒にギターで加入していた橋本亮氏。
彼も「プロ入り」したのかどうかは定かではありませんが、最近、活動も増えつつある様で何よりです。続いては何と四日市からやって来たトビー前田氏。
詳しくは言えませんが、某レ〇タカ▲業界の三重県地区の会長を務められておりまして、巷では「ジロキチのアルバイトから頂点へと上り詰めた男」と呼ばれております。この日はやはり小出の18番の”Bad Boy”を披露。どんどんと進みまして、続いては山室俊介先輩。
小出が亡くなる前に最も頻繁にライヴを演ってたのはこの山室さんや、ベースのもっちゃん達でございまして、噂によるとその辺りの音源も近いうちに陽の目を見そうだとか・・・・。さて、一人ずつ紹介していても時間ばかり経ってしまう、ということなのか、次は一挙に二名、清瀬の爆弾男・伊藤正純氏とやはり第二期ローラーコースターのベーシスト、永田ドンベー氏。
というわけで、まだまだ小出の知り合いで楽器を弾かれる方々も来られていたかとは思いますが、とりあえずこの日はこれぐらいの方々にご登壇頂いて、最後は4人と吾妻で締めくくりました。
終了後は見に来られていた妹尾みえさんなどもまじえて、狭い円陣を組んで小出の話やブルースの話、来ていない知人の話、などをしながら夜も更けていきました。
2025年1月13日(月・祝)
高円寺JIROKICHI
吾妻光良トリオ+1
ゲスト:下田 卓(Tp,Vo)
2025年のトリオ+1のマンスリー・ライヴは、カンサスシティ・バンド、下八、バンバンバザールのサポートなどで八面六臂で活躍中の下田先生をゲストに迎えて幕開けさせていただくこととなりました。ジャンプ/ジャイヴとクダラない話が大好きな下田さん、正月から縁起の良いライヴになるのは必至であります。しかも三連休の最終日かあ・・・とお悩みの貴方や貴女! 何と夕方からの公演ですので、翌日仕事でも辛くなーい!あと、記載はしておりませんが、ギターもたしなまれるので、そんなコーナーがあっても面白いかも。また、色々な知人の悪口もどんどん出てくる・・・かも?
開場16:30 開演17:30
前売:3,700円/当日4,200円(+ドリンク)
2025年最初のトリオ+1のマンスリー・ライヴは、早めのスタートということもあって、爽やかな昼下がりに集合してリハに臨む、までは良いものの、リハが終わってもまだ16時を過ぎたところ、これはひょっとして近隣の飲み屋さんもまだ開いてないのではないか?という危惧もありましたが、丁度お向かいの「極楽屋」さんが開いたばかりの様で、ゲストの下田さんをまじえて新年会、という感じで飲み始めて17時過ぎに次郎吉に戻りますと、正月対応ということで開演時間を早めたのが良かったのか、多くのお客様にお越しいただきまして、ありがとうございました。先ずは我々、トリオ+1だけでスタート。
年頭ということで、オーケー、今年はこんな感じで行くぜ!といった一曲から始めるのが王道なのかも知れませんが、特にそういうことも無く、ビバップ・ナンバーのA Cent And A Halfから始まり、間の喋りも「今年の抱負」とかの前向きな話ではなく、50年前に土砂降りの雨の中で酔っぱらいを助けた話、とかいつもとほぼ変わりません。 唯一何か変わったことがあるとしたら、暑い時にしか弾かないスチール・ギターを真冬も真冬、この新年の一発目から使った、ということぐらいでしょうか。
レオン・マッコーリフの Santa Fe という曲を演りましたが、やはり唄いながらスチールを弾くのはなかなか目線がギターの方に向かないので難しいなあ、と新年から反省しきりでした。そして一部の最後にインスト Blue Monk に乗ってゲストの下田さんが登場します。
下田さんは、しつらえとしてはビシッとジャケットを着てキメているのですが、何でしょうか、どうにもこうにも腰が低い登場の風景であります。
吾妻が一体、何に対して拝んでいるのか良く判りませんが、我々と下田さんは割と似た様な環境、似た様な世界で動いているにも関わらず、何かこれまでこうしてガシッと共演する機会が無かったのは不思議です。ああ、人生は数奇なものじゃのう、ありがたやありがたや、ということで拝んでいるのかもしれません。さて、登場して1曲目は我々も演っているファッツ・ウォーラーの”I’m Crazy ’bout My Baby”
「これはいわば、あの娘にほの字、という曲で」
「ほの字、というのは今、通じますかね?」
「あ、じゃあ、あの娘にぞっこん」
「ぞっこんも言わないっすねえ。」
「あ、最近の子はこうやるらしいですよ。」
「そ、それはいったい・・・?」
「ほら、指先だけ切り取って見れば💛型に。」
「うちのバンドでは、カネの意味ですね。」
ちなみに客席からは、「古いぞー」というヤジも飛んでいましたが。というわけで、ゲスト・コーナーも快調にスタートいたしました。
しかし、今回は下田さんとの初のガチ共演ということもあって、後日じっくりと配信映像を見直してみました。すると、このトリオ+1でのマンスリー・ライヴと配信も相当長く続けておりますが、なかなか普段目にしない様な映像に出くわしました。出演者の後ろにマイクスタンドがある、というのは当たり前の話ですが、それが何と、
デビルマンの様に、角になっているではありませんか。下田さんといえば、ハッチ・ハッチェルと「下八」というユニットをやっていますが、以前ハッチからこんな話を聞きましたが、
「ハッチは良く子供達の前で演ってるよね?」
「はいはい、あれも面白ぇもんでございまして」
「そういうのは下八で出たりもしてんの?」
「いや、やってないす。子供が怖がるもんで。」
こういうことを言ってたのかも知れません。違うかな? そしてこの日のハイライトは、コロナ禍のさ中に東京都の小池都知事から発せられた言葉が曲になったもの。
「小池さんが言いました、『東京アラート』と」
「ありましたねえ。何が起きましたっけ?」
「都庁とレインボーブリッヂが赤くなって」
「それだけでしたっけ」
「はい。でもこれ、ムード歌謡の題名ですよね」
ということで、下田さん的にも我々と演るという意味ではこの日のハイライト、我々としても史上初めて挑戦するムード歌謡楽曲、「東京アラート」を心して演奏させていただきました。
また、「ホワイ・ドゥ・ユー・ドリンク・ソー・マッチ」というバラードでは一部のリベンジとして再びスチールにも挑戦させていただきました。
やはり楽器が見えてれば弾けるんですけどねえ。さて後は、絵柄的には余り変わらないので割愛しますが、なかなか快調のまま終わった2025年冒頭、下田さんとの夜でありました。今年もまた色々とご一緒する機会もあるかと思いますが、宜しくお願いします。
2025年1月11日(土)
ビルボードLIVE東京
吾妻光良& The Swinging Boppers
ゲスト:EGO-WRAPPIN’
毎年こうして年の初めにビルボード東京でライヴを演らせていただける、というのもこれまた本当にありがたいことでございます。おまけに2025年は何と1月11日!しかも大安の日!更にこの日は鏡開きの日でもある、というまことにめでたい日取りであります。ということで、ビルボードさんのご厚意もありまして、この日を「新アルバム”Sustainable Banquet”リリース記念ライブ」ということにしても良いですよ、というお言葉も頂きました。何だよ、そんな触れ込みなのに毎年と同じじゃねえか、と言われない様にですね! 何とエゴのお二人にもゲストとしてお越し頂けることになりました! これでもう「いつもと同じ」などとは言わせません。え? 他力本願じゃないかって? でっすよねー。
1st stage open 14:00 / start 15:00
2nd stage open 17:00 / start 18:00
料金、券種など詳しくは下記を。
そんなわけで、2025年初ライヴはおめでたく東京ビルボードで幕開けですが、入口には何とお花が飾られておりまして・・・・、
そう、NMNLのポスターを作っていただいたタワーレコードさんと、「誰もいないのか」を二ヶ月ほどかけて頂いたNHKラジオ深夜便さんからお花を頂きました。おめでたい、というよりはありがたいことです。いや、そうはいってもまだおめでたいこともありまして、そう!広島の時の西島さんに続いて昨年秋に小田島さんも古希を迎えられたのですが、まだバンドでお祝いをしていなかったので、リハ終わりの楽屋で贈呈式。
リハ終わりでワラワラしていて余り贈呈式っぽい絵柄ではありませんが、おめでとうございます。この後は各自、持ち込みの昼弁当を食べたりして過ごすわけですが、ひと昔前までは全員分が6000円代で買えていたお弁当と飲み物もこの日は初の9000円超え! 物価高はヒタヒタと我々にも押し寄せてきております。
さて、そうこうしているうちに開演となりまして、吾妻の登場はいつも通り客席から。
使用ギターはもう6~7年前にホロ酔いの正月の楽器店でつい買ってしまった激安のジャズマスター・モデル。昨年の暮れにガッタントンの鳥羽さんと話していて、そういえば最近余り使ってないですね、と言われ、なるほど!と思ってこの前日に貸していた冨田さんから返却してもらったのでした。見た目はいいですよね。
この日は一応レコ発、ということですが、一部、二部両方見られる方もおられるので、なるべくバラエティに富んだ選曲を、ということで一部の一曲目はこのギターのままで「最後まで楽しもう」
正月ですから、いつもより多く回している気もします。そう、正月といえば演らないわけには行かないのが、新盤にも入れた「正月はワンダフルタイム」客席の皆さんとともに新年をコトホいで柏手を打ちました。
やけに整然としているので、この写真は直前のお客さん込みのリハーサルかも知れません。ちなみにこの後の大阪BBは二月一日ですが、旧暦だと余裕で正月ですので演らせていただく予定です。ご来場の方々は今からイメージ・トレーニングをお願いいたします。続いては今年も名取さんの語りの力が凄まじい「昼寝のラプソディ」
周りのメンバーの表情を見ると以前より慣れてきた様にも見受けられます。そしてお待たせしました、ゲストのEGOのお二人の登場!
やはりビッグバンドにゲストが入るというのは何とも華やか。前作でよっちゃんに唄って頂いた「Misty」と今作で参加して頂いた「Boogie-Oogie」の二曲を怒涛の様に演奏していただきました。
そしてこればかりはどうにもこうにも致し方の無いことではありますが、そんなゲスト・コーナーが終わってしまうとステージ上は灯が消えた様な寂寥感に包まれます。
カメラマンの龍ちゃんの記憶によると病気の話か何かをしているところらしいですが、情けないですね。しかし、盛り下がっているわけには参りません、SNS全盛時代の不条理を唄った「Gumbo de X(元Twitter)」で盛り返しを図ります。
新年、ということでジミヘンの霊でも降りてきたのでしょうか、吾妻はギター・ソロ中に、ここは顔面で弾いたら良いのではないか、ということを思いついて、突如こんな弾き方に。
何らかの効果があったのか無かったのか、は一切検証できておりません。終盤に入りますと、小田島さんの古希のご報告をさせていただきまして、
そのまま「Let Your Hair Down」の流麗なサックスのイントロにつながる、という綺麗な演出でありました。
一旦、袖に引っ込んでアンコールは再び、EGOのお二人も招いて、まだ明るい六本木の空をバックに
明るい「L-O-V-E」で締めくくらせていただきまして、このままの感じで楽屋で記念撮影です。
休憩をはさんで二部は二階席から登場しまして、
登場後の一曲目は「打ち上げで待ってるぜ」
プロモーション・ビデオ撮影の記憶はまだ新たなので、途中ギターを横にしてT・ボーン風に構える、というのは覚えていたのですが、分厚いフルアコではなく、ペナペナのソリッド・ギターなので、いったい何をやりたいのか判らない結果となりました。この他にもこの曲の中には、僅かながらとはいえキメの振り付けがあったのですが、
そちらの方は二人ともすっかり忘れてしまい、ほぼ棒立ちのまま唄っていました。続いては「俺の薬はデカい」。曲を始める前には、各自服用中の薬の話などに興じております。
さて、我々も年齢を重ねてきた中で、色々な知恵も身に付けているわけですが、「出来ることは出来るうちにやる」というのもそうしたひとつと言えましょう。その教えに従って、二部にも演ったのが「正月はワンダフルタイム」。
一部と二部、どちらの柏手が良かったか、は、はっきりとは判りませんが。さて、そんな頃これはいったい吾妻の足元で何が絡んでしまったのか、というと、
そういうことではなくて、このあとゲストのお二人がステージに上がってきて、並ぶすき間を作っているところです。こういう作業は苦になりません。何しろ40代の頃まで現場で機材の台車などを転がしており、高校の友人達からは、同級生が日本を動かしている時に吾妻は台車を動かしている、と言われたこともあるぐらいです。
ちなみにヨッちゃんのこの衣装ですが、服の周りに多数の粒々が浮かんでいるのが判るでしょうか?お正月にNHKのEテレの科学番組などを見ていた吾妻は思わず「素粒子ドレスだ」とつぶやき、別の同種の番組を見ていた早崎は「そもそも時間というものはですね、シュレディンガーがですね・・・」などと語り始めましたが、誰も聞いておりませんでした。そんな素粒子もビックリなヨッちゃんの熱唱と森さんの熱演でゲスト・コーナーも大盛り上がりのうちに終わり、
二部のラストは以前から演っている「誕生日には俺を呼べ」。客席に今日、誕生日の方はおられますか?と尋いたところ、見事に一人該当者がおられ、そうかぁ、300人ぐらいの方々が来られていたとしたら、一人いてもおかしくはないな、確率って凄いなあ、と思いながら、その方に向けて唄わせていただきました。どうでも良いですが、この日の二部の演目は、「俺のカネどこ行った?」、「俺の薬はデカい」、「俺達、相性いいぜ」、「誕生日には俺を呼べ」と全12曲中4曲に「俺」がつく、ということでいかがなものか、という批判もありました。時間も深まりましてこの時間のアンコール、さすがに夜のとばりも降りたなか、再びEGOのお二人に登場頂きましたが、一体何がそんなにおかしかったのかは、すっかり忘れてしまいました。
二部の最後には、「おもて寒いよね」をヨッちゃんとのデュエットでお届けしましたが、六本木の寒空になかなか似合っていたのではないでしょうか?
当初は終わる時間も結構遅いし、その日はいいよぉ、という意見もありましたが、アルバムの一曲目でああ唄っているのに行かない、というのは無いんじゃないか、ということで近隣の中華屋さんで打ち上がりました。
ライターの今井姐さんにもご参加いただきまして、楽しく夜は更けてまいりました。
2025年1月5日(日)
心斎橋BIG CAT
新春!南吠える!!
[出演]木村充揮 / 吾妻光良 / 三宅伸治 / 中村キタロー / 有吉須美人
/ 高木太郎
〜木村くんとゆかいな仲間たち〜
2025年は正月から木村さんが毎年企画されているセッションに参加させていただくこととなりました。よくご一緒する方も初めてお会いする方も、久々にお会いする人も、といろいろですが「ゆかいな仲間たち」の名に恥じない様に、笑顔を絶やさぬ様な気持ちで行きたいと思います。まあ、でも外国の方からすると日本人がえへらえへらしているのはどことなく不気味に感じる、とも言いますから程度問題ですかね。
開場17:00 開演18:00
前売:5,500円(自由席 +1ドリンク600円)
1月5日から大阪に演奏に行く、というのも数年前では信じられない様な出来事です。数年前でしたらスーツとかを着て、どうもどうも先年中はひとつ今年もまた旦那様よしなに、的な挨拶回りをやっていた様な気もします。まあ正月、ということもありますので車窓から富士山なんかをのんびり眺めたりしているうちに大阪に着いて、チョー久々のBIG CATに。木村さん、三宅さんとは良くご一緒しますが、キタローさんと高木さんとは初めまして、アリヨさんはどうやら20年以上前にシュガー・ブルーのセッションで会って以来、ということになりますが、先ずはテーブルを囲んでどんな構成で演るのか、を決めてから、実際の音出しです。全員共通の土台がありますもので、リハもスムーズに終わって、本番までの間、楽屋で出前を取って食べる、ということになるのかな、と思ってカレーライスを注文したところ、木村さんと三宅さんはどこぞに嗜みに行かれる、というので、大変地球に厳しい行動ではありますが、カレーは食べずにご一緒させていただくこととしました。といってもカレーは捨てたわけではなくて、ウチアゲに持って行くということになりましたが。で、向かった先は何とサイゼリヤ。
テーブルには白ワインのボトルがありますが、実は最初は三宅さんが、マグナム・ボトル1.5リットルを注文されようとしており、いやいやいや、旦那さま、それは飲みすぎでございましょう、ということでこの750ミリリットルのボトルになったわけです。
「吾妻さん、プロ入りしてライヴ増えました?」
「ですね、去年は大体、80本ぐらいで。三宅さんは?」
「ええと僕は、225本でしたね。」
「えええ!? ニヒャクニジュウゴォ??」
2024年のカレンダーを確認してみたところ、すべての土日と休日を休んだ平日の数がまさに220ちょいですが、昨今は働き方改革とかがいろいろありますので、こんなに働かせたら管理職が怒られて下手をすると会社の社長がつかまってしまいますので、間違いなくサラリーマンより働いていることになります。ただご本人もさすがにこれは「演りすぎ」という認識で2025年はちょっとペースを落とされるそうです。たしなみながら色々な話を聞きましたが、今回笑ったのは木村さんが何故かCharさんと間違われただけでなく、仕方なくサインをしてしまった、という話で世の中にはまだまだ信じがたい出来事があるものです。戻って始まったライヴは先ずはアリヨさんのピアノ、そしてそこに木村さん。
お正月ですのでいつもより、カンパーイ、にも目出度い感じが漂っております。続いてはここに三宅さんが加わりまして、
若干ステージにもカラフルな感じが加わります。で、ここで木村さんが一度退場して、代わりに吾妻が登壇いたしますと、
まあ、座り位置が決まっているので仕方無いのですが、何か三宅さんとの間がやけに空いてしまっていて、仲が悪いのではないか、などと誤解されやしないか、というのが気にかかります。そこで、
そんなことはありませんよ、さ、さ、旦那様、おひとつどうぞ、と新年っぽいお酌タイムなども取り入れてみました。そしてこれ以降は全員勢ぞろい。
一応、全員で頑張ってコーラスをつけたりもしながら
最終的には正月らしく盛り上がって終わりました。
今年もひとつまた宜しくお願いします、と全員でご挨拶をさせていただき、
ステージ袖でも記念撮影。
打ち上げはなにわブルース・フェスでもおなじみのSORAで行われましたが、結構既にワインが回っている状態でしかもそこにピアノがある、となるとこれはもう当然の帰結として、
こんな風景が始まってしまうわけですが、更に米国在住のピアニストに伴奏をさせて唄う、という
暴挙にまで至ってしまったのは、ちょっと2025年初頭の反省材料とした方が良いのかも知れません。
2024年12月31日(土)
新宿PIT-INN
2024〜2025年末スペシャルライヴ
19:00〜20:00 菊地成孔〜スガダイロー〜秋元 修
菊地成孔(Sax)スガダイロー(P)秋元 修(Ds)
20:15〜21:15 永武幹子 TRIO
永武幹子(P)織原良次(Fletress B)吉良創太(Ds)
21:35〜22:35 渋谷 毅 ORCHESTRA
渋谷 毅(P,Or)峰 厚介(Ts)林栄一(As)津上研太(Sax)吉田隆一(Bs,Fl)松本 治(Tb)石渡明廣(G)上村勝正(B)外山 明(Ds)
22:55〜24:10 本田珠也 プレゼンツ 吾妻光良・藤井康一 ブルースセッション
本田珠也(Ds)吾妻光良(Vo,G)藤井康一(Vo,Ts)守谷美由貴(As)板橋文夫(P)米木康志(B)
いや、その昔は年越しのセッションというのも数多く催されておりましたが、最後に出たのは20代の頃でしょうか。それから早40年弱、何とひっさびさのオールナイト年越しセッションに参加させていただくこととなりました。いやあ、歳だからもうとんと夜に弱くなっちゃいましてねえ、と断るか、というのも一瞬頭をよぎったのですが、板橋先輩も米木先輩も出られるのに、眠くなるから、ということで断れますか? 断れないっすよねー?電車も夜通し走ってるんでしょ?ということで頑張ります!
開場18:30 開演19:00
4,400円(1ドリンク付)
東日本ジャズ界のフィクサー、K沢さんから「ええと、22時頃に来てください。リハはありません。」という連絡を頂いて、改めて考えてみるとPIT-INNに22時に入るのは造作もないことですが、じゃあ帰りはどうなんだ、ということが気になりネットで調べると、ほう、12:10に終演したとしてその後の下り電車は1:19新宿発。これには絶対間に合うな、と安心材料を入手してから、楽屋代わりのピットイン向かいのスタジオに入ると先ずは打合せです。一応、この日のセッション・リーダーは本田さんですので、どんな感じでやりましょうか、と尋ねるともういつも通りで構わないけれど、一点だけ、カウントダウンの12時前には一旦、必ず曲をストップしてほしい、という要望があり、なるほど、それではどこでも止まれる曲が必要だね、と藤井君と相談して12時直前はストレート・ブルースでアップ・テンポの「レット・ザ・グッド・タイムズ・ロール」を演ることにして、オープニングの曲は板橋さんのインストで「板橋ブルース」あとはこれに即して吾妻と藤井君の曲を適宜散りばめていく、ということで方針も決まって、いざ本番。
ピットインの店内はいつもよりも客席数を減らして、後ろ半分ぐらいが立ち席になっていましたが、これはイベントを通して途中入退場自由、ということに対応するためと思われますが、そのおかげもあって破滅的な混雑ではなく、座れはしないものの、割とゆったり見られる感じでした。
そう、お気づきの様にこの日の米木さんはウッドベースでして、いやあ、大晦日の終夜営業電車にウッドベースを抱えて乗る、というのもかなりシビれるなあ、と思い、米木さんも1:19の電車で帰られますか?と尋ねると、何と車で来られているそうで、そうか!そのテがあったか!と一瞬思いましたが、あ、でもそれじゃ飲めないな、ということにも瞬時に気がつき、1:19電車作戦はゆるぎなく実行されることとなりました。で、この日、一つ誤算だったのは、
正月といえば、イメージカラーは赤と白、また、正月といえばフォーマル、という二つの点に着目して赤いギターに白シャツ、赤ネクタイ、でいかにもコトブキっぽい感じになるのではないか、ということでこういう服装にしたわけですが、改めてこう見るとバンドに一人だけ忘年会帰りのサラリーマンが混じっている、という雰囲気がどうにも強く意図した通りにはなりませんでした。サラリーマンに見えない白シャツを一枚購入する、というのを今年の目標にしても良いかも知れません。細かい話ではありますが。さて、そんな中でいよいよ近づくカウントダウン。カウントダウンの瞬間の写真などあれば良かったのですが、どうにも入手できず、それより数分前の写真しか無いのですが、
何か時計らしきものを眺める藤井君、その表情を必死に読み取ろうとしている吾妻、というのが見て取れるでしょうか?一方、左端ではそんなカウントダウンなんか関係ねえんだよぉ、といった風情でピアノを叩いておられる板橋さんがカッコ良いです。そんなこんなで新年を迎えて藤井君が「ルート66」を唄っておしまい、の筈がアンコールを頂いて、それでは、と吾妻が「スウィンギン・オン・ザ・ムーン」を唄って今度こそ終演、楽屋で記念撮影となりました。
時計を見れば判る様に、この時で1時10分前。ですので吾妻はゆるりと新宿駅に向かいまして、総武線のホームに着いたのが、1時10分ぐらい。さぁて、どこら辺りから乗る、え? 乗るにしても、もう少し前に、あ、すみません、あ、ごめんなさい、ちょっと、通っていいですか? な、な、なんだ、何なんだ、この人の渦は? ということで、何とまーったく予想もしていなかった大混雑・大混乱の総武線ホームでして、どうやら8割ぐらいは外国から来られた方々の模様。まったく状況は飲み込めませんが、飲み込んでいる場合じゃあなくて、乗り込む場合ですので、朝の通勤ラッシュ並みにガガガ、と車内に突撃をかけて何とか身体が浮きそうになりながらも帰路につくことが出来ました。途中駅で降りる方々がほとんどいなかったので、おそらく高尾山とかにご来光を見に行くのかな、という気もしますが、真実は判りません。ひとつだけ確かなのは、米木さん、車で大正解です。電車だったら乗れなかったか、ウッドベースはペシャンコになっていました。
2024年12月29日(日)
吉祥寺MANDA-LA2
加藤千晶とガッタントンリズム
加藤千晶(pf.vo) 鳥羽修(g) 高橋結子(ds) 藤野“デジ”俊雄(b)
Aketa Mino(tp) 橋本”kids”剛秀(t.sax) 中尾勘二(tb)
*ゲスト:吾妻光良(vo.g)
今年もガッタントンの皆様にはずいぶんとお世話になりましたが、今年最後のご奉公ということで「年末運行」に搭乗させていただきます。前回の次郎吉公演に向けてのリハーサル時には、新語の「ディフィハラ」(ディフィカルト・ハラスメント=加藤さんの書く譜面が難しすぎるのはバンドメンバーへのハラスメントなのではないか、という意味)まで飛び出したガッタントンですので、この日もどんな演目が予定されているのか、今から気になるところではございます。まあ「終わり良ければすべて良し」とも言いますので、その辺りを汲み取った選曲をして頂け・・・ますよね?
開場18:30 開演19:30
この年末もガッタントンさんに混ぜていただくこととなりましたが、怖れていた様な難しい新ネタとかも無く、吾妻としては比較的平穏な、余裕のある形でリハを終え、いつも通りキッズさんと鳥羽さんで一階の居酒屋さんでたしなんでから本番がスタート。
すると、ステージ下手には「2001年宇宙の旅」のモノリスを思わせる様な黒い物体が置かれているわけですが、そこには何故か「気にしないでください」という文字が。後ろの中尾さんが無茶苦茶、気にしている視線を送っているのが何ともいえない雰囲気を醸し出しております。まあ、それは一旦置いておいて、一部は手慣れた曲、ずいぶん久しぶりの曲、取り交ぜて順調にガッタントン・ワールドを展開していきますが、途中「あたらしいうた」の曲紹介の中で加藤さんから、
「この曲は私の中では『ブルーハーツ』の引き出しに入ってるんです」
という発言があると、場内はガッタントンにブルーハーツがあったのか、ということで一時騒然としましたが。まあ作者には作者で無ければ判らないニュアンスがあるのでしょうか。
で、二部に入りますと、ついに先ほどのモノリスの全貌が明らかになりました。
そう、先日の「ディフィハラ」(ディフィカルト・ハラスメント)の語源ともなった、「雲行き道行き」という曲のコーラスの受け答えが余りに難しいため、こうしてお客さまにも見える形でカンペを用意したわけです。で、本番は
こんな形で加藤さんが、いまここですよー、と指し示しながら皆さんにコーラスを促すわけですが、さあ、これが功を奏したのかどうかは、楽団員の皆さんの表情から読み取っていただければ、と思います。
そして吾妻は二部の3曲目から登場させて頂きましたが、一応正月らしく、ギターも含めまして白と赤のカラー・コーディネートで臨みました。
また、細かい話ですが、来たる新年に向けてこんなミニ門松も用意させて頂きました。
昨年も正月飾りをギターにつけたのですが、まだ正月になっていないのに、こんなにぎにぎしいものを飾って良いのだろうか、という自問自答もあり、それでは、と今年は若干地味目にしております。
で、冒頭に「比較的平穏な」と書きましたが、加藤さんとのデュエットの中には結構慣れた曲もあったりしますので、こうして表情をつけながら唄える曲もあったりします。
ちなみに加藤さんにとっては吾妻とのデュエット曲はどの引き出しに入っているのでしょうか?「ヒロシ&キー坊」の引き出しではないか、との説が濃厚でしたが、せめて「バービーボーイズ」の引き出しにはしてほしいものです。しかし、バービーボーイズは、
こんなに苦しみながら譜面と歌詞を追ったりはしていないと思いますので、難しいかも知れません。
そして今年もやってきました、加藤さんの無茶ぶりコーナー。今年は、
メンバーが持ち寄ったお客さんへのプレゼント品がこんな具合にありまして、
この中から二品を選んで、その商品を宣伝するCMソングを二班に別れて制作して優劣を競う、というもの。先ずはチーム分けのためにジャンケン。
ジャンケンの結果、加藤さんと中尾さんなどが所属する左側チームがミニ・シンセサイザーのCMソングを、そしてキッズさんと吾妻などが参加する右側チームが小さなパーカッションのCMソングを作ることになりました。それぞれのチームが三分ぐらいで相談して概要を固めます。
出来上がったCMソングをお客様の前で披露するわけですが、結局中尾さんの朗読力の圧倒的な力量で加藤さん/中尾さんチームの圧勝で終わりました。
というわけで2024年も脱線・脱輪事故も無く運行終了したガッタントン年末運行でした。
記念撮影があるとは知らず、吾妻は既に哺乳類色のシャツに着替えてしまいましたが、ご容赦ください。ちなみにミノさんと加藤さんの哺乳類っぽい写真はこちら。
2024年12月22日(日)
阿佐ヶ谷 Oilcity
吾妻光良& ROLLER COASTER
オープニングアクト:はいからぼ〜いず、アーチー、
トッチー & サミー
小出氏の亡き後、ローラー・コースターの3人は色々なゲストを呼んで活動を再開していますが、今回は吾妻が呼ばれることとなりました。いくら何でも「&」をつけるのは威張り過ぎじゃねえの? 「妹尾隆一郎 & HIS ROLLER COASTER」じゃあないんだから、という気もしますが、「HIS」がついていないぶん、大目に見ていただけますでしょうか。Oilcityはきちんとした形で出演させていただくのはこれが初めてですが、まあ地元ですのでシマみたいなものですね。Oilcityのすぐ下にあるお店ではセリとか良く買います。
開場18:30 開演19:00
チャージ 4,000円(+2ドリンク)
16:30入り、ということで、家を16:10に出て洗濯屋さんに寄ってから充分間に合うOilcity、ああ、近いって素晴らしい、とかみしめながらリハがスタート。20年前ぐらいは本当に良く会ってましたが、こうして4人で演奏するのは、かなり久しぶり、というか、これまではずっと小出がいたわけですから、この4人だけ、というのは何とも不思議な気分ではあります。リハを終えて中華屋で夕飯を食べて(飲むのは吾妻と小町さんのみなので)会場に戻るか、というとお店が狭いために、他のバンドを鑑賞する様な場所も余り無いため、喫茶店で時間をつぶすことになりまして、やることの無い吾妻と小町さんは結局、ワインボトルを一本空けてしまいました。そしてお店に戻って、ライヴがスタート。
あれ、早崎さんは欠場か?というとそんなことはありません。
え?いったいどういう位置関係になっているのだ?と思うかも知れませんが、こんな具合です。
これもちょっと判りづらいので、全景を捉えた写真で見ていただくと、
こんな感じで早崎さんはほぼ客席内に埋没している様な形であります。吾妻はそんな早崎さんに救いの手を差し延べている、わけではなく、空になった赤ワインのお代わりをバトンリレーで受け取っているところです。早崎さんの左後ろには何やら見慣れた写真が・・・、と思うと、
そうです、お店に常設されている小出氏の遺影を背負って早崎さんが演奏している様な形になっていました。何か、背後から「弾き過ぎだよ」とか「そこは上がらないよ」とか声をかけている様な感じがします。中華屋と喫茶店のハシゴでドラムの山崎さんとも久々に沢山喋りました。
「山崎さん、体調はどうですか?」
「ああ、悪いよ。」
「え、悪いんですか?」
「うん、良くはならないからな。」
とかなり否定的なニュアンスではありました。確かに以前、復帰ライヴを見に行った時にはちょっと足元がおぼつかない感じでどうなのかな、と思っていましたが、リハも本番も、いざドラムを叩くとあの山崎流シカゴ・シャッフルは健在で、まったく心配無用、な感じでした。そして、こちらは牧さんが体調不良の時に2回ほどトリオ+1でトラもお願いした小町さん。
この写真はちょっと渋めの表情をしていますが、最近は早崎さんとともに木曜日のブライト・ブラウンのセッション・デーに足しげく登場しているらしく、まあ良く考えたら小町さんも遥か昔から妹尾さんやベラさんといった大御所たちと演奏してきているわけで、ある種「リジェンド」ともいえるわけですが、そんな人物が横に座って飲んでいる、という状況に驚いた若者達(?)からは何と「会いに行けるリジェンド」としてあがめられている、という話でした。ブルース業界にも色々な変化が訪れているのですなあ。話は変わって、吾妻のこの日のギターは一年の最後に今年の所有ギターの稼働率をチェックしてみたところ、まずい!まだ三回しか使ってない!と判明したテレオリンを投入しましたが、余り使っていないこともあり、とっちらかってくると弾き方が無茶苦茶になりがちです。
そしてアンコールでは、別に本人から許可を貰ったわけでは無いのですが、何故か私のところに流れて来た小出氏の遺品であるシガーボックス・ギターを使って、学生の頃は良く唄っていたけれど、近年はほとんど演っていないマディの”You’re Gonna Miss Me”を唄わせていただきました。
慣れないギターなので装着がなかなか大変なのですね。ということで無事に終わって全員で記念撮影。
ということで、来年の1/25(土)にはハープのコウタローさんもまじえて、「小出斉一周忌ライヴ」をここOilcityでやることになりましたので、お誘いあわせの上、お越しください。
2024年12月21日(土)
高円寺JIROKICHI
吾妻光良& The Swinging Boppers
特に新盤発売記念でもない私服の年末ライヴ
ニュー・アルバムを出して各方面からの取材などのありがたい話も多々ありましたが、ともすると平常心を忘れがちな年末でもあります。ここはこれも毎年恒例のホーム・グラウンドJIROKICHIでの私服の気取らないライヴを演らせていただきましょう。洋楽も色々と演りたいですし、すっかり時代の中で取り残されてしまった曲なども改めて演ってみたいものです。私服も各自どんなものを着てくるのか興味がありますが、まあそれが見どころか、と言われるとそんなことは全然無いわけでございます、ハイ。
小田島さんが都合により欠席となりました。そこで、昨年もご登場いただいた斎藤哲郎さんにアルトの代打をお願いしました。
更に山口三平も体調を崩しまして、欠席させていただきます。代打としては以前、ピットインに参加していただいた柴野曜さんに来て頂くことになりました。
開場18:30 開演19:00 30分早め!
前売:3,700円/当日4,200円(+ドリンク)
「気取らないでいつものままの君でいなよ」と”Let Your Hair Down”で唄っていたのはルイ・ジョーダンでしたが、我々も、アルバム発売も関係無いいつものままの年末の私服次郎吉公演でした。
それにしてもずいぶんと気取ってないねえ、というのも当然、これはリハの写真であります。でもそれにしてはやけに気張って唄ってるじゃないか? そうなんです、次郎吉の音しワオさんのPAが気持ち良くて、つい100%で熱唱してしまうのでした。そして事前告知にありました通り、この日、代打をお願いしたのが、アルトの斉藤さんは昨年のこの年末次郎吉で、そしてバリトンの柴野さんは昨年のピットインで来て頂きました。
かけつけていただき、ありがとうございました。で、リハが終わり、たしなむ人はたしなむ、楽屋にいる人は楽屋にいる、と個人の自由を尊重した上で休憩時間が終わるといざ本番。
さすがにリハよりは格好がついているでしょうか。この日の吾妻のギターは「打ち上げで待ってるぜ」のプロモVで使用した韓国製グレッチのブルース・デラックス。プロモVはあてぶりでしたが、ちゃんとT・ボーン・スタイルで弾けるんだぜ!とここぞとぱかりにアピールさせて頂きました。
次郎吉の楽しさは音もありますが、各メンバーの互いの距離感の近さ、という要素もありまして西島さんがソロを吹いていると、
名取さんが驚きの表情を浮かべて見入っています。『凄い、古希なのにこんなに吹けるのか』なのか、『凄い、あんなに飲んでても吹けるのか』のどっちなのかは良く判りません。久々に演る様な気もしますが「高田馬場」の途中の「煮込みが80円」というところの振り付けもバッチリ決まりました。
ふと思いついて、この歌詞のモデルになった店のモツ煮込みの値段を調べてみたら何と今では、80円ではなくて350円でした。4.4倍かあ、ま、タバコほどは上がってないですかね。この様にただ、やりたい曲をやる、というコンセプトのこの日、もう昔の曲過ぎて何を唄っているのか判らない、と揶揄される「刈り上げママ」も演りました。
「刈り上げママって何のことか判らない、んだと。」
「まあ、そりゃそうだろ。」
「ところがだ、今また刈り上げが流行ってる様だ。」
「本当かよ?」
「間違い無い。ダブルストップという髪型らしい。」
「・・・・・?」
「ツーブロック、じゃないか?」
「あ、そう?」
非常に視野の狭い断片的な知識で話しているので良く判りません。そんな中、新作からの曲は二曲だけでしたが、そのうちの一曲は「昼寝のラプソディ」。名取さんの語りが炸裂しておりました。
ちなみに昨年、牧さんの代打でベースを弾いてくれた龍ちゃんはこの曲の語りのところで、衝撃を受けて譜面が追えなくなってしまったそうです。快調にライヴを続けていると突然、客席に鳴り響くケータイの音が。
「お客さん、誰か携帯鳴りっぱですよ。」
・・・・・・
「あ、オレだ。」
お客さんへの濡れぎぬだったことが判りました。しばらくすると今度はギターから何かが落ちます。
どうやらギターのヴォリュームつまみが取れてしまった様で、うろたえていると湖から女神様が、ではなく、客席から歌手/ピアニストのK藤C昌さんが、「貴方が失くしたのは金のツマミですか、銀のツマミですか」とお声がけしてくれましたので、「金のツマミです」と答えてことなきを得ました。
すると今度は最近には珍しく弦が切れまして・・・、
そう、物価高で弦も前ほど頻繁に変えてませんからねえ。これも歳末のいち風景でしょうか。
といった中、いろいろあった2024年でしたが、皆様への感謝の意を込めてアンコールは「ほんじゃね」をお届けしました。
終了後、西島さんは、家が遠いし古希だし、打ち上げには出ずに帰るよ、ということでひと足先にお店を出て行かれたわけですが、階段を上がっていく時に柴野さんが見事な介護で、
とも見えますが、どうもお疲れさまでしたー、と言ってるところであります。フェイクニュースとかはこうやって出来るのかも知れませんね。だいぶ写真では少なく見えますが、残ったメンバーで打ち上げ。
それがしばらくすると、あれ、去年もこんな風景があった様な・・・・、
何はともあれ、ご来場の皆様、そして今年ご来場いただいた各地の皆様、ありがとうございました。
ピアノの上にワインを乗せているのがちとけしからんですね。
2024年12月19日(木)
神楽坂K.WEST
R&Bパワポ・コンサート
並びにミニ・ライヴ
吾妻 光良、富山 浩嗣(解説、G,Vo)
前回、名古屋の今池オープンハウスで催したこの企画。久々にやると楽しいなっ!と富山君と盛り上がり、師走ではありますが、以前からお声がけのあったK.WESTでやらせていただくこととなりました。そりゃあ、好きな曲かけて好き勝手に喋ってるんだから、そりゃあ楽しかろうよ、というご意見もありましょうが、折角音楽鑑賞酒場でやるんですから、ご来場の皆様も是非積極的にその喋りの輪の中に入ってきていただくのも楽しいのではないか、と今から夢想しております。あ、ちなみに名古屋・今池での内容とかなりダブると思いますので、もしも連続して見に来られる方がおられましたらご留意ください。(1名様ぐらいしか思い浮かびませんが)
開場18:00頃? 開演19:30
チャージ:2,500円+Drinks
先日のオープンハウスでの盛り上がりが忘れられず、急遽店主にお願いしてブッキングさせていただいたK.WESTでのパワポ・コンサート。タイトルは「K.WEST 師走に響く R&B」。
パワーポイントの扉絵はネットに落ちていたのK.WESTの店内写真をあしらったもので、その映像がスクリーンに投影されているその外側には現実のK.WESTの風景がある、という一種シュールレアリズムというかだまし絵的な世界が、形而上学な雰囲気を醸し出しておりますが、そんなことは関係無い、と既に笑う気満々の二人であります。当初はオープンハウスの素材をそのまま神楽坂に持ってこようとしていたのですが、資料を整え始めるとだいぶ様相も変わってきまして、この日のテーマとしては吾妻と富山君がおりますので、ビッグバンド・ブルースから派生していったR&B、といった流れで進めさせていただきました。ということで歌詞が笑えるクリーンヘッド・ヴィンソン。
そして本論とは関係ないのですが、Hoppysの新年会で行われたという「素人空耳アワー大会」で見事、グランプリを獲得したというアルトの近藤君の作品、シル・ジョンソンの”Ode To Soul Man”などもご紹介しました。
ご興味のある方は原曲を探して、頭から26秒目辺りを上のスライドを見ながら聞いてください。
まあ、他にもいろいろな曲を流したのですが、今後の開催のネタばれになってしまってもいけないので、この程度にしておきますが、短めのこの二部構成を終えたあとは、ミニ・ジャイヴ・セッションのコーナーへ。
先日のR&B紅白歌合戦の余波なのか、この日もどちらが先に唄うか、ということでまたまたジャンケンで始まりました。何しろ「ミニ」ですので、アンプもミニ、ギターも軽いもの、衣装も着換え無し、ということで二人とも、ああ、ええ気持っちゃ、と風呂に入ってる様な表情でのライヴとなりました。
とかように、小労力、省エネで開催可能な催しなので、東京近郊で開催ご希望の方、いらっしゃいましたら、是非お声がけください。温泉地等も大歓迎です!
2024年12月12日(木)
高円寺 楽や
Special Duo
照本 史(Vo,Key)、吾妻 光良(Vo,Gt)
& Guest 田村 エナ (Vo,Perc)
さて、今年は既に4回目(?)だったかな、四半期に一度、という感じでお届けしておりますこの楽やでの照本さんとエナさんとのDuo & Guest。もうまさにクリスマスですからね、コーラスで演ってみたいあの曲、この曲、いろいろと浮かんで参りますが、ギリギリになって、ああっ、ま、間に合わないっ、じ、自転車操業で、ということにならない様に早め早めの準備を心がけたいものですが、そういう殊勝な気持ちがあったら本来自転車操業などにはならない筈なんですが、何故なんでしょう、人生って不思議なものですね、と言ったのはひばりさんでしたか。知らんけど。
開場19:00 開演19:30
チャージ:1,000円+オーダー+投げ銭
ほぼ三か月に一回で定着してきたこのセッションですが、季節はクリスマス、他のライヴではなかなか出来ない女声込みの3声ハーモニーが出来る、ということで、あの曲やろう、この曲もやろう、あとこんなのも、とメールのやりとりをしているうちに、えええ、そんなのやったことあったっけ?いやいや、大昔だけどやったことある、と記憶力合戦みたいになってきましたが、何とかリハで思い出したり、エナさんにあっては初めて合わせてみたり、で何とか格好がついた状態でこれも定番のタコ焼き屋さんに行ってから迎えた本番。
何を話しているのかは判りませんが、腕組みをしている照本さんがいかにも「いやー、しかしまあね」というセリフを喋っている様にしか見えないのであります。あ、ちなみに今回の写真もいつも通り肥後さんにすべて撮っていただきました、ありがとうございます。そしてこれも何が起こったのか一切判らないのですが、
いったいこの二人の目線の先に何があるというのでしょうか?角度的に考えるとマスターのテツさんの顔とかを見ているのかな、とも思えますが、何かそんな局面ってあったっけかなあ? しかも何となく驚いている様な感じが何とも不思議です。例えばテツさんが突然大声で「実はね、オレ、カツラなんだ。」と言ったとしたらこういう絵柄になるかも知れませんが、何も言わなかった様に思いますし、そもそもカツラじゃあないと思います。まあ、そんなこんながありつつ、二曲二人だけで演った時点ですぐにエナさんを呼び込み。
いきなり3人とも唄っていますね。そう、曲順会議で明らかになったのは、この日の時点で3人でコーラスが出来るという曲が11曲!いやあ、全曲コーラスまであと数歩、というところまで見えて参りました。この日新しく取り上げたのが、有名な「ホワイト・クリスマス」ですが、さすがにやり慣れていないこともあって、
エナさん以外は自分の音を探したり維持したりするのに懸命な余り「煙突さん、苦しそうですね」的な表情になってしまっています。え?ジジイ、何言ってんのか判んねえよ?良いんです、知ってる人だけ判ってくれれば。しかし苦あれば楽あり、いや、苦あれば笑あり、ということのでしょうか、3人とも何かやたらと笑っておりました。
女子高生じゃないんだから、何もこんなに笑わなくとも、と思うのですが、
ま、年始も近いので笑う門には福来たる、ということで。このセッション、ハーモニーともう一つ意外に大変なのが譜面の整理でして、それでは、と次の曲を演ろうとすると、あ、譜面が無い、という状態がしばしば訪れます。
ほらほら、照本さん!そこそこ、今、その二枚下にあったよ!などという指摘合戦もあったりします。とまあ、寒い冬に温かい感じでお届けできたコーラス大会、次回は更に演目を増やして挑みたいものです。
次回は年明け3/28(金)、という話も・・・・。
2024年12月11日(水)
中野BRIGHT BROWN
R&B紅白歌合戦
吾妻 光良 & JOJO澤渡(ともにG,Vo)
さあ、年末といえば紅白歌合戦、しばらくご無沙汰しておりましたが、JOJOさんと二人でとにかく二曲ずつ交代で歌い倒していく、というこの催しも4回目です。前回、本番前にたしなみに行ったお店での体験がBoppersの「誰もいないのか」という曲に発展したことは記憶に新しいことであります。毎回言っておりますが、勝敗はございません。バード・ウォッチャーの方にお願いして客席の皆様を数えていただく、ということもやりません。年末でお忙しいかとは存じますが、お隣の方とも語り合いつつご覧になれる小音量のライヴですので、師走の息抜きに是非お気軽にお越しください。
開場 19:00 開演 19:30
チャージ 2,500円 ミニマム・オーダー 1,000円
第4回目、ということで、事前のリハもさっくりと終わり、さてたしなみに行くのはスマホでバーコードで注文する店か、それともロボット給仕の店か、という前回と同様の選択肢となり、まあ、スマホを使われるのもしゃくだからロボット屋にしようか、と行ってみたらびっくり!何とロボットの歩行速度が前回来た時の4倍ぐらい、といっても過言ではなく、店内をロボットが爆走しながら食べ物や飲み物を運んでいました。そのうち人にぶつかって事故になったりしないだろうか、と二人で心配しておりましたが、まだまだ2024年問題からは目が離せそうにありません。そして開演ですが、この催しにはこの段取りが欠かせません。
うわあ、負けたーっ!とこの後、吾妻がリアクションするわけですが、負けたからどうなんだ、というのは一切無いので、そんなリアクションをする必要も無いのですが、ついつい人間の性、というやつなのでしょうか。で、これに続いて本編で唄われる曲ですが、正直を申しますとちょっとはリハーサルをやっている曲もあります。ありますが、全体の曲数の中で言うと決して多くはありません。で、いきなりぶっつけ、という曲も多々ありますが、ともにブルース/R&Bブームをくぐり抜けてきた世代ですので何もリハや打合せをしなくともこんな具合に、
つい合ってしまう、という局面も多々あります。で、何しろ二人だけですので、何とかしてバリエーションを持たせようと、お店のギターを借りてチューニングを変えて弾いてみたり、
ならばこちらは、とカズーを吹きながらギターを弾いてみたり、
そっちがそう来るなら、こっちは久々のボトルネックだ!と応戦してみたり、
最後は生ギターなのでシールドが無いのを良いことにチョー身軽な感じで客席に乱入。
お客さんもあきれて見ておりました。
というか、これは富山君でしたな。次回は夏開催ぐらいを予定しております。
2024年12月8日(日)
三鷹バイユーゲイト
吾妻 光良トリオ+1-1
年の瀬といえばこちらも恒例のバイユーでの岡地さん抜きのトリオ編成ライヴ、何と今年はお店も19周年だそうです。そうかあ、2005年創業なんですねえ。吾妻とか牧さんは49歳、そうか、厄年だったわけですね。あと、アメリカの大統領はブッシュの二期目だったそうですよ。よもやねぇ、トランプが返り咲くとはねえ。ちなみにこの年の流行語大賞は「小泉劇場」だったそうで、いつの世も想定外、ということが起きて来たわけですね。だからトランプ再選、ということにもうろたえず、しっかりと年末なりの演奏をお届けしたいと思うものであります。
開場18:30 開演19:00
料金:3,000円 (+1ドリンク)
バイユーも19周年かあ、2005年って何してたかなあ、昔の手帳見たら思い出せるけどそういうもの捨てないから断捨離も進まないわけでありまして、もう忘れたことはそれはそれで良いじゃないか、という気もしたりしますが、そうは簡単に忘れられない出来事も人にはあるもんでございまして・・・、
「いやあ、でも吾妻さん、あれから10年ですよ。」
「え、あれとは・・・? あ、そうなんだ!」
そう、バイユーが隣の店の火事をもらってからはや10年、いやあ、そう考えると時の経つのは早いものであります。一時は存続もどうなのか、と危ぶまれていましたが、すっかり三鷹のジュークジョイントとして地域の人々が集うお店としてゆるぎない地位を築いております。確か、あの時出火したのは焼肉屋さんでしたが、この日は先ずもって出火の可能性が無さそうな「冷奴」だの「おつまみチャーシュー」だのを頼んで隣の日高屋でたしなんでから、本番に突入。地域に根差したお店だけあって、ありがたいことに多くの方々にお越しいただきました。
いや、地域の方々だけでなく、昔からの知り合いH美さんなんかも遥か御殿場の方からお越しいただきまして、ありがたい限りです。
我々はといえば、そういつもと変わったところは無いのですが・・・、
こうして三人で並んでみますと、そう!昨年のこのバイユーでのライヴの時は突然、牧さんが不調に陥って詩生さんと二人でライヴに臨み、途中堀池君の応援なども得て、何とか乗り切ったのでありました。いやあ牧さんの体調が戻って何よりではありますなあ。そして何よりも牧さんは、この日、60代最後の年齢に達したのです!おめでたいことであります。さてそんな頃、この日吾妻が使用したギターはBoppersも結成45年、ということにちなんで先日のインストアで使ってみたら意外に良かった、所有ギターの中では最も古い1972年に購入したテスコのEP-4Tというギターでなかなか弾きやすく音も良いわけですが、さすがに古いものなので、
演奏中に弦が引っ掛かって動かなくなる、というアクセントに見舞われました。まあ、1972年に買った時には既にネックの指板が剥がれていたぐらいの状況でしたから、もしそれが10年目だとしても1962年生まれ。62歳というわけですから、人間と同じでどこかちょっと調子の悪いところが出てきても仕方ありません。旦那さん、大丈夫ですかい?という感じで隣からのぞき込んでいる詩生さんの表情がなかなか良いですね。
ライヴの方は、クリスマスの歌やら火事の歌やらを織り交ぜてとんとん拍子に進んでいきまして、さて、アンコール、いつも通りの練り歩き体勢であります。
まあ、会場は違っても演者が同じで楽器が同じ、更に撮影者も同じだからなのでしょうか、先日のインストアの時とほぼ同じ様な写真となってしまいました。
しかし、さはさりながら、牧さん復帰、今宵は誕生日、いやあ良かった良かった記念、ということで、練り歩きの曲はジミー・ラッシングの唄った「グッド・モーニング・ブルース」、サンタさん、サンタさん、俺の願いを聞いてくれ、クリスマス・プレゼントは要らないんだ、ただ、健康だけをおくれよ、本当は彼女を連れ戻してくれよ、という歌詞を一部改変~日本語化してお届けしました。そして、演奏が終わってステージに戻ると、
何と店主の粋なはからいで、牧さんへのバースデイ・ケーキが贈られました。一応、古くから誕生日にはケーキのローソクの灯を消す、という習わしがありますが、5類とはいえコロナへの備えに怠りない牧さんとしては灯を吹いて消す、というのには抵抗があるらしく手であおいで消そうとしますが、
しぶといローソクで、なかなか消えません。でもまあ、誕生日のローソクが風前の灯、というのも何とも縁起が悪そうですから、これぐらい消えにくいものなのでしょうな。ということで背に腹は代えられず、吹き消し作戦に。
いやあ、良かった良かった。
そんな頃、先日の自転車操業~HP更新大幅遅延、の際に痛感したのは、すぐに更新に取り掛からないと写真をどうやって入手すべきか、で非常に困る、というのを痛感しまして、この日、もし写真をお持ちの方、いらっしゃいましたら、是非ご提供を、と呼び掛けたところ、テディさん、という方がご自分のSNSのリンクを送ってきてくださいました。
その後も多くの方々からお写真、いただきましてありがとうございました。もうちょっと簡単にファイルとかを当サイトに送ってもらえる仕組みにしても良いのですが、何かとんでもない写真とかを送られても困ってしまいますから、難しいものです。もし何か考えつきましたらまたお知らせいたします。
2024年12月1日(日)
お茶の水
disk union Jazz TOKYO
「Sustainable Banquet」
発売記念イベント
「今夜も大いいトークス」
公開録音&サイン会
【出演】吾妻光良
パーソナリティ:渡辺康蔵/島田奈央子
そしてタワーの翌日には、お茶の水のディスクユニオンさんでこれまた発売記念ということで、コーゾーさんがインターネットでやっているラジオ番組「今夜は大いいトークス」の公開収録とサイン会が行われます。お茶の水のディスクユニオンさんといえば、今をさかのぼることまさに50年前、このJazz TOKYOとは別の場所にありましたが、予備校に通っていた吾妻が毎日覗きに行っては、知らないブルースマンのレコードを手に取ってこれは買うべきだろうか、やめた方が良いだろうか、と日々悩んでいた懐かしい土地であります。そんな懐かしい話も交えての秋の昼下がりになれば、と思いますが、あ、もう12月か、冬ですな。
開場:13:45/収録開始:14:00~
アルバムお買い上げ、またはそのレシート提示で観覧できる様です。
詳細は下記で。
して、翌日はCD発売記念回ということで、コーゾーさんが島田奈央子さんとやっているインターネット・ラジオ番組「今夜も大いいトークス」のお茶の水ユニオンでの公開録音とサイン会でありました。
CD山積みに加えて、吾妻著書、「ブルース飲むバカ」なども陳列していただきまして、これまたありがとうございました。本番前にCD売り場をひとわたり見渡しているうちに”Henry Red Allen 1937-1941″という持っていないCDを中古で650円で見つけまして思わず購入、やはりレコード屋さんは楽しいですね。収録自体はまあ、写真を撮りましても3人が写っているだけでWeb映えしないと思いますので特に載せませんが、インターネット・ラジオでどなたでも聞けますので、また公開になったらお知らせしましょう。そうこうしているうちに無事収録が終わりましてご来場の方々との記念撮影。
そしてそのまま会場はサイン会へとしつらえを替えます。
長時間座りっぱなしだったせいもあるのか、コーゾーさんは口癖の「ヨッコイ庄一」という掛け声をかけながら、吾妻は「おっとっとー」とよろめきながら座り替えようとするとつい前傾姿勢気味になってしまいまして、
気がつくとまたまた謝罪会見風になってしまいましたとさ。
2024年11月30日(土)
渋谷タワーレコード6F
「Sustainable Banquet」
発売記念イベント
“吾妻光良とSwinging Jivers”
吾妻光良 Gt,Vo/渡辺康蔵 Vo,Sax
早崎詩生 Pf/牧 裕 Ba
これまでもこんな具合にタワーさんから発売記念イベント、ということで何回もお声がけをいただいておりありがたい限りですが、12人のフル編成で出演したことは確か一回だけだったかな? ということで、今回も選抜メンバー、と言っても別に予選を勝ち上がってきたわけでも何でもないメンバーで短いライヴを演らせていただきますが、99%、新アルバムに入っている曲は演らない、もしくは演れないと思いますが、是非渋ブラついでに気楽に立ち寄っていただければ幸甚でございます。
「イベント参加引換券」「整理番号付き入場券」
の交換開始時間:14:40
交換場所:6Fインフォメーション横
開演時間:15:00
Boppers絡みのタワー・インストア、というといつぶりなのだろう? 5年半ぶりのアルバムだ、と言われているからなあ、とこのページの「もっと昔の過去の公演」を調べてみると、おお、本当だ!前回は2019年の6月!本当に5年半前か!インデ、おっとっと、ネイティブ・アメリカン嘘つかない、ということわざ(?)を思い出します。5年半前も大変お世話になった記憶はあるのですが、今回はそれにもまして、何しろNo Music No Lifeのポスター用にこんなノレンまで作っていただきまして、頭が下がります。
実はこのノレン、撮影終了後、使わなかったもう一つのヴァージョンまで含みバンドでもらい受けまして、折角の機会なので、会場に持って行ってみるか、とあててみたところ、
おお、このステージに合わせて作ったのではないか、というぐらいピッタリはまりました。楽器の音出しや配置の確認などを済ませ、楽屋で20分ほどくつろいでいるうちに本番スタート、ありがたいことに大変多くの方々に見に来ていただきました。
レコ発、ということで、我々4人に加えて前作に続いて録音を担当してたもらったミキサーのTさんにもPAで出動して頂きました。
とはいうものの、我々は新作からの曲を中心にお届けする、ということも出来るわけはなく、4人で時々やっている”Swingin’ Jivers”で演奏している曲を中心にお届けしました。
とは言いましても、あ、Boppersの曲ならやんねえよ、嫌なら帰ってもらったっていいんでぇ、などという木で鼻をくくった江戸っ子の様な対応だけで良いのだろうか、と思いをめぐらす歳にもなってきましたので、結成45年という時の流れの中ですっかり古びてしまった曲、というのを代表して「刈り上げママ」を4人で演奏しました。
確かに当社比66%減の人員で演っておりますので、ショボいことはショボいのですが、この小編成もなかなかに趣き深いものがあり、今後も機会があればやってみるか、みたいな話にもなりました。
予定演目を終えて、ステージから降りていこうとすると、かすかに拍手が聞こえてきたので、おっ!鳴り止まぬうちに!とステージに戻って、無理矢理アンコールに突入。
折角なのでもう一曲Boppersのレパートリーから、となると、ここはもう小編成でも行けるのはあの曲しかあるまい、と「ゴミの日来るまで」をご披露、客席に出張っていくのはもうお約束です。
こんな激しい曲ではないと思うのですが・・・・。
2024年11月10日(日)
高円寺JIROKICHI
吾妻 光良トリオ+1
ゲスト:澤部 渡(スカート)
以前、新宿のレッド・クロスでご一緒した澤部さん、終了後にお店で飲んでいて(澤部さんはお飲みにはならないのですが)何故かホイホイと決まってしまった、我々の次郎吉マンスリーのゲストに出て頂く話でございます。現時点(9月末)では何の曲を演奏するかまったく何も決まってない、という状況でして、言ってみれば何だろう、異種格闘技というのかな、モハメッド・アリと猪木かな、という気もしますが、そんな変なことにはならないだろう、という自信があります。だって澤部さんがきちんとしておられますからね。ちょっと他力本願ですかね?
開場18:30 開演19:30
前売:3,700円/当日4,200円(+ドリンク)
初めてゲストにお迎えする澤部さん、我々だけで前日に自主トレ的リハはやったものの澤部さん、怒り出したり帰ったりしないだろうか、と若干の不安を抱えつつもリハがスタート。確かにそれは難しい局面や気の抜けない局面もあるのですが、うーん…、頑張って精神集中が出来ていれば何とかなるのか?といった仕上がり具合で終了しまして、とりあえず、最近良く通っている中華屋さんにたしなみに行き、宅録少年からシンガー/ソングライターとなったという澤部さんのこれまでのお話を聞かせていただいたり、途中から加わった奥様とも話させていただき、さあ本番!者ども、いまこそ練習の成果を見せるのだ!という段になったところで、いきなり牧さんが譜面をすべて楽屋に置き忘れまして、
人間ベース・スタンドとなってお待ちしておりました。とはいうものの、そうした練習の成果はほぼ二部に表れるもの、一部はほとんど我々のレパートリーなので平常心、という感じであります。
龍ちゃんの送ってくれた写真を見ると何か吾妻が牧さんに相談している様な写真もあるのですが、いやあ、何があったのかはまるで覚えておりません。
長いつきあいの中で判断するに、この笑顔は誰かの悪口を言っていることによるものではないか、とも思うのですが真実は判りません。一方こちらの写真は、
当方はまったく覚えが無いのですが、龍ちゃんによると、吾妻が間違ったキーで曲を始めてしまい、4小節ぐらいは何とか続けたものの、結局破綻してやり直しに至った、ということらしいのですが、そんなことあったかな?さあ、そしてついに澤部さんの登場です!
いいですねえ、大物感満載です。そしていざ曲が始まると、
皆、いつになくガッツリと譜面も見ながら適度な緊張感で澤部さんを支えます。ソロが回ってきた場合もそれはそれで頑張らせていただきました。
よーしよーし、順風満帆か、と思いきや・・・、
「あれ?イントロ、俺から入るんじゃね?」
「いや牧さん、全員カウントで入ることに」
「だよな?だよな?俺、間違ってないよな?」
まあ、これぐらいの事故で済んで何よりでした。そんな頃、ステージ下手側では譜面とにらみっこをしながら、ここはキーボード、ここは生ピアノ、と孤軍奮闘している赤い人がおりました。
実はこの日は詩生さんが大活躍でして、普段ギャンギャンとブルースを叩きまくる彼ですが、実はボサノバなどの構造にかなり詳しく、吾妻の理解を越えたコード進行がどういった理屈で成り立っているか、どう捉えるべきか、というのを説明してくれたりもしておりました。いや、澤部さん、この詩生という人間はこう見えてもなかなかの能力の持ち主でしてね、とホメ殺しをしている情景です。
また曲の合間には岡地さんも、譜面を見ながら次の曲を懸命に思い出したりしている光景も見られました。
岡地さんといえばブロッサム・ディアリー(詩生さんは何度も「ブロッサム・ダイアリー」と発音してました)の曲で吾妻がおっかなびっくり小さな音でコードを弾いていると、そんなものはやめてもっと堂々と自分の相撲を取った方が良いです、との進言もあり、後半はなるべくいつもの様な演奏を心がけました。
で、何とか二部もあと一曲で終わり、という段になり、ここまでうまく行ったのは、直前になって、やはり事前リハをやるべきだ、と主張した私の功績が大きいわけだが、とちょっと威張り気味の吾妻でしたが、
背後の岡地さんの(あーあ、また始まっちまったよ)という表情がなかなか味わい深いです。そしてアンコールは澤部さんからのリクエストで、Boppersの「あの娘のうちは千葉より向こう(俺の部屋から二時間)」を二人で熱唱して締めくくりました。
久々に頭と精神力を使ったライヴでしたが、唯一無二の澤部メロディに存分にひたれた楽しい夜でした。是非、また今度お手合わせ、お願いします!
2024年11月9日(土)
下北沢 BASEMENTBAR&THREE
SOUL BOOK 2024-東京-
吾妻光良トリオ+1,青谷明日香,
The Out(中沢ノブヨシ/ 竹内朋康 / 大神田智彦 / 江川ゲンタ),
P.A Rhapsodies,the Tiger,大冒険,
ミートザホープス,EMILAND
元ズクナシ、現EMILANDの衣美さんからのお声がけで、SOUL BOOK 2024-東京-という催しにトリオ+1で出演させていただくことになりました。”-東京-“とあえて入っているぐらいですから、”-大阪-“というのもありまして、こちらはもう10月5日に開催されている、というわけですね。出演メンバーを見ると大阪の方はほとんど存じ上げない方々ばかりでしたが、東京の方は、ああ、江川ゲンタさん! 宮古島ではお世話になりました、P.A. Rhapsodiesのお二人は別府以来でしたか? 若手のthe Tigerさんも9月にご一緒予定するばかり、ちょっと時制が変ですが、要するに知り合いが多くて良かったな!という今日この頃です。
13:00~23:00
前売:3,900円+1ドリンク
初めてお邪魔するSOUL BOOKでしたが、何しろ出演者も多く催し自体も13時から23時、という長丁場、我々の出番は浅めの夜、という感じでリハーサルもガッツリ、という感じでは無いので、忙しくされている主催の衣美さん達には悪いけれど当日は風呂でも浴びてからゆっくり行くか、といった気持ちでいたのですが、実はこの翌日に控えている澤部さんとの共演楽曲が、普段やり慣れているものとはひと味もふた味も違うので、うむむむ、これは参った!リハーサルをしておかないと露頭に迷ってしまう、という結論に至り、下北沢のスタジオで二時間みっちりと練習をしてから現場に向かいました。とりあえず、衣美さんの用意してくれたワインなどもあって、これはありがたい、と頂いたりもしたのですが、若干腹が減っていることもあり、近隣のバーミャンへと繰り出しました。すると
案の定、いましたいました、「誰もいないのか」で冒頭に登場するロボット給仕。ここのロボットは動作も正常でスムーズでしたが、良く見ると人間の給仕さんが持ってくるモノもあるんだな、ということに気づきまして、いったいこれはどういうことなのだろう、値段によるのか、重さによるのか、などと4人で検討した結果どうやら「汁モノは人間が運ぶ」のではないか、と大変有意義な夕方のひと時を過ごした嗜みタイムでありました。さて会場に戻って簡単な音確認をしたらもう本番です。
ご覧の様に若いお客さんを中心に結構多くの方々がお越しになり、そうそう、Tigerの皆さんも出演しているぐらいですから、普段の我々の活動の場よりも年齢的には30歳ぐらい若い感じがしました。若いだけに会場の熱気もこれまた凄くて、アップの写真なんかだとこんな具合に、
煙(?)だか、湯気(?)だかが見えているのも判ります。そういえばソウル歌手なんかがよく「格好いい!」の意味で、”Smokin!” という言葉を使ったりしますが、ここから来ているのでしょうか。違うかな。しかし、そんな場の雰囲気にも押されていつもよりもハードな感じで突き進んだ感の我々だった様にも思います。
いや、場の雰囲気のせいではない、昼間の澤部さんの練習で知恵熱寸前まで追い込まれたあとにやり慣れた曲に接して解放されただけだ、という話もありましたが、それは翌日になってみなければ判りませんね。この北島さんという方に撮っていただいたものを合成した写真、意外に横長のものは珍しいので、今後告知などで使わせて頂くこともあるやも知れません。ありがとうございました。
2024年11月2日(土)
大阪 MOTHER POPCORN
Fathers And Sons Vol.3
Jumpin’ The Blues!!
吾妻光良
福嶋タンメン岩雄
Drinkin’ Hoppys
Loose Hepcats
The Bigood!
DJ: suge
何とこれでもう3回目、という関東と関西の若手(と言っても40代ぐらい)ジャンプ系ビッグバンドが集って、そこに吾妻と福嶋タンメン岩雄が乗っかる、という大変贅沢な一夜であります。歴史を振り返れば、第二次大戦後、景気が冷え込んでアメリカのR&B系のビッグバンドはどんどん小さな編成にとって代わられていったわけですが、「そんなの関係ねえ!」と小島よしおさんの様に頑張る無謀なイベントであります。マザー・ポップコーンさんのページにも「ここはアポロ・シアターか♪はたまたサヴォイ・ボウルルームか♪」という文字が見えておりますので、ここは気張って着飾って来られたりしては如何でしょうか?
「凄い人出ですね。」
「そりゃ富山君、三連休だからな。」
「外人さんが多いんですかね。」
「まあ外人さんに限ったことではないが、だい」
「あれ?電車止まってます?」
「え、そんなこたないだろ・・・、おおっ!」
中野駅で待ち合わせて東京駅で弁当でも買って新幹線に乗り込もうとしていた富山君と吾妻ですが、まさかの大雨で新幹線がストップ!東京駅は物凄い人達が滞留して、ごった返していました。思えば昨年9月にタンメンとRockin’ The Bluesを立川のAAカンパニーに招聘した時は、関西から東京までは順調に来れたものの、中央線の架線事故によって中央線がノロノロ運転となり、タンメンを含むメンバー全員、東京から立川まで立ちっぱなしで来たわけですが、今回は新幹線トラブルです。やはり同じ境遇に置かれていたアルトの武藤君とも合流して、作戦を立てました。バスはどうか、レンタカーはどうか、と色々算段しますが「動いたら 新幹線には かなわない」、とどこか牧歌調な5-7-5に流されて、とりあえず乗れる一番早い電車で向かう、ということにしました。前回のタンメン達の出来事の教訓を活かして「飲み物と食べ物は確保してから乗る」というのは一応奏功しました。
とはいうものの何だかんだ5時間ほど、超満員の新幹線のデッキに立ちっぱなし、というのはかなりシビれました。都合、三時間近く遅れての現場入りでしたので、リハは間に合うのか、もうお客さんが入ってくるぞ、という慌ただしさの中で何とかリハを終えて、それでも折角ですので、とメンバー達とたしなみに出て戻ると最初のBigoodさんの演奏が始まったところでした。
この日初めて見させて頂きましたが、スタンダード・ナンバーなども取り入れた芸達者なジャグ・バンド、ただ喋りや進行には、しっかりと関西風味がついている、というバンドです。なかなかユニフォームも素敵です。
二番手は井尻君達のLoose Hepcats。
そうそう、先日のなにわブルース・フェスではトランペットの南さんには代打をお願いして、すっかりお世話になったばかりでした。良く見ると井尻君の服が違う、というのは良くある話ですが、アルトのタマちゃんも一人だけ服が違うのですな。「サヴォイ・ボールルーム」を目指してバンドそれぞれに色々な工夫をしているわけでしょう。途中からは吾妻も加わりまして・・・、
思えば初めて井尻君に会った頃はこんな感じでした。
「ほう、君が井尻君というのか。」
「そうなんです。」
「ニューオリンズにトミー・リジリーという歌手がいて」
「はあ、知らんけど。」
「なので今日から君も井尻ィと名乗りたまえ。」
それ以来のつきあいですが、そんなこともあり久々にトミー・リジリーの”I’ve Heard That Story Before”を唄わせて頂きましたが、いやあ、良い曲だ! このLoose Hepcatsとの共演では今回初めての試みとして、アルトのタマちゃんとのデュエットで「サニーサイド・オブ・ザ・ストリート」を唄いました。
今後もネタを増やしていければ、と思います。そして今度はそこにタンメンが加わります。
4月に録音したRockin’ The Bluesで唄った曲も取り入れたり、ワイノニー・ハリスの有名曲、でもタンメンはバンドで唄うのは初めて、といった曲も取り交ぜてお届けするなか、Loose Hepcatsのコーナーも大盛り上がりにて終了。
通常のライヴならこれでお腹いっぱい、というところですが、今回は更にここからDrinkin’ Hoppys が登場。
Hoppysとはもうつきあいもかなり長く、前メンバーの三太君、現メンバーの大槻君、関君、タツキ君、とBoppersのトラ対応で嫌というほどお世話になっておりますが、彼らはやはり若いだけあって新しいことに取り組む進取の気性もある様です。最近、特に熱心に取り組んでいるのがサックス・セクションによるコーラス・パート。
実はこれが結構ハモっていて、ひそかに嫉妬を感じている吾妻なのでありますが、この後、また性懲りも無く出張って行って数曲ご披露させて頂きました。
穏やかな表情を浮かべている様にも見えますが、心の中では小さな嫉妬の炎も燃えておりますもので、つい、若い奴に負けてたまるか、といった精神状態にもなって、T・ボーン作戦などで優位に立とうとしておりました。意味ありませんね。
そして終盤に向かってはタンメンも加わって、シャウト、シャウト、シャウト!
アンコールはギターアンプが二台しかありませんので、吾妻もハンドマイクにて参加する、ワイノニーの”Good Rockin’ Tonight”で大団円。
終演後はステージ前で記念の集合写真ですが凄い人数! ざっくり数えて26名!
打ち上げが終わったあともお店の外で記念撮影、さすがに19名、と27%減ですが、終電もありますからね、充分でしょう。
次回は東京、もしくはまた関西で集まりたいものです、あ、そして可能なら座れる電車がいいなあ。
2024年11月3日(日)
名古屋・今池 OPEN HOUSE
R&Bパワポ・コンサート!
& JIVEセッション!
てなわけで、大阪一泊帰りは余りにももったいない!ということで、翌日名古屋に立ち寄って、東京始め、日本各地(?)で行ってきているパワポ・コンサートを実施することになりました。会場は得三の姉妹店、Open Houseでございます。秋にふさわしい曲、そうでもない曲、とにかくいろいろ玉石混交で楽しんで頂いたあとは、ホッピーズの浦野君は現在仕事の関係で名古屋に住んでおりますので彼と、更に大阪在住の井尻さんもついてくるということで四人でジャイヴ・セッションのミニ・ライヴも敢行いたします!
開場17:00 / 開演 18:00
前売:2,000円 / 当日2,500円
「余り早く名古屋着いてもなあ。」
「じゃ、大阪で飯食っていきましょ。」
「何が良いかね?」
「こ・・・粉もん?」
吾妻、富山、井尻ィ、浦野ィ(ウラニィ、と発音する)の4名で一路名古屋・今池を目指しますが、先ずは昼飯、ということで粉モン屋さんを探しますが、思いっきりお昼の時間帯なので、どこも満杯。そこで粉モンはあきらめて、串カツ屋さんのランチを食べて時計を見ると、まだ新幹線が出るまで一時間半はあります。
「どうする?」
「散歩・・・ですかね?」
「しりとり、とか・・・?」
「練習・・・します?」
なるほど、そのテがあったか!ということで、新大阪駅前のちょっとした道端で急遽、この晩のジャイヴ・セッション部分のリハーサルを敢行することになりました。
この時点ではまだ2名だけでしたが、最終的には4名揃ってのリハになり、とても中年~老人の所業とは思えませんが、なかなか学生の頃に戻ったかの様な、自由な午後を過ごせました。
今池オープンハウス到着後、パソコンのチェックと簡単なリハを済ませて嗜み後に本番スタート。
リロイ・カーの「夜明け前のブルース」から始まって、次第にリズム&ブルースの深みへとはまっていきまして、ひとまず一度休憩をはさみます。パワーポイントの口絵のデザインは名古屋のテレビ塔の夜景をモチーフにしておりますが、今池からテレビ塔なんて見えるのでしょうか?知らんけど。
ちなみに最前列の女性お二方は、前日もマザー・ポップコーンに見に来られていた知人の女性のご友人、という方々で、大変面白い、と喜んでいただけて何よりでした。ありがとうございます。
さて、予定の楽曲はすべて紹介し終えて、どころか、半ばアンコールの強要に近いこともやりつつ、パワポ・コーナーは終了、第三部のセッション・コーナーに突入しました。
インスト一曲、4人それぞれ一曲ずつ唄い、全員で唄って終わり、の全6曲ミニ・ライヴでしたが、昼間の野外リハも功を奏し、コンパクトにいい感じで進めることが出来ました。客席の皆さんもこんな感じで、
飲みながら楽しんで頂けた様です。そう、我々もここオープンハウスで打ち上がりましたが、ここは飲み屋さんとしても大変居心地が良いところですので、是非、お近くに行かれたら寄ってみることをお勧めします。
2024年10月26日(土)
高円寺JIROKICHI
加藤千晶とガッタントンリズム
「秋のデュエット散歩運行」
ゲスト:吾妻光良
時々季節の折々にお声がけいただいているガッタントンさん。いつもは吉祥寺のMANDA-LA2が多いのですが、今回は次郎吉での運行です。前回初めて次郎吉に出演された際は、吾妻もお客として楽しく見ておりましたが、今回はご一緒させていただきます。気になるのはタイトルにある「秋のデュエット」という文言で、あれ、あのデュエット曲は・・・、梅雨の話だろ?あと、あっちの曲は・・・、夏?いや、秋といっても通じるかな?そ、それとも新ネタがあるのかな…。となるとご覧の様にこの辺りはライヴの魚影も濃いので覚えきれるかなあ、というのが少し心配であります。
開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
ガッタントン、ホームグラウンドのMANDA-LA2ではなくて次郎吉での公演は二回目、前回はお客として観覧していた吾妻ですが、今回はしっかり乗組員として搭乗しました。メンバーはいつもの、と言いたいところですが、テナーのキッズさんが今回は欠席して代わりに佐藤綾音さんが参加しました。
しかし、ガッタントンは凄いですね、代理のメンバー分もこのユニフォームがあるのですね。太った人とか痩せた人、大きい人とか小柄な人、とかどう対応しているのでしょうか。今度会ったら聞いてみましょう。まあ、手前どもの場合はそういうこともあろうかと「白シャツ」で統一しているわけですね。白シャツの一着ぐらい大概持っていますからね。で、そんな中、加藤さんはいつもかぶり物とかその季節折々の衣装で登場しているわけですが、この日は
うーん、何というんだろう、ハロウィーン風の王冠?ちなみに「ハロウィーン 王冠」でググると、
こんなのが出てきましたから当たらずといえども遠からじ、という感じですな。そんな頃、あなたの服はいったい何のつもりなのですか?と聞かれそうですが、いや、一応、これもハロウィーンの一種でして、そう、オレンジ色が入っているから良いかな、と思って着て来たわけで、決してガッタントンさんをなめてる、とかそういうことではありません。しかし、バンドメンバーにはいまいち評判が悪かったのでしょうか。
特に中尾さん、ミノさんの目は虚ろですし(ミノさんは当然だが)綾音さんの視線はかなり冷たかったです。
リハを見学していたら無茶苦茶に難しそうな曲があり、思わず「これはディフィハラ(ディフィカルト・ハラスメント、の意)だっ!」と叫んでしまいましたが、まあ、吾妻はそれほど非道い目には会わずに済みましたが、鳥羽さんはまだ、取り掛かって間もない曲でセリフのやりとりをするところがあり、更にお客さんにもそれを言わせる、という編曲なのですが、とても覚えきれないらしく、こんな公開カンペも登場していました。
ちなみにピアノの上に置かれている紅葉は、去年の秋の運行の時に吾妻が購入したもので、こうしてバンドの小道具として有効活用されているのは、たとえ110円とはいえ、資源を大切にするという意味では素晴らしいことです。
そして、今回もアンコールではハロウィーン・グッズをやはり110円で購入して投入いたしました。
このかぼちゃのところが二つ、LEDで光る代物なのですが、灯りが弱すぎてほとんど判らないのが残念。スチール・ギターでいったい何を弾いているのかというと、
「お化けのメロディ」という曲で、ヒョーーォ~~、というお化けっぽい音を出してるだけで、まあ効果音係と思っていただければ良いでしょう。デュエットもだいぶ沢山溜まってきましたが、今回は昔から大好きなジョー・リギンスの”Daddy On My Mind”という曲を訳詞してデュエットできたのが嬉しかったです。
次回は年の瀬にMANDA-LA2でお会いしましょー!
2024年10月25日(金)
阿佐谷地域区民センター2F
阿佐ヶ谷ジャズストリート
吾妻 光良トリオ+
Special Guest 照本 史(Pf,Vo)
「おい!今年のジャズストリートはBoppersで出るぞ!」
「あ、その日、私ダメなんですぅ。」
やる気満々で臨んだバンマスの野望も早崎さんとのこのやりとりで、秒でついえてしまいました。しかし地元の催しなので、出ない、という選択肢はありません。そうだ!照本さんに聞いてみよう!と動いたところ快諾をいただきました。実はこのメンバーで20年以上前に、クールサウンド、という名前で活動しておりましたので、当時の曲なども何曲か演ってみたいな、とも思っております。
一部:19:00~19:45 /二部:20:15~21:00
前売:2,000円
中杉通りのイチョウ並木が黄色く染まり始めるこの季節、毎年催されているこのジャズ・ストリートもこれで30回目となりました。ということで例年にもまして杉並区民としての誇りを胸に区民センターへと向かう吾妻ですが、楽屋に到着すると既に照本さんが。
「どうもどうも、ありがとう。急遽ゲスト頼んで。」
「ゲストというか、トラだよね?」
「トラ」というのはバンド用語の「エキストラ」つまり代役ということでありますが、
「いやいや、そんなつもりは無いよ。歌も唄ってもらうしゲストさ。」
「うーん、じゃあゲストラ、って感じなのかな。」
照本さんとは最近「楽や」のデュオだったり、藤井君とだったりで色々共演する機会も増えてきているのですが、トリオと一緒に演るのは何だかんだ10年ぶりぐらいでしょうか? ですので、阿佐ヶ谷ジャズの主催の方から4人の写真が欲しい、と言われてお出しした写真がこちらの合成写真。
照本さんの写真は「楽や」のライヴから切り取りましたが、我々が3人だけで写っている写真が余り無くて苦慮したあげく使ったのが福生ジャズフェスの時の写真でして、良く見ると画面の左端に福生のゆるキャラ「たっけー」の肩から左手が写っているのが判ります。さて、昔クール・サウンドの頃に演ってた懐かしい曲、思い出せない曲、完全に忘れてる曲、などのリハーサルをやってから臨んだ第一部。
例年どおり会議室っぽいしつらえでして、主催の方々からは少しでも良いムードに、と照明を暗くしてみようか、などという申し出もあったのですが、そうなるとあっという間に譜面が見えなくなってしまう年頃なので、あえて会議っぽい雰囲気のまま本番に突入させていただきました。今年も多くの方々にお越し頂きまして大変ありがたい限りなのですが、そうなると主催の皆さんも色々と忙しく立ち回られていて写真など撮っている暇も余り無かったみたいで、全員揃っての写真が余りありませんでした。そこで当日の雰囲気を少しでも感じていただければ、とこちらの方で合成してみました。
何と申しましょうか、多視点、と言えば良いのか、ということはこれも一種のキュビズムなのか、と小難しいことをもろもろ考えてしまいそうになりますが、ひとつだけ懸念されるのは果たして「ジャズ・フェス」にふさわしい様な見た目だったのか、はたまたふさわしい演奏だったのか、という点です。ですので、ゲストラの照本さんの姿は写っておりませんが、他の合成ではない写真で確認してみたところ、
うーん、やはり余りジャズではないのかなあ、という気もしますが、当日はそうしたことも余り気にならず、お世話になった主催の方々にご挨拶して阿佐ヶ谷駅前の「ナマステ・ヒマール」の打ち上げに流れて行きました。
2024年10月24日(木)
二子玉川ジェミニシアター
Rock’n Roll Closet Vol.66
~Respect 木村充揮 3DAYS~
木村 充揮/吾妻 光良
木村さんの3DAYS公演の最終日にお邪魔します。この日は二子玉川のジェミニ・シアターなのですが、前日と前々日は蒲田のニューエイト、というところなのですね。木村さんというとあくまでイメージですが、大阪といっても梅田というより天王寺、という雰囲気の方ですから、東京においても二子玉川というよりは蒲田、という気もしないでもないですが、この日はやはりいつもよりシャレオツな感じの曲とかが多めになるのでしょうか。となるとオソロしいのは一度も演ったことのないシャレた曲、とかが突然始まったりする状況で、やはり場所がどこであれ気は抜けないのであります。
開場18:30 開演19:15
前売:6,000円/当日6,500円(+ドリンク)
トータスさんと三人、というしつらえで木村さんとご一緒させていただいたのはごく最近のことでしたが、2人だけ、というのは渋谷で昨年一度あったきりですが、となるとどうしても苦手なソロ・パートがあるので若干憂鬱ではあるのですが、いい大人ですからそんなことでピヨピヨ言ってても仕方ありません。バンドでは無いのでリハ、といっても音チェックをする程度で、あとは木村さんの演目を確認させていただくだけで、あっという間に終了です。となるとあとは自由時間、というか嗜みタイムですが木村さんをご案内できるほどニコタマに明るくもありませんので、近隣のコンビニに買い出しに行って楽屋飲みです。
木村さんと飲む、というのは最近は結構ありますが、サシで飲む、というのは余り無いので、中学の頃の思い出の「宿題やってこない三人組」=木村さん+亡くなられた花岡さん+女性の富永さん、というのがいっつも放課後に残って補習をやらされていた、などの話を楽しく聞かせていただきました。さて、先手は吾妻ですが、何しろ弾き語りであります。
広いライヴハウス、しかもかなり満杯のお客さんを前に一人きり。いやあ、なかなか慣れないものです。
恥ずかしくならない様にメートルは上げてありますが、それだけでは足りません。もう少し楽になるために弦の数で勝負だ!とばかり、この日は12弦ギターを投入しました。そうこうするうちに木村さんにバトンをお渡しして後半は再び吾妻が加わって、二人でのステージとなりますが、
群居性の高い性格ですので、先ほどとは打って変わって表情もリラックスしております。たとえちょっと妙なお客さんがおられたり、無理な注文が来てもそこは木村さんにお任せすれば良いのですから、精神的にも楽です。木村さんもそうした局面にはチョー慣れていますからね(笑)。
演奏している間にメートルが下がらない様に、ということで二人の間のちょい後ろに飲み物配給スタンドも用意されておりますが、理屈としてはマラソン選手のスペシャル・ドリンクと同じですから、そうモラル的にとやかく言われるものでもございません。ここジェミニ・シアターは都内のライヴハウスには珍しく客席にかなりの傾斜がついておりますが、上からの写真を見返すと、
おお、何か普段とはひと味違う雰囲気であります。その影響なのか木村さんも後半になると、
若干ロックスター的なあおり方で迫り、吾妻の方も負けじと
蹴っ飛ばし奏法で応酬しました。まあ、盛り上がるのは悪いことではないですが、年齢を考えると傾き過ぎで、下手をすると倒れる可能性もあるので気をつけて臨みたいものです。また、木村さんとの共演の機会があれば、喜んで馳せさんじさせていただきます、って、あ、そうか1月にあるのか!
2024年10月22日(火)
中野ブライトブラウン
EZ MELODIES
feat 吾妻 光良
西村 入道(vo)
倉本 巳典(b)
早崎 詩生(pf)
ゲスト:吾妻 光良(vo,g)
入道さんが少し前に始めたピアノ・メインの小編成セッション、EZ MELODIES。早崎さんも最近誘われた様ですが、早速吾妻も参加させていただくこととなりました。学生の頃からの友人の上阪さんもピアノで参加していることも多く、何だかんだと今回が10回目、ということの様です。催しのキャッチフレーズを見ると「ジャンルを越えて名曲比べを挿みながら」、とも書かれており、これはなかなか面白そう。「うーん、この曲より前の曲の方が良いな。」「え?俺は逆だな。」「あ、私は今日の一曲目が一番良いかと。」果たして収拾がつくのか、という気もしますが、これは行ってみないとわかりません。
開場19:00 開演19:30
チャージ:3,000円+ミニマムオーダー1,000円
吾妻と入道さんとの共演、というのも思い返すと結構昔からやっているものでして、北は弘前、南は鹿児島、とデュオでお邪魔したこともありましたがそれからだいぶ空いて、最近になってトリオ+1のjirokichiにお呼び立てしたり、ということはあれど、ブライトブラウンで、というのはありそうでなかった企画であります。更にベースの倉本さんは客席から見たことはあれど、共演するのは初めて、どころか、ちゃんとお話するのも今回が初めてで、日本のブルース業界も狭い様で広いのでしょうか。とりあえず、そうした初顔合わせもあり、更に初めて演る曲もあり、という中で開場までにリハが終わるのか?といった懸念もありましたが、何とかなってちょっとたしなんでから本番に。
ご覧の様にステージは一風変わった配置でありまして、果たしてスター歌手がステージの端っこに、しかも客席に下りたところで歌うというのは失礼ではないのか、しかも他のメンバーが全員座ったままで、入道さんだけ立たせている、というのは非礼にもほどがあるのではないか、と今すぐSNSで炎上してもおかしくない風景ではありますが、いや、この配置にもそれなりの理由がありましてですね、先ずは入道さんの使っているハーモニカ用のアンプ。
ご覧の様に比較的小さなアンプなので客席に充分な音量で届けるためには一番前に置く必要があろう、ということでこういう配置になったそうですが、さすが天下のY社、充分すぎる音量と迫力でお届けすることが出来ました。これだったら前に出さなくても良かったか?という話もありますが(笑)。そしてハープを吹いていない時の入道さんは、手をこのアンプの上に置きながら歌ったりするわけですが、何とこの格好がまるでバプティスト教会の牧師さんの様で、我々も伴奏している演奏者、というよりは説教に聞き入る信者の様な形で入道さんの声を聞いている、そんな一幕がこの写真からも感じとれるでしょうか。
おや?いつの間にか人が増えてねえかい?と仰る貴方はスルドい。そう、終盤にはブライトのマスターのスーさん、そして入道さんの知り合いで亡くなられた塩次さんの最後のお弟子さん、という方も加わってのセッションとなりました。こうなりますと自然と、演目も割合と平易なものになりますので全体的にリラックスした形で終演を迎えることが出来ました。
今後も適度な緊張とリラックスのはざまで、是非手伝わせていただきたく思う今日この頃です。
2024年10月20日(日)
広島県世羅町せら夢公園
Que Sera Sera Festival
Original Love Jazz Trio
吾妻光良 & The Swinging Boppers
柴田聡子(BAND SET)
lakeと児玉奈央
JIMONOLIVE (from尾道)
DJ Pom (apple knocker)
広島で開催されているケセラセラ・フェスティバル、という催しに初めて参加させていただくこととなりました。(残念ですが、Leyona嬢のゲスト出演は無しとなりました。)ただ午後の出演ということもあって我々にしては珍しく前日入り、そういえば大昔、大阪の野外フェスで前日入りした時は、無茶苦茶に呑んでしまい翌日のステージですっかり二日酔いでしたが、今回は大丈夫だろうか、もう台風シーズンは終わっているのだろうか、と色々心配もありますが、頭の中には昔、ペギー葉山さんが唄った
「ケセラセラ、なる様になるわ、先のことなどわからない♪」
という歌声がこだまするのであります。
時間、料金など複雑なので下記参照を。
初めてお邪魔するケセラセラ・フェスティバル、広島という場所ということもあり、久々に全員揃い踏みで羽田から飛行機で現地へと向かいます。そして、今回はこの初ケセラセラ、ということに加えてもう一つ重要なイベントが。
「西島さん、今日も弁当はアレですか?」
「うん、いつも通りこれだよ。」
「おお!シウマイも70周年か!」
そしてふと、弁当から西島さんの方に目を向けると、
そう、今回はほんの少し前に古希を迎えられた西島先輩をコトホグ、というのも我々にとっては重要なイベントであるわけです。
「俺はまだこれだよ。」
とコーゾーが騒いでいますが、余り誰にも相手にされません。短いフライトののちに広島空港に着いて、預けた荷物を待っていると外から何やら不穏なピアノが響いてきます。何ごとかと思って外に出ると、
「吾妻さん!ピアノを弾いて温めておきました!さあ、存分に弾いてください!」
「はい、迎えが来てるからもう行くよ。」
ストリート・ピアノも時とそこにいる人間によっては凶器、いや、狂気になりかねませんので気をつけないといけませんね。てなわけで、全員で迎えに来て頂いているバスへと向かいます。
今回のツアーは前日入りですので、先ずは一路、宿へと向かいます。
「宿は会場の近くなの?」
「どうなんだろ。」
「会場って中心街から遠いの?」
「どうなんだろね?」
「そもそも何がご縁で呼ばれたの?」
「良くわかんないんだよ。」
「情報が薄いなあ!」
バスの中でメンバーからの非難が渦巻くなか、無事宿に到着しました。そんな非難ゴウゴウのツアー・ガイドですが、前入り打ち上げ場所の確保だけは怠っておりません。まだ予約した時間までだいぶあるため、ひとまず各自自由時間となりました。自室で休憩、という方もいれば、ひと風呂浴びる、という方もいます。
歌詞とは異なり、全然「シャワー浴びてる場合」ですので、吾妻の確認した限りですが、吾妻、コーゾー、小田島先輩、の3名は確実に風呂リストでした。風呂ラー、かな?
さて、ロビーに再集合して向かったのは近隣の名店中華、「コーキジュン」
何しろつい一週間前にミュージック・ビデオの撮影を終えて、新アルバムに関する作業もすべて終わりましたので、区切りの意味でもここは盛大に「カンパーイ!」と行きたいところであります。
その先日撮ったビデオを見ながら笑ったり飲んだり食ったりしているうちに本日のメイン・エベントへ、と式次第は進みます。
西島さんの表情が多少虚ろですが、喜んでいるのかあきれているのかは不明です。この後4名は大事を取って宿に帰りましたが、残った8名は場所を変えずに古希祝いの二次会を楽しみました。
さて、翌朝宿の外に出てみると、周囲の風景を眺めながら物思いにふける西島さんの姿が確認できました。未経験につきまだ良く判りませんが、それなりに多感な年頃、ということなのかも知れません。
なかなか快適な時間を過ごさせていただいたお宿にお礼を述べて全員で記念撮影。
「ええと、そろそろ迎えのバスが来る筈なんだが。」
「遅いね、連絡してみたら?」
「いや、知らないんだよ。」
「情報薄いなあ!仕方ない、SNSで探すよ。」
何とか小田島さんに連絡してもらうと、渋滞で遅れている、とのことで、しばし待っているとバスが到着、そのまま現地に向かいました。
「では皆様、この車はこのまま会場へ向かいます。」
「え?斎場?」
「怖がりのくせにそういう冗談言うもんじゃないよ。」
到着した楽屋の周辺はこんな感じのナイスな場所。
ケータリングもこんな感じの地元のもので、どこか南会津・大宴会を思わせます。
出番の直前はステージ脇のテント内でスタンバイしました。
実はこの日のステージ写真は比較的近くに住んでいる牧さんの弟さんが撮影してくれたものです。ちなみに撮影許可されたスタッフですよ、ということを表す腕章がこんなものでした。ありがたいことです。
先ず、お客さんの達がいる中でのサウンド・チェックから始まりまして・・・。
いよいよ本番開始。
先ほど「大宴会」と申しましたが、見に来ている方々も売店もそこのスタッフさんも非常に大宴会に近い、地元に根差したフェス、という雰囲気が漂っているのが何とも素晴らしいです。
何しろ一週間前にミュージック・ビデオを撮り終えたばかりですので、「打ち上げで待ってるぜ」は振り付けも含めて手慣れたナンバーとなっていました。
実は前日はちょっと雨も降ったりしていたのですが、ステージには屋根があるから大丈夫だよ、とタカをくくっておりました。しかし、現場を改めて見るとその屋根も結構高い位置にあって、もし降っていたらかなり悲惨な状況になっていたものと思われます。ここにも情報が薄いことによる弊害がありました。
で、このフェスのHPにも記載があった様な気がしますが、音楽とワインを楽しむ、というコンセプトですので、吾妻も堂々とステージで地元のワインを飲みながら紹介させて頂きました。
場所によっては、ペットボトルに白ワインを詰めて誤魔化して飲まなきゃいけない局面もありますから、それに比べりゃあ、天国であります。あ、そ、そんなことはやってないですよー。ありがたいことにアンコールまで頂きまして、本来なら客席に下りていくべきでしょうが、野外なのでそうもいかず、フロントに出てきた冨田さんと三平さんをマイクでフォローする、という地道な展開で結びの一番としました。
さわやかな秋の一日、お招き頂いて本当にありがとうございました。
吾妻はこの後、田島さんのオリジナル・ラヴ・ジャズ・トリオでの共演が一曲あったため、居残りですが他のメンバーは帰路につきました。何しろ広島ですので、空港ではこんなものを食していた様です。
実は田島さんも翌日の仕事があるため、この日は帰らなければならない、ということで田島さんと飲む気満々だった吾妻はいきなり独りで広島の夜を過ごさねばならない、という苦境に立たされ、周囲を見渡すと、おお!田島さんのスタッフとして来ていた日本ジャズPA界の大御所、K藤さん、そしてダブの巨匠、宮崎さんがいる!ということで、無理矢理ひっつき虫となって、音響談義をしながら飲み上げさせて頂きました。いやあ、ご迷惑だったかな…。
2024年10月14日(月・祝)
北千住 スペースY’s亭
まんぷく食堂
吾妻 光良(G,Vo)、藤井 康一(UKulele,Sax,Vo)
照本 史(Key,Vo)、Moccoly(Dance)
さあ、いよいよ秋本番!秋といえば紅葉、紅葉といえば日光、日光といえば東武特急、東武といえば北千住、ということでお邪魔するのは3回目ぐらいになりましょうか、イベント「まんぷく食堂」であります。食堂、というタイトルがついてはいますが、別にサンマの塩焼きが運ばれてきたりはしないのですが、軽食やお菓子に飲み物などは購入できる様になっておりまして、食欲の秋への備えも万全です。また秋といえば芸術の秋でもありますので、鬼才・久原大河画伯の作品展示も同時開催される模様です。画伯本人も現れるとか現れないとか??
開場13:00 開演14:00
4,000円 +1ドリンク
秋の真昼の北千住、三回目だというのに見事に迷ってしまい、かなり遠くまで行き過ぎてから辿り着いたスペースY’s亭、いやあ、すみませんすみません、と謝り倒してリハを終え、そうこうするうちに開演時間となりました。北千住というと夜の街、というイメージもありますが、まだ昼下がりですから、明るい店内、明るい服装で何とも健全な雰囲気に満ち満ちています。
そこにMoccoly嬢も加わりますと、健康増進的なムードも高まり、ますます健全性に磨きがかかります。
Moccolyさんのために何か特別に踊り向きの曲を用意しているのか、というと照本さんが書いた自作曲、”Moccolyマンボ”があるぐらいで、後は普段の曲を演っているだけですが、おお、そうか、ダンスのことを歌った曲があったな、と取り上げたのが、ビリー・ザ・キッド・エマーソンの”Do The Chicken”。即座に鳥真似を披露するMoccolyさんもさすがです。
こいつは俺達も負けちゃあいられねえ、と藤井君と吾妻もこんなポーズで応戦しましたが、意味は不明です。
そして、三回目ともなるとこれまでの蓄積の成果でしょうか、Moccolyさんとこんなに意気が合ったのは初めてかも知れません。来年あたりダンス・デビューもありか??
それにしてもまあプロですから、当然といえば当然なのかも知れませんが、さすがダンサーさんだけあって身体が柔らかい!我々が真似したら腰痛を発症するか、足が攣るかのどちらかは必須です。
更にこんな跳躍も。高齢の方は決して真似をしないでください。足をくじいてしばらく寝たきりになります。
まあ、その代わりに吾妻と藤井君は指笛を披露。(吾妻は鳴りません。格好だけ。)
てな感じで楽しく終了し、終了後は皆で記念撮影。
片付けつつ、観覧に訪れてくれていたSさん、Iさんにこの日使用していたギターの改造歴、失敗談などもご披露させていただきました。さて、その後は
夜の街・北千住に繰り出す気満々の三名でした。ちなみに吾妻がちょっとぼーっ、とした表情をしているのは、口笛を練習しているわけではなく、着ていたジャンパーがなくなって途方に暮れている、という表情です。実はやはり観覧に来られていた藤井君の中学の同級生の女性が誤って持って帰ってしまい、松戸から飲み屋まで届けてくれました。ありがとうございました。
2024年10月13日(日)
高円寺JIROKICHI
吾妻 光良トリオ+1
ホトケさんのブルース・ザ・ブッチャーは我々と同様にマンスリーのJIROKICHIをやっておられますが、本当に紛れもなく毎月演っておられるわけです。一方我々の場合は、どうしても4人の都合が合わない時もあり、9月はお休みさせていただきました。いや、9月だけではなかったな、7月もお休みさせていただきました。ホトケさん達はいったいどうやって毎月毎月全員の予定を合わせているのでしょうか。今度一度秘訣を教えてもらいましょうか。いや、話の流れで説教とかに変わったりしても面倒なので、やはりそっとしておきましょう。
ところが人生、いろいろとあるものでございます。Boppersの「人間だって動物だい」、「おもて寒いよね」などでゲスト歌手として活躍してもらっていた服部恭子嬢、通称キョンちゃんがロサンゼルスから里帰りで帰国する、との情報を得て緊急ゲスト、ということで何曲か唄ってもらうことになりました。乞うご期待!
開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
しのぶちゃんのクラゲトラボルタやタケゾーさんの帰国ライヴなどちょっと珍しい催しが続いた後の10月の定例のJIROKICHIのトリオ+1は、すっかりいつもの見慣れた様子に戻って始まりました。
と思いきや、早崎さんはタケゾーさんの時にJIROKICHIさんからキーボードも借りて弾いたのに味をしめて、この日も2台使い、いや、ピアニカも入れると3台使いですね。
何しろ高校生の頃はこう見えても(失礼)リック・ウェイクマンをコピーしていたそうですからね。実はこの前日、我々はBoppersの新譜「Sustainable Banquet」の宣伝の一環としてプロモーション・ビデオの撮影などをやってまして、吾妻はその時に使ったギターなどでそのままJIROKICHIに来たわけですが、撮影用に簡単にT・ボーンの弁当売りスタイルができるストラップを選んだところ、これがどうにも何度もずり落ちてきてしまうので、改めて長さなどの調整が必要になってしまいました。
一部が無事に終わり、二部もしばらく我々だけの演目で進みますが、何か2曲目ぐらいから背後の様子がワサワサしてきました。
何か、岡地さんの様子がそわそわしています。
「どうしたんだよ、いったい?」
「い、いや、曲順表が無くて。」
「一部で、見てたじゃないか。」
「そ、そうなんだけど。ねえ、楽屋に無い?」
岡地さんの忘れ物の激しさはもはや万人に知れ渡るところでありまして、先日のナコミさんですら、いやあ、岡地さん、何でもどこでも忘れもんしはりますよねー!とおっしゃっておられました。
「あ、ここに落ちてた。」
いったい何なのでしょうか。そして二部の途中からは服部恭子嬢のご登場!「サテンドール」の調べに乗って軽やかにステージに歩いてきます。
さすがに余りにも久しぶりなので、JIROKICHIに入る道のところを通り過ぎてしまったり、ウン十年前に酔っぱらってワオさんに車で家まで送ってもらったことも忘れていたり(ちなみにワオさんも忘れていた)ですが、その歌声は健在です。
吾妻は3月に渡米した時に、キョンちゃんのご自宅にお邪魔したばかりですが、愛犬のミミちゃんが大変可愛らしかったのと、庭に植えたアボカドのタネが育ったのだけど、妙にヒョロヒョロしてたのが印象に残ってる、という話をしましたが、何でもアボカドの木は二本植えると育ちが良い(?)らしく、知り合いで栽培に成功した家ではロサンゼルスの陽射しをたっぷりと浴びてこんな大きなアボカドが取れている、という話で、
そんなデカいわきゃ無いよなー、とは思うのですが・・・。
この日の演目としてはクール・サウンズをやっていた時の曲を中心にアップ・テンポのスウィングものからバラードまで、バラエティに富んだ曲を演らせていただきましたが、最後のエラ・フィッツジェラルドの”Takin’ A Chance On Love”では、乗りに乗って飛び蹴り風の振り付けまで飛び出しておりました。
そしてアンコールでは、季節的には二ヶ月ぐらいは離れておりますが、冬までにまた帰国してもらえる可能性もほぼ無いだろうということで、元祖の歌声を是非、とお願いしてBoppersで演っている「おもて寒いよね」をデュエットさせて頂きました。
何でも話によると客席で見ていた某ビッグバンドのリーダーのT山君という方が、本物だ!本人だ!オリジネイターだ!と騒いでいたそうですが、だろ? って俺が威張るところじゃないか。何でもアメリカに帰ったキョンちゃんからの報告では、このJIROKICHIの配信のことを旦那さんに伝えたら地域でやってるビックル・ボール、という球技の仲間達に教えた結果、一夜にして一挙に地域のスターになったそうです。
2024年10月4日(金)
高円寺JIROKICHI
Takezo Meets Azuma & Friends
Takezo Takeda(Vo,Gt)、 吾妻光良(Gt,Vo) 松本照夫(Ds)
小町正明(B) 早崎詩生(Pf) <ゲスト>ジョージ吾妻(Gt)
吾妻が過去二回、米国西海岸ブルース旅行に赴いた時に現地で大変お世話になった兄の友人、タケゾーさんが帰日される、と聞きそれならばどこぞでセッションでも演りましょう!ということになり、次郎吉さんにご快諾いただきました。元々の友人関係ということもあり、珍しく実の兄も登場いたします。
開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)2
日本に戻ってご家族関係の用事を済ませた後に、前日に関西の仲間と一緒に塚本のハウリンバーでライヴをやってきたタケゾーさん、午後には東京に到着して次郎吉でこの日のメンバーと初顔合わせ〜リハーサルです。リハ終わりで何故かJIROKICHIでの「むちゃぶりセッション」で知られるヒロナリさんが顔を出されて、あれ?どうしたんですか?と尋ねたら、何とヒロナリさんもアメリカに住んでたことがありますが、その当時のタケゾーさんと知り合いだった、ということで世界は狭いです。リハが終わって、向かいの極楽屋さんでたしなみタイム。
「タケゾーさん、久しぶりの居酒屋でしょ? 何でもお好きなものをどうぞ。」
「ええと、どうしようかなぁ…、あ!ピーマン!」
「え?ピーマンの串焼きで良いんですか?」
「アメリカはね、日本のピーマンみたいなのが無いんですよ。全部パプリカみたいなやつで。」
住んでみないと判らないものですね。さて、定刻通りライヴがスタート、最初に吾妻からタケゾーさんを紹介します。
紹介していて、最初に私が米国西海岸に行ったのは、あれはいつの出来事だったのかと言いますと、などという話になって自分でも訳が判らなくなったのか、何故か目が泳いでしまっている場面もあった様です。
そして、そんな海外が長いタケゾーさんを迎え撃つのは
元ウェストロードBBのドラマー、ローラー・コースターのベーシスト、スウィンギン・バッパーズのピアニスト、という一流どころを揃えております、とちょっといつにもない自画自賛風のメンバー紹介を致しましたが、これも変に謙遜などはしないアメリカン・スタイルを取り入れてみました。あ、でもこの前の西海岸旅行では、威張ってたり偉そうにしてる人は誰もいなかったな。トランプぐらいの年代の人に限られた表現方法なのかも知れません。
さて、実はこの日タケゾーさんが弾いていたギターは何と、亡き塩次伸二さん、伸ちゃんが使っていたギターなのであります。何故にそのギターがここにあるか、というと・・・、
そうなんです、実は前日のハウリンバーではタケゾーさんは、田中ナコミさん達のバンドと共演していてこの翌日には名古屋でライヴがあるので、どうせ名古屋まで行くなら、東京も見に行っちゃおうかな、とナコミさんも東京に来られたのですが、そのナコミさんが伸ちゃんから貰い受けたギターをタケゾーさんに貸した、ということなのです。で、折角東京まで来られたので数曲一緒に歌っていただきました。
そうか、みんなが唄うならワシも唄う、ということではありませんが、吾妻からのお願いでこの日は、知る人ぞ知るドラムの松本さんの歌も、一曲ご紹介させていただきました。
更に客席にはソウル・バンド、FAVERAVESの青山さんが見に来られていて、タケゾーさんも以前から知っているので是非一緒に唄いましょう、ということになりまして・・・
何とタケゾーさん、青山さんに会うのはこの日が初めて、だそうですが、SNSを通じて以前から知り合いなので初めて会う気がまったくしない、という、いやあ、そういう時代なのですか。吾妻とかは一切SNSをたしなまないので、良く判らないですねえ。しかし、どうやって知り合おうと、偉大な音楽にシビれるのは変わりありません。
ナコミさんも加わって、ウィルソン・ピケットの”Let The Green Grass Fool You”、を全員で合唱。そうこうしているうちに吾妻の実兄も登場。
これまで、兄のホームグラウンドに呼ばれて演奏したことは何回かありますが、こうしてこちらのホームにお呼びして弾いてもらう、というのは初めての試みだけに、
何もそんなデカい口開けてのけぞって弾かなくても、とか
イヤなことがあるんだったら、別に無理して弾かなくても良いよ、とか
いったい何弾いてるんだよ、もっと真面目に弾いた方が良いよ、とか、全編「お兄ちゃん、恥ずかしいよー」的なテイストで埋め尽くされてしまいました。曲の間のMCでは、
幼い頃の吾妻が五歳年上の兄に如何に虐待されていたか、といったお話も披露させて頂きましたが、兄の話ではその復讐劇もあったそうです。まあ、私、ナコミさん、青山さん、兄、に加え、この日は吾妻達の実家にも良く遊びに来ていたギタリストの春日さんもお見えでしたので、アンコールで是非に、と一曲加わってもらいました。
まさに「Takezo Meets Azuma And Friends」というタイトル通り、「笑っていいとも」ばりの友達の輪が出来た一夜でありました。
2024年10月6日(日)
神楽坂K.WEST
創立6周年記念
吾妻 光良(Gt,Vo)/牧 裕 (Bass)
吾妻の元勤め先の先輩、K西さんのお店、K.WESTもはや6周年、でございまして、まことにおめでたいことでございます。ここ何年か、周年のお祝いではこの二人でお邪魔しておりますが、別にこの10月6日が創立記念日なのか、というとそうではないと思います。10月6日が何の日だったのか、をネットで調べてみますと「役所改革の日」でした。何でも千葉県松戸市役所が、「すぐやる課」を設置した日、ということですので、我々も突然のお客様のリクエストにその場で応える、という、いやいやいや、それは無理でしょう。頑張って普通に演らせて頂きたいと思います。
開場18:00 開演19:00
チャージ4,000円+1ドリンク
ということで、ありがたいことに今年もK-WESTの周年イベントにお声がけ頂きまして、牧さんと一緒に日曜日の夕方にお店に入りました。これまでも日曜日が多かった様な気がしますが、リハが終わって本番までの間、これまでは赤城神社の方に少し下って行ったところの二階にあるW、という居酒屋さんを良く利用していたのですが、どうも少し前に店を畳んでしまった、というネットの噂があり、店主のK西さんに確認すると確かに今ではトンカツ屋さんになってしまったそう。まあ、そういうこともあるか、と牧さんと二人で向かいのファミレスの「Jサン」へと入って行きました。まあ、確かにすぐに座れるし、値段も安いですが、最初から最後までタブレットとロボットと向き合わざるを得ない、というまさに「誰もいないのか」的な世界は決してライヴ前に盛り上がれる感じではありませんでした。まあ、それはそれ、と割り切って始まった六周年記念ライヴ。
この日も秋の曲を中心にお届けしましたが、吾妻は生まれ故郷が近いこともあるのか、つい力が入ってしまう様な場面もございました。ううむ、そんな曲でも無かった筈なのですが・・・・。
確かこの吾妻の目の前にお座りになっている方は近くにお住まいの常連さんの方で、以前飲みに行った時に二回ほどカウンターでご一緒した記憶もあります。さて、アンコールは何故か店主のK西さんと店内をミニ行脚。
特にワイヤレスもミニ・アンプも持ってきてなかったのでケーブルが届く限り、という範囲の行脚ですが、店主かつ元勤務先の先輩にケーブルの介錯をさせる、とはちと生意気に過ぎた気もいたします。そうそう、先輩といえば、この日は元勤務先の先輩お二方、IさんとMさんも見えられていて、終了後に記念撮影。
全然お元気で何よりです。そして写真は撮れませんでしたが、当時の後輩のH君も見に来てくれていて、なかなか懐かしい夜となりました。そして、こりゃまた奇遇、というのがこの写真。
この若者は誰かというと、きちんと話すと長いのですが、かいつまむと、10年以上前にBoppersで所沢の航空公園に出演した時、無茶苦茶に酔っぱらってみんなにかつがれたあげくコンクリの床に頭から落ちて救急車で運ばれた若者だった方です。結構大きな騒ぎになったので、その後もあの人はどうしたのだろうか、生きてるだろうか、と時折話題になることも多かったのですが、こうして元気に生きてらっしゃいまして、しかもそんな悪い飲み方はしていない、ということも判り何よりでした。しかし人間の記憶とはあいまいなもので、もう10年以上もの間、落下された方は女性だとばかり思っていたのですが、男性だったのですね(笑)。
2024年9月27日(金)
高円寺 楽や
Special Duo+Guest
吾妻光良(G,Vo)/照本史(Kb,Vo)/田村エナ(Vo)
うわ、ここのところちょっとライヴを入れ過ぎたのか、自転車操業気味となってすっかりこの公演の告知を失念しておりました! 照本さんとエナさんの三人で「珍しくきちんとハモる」というセッション、なかなか得難い機会となっている楽やの晩であります。この頃にはお彼岸も過ぎて、さわやかな秋が訪れているのでしょうか、それともまだ異様な猛暑が続いているのでしょうか。それによって選曲も変わるのかなあ、などということも考えねばならない今日この頃でもあります。
開場19:00 開演19:30
チャージ1,000円+オーダー&投げ銭
これで4回目、いや、5回目の楽やでのこのセッション、綺麗に三か月ごとに開催されています。4回目か5回目かも定かではない、というのに何故そんなことがはっきり言えるのか、というと、吾妻は3ヶ月ごとに歯医者さんから口腔ケアのお知らせが届きますので、ちょうどこのセッションのちょい後ぐらいに毎度歯医者さんに行っているのです。そして4回目か5回目とはいえ、いつもセッティングの時にはちょっと位置決めで迷うのであります。というのも
この写真の様に、決してそう広くはない店内を有効に使うために、結構狭い場所にギュッと凝縮して楽器や椅子を置いているのです。この日も照本さんから、もう5cmピアノを前に出して良いか、エナさんはあと10cm前に行けるか、といった微調整を経て配置が決定しております。そうですね、途中からそのエナさんも登場します。
段々とエナさん入りの曲も増えてきてまして、この日は16曲中9曲はエナさんを入れた3人でお届けしまして、今後もどんどん増やしていければ、と思います。そしてそう!いつもですとエナさんが登場すると照本さんの姿が見えなくなるのですが、それはいつも肥後さんという方に録って頂いている動画から映像を切り出していて、そのビデオカメラの置けるスペース限られているためにそうなっているのですが、今回は別に静止画も撮って頂いているので、こうして全員が写っている映像が入手できているのです。肥後さん、ありがとうございます。
さて、このセッションの特徴と申しますと、三人によるコーラス、ですが、この様に各自懸命に唄っております。
各自、何となく視点が定まっていないのは、それぞれ音を探しつつ唄っているからなのですが、終わってみると今の唄い方で良かったのだろうか、ひょっとしてもっと良いソリューションは無かったのだろうか、と悩むメンバーもいたりします。
二部も頭の3曲は二人だけで演ってその後にエナさんの登場、という段取りなのですが、あれ?
このケーキは何なのでしょう?というと実はこの日はこれらの写真と動画を撮ってくれている肥後さんの誕生日なのでした。ということで、エナさんが登場と同時に持ってきたわけです。でもご自分で撮った写真かどうか判らないので、写真のキャプションには「?」がついています。さて、最後の曲だけはまた二人に戻って、30年前ぐらいに必死に練習していたキング・コール・トリオの”On The Sunny Side Of The Street”、ジャイヴの障害物競争、とも異名を取るこの曲をお届けしました。
表情に余裕が無いのが見てとれます。というわけで、コーラスも含め結構な難曲もあったこの日のライヴですので、最後ぐらいは、ということでアンコールは、「バカっぽい曲」の三本の指に入ると言われている、ヒューイ・スミスの”Don’t You Just Know It”でお別れです。
簡単なものもそれはそれで楽しいものですね。三か月に一回ですから、まだ年内にもう一回お届けできると思います。
2024年9月14日(土)
なんばHatch
なにわブルース・フェスティバル2024
吾妻光良&The Swinging Boppers
今年は土日月、の三日間開催のなにわBF、初日にBoppersでお邪魔させていただけることとなりました!前回は一曲だけ上田正樹さんのバックも務めさせていただきましたが、今回は目下のところ自分達だけで演らせていただく感じかと思っております。な、何か不手際とかあったっけ?と思い返しますと、コーゾーが地下鉄の乗り換えで一人だけ間違った電車に乗ってしまい、到着時間が遅れてしまった、という失態がありました。今年は気をつけて乗り換えさせましょう。
開場:16:00 / 開演:17:00
前売料金(税込)
指定席 ¥8,000-
/ブルースシート ¥12,000-(全席指定)
(ブルースシートは各日限定人数・ブルースセット付・座席は1階又は2階席の最前列)
上のフライヤーを見ていただければお判りの様に、このなにわブルースフェス、この世にフェスは多々ありますが、これだけ多くの出演者が集うのもそうは無く、ましてや今年は三日間開催、本当に時間内に収まるのかなあ、などと事前に仲間うちで話していたのですが、ある日、主催のT田さんから送られてきたスケジュール表を見てビックリ!何とこの出演者達を時間内に収めるために、それぞれのバンドの持ち時間は20分、もしくは25分、ということになっておりました。我々も25分枠でしたが、演り足りない、などと文句を言ってる場合ではございません。ここは精一杯やらせていただく所存でございます、という心構えにしてはずいぶんダラけた行きの新幹線の風景でありました。
しかし実は今回のなにわBF、我々にとっては大きな試練がございまして、実は本番の数日前にトランペットの冨田が家庭の事情で急遽参加できない、ということになり、ど、どうしようか、お、大阪だし25分だし、だ、誰か、ひ、引き受けてくれるラッパ吹きはいるだろうか?とかなりな混乱状態に陥ったのですが、いや、持つべきものは友人でございます。タンメンのバンドでギターを弾いている井尻ィ氏に相談してみたところ、彼がもう一つやっている大編成のジャンプ・バンド、Loose Hepcatsのトランペットの南さんが引き受けてくださる、とのことで、何とありがたいことでしょうか。早速会場入りしてリハに臨みますが、
ちょっと顔が半分隠れてしまいましたが、後列一番左に南さんが参加して頂いているのが判ります。ありがとうございました。この日の出番は実は我々が最後、残すはアンコールのみ、ということでステージはそのままアンコールのリハへと進みますが、かなりの人数になりました。
進行役(?)の有山さんからは、「誰でも出たい人は出てきてな」というので、吾妻も楽屋にたむろしているメンバー達に電話してこの後、合流してもらったりしました。ここからしばらくすると早くも開場〜開演です。木村さんと有山さんのDuoに始まり、初夏ちゃんのトリオや若手のOSAKA ROOTS、ナオユキさんの最高な漫談などもはさんで気がつくとリクオさんのソロになりましたが、吾妻は以前、リクオさんから二曲ぐらい一緒に演りましょう、と誘われておりましたのでノコノコと出て行きました。
右側のもう一人のギタリストはOSAKA ROOTSの久米さんでして、2人でテキサス風ギター合戦も繰り広げたりしました。そうこうするうちにホトケさんのBlues The Butcher、金子マリさんとBig Horns Bee、と進んで我々の出番。
広いステージにずいぶん広がって配置されているので真夏にしては寒風吹きすさぶ寒々しい感じも漂いますが、25分一本勝負、頑張って演らせていただきました。
そして最後は、出ました!リハ後半の声がけが実を結んで、我々やBig Horns Beeの皆さんの管楽器セクションも増殖したことによってものすごい人数となったアンコール・セッション!
4時間50分にも及ぶ一大ブルース・フェスティバルの初日は無事終わり、先ずは楽屋で乾杯です。後方に写っている冨田の代打の南さんもありがとうございました!
実は西島さんやコーゾー、三平などのジャズ爺イ達は、初夏ちゃんのバンドのベースの珠奈ちゃんをジャズ・アヴェンジャーズ、というバンドで前から知っていて、あれ?今出てるの、ジュナちゃんじゃない?と多少興奮気味でありまして、打ち上げの時もいつになく嬉しそうでした。
「マリさーん、今度俺達のゲストで出てくださいよー」
「いいわよー、スケジュールが合えばオッケー。」
といったやりとりもしつつ、マリさんとも記念撮影。
この後はT田さんの経営するお店、SORAにて本格的な打ち上げに突入です。いろいろ乾杯したり歓談したりしているうちにリクオさんのオン・ステージ!
するともう酔いは充分回っておりますので、気がつくと吾妻も
この様な状態に突入し、更にマリさんに相当クド目にリクエストでもしたのでしょうか、
こんな写真も記録としては残っていました。しかし、やけに店がガランとしてますが、みんなもう帰ってしまった、ということでは無いと思います。ちなみにBoppersの管の面々は結構早めに切り上げた筈でしたが、西島さんは珠奈ちゃんが遅れて打ち上げに来たタイミングですれ違い、宿に帰るのをやめて打ち上げ会場に戻っていました。
そんな頃、ホテルに戻ったバリトンの山口三平がフロントで鍵をもらったところ、こんな表記になっていました。
———————————————————————————-
2024年9月15日(日)
なんばHatch
なにわブルース・フェスティバル2024
吾妻光良トリオ+1
さて、翌日曜日はリズム隊の4人だけ残って演らせていただきます。トリオ+1でHatchと言いますと、房之介さんの古希祝いのライヴの時に、これも一曲だけバックを務めさせていただいたことがありますが、今回のなにわBFでも、ある方のバックを務めさせていただくとか、いただかないとか、そういう話がおぼろげに浮かんできておりまして、その辺りも乞うご期待、といったところであります。
開場:15:00 / 開演:16:00
前売料金(税込)
指定席 ¥8,000-
/ブルースシート ¥12,000-(全席指定)
(ブルースシートは各日限定人数・ブルースセット付・座席は1階又は2階席の最前列)
それにしても「ブルース・セット」って何でしょうね?
なにわブルース・フェスHP
ということで、初日でBoppersとしてはお役ごめんですので、管楽器の面々は帰途につきましたが、それぞれの予定もあったりするので、早めに帰る人もおりますが、ゆったりと帰ったのはこの4人組。
「バンド」というよりは「慰労会」的な雰囲気が漂います。この日のトリオ+1は昨日とは逆に、出番がトップですので、諸先輩に申し訳ないぐらいの時間にゆったりと会場に入り、さっ、とリハを済ませますと、早崎さんと岡地さんが有山さんに誘われて、開演前のロビーでのウェルカム・セッションに出演しました。
吾妻もこれを見に行こうとしていたのですが、どうやらウェルカム会場が二ヶ所あったらしく、別のバンド「激団モンゴイカ」の皆さんのステージをしばらく見ておりました。
ウォッシュタブ・ベースやのこぎりヴァイオリンなども使う、いわゆるジャグバンドのしつらえですが、余り求道的に走りすぎることもなく、そのくだらなさ、適当さが初期バンバンバザールの様な、なかなか面白いバンドでした。そしてじきに開演となりまして、この日のトリオ+1の持ち時間は昨日のBoppersより更に短い20分。
それにしてもいったいどこを見ているのか、我ながら良く判りません。で、20分ですから、せいぜい4曲なわけですが、ここは折角ですので一曲、
有山先生をお呼びすることにしました。
「有山さんは企画、運営に関わってるから大変ですよね。」
「そらな、有山準備、ちゅうぐらいでな。」
こんな感じで喋っていてはいつまで経っても終わりませんので、はいはい、演りますよー、とファッツ・ウォーラーの名曲で、山岸さんによると、ニューオリンズでこの曲を知らん奴はもぐりや、という有名な”If You’re A Viper”をお届けしました。
更にこの後、先日の拾得でのリクオさんの還暦イベントの時に、お誘いがありまして、房之介さんのThe Slow Walkerzでも二曲ほどご一緒させていただきました。
実はこのバンドのギタリストで房之介さんとも結構長いこと一緒に演っておられるギターの秋山さんは、もう今から30年近く前、まだ吾妻が放送関係の音響の仕事をしている頃に大変お世話になった方ですので、非常に感慨深い共演でした。ありがとうございます。そしてこの日も最後には、管楽器軍団こそいないものの、Charさんからモンゴイカさんまでこれまた凄い人数でのアンコール・セッション。
そして昨日と同様、先ずは楽屋で乾杯! 何はともあれ、房之介さんに呼んで頂いた御礼を述べました。
そして、人生は何と数奇なものでしょうか。この日はブルース界の大先輩、レイジー・キムさんが遊びに来てくれていたのですが、何とキムさんと房之介さんのバンドの秋山さんは幼なじみで、すぐ近くに住んでいたそうなのです。
いやあ、世の中広い様で狭いですねー。そしてこの日も乾杯飲みは短めに切り上げて昨日と同じくSORAへ。
そうそう、そういえばコテツさんともかなり長い間一緒にいましたが、写真が無かったですね。そして談笑しているうちに酔いも回り、結局最後は誰からも頼まれてもいないのに、
こういうことになってしまいました。いやあ、ブルース関係者が多いとついリラックスしてしまうのでしょうか。
2024年9月10日(火)
高円寺JIROKICHI
クラゲトラボルタ
かわいしのぶb.司会進行 梅津和時as,cl マダムギター長見順vo,g
多田葉子sax 岡地曙裕dr 西尾賢vo,pf,ほか <ゲスト>吾妻光良vo,g
異能のベーシストにして回文の鬼才、かわいしのぶさんが主宰するクラゲトラボルタに吾妻がゲストとして呼んでいただくことになりました。が、そもそも「クラゲトラボルタ」とは何ぞや、という疑問は頭から去りません。む、しのぶさんのことですので、ひょっとして回文ではないのか、とひっくり返してみましたが「タルボラトゲラク」、うーん、判らない。無理して予習せずに当日ご本人に聞いてみることにしましょう。
開場18:30 開演19:30
前売:3,800円/当日4,300円(+ドリンク)
まったく何の主旨もわからないまま、初参加することになった「クラゲトラボルタ」ですが、時はどんどん過ぎていき、そうこうするうちにしのぶちゃんから、これこれこういう曲を演りたいんですが、吾妻さん、歌えますでしょうか?というメールが来て、一曲はプラターズの「Twilight Time」、はいはい、これは手前も時々唄っておりますので全然大丈夫です、と答えまして、もう一曲は聞いたことは無かったけれど、映画「シャイニング」で使われているという「Midnight,The Stars And You」というこれも意外に覚えやすそうな曲なので、はいはい、演りましょう、と答えて歌詞を確認して譜面を用意しているといつの間にか当日に。実はピアノの西尾さんとは初対面なのですが、素敵なメロディ感覚と穏やかなお人柄には感服いたしました。かなり多量の演目ではありましたが、無事全曲リハを終えて中華屋さんで本番前のたしなみタイム。
「しのぶちゃん、『クラゲトラボルタ』とはそもそもどういう?」
「あ、私。実はクラゲが好きなんですねぇ。」
「ほうほう。それで?」
「あと、ジョン・トラボルタも大好きなんですぅ。」
「はあ。」
「だから毎年誕生日に、好きなことだけやるイベントをこのタイトルにしたんですぅ。」
吾妻の場合は、動物で好きなのは・・・、ウォンバットかなあ、そして女優さんで好きなのは、やっぱり酒井和歌子さんかなあ、とすると毎年「ウォンバット和歌子」というイベントを誕生日にやっている様なことか、とようやく合点が行ったところで幕を開けた「クラゲ・トラボルタ」
しかし「好きなことをやる」の裏には努力も欠かせません。この壁に飾られているロゴもしのぶちゃん自らが作って持ち込んだものであります。先ず先発は順ちゃんからで、彼女のレパートリーを数曲。
続いてはいきなりピアノの西尾さんの三味線芸が出たり、
それにかぶさる様に、奥様の豆奴さんとしのぶちゃんの踊りも加わったりと、好きなことだけ、というコンセプトですから、他人様の夢を見ている様な珍しい展開で進んでいきます。
こうした展開のあと、吾妻は一部の最後の曲、西尾さんの書いた「闇の海路」という曲で参加しましたが、いやあ、良い曲でした。 始まってここまで見て来た時点でしのぶちゃんには、いやあ、どういう催しかようやく判ったよ、と報告させて頂きました。
そしてこの「闇の海路」、もちろんしのぶちゃんの好きな曲でもあるので、こうしてご本人自ら歌っておられました。
休憩後は吾妻が続けて何曲か唄わせていただきましたが、しのぶちゃんの誕生日イベントとはいえ、他の人間が楽しんではいけない、という制限はございませんので、自分としても演ってて楽しい曲を演らせていただきました。
曲間で何を話したか、などというのはもう忘却の彼方ですが、なかなか現場は面白かったのではないか、と写真からは推察されます。
まあ、結構沢山喋っていたというのは何となく覚えているのですが、それにしてもどうしてこんな、「あらあ、そうなのかしらねえ。」といったご近所の奥さんの寄り合いみたいな風景になっていたのかは不明です。
そして終盤にはご本人にはサプライズでバースデー・ケーキの贈呈式。
アンコールの最後の一曲はしのぶちゃんのたつての願いの一曲、冒頭にお話しした「Midnight,And The Stars And You」を吾妻とのデュエットでお届けしました。
終演後、楽屋でみんなでしのぶちゃんの誕生日を祝いました。
また呼んでくださいね。だって折角覚えた曲、勿体ないですし。
2024年9月7日(土)
国立 ノートランクス
吾妻光良(Vo,Gt,Pf),長見順(Vo,Gt,Pf)
岡地曙裕(Dr,Cho)
岡地/長見ご夫妻との国立ノートランクスでのライヴもこれで3回目でしょうか。まだ時節としては暑いのかなあ、などとも思いますが、20人限定ライヴということもあり店内は充分に涼しいのではないか、と思われます。実は国立と申しますと、順ちゃんの新しいアルバムの録音ということでこの国立の、あれ、まだ言っちゃいけなかったのかな? まあ、いいか、ダメだったらあとで消しゃあいいか、ちょっと良い大人にしてはいい加減ですが、そんなゆかりの地での演奏、というのも趣き深い様な気もいたします。
開場18:00 開演19:00
ミニマム・チャージ1500円+投げ銭1000円〜
そんなわけで順さまの新作を録音したスタジオのすぐ近所にあるノートランクスですので、何か前よりも親近感が湧いてきます。やはり予想どおり、まだ猛暑が続いていたので精神的にもボーっとしていたのでしょうか、いざリハを始めようとすると、順さまからその録音の時に吹き込んだ曲を二曲演りたい、と言われていたにも関わらず、譜面をものの見事に忘れてきてしまい、もろもろ手間取っているうちに開演まであと一時間、という頃になり、焦って島貴族、じゃないや、鳥貴族に入って曲順打合せ、事前のたしなみ、着替えなどを済ませてノートランクス入り。夏真っ盛りということもあり、吾妻はハワイアンにカリプソ、といった演目も積極的に取り入れました。
特にカリプソでは、ライオン、というカリプソニアンが唄う”Love Thy Neighbor”という曲が前から凄く好きなわけですが、この曲の「汝の隣人を愛しなさい」というメッセージを伝える必要性もこれまで特に感じなかったのですが、SNSで人の悪口を言う芸能人とか、パワハラの激しい知事とかが出現する今の世相には改めて必要な曲なのではないか、ということを感じて急遽唄わせていただきました。そして順さまはギターに持ち替えて、
ファンク調オリジナル「百姓の娘」を唄いますが、ギター。ギター、ドラムではいまひとつファンクう味に欠けるので、吾妻がギターのチューニングを少し落として、ベースの役割に徹します。慣れないことをしていると、表情も普段とは少し変わった趣きになるものですな。
吾妻も最初は、最近練習してないからピアノはいいよー、と断っていたのですが、いつの間にかピアノの前に座ることになってしまいました。皆が何故こんなに笑っているのか、余りに前のことで忘れてしまいました。そして、終演後は、マスターにいろいろなツマミを作ってもらい、すっかり飲み上げてしまいましたが、さて、酔いが回ってきて近くにピアノがあれば、もうそれは練習なんかしてなくたって関係ありません。
23時過ぎの高円寺などで良く見られる風景の再来でございました。
2024年9月6日(金)
高円寺JIROKICHI
リクオ presents
KANREKI HOBO CONNECTION
〜 JIROKICHI編 第2夜(9/5~7開催)
リクオ/吾妻光良/The Tiger
リクオさん還暦記念興行・東京での三日間の中日にお邪魔させていただくこととなりました。京都では諸先輩とご一緒させて頂きましたが、今回は若手バンドのthe Tigerさんとご一緒します。リクオさんと吾妻の年齢を足しますと、128歳、ということになりますが、The Tigerさんはプロフィールを見ると2014年当時、高校生だったそうです。高校生と言うと大体、16歳から18歳ですので16歳だったとすると今は26歳、4人足し上げても104歳、仮に18歳だったとしても28×4で112歳、どうあってもおじ(い)さんチームの勝ちなのですが、そもそも勝ち負けじゃないですね。とりあえず老いも若きもおめでとうございます!の気持ちで頑張りましょう。
開場18:30 開演19:30
前売:5,500円/当日6,000円(+ドリンク)
リクオさんのこの次郎吉での”KANREKI HOBO CONNECTION”ですが、3晩連続の催しでして、この日はちょうど中日。まあ日によって若干増減はあるのでしょうが、この日に限ってもだいたい演目としては20曲近くはあった様に記憶していますが、良く全部頭に入ってますねー! と感心していたら、いや、もう頭の中はワチャワチャで、と言われていましたから、やはりそこそこ大変なのでしょう。吾妻との年齢差は8歳ぐらいありますが、やはりこれだけの差があると、記憶力や把握力にもそこそこの差は出てくるのでしょう、吾妻に同じことをやる自信はありません。しかしそこへ行くとThe Tigerの皆さんは20代!もはや、超能力者か、というぐらい色々なことを次々と吸収していくのを目の当たりにしました。結構な量のリハーサルを終えて、さて、空き時間。
「リ、リクオさんはどうされますか?」
「あ、どっか行きますか?」
「で、でっすよねー。」
「Tigerのみんなも誘いますか?」
「え?、いや、行かないっしょ?」
「いや、聞いてみますわ、みんな行く?」
すると、え?ご一緒して良いんですか?という流れになって全員で向かいの極楽屋さんへと繰り出しました。若者と見ると飲みに行かないもの、と決めつけるのは良くないことですね。注文の時にリクオさんがちょっと迷っているので、どうしたのですか、と尋ねると、最近痛風が出たばかりなので、ビールを頼むべきかどうか迷っている、とのことでした。いやあ、Tigerのみんなは痛風の心配なんて何も無いからうらやましいなあ、と話を続けていたら何とベースの秋山さんは尿酸値が高くて心配だ、という様なことを言われるので、そうなるともう土俵はこちら側です。
「あのね、食い物とか飲み物の前にだな。」
「はいはい」
「何はともあれ、水を飲むんだ。」
「はあ、水…ですか。」
「そうだ。リクオ君もだよ。ガブガブ飲め。」
「そうですか…。やってみます。」
「あとな、これはホトケさんから教わったが」
「はいはい。」
「ステージでは酒も良い、煙草を吸っても良い。」
「はあはあ。」
「ただ、ツマミだけは食うな。」
「そ、そうですか。」
「まさに。ワシはこれを40年守ってきた。」
酒が回るにつれて気も大きくなり、最後の方はこんな調子で威張りちらしてしまいました。
さて、お店に戻ってトップ・バッターはThe Tigerの演奏。
これぞ若き血潮、という感じで次郎吉店内も一挙に若返った感じがします。実はこの日吾妻はお昼ぐらいまで何のギターを持って行くべきか悩んでいたのですが、この日のLynちゃんのギターが、
このオレンジ色のグレッチ。うわーっ、危ねえっ!実はこのコピーモデルとチャキのフルアコのどちらにしようか、とギリギリまで迷っていたのです。コピーモデルも単体で見るとなかなか良く出来ているのですが、こうやって本物のすぐ隣で見られると、いかにもまがいもん、とかパチもん、といった風情に見えてしまうので、本当に持って来なくて良かった良かった。そして、彼らだけの演奏に続いてそこにリクオさんが混じります。
Lynちゃんとリクオさんのコーラスも見事でした。そしてリクオさんのソロ・コーナー。
そしてここに吾妻が加わりまして、
思えばこのしつらえではもう何回も演らせていただいてますので、さほど緊張もせずリラックスしてお届けできるわけですが、ここに若いドラムの方とベースの方が加わる、というのもなかなか無い機会です。
写真で見ると目が座っている様にも見えますが、実はそんなに緊張もせず、また酔い過ぎでもなく、丁度良い感じにこれもリラックスして臨めました。まあ、一度若者達に対して威張りちらした後ですからね。
ここで更にギターの泰河君も加わりまして、だいぶステージも熱くなってきました。そう、泰河君のバンドだから、The Tiger、というんですよ。知ってましたか? 吾妻も以前に聞いていた気もするのですが、この日まで忘れておりました。そして、Lynちゃんも混じって全員集合!
Lynちゃんといえば、初めて見た時のアレサの”Respect”、超高音も取り入れてのそのカバーが鮮烈な印象となって残っていますが、R&Bはもう少し古いのにも良い曲が多いんだよねー、こんな曲をデュエットしてみないかね?ということで、ラッキー・ミリンダ楽団でアニスティーン・アレンとビッグ・ジョン・グリアーの二人が唄っていた”I’ll Never Be Free”という曲を演らせて頂きました。吾妻が目を剝いているのは、Lynちゃんの高音にやられているのかも知れません。そして最後はリクオさんの曲をコーラスで盛り上げて大団円、この時はまだ少し手前でしたが、いやあ、還暦おめでとうございました。
ご来場の皆さんと配信をご覧の皆さんにありがとうございました!と伝えるリクオさんの後ろで吾妻も「ナマステー」と謝意を伝えさせて頂きました。
2024年9月3日(火)
横浜THUMBS UP
TUESDAY NIGHT SPECIAL with 吾妻光良
福島康之 vo,gt(from バンバンバザール)
下田 卓 Tp(from カンザスシティバンド)
丸山朝光 Banjo(from ハチャトリアン楽団)
Guest 吾妻光良 vo,gt
福岡の中年実業家、バンバンの福島さんに呼ばれてサムズアップに出演させていただくこととなりました。メールで連絡を受けて、こんな感じでよろしいでしょうか?と送られてきた文言の中には、
「日本音楽界の至宝、吾妻光良さんを迎えて」
というのがあったので、おいおいおい、いくら何でもこれは言い過ぎだろ、例えば
「阿佐ヶ谷の自称ミュージシャンを迎えて」
ぐらいにしておくれよ、と頼んだら、あ、もうこれで出しちゃいましたから、だそうで、これだからまったく若いヤツってのは、あ、そうか、もう全然若くはないのか。てなわけで、周りも良く知ってるメンバーなので、気が楽であります。
開場:18:30 / 開演:19:30
前売:¥3,500 / 当日:¥4,000(+1Drink)
平日の夕方にサムズに向かう、というのもこれまであまり無かった風景ですが、どことなく知らない街にやって来た男、という気分にもなってサムズに入っていくと中年実業家の福島先生を始め、顔見知りの下田さんと丸山さんもいて、一挙に日常の感覚に戻ります。何でも、このライヴは普段は「MONDAY NIGHT SPECIAL」と銘打って催されているもので、バンバンの黒川さんが月〜木でラジオ番組を持っているため日曜日でバンバンとしてのライヴは終わり、余ったメンバー(失礼!)でもう一日とか演っていく、という習わしがある様で、その火曜日版に呼ばれた、ということでした。そして、この時にはバンバンの曲は一切演らずに洋楽縛りがかかる、というスタイルで、来る前は知らない曲も多そうで、どうなるのか、とも思っていましたが、何となく聞き覚えのある曲も多く、無事にリハは終了。福島さんは昔からお酒をたしなまないので、吾妻、下田、丸山(敬称略)の3名でビルの1Fまで下りて、迷いなく「一軒目酒場」という居酒屋に。普段、土日に来ることが多かったので、先ずこの店に入れたことは無いのですが、さすが平日、何とか三人で入れました。
「それでーっ!俺はーっ!」
「ワキャキャキャハ!」
「ビールなのーっ!」
「アキャキャキャキャ!」
「インスタのぉ! ジョノカのページがあ!」
ドッターン!
「あっはっは、だいじょぶぅ?」
「それにしても、あの若者達、凄い酔い方ですな。」
「あれはもう『十軒目酒場』という感じですね。」
本当に十軒目酒場、というのがあったらどんな経営形態なのか、という大変知的好奇心を刺激される様な話題で盛り上がりつつ、小一時間を過ごすとはや本番。
ドラムとかベース、ピアノがいるバンドを長くやっておりますと、ステージ上に立体的に楽器や人々が配置されているのに慣れているのですが、この日はこんな横並びの配置でこれはこれで新鮮です。しかも、この四人とも全員がそれぞれ歌を唄うのでましてや横並び感が強いのもまた面白いところです。
一見、何の関連も無い様に見える二名ですが、何と二人とも生まれは東京・新宿区、という共通点があります。しかしその他は、かたや酒飲み/かたや下戸、かたやギャンブル狂/かたや全然ダメ、かたやブルース出/かたやフォーク出、と違うところばかりで、この日も二人とも同じ歌をレパートリーにしていることが多いのにキーが全然違う、ということが判明しました。色々な曲を演りましたが、先ず福島さんは唄わないだろう、ということでダンスの曲を一曲ご披露させて頂きました。ビリー・ザ・キッド・エマーソン、という人の「ドゥ・ザ・チキン」。「チキン」というダンスはこうやって踊るんだぜ、という歌詞の内容ですが、熱心に伝えようとするあまり、
断末魔の様な表情になってしまいました。何だかんだと楽しく過ごしまして、終了後はサムズ店内にて打ち上がりました。
何だかんだ写真が乏しかったので、福島社長のフェースブックから無断で借用してきた写真を使っておりますが、後から何か言われるでしょうか?ま、フォーク出だから大丈夫ではないか、と思ってはいるのですが。
2024年8月31日(土)
茨城 日立 地下室のメロディ△7
吾妻 光良トリオ+1
茨城県は日立にあるライヴハウス、「地下室のメロディ△7」さんにお招き頂きまして、あ、ちなみに読み方ですが、”チカシツノメロディデルタセヴン”ではございませんで、“チカシツノメロディメジャーセヴン”だと思います。思う?ハッキリしないヤツだな、と思われるかも知れませんが、お話を頂いてからずっと店主のFさんとは文字だけとやりとりでありまして、ご本人から”メジャーセヴン”だ、とお聞きしたわけでは無いのであります。いずれにせよ、暑いさなかでありますので、メジャーセヴンの涼しい響きを意識したシャレオツな一夜になることを目指して日立に向かいたい、と思っております。
開場:17:30 / 開演:19:00
前売:¥5,000 / 当日:¥5,500(1Drink込)
初めて訪れる日立、いやいやいや、それは違います、確か5年前ぐらいに当時勤めていた会社の仕事で日帰りで来ていた様な気がするのですが、いざ駅に降り立ってみると、いや、こんなところに来た記憶は微塵も無い、という状況でしたが、何でも迎えに来て頂いたYさんによるとつい最近駅は建て替えたばかりらしく、またシャレオツな場所として人気も博し始めている、ということの様です。
そしてその名の通り、昔は電気の「日立」の街ということで栄えていたらしいのですが、今では大きな工場も三菱さんのものとなったりして、往年とはずいぶん雰囲気も変わったそうです。会場の地下メロに着いて、手短かにリハを済ませると主催の藤井さんがやっておられる「フジボン」というインド料理屋さんで夕飯を頂きました。
牧「ほほう、これはカレー料理の盛り合わせですか。」
藤井「はい、ミール、というヤツでございまして。」
吾妻「はいはいはい、ミールというのはな、主に南インドで食べられるものでね、元々はヤシの葉だったかな、ともかくそういうものに料理が並べられた状態でサーブされるんだな。で、日本人の君たちには判らないだろうけど、これを右手でね」
一同「・・・・・・・」
いくら知識があっても余りひけらかさないに越したことは無いのかも知れません。とにかくそんな藤井さんのやってるインド料理がおいしいお店のフジボン、そういえばステッカーをもらってましたな。
そして始まった本番。何とシャンデリアが完備されている由緒正しいスナック(?)風の店内でありました。
ありし日々は日立にお勤めしている方々が夜な夜なここで飲み上げておられたのでしょうか?しかしこの日も当時の隆盛に負けじ、とばかりに多くの方々にお集まりいただきました。
それもこれも藤井さんのおかげでして、有難いことです。お店の後方から見るとこんな形です。
あと良く見ると、ステージにはシャンデリアだけではなくて、舞台に沿ってはりめぐらされた細かい電飾などもあって、なかなか得難い雰囲気が醸し出されています。
ライヴの方はまあ、いつもと同じ様な感じで進めていくのですが、学習効果が無い、というのか何なのか、これもいつも通り、打合せで決めた曲順を「消えるボールペン」で紙に書いたものを岡地さんに渡すとあらら、
ズボンのポケット内の温度上昇に耐え切れず、またもや文字が消えてしまいました。一部が終わると先ほどの「フジボン」さんを楽屋代わりに使わせていただいてくつろぎます。
実はこのフジボンさんや、地下室のメロディ△7がある30mほどの路地、というか商店街は「クラクラ横丁」と名付けられており、結構いろんな面白そうなお店でにぎわっており、こんなステッカーを作ってPR活動も展開しています。
じっと見ていると次第にクラクラしてくる様な気分にもなってきますので、飲み過ぎないためには良いかも知れません。地下メロに戻って二部も順調に進みますが、今回撮っていただいた写真の中にはこんな「お会計」という看板がきれいに写っている写真もありまして、ちょっといつの時代なのか判らなくなりそうです。
アンコールはこれも良くやっているピアニカと電池式首掛けアンプによる場内練り歩きですが、何故こんなにフレディ・キングの様に頑張って弾いているのか、は良く判りません。
そしてもう一枚撮っていただいた写真を見ると何か、バンドとお客さんのサイズがどうにも不自然で、時代という時間だけではなく、空間まで歪んでしまった様な・・・。
SF好きの心をくすぐる異空間に入ってしまった様な夜でありました。そしてウチアゲは再びクラクラ横丁を上って机の配置まで変えていただいたフジボンにて開催していただきました。
あくまでうわさ話ですが、フジボンを出る頃には吾妻が
「俺はいったい今、どこにいるのだーっ?」
と何度も叫んでいた、という話もありましたが真偽のほどは不明です。そんなわけで、不思議な横丁のある日立、また機会があればお邪魔したいものです。ありがとうございました。
2024年8月27日(火)
新宿 Red Cloth 21周年記念
吾妻光良デュオ[with 牧 裕(Bass)]
/奇妙礼太郎
7月の澤部さんとの共演に続き、8月は何と奇妙さんとの対バンとなりました。奇妙さんと初めてお会いしたのは、南会津の大宴会というフェスの時でしたねえ。先日も井出さんのイベントでお会いして一緒に呑んだりもしましたが、やはり最初に会った時の印象は鮮烈でした。何がそんなに鮮烈だったか、というとですね、当時の奇妙さんの呑み方、とかそういった方面が大層印象に残っているわけでございまして、まあ、あんまりこういうところに書くものでもございませんから、その辺りの話は現場でね、はい、させて頂きましょうか。奇妙さんと我々の共演もあるやも知れませんしね。
開場:18:30 / 開演:19:00
前売:¥4,000 / 当日:¥4,500(D別)
毎日毎日、雷注意報とかが発令されるなか、暑いのだけど不穏な空の下、ゴールデン街の裏を通り過ぎてレッドクロスまでたどりつき、牧さんとちゃちゃ、とリハを済ませる頃に奇妙さんがやってきて、どうもどうも、と言いながらしばらく経って奇妙さんのリハがスタート。弾き語りですので我々以上にあっという間に終わり、弦などを張り替えておられます。割と会場に入られた時から無口で、あれ、出会った時の印象が鮮烈で、とか書いたから怒っちゃってるのかな、などとも思いましたが、お声がけしないわけには行きません。
「あ、奇妙さん、我々は近隣でたしなもうかと。」
「あ、行きましょう行きましょう!」
令和になって、こういう具合に簡単に飲みにつきあってくれる方々もだいぶ少なくなりました。そういう意味ではある種、昭和をひきずっている奇妙さんでありますから、行く店もレッドクロスの方々に聞いたお皿に入ったツマミを選びながらつまむ東新宿食堂、というところに参りました。
すっかりメートルも上がったなか、帰り道、我々二人が楽屋で飲むワインをコンビニで仕入れているとその脇で奇妙さんがハイボールを仕入れていました。昭和的に言うと「アンタも好きね」というやつでしょうか。お店に戻ると既に客席は満員。
奇妙さんはしんみりとした曲からなかなかの動きのある曲まで、また、ラップなども取り入れたステージで楽しませてくれました。
続いて我々ですが、談笑しながら楽しく呑んだ後ですのでそれなりにメートルも上がっております。
5曲目ぐらいで奇妙さんを呼び込みますが、その右手にはしっかりと、
ハイボールが握られております。曲はエルヴィス・プレスリーでおなじみの「ラヴ・ミー・テンダー」を一緒に演らせていただきました。
そして、アンコールにはこれまたスタンダードの「サニーサイド・オブ・ザ・ストリート」。それにしても何故こういうアクションになったのか…。
トレニアーズ、というバンドが靴の臭いをサックス奏者に嗅がせる、という演出を取り入れてたりしたことはありますが、それとの関連性は判りません。吾妻が驚きの表情を浮かべておりますが、今度会った時にこのアクションの意図は尋ねてみましょう。はたまたこんな
やっこさんスタイル、というのかそんなものも飛び出してきました。曲との関連性は良く判りませんが、とにかく楽しく演奏させて頂いたことは間違いありません。終了後はお客さんのハケた店内で、しめくくらせて頂きました。
また、近々一緒に演りましょう、と言って別れたので決まったらお知らせします。
2024年8月24日(土)
タワーレコード渋谷店6F
ブルース&ソウル・レコーズ
創刊30周年記念トークイベント
吾妻光良、妹尾みえ、
濱田廣也(ブルース&ソウル・レコーズ編集長)
え? まだ30年しか経ってない?そんなわきゃ無いだろ、だってよ、俺がな、学生の頃にだな、と喋り始めて止まらなくなりそうな旦那さま、いや、それで合ってるのでございます。雑誌「ブルース&ソウル・レコーズ」の前身である「ブラック・ミュージック・レビュー」、更にその前身である「ザ・ブルース」から数えますと、もう55年ぐらい経っているわけですが、現在のこの形になってから既に30年、あら、もうそんなに経っちゃったのかしら、私もお化粧直した方がいいかしら、と気になさっているそこのお嬢様、是非、この3人とともにこの雑誌の30年の歩みを振り返ってみませんか? 何せこの世知辛い世の中には珍しく無料ですしね。 吾妻もどうせなら、ギターの一本でも持っていくか、ということを考えたり考えなかったり、でございます。
開演14:00 参加無料
・会場内での飲酒喫煙は禁止
・オープンスペースでの開催となりますので、他のお客様へご迷惑にならないようご留意ください。
BSR30周年、ということで酷暑の中にも関わらず、渋谷のタワレコには多くの方々にご来場頂けました。
その中には別件で来京していた徳島の神主兼ベーシストや、御殿場の女帝、更にはキリスト教会のソウル歌手の方、などそうそうたるメンバーも見に来られておりました。するといきなりステージ上では、
おおお、こちらも謝罪会見か!と思ってしまいそうですが、何のことはない、ちょっと座面が高い椅子に座ろうとしていただけでありました。そして始まったトーク・コーナー。30年、ということなので1994年の創刊からこれまでを時代をなぞっていろいろと振り返りながら話を展開していきます。
みえさんはその中から特に気になったものを何冊か持ってきておられましたが、ここで手にしているのは1999年秋に出た「ジャパニーズ・ブルース」の特集号。
開いているページは故・小出さんとDMBQの増子さんの対談「ここが変だよ、日本のブルース」。今考えると、批判なのか反省なのか、今風に言うと自分達にそのまま跳ね返ってくる「ブーメラン企画」と呼んでも良いかも知れません。余談ですが、2003年の49号にはハッチ・ハッチェルに、ブルースに関してどう思いますか?的なインタビューが行われており、「嫌なイメージがありますね、つまらないというか…」といったことをのたまわっており、今度会ったら、ありゃいったい何なんだ、と詰問してみましょう。他にも何冊か持ってきて頂いており、
この下の方の号は「ジャグバンドで大騒ぎ」という特集で、みえさんが濱田さんに、この号は売れなかったでしょう?と水を向けるも、いやあ、その辺りはですね、と明言を避けるところが、さすがにメディアとして守秘義務を徹底していることがうかがえます。中には2006年の72号というのが、
我々Boppersの特集になっており、何ともお恥ずかしい限りですが、唯一評価できる点があるとすれば、この号の表紙の色と吾妻がこの日着て来たシャツの色とタワーさんのイメージ・カラーがすべて黄色で統一されている、というところで、別にいつの誰がエラかった、ということは何もないのですが、偶然というのはあるものですね。とまあ、とりとめのないことを話しているととんでもないことを思い出したりして三人とも思わず苦笑する、という場面もありました。
さて、トーク・コーナーが終わると若干のセット転換などを経てミニ・ライヴ・コーナーとなります。
お、首に手ぬぐいを巻いて、夏の野外現場の感じだね、ということではなく、単にマスクをストラップでつけているのが後ろに回ってしまっているだけです。写真だといかにもステージ裏で準備している風ですが、実は客席からモロ見えの場所であります。で、30周年に際して何を演ろうか・・・、と考えてたどりついたのは、特集に名前が出ているアーティスト、たとえば「シカゴ・ブルース」特集の号は人名ではないのでカウントせず、但し「ハウリン・ウルフ」特集号であればハウリン・ウルフに一票、とカウントして、多い順のアーティストの曲を演ろう、ということにしたのです。調べたところ、特集に4回名前が出ているので二人、3回が三人、だったわけですが、頑張って調べたので、普通に発表するだけではもったいなく、さあ、4回特集が組まれた人は誰でしょう?そこの貴女!
なに? エルモア・ジェイムズ? ブー!エルモアは二回でした。さあ、他に無いか、他に無いか…、はい!そこの貴方!
え?マディ・ウォータース?ピンポンピンポンピンポーン! といった具合に進行していき、マディ、ロバート・ジョンソン(特集で4回登場)、ジョン・リー・フッカー、サム・クック(特集で3回登場、ちなみにアレサもそう)といったアーティストの曲を唄わせていただき、ありがたいことにアンコールまでいただきました。ちなみにサム・クックを即座に回答したのは、教会ソウル歌手のTさんで、「さらばジャマイカ」では客席からコーラスまでしていただきました、ありがとうございます。ステージの去り際はいつもの「ナマステー」でございました。
この後はお恥ずかしながら、のサイン会で、どこか罰ゲーム風でもあります。
最後は3人で、お疲れ様でしたー、の一枚。
さあ、まだ昼は長いぜ、ということで終了後は見に来ていたK地さんやブラッデストのK田さんなどを待たせてはいけない、ということで、すぐに昼呑みの会場へと流れました。
2024年8月18日(日)
京都 拾得
リクオ presents
KANREKI HOBO CONNECTION
〜 拾得編 第2夜(8/17~18開催)
リクオ/吾妻光良/有山じゅんじ/近藤房之介
若い若い、と思っていたリクオさんも還暦、ようこそこちらへ、という感じですが、メンバー的には吾妻も若い方から数えて二番目、というこの日であります。
「どうして名前が二番目に書いてあるんだ?」
い、いや、それはじ、拾得さんのホームページにそう書かれているからでして、きっとリクオさん本人を除いては五十音順なのではないでしょうか? いや、年齢順なのかな?良く判りませんが、先輩方に失礼の無い様に気をつけたいものです。
開場17:00 開演18:00
前売 5,500円/当日 6,000円 2日通し 9,000円
木村さんとの磔磔から僅か一週間と二日、再び単身で京都を訪れることになりましたが、前回の様に京都駅を出るとすぐに吸い寄せられる様にタクシー乗り場に向かい会場に直行する、とこんな甘えたことをやっていては人間がダメになる、と気持ちを新たにして今回は公共交通機関で拾得を目指すことにしました。地下鉄に乗り換えて丸太町駅までは順調にたどり着き地上に出て、さてバス乗り場を、と探すとそれらしいものが見当たりません。とりあえず歩みを進めているうちに、あれ、ちょっと待てよ、この方向で良いのかな、あの緑の濃い辺りは京都御苑で良いのだよな、いや、待て、二条城というヤツかも知れん、となると、俺が歩いているのは拾得の方向ではなくて、90度ズレた方向ではないのか?と色々なことが気になり始め、どうしようか、と途方に暮れたところ、目の前をタクシーが通って、結局お世話になってしまいました。
涼しい拾得の中では既にリクオさんと房之介さんのデュオのリハーサルの真っ最中。有山さんも客席でそれを見ておられ、リクオさんの指示通りの時間には来たものの、どう見ても諸先輩をさしおいて、いやあ、どうもどうも待たせましたな、と言って最後に入って来る感じで、バツの悪さは際立ちます。しかし、そんなことはさておき、この日は曲数も多いので、リハーサルもどんどん進めていかないと間に合いません。メンバーも次々と入れ替わって演目をなぞっていきすべての演目をさらい終えて気がつくともう開演一時間ちょい前。諸先輩もそのまま拾得におられる様なので、最寄りのコンビニで食材を調達して楽屋で呑むことしばし、先ずはリクオさんのソロからスタート。4曲目からそこに加わって、リクオさんとのデュオがスタート。
ご覧の様にお店は、リクオさんの還暦祝いに駆けつけてくれた皆さんで満杯でした。まあ、演った曲はともかく、曲の合間に何を喋っていたのかはほぼ記憶がありませんが、
こうした勝ち誇った様な笑顔は、リクオさんよりも8学年上、という年功序列社会の中でのゆとりから出ている様な気もします。折角のデュオなのですから、しっとりと落ち着いて演りゃあいいのに、と後から写真を見て思うわけですが、相変わらず足を振り上げてエンディングを決めようとしていてロック出の悪い癖が垣間見えます。
続いてはここに房之介さんに混ざっていただく、という編成ですが、その昔ツアーで日々可愛がりを受けていた身といたしましては、若干の緊張もその表情から伺えます。
しかしそんな可愛がりを受けていた時代からはや50年弱、誰しもライヴが始まってしまえば、あとは自分の相撲を取るだけです。
結局最後の方はチョーなれなれしく接してしまいましたが大丈夫でしたでしょうか?
さて、今回の写真はWさんという方から頂いたのですがお気遣いをいただき、すべて吾妻の入っている写真を選んで頂きましたのでここではお見せできませんが、リクオさん-房之介さん、リクオさん-有山さん、リクオさん-房之介さん-有山さん、といったコーナーもありましたがここでは割愛させていただきます。といいうことで次にお見せするのはリクオさんと吾妻と有山さん、というコーナー。
有山さんのアート風な見た目(?)のせいか、ステージの写真もにわかに油絵の様な雰囲気になってきました。そして曲と曲の間になると有山さんが、
「あんな、吾妻、それでこの話知っとるか?」
といった様な感じで話しかけてこられるので、吾妻としては真剣に受け止めざるを得ないわけですが、
まあその内容としては、やれ80歳を越えてからがチャンスや、周りのヤツも仰山死んどるから仕事は取りホーダイや、けどなライヴハウスの店主も死んでまうから演るとこが減っていきまんねんや、などどうでもいいクダラない話ばかりなのですが、意外にこういうものが演奏時の潤滑油になったりもするものです。
さあ、そして最後は四人揃っての大団円。
それぞれが唄う曲に全員でコーラスをつけたり、曲によっては順番に唄い分けをしたり、とかいろんな唄い方でお届けしました。
この日勉強になったのは有山さんの「買い物にでも行きまへんか」でして、リハの時の会話は、
「♪買いものにでもいきまーへんか♪…あれ、おれどっか変ですか?」
「ううん、あ、でももう一遍やってみよ。」
「♪買いものにいでもいきまへーんか♪…うーん、何だろう。」
「あ、吾妻、そこな、『カイモニー』で唄うとええねん。」
「♪カイモニーでも行きまへんか♪ ですか?」
「そうそう、それで唄ってみ。」
確かにこれでうまく行きました。いやあ、言葉は難しいものです。そんな中でリクオさんの還暦祝いも無事ゴールにたどり着けました。
そしてお疲れさま!の一枚がこちら。
この日は先輩お二方もちょっと早めに帰られましたので、次回なにわの打ち上げで是非ご相伴させていただきとうございます。
高円寺JIROKICHI
吾妻 光良トリオ+1
木村さんに松本さんも加わった予断を許さないセッションの翌日は、ホームグラウンドの次郎吉でしかもゲスト無し、というトリオ+1のマンスリーであります。またこの季節になるとスチールも弾きたくなったりするわけですが、お盆の辺りでもありますので、そんな曲も取り上げたりするのも良いかも知れません。何だと、お盆だと? それは大混雑の高円寺阿波踊りの日だったりするのではないか? と一瞬恐怖を覚えましたが、大丈夫、今年は24日~25日ですので、ごゆるりとお越しください。
開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
折角お誘い頂いている次郎吉のマンスリーではありますが、こちらの不手際といいますか、調整不足と申しますか、ああっ!この月はもはや4人のスケジュールの合うところが無い!という事態にも至りまして、結局今年は7月と9月がお休み、ということになってしまいました。ですので、何だか久々に次郎吉に戻って参りました、という雰囲気でじっくりとリハーサルなどもやらせて頂きまして、さて、本番前のたしなみには一年間有効の回数券を人数分持っている「I休」へと流れていくわけですが・・・、。
「おい、何か閉まってねえか?」
「本当だ! どうすればいいんだ!?」
「つうか、何かデジャヴの様な…」
「思い出した! 6月も閉まってた! 」
ニワトリの様な記憶力ですが、前回の6月のライヴの時も開いてなくて近隣の中華屋さんに流れたのを全員忘れていました。後日調べたところ、荻窪の店と合体して吉祥寺の新たな店舗で営業する、ということで、いや、長らくお世話になりました。これから我々はどこに行けば良いのですかね。是非うちの店をご利用ください! という方、いらっしゃいましたら、このページに連絡を頂けると嬉しいです。で、今回も中華屋さんに緊急退避してから臨んだ本番。
いつも通りではありますが、若干夏っぽい感じがしますでしょうか?涼しい曲を中心にお届けしております。早崎さんの赤、ギターの緑、ベースの茶色、というのがなかなか良い配色でした。そして当然の様に夏ですからスチールを弾かないわけには参りません。
まあ、余り上手くはなっていないのですが、アロハ・シャツに免じて許してやってください。いや、それにしてもハワイアンの曲で一瞬、どこを演ってるのか判らなくなる、という失態もありましたので、まだまだ練習が必要です。気を取り直して普通のギターに戻しましたところ岡地さんもノリノリに戻りまして、
それに続いて、牧さんのベース・ソロも快調でした。
早崎さんもいつも通りで快調ですが、
真夏のせいか、いつもよりも赤い革ジャンのツヤが輝いている様な気がします。だいぶ前に、「私、同じ服を何着も持っているのです。」という様なことを口走っていた様な気もしますので、いつもとは別の革ジャンなのかも知れませんが、深追いしておりません。夏といえば盆踊り、踊りといえばR&Bダンス、ということで、ビリー・ザ・キッド・エマーソンという人のダンス迷曲(?)、「ドゥ・ザ・チキン」をご披露致しましたが、
この振りが鶏の羽の動きを表しているのだ、と判ってくれた方はどれほどいらしたのでしょうか?わっかんねーだろうなあ。
そして終盤では吾妻と岡地が牧さんを何かしら揶揄する、といった写真もありましたが、1週間以上前のことなので、何があったかは覚えておりません。「I休」の閉まっていたのを忘れるぐらいですから当たり前です。そしてこの日のアンコールは、夏らしくスチールを持っての練り歩きで締めくくらせて頂きました。
彼方に見える早崎さんのピアニカ、というのもなかなか趣きのある写真でございました。さすが龍ちゃんです。
終了後は涼しい次郎吉で歓談タイムですが、早崎さんとは別に決別しているわけではなく、
彼は彼でメシを食べた後にメールをチェックしているのでございました。
2024年8月9日(金)
京都 磔磔 築107周年記念!!
木村充揮ゴーイングオン古希
♪嬉し!楽し!の6日間!!楽しんでや!!!
木村充揮 吾妻光良 トータス松本
今年の木村さんの磔磔大会は、小編成特集という趣きの6日間ですので、トリオ+1ではなく、吾妻単品で共演させて頂くこととなりました。そしてもうお一方は、トータス松本さんのご登場となります。実はトータスさんとの共演はこれが初めてですが、何故か二回ほど一緒に呑んでまして、最初は知人の縁で、二回目はブルース&ソウル・レコーズ誌の対談で呑んだのですが、その時は、松本さんね、松本さん!やっぱりね、Cats & The Fiddle 最高ですよ、是非聴いてくださいよ!と酔いまくったあげくに何回も同じことを言ったおぼろげな記憶がありますが、今回は酔い過ぎない様に心がけたいものです。あ、でも木村さんの、何を演り出すかまるで判らない、というプレッシャーに負けてまた結局呑んじゃうのでしょうねぇ。
開場18:00 開演19:00
6,000円 6日通し券 32,000円
単身で磔磔に乗り込む、というのもそんなに頻繁にあるわけではなく、よし、京都に着いたら烏丸線に乗って四条で乗り換えて河原町を降りて・・・、とイメージ・トレーニングしていたのですが、降り立った京都は、いや、東京も凄いけどやはり暑い!ピヨピヨピヨ、と言いながらタクシー乗り場に直行しました。30年ぐらい前は、どこまで行かれはりますか、と尋ねられ、ええとぉ、善光寺富小路下ル、お客さん、善光寺は長野ですがな、と言われ完全に詰んだこともありましたが、もういい歳ですので、きちんと仏光寺、と伝えて磔磔に到着。既に木村さんがサウンド・チェック中でして、ユルく進むリハの中、途中で混じったりしまして何曲か合わせるうちに松本さんが到来。実は松本さんとは事前にメールで打ち合せるとともにスタジオで二時間程度リハをやっているので安心感があります。しかし今回は何と開演前に演目がすべて決まる!という素晴らしい展開に落ち着きましたので、あとは楽屋で呑みながら時間をつぶすだけです。いざ開演、となると木村さんのソロで数曲、続けて呼び出しがあり出て行きますと、
暑さも何のその、の超満員でありました。今回は松本さんもおられるので木村さんとのデュオ曲はそれほど多くなく、これまで演ったことがある曲ばかりだったのですが・・・、
笑顔を浮かべてはいるものの、あれ、いまどこ演ってんだろう? と焦る場面などもありました。そして、いやあ、俺得意じゃないんですよー、勘弁してくださいよー、と前からお伝えはしているのですが、弾き語りを何曲か演らなければならない、という状況に追い込まれまして、
夏らしくFour Vagabondsの”G.I.Wish”という反戦歌を唄ったりしましたが、恥ずかしいこともあり、いささかテンポが速すぎたかも知れません。で、続いて吾妻の紹介で松本さんの登場。
松本さんのギターは後期のエルモア・ジェイムズが使っていたハーモニー、というメーカーのエレキのコピー品をラメ塗装したものをEbayで見つけて買ったそうで、うらやましい一本です。そう、最初のメールの打合せの時から、
「何演りましょうか?」
「あああ、エルモアとかでもいいですか?」
「ああ、良いですね!演りましょう!僕もエルモアで!」
何と速攻で決まってしまい、松本さんは”Talk To Me Baby”を。そして吾妻は、
“Please Find My Baby”を、とどちらも当時エルモアが持っていたギターにこだわった楽器選定で、もはやステージ上は音楽サークルの部室の様でした。この後、更に一曲ずつ歌うと木村御大も登場。
やあやあ、という感じが近所の人みたいで良いですね。先ずは「胸が痛い」を木村さんと松本さんとで唄い分け。
そして最後は名曲「嫌んなった」を三人で唄い分け。松本さんはハープを担当。
アンコールは多少強引か?という話もありましたが、演っちゃえ演っちゃえ!ということで、木村さんの”GUTS”から松本さんの「ガッツだぜ」へのメドレー、そして時間は大丈夫か、と気にしながら、木村さんの「スモーキン・ブギ」から松本さんの”Shake Your Moneymaker”へとメドレー二連投。
無事リミットの21時ギリギリで終演を迎え、あとは飲むだけ。
この後、ご想像の様に木村さんは何をおっしゃっているのか段々判らなくなっていくのでした。
2024年8月3日(土)
富山オーバード・ホール 中ホール
2024夏の北陸 Jump & Jive Tour DAY1
吾妻光良&The Swinging Boppers
Opening Act:ねずみ兄弟
何とバッパーズとしては2003年の「円形劇場ヘリオス」での公演以来21年ぶり、という富山です。当時の出来事としては、コーゾーが会場に行くバスの中で「あ、人だ」「あ、牛だ」「あ、居酒屋」と見たまんまを喋っているので、そういうことしてるとボケるぞ、と注意したことと、帰りの飛行機がかなり朝早かったので、羽田に着いたのが朝の10時過ぎで、それから夕方の4時まで皆で飲んでいたことが思い出されます。まあ、若かったわけですが、それからどれぐらい成長したのでしょうか? もしくは劣化したのでしょうか。自分達と向き合う良い機会でもあります。
開場17:30 開演18:00
全席指定 6,000円(税込/当日¥500増)
21年ぶりの富山公演、ということでメンバー一同張り切って現地入りすると、到着したオーバード・ホールはまだ完成してから1年という真新しいホールで楽屋も大変快適です。
このあと、リハーサルをやって共演させていただくねずみ兄弟さんのリハーサルを見て、ホテルにいったんチェックインして、と過ごすうちにねずみ兄弟さん達のステージが始まります。そもそも何故ねずみ兄弟、という名前なのだろう、といぶかっていたのですが、リハで聞いたテーマ曲がルイ・ジョーダンの「チューチュー・チ・ブギ」だったということ、また全員ねずみ年だということ、などでこの名前になったそうで、まあ何だかなあ、と思っていたわけですが、こうした本番直前の写真を見ると
全員ねずみ色のユニフォームに身を包んでいて、ただならぬ気迫を感じます。このいでたちでステージに出ると、
うーん、作務衣っぽい、というのもありますが、温泉の夕飯前のオヤジ達、に見えなくもありません。バンドの制服というのは難しいものです。演奏の方はチューチュー・チ・ブギに始まり、ジャズっぽいものからビートルズ、果てはドラえもんの曲、最後は大好きなルイ・プリマの「ジャスト・ア・ジゴロ」まで、とバラエティに富んで楽しめるものでした。特にコーラス・ワークは素晴らしい!富山のキッズ(?)達も大喜びでした。ありがとうございました。
そしてステージの転換が終わると、ホール公演ならではの、空になって出演者を待ち受ける舞台が神聖な印象を与えます。
いつもより気が引き締まる様な気もしますが、それは後になってこういう写真を見ているからで、現場にいる我々は楽屋で一切こうした絵柄を見ていないだけでなく、おい、トイレはもう行ったのか、行っておかないと後悔するぞ、などといつも通りワラワラしておりますので、結局始まってしまえば、この静謐な雰囲気などどこへやら、いつもとそう変わりはありません。
この日は久々の富山公演ということで、新旧取り交ぜた演目で臨みましたが、先ず新しい方で言うとインク・スポッツ風に名取さんの語りをフィーチャーしたバラードの第三作、「昼寝のラプソディー」。
その名取さんの語りを喜んで聞いている横の西島さん、という図がご近所の川柳クラブでくつろぐお爺ちゃん達、の様でなかなか微笑ましくもあります。一方古いところでは、本来毎夏にご披露する予定で作った「Big 盆ブギ」でしたが、何故かメンバーに大変不評で毎夏提案する度にセットリストから外される、という憂き目を見ているため、ここは抜本的改善が必要だろう、と判断して何と譜面を全面的に書き換えて臨んだところ、「余り変わらない」「前の譜面の方が良かった」などとまたまた酷評が渦巻いていましたが、何とか敢行してサビの「左手と右手のシワを合わせて幸せ〜」という歌詞を熱唱する吾妻でありました。
これから果たしてこの曲はどうなっていくのでしょうか? で、我々はこの前月の名古屋に行っていますし、さほど遠くはない富山遠征がそんなに体力的にダメージを与えることはなかろう、と思ってはいるのですが、やはり連日の猛暑のせいでしょうか、演奏中に意識がもうろうとしてくる楽団員も若干いた様です。
そしてアンコールはいつもの「ゴミの日来るまで」でオーバード・ホールの中ホールを徘徊して回りました。
多くの温かいお客さんにご来場いただきまして、本当にありがとうございました。そして終演後のホールのロビーの辺りに目を転じますと・・・、
この様にメンバー一同が横にズラリ、と並んで何かしらを待っているわけですが、こういう配置だとついつい思い浮かべてしまうのは、
こんな「この度はまことに申し訳ありませんでした」という謝罪会見であります。いったい何をしくじったんだ、と気になる方もおられるでしょうが、いや実は
こういったメンバー全員によるサイン大会だったのです。CDをはじめ、諸々お買い上げいただいた皆様、大変ありがとうございました。そしてこのサイン会終わりでウチアゲ会場のDOBU6さんへ。
ねずみ兄弟さんとともに、富山の山海の幸と美味しいお酒ですっかり良い気分になってきますと、傍らに電気ピアノがあるものですから、こんな悪い病気がすぐに出てしまいました。
ということで、翌日はメンバーを4人に縮小して金沢へと向かいます。
2024年8月4日(日)
金沢 もっきりや
2024夏の北陸 Jump & Jive Tour DAY2
吾妻光良&The Swinging Jivers
吾妻 光良Gt,Vo/渡辺 康蔵Vo,Sax/早崎 詩生P/牧 裕B
二子玉川のジェミニ・シアターの時にテキトーにつけた名前が何故か定着してしまいましたが、吾妻、コーゾー、早崎、牧、という残党で、残党は言葉が悪いな、居残りで、いや、それも良くない、精鋭メンバーで、いや、どうにも収拾がつかなくなってきましたが、まあこれまで二回、ほぼこのメンバーでお世話になっているもっきりやさんに、折角ここまで来たのだから寄っていきますよ、と半ば強引に押しかける様にして成立したライヴです。(初回に演奏した時には、ねずみ兄弟のベース、岡本さんにも共演でお世話になりました。)昼間公演ですので、真夏の陽射しを避けて涼みに来られるのも良いのではないでしょうか。
開場14:30 開演15:00
全席自由 4,500円(税込)+1ドリンク当日¥500増
DOBU6さんで、ピアノとサックスで暴れた翌日にしては意外とすっきりと起床できて、個人旅行も兼ねてツアーに参加している早崎さんを除いた3名で、主催のKさんの車に乗ってカリプソなぞを聞きながら金沢にやってきました。
もっきり屋さんに到着すると、前日のBoppers公演と同じデザイナー、なっちゃんが作ってくれたポスターがアナログLPの様な良い雰囲気で店の前に飾られていました。
何しろ外が暑いので、お店の中に退避して、そうなるとやることはリハーサルぐらいしか無いので、我々には珍しく結構まじめに練習をしました。
15時という早い時間からのライヴ、しかも猛暑なので果たしてお客さんが来てくれるのか、といった不安もありましたが、蓋を開けてみると・・・
満員御礼、ありがとうございました。我々も多くのお客様にいらして頂くのは願ったり叶ったり、ですので、見ようによっては、前日を上回る上機嫌ぶりで演奏していた様です。
しかし楽しい時間にも限りはあるもの。時間管理もバンマスの重要な役割です。例えば毎月お世話になっている次郎吉さんですと、ステージからガッツリと見えるところに大きな時計があるのですが、このもっきり屋さんも前日のオーバード・ホールもそういうものはありませんので、手持ちの100円ショップの腕時計だけが頼りです。
「あのさ、腕時計って手首を上にして見るのと逆にして見るのとどっちが感じ悪い?」
「どっちも感じ悪いよ。」
「いや、強いて言えばどっちかな、ということだよ。」
「じゃあ、普通の向きかな。」
メンバーからの助言はあったものの、やはり強力に感じ悪い様です。ということで、二日間の北陸ツアーも無事終わり、主催のKさん、地元在住の元バンバンバザールの安達さん、遠方から駆けつけてくれたBさん、早崎さんの友人Kさん、そしてもっきり屋さんマスターのHさんなども交えてスペイン料理屋さんで楽しく打ちあがりました。
翌日の朝10時のホテルのロビーの画ですが…、さてこの三人の共通点は何でしょう?
はい、そこの貴女、大正解です、三人とも大学に五年間通いました。この五年生三人組で仲良く東京まで帰りましたとさ。
追伸:牧さんは金沢の駅弁にご満悦でした。
2024年7月31日(水)
新宿Red Cloth
21周年「大人のカンケイ」
吾妻光良 with 牧 裕
/澤部渡(スカート)
最近、近所に系列店のTop Beat Clubさんが出来て以来、ハッチさん達とももっぱらそちらでライヴをやってばかりで、すっかりご無沙汰なRed Clothさんからお声がかかり、21周年記念に澤部さん、という方と対バンでお届けする、ということになりました。いや、そういえば「対バン」と申しましたが、バンドで出るのかなあ、それとも一人の名前だから、苦手な弾き語りで出るのでしょうか。と心配していたら、待てばカイロの火種あり、好きな編成で構いません、とRed Clothさんから連絡がありましたが、いきなりフルバンドで、というわけにも行きませんので牧さんとのDuoで伺いたいと思います。
開場18:30 開演19:00
前売:3,500円/当日4,000円(ドリンク別)
といったわけで、先ずは我々のデュオからリハーサル、といってもまあ良く演ってる曲ばかりですので、あっという間に終わりが見えてきた頃、澤部さんがお見えになられ、いや、どうもどうも、初めまして、と挨拶をしているうちにどうやら、この組み合わせはレッドクロスのSさん考案によるものだ、ということが判ってきて、いや、お声がけ頂いてありがたい限りです。とのんびりしていると、そのSさんから、共演曲はどうなりましたでしょうか?という話が来て、え?え?そんな話ありましたっけ?と焦ると、ああ!そういえば澤部さんがBoppersの「あの娘のうちは千葉より向こう」を一緒に出来ないだろうか、と仰っている、という話がありましたが、すみません、すっかり失念しておりました!ということになり、急遽その場で簡単なリハをやって、うーん、まあ、何とかなろうか、という形でリハを終え、吾妻と牧さんは近隣の「世界の山ちゃん」に出かけてちとたしなんできたわけですが、行きと帰りがものすごい豪雨で、楽屋に戻ってきた時はこの様に完全放心状態でした。
あ、もう澤部さんの歌が始まってるな、と楽屋から見てみますと、
何かこの雑然とした感じが50年近く前の学園祭の様子を思い起こさせます。澤部さんは生ギター一本の弾き語りスタイルですが、そのコード・ストロークは結構鮮烈で、三連符のたたみこみ方とかは、ピート・タウンゼントを思い起こさせるものがありました。
澤部さんのコーナーが終わると続いては我々ですが、こうした若々しさとも鮮烈さとも無縁なものですから、どうしてもちょっと説教臭いアプローチになってしまったかも知れません。
しかし、たった二人とはいえ合奏は楽しいものでして、知らないうちにこんな笑顔で演奏したりもしていた様です。
そしてアンコールはさっき急場で練習した「あの娘のうちは千葉より向こう」。
確か、自分で書いた曲の筈なのに歌詞を覚えておらず、レッドクロスのSさんにネットで歌詞を聞き取っていただいた、というのが何とも情けない次第です。
しかしまあ、意外に盛り上がったりもしまして、そのままお店での打ち上げでは楽しく歓談させて頂き、澤部さんと牧さんの間に意外に音楽嗜好的な共通点もあることが判りました。
次回の共演、という話は意外と早くやってきそうな予感もします。
2024年7月27日(土)
名古屋 池下 Bar ストレガ
ピアノ同窓会
~早崎 詩生と石田 力の場合~
これで三回目を迎えるという「ピアノ同窓会」ですが、早崎さんと石田さんは高校の同窓生でありまして、以前真夏の今池交差点の喫茶店で吾妻、早崎、石田さんの三人で談笑したこともあります。おそらくは会場は同窓生の方々も多数ご来場されるのではないか、と思いますが、いったいどんな高校生活を送っていたのか、その辺りもうかがい知ることが出来る様な濃密な夜となるのではないか、という気もいたします。中部地区の方は、怖いもの見たさで出かけられてみては如何でしょう?
開場18:00 開演19:00
2,000円(チャージ込み) +飲食代
2024年7月20日(土)
名古屋クラブクアトロ
吾妻光良&The Swinging Boppers
Guest:バンバンバザール
名古屋クアトロも早いもので35周年! そのお祝いにかけつけよう、ということで、しかも九州からはバンバンの皆さんもおいでになる、というそんなゴージャスな夕べであります。思い起こせばBoppersの面々がバンバンと会ったのは、確かこの地、名古屋でのことでありました。確か、彼らは伊賀かどこかの養豚場だったっけな?何かそんなところの近くのライヴハウスで演ってきた後に我々と合流して飲んでいた様な気がします。一緒に何故か漫画喫茶かどこかに行った様な気もしますが、記憶の彼方です。コーゾー辺りは、この時に彼らに会った印象が余りに強いので、つい最近まで名古屋のバンドだと思い込んでいた、という話もあります。
開場17:00 開演18:00
オールスタンディング: 4,500円(+1ドリンク¥600)
Boppers地方公演の際は、揃って電車に乗る、というのは実はそれほど多くは無く、前の旅先から、とか実家に寄ってから、と数人欠けるのが常ですが、この日は珍しく12人中11人が同じ電車に。
岡地がいないじゃないか、と思われるかも知れませんが、靴のヒモか何かを結んでいて座席の下に沈み込んでいるだけです。名古屋についてからは15時ぐらいにお弁当が出る、というので食べずに向かう人もいれば、サンドイッチで済ます人もいますが、新幹線移動の時はこの有名なK軒のS売弁当が楽しみで、という熱烈なファンもいます。
しかし!何とこの日の西島さんの弁当には辛子が入ってなかったのです!こういう時代ですから、スマホからすぐにK軒HPのお問い合わせフォームにアクセスできますので、辛子が入ってなかった旨を早速報告しました。
「怖ぇぇ、カスハラじゃん。」
いやいや、そうではないのですね。西島さんはああ見えても理系の方なので、これがもし工場の生産ラインのロット不良だとすると、自分の他にも何人も辛子の無い人が出るのは宜しくない、ということで報告したそうです。で、そんなこんなで名古屋に着いて楽屋に入ると、何とK軒の担当の方から西島さんに、直接電話でお詫びしたい、というメールが入っており、この度はどうもすみません、いやいや、ロット不良じゃなきゃ良かったです、あ、いや、本当にS売弁当のファンですので、頑張ってくださいね、という心温まる、というか生暖かい話で終わって何よりでした。
そんなこんなでBoppersのリハが始まりましたが、
こういう時は良いのですが、いざこうなりますと、
「うーん、これだと暗くて譜面が見えないな」
という事態が起きてしまいました。平均年齢65をとうに越えてる集団ですので、そうそう暗がりでガッツリ譜面が見えるわけではありません。照明の方を呼んで何か解決策が無いか、と討議しますが、
まあ、根本的な解決策は無く、双方なるべく頑張る、という良い意味で日本的な結論となりました。そしてこの日のゲストでもあるバンバンとのリハーサル。
渋谷の35周年の時に冨田さんが書いたアレンジによる「恋はねずみ色」が、なかなか演り甲斐がありました。
すべてのリハが終わりますと、楽屋で待機ですが、この35周年記念の旗(?)に、両楽団の代表者に何か書いてほしい、ということで先ず吾妻が一筆。
気張って脚立に登って書こうとしましたが、寄る年波のせいでバランスを取るのに必死で、何とも内容の伴わないメッセージとなってしまいました。無理は禁物です。
まあこの後、本番までの時間はかなり余裕がありますのでこうしてあちこちで談笑しているわけですが、
「あれ、そうか。バンバンに一曲ぐらい混じってくれ、と言われたけど、このBoppersの衣装のままだと変だな。近くに安い服屋とかあるかな?」
バンバンの衣装に安い服、というのもちょっと失礼な感じもしますが、運悪く近隣にはそういう店はありません。
「吾妻さん、私の上着、貸しますよ。」
と早崎さんのありがたい申し出はあったのですが、
さすがにこの格好でステージに立つほど図太い神経はしておりません。苦慮した結果、翌日東京に帰る時に来ていこうと思っている平服を投入してはどうか、ということを思いつき着てみました。
唯一心配なのは翌日着ようとしたに汗だくだった、という様なことにならないか、というのはありましたが、バンバンの音量でせいぜい1~2曲、という状況なら大丈夫だろう、とこの服で本番に。
なかなかいい感じだっただけでなく、全然汗で濡れることも無く、翌日は快適に過ごせました。で、バンバンの舞台が終わると我々の出番ですが、この日はいつものインスト、”Things Ain’t What They Used To Be”に続いて、吾妻とコーゾーのコンビ物の新曲「打ち上げで待ってるぜ」を初披露いたしましたが、
唄い慣れていない曲ですので、吾妻の目線がガチ歌詞カードに向いているのが何とも情けないところです。こうした慣れてない曲の後には慣れた曲でバランスを取るのがバンドの鉄則ですので、続いてはゴリー・カーターの”Come On Let’s Boogie”。サックス陣のバトルを盛り上げる冨田さんも慣れたものです。
リハの時に照明さんと色々話し合った結果が功を奏したのか、曲によってはこれでもか!というぐらい明るい場面も多々ありました。
ちなみに写真の左上にブラックホール風のものが浮いている様に見えますが、これは灯りの当たっていないミラーボールですので怖れることはありません。我々の最後の曲は、渋谷クアトロに続いて二回目の演奏となるハードなスロー物の新曲、「誰もいないのか」でしたが、
70年代の中頃のブルース・ブームのさ中に青春を過ごしてきた吾妻と岡地が妙に前のめりになっているところが何とも象徴的ではあります。そしてちょっとしたセット・チェンジ時間を頂いた後には、
Boppersとバンバンの全員、総勢16名がズラリと並びました。16人もいてそれぞれやることはあるのか、といぶかる方もいらっしゃるかも知れませんが、いやあ、ご明察。
この様にスマホでの写真撮影にいそしむベースを持たないベーシスト、などもいた様です。しかしまあ、こういう労働量の偏りは決して良い結果を生まないものですから、そこはきちんとワーク・シェアリングなどで均等な労務負担が実現されていたのは何よりでした。
予定していたアンコール3曲もすべて無事に終わり、お疲れ様でしたー、ナマステー、と舞台から去る我々でしたが、
渋谷に続いてここ名古屋でもありがたいことに、アンコールの拍手が鳴りやまず、結局福島さんと吾妻の二人でミルス・ブラザーズの “Till Then”を英語と日本語でお届しました。
楽屋にも多くの方々にご挨拶に来て頂きましたが、日頃からお世話になっているアラン・プーサンの皆さんや、四日市のとある業界の会長さん兼ブルース・プレイヤーのトビーさんですとか、
これまた、とある業界を代表する様な方であり、大変な繁忙期にも関わらずこんなところで遊んでいるのがバレたら大変なことになるのではないか、という忖度感情からちょっとモザイクの大きさを粗く加工してみたSさんですとか、
本当に多くの皆様のご愛顧に感謝いたします。打ち上げはクアトロさんに選んで頂いた居酒屋で、おい!この猛暑日にホルモン鍋かい!という灼熱の呑み会ではありましたが、BANBANもBoppersも楽しく過ごして帰りました。
これからも40年、45年、50年、と元気に続いていって頂きたい名古屋クアトロでありました。
2024年7月13日(土)
名古屋 今池 Tokuzo
吾妻 光良 Jump Meeting
吾妻光良(vo.g),牧裕(b),岡地曙裕(ds),早崎詩生(p)
登敬三(ts),小埜涼子(as) ,石渡岬(tp)
ありがたいことに今年も演らせていただくことになりました! トリオ+1とトクゾー・ホーンズの御三方による名古屋・京都ツアー、先ず初日は名古屋のTOKUZOであります。 昨年は譜面がちゃんと揃うのか、などの不安もありましたが、順調に揃いましたので、まあ今年も大丈夫だろう、と思っておりますが、油断は禁物、緊張感を持って臨みましょう。そしてBoppersの名古屋クアトロ公演の一週間前ではありますが、演目一切ダブり無し!ですので、両日観覧されてもまったくオッケー、と申しておきましょう。
開場18:00 開演19:00
前売:4,000円/当日4,500円
名古屋はさぞや暑かろう、と思っていたのですが、偶然の梅雨空に助けられ、生命レベルが低下することも無く、無事にTokuzoさんに到着、そういえば予防手術の退院後初復帰の牧さんも皆と一緒に無事会場入りしました。楽器などを準備していると、どうもどうも、とトクゾー・ホーンズのお三方もやって参ります。そういえば、この小埜ちゃん、岬さん、登さん、というメンバーになったのはいつからだろうねえ、などと話していても、ちと記憶と記録がおぼろげなのですが、大体のところとしては2009年辺りではないか、ということで、そうなると今年で15年目、ということになりますな。それだけ続けていると演目も増えるものでして、東京で数えたところ我々の演目だけで15曲、京都のゲスト、タンメンのものが更に4曲、いやあ、ずいぶん充実してきました。とりあえず。その演目をダダダ、とリハーサルでさらえて、近くの良く行く居酒屋さんでたしなみタイム。今回の新発見は、魚肉ソーセージと枝豆を鉄板で焼くのは意外に美味しい、ということでした。そして始まった本番、先ずは我々4人だけです。
なぜ3曲だけ我々で演るのか、というと当ページの「過去の公演」で昨年は先ず3曲我々で演った、と書いてあったからでして、日本の風土の一つである前例踏襲、というのが骨の髄までしみ込んでいるわけです。そして4曲目からは一挙にトクゾー・ホーンズの方々も加わります。
「どうでもいいけど、冴えない絵柄が続くな。」
そこなんですよ。東海地区は写真を撮ってくれる様な知り合いもいまいち乏しいので、その昔自動撮影システムを導入したのですが、当時は相当ボロい機械だったのを、今年の2~3月の米国西海岸旅行に合わせて吾妻が新しく購入したアクションカメラと入れ替えまして、これならそこそこのモノが撮れるだろう、と店の隅に置いて30秒ごとに一枚撮る、という設定にしたのですが・・・、まあ、機材の問題でも無い様です。結局、良く見に来て頂いているMさんから頂いた写真の方が、遥かに様子が良く判ります。
当初は東京も暑い日々が続きますし、19曲もあるなら新しいネタも特に無くていいか、と思っていたのですが、事前にタンメンに演目の相談をしたところ、新ネタを一曲演りたい、ということで、そうか、負けちゃいられないな!と一念発起して新ネタを一曲書きました。タンパ・レッドという方の「ハーレム・スイング」という曲で、4人だけで演っているとどこか捉えどころが無く、うーん、タンパ・レッドって曲に力が無いんだよねえ、などと揶揄したりしてたわけですが、トクゾー・ホーンズと合奏するとあれま! いきなり素晴らしい曲に生まれ変わるではありませんか!これには我々4人も大層興奮いたしました。
タンパさん、悪口を言ってすみませんでした。とはいえ、東京に戻ったらまた3管がいないので再び捉えどころの無い曲に戻ってしまうのかも知れませんが。さて、この日のもう一つのハイライトはアンコールの”Swingin’ On The Moon”。事前に念入りに、皆さん、間奏の時には客席に出てきて思う存分吹いてくださって良いのですよ、という指示を出してしっかりと動きもまじえたリハをやりましたので、その成果が見事に表れて、
さあ、アンコールが始まりまして、え? 写真? いや、Mさんの撮ってくれたのはもう無いので再び自動撮影システムに頼るしか無いのですが、一部とは逆サイドに置いてますから、絵柄も変わって新鮮ですよね。しばらくすると
ほらほら、早崎さんが客席に乱入していきますよ。そして
ホーンズの皆さんも全員客席に下りて、残っているのは牧さんと岡地さんだけに、そしてしばらくすると
ホーンズ3名も戻ってきて、最後は
さあ、全員で終わりましょうか、というシーンです。え?全然臨場感が伝わらない?30秒に1枚、というと、こんなもんなんですねえ。勉強になりました。そして終了後は、早崎さんの高校の同級生の方々も混じっての打ち上げ。でも翌日がありますしね、そう深酒はせずに戻りましたとさ。
2024年7月14日(日)
京都 磔磔
吾妻 光良 Jump Meeting
ゲスト:福嶋”タンメン”岩雄
前日の7名に加えて京都ではこの方をゲストに招く、というのもすっかり定番となって参りました。これまで演ってきた曲ももちろんですが、今回はそれに加え、自己のバンド”Rockin’ The Blues”で最近唄っている、新たな日本語訳ブルースなども演らせていただこうかな、と思う今日この頃です。しかしまあ何だかんだでこの頃は絶対猛暑の筈で、熱中症を避けるには外に飲みに行くなら慣れ親しんだ昨年のお店が良いかな、と思う今日この頃でもあります。
開場17:00 開演18:00
前売:4,000円/当日4,500円
譜面の不備も無く、順調にスタートした2024年のトクゾー・ホーンズとのツアー。磔磔に入って本日の演目などをホーンズの方々に伝えていると、
吾妻「じゃあ、そういうわけで二部は3曲演ったらそこからタンメンの3曲です。」
小埜「タ、タンメンさんの3曲?ですか?一曲しか無いんですが。」
吾妻「そんなわきゃ無いだろ、これまで4曲演ってんだから。」
小埜「あ、でも吾妻さん、昨日得三の後に確認したら、今日の譜面は昨日のぶんを持って来れば良いですか?って聞いたら、ああ、それで良いよ、って・・・。」
あちゃー、いや、それはね、君ね、ゲストの分は別でね、などと言ってももはや後の祭りです。昔だったらもう大変な状況ですが、この時代はクラウドがありますので、無事に3曲中2曲はクラウドから印刷して、一曲のみ手書き対応でことなきを得て、リハーサルを開始しました。
そう、写真は謙ちゃんにお願いしました。ありがたいことです。しばらくするとタンメンもリハに加わります。
しかし、いくら1管だけとはいえ、急場でこしらえた譜面は何かと不具合も多く、その検証に結構な時間が費やされました。
あらあ、いったいどこ演ってんのかしらねぇ、的な近所のオバさん風の小埜ちゃんの表情がいい感じです。リハ終了後は、決していつもの灼熱の京都では無い、というものの、そうそう外出する気にもなれず、近隣のコンビニで飲み物と食料を調達してご歓談。タンメンのバンド、Rockin’ The Bluesのバンマス、井尻ィ君も参加しています。
そして本番、この日はタンメンの演目も4曲あるので、4人だけのコーナーを設けている場合ではないので、ど頭からホーンズの皆さんも入っての編成でお届けしました。
前日も演ったものの振り付けがイマイチだったよなあ、と反省したダンスの曲「エレファント・ロック」をこの日はリハ時間をふんだんに利用して振り付けの練習をしましたが、その成果がこちら。
スピード感があることだけは、判って頂きたいものです。早崎さんはこの日も数曲ピアニカを披露しましたが、ソロの途中で、おお、凄いベンドが出来る様になったもんだな!と感心していますと、
そうそう、以前も同じことがありました。このベンドはピアニカのリードが壊れる前の断末魔の悲鳴だったのです。
さて、二部の途中にはタンメンの登場。
定番のNobody Knowsから、Rockin’ The Bluesでも唄っている”Real Gone Lover”、転じて「イラチな野郎」も披露して円熟したシャウターぶりを魅せてくれました。そしてアンコールは、そんなタンメンと吾妻とでジャンプ大会。こんな雰囲気でした。
去年も似た様な画像を貼った覚えがありますが、いやあ、前例踏襲は楽で良いですね。そしてアンコールの二曲目はタンメン抜きで前日も演った”Swingin’ On The Moon”
ということで、いやあ、楽しかった! 何とか来年には東京地区の方にもこの編成をご覧いただきたく努力していこうか、と思いつつある昨今であります。
2024年7月6日(土)
新宿 PIT INN 昼の部
吾妻光良・藤井康一ブルースセッション
吾妻光良(Vo.G) 藤井康一(Vo.Ts) 守谷美由貴(As)
板橋文夫(P) グレック・リー (B) 塚田陽太 (Ds)
四季折々にやってくる藤井君との昼の部のブルース・セッション、板橋さんと守谷さんとはもう何回もご一緒させて頂いておりますが、グレッグさんとはチョー久しぶりでありまして、どれぐらい久しぶりか、と申しますと、確か新宿ピットインがまだ紀伊国屋書店の裏の方にあった頃でありますから、どれぐらい前なんだろう・・・、ちょっと待ってくださいね、ググってきますから。
おお!少なくとも1992年よりも前!ということは、32年ぶり以上、ということになります。そりゃあ齢取るわけですね。更にドラムの塚田さんという方とは、今回初めて共演するわけでして、ちょっと調べてみたところ、2000年生まれ、ということだそうで、年齢差は44歳、すると藤井君との年齢差は42歳、年寄りじみた発言をしない様に注意したいものです。
開場13:30 / 開演14:00
¥3,000+税(1DRINK付)
なんだかんだと半期に一度、という感じで催している藤井君とのピットイン・ブルース・セッションですが、都知事選の直前日だというのに、多くのお客様にお越しいただきまして、頭を垂れる思いであります。
写真だけ見ると熱気あふれる深夜の新宿のジャズ・クラブ、という感じですが、実際は雲行きアヤしい曇天下の湿気あふれる新宿のジャズ・クラブ、でありました。演奏している面々はといえば、
まあ、こんな感じでいつもと変わらない様な面々が・・・、いやっ!ちょっと待った!
そうですそうです、板橋さん越しに見える座ってベースを弾いている方が、吾妻は32年ぶり、どころか35年ぶりかも知れないというグレッグ・リーさん。何しろ藤井さんに至ってはこの日初めてお会いする、というリーさんでございまして、更にその右におられるのがドラムの塚田さん、何と、吾妻も藤井君もほぼ20代の知人・友人が絶滅している中で、バリバリの20代。と大変珍しい顔合わせとなりました。
この日は板橋さんも梅雨の湿気のせいか、珍しく正統派(?)のジャズ・シャツといういでたちで来られてましたので、吾妻もその薫陶を浴びよう、と必死で伴奏させていただきました。これでもう少しジャズシャツも似合う様になりますでしょうか。
そんな後ろで黙々とベースを弾いておられるのがリーさん。塚田さんもおられますので、どうしても会話は年齢に関することが多くなりまして・・・、
「リーさんは生まれは何年なんですか?」
「うーん、50ナナネンね。」
「57年か、57年ちゅうと、あ、藤井君と」
「そうだ、同学年だね!」
「アメリカでも学年、って良く言うんですか?」
「いわないいわない、ゼッタイいわない。」
折角の良い機会ですので、この歌のこの歌詞は本当はどんな意味なんでしょうね?みたいな質問をリーさんに投げかけてみたのですが、リーさんも日本がずいぶん長いので、「うーん、忘れた」といった場面も何回か見られました。
そして最後はいつもの様に大団円で、さて夕方からの打ち上げに行きましょうか、と外に出ようとしたらまさかの大豪雨!多くのお客さん達もピットインに足止めを食うなか、もうこれ以上待てない!とばかりに店を飛び出して行った板橋先生。では我々もお供します!となだれこんだのはピットイン向かいの餃子屋さん。本来ツアーのために欠席する筈だった本田珠也さんがツアーがなくなったのでウチアゲにだけ参加、スタッフのTさん達もかけつけて、雨が止むまでかなり長いこと飲んでから帰路につきましたとさ。
2024年7月4日(木)
高円寺JIROKICHI
吉森 信 & 吾妻 光良
前回の成功(当社比による、もしくはあくまで個人の感想です)に気を良くして再び吉森さんとのDuoを敢行することになりました! そうか、どういう曲を演ろうかな、普段トリオとか、ましてやBoppersでは出来ない曲もあるよな・・・、例えばリロイ・カーの旧いブルースもこの季節にピッタリだし、あ!そういえばランディ・ニューマンのあの曲なんて良いじゃないか! 世の中には星の数ほど雨の歌はあるけど、あれはなかなか良く出来た曲でねぇ、あれ?もう6月じゃないのか。うーん・・・、この時にもまだ梅雨は続いているのか、それは誰にも判らないのでございます。
開場18:30 開演19:30
前売:3,000円/当日3,500円(+ドリンク)
これで3回目、いや、4回目になるのかな?吉森さんとのDuoもだいぶ曲が増えてきまして、ちょっと違った感じで演ってみるのも良いかな、という気もしないではないのですが、やはり生ピアノとのデュオ、というのは生ギターが相性としては宜しい様で、この日も通称「800円」と呼ばれているフォーク・ギターをちょっとだけ電化する、というしつらえで臨みました。
回を重ねるごとに、大体の構成も固まってきまして、吾妻の持ち歌のヴォーカル曲と吉森さんの持ち曲のインスト曲を交互に演奏していく、というのが基本線となります。まあ、ヴォーカル曲は歌詞の概要を説明すればそれで内容の説明としてはこと足りるわけですが、インストの説明というのはそれはそれでなかなか難しいわけです。
「この『ツキを待つ魚』というのは、どういう話で?」
「いや、水槽にですね、コケが生えるわけですよ。」
「苔、ですか?」
「いや、確実に苔ではなくて藻かも知れない。」
「ほうほう、それが月の下で映えるという様な?」
「いやいや、そうではなくてですね。」
という様な展開になるとどうにも話も長くなっていくわけですが、実は吉森さんも吾妻も結構本が好きでして、吉森さんは吾妻がSF好き、というのを知って、前回のライヴの時にある本を貸してくれたのです。
「吾妻さん、これ読んでみたらどうでしょう?」
「ほうほう・・・、これは、か、川端康成?」
「結構ね、不思議なんですよ、SF的というか。」
で、この日に借りた川端康成をお返ししたわけですが、読んでみてどうでしたか?という話になり、うーん・・・、ちょっとオチがはっきりしないところが自分には向いてなかったですなぁ、という様な読書談義も交えて進行していきました。
曲目も緩急、織り交ぜて進行していきますが、弾き慣れない生ギターですので、ピックアップのケーブルを手で引っ掛けてしまったりして、修復に追われる場面も何回かありました。
楽しく終えたライヴでしたが、実はこの日は近所のスタジオで梅津さんやかわいしのぶさん達がリハをやっていて、途中のたしなみタイムもご一緒しましたが、第二部には呑み会から次郎吉になだれこんで来られましたので、次郎吉での二次会に我々も参加させていただきました。しかし、梅津さんも元気ですねえ。
2024年7月2日(火)
下北沢 本屋B&B
『ギター・マガジン2024年7月号
(特集“にっぽんブルース史”)』発売記念
吾妻光良×濱田廣也
「ぶるーすの魂はいずこへ
“SP・EP盤を聴く”篇」
Boppersのスロー・ナンバー「学校出たのかな」のモデルになったとも言われる(?)リットー・ミュージックのSさんがつい先日、ギター・マガジンの編集長に就任し、その最初の特集として組まれたのが、「にっぽんブルース史」。関西・関東の多くのブルースマン達がインタビューで登場しておりますが、「ニッポン人のブルース受容史」を出した日暮さんも亡くなられた今日この頃、改めて皆さんにブルースを聞いて頂きたい、ということで、ブルース&ソウル・レコーズ編集長の濱田さんと一緒にSP/EPを聞きながら色々語らうことになりました。まだ行ったことは無いですが、お酒も呑める本屋さんということで、高感度なお店の期待大です。
イベント時間:19:30~21:30
参加費:2,750円 (1ドリンク付)
ギターマガジンも購入可能!(1,650円)
この日はギター・マガジンのイベントなのにギターは無い、という大変珍しい企画でして、まあ言ってみれば、「論語読みの論語知らず」、はたまた「医者の不養生」といおうか、いや、どちらも表現が悪いな、ともかく普段ギターのことばかり考えている人も、今日はブルースを聞いてみましょうや、とそういう催しなのでありました。まあこういう時代ですから、スマホでサブスクでイヤフォンで聞く、というのも出来るわけですが、あえてこういう最先端の本屋さんに集まって聞くのですから大きな音でスピーカーで聞きましょうや、ということになったわけです。
で、今回大変写真が乏しいのではすが、BSRの濱田さんが自宅から1940年代のスピーカー・ボックスと1950年代ぐらい、と思しきスピーカー・ユニットとそれを鳴らすアンプ類を持ってきて、SP盤と45回転シングル、などでブルース、それもギターが印象的な曲を次々と聞いていきました。
特集「ニッポンのブルース」に即して、1970年頃の日本でもヒットしてラジオで普通にかかっていたB.B.キングの「スリル・イズ・ゴーン」に始まって、アルバート、フレディの3大キング、ブームに火が点くきっかけとなった第一回ブルース・フェスで多くの日本人が初めて耳にしたビル・ドゲッドの「ホンキー・トンク」、一般的に良く知られる姿よりもロック風味の増した(?)ルンブギ・レーベルでの「T・ボーン・ブギ」が冴えわたるT・ボーン・ウォーカー、ギター・アンプではなくて当時の拡声用のPAアンプで凄まじいディストーション・サウンドを響かせるギター・スリム、ビートルズの「ヘイ・ジュード」並みに長尺の超大作スロー・ブルース「ギャンブラーズ・ブルース」が大迫力のオーティス・ラッシュ、吾妻が大学時代にひたすら練習していたアルバート・コリンズの「スノー・コーン2」などを聞きまくったわけです。テーブルの上にはギター・マガジン本誌と、拙著「ブルース飲むバカ、歌うバカ」、「ブルース&ソウル・レコード」の第300号などが仲良くディスプレイされていました。
ちなみに上の写真では、そうした三冊の本の左側にアルバート・コリンズが実物大以上の顔写真で写っている”Truckin’ With Albert Collins”というアルバムがディスプレイされておりますが、今見てもおもろいジャケットです。吾妻がこれを購入したのは、大学1年の時、大学生協の売店でのバーゲン・セールでしたっけ。そして最後の方にも、これだけLPレコードで書けましたが、スティーヴィー・レイ・ヴォーンもインタビューで大興奮して語っていた、謎のジミヘンばりのギタリストが凄い、スライ・ウィリアムスの「ブート・ヒル」、などなど、濱田さんとギター・マガジンの錦織さんと喋り倒して聞きまくり、喋りまくった一夜でした。
そして、ギター・マガジンさんのイベントにも関わらず、何故か拙著「ブルース飲むバカ」をお持ちになったお客様にもサインをしてしまう、という吾妻でございました。
終了後は、その「飲むバカ」の編集を担当していただいた、Two Virgins社に勤めていたY川さんとその後輩の現・BSR誌担当のOさんに濱田さんと吾妻で、短期決戦ワイン・バー経由で帰路につきました。
2024年6月29日(土)
渋谷クラブクアトロ
吾妻光良&The Swinging Boppers
ゲスト:松竹谷 清
昨年は6月24日にバンバンバザールさんをゲストに招いて敢行した、年に一度のありがたきクアトロ公演でございますが、今年はバンバンの拠点の福岡からどーん!と北に飛んで、あまたのミュージシャンが札幌に行く度に出向いているという伝説のお店、Bar Bahiaを札幌で取り仕切っている松竹谷 清さんがゲストとして登場してくれることになりました。結構キヨシさんとは折りに触れ共演しているつもりでしたが、いつ以来になるんでしょうか? ひょっとしてアラバキのフェス以来でしょうか。「過去の公演」のページに載せる頃までには調べておきたいと思います。
開場17:00 開演18:00
前売:4,500円/当日5,000円(+ドリンク600円)
牧「いや、持病の憩室炎なんだけど、かかりつけ医とか、この前入院した病院のお医者さんとか知り合いのお医者にも相談したら、みんな予防手術をしておいた方が良いだろう、って話になってね。」
吾「そりゃ、何人もの医者が言うんだったらやっといた方が良いだろ。」
牧「で、退院がクアトロの前々日なんだけどどうしよう?」
吾「・・・・・、それってどうしよう、って問題じゃないだろ。」
というわけで、今年のクアトロ公演は牧さん欠席の状態で対応することになりましたが、そうなるとおすがりするのは、ローディー兼カメラマンの龍ちゃんしかおりません。
しかし、その龍ちゃんがベース担当、ということは誰に写真を頼めば良いのでしょうか?どうしようかなあ、と悩んでいるうちに当日になってしまいました。まあ、とは言ってもこんな写真とか、
どうでもいいけど、クアトロさんにご用意いただいた崎陽軒のシウマイ弁当、メンバーには非常に好評でありまして逆に普段のバンドで調達する弁当に対する批判が殺到してしまいました。ですとか、当日のゲストのこの人とか、
楽屋での写真はいつも通りなのですが、さて、いざライヴが始まりますと、
ちょっと待った、これは誰が撮った写真なのだ?と思われるかも知れません。実は龍ちゃん、こういうこともあろうか、ということで、この日は初の「自動撮影システム」を導入していたのです。詳しいことは判りませんが、3秒に一枚撮影されていく様です。ただ、画角が変えられないんですよねー、というのが弱点らしいですが、意外に絶妙な位置に置かれていまして、サックス・セクションのコーラスの様子などもきちんと捉えられています。
一方で画角が変えられない筈なのに、アラ不思議、こんな写真も。
何と画にバリエーションを持たせるために、もう一台別ポジションにカメラを仕込んだ、という訳でして、ベースの代打だけでも大変なのに頭が下がります。ただ、やはり固定カメラの限界もあり、今回はトランペット/トロンボーンの方々の画が一枚もありません。海外出張中の名取さんの代打をお願いしていたトランペットの松木さんにも大変お世話になったことを付け加えておきましょう。そしていよいよ、この日のハイライト!キヨシさんの登場です!
そうそう、申し遅れましたが実はキヨシさんとBoppersが最後に共演したのは、仙台のアラバキ、は大間違いで北海道のライジングサン、でありました。それは2019年ですからもう5年前にもなるんですなあ。記憶はあやふやなものですが、さすがに五年ぶりともなると、あれ?この曲、最後は何回繰り返して終わるんだっけ?と曲の方もおぼろげになっているところもあったりします。そんな中でキヨシさんが、ハイ、これでラストだよー!という様な合図をして無事に終われたところもありました。
やはり生身の人間と人間がリアルタイムでコミュニケーションを取って音楽を作っていく、というバンドって本当に良いものですねー。電脳空間でトモダチ、だのいいね、だの騒いでいる場合ではないのです。
そんなキヨシさんのコーナーは本編で二曲、アンコールで一曲、を当初予定していたのですが、何と本番の数日前に良く我々のライヴを見に来てくれるTLDさんからメールが入り、この日は実はキヨシさんの誕生日だった、ということを知りました。更にTLDさんのメールには、我々の曲「誕生日には俺を呼べ」とかを共演したら面白いのではないでしょうか? と書かれており、これだ!とばかり飛びついてキヨシさんにギター・ソロを弾いていただきました。その後には、キヨシさんのモンキー・ジョーで、吾妻もキヨシさんも舞台前方にしゃしゃり出てロック!な感じで締めくくりました。
TLDさん、写真提供もありがとうございました。いやあ、皆さん、お疲れさまでした、この後9:15から打ち上げだからねえ、早く片付けてねー、などと言ってると驚くべきことにアンコールの拍手がまだ続いている、というので、キヨシさんと吾妻の二人で、ジョー・ターナーの「レイニー・デイ・ブルース」をお届けしました。
キヨシさんはすっかり油断していて、既にお色直しも終わってる風ですが、曲の後半には岡地さん、早崎さんも加わって今年のクアトロも大団円で終わることが出来ました。ありがとうございます。
で、ついで、というわけでは無いのですが、ローディーにカメラマンにベーシストに、と大活躍だった龍ちゃんが、8月のBoppers富山公演のPR動画を撮影してくれましたので、ここに上げておきましょう。
2024年6月22日(土)
高円寺 楽や
Special Duo+Guest
吾妻光良(G,Vo)/照本史(Kb,Vo)/田村エナ(Vo)
トリオ+1だの、Duo+Guestだの、名前というのはなかなか難しいものですが、照本さんとのデュオにエナさんにも加わっていただき、なかなか珍しいコーラスの演目なども増えていくといいな、という楽やのセッション3回目となりました。先日、吾妻がレコード屋さんに買い物に行って、君ね、これこれこういうモノは置いてないのかね、と店員さんの女の子を問い詰めると、あれ?吾妻さんじゃないですか?と聞かれてびっくりすると、何とエナさんの娘さんだ、ということが判って、急に態度が変わった、と目撃した人に言われましたが、いやあ、カスハラとかしてなくて良かった良かった。
開場18:00 開演18:30
チャージ1,000円+オーダー&投げ銭
さて、ずいぶん慣れて参りました高円寺「楽や」、方向こそ180度逆ではありますが、トップビート・クラブ同様に家から近いお店ですので、この日も健康のために歩いていくことにしました。そして折角歩いていくのですから、ここはウェイト・トレーニングを兼ねて、普段「重い」ということで敬遠しているギターを投入することにいたしました。デザイナーのHさんから格安で売って頂いたレスポール・レコーディング、というモデルです。
重いので自宅から25分歩いて来られるかどうかが若干不安でしたが、無事に完歩できて、ふむ、俺もまだまだイケるな、と思った今日この頃です。照本さんとのデュオはそれぞれの歌コーナーがありますので、続いては照本さん。
リハの時に話していて初めて知りましたが、30年ぐらい前に照本さん、牧さん、Kyonちゃん、の4人でクール・サウンド、というユニットをやっていたのですが、Kyonちゃんの渡米などで自然消滅してしまい、それ以来照本さんも一切歌は歌わなくなっていたそうですが、ここ「楽や」出演をきっかけにまた歌い始める様になったそうです。人に歴史あり、ですな。そして、ゲスト、というか、もう半レギュラーの田村エナさんの登場です。
なかなか凄い登場の画だな、と思われるかも知れませんが、今回写真を提供して頂いたのはエナさんの友人の肥後さんという方で、実は動画を撮っていただいており、そこから切り出した画を使用しております。決してそんなに広くはない「楽や」の店内ですから、カメラを置けるポジションもピンポイント的に限られており、いざ本番が始まりますとこの様に、
完全に照本さんが見えなくなってしまうのです。この日は三人でガチでコーラスをする、という新ネタも二曲導入しましたので、皆さま方にも是非その勇姿をご覧いただきたいところなのですが、
うーん、残念ながらお目にかけられません。しかし、捨てる紙あれば何とやら、でしていつも見に来て頂いてるマスミンさんから何点か写真を頂いていたので、そちらの写真には写っているかもしれません。
おお、バッチリ写っているではないですか。ありがとうございます。エナさんと吾妻が歪んでしまっていますが何か、勢いの様なものは感じられます。
しかし久々の女声含めての3声コーラスというのは楽しいものでして、次回はこれやろうか、あれやろうか、と意欲も高まるなか、次回公演は9月末の金曜日、とも聞いております。皆様、お誘いあわせの上お越し頂ければ幸甚でございます。
そして終了後は、7月11日に照本さんに千賀太郎君を加えたトリオのセッションに出るギターの井上大地氏とガッタントンリズムの鳥羽氏と三人で、人の悪口談義から始まりやがてギター談義に。
「いいか、レスポールってのは重くてだな。」
「ですよね、ですよね。」
「特にワシのあの白いのは高いから更に重い。」
「ほうほう。」
「何とな、ギター単体で6.5kgだ。」
「それはたまりませんな。」
「それをワシは一時間持ち歩いて来たんだ。」
「素晴らしいことです。」
と威張り散らした後の帰り途。うーん、そういえばスーパーの5kgの米袋、ってもっと重かった様な気がするなあ、肩から下げてると軽く感じるのかな?と思っていたのですが、どうにも腑に落ちないので翌朝体重計で測ってみたところ、何と4.5kg! 昔、色々話しているうちにレスポールの最も重いモデルは6.5kgとかあるらしい、というのがいつの間にか自分のギターの重量とすり替わっていた模様です。これからは積極的に使っていくことにしましょう。
てなことにかまけていたら、本番前のたしなみタイムのお釣り400円をエナさんに渡すのをすっかり忘れてしまいました。9月には間違いんく返却しましょう。
2024年6月16日(日)
荻窪TOP BEAT CLUB
荻窪コネクション
吾妻光良トリオ+1
/HOWLIN’ HACHIMA
/Cの誘惑
恒例のトップビートのハッチさんとの共演。あれ、いつの間に荻窪コネクション、なんていう名前がついたのでしょうか。コネはね、大切です。吾妻も先日米国西海岸に旅行に行った時にコネの大切さを痛感しました。裏金とか談合はいけませんが、コネは良いんです。そんなこんなでCの誘惑さんは、確かお正月に六角さんの代打でレッドクロスに出た時にご一緒しました。ね?ここにもコネがあるわけですよ。そのコネを更に強くするために開演前には青梅街道沿いのどこぞの居酒屋でたしなんでる様な気もする今日この頃です。
開場17:30 開演18:00
前売:3,500円/当日4,000円(+1ドリンク 700円)
最近は健康のために吾妻は自宅からトップビートまで歩いて行っているわけですが、到着すると他の三人は既に全員揃っており、リハに臨む気満々です。先ず我々、続いてハウリン・ハチマ、というところでギターの音が出なくなる、というトラブルに見舞われ、ワイヤレスでは無いのか、いや、ギター本体の問題だろう、いや、何とアンプが壊れてしまったではないか、という珍しいこともありましたが、無事に終わり最後にCの誘惑さん。さあて、本番まで青梅街道沿いの居酒屋に行くか、と思うと、まさかの休業日。一瞬居酒屋難民になりそうでしたが、無事中華屋を見つけて本番前の乾杯。
「いや、そういえばこの前の西新井はお疲れ。」
「いやいや、打ち上げもご一緒させて頂きまして。」
「ハチコーもなかなか面白いな。最近はハチコーが多いの?」
「いや、色々ですね。下田さんとの下八もやってますし。」
「ああいう子供が来る催しに下八も面白そうだな。」
「いや、下八はああいうのダメなんです。下田さんの顔が子供向けじゃないんで。」
居ないところで何を言われてるのか判ったもんじゃありません。さて、お店に戻るとCの誘惑さんの本番真っ最中。
お正月にお会いした時は、そそくさと帰ってしまったので良く把握できていませんでしたが、朗読なんかも取り入れて、一種演劇風な趣きもある個性的なバンドでありました。で、二番手が我々。
一体、何でこんなに全員嬉しそうなのかは良く覚えておりません。しかし、牧さんがマイク・スタンドにマスクを干してるのが何ともビンボくさいですね。そんな牧さんが何故か照れているのは、
「いや、牧さんもこう見えてフランスが長いですからね。どれぐらい行かれてたんでしたっけ? 6・・・・日間?」
といういつものネタであります。そしてトップビートといえばやはりロックの小屋ですから、吾妻も
おお、ピート・タウンゼントか、と思われるかも知れませんが、いや、”Elephant Rock”という踊りの曲の中の、象が鼻を振り回す、という振りを踊っているところなのですが、とてもそうは見えないのは何かが根本的に間違っているのかも知れません。ということで、終盤に向けてロック・テイストで突き進みました。
そしてラストはハウリン・ハチマ。
ちょっと音量がかなり大きいのもあって、ずっと見ていると疲れるので楽屋と行ったり来たりしていましたが、これはいったいどういうシーンだったのでしょうか?仲違いでしょうか?糾弾でしょうか?
さて、アンコール・タイムは、これも定番となりつつありますが、3バンドの有志が集まっての合奏となりました。
我々もこういう場では若い世代に負けているわけには参りません。
ハッチのアクションだって、難なくコピーしてみせますが、いかんせん、年齢からくる身体の固さというのはどうしてもついて回ります。
ハッチがそっちならこっちはどっちだ、と負けずにアクションを繰り出します。
赤い人も負けじとピアニカで応戦します。
しかし、こちらも寄る年波には勝てず、はりきり過ぎて最後はコケてしまいました。
終了後は、最近飲み屋さんとして充実してきたという、トップビートの一階で飲み収めて帰途につきました。
2024年6月15日(土)
高円寺JIROKICHI
吾妻 光良トリオ+1
ゲスト:山室俊介(Gt,Vo),NATSUKO(Harp)
6月は珍しくゲストにお二方をお迎えすることとなりました。一人目は吾妻の高校時代の先輩でもある、日本のブルース・ブーム真っ只中を泳いできた元・ジュークジョイント・ブルースバンドの山室さん、そしてもうお一人は個性派女性ハーピストのNATSUKOさん、どちらもストレート・ブルースの様で実はそうではない、という独特の世界を味わっていただけることでしょう。
開場18:30 開演19:30
前売:3,700円/当日4,200円(+ドリンク)
日暮さんのお通夜、小出斉を送る会、となかなか寂しいイベントが続くなか、持って行くギターも色味の無いものを選んだりしていましたが、ようやく日常に戻ったこの日は久々に真っ赤なギルド・スターファイアーのコピーモデル、高円寺で39,900円にて入手したものを持って行きました。先ずは我々4名でスタート。
何曲か演っているうちに、どうも牧さんのベースの音が小さいのではないか、という疑念が残りの三人から発せられ、舞台上での相談が始まりました。
まあ、時々あるといえばあるトラブルなのですが、リハの段階から何回も、もう少し上げてくれ、えええ、まだ上げるのか?といったやりとりを経ているので、これはひょっとすると「上げた様なふりをしている」というワザを身につけたのではないか、という疑惑も持ち上がりましたが、実際は残りの三人が耳が遠くなってきた、ということだけなのかも知れません。
そして一部の最後にゲスト登場、となるのはいつも通りですが、この日は珍しく山室さんとNatsukoさんの二名が一緒に登場しまして、一挙にステージ上は6名と大人数に。
先輩の山室さんが着席で臨んでおられますので、吾妻も牧も堂々と座ったままで演奏できるのはありがたいことです。
休憩をはさむと今度はお一方ずつの登場で、先ずはNatsukoさんから。
いきなり前のめりでどうしたんだ、という感じですが、それもその筈、一曲目はジェイムズ・コットン/ジャッキー・ブレンストンで有名な「ロケット88」、世界初のロックンロール、とも言われている曲ですから盛り上がらないわけには行きません。Natsukoさんが手をパタパタとさせて、”フワーウ、フワーウ”、というハンドワウワウ効果を出しているのをギターでも再現しよう、と吾妻も挑戦してみましたが、
そううまく行っていないことが写真からも読み取れます。こうしたハードなナンバーに続いて、旧いバラードからスタンダード、ファンク・ブルースまで、幅広い芸風を楽しませて頂きました。そして、入れ替わりで山室さんの登場。
紹介の時に「かつては『ブルース界のプリンス』と呼ばれていた山室俊介さぁん!」と叫ばせて頂きまして、いやいや50年前の話だよ、と笑っておられましたが、いや、今でもなかなか格好良い山室さんであります。
最初に歌われたゲイトマウスの”Sad Hour”は、それこそ50年ぐらい前に山室さんの目黒の実家で一緒にレコードを聞いたことを思い出しました。途中からNatsukoさんも呼び戻して再び6名で終盤戦に。
アンコールでは珍しく三人のハーモニーでレイ・チャールズの”Crying Time”をお届けしました。
途中のNatsukoさんのソロ…
に続いて、コロナからの散歩の成果をお見せしなければ、と吾妻も3小節だけハーモニカをご披露。
どこを吹けば良いのか探っているせいか、表情が情けない限りですが、散歩で吹いていた時もこんな顔で吹いていたのでしょうか? そりゃあ、子供の一人も寄ってこないわけです。そんなこんなでお疲れさまでした!
あとは打ち上げで楽しくご歓談タイム。また、宜しくお願いします!
2024年6月12日(水)
高円寺JIROKICHI
中野Bright Brown
「小出斉を送る会」
(プロジェクターでライヴ配信映像が見られます)
(自由席・立ち見の場合もあります)
30名でソールドアウト
徳島 カフェ フルハウス
濱田廣也
(ブルース&ソウル・レコーズ)
中野 Bright Brown
2024年6月8日(土)
福生市民会館小ホール
福生ジャズフェスティバル
吾妻 光良トリオ+1
こちらもコネの賜物でして、何回かお邪魔している福生の「おでんと一品 そら豆」さんのお誘いで、福生で初の(?)ジャズフェスに出演させていただくこととなりました! 気をつけて頂きたいのは福生市民会館、と申しましても、福生駅ではございません! お隣の牛浜、という駅から徒歩6分のところにございまして、福生から歩こうとすると19分です。気をつけてください。福生では七夕祭り、というのも毎夏盛大に催されているそうで街全体が何か楽しげですが、そら豆のスタッフで連絡係のHさんからはメールで、
「ジャズフェスですが、ジャズでなくてもかまいません。」
という連絡が来ており、うむむ、俺達はいったい何なのだろう、と根源的な疑問も出て来たりしますが、七夕少し前という季節を存分に楽しめれば、と思っております。
開場10:00 開演11:00 終演 16:00
福生市民会館といっても駅は牛浜。牛浜なんて来たこと無いよなあ、と思いつつ駅を降り立つと、ありゃ、ここそういえばだいぶ前に散歩に来たことあるな、と思い出しただけでなく、そういえば比較的最近、ドリンキン・ホッピーズと民クルのメグさんのアルバムを録音した時に、完成祝いということで牛浜近くにあった当時のメグさんのお宅に遊びに行ったことあるな、というのもよみがえりました。人間の記憶はあやふやなものです。まあ何にせよ、梅雨入り前のおだやかな初夏の陽気の中、少し早めに現場に入ると、既に地元のジャズ・バンドの方々が演奏しておられました。しばらく見ていると、何やら舞台の下の下手辺りに何やら不思議な物体が動いているのに気づきました。
こ、これはいったい?と主催者の方に尋ねたところ、福生のゆるキャラで筍の妖精だという「タッケー」だそうです。まあ、ゆるキャラは山ほどいるんでしょうね。そんな中、始まった我々のステージ。
このたたずまいがジャズっぽいのかどうかは微妙なところですが、一つはっきりと言えるのは、牧さんが椅子が低いというのもあるのか、どうにも反省している様に見える、といったところでしょうか。やはりこの前屈姿勢がそれに拍車をかけているのでしょう。ある程度の年齢になってきたら姿勢は本当に大切です。
ほら、こうして背筋さえ伸ばせば、ずいぶん頑張っている感じに見えるのです。以後、気をつけましょう。そして何曲か演っているうちに突如ステージに乱入してきたのが、
タッケー!! どうしたんだ、さっきのバンドでもう帰ったんじゃないのか、というとそんなことは無く、虎視眈々と登壇のチャンスをうかがっていた様です。そもそも何故出て来たりいなくなったりするのか、というと、20分ぐらい活動したら20分ぐらい休まないと激しくバテてしまうらしく、こんなところにも働き方改革は導入されているのです。そんなわけで非常に自然な流れで、我々とタッケーの共演となりました。
しかし、我々のバンドもおとなしくジャズを奏でる、というバンドではございません。アンコールともなりますといつものトルバドール・ショウ=客席練り歩きを展開せずに終わるわけには参りません。妖精に言葉が通じるのか、という問題はあるものの、とりあえずアンコール前にその辺りの取り組みについて吾妻からタッケーに事前レクチャを行いました。
さあ、そしてこれがバンド史上初のゆるキャラをまじえたトルバドール・ショー!
若干、ハッチ・ハッチェル的なムードもありつつ、草場の陰でロニー・ジョンソンも驚いているのではないでしょうか。最後はタッケーと二人で並んでステージに腰掛ける、という演出を取り入れてはみましたが、タッキーのこの体型でこういう座り方が出来たのかどうかは未だに良く判っておりません。
いやいや、何はともあれお疲れ様でした、という終演タイム、タッケーの表情がなかなか良いですな。
そして滅多に無いことですから、我々もタッケーとともに記念撮影。
てなわけで、すっかり何もかもタッケーに持って行かれた福生ジャズフェスではありましたが、終演後はもちろん「おでんと一品 そら豆」さんに流れて呑み上げましたとさ。
2024年5月11日(土)
高円寺JIROKICHI
吾妻 光良トリオ+1
黄金週間に入ると妹尾さんのパネル前での演奏、ムーニーさんとの横浜、吾妻の実兄とのセッション、綾戸さんとの対バン、はもにかDOJOのお手伝い、など普段とは違った風景が目白押しでありますが、こういう時こそ原点に戻ってきちんと自分達を見つめ直す、そういったことが必要なのではないでしょうか。ということで、5月はゲスト無しでじっくり取り組むトリオ+1公演となりました。ただ、バンドをやっていたり楽器を弾いてたりするだけの知性の無い人達なのです、と言われない様に頑張りましょう。
開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
というわけで、この日は4人だけの次郎吉でございました。
この日のトピックといえば、先ずこちらの写真をご覧くださいませ。
どことなく吾妻がサッパリしている感じがしませんか?そう、実はこの日の午前中に行きつけの美容院さんに髪を切りに行っていたのですね。昭和でしたら、こういった用事も紙の手帳に書いていたわけですが、こういう時代ですのでスマホのアプリとかに記入する方も多いでしょう。吾妻の場合はTime Tree、というアプリを使っておりまして、ここに「プライベート」「トリオ+1」「Boppers」という三つのカレンダーを作りまして、それぞれ必要なメンバーと共有しているのですが、ライヴの前日に早崎さんからメールが入りました。
「すみません、この土曜日の”11時プラネット”というのは私も入ってましたっけ?駅はどこになりますでしょうか?生ピアノでしょうか?キーボードでしょうか?」
「プライベート」に入れたつもりが「トリオ+1」の方に入れてしまいました。まあ、美容院ぐらいで良かったです。病院だとシャレになりませんからね。
この日の演目は6月がゲストありの予定なので、おそらく今年は雨とか梅雨向きの曲を演る機会が少ないのではないか、ということを見越して、そういった曲を中心にお届けすることといたしました。ところが、そういっつも演ってる曲ではないため、あれ?イントロどうなってるんだ?お、キーってこれで良いのか? と若干アヤしいところもあり、ライヴ中に協議が行われる場面もありました。
そう、申し遅れましたが、この日は大変風が強かったため、いつものウッドベースを持ち歩いていたら吹き飛ばされてしまうかも知れない、といううことで牧さんもエレキベースでした。そんな事情説明のため、ということも無いのですが、この日はワオさんに牧さん用の喋りマイクも用意していただきました。
どうも牧さん、何回かマイクは用立ててもらっているのですが、このマイクのスイッチというヤツに慣れない様です。慣れない、というか学習しないのは人間の性でもありまして、この日もこの様に
消せるボールペンで書いた曲順の紙を岡地さんに渡したら、体温上昇で消えて見えなくなってしまいました。これで3回目ぐらいでしょうか。申し訳ないとは思うのですが、面白いので笑ってしまって余り反省している様には見えません。
そして吾妻も洋行帰りから二ヶ月は経っているのですが、どうしてもその話題になることもあり、そうなると横で聞いてる詩生さんは、
あああ、また始まっちまったよ…、という感じで眺めていた様です。詩生さんといえば、先日の西新井の楽屋の畳でゴロゴロしすぎたのか、喉を傷めて声が出なくなってしまいました。なので、この日はコーラスを免除、ということにしたにも関わらず、マイクが無くてもどうしてもクセで歌ってしまう様でした。
で、アンコールはこれもいつもの徘徊ショー。
このコーナーで演る曲はせいぜい3〜4曲の中から選んでいるのですが、この日のテーマでもある季節感のある曲を多くお届けする、ということでCats And The Fiddleで知った「Just A Roamer」をお届けすることにしたのですが、さすがにコードを暗記している様な曲ではないため、詩生さんは
こんな形で、譜面を持ちながらピアニカを吹いていました。この姿を見て、二宮金次郎の様だ、と感心したお客様もおられた、という話も聞きましたがいかがなものでしょうか・・・。
2024年5月10日(金)
高円寺JIROKICHI
はもにかDOJO
KOTEZ(harp,vo) 千賀太郎(harp,vo) 大西真(b) 松本照夫(dr)
<ゲスト>石川二三夫(harp) 吾妻光良(g,vo) 小安田憲司(g,vo)
亡くなった小出さんがこれまでメインでギターを弾いていた「はもにかDOJO」ですが、その後、彼の代打をいろいろな方々が務めておりまして、吾妻も参加することになりました。コロナ禍でずいぶんいろいろと近所を散歩しまして、散歩も歩くだけじゃあつまらないんでコテツさんに色々とお聞きして二つほどハープも買いましたが、余り上手くなってないのに参加しても良いのでしょうか。あ、名前の後ろにはharp、と書かれてないか?そうか、道場と言っても全員ハープ持参じゃなくても良いんですね。良かった良かった、こんな凄いハーピストが3人もいる所にハープなんて持っていったら可愛がられてしまいますよね。
開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
小出氏不在となったこの日の”はもにかDOJO”、先ずは松本さん、大西さん、小安田さんにコテツさんと太郎さん、といったメンバーでスタート。
事前にコテツさんの仕切りで当日の演目をリストアップしていきましたが、結果的にはほぼ小出氏が唄っていた曲が並ぶこととなりました。このセットに続いては、コテツ/太郎コンビに代わって石川二三夫さんの登場。
リトル・ウォルターのインストを吹きまくっておりました。このままの編成で小安田さんの歌を二曲。
ここでまた、二三夫さんとコテツ/太郎組が入れ替わり、そこに吾妻も加わって太郎君の歌で一曲。
何しろ太郎君は、小学校に上がる前からお父さんと一緒に妹尾さんのライヴを見にきたりしていて、次郎吉の楽屋とかで良く一緒だったこともあり、会う度に、いやあ、大きくなったねえ、と親戚のおじさんモードになってしまいます。この後が吾妻が唄うコーナーでしたが、ここで小出氏の遺品となったシガーBOXギターを投入することにしました。
シガーBOXギターとは、まさに葉巻を入れてた箱に弦を張ってギターの代わりにしていたという、貧しい人達が良く弾いていたものだそうで、ものによっては弦も一本しか張られていなかったりしますが、これは弦は4本、しかもエレキ化されているしっかりした作りのものです。小出氏がどういう風に使っていたのかは、今となっては判りませんが、この日はオープン・チューニングのボトルネックで弾いてみました。
ちなみにこの日の写真を撮ってくれたフジヤマさんから、このギターをライヴで使っていた時の小出氏の写真を頂きましたので掲載しておきましょう。
11年前の荻窪ルースターだそうですが、嬉しそうですね。合掌。
というわけで、以上一部が終わり、二部も同様にフィーチャーされる人が次々と入れ替わり、というのをすべて紹介しても長くなりますので割愛しますと、最後は結局全員揃い踏みで二曲。
アンコールでも再びシガーBOXギターを投入させていただきました。
そして最後に全員で記念撮影。
人生、いろいろとありますが、妹尾さんが始めた”はもにかDOJO”、これからも長く続いていってほしいものです。
2024年5月5日(日)
西新井文化ホール
<シアター1010 20周年×ギャラクシティ 30周年記念>
綾戸智恵 with ルイス・バジェ&アフロキューバミーゴス!
×吾妻光良 & The Swinging Boppers
東武スカイツリーラインの西新井駅前にある複合施設「ギャラクシティ」の西新井文化ホールというところにて、綾戸智恵さんのバンドと我々と対バンでライヴ、という大変珍しい企画でございます。しかも複合施設、ということですので、この催しの一環として会場近傍ではニューオリンズ・ブラス・バンドが鳴っていたり、ゴスペル入門コーナーがあったり、更には何と「ハッチ・ハッチェルと遊ぼう」というコーナーまであるという、お好きな方にはたまらないしつらえとなっている様です。連休真っ只中でしかも早めの公演なので、是非お運びになられてはいかがでしょうか?
開場16:00 開演16:30 〜 19:30まで
前売:一般3,500円、足立区民3,000円/当日4,000円
足立区民とは、足立区に在住、在勤、在学の方、だそうです。
半世紀弱前にはほぼ毎日の様に通っていた高田馬場の様な土地もあれば、生まれてから68年、ただの一度も足を運んだことがないここ西新井の様な場所もあって、改めて東京の広さを実感する今日この頃ですが、ホールに到着して楽器を搬入中にどかで見た山高帽をかぶった男が・・・、おい!ハッチ!ハッチ!と声をかけます。彼らはかなり早くから最初のステージをやっていた様です。搬入とセッティング、お昼のお弁当などを済ませ、いざリハーサル。
こういういわゆるホールでの演奏は久々、そうだなあ、渋谷の大和田以来でしょうか。特に問題無く終了した後は楽屋にて待機となりますが、30周年を迎えたホール、ということですので、出来たのは平成6年。となるとほんの少しだけ昭和の香りもするわけでして、楽屋は和室の大広間で、そこでくつろぐメンバーはというと、
でっすよねー、といった感じの風景が展開されていました。とにかく、綾戸さん達のリハと開場、綾戸さん達の本番をはさんで、トータル4時間近くの待ち時間、ずっと飲んでたら滅んでしまいますのでここをどう過ごすか……、そうだ!ハッチ達のライヴの二回目をやってるんじゃねえか?と有志で散策に出かけました。すると、
後半戦ではありましたが、しかとやっておりました。この日はギターのコーヘイ君とのデュオなのでユニット名は「ハチコー」だそうで、他人のことは言えませんが、テキトーな名前をつけるものです。
ご覧の様に楽しく野次らせて頂いてから、楽屋へと戻りました。この日は以前から予定があって出演できない名取さんの代打としてスイングバイ・ブラザーズの松木さんに代打をお願いしていましたが、何とそれに加えて球蹴りをして遊んでいたら肋骨を強打して休場せざるを得なくなったバリトンの三平の代打として、ドリンキン・ホッピーズのタツキ君に助けていただきました。
まあまあまあ、ちょっと飲み物でも飲んでくれたまえよ、と接待しているつもりだったのですが、こうして写真になると、まるでコーゾーがタツキ君を説教している様に見えてしまいます。加齢のたたずまいということなのかも知れません。そうこうするうちに、ちょっと前にギターマガジンさんから、これから組む特集用に吾妻の写真を撮りたい、という要望があってこの膨大な待ち時間を利用して、この楽屋のしつらえのまま何枚か撮影して頂きました。
懸命にポーズを決める吾妻の後ろで倒れた様に寝ているピアノの方や、
体力作りのためなのか、突然腕立て伏せを始めるテナーの人など、何ともカオスな中での撮影となりましたが、大丈夫だったのでしょうか?
そして始まった本番。
当初府は会館の方からも、綾戸さんの演奏が終わると高齢の方々を中心に相当数のお客さんは帰ってしまうかも知れませんが、何とかひとつ宜しくお願いします、と言われていたので空席も目立つガラガラの客席は覚悟していたのですが、フタを開けてみると帰られた方はほぼいなかった、ということでありがたいことです。そうして残ってくれた皆様への挨拶の意味もあり、冒頭は吾妻もプチ練り歩きをしながら登場いたしました。
インストが終わり二曲目はいつもの「ご機嫌目盛り」ですが、和室の楽屋でくつろぎ過ぎてしまったのでしょうか、コーゾーさんは振り付けをすっかり失念してしまい、吾妻が一人で振りをつけるという何ともしまらない形に。
そんな頃、吾妻もプロ入り後始めた日々のラジオ体操の効果が出てきたのでしょうか?色々なアクションをしても、これまでより身体が柔らかくなった様に見えます。
アクションや振り付け、というと比較的新しい曲、「俺のカネどこ行った?」での途中の振り付けが相変わらず決まりませんが、一方でトラの松木さんとタツキさんの二名が、それなりに独自に頑張ってくれていたのにも感謝感謝、です。
松木さんはいつも、なかなか表情が豊かなのですが、西島さんのソロの時も良い味を醸し出していました。
しか、とカメラ目線なのがちと怖いですが(笑)。そして迎えた大団円。
たまのホール公演もゴージャスな感じが嬉しいですね。アンコールはタツキ君をフィーチャーしたサニーサイド・オブ・ザ・ストリートで締めました。
終了後はホールの方から教えていただいた駅近くの「鳥の王様」にて打ち上げ。
奥の方を良く見ると何と肋骨を痛めた筈のバリトン奏者が飲んでいるではありませんか。大丈夫なのか?更にカウンターの方に目を移すと、何とハチコーのお二人も飲んでおりすぐに合流。
楽しく更けていった西新井の夜でした。
2024年5月3日(金)
高田馬場音部屋スクエア
GUITAR CANVAS VOL.9
GEORGE AZUMA , KUNIO KISHIDA , SHIHO , 西尾智浩 , 藤原靖弘 , IBerry , SATOMI TSUKUMO , 吾妻光良 , ジョージ吾妻 , Rie a.k.a. Suzaku , RICKEY, 李英姿(二胡)、MC:北村和孝
「おい、黄金週間は何をやってるんだ?」と春ごろに実家の催しで集まった時に実兄からこう聞かれ、いやあ、ライヴがちょぼちょぼと入ってるけど? と答えると、よし5月3日は空けておけよ、と言われ、いったい何があるのだろう、と思っていたところ開催1ヶ月前を切ってようやく全容が明らかになりました。実兄以外で面識があるのは・・・、あ、元プレイヤー誌の編集長の北村さんは知ってる! でも他の方はたぶんこれが初対面だと思うのですが、なるべく失礼の無い様に接したい、と切に願っております。それに向けて先ずは、それぞれの方々のお名前の間違いなどが無い様に、このページに載せた情報もイベントのページからコピペしてきたのですが、それにしては何故実兄の名前が、冒頭の”GEORGE AZUMA”、と私の名前の後ろの”ジョージ吾妻”の二ヶ所に分かれて書かれているのでしょうか? ふむ、兄弟揃ってオレオレ病なのだな、などと言われるとイヤだなあ・・・。
開場18:00 開演19:00
前売:3,300円/当日3,850円(ドリンク別)
高田馬場というと半世紀弱前にはほぼ毎日の様にうろついていた場所ですが、駅を降りて歩くのは久しぶりで、ましてやこんなところにライヴをやる場所があるとは、と思いながら案の定少し迷いつつ何とか現場に到着。会場に入ってしばらくすると、先ずは自己紹介。若い方が多いわけですが、最初に挨拶から入るとは見上げたものです。シニア組は吾妻と兄の他に、ナンシーというギター・ショップをやっておられる岸田さんの三名で、他の方々は大半が20代でしょうか。初めての顔合わせや初めての演目ということもあって結構リハも押したりして何とか開演。吾妻は旧知の友人のG氏がたまたま見に来ていたので、一緒に若い方々の演奏を観戦していましたが、ケータイで写真を撮るという習慣が無いため写真はありません。申し訳ありません。催しも中盤に入ったところで呼び出されたステージはこんな感じであります。
中央の3名とそれ以外、という形で見事に年齢が二極化しています。兄は左利きの様なそうでない様な、ストラトの様なそうでない様なギターにTシャツ、といういでたちでした。
そして、おお、兄の右にいるキーボード奏者は何と兄嫁のH美さん! この日は「黒美」という凄い芸名で出演しておられました。他のシニア組はと申しますと、
岸田さんはヴィンテージっぽいレスポールにペイズリー柄のシャツ、吾妻はビザール風のゴヤのセミアコにアフリカ風ダシキ、とまさに三者三様のいでたちとしつらえであります。そしてここにVoのRICKEYさん、二胡奏者の李さんにも加わっていただくとステージはかなりの人数に。
これだけにとどまらず、前半のステージで大きくフィーチャーされていた若手女性メタルギターのRIE aka suzakuさんも加わります。
いでたちから奏法、更にはたたずまいに至るまで吾妻との共通点は非常に少ないわけで、RIEさんの速弾きとトレモロアーム・ワークを真似ようとしても急に出来るわけはありません。こういう時はそれぞれが自分の出来ることをやる、というのが鉄則ですので、
やはりここはT・ボーン奏法しか無いでしょう。しかし、真正面から見ているRIEさんの、おっさん、何やってんねん、的な視線が何ともいい味を醸し出しています。まあ、とにもかくにも兄弟で遺産争いをしているでもなく、まあまあ健康なままともにライヴが出来るとは、GW4連休の初日としては何よりでした。
そして最後は全員で記念撮影。
兄嫁にやられてしまいました。
2024年5月2日(木)
横浜サムズアップ
American RootsMusic Festival vol.49
THUMBS UP 26th ANNIVERSARY WEEK
【MOONEY & HisLuckyRhythm】
Mooney(Vo,G),椎野恭一(Dr), Tap : MAYU
曽我清隆(Tp) 安藤健二郎(Sax)YANCY(Key)
【吾妻光良トリオ】
吾妻 光良(Vo,Gt)牧 裕(Ba)岡地 曙裕(Dr)
サムズアップの26周年ということで、米国根っこ音楽祭の49回目に出演させて頂くこととなりまして、昨年の25周年と同様にムーニーさんの楽団の対バンで演ります。今回も気がつけばファッツ・ウォーラー祭りともなるのでしょうか。そして平日ですので、トリオということで告知しておりますが、気がつくともう一人いたりするのかも知れませんが、それは当日になって判る、というそうしたしつらえになっております。
調べてみたところ、ムーニーさん達との対バンは昨年ではなくて2年前のことでした。まことに人間の記憶は曖昧ですが、その時もファッツ・ウォーラーだらけだったのは間違いありません。ですので当然今回もそれで臨むべく曲を選んでメンバーに送ったあと、あ、そういえば、このルイジアナ・フェアリー・テール、という曲は何回もアンデーと演ってるな、よし、あいつも呼んじゃえ、ということで、3日前ぐらいにアンデーに
>アンデーさん
>直前になってしまいましたが、また明日、我々の時にLouisiana Fairy Tale
>とFat Man一緒に演りませんか?
というメールを送ったところ、すかさずアンデーから来た返信が
>吾妻さんありがとうございます!
>ルイジアナはムーニーさんのセットリストに入っていたので遠慮させてい
> ただいて、FatManはぜひぜひご一緒したいです!
おおお、そうか! そりゃあ2バンドともファッツ・ウォーラー祭りにしたら当然演目もダブるか!ということに今更ながら気がついて、内偵でも裏金でも無いですが、アンデーに我々の演目とムーニーさん達の演目にダブるものが無いか、を調べてもらった結果、他には特に無い、ということが判明しました。いやあ、危ないところでした。そんなこんなでリハを終えて、小一時間サムズの向かいに出来た新しめの居酒屋さんに入ると、まだ開店間もないからか、お店の方々も慣れていないらしく、ホッピーの「中」を頼んだのに「生」が来たり、「焼き鳥」盛り合わせを頼んだのに「刺身」盛り合わせが来たり、なあ、姉ちゃん、ちょっとここ座れ!という事態を呼びそうになりましたが、先日の下北沢でのサトコちゃんの「お爺ちゃん、怒らないでー!」という声が脳裏に響き、危ういところでカスハラ騒ぎを回避できていざ本番。
いつも思いますが、サムズアップのこの壁面に投影しているビルボードというんですかね、バンドのロゴはここ独特でなかなか格好いいですね。そして中盤には危機から救ってくれた恩人、アンデーも呼び出しました。
いつもながらの「超高校級」のプレイがこの日も光っておりました、っていつの話をしているのでしょうか。そしてもうそろそろ2ヶ月以上経とうかというのになかなか吾妻も洋行帰りのクセが抜けませんで、
結局、この日もTボーン弾きということになつてしまいました。ともかく無事終了した我々に続いてムーニーさんとラッキーリズム。
2年前にはウッドベースに乗ったままでベースを弾いていた菅野さんという方が亡くなられ、この日はベースレスという編成でしたが、ピアノのヤンシーの左手が低音部を支えるのでそんな寂しい感じはしないのですが、やはり視覚的には少し寂しいものがあります。そこでその穴を埋めるがごとく加わっているのがMAYUさんという方のタップ・ダンス。
何が凄いと言って、タップの足さばきも凄いですが、踊りとしてのノリとか表情のつけ方とかがさすが!でした。終演後は、どこで習ったら良いか、この年齢で始めても危なくないか、など質問攻めにしてしまいました。そして最後はムーニーさんのバンドに吾妻が呼ばれて2曲。
最後の最後はこれもファッツ・ウォーラーの”Two Sleepy People”と曲で締めくくりました。
「眠そうな二人」というタイトルの曲ですが、全然眠そうではなく大盛り上がりの中で終わりました。終演後はムーニーさんから先日のジャグ・フェスで余った食材やお酒などを頂きながら打ち上がり、今度是非次郎吉のゲストでお願いします、などという話をして無事帰路に就きました。
2024年4月28日(日)
下北沢第十三回シモキタ名人戦
妹尾隆一郎トリビュート ブルースライブ
吾妻光良(g.vo)、KOTEZ (harmonica. vo.) 山室俊介(g.vo)、永田純(bs)
「知ってるか?下北沢の駅を出たところの床に妹尾さんの名前が彫られているんだと。」
「ええ、それは知らなかったなあ。拝みに行った方が良いな。」
「拝みに行くぐらいなら、そこで演奏した方が良いのでは?」
「でっすよねー。」
という経緯かどうか判らないのですが、シモキタの将棋イベントの中で何故か妹尾さんにゆかりの深い人間達が集まって駅の東口界隈で演奏することになりました。観覧無料ですので、是非お誘い合わせのうえ、お越しください。あ、雨天中止ですので、天気がアヤしい時は商店街からの情報をチェックしてから来てくださいね。
開演13:30 〜40分間ぐらい
観覧無料
シモキタ名人戦 ホームページ
若干心配されていた天候もまったく問題なく、この日はまさに真夏日。主催の関係者のルーデンスという近くのお店を楽屋として使わせていただき、ステージの袖に揃ったこの日の出演者、山室さん、コテツさん、永田さんに吾妻。
野外だからよ、そこはもうウッドストック、てなわけでアフリカ風のジャズ・シャツ、これしかない、と決めて衣装を選んだ吾妻でしたが、ルーデンスさんからこの駅前のステージまで歩いてくるのが恥ずかしくない、と言えば嘘になります。そして司会の方のアナウンスに続いて始まったステージですが・・・、
大変な数のお客さん達が集まってきました。さすが下北沢での妹尾さんの人気の賜物だ、という意見もありましたが一方で、無料の威力は凄まじい、とのドライな意見もありました。この真っ昼間の商店街にブルースが鳴り響く、という光景を目の当たりにして「往年のシカゴのマックスウェル・ストリートの様だ……」とつぶやいたのは、日本屈指のブルース文筆家、編集者、レコード制作者のK地さんでしたが、
いくらジャズ・シャツに身を包んでいても、何とも日本的な風景であったことは否めません。しかもこのイベント、メインは将棋やチェス、麻雀などの大規模対戦大会ですので、ステージの裏から見ると
どことなくシュールなたたずまいだったりもします。後半はお客さんのコーラスもまじえて徐々にヒートアップ。
吾妻も洋行帰りですので、すぐにT・ボーン背中弾きをご披露。
そして終演後は所用があって帰った山室さんと永田さんを除いた有志で記念撮影。
一応、演奏に限らず文筆も含め、世間に向けて何らかの活動をされている方々にはモザイク処理を施しておりませんのでご了承ください。そしてそのまま近隣の餃子屋さんへとなだれこみました。
「何だ、すぐ席作る、って言ったのに全然呼びに来ないじゃないか」
「お爺ちゃん、怒らないでーっ!怒らないでーっ!」
ハープのサトコちゃんから、まるで孫にさとされる様な形で注意される吾妻でした。そして乾杯の音頭は妹尾さんの子供のYさん。
何ともよき春の日でした。
2024年4月21日(日)
高円寺JIROKICHI
吾妻 光良トリオ+1
ゲスト:入道
さて、二度目となります入道先輩をゲストに迎えての次郎吉マンスリー。思えば吾妻が初めて入道さんが唄うのを生で見たのは1975年の5月ぐらいの吉祥寺マンダラでジューク・ジョイント・ブルース・バンドにゲストで出演された時だったかと思いますが、その時のハードエッジなシカゴ〜モダン・ブルースにブッ飛ばされたのは記憶に新しいところですが、それから約49年、春にふさわしいバラードを唄う入道さん、みたいな場面も充分期待される今日この頃、いやあ、長く付き合った間柄だからこそ楽しめることもあるものですなあ。
開場18:30 開演19:30
前売:3,700円/当日4,200円(+ドリンク)
この我々のマンスリーだけではなく、次郎吉のライヴって一体どうやって始まるんだろ?と不思議に思ったことは無いですか? え?別に無い?そんなこと言わないでくださいよ、それじゃあ話が転がっていかないですよ。まあいいや、どうやって始まるかというとですね、通常は大体開演時間ぐらいになると、楽屋のインターホンがプープープー、と三回鳴るんですね。これは三回鳴らすと楽屋を呼んでる、という意味があるのですね。一回だとカウンターを、二回だとPA席を呼んでいる、という長い歴史に培われた完成されたシステムなのです。で、そのインターホンに出るとPAのワオさんが、「それじゃお願いしまーす」と言って始まるわけです。で、それより早めのタイミングでかかってくると、やはりワオさんが「すいません、まだ予約の方が来られてないんで、10分押しでお願いします」みたいなことも多いんですね。ところがこの日は生身のワオさんが楽屋に来られて、
「すみません、今日ちょっとタカが休んでて、郡司君一人で料理しなきゃあいけなくて、いま全然それが間に合ってなくて・・・。しかも、その料理が終わらないと配信も郡司君がやってるんで始められない。というわけでして始まるのが7時50分ぐらいになりそうで・・・」
と事情を説明しに来られました。しかし、ここまで開演が遅れるのもそうそう無いことですので、吾妻がご来場の皆さんに事情を説明する、という場面からこの日は始まりました。
ようやくオーダーが全部整って、20分遅れで始まった牧さん復帰第二弾の次郎吉マンスリー。
この日は井出さんの時のエレキベースではなくコントラバスでの登場で、体力回復も順調です。一方、吾妻が珍しくストラトキャスターで登場しているのは体力が落ちているからではなくて、ゲストの入道さんのジュニア・ウェルズの曲に合わせるとやっぱりバディ・ガイかなあ、それだったらストラトだよなあ、という単純な発想からでありますが、いざ慣れないストラトを持ってステージに出ると、あ、俺もロックかな?という心持ちになってきます。
どうだい、俺はジミヘンみたいかい?と早崎さんに問いかけましたが鼻で笑われた模様です。そして6曲ほどお届けして一部最後には入道さんのご登場。
登場曲は”Everyday I Have The Blues”で、あれ?この曲はコーラスは無かった筈なのに、何故詩生さんだけ、コーラスをやっている様な仕草をしているのでしょうか?真相はすべて闇の中です。
何しろ気分はバディ・ガイですから、ハープを吹き始めた入道さんにシビアに鋭く反応しようとしている吾妻ですが、その後ろで生暖かく見守る岡地さんはどことなく好々爺風でもあり、好対照です。
そして定番の”Stormy Monday”では、T・ボーン・ウォーカーの弁当売り奏法をご披露。さすがにピアノは持ち上げるわけには行きませんが、雰囲気だけ真似てみた、ということでしょうか、詩生さんのこんな謎の奏法も。
まあ、奏法というよりは顔芸でしょうか。
何しろ洋行帰りなものですから入道さんとこんな会話の場面も。
「アメリカではT・ボーンの人気が高くてですね」
「向こうではブルース関係者だけじゃなくてロックの人からジャズの人までT・ボーンのことを知ってるもんね。」
「す、すみません、そんなに広範な人々と会ってきたわけではなくて・・・」
付け焼刃の知識が露呈してしまいました。
この日は前振りコメントにも書いた様に、これまで一緒に演ったことの無いルー・ロウルズのバラードなども取り上げましたが、しくじって入道さんに恥をかかせてはならぬ、と皆、結構真剣に取り組んでおりました。
真剣なのは良いんですが、ちと人相が悪くなるのを何とかしたいものではあります。
そして大団円は、激しくロック、な雰囲気でしめくくりました。アンコールも
写真だけ見ると激しくギターを弾いている、と見えなくもないのですが、何とこれもお初の曲で昔の白人の女性シンガーが唄っている”We’ll Meet Again”というある種ハワイアンっぽい様な佳曲で、吾妻はストラトのボディを揺すってスチール・ギターの様な音を出そうと試みている場面であります。入道さん、こんな甘い小唄もなかなか味わい深くて良かったです。
また珍しい曲、いっぱい演りましょう!
2024年4月18日(木)
渋谷Grand Gallery
VINTAGE JAZZ POSTER SCRAP 発刊記念
佐井重昭 レコード発売記念パーティー
LIVE:吾妻 光良 & 牧 裕
DJ:沖野修也,MURO
だいぶ昔に井出さんの主宰するレーベルから吾妻の実の叔父である佐井重昭氏のCDを出して頂き、叔父はもう数年前に亡くなりましたが、その晩年に華を添えて頂いたことがありましたが、何と今回それがアナログLPで再発されることとなりました!更に井出さんのジャズポスターの本の発刊にも合わせて、代々木八幡の井出さんのお店で両者の記念パーティーが催されることとなりました。本当にありがたいことですし、吾妻の実家関連は大騒ぎになっている、との噂もあります。叔父のアルバムでも弾いている牧さんも参加します。
イベント時間:18:00〜21:00
入場料:4,000円(1ドリンク付)
牧さんの入院復帰ライヴ一発目となったのは、叔父のLPレコード発売記念イベント。時々この井出さんのお店でプライベート・パーティーの様なものがあって、そこで演奏させて頂く機会はこれまでもありましたが、今回広く告知も繰り広げてのイベントで、店内にはこんなディスプレイもありました。
実の甥が自慢するのも何か変ですが、やはりLPサイズのジャケ写もなかなかの迫力でして、CDの時には良く判らなかった、叔父の初ニューヨーク赴任直後、という時代のニューヨークの街並みの様子がつぶさに見て取れます。ちゃちゃちゃ、とリハを終えて、でお前、医者は何と言っていたんだ、と牧さんを囲んで飲みに行く頃合いとなりました。
話し込むうちに時間は経つものでございまして、その頃Grand Galleryでは、
MUROさんのDJがあったり、
沖野さんのDJもあったり、といい感じで盛り上がっていた様です。そして我々の出番。
写真ですと、いつもの雑なライヴと変わり映えがしない様にも見えますが、叔父がやっていたインストですとか、実家で初めて認識した、叔父と自分の共通点を見つけた曲、など織り交ぜてお届けしました。そして最後はレーベル社長の井出さんと記念撮影。
そもそもこのアルバムが出来たのは、牧さんと井出さんが中野の駅でバッタリ会って、
「おや、牧さん、今日はどちらへ?」
「あ、ブライトブラウンで吾妻の叔父さんとライヴで。」
「へえ、叔父さんですか。面白そう。見に行こうかな。」
という会話があって、それを見た井出さんがすっかり気に入ってくれて、これは是非CDにしましょうよ、と言って頂いたのがきっかけになったのでした。やはり人と人とのつきあいは大切ですねー。
2024年4月10日(水)
高円寺JIROKICHI
吉森 信 &吾妻 光良
先日の下北沢ラカーニャでの大河画伯の個展の時に初めて吉森さんとのデュオを演らせて頂きましたが、それに味をしめて、というわけでは無いのですが、お手伝いできることなら何でもハイ、ということで吉森さんのソロに花を添えることになりました。え?どこが花だって?でっすよねー。何はともあれ、吉森さんの独特な静謐な世界を汚さぬ様に留意して臨む次第であります。
開場18:30 開演19:30
前売:3,000円/当日3,500円(+ドリンク)
何か慌ただしく過ごしておりましたら、この時のライヴの写真をどこにやったのか判らなくなってしまい、すっかり更新が滞っておりました。そう、この日は配信も無かったので次郎吉のミホさんに何枚か撮ってください、とお願いしたのにそれをなくしてしまったら人非人です。どうしたんだろう、ダウンロード・フォルダにもフォト・フォルダにも無い、と探していたら、なぁんだ、きちんと名前をつけたフォルダにしまってありました。ということはこの日は酔い方が良かったのかも知れません。そんな吉森さんとのデュオはこんな感じ。
さすがにミホさんにお願いすると写真も次郎吉という空間がより判りやすく撮られている様な気もします。何か写真から感じ取れるムードもいつもより気品がある様な気もします。この日の吾妻の楽器は・・・、
そう、自宅の近所の古道具屋で800円で買ってきたフォーク・ギターですが、これは伊達や酔狂ではなく、自宅で吉森さんの音源を聞きながら練習していると、うむ、今日はこのギターしか無い!と確信して持ってきたものでした。何しろギターとピアノだけしかないDuoでしかもほぼほぼ生ギターですから、
「ワオさん、今日は俺、次郎吉に出て一番小さい音で演奏してる日かも知れないよ。」
「あ、そうですか。」
何とも盛り上がらない会話ですが、まあそんなものでしょう。演目としてはJOJOさんとの紅白歌合戦に若干似た様な、一曲ずつ交互にそれぞれの持ち曲を演っていく、というスタイルでした。
吉森さんの曲は譜面を見ると、何やらキテレツなコードが並んでいる(失礼)様にも見えますが、実際に弾いてみるとすごくしっくり来る、というのが、メロディ・メイカーとしての凄さでしょうか。一方の吾妻の方は、
まあ、いつもの様なワチャワチャな曲も多いのですが、吉森さんもそれなりに楽しく弾いていただけた様で何よりでした。しかしまあ、いつもの様なやり口はそう変わるわけでもなく、
折角の静かな音量なのに妙に力を込めて弾いたりもしてしまいました。
「この目の前の椅子のビニール袋は?」
ああ、実はこの日は朝から花粉症なのか鼻水が止まらず、ステージで鼻をかんだあとにティッシュを入れておくためのビニール袋ですね。汚くてすいません。
終了後、吉森さんと楽しかったね、またやりましょう、などと話してすぐに楽器を片付けに行くとワオさんもPA機材を撤収していました。
「ワオさん、どうよ。やっぱり音小さかったでしょ?」
「あ、小さいから上げちゃいましたよ。」
うーん、ワオさんったらあ……。
2024年4月6日(土)
ビルボードライヴ大阪
吾妻 光良 & The Swinging Boppers
牧 裕が体調不良のため欠席となります。
代打として田辺 龍一郎さんが出演します。
全国ビルボードツアーのファイナルは、2024年もここ大阪やで!
知らんけど。 (←こういう使い方は間違ってます。)昨年はやたらと関西方面に出没させて頂いていましたので、そのご恩に報いるべく頑張りたいと思います。え?東京、横浜と比べるとずいぶん開演時間が遅いじゃないか? いやあ、東京、横浜と揃えると東京駅・銀の鈴に朝7:30に集合する、とかいうスケジュールになってしまうので、ちょっと遅めにして頂きました。翌日も休みの方が多いと思われますので最後まで楽しめるんちゃいまっか?知らんけど。
1stステージ 開場15:30 開演16:30
2ndステージ 開場18:30 開演19:30
サービスエリア ¥7,000
カジュアルエリア¥6,500
(1ドリンク付)
牧さん不在、という危機的状況の我々を救いに来てくれたのは、東京地区での我々の公演のほとんどでローディー兼カメラマンとして活躍して頂いている田辺龍一郎さんこと龍ちゃん。世の中に星の数ほどベーシストはいるでしょうが、牧さん以外でBoppersの曲を一番知っている、という点では龍ちゃん以外に考えられません。しかし、ベーシスト100人いれば100通りの弾き方がある、と言われている様に、ベースの運搬の仕方も全然違います。
牧さんの場合は、車両の出口付近にベースを立てかけておくのですが、龍ちゃんはベース自体が若干小ぶりなのと、ケースも薄いのでこうして座席後ろの特大荷物置き場に入ってしまうのです。でも何かベースの後ろのポスターの人が口でくわえて支えてる様にも見えますね。そうこうするうちに大阪に到着。ツアーはツアーでも旅行会社のツアーでは無いのですが、たまたまそういう添乗員さんと同じエスカレーターに乗ったので、そういう人達に見えないことも無い、という龍ちゃんのスナップ写真であります。
その頃、別経路でひと足早く現場に入っていた小田島さん。
年の功というのか何というのか、ジャズっぽいムードがさすがです。え?龍ちゃんが到着していないのに何故写真があるのか? そこはですね、関西地区ボランティアの案内役&もろもろ手伝いの謙ちゃんが撮ってくれていたのであります。ありがたいことです。楽屋にはビルボードのNさんにみつくろって頂いたお弁当があり、普段吾妻が購入していく弁当よりだいぶクォリティーが高い、と評判でした。
お昼を食べ終わると本人も多少不安があるのか、早めにステージで独習する龍ちゃんでした。
しかもこの日は牧さん不在に加え、所用のため冨田さんもリハには出席できない、という状況。
こうしたもろもろの逆風の中ですが、一応、順調にリハがスタート。
しかしビルボードは入れ替え二部制で、両方見られるお客さんもいらっしゃったりするので、なるべく曲目はダブらない様にしよう、という方針もあるので、予定曲トータル22曲を短い時間でさらえなければなりません。いくら曲を知っている龍ちゃんとはいえ、聞くのと弾くのは大違い。
「すいません、ここ、どうなってるんでしたっけ?」
という質問もたびたび寄せられるのですが、
実は吾妻も良く判っておらず、如何に牧さんにおんぶにだっこでバンドが運営されているか、というのが見事に露呈したりもしました。とりあえず、10分押しで何とか全曲分をさらえ終え、楽屋でくつろぐ我々であります。
そして迎えた出陣10分前、ビルボードさんがWebで使われるということで、楽屋で記念撮影。
あれ、左側に見慣れない人が、と思うと龍ちゃんですが、いつも写真を撮っている人がこの日は撮られている、というのもなかなか面白いものです。そしていざ開演。
もう50代とはいえ、Boppersの平均年齢よりはだいぶ若い龍ちゃんの影響か、多少いつもより勢いがある様な気もします。この日は龍ちゃんのやり易さも考慮していつもより若干ブルース・ナンバーや洋楽が多めでしたが、定番のゴリー・カーターの”Come On Let’s Boogie”のサックス・バトルもなかなか盛り上がりました。
この写真、良く見ると三平さんのバリトンがひときわ輝いて見えることにお気づきでしょうか?実は何とゾロ目の66歳記念(?)に新しいバリトンを買ったばかりなのであります。翻訳長者なのでしょうか。今度聞いてみましょう。そして恒例の「大人はワイン」では歌詞の「もう1時」という歌詞に合わせて指を一本立てる、という振り付けがありますがどうにもバラバラでして、一度きちんと練習した方が良いのかも知れません。
改めて良く見ると、語りで鍛えているせいか、名取さんのマイクに向かう姿勢がなかなか素晴らしいです。冨田さんも良いですね。この日はその名取さんの語りを取り入れたバラードの第三弾となる新曲「昼寝のラプソディ」もご披露しましたが、途中で早崎さんにピアニカでソロを吹いてもらっています。
赤いズボンに合わせてくれているのでしょうか、ビルボードの照明さんも赤い灯りで彩る、という心ニクい演出でありました。それにつられて、というわけでは無いのですが、第二部では吾妻もお色直しで赤シャツに。
更にこの日の目玉は京都から見に来てくれていた福嶋タンメン岩男氏を客席から呼び出して突然一曲歌ってもらう、というアポロ劇場の様な(?)演出。
何とこの写真は演奏の合間に龍ちゃんが写していたもので、本人は露出をしくじった、と悔やんでいましたが、なかなか素晴らしいカメラマン根性であります。歌ってもらったのは定番の”Nobody Knows When You’re Down And Out”。途中で歌詞が英語から日本語に変わりますが、その説得力というかリアル感に会場内も圧倒されていた感があります。すっかり落ち目になった男に再び運がめぐってくると、知らんぷりをしていた友人達が、やあ、俺だ俺だ、久しぶり、と寄って来る、というくだりの歌詞で吾妻も身振りで手伝ったりしました。
最後はまさかのダブル・アンコールに応えるべく、タンメンも交えてリズム隊+冨田、コーゾーでブルースを一曲。
終演後は楽屋で差し入れで頂いたシャンペンで乾杯。
この後、ホテルに荷物を置くや否や打ち上げ会場に直行です。
終電の関係や翌日の起床時間もあり、タンメン氏を含め何人かは多少先に帰りましたが、まあまあな人数で最後まで楽しんでおりました。
「あれ?このケータイ誰のだ?」
ふと見ると忘れ物です。先に帰ったメンバー3人のうちの誰かのものに違いない、と考え3人に順番に電話してその電話が鳴るか確かめるわけですが、
まったく携帯を耳に当てる必要は無いのですが、電話と聞くとつい受話器を耳に当ててしまう昭和感覚にどっぷりと染まっている西島さんでありました。
2024年3月30日(土)
高円寺JIROKICHI
吾妻光良トリオ+1
牧 裕が体調不良のため欠席となります。
代打として小町 正明さんが出演します。
3月のJIROKICHIマンスリーはゲスト無しにて臨みます。年度末ですからね、新年度を迎えるにあたり、バンドとしての新たな経営方針とか中期経営計画とかを策定するには良い機会ではありますが、そう言えば似た様なことは新年にも考えておりましたな。で、その成果は何か上がっているのか、と聞かれると、うーん・・・、2〜3曲ほどレパートリーは増えましたが、他にはこれと言って目に見える変化はありません。まあ、長い目で見てやってください。
開場18:30 開演19:30
前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
昨年末の立川AAカンパニーとTOP BEAT CLUBに続いて、再度小町さんにピンチ・ヒッターをお願いしたJIROKICHIマンスリー・ライヴ、ますます足を向けて寝られなくなってまいりました。そして小町さんはこれまでのどのバンドでも座って弾かないスタイルで通してこられましたので、とても彼だけを立たせているわけには参りません。
珍しくこうしたスタンディング・スタイルで臨みましたが、不思議なものでどこかしら吾妻の態度というかたたずまいがエラそうに見えます。
決して、毎日毎日低音ばかり鳴らしている、とかいうのとは違ってギタリストというのは基本的に頭脳、知性が高いのであります、と威張ったりしているわけでは無いのですが・・・。そしてこの日の吾妻は、うるう年の17歳記念ということで米国西海岸に行ってきたばかり、ということもあって、これまでとはひと味違った演奏をご披露していたわけですが、どうも慣れ親しんだ日本のメンバーには理解して頂けない様なところもある様です。
まあ、そんな洋行帰りに嫉妬しているのか、行状を鼻で笑う、というピアニストもおりましたが、まあいいでしょう。いずれ判ってくれる時も来るでしょう。
そう、米国では観客の皆さんの好みに合わせて、ダンスの曲などもいくつか披露させて頂きましたが、これはそんな曲のひとつ、”Do The Chicken”を再演した時の様子です。あ、ちょっと、日本の皆さんには判りにくいかな。
で、一部、二部通してずっと立ったまま演奏していることもあるのか、この日は何となくロックなムードに包まれておりまして、例えばピート・タウンゼンドで有名に風車奏法や、
いや、ストラップが短すぎてちと腕が回ってませんな。とか、小町さんも
決して何かに困惑しているわけではなく、ロック魂に火が点いているところなのでしょう。と来れば岡地さんも
何みたい、といううまい比喩は思いつきませんが、とにかく一瞬が切り取られた良い写真です。残る一人の早崎さんも
大喜びでコーラスを唄っていた様です。そしてアンコールでは久々に客席乱入練り歩き大会ですが、
バンドの新たな方針、というほど大それたものはありませんが、10年1日で同じことを繰り返しているわけには参りません。バンドというのは別の言葉で言うとシンクタンクですから、毎日毎日同じことをしていてはいけない、のかな? 良くわかりませんが、とにかくこのトルバドール・スタイルというか、客席練り歩きの弱点は何か、と考えると「客席に下りて行くと暗いので何が何だかわからなくなる。」というのが先ず思い浮かびます。そこで!
この様に譜面を見るために使っている譜面灯を顔に当てる照明として活用する、ということを考えつきました。これにより、これまでは客席に出て行っても何をやっているのかいま一つ判りにくかった練り歩き大会も、
この様にくっきりと明るく照明が当たって、会場のお客様にも配信をご覧頂いている方々にもより楽しんで頂けることになりました。ただ光の当たり方によっては、
ちょっと怖い、という課題は残りますが、まあ今後の課題でしょうか。とりあえず、小町さんのご尽力のおかげで何とか乗り切ることが出来ました。小町さん、ありがとうございました。
2024年3月23日(土)
二子玉川ジェミニシアター
吾妻とコーゾーの午後のJIVE音楽
吾妻 光良 と Swinging Jivers
吾妻光良(g,vo)/渡辺康蔵(sax,vo)/早崎詩生(p)/牧裕(b)
まった、適当な名前つけてぇ! と思われるかも知れませんが、時折展開しているドラム無しでのBoppers関連スピンオフ、スピンオフとは言わないのかな、まあ、そのテの企画ですが、以前コロナの初期の頃にお邪魔したジェミニさんで久々に演らせていただくことになりました。しかも段々春っぽくなってきている季節でもあり、午後の早めのライヴであります。是非多摩川散策のついでに如何でしょうか?
開場15:00 開演16:00
前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
記録よりも記憶に残る、と言ったのは110年ぶりのいきなり優勝記録を出した尊富士でしたが、こちとら年齢もありまして、記録に頼らないととても思い出せません。ということで調べると2021年の9月以来、という二子玉のジェミニさん。お店の外にはこんな看板が。
どなたが作ってくれたのかは知りませんが、Boppersのライヴから抜いた写真で構成されたなかなか良いポスターで、当ページではなかなかここまでのデザインは作れません。先日、吾妻が昔勤めていたいわゆるIT系の会社の後輩と飲んだ時のことですが、
「なんかさぁ、サイトとか自分で作ってるんだけど、デザインがいまいちでさあ。」
「あ、見たことあります。ワチャワチャですよね。」
そんなことないですよ、頑張ってるじゃないですか、とか励ましてくれるかと思いきや「ワチャワチャ」と言われるとは思っておらず、なかなか記憶に新しいところです。そんなところで閑話休題、早速順調にライヴがスタートしたのはまだ思いっくり明るい16時ちょい過ぎ。
コーゾーさんが立ったままで演奏する、と言うので吾妻も牧も立ちで演奏することにしましたが、ご覧の様にステージはかなり広いので、何となく所在無げな感じです。服装がバラバラなのも良くないのでしょうか。広さをもて余したのか、こんなシーンもありました。
ちょっと今となっては意味が判りません。そして3月も後半、お彼岸も過ぎた、ということで春っぽい演目を色々と持ち寄ったのですが、あいにくこの日は冬に逆戻り、といった様な日で、いや、ライヴの選曲というのはなかなか難しいものです。当然、演目の中にはこれまで何回も演っている曲もありまして、次の曲はキャブ・キャロウェイが唄っていた”Your Voice”、ラストではいつもこんな振り付けをしています。
“Oh,Nooo!” というセリフに合わせてこのボーズを取っているのですが、もう何十回となく演っているにも関わらず牧さんが何故か、最後のここのブレイクで止まらず、ボーン、とはみ出してしまうのです。今回もまた派手に間違えてくれまして、さながらこの“Oh,Nooo!” が牧さんがまた間違えたことにより惹き起こされた、そんな様にも思える写真でございました。そしてアンコールは、客席練り歩き好きの三人が揃ってしまい、三人とも降りていってしまいましたが写真で見ると、
どことなく、放心している様にも見えます。そして四人編成のうち三人が降りてきていますので、その頃ステージはどんな感じになっているのか、と申しますと、
牧さんが独り、青い光の中でステージを死守しておりました。と、なかなか珍しい劇場風しつらえのジェミニ・シアターですので、何か変わった試みも出来るのではないかな、などと思いつつ二子玉川の飲み屋街に流れていった午後7時、でございました。
2024年3月19日(火)
高円寺 楽や
Special Duo +1 !
照本 史(pf,vo)/吾妻光良(g,vo)/田村エナ(vo)
おーっといけねえ! 何と告知忘れ! 皆さぁん、照本さんとの楽やでのデュオ、これが3回目ですよー!前回飛び入り扱いだった貝殻倶楽部の歌姫、エナさんも今回はしっかりメンバーとしてエントリーされております。決して大きなお店ではないのですが、30名限定ですので、ゆっくりご覧になれます。でも居心地が良いぶん、つい呑み過ぎてしまうのがどうしたものか、という今日この頃でもあります。
開場19:00 開演19:30
ミュージック・チャージ1000円+オーダー+チップ
高円寺というと、吾妻の住まいの阿佐ヶ谷からひと駅、そんなに暑くも寒くもない、もう少しすると桜も咲くのでは、ということで家から楽やさんまで約35分かけて歩いていきました。そうかあ、大学生の頃はここでバイトしてたよなあ、とか色々な想いに浸りながら散策して店に着き、さあ、本番前の打合せとたしなみに、というところで、さてどこに行くか、となった時に、そういえば近くにビール330円のたこやき屋さんがあったよ、という情報をお二人にお伝えしてたところ、是非行ってみよう、ということになり、特に関西出身のエナさんは大変気に入ってくれた様で、いや、散歩は大切です。で、始まった本番、先ずは照本さんと二人だけのデュオから。
何しろ演目は30代の頃にやっていた曲から引っ張ってきたりしていますので、記憶もあやふやなところがあり、リハではそうしてたところを一つ一つ確認していくわけですが、この上の写真の様に二人ともどこかあらぬ方向を見つめてしまうのは、つい脳の奥底にしまわれている(かもしれない)記憶を探っているのでしょうか。そして先ずは先攻で吾妻から唄い始めます。
いろんな曲がありますが、現在の様に結構な数のナット・キング・コールのレパートリーがあるのは、この時代に培ったものかもしれません。続く照本さんの歌もやはりキング・コール多め、です。
そして一部の中盤からは田村エナさんに加わっていただきました。そんなに広いステージではないのですが、やはりこう歌姫が加わると花が咲いた様であります。え?こういう物言いは良くない? いや、そんなこた無いですよ、もっと普通に暮らしましょうや。
何故かこの日は、照本さんの妹さん、息子さんとその彼女、エナさんの娘さんとそのお友達、などが見に来られていて、妹さんだったか息子さんだったか忘れましたが、
「何か法事みたいだよね」
と言っていたのが印象深い光景でした。まあ、お彼岸も近いですからね。さて、折角歌う人が三人もいますので、そうなるとコーラスをしたくなるのが人情です。これも昔やっていた曲の中から数曲コーラスものを取り上げました。
いや、コーラスは楽しい! 今後に向けてコーラスに精力的に取り組みましょう!という気運も盛り上がって参りましたので、次回もお楽しみに! 次回は6月を予定しております!
2024年2月25日(日)
名古屋・TOKUZO
リクオ・プレゼンツ
TOKUZO HOBO CONNECTION day3
“ブルースとお酒があれば大丈夫な夜”
リクオ/木村充揮/吾妻光良
リクオさんからのお誘いで名古屋TOKUZOの3夜連続公演の最終日に、木村さんとの3人組でお邪魔いたします。タイトルは「ブルースとお酒があれば大丈夫」とはなっていますが、正直なところを申しますと、譜面が無いと不安で仕方がありません。更に申し上げるならば、木村さんが突然とんでもない曲をやり始めたらどうしよう、というのもありますが、それに対処するにはやはりちょっとお酒の力を借りるしか無いか、という気もしますので、あながち間違いではないのかも知れません。
開場17:00 開演18:00
前売:5,500円/当日6,000円(+ドリンク)
さて、トクゾーでのリクオさん3Daysの最終日に木村さんと吾妻でお邪魔する、という日。午後早めにトクゾーに入り、店主のMさんと小出さんの話などをしてから、先ずはリクオさんとのデュオ部分のリハーサル。普段は寺岡さんのベースや小宮山さんのドラムと一緒に演ってきたことが多いのでちとドキドキですが、少し合わせていると思い出してきて、まあ、何とか行けそうな感触になり、続いてリクオさんと木村さん部分、最後に三人の部分をちゃちゃっ、と合わせ、いざ三人で近隣のたしなみに。それぞれのソロやデュオをはさんで、中盤からは三人でステージに上がります。
タイトルは「ブルースとお酒があれば大丈夫」ですが、やはり木村さんはそう一筋縄では行かず、何故か本番にリハで決めた曲ではなく、まったく違う曲が始まって残り二人が慌てふためく、という場面もありましたが、別にこれは「もうオレはお手上げだ!」という画ではございません。
無事に大きく破綻することもなく運行できたのは何よりでした。そしてこれもうろたえて放心している、という画ではなく、おそらくは口笛でソロを吹いているところかと思われます。
ちなみに下の写真はお客さん、何か質問ありますか?と振っているところではなく、「陽よ昇れ」という曲の「パッと照らしてくれ」という歌詞のところでお客さんの何人かが、振りでリアクションを返して頂いてるところです。
ありがたいことです。そして無事すべてつつがなく終了して、さあ、これから飲むぞ、というのがこちらの一枚。
皆さん、打ち上がる気満々で、楽しそうです。いろんな話をしながら楽しく飲みましたが前日に続きビョーキが出てしまい、更にそれが周囲にも伝染してしまった様で、気がつくとこんなことになっていました。
最後に三人で記念撮影。
「あー、楽しかった」と言いつつ宿に帰ったのは言うまでもありません。
2024年2月24日(土)
高円寺JIROKICHI
吾妻光良トリオ+1
ゲスト:永井ホトケ隆
2024年の次郎吉、しょっぱなのゲストはホーさん、こと永井ホトケ隆先生にお願い致しました。年末に吾妻と二人でのデュオを演らせていただき、空き時間に色々と飲みながら談笑したところ、吾妻より5歳ほど年上のホーさんですが、何と生まれてからこのかた入院というものをしたことが無い、という、おおお、鉄人か、という感じですが、今回はホーさんをお招きして健康管理の秘訣などその辺のお話をじっくりと、ってラジオ番組みたいですが、きちんと音楽も演ります。
開場18:30 開演19:30
前売:3,700円/当日4,200円(+ドリンク)
昨年の1月に続きほぼ1年ぶりのホトケさんをゲストにお迎えしての次郎吉、今回は二回目ということもあり、比較的余裕を持ってリハを終え、本番前のたしなみタイム。前回はホトケさんは、ワシはええわ、ということでしたが、今回は下級職員ともどもたしなみに参加され、あ、先生、こちらへおかけください、と接待モードでの対応をしたところ、ふっ、ヤッスい店やなあ、と一笑に付されましたが、まあ、本番前の結束を固める一助にはなったのではないか、と思われます。そして始まった本番。
もちろん、今回も先輩が出て来られるのに座っているわけにも行かず、吾妻も牧さんも立ちです。
そして一部の最後、今回はインストの「ウォーターメロン・マン」に乗せて、Pヴァイン・レコーディング・アーティスト!元ブルーヘブン、現ブルース・ザ・ブッチャー!永井ホトケ隆先生ーっ!と呼び出します。
何か、そんなに盛り上がって呼んでる感じはしないけどな、という様に見えるのは、若干予想よりも出て来られるのに時間がかかり、言うことが尽きてしまったためにちょっと困っている、という図でしょうか。そして、先ず一曲歌って頂いたのが、先日急逝した小出さんも、そしてホトケさんも両者ともにソロ・アルバムに入れた曲、”Take a little walk with me”でした。お前、わざとかぶる曲を選んだな、と小出さんに言おうと思っていたけど、その前に亡くなってしまった、というのが何ともはや、です。
二部に入りますと、昔のブルーヘブン・スタイルで、ハンドマイクで三曲ほど歌って頂きました。
二曲目の「オール・オブ・ミー」はホトケさんには珍しい演目のジャズ・スタンダードでしたが、リハの時に「ホトケさん、ここはキーをもう少し上げましょう!」と出過ぎたマネですが、進言申し上げて、結果は良かったのではないでしょうか。
ホトケさんと話しているとどうしても、昔からのブルース業界の諸先輩などの話になりがちですが、年齢を重ねてくるとやはり出てくるのが、なかなか人の名前が出てこない、ぐらいは当たり前でしょうが、ついライヴで同じ曲を二回歌ってしまう、ということが結構あちこちで起こっている様で、おそろしいことです。そう考えると曲順をカッチリと考えて臨む、という今のスタイルはスクエアではありますが、安全のためには続けた方が良いのでしょう。
いよいよ終盤、リトル・リチャードの話になって、”Shake A Hand”。イントロはホトケさんのギターのコードから始まりますが、何故かここで吾妻が割って入って演奏を止めてしまいました。
いったい何をすんねん、ええとこやのに、という意見もありましたが、瞬間的にギターの一弦の音が低いことに気づき、身を呈して先生の危機をお救いした、というわけです。今回は出過ぎたマネを二回もしてしまいましたが、これにとどまらず噛みつき奏法に走ったり(音は大したことない)
ギターネック鷲掴み中断奏法の差し違えだったり、
客席乱入コーラス大会だったりと
盛りだくさんな内容となりました。終演後もなかなか勢いが止まらず、結局最後はこんな形となりましたが、ホトケさん、今後ともこれに懲りずに宜しくお願いします。
2024年2月15日(木)
下北沢ラ・カーニャ
吾妻 光良(g,vo) with 白崎 映美(vo) and 吉森 信(p)
お世話になっている大河画伯が郷里に帰る前に最後の力を振り絞って開催している、これまでの作品を並べた個展”Half A Man”もここ下北沢のラ・カーニャが最後と聞いておりますが、折角ですので尻すぼみで終わるのも勿体ない、ということで、それぞれ画伯にお世話になっている三名が集って、華々しく(?)かどうかは判りませんが、千秋楽を飾ることとあいなりました。で、何を三人で演るのか? うーん・・・、当日まで判りませんが、乞うご期待!
開場19:00 開演19:30
4,400円 +1ドリンク 600円
ラカーニャ Schedule
年末に両国の門天ホールでホトケさんと共演した前回の画伯の個展でしたが、その時の打ち上げの席に前日と前々日に出演していた白崎さんと吉森さんもいらして、色々とくだらない話をして打ち解けてしまい、今回画伯からこの3人で共演というのはいかがですか? と聞かれ、はいはい、それは喜んで、と引き受けたは良かったのですが、段々と日程が近づくにつれ、演目とかは大丈夫なのだろうか、と不安になってきました。昭和歌謡含みの白崎さん、静謐さが研ぎ澄まされた吉森さん、ワチャワチャR&Bの吾妻、とバラバラな方向性です。とりあえず良くわからないなりにリハを済ませ、向かいの王将で餃子などをたしなんでいるうちに、再度打ち解けてきまして酒の力というのは大きなものです。
さすがに最初からコケるのはまずかろう、と共演経験も多い白崎さんと吉森さんのコンビで5曲ほど演って頂きまして、続いて吾妻と吉森さんのデュオ。
引き間違えで吉森さんの静謐さを台無しにしては申し訳ない、と結構緊張して臨んだ筈なのですが、写真を見ると意外に余裕が感じられます。これも酒の力でしょうか。そして吾妻の歌にも吉森さんに伴奏をつけて頂きましたがこれもなかなか新鮮でした。
そして休憩をはさんで吾妻さんもお願いします、と請われて慣れないソロで二曲ほど。
写真は笑顔でご機嫌、とも見えますが、実際は途中でどこを弾いているか判らなくなってガチャガチャになってしまい、苦し紛れで笑っているのです。そして再び吉森さんに加わっていただき、曲の前半は吾妻が唄い、後半になって白崎さんに出てきていただく、という演出。
特段の破綻も無くうまく行きまして、いや良かった良かった、そういえば初の共演ですね、宜しくお願いします、というひとコマでございます。
そして冬の曲を唄いましょうか、と持ってきた「おもて寒いよね」でしたが、この日はすっかりポカポカ陽気、全然寒さの感じられない陽気なデュエットとなってしまいました。
本編の最後は白崎さんの唄う「丘をこえて」に続いて一人一人同曲を唄っていく、という演目で吉森さん、吾妻に続いて画伯も登場、途中で止まることもなく無事唄い切りまして優勝です。
終演後はまたまた王将の餃子で打ち上げ。画伯の作品もそこそこ売れていた様で何よりでしたし、またこのメンバーでもどこかで演りたいものです。
2024年2月10日(土)
別府カッパーレイヴンス
吾妻光良トリオ+1
Op.Act:PANTS’EX
伝説のイベント(?)「勝手に別府ストック」の主宰者であり、別府の影の帝王、とも呼ばれるP作さんのお誘いで、またまた別府にお邪魔することとなりました。前回お邪魔した時には何とライヴの当日にP作さん本人がコロナに罹患する、ということでイベント自体欠席されておりましたが、今回は5類移行後、初のイベントということもあり、まあ大丈夫ではないのか、と楽観視しております。今回はカッパーからすぐ近くの公衆浴場でリハから本番までの間くつろいでみるのも一興か、とは思いますが、冬だから風邪ひいちまうかな、とまだ定まらない男心、というやつでございます。
開場18:30 開演19:00
前売:3,500円 +1ドリンク
または TEL090-2501-3269
今回の別府公演は、その前日に岡地さんがシャッフル・マシーンのお二人と一緒にカラオケBARでのライヴがある、ということでした。行ったことはありませんが面白そうなお店ですね。
ということで、一人だけ前日に九州入りしているので、主催のP作さんが現在博多在住ということもあり、博多からバンバンバザールの機材車”バンバン号”で岡地さんを別府に輸送するのと同時に、残りの三人を大分空港まで迎えに来る、という作戦でした。ところが何と高速道路で福岡から別府に向かう途上でバンバン号のタイヤがバースト!
いや、大事に至らず何よりでしたが、とりあえずこのままでは別府にたどり着けないのでJAFさんを呼んで救助を待つ岡地さんとP作さんでした。
いや、春らしい陽気だね、などとのんびりしている様にも見えますが、現場ではものすごい勢いで車が通り過ぎていってなかなかにスリリングだった様です。到着したJAFの方の見立てによると、これはもう四輪ともタイヤ交換した方が良い、とのことで、
急遽、バンバン号は車屋さんに行くことになり、合流はかなわず、代わりに急遽P作さんのバンド、PANTS’EXのパーカッションの方に車で空港まで迎えに来て頂くことになりました。ありがとうございました。別府に入りチェーン店の資さんうどんで昼飯を食べていたところでバンバン号とも無事合流し、会場のカッパーレイヴンスに到着。
いやあ、知らない間にこんなポスターまで作って頂いてたんですね、ありがたいことです。この日のOAのPANTS’EXさんはフルートまで含んだ大編成バンドですが、普通あれだけの人数がいたら轟音にまぎれて聞こえなくなってしまうのが常のフルートがガッツリと聞こえていて、不思議だなあ、という話をしていたら、何とフルートの方はプロの方でフルートを教えてらっしゃったりするそうで、退職者が「プロ」を自称するのとはちとわけが違うな、ということを実感いたしました。そして続いては我々の出番ですが、
やはりこう歴史を刻んできたカッパー、会場内も独特の見た目というかおもむきに包まれています。ちょっと照明の当たり方もあって、吾妻の後頭部辺りが残念な感じですが、客席側から見ればそこまで残念ではなかったみたいでやれやれ、です。
ちなみにP作さんが撮ってくれた一人一人の写真を合成して一枚にしてみると、このカッパーの独特のおもむきもあいまって、高齢者にしては良い感じの写真になっていました。
今後、どこぞのアーテスト写真に使わせていただくやも知れません。ありがとうございます。そしてアンコールでは早崎さんがいち早く客席に乱入。
吾妻は亡くなった小出さんにちょっと想いを寄せて、彼の好きだったロバート・ナイトホウクの”Moon Is Rising”を唄いましたが、ギターの代わりにハープを吹いて客席を回りました。
ギターが無いぶん、彼のギターが心に聞こえてくるかな、などと思ったのですが、特にそういうことは無く、まあそんなにドラマの様に行はかないのも、また人生であります。そして終了後、一路向かったのはこの日はご不在だったマスターの”Baby”星野さんが最近始めたという「居酒屋星の」。カッパーの店内の古びた感じからすると、窓が割れてるんじゃないか、畳が一部抜けてるんじゃないか、と散々悪口を言いながら向かいましたが実際に行ってみると、なかなかにオッシャレーなお店。
大分名物の「りゅうきゅう」などに舌鼓を打って、皆さんと盛り上がりました。
2024年2月11日(日)
博多LIV LABO
吾妻光良トリオ+1
中年実業家にしてバンバンバザールのリーダーでもある福島さんからありがたいお申し出がありまして、またまた福岡LIV LAVOで演らせて頂けることになりました。本当に感謝感謝、なお話ですが、吾妻の方もそんなお世話になっているリブラボさんのことをかた時も忘れることはございません、というか、より正確に申しますと、1ヶ月に一度は必ず思い出している今日この頃なのです。というのも、ひと月に一度、かかりつけ医に痛風と高血圧の薬をもらいに行くのですが、その道すがら道路端のデッカイ看板に「リブラボのリブふわマスク」と書かれていてその度に、ああ、福島さんは元気かな?と思い浮かべているのです。はい。
開場17:00 開演17:30
前売:4,500円/当日5,000円(+ドリンク)
前日それほどドド酔いすることも無く、P作さんの運転するバンバン号で今度は福岡を目指します。昨日のバースト現場はこの辺りで、などの説明を受けつつ若干のプチ渋滞も乗り越えて入った福岡市内、昼飯はどうしましょう?という問いかけに、うーん、うどんもりゅうきゅうも鶏天も食べたしなあ・・・、という我々は結局九州地区では勢いがあるというファミレスのジョイフルに。この日も良い天気で店内には陽光がさんさんと降り注いでますが、
余りこうツアー中のバンドには見えません。せいぜい昔の仲間の昼呑みか、地元管理組合の相談といった辺りでしょうか。ちょっと下の写真では判りにくいのですが、
早崎さんは唐揚げ定食にサラダ二つに甘いもんだったかな、何しろ頼み過ぎだよ!と周囲から注意されていました。そしてLIV LABOに着くと、最近ちょっと体調を崩していたという福島社長を囲んで、もう大丈夫なのか、原因は何だったんだ、今後気をつけるべきは何か、と矢継ぎ早の質問攻めと表情も真剣そのもので、まあ年相応の反応かと。
リハを済ませたあとは、お爺ちゃん、ご飯はもう済んだでしょ?と言われそうですが、今度は近隣のうどん屋に行ってほろ酔いセットでたしなみ。と我々が談笑している間にお店の玄関にはこんな看板が。
ご覧の様にちと早めのスタートにも関わらず、多くのお客さん達にご来場頂きましてありがたい限りです。
ここLIV LABOの店内の一角には、以前福島社長が米国で仕入れてきたアナログ盤が並んでいます。
リハ前から熱心にこのエサ箱を掘っていた早崎さんは、結局翌日帰京するまでの間に、綺麗な女の人がジャケットに写っている、いわゆる「美人ジャケ」関連のレコードを厚さ12cmほど購入して大層重いものを持って帰ることになってしまいました。自分の身の周りになるべく多くのものを確保しておきたい、というのは食べ物に限ったことでは無い様で、どこか動物の習性に近いものも感じます。
そして折角LIV LABOまで来ているのですから、福島社長にも登壇いただき二曲ほど歌っていただきました。
ところが何故かP作さんに撮って頂いた写真を見ると、福島さんが歌っているところはほとんど無く、こうして談笑している写真ばかりなのですが、
よほど福島さんが話好きなのか、おじいさん達が聞き上手なのか、どちらでしょうか。ま、ともあれそう考えると喋ってばかりいた様な気もします。そしてアンコールでは通常運行に戻り、ピアニカと電池アンプで客席に乱入。
以前出演した時にも同じ行動を取った様な記憶がありますが、LIV LABOは店内を練り歩いてステージに戻ろうとすると丁度絶妙な位置に入口の扉があるため、ついここから外に出て演奏したくなるのです。
そして外に出て行こうとする我々を追いかけてくるのはバンバンの黒川さん。ワイン、ご馳走さまでした。結局、終了後は福島社長と黒川さんに我々4人で若者だらけの餃子屋に行って打ち上がりましたが、いやあ、楽しすぎて写真を撮るのはすっかり失念いたしましたな。
———————————————————————–
2024年2月12日(月)
博多LIV LABO
吾妻光良 ブルース的セッション
吾妻光良(vo,g)、岡地曙裕(dr)、早崎詩生(pf)
<The Shuffle Machine>
山田とも(vo,harp)、石田ようすけ(vo,g)、阿部正宏(bass)
連休に九州まで行って二興行のみかあ、何か勿体なくね? ということで福島社長に無理をお願いして、もう一日演らせてもらうことにしました。ただ、翌朝から仕事、という赤い人もおりますもので、昼興行にさせていただきまして、更に前回のLIV LABOでもお世話になった福岡の正統派ブルース・バンド、シャッフル・マシーンの皆さんにもお手伝いをお願いしました。ブルース”的”、というのはブルースも多いけれど、そうじゃないのも演りますか、といった意味かと思います。ちなみに牧さんが不在なのは、ブルースが多めだから、というわけではないと思います。
開場14:30/開演15:00
前売3,000円/当日3,500
てなわけでトリオ+1での二公演を終えて、三日目は折角ですのでLIV LABOでブルース・セッションを、ということになり、まあワシは遠慮しときますか、とつぶやきつつ帰京した牧さんを除き、最終便まででしたら是非ブルース・ピアノを弾かせて頂きたい、という早崎さんに、吾妻、岡地、そして前回も手伝っていただいた福岡のシャッフル・マシーンのお二人、山田さん、石田さん、そして今回初めて手伝っていただくヴィンテージ・ショップを運営されておられるというベースの安倍さん、という布陣で臨むことになりました。
そして看板の右下に追加で書かれている様に、こちらもお初にお目にかかる山田さんという方と鈴木さんという方も来られることになりまして、なかなかにぎやかな午後になりそうな感じです。昼過ぎからのリハを終えて近所の立ち飲み屋でシャッフル・マシーンのお二人と、博多ブルース・シーンの現状や日本におけるブルース縦社会の歴史、などと言った濃密な情報交換を済ませてから、ライヴはスタート。
何しろ濃密な情報交換の後ですので、中年もジジイも嬉しそうです。
そして同じブルース業界に身を置く同士、コーラスにも力が入ります。
立ち飲み屋さんでの話題でもうひとつ出たのが、
「いいかね、日本のブルース・シーンには”根性論”が入っている、というのが大きな特徴のひとつなんだ。」
「ほうほうほう。」
「だが実はあんなに頑張って歌ったり演奏したりする必要は無いのだよ。もっとリラックスして演るべきなんだと、私は常に思っているのだがね。」
「ですよね、でっすよねー。」
こういう話題だったわけですが、いざフタを開けてみると、
長い年月で身についたものはそう簡単には治らないものです。そして後半には更にお二人、オルガンの鈴木さんとギター/Voの山田さん、という方々も加わって、まさにセッション、という感じになってきました。
ところが人生は何と数奇なものでしょう、吾妻とこの山田さん、実は初対面ではなかったのです!実は吾妻が25歳ぐらいのころ、もう既にBoppersを始めていましたが、何でも他にもジャンプを演奏かるビッグ・バンドがあってそれが次郎吉にやってくるらしい、というのを聞きつけてそのバンドを見に行ったのです。キャブ・キャロウェイや、ルイ・ジョーダンの曲をやっていたおぼろげな記憶はありますが、詳細は忘却の彼方です。しかし、これまでの人生で片時も忘れたことが無かったのが、そのバンドが「福岡から来たアップタウン・オーケストラ」だった、ということでした。そして何とギター/Voの山田さんは、そのアップタウン・オーケストラのリーダーだったのです!
約43年ぶり、という再会でしょうか。山田さんは当時の面影はありませんが、すっかり渋みのあるジャズ・ギター奏者になられておりました。そんなこんなの意外な展開もあり、終盤にはT・ボーン・スタイルで店内をうろついたりしてセッションは楽しく終了しました。
終演後は居酒屋で食事を済ませ、石田さんがやっているお店、B.B.Kenchanになだれ込みます。お店には大層古いピアノが置いてある、というのを何回も聞いていたので、集蛾灯に引き寄せられる虫の様に吾妻はピアノ椅子に。
そしてピアノだけでなくギターにも手を出して店主も巻き込んで、
ちと呑みすぎだったかな、と反省しないでもない、2024年2月の九州ツアーでありました。
2024年2月3日(土)
ビルボードライヴ横浜
吾妻 光良 & The Swinging Boppers
Special Guest: Leyona
そして2月にはこれまた恒例、歌姫Leyona嬢を迎えてのハマでのライヴでございます。積年の課題としましては、ゲストのLeyonaがステージから去ったあとに冴えない男どもだけが舞台上に取り残されてしまう、その何とも言えない寂しさ、侘しさからどう立ち直るべきなのか、ということがあります。例えばLeyonaを送り出した後にステージの照明を明るくしてみてはどうなのか、急遽お客様と一緒に乾杯を交わしてみてはどうなのか、と色々考えてはいますが、現状これという決定打は無い状況です。
1stステージ 開場14:00 開演15:00
2ndステージ 開場17:00 開演18:00
サービスエリア ¥7,000
カジュアルエリア¥6,500
(1ドリンク付)
節分にして大安という今年の2月3日、気温は3℃〜11℃という冬らしい天気でしたが、11時に現地入りしたメンバー達は歌姫とのリハーサル、ということで嬉しそうです。
何だか前月の六本木の時と比べると、やる気が倍ぐらい出ている様な感じでして、セクション練習にも余念がありません。
しかし、久々に演る曲もあるため、ところどころでトラブルが生じます。
「♪♪・・・! あれ、ここ誰のソロだ?」
「こっちは誰の譜面にもソロの指定は無いよ。」
「早崎じゃねえの?」
「いや、私この曲では金輪際ソロは」
「この前もそう言ってたじゃねえか。」
「あ! すみません、ソロって書いてありました。」