すみません、またまた自転車操業中でございまして、ページ更新がまったく間に合っておりません。楽しみにしている方(いるのか?)には大変ご迷惑をおかけしますが、しばしお待ちください。
2024年11月9日(土) 下北沢 BASEMENTBAR&THREE SOUL BOOK 2024-東京-
吾妻光良トリオ+1,青谷明日香, The Out(中沢ノブヨシ/ 竹内朋康 / 大神田智彦 / 江川ゲンタ), P.A Rhapsodies,the Tiger,大冒険, ミートザホープス,EMILAND
元ズクナシ、現EMILANDの衣美さんからのお声がけで、SOUL BOOK 2024-東京-という催しにトリオ+1で出演させていただくことになりました。”-東京-“とあえて入っているぐらいですから、”-大阪-“というのもありまして、こちらはもう10月5日に開催されている、というわけですね。出演メンバーを見ると大阪の方はほとんど存じ上げない方々ばかりでしたが、東京の方は、ああ、江川ゲンタさん! 宮古島ではお世話になりました、P.A. Rhapsodiesのお二人は別府以来でしたか? 若手のthe Tigerさんも9月にご一緒予定するばかり、ちょっと時制が変ですが、要するに知り合いが多くて良かったな!という今日この頃です。
13:00~23:00 前売:3,900円+1ドリンク
2024年11月2日(土) 大阪 MOTHER POPCORN Fathers And Sons Vol.3 Jumpin’ The Blues!!
吾妻光良 福嶋タンメン岩雄 Drinkin’ Hoppys Loose Hepcats The Bigood! DJ: suge
何とこれでもう3回目、という関東と関西の若手(と言っても40代ぐらい)ジャンプ系ビッグバンドが集って、そこに吾妻と福嶋タンメン岩雄が乗っかる、という大変贅沢な一夜であります。歴史を振り返れば、第二次大戦後、景気が冷え込んでアメリカのR&B系のビッグバンドはどんどん小さな編成にとって代わられていったわけですが、「そんなの関係ねえ!」と小島よしおさんの様に頑張る無謀なイベントであります。マザー・ポップコーンさんのページにも「ここはアポロ・シアターか♪はたまたサヴォイ・ボウルルームか♪」という文字が見えておりますので、ここは気張って着飾って来られたりしては如何でしょうか?
2024年11月3日(日) 名古屋・今池 OPEN HOUSE R&Bパワポ・コンサート! & JIVEセッション!
てなわけで、大阪一泊帰りは余りにももったいない!ということで、翌日名古屋に立ち寄って、東京始め、日本各地(?)で行ってきているパワポ・コンサートを実施することになりました。会場は得三の姉妹店、Open Houseでございます。秋にふさわしい曲、そうでもない曲、とにかくいろいろ玉石混交で楽しんで頂いたあとは、ホッピーズの浦野君は現在仕事の関係で名古屋に住んでおりますので彼と、更に大阪在住の井尻さんもついてくるということで四人でジャイヴ・セッションのミニ・ライヴも敢行いたします!
開場17:00 / 開演 18:00 前売:2,000円 / 当日2,500円
2024年10月26日(土) 高円寺JIROKICHI 加藤千晶とガッタントンリズム 「秋のデュエット散歩運行」 ゲスト:吾妻光良
時々季節の折々にお声がけいただいているガッタントンさん。いつもは吉祥寺のMANDA-LA2が多いのですが、今回は次郎吉での運行です。前回初めて次郎吉に出演された際は、吾妻もお客として楽しく見ておりましたが、今回はご一緒させていただきます。気になるのはタイトルにある「秋のデュエット」という文言で、あれ、あのデュエット曲は・・・、梅雨の話だろ?あと、あっちの曲は・・・、夏?いや、秋といっても通じるかな?そ、それとも新ネタがあるのかな…。となるとご覧の様にこの辺りはライヴの魚影も濃いので覚えきれるかなあ、というのが少し心配であります。
開場18:30 開演19:30 前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
2024年10月25日(金) 阿佐谷地域区民センター2F 阿佐ヶ谷ジャズストリート 吾妻 光良トリオ+ Special Guest 照本 史(Pf,Vo)
「おい!今年のジャズストリートはBoppersで出るぞ!」 「あ、その日、私ダメなんですぅ。」 やる気満々で臨んだバンマスの野望も早崎さんとのこのやりとりで、秒でついえてしまいました。しかし地元の催しなので、出ない、という選択肢はありません。そうだ!照本さんに聞いてみよう!と動いたところ快諾をいただきました。実はこのメンバーで20年以上前に、クールサウンド、という名前で活動しておりましたので、当時の曲なども何曲か演ってみたいな、とも思っております。
一部:19:00~19:45 /二部:20:15~21:00 前売:2,000円
2024年10月24日(木) 二子玉川ジェミニシアター Rock’n Roll Closet Vol.66 ~Respect 木村充揮 3DAYS~ 木村 充揮/吾妻 光良
木村さんの3DAYS公演の最終日にお邪魔します。この日は二子玉川のジェミニ・シアターなのですが、前日と前々日は蒲田のニューエイト、というところなのですね。木村さんというとあくまでイメージですが、大阪といっても梅田というより天王寺、という雰囲気の方ですから、東京においても二子玉川というよりは蒲田、という気もしないでもないですが、この日はやはりいつもよりシャレオツな感じの曲とかが多めになるのでしょうか。となるとオソロしいのは一度も演ったことのないシャレた曲、とかが突然始まったりする状況で、やはり場所がどこであれ気は抜けないのであります。
開場18:30 開演19:15 前売:6,000円/当日6,500円(+ドリンク)
2024年10月22日(火) 中野ブライトブラウン EZ MELODIES feat 吾妻 光良
西村 入道(vo)
倉本 巳典(b)
早崎 詩生(pf)
ゲスト:吾妻 光良(vo,g)
入道さんが少し前に始めたピアノ・メインの小編成セッション、EZ MELODIES。早崎さんも最近誘われた様ですが、早速吾妻も参加させていただくこととなりました。学生の頃からの友人の上阪さんもピアノで参加していることも多く、何だかんだと今回が10回目、ということの様です。催しのキャッチフレーズを見ると「ジャンルを越えて名曲比べを挿みながら」、とも書かれており、これはなかなか面白そう。「うーん、この曲より前の曲の方が良いな。」「え?俺は逆だな。」「あ、私は今日の一曲目が一番良いかと。」果たして収拾がつくのか、という気もしますが、これは行ってみないとわかりません。
開場19:00 開演19:30 チャージ:3,000円+ミニマムオーダー1,000円
2024年10月20日(日) 広島県世羅町せら夢公園 Que Sera Sera Festival
Original Love Jazz Trio 吾妻光良 & The Swinging Boppers 柴田聡子(BAND SET) lakeと児玉奈央 JIMONOLIVE (from尾道) DJ Pom (apple knocker)
広島で開催されているケセラセラ・フェスティバル、という催しに初めて参加させていただくこととなりました。(残念ですが、Leyona嬢のゲスト出演は無しとなりました。)ただ午後の出演ということもあって我々にしては珍しく前日入り、そういえば大昔、大阪の野外フェスで前日入りした時は、無茶苦茶に呑んでしまい翌日のステージですっかり二日酔いでしたが、今回は大丈夫だろうか、もう台風シーズンは終わっているのだろうか、と色々心配もありますが、頭の中には昔、ペギー葉山さんが唄った 「ケセラセラ、なる様になるわ、先のことなどわからない♪」 という歌声がこだまするのであります。
時間、料金など複雑なので下記参照を。
2024年10月14日(月・祝) 北千住 スペースY’s亭 まんぷく食堂
吾妻 光良(G,Vo)、藤井 康一(UKulele,Sax,Vo) 照本 史(Key,Vo)、Moccoly(Dance)
さあ、いよいよ秋本番!秋といえば紅葉、紅葉といえば日光、日光といえば東武特急、東武といえば北千住、ということでお邪魔するのは3回目ぐらいになりましょうか、イベント「まんぷく食堂」であります。食堂、というタイトルがついてはいますが、別にサンマの塩焼きが運ばれてきたりはしないのですが、軽食やお菓子に飲み物などは購入できる様になっておりまして、食欲の秋への備えも万全です。また秋といえば芸術の秋でもありますので、鬼才・久原大河画伯の作品展示も同時開催される模様です。画伯本人も現れるとか現れないとか??
開場13:00 開演14:00 4,000円 +1ドリンク
2024年10月13日(日) 高円寺JIROKICHI 吾妻 光良トリオ+1
ホトケさんのブルース・ザ・ブッチャーは我々と同様にマンスリーのJIROKICHIをやっておられますが、本当に紛れもなく毎月演っておられるわけです。一方我々の場合は、どうしても4人の都合が合わない時もあり、9月はお休みさせていただきました。いや、9月だけではなかったな、7月もお休みさせていただきました。ホトケさん達はいったいどうやって毎月毎月全員の予定を合わせているのでしょうか。今度一度秘訣を教えてもらいましょうか。いや、話の流れで説教とかに変わったりしても面倒なので、やはりそっとしておきましょう。
ところが人生、いろいろとあるものでございます。Boppersの「人間だって動物だい」、「おもて寒いよね」などでゲスト歌手として活躍してもらっていた服部恭子嬢、通称キョンちゃんがロサンゼルスから里帰りで帰国する、との情報を得て緊急ゲスト、ということで何曲か唄ってもらうことになりました。乞うご期待!
開場18:30 開演19:30 前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
しのぶちゃんのクラゲトラボルタやタケゾーさんの帰国ライヴなどちょっと珍しい催しが続いた後の10月の定例のJIROKICHIのトリオ+1は、すっかりいつもの見慣れた様子に戻って始まりました。
と思いきや、早崎さんはタケゾーさんの時にJIROKICHIさんからキーボードも借りて弾いたのに味をしめて、この日も2台使い、いや、ピアニカも入れると3台使いですね。
何しろ高校生の頃はこう見えても(失礼)リック・ウェイクマンをコピーしていたそうですからね。実はこの前日、我々はBoppersの新譜「Sustainable Banquet」の宣伝の一環としてプロモーション・ビデオの撮影などをやってまして、吾妻はその時に使ったギターなどでそのままJIROKICHIに来たわけですが、撮影用に簡単にT・ボーンの弁当売りスタイルができるストラップを選んだところ、これがどうにも何度もずり落ちてきてしまうので、改めて長さなどの調整が必要になってしまいました。
一部が無事に終わり、二部もしばらく我々だけの演目で進みますが、何か2曲目ぐらいから背後の様子がワサワサしてきました。
何か、岡地さんの様子がそわそわしています。
「どうしたんだよ、いったい?」 「い、いや、曲順表が無くて。」 「一部で、見てたじゃないか。」 「そ、そうなんだけど。ねえ、楽屋に無い?」
岡地さんの忘れ物の激しさはもはや万人に知れ渡るところでありまして、先日のナコミさんですら、いやあ、岡地さん、何でもどこでも忘れもんしはりますよねー!とおっしゃっておられました。
「あ、ここに落ちてた。」
いったい何なのでしょうか。そして二部の途中からは服部恭子嬢のご登場!「サテンドール」の調べに乗って軽やかにステージに歩いてきます。
さすがに余りにも久しぶりなので、JIROKICHIに入る道のところを通り過ぎてしまったり、ウン十年前に酔っぱらってワオさんに車で家まで送ってもらったことも忘れていたり(ちなみにワオさんも忘れていた)ですが、その歌声は健在です。
吾妻は3月に渡米した時に、キョンちゃんのご自宅にお邪魔したばかりですが、愛犬のミミちゃんが大変可愛らしかったのと、庭に植えたアボカドのタネが育ったのだけど、妙にヒョロヒョロしてたのが印象に残ってる、という話をしましたが、何でもアボカドの木は二本植えると育ちが良い(?)らしく、知り合いで栽培に成功した家ではロサンゼルスの陽射しをたっぷりと浴びてこんな大きなアボカドが取れている、という話で、
そんなデカいわきゃ無いよなー、とは思うのですが・・・。
この日の演目としてはクール・サウンズをやっていた時の曲を中心にアップ・テンポのスウィングものからバラードまで、バラエティに富んだ曲を演らせていただきましたが、最後のエラ・フィッツジェラルドの”Takin’ A Chance On Love”では、乗りに乗って飛び蹴り風の振り付けまで飛び出しておりました。
そしてアンコールでは、季節的には二ヶ月ぐらいは離れておりますが、冬までにまた帰国してもらえる可能性もほぼ無いだろうということで、元祖の歌声を是非、とお願いしてBoppersで演っている「おもて寒いよね」をデュエットさせて頂きました。
何でも話によると客席で見ていた某ビッグバンドのリーダーのT山君という方が、本物だ!本人だ!オリジネイターだ!と騒いでいたそうですが、だろ? って俺が威張るところじゃないか。何でもアメリカに帰ったキョンちゃんからの報告では、このJIROKICHIの配信のことを旦那さんに伝えたら地域でやってるビックル・ボール、という球技の仲間達に教えた結果、一夜にして一挙に地域のスターになったそうです。
2024年10月4日(金) 高円寺JIROKICHI Takezo Meets Azuma & Friends
Takezo Takeda(Vo,Gt)、 吾妻光良(Gt,Vo) 松本照夫(Ds) 小町正明(B) 早崎詩生(Pf) <ゲスト>ジョージ吾妻(Gt)
吾妻が過去二回、米国西海岸ブルース旅行に赴いた時に現地で大変お世話になった兄の友人、タケゾーさんが帰日される、と聞きそれならばどこぞでセッションでも演りましょう!ということになり、次郎吉さんにご快諾いただきました。元々の友人関係ということもあり、珍しく実の兄も登場いたします。
開場18:30 開演19:30 前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)2
日本に戻ってご家族関係の用事を済ませた後に、前日に関西の仲間と一緒に塚本のハウリンバーでライヴをやってきたタケゾーさん、午後には東京に到着して次郎吉でこの日のメンバーと初顔合わせ〜リハーサルです。リハ終わりで何故かJIROKICHIでの「むちゃぶりセッション」で知られるヒロナリさんが顔を出されて、あれ?どうしたんですか?と尋ねたら、何とヒロナリさんもアメリカに住んでたことがありますが、その当時のタケゾーさんと知り合いだった、ということで世界は狭いです。リハが終わって、向かいの極楽屋さんでたしなみタイム。
「タケゾーさん、久しぶりの居酒屋でしょ? 何でもお好きなものをどうぞ。」 「ええと、どうしようかなぁ…、あ!ピーマン!」 「え?ピーマンの串焼きで良いんですか?」 「アメリカはね、日本のピーマンみたいなのが無いんですよ。全部パプリカみたいなやつで。」
住んでみないと判らないものですね。さて、定刻通りライヴがスタート、最初に吾妻からタケゾーさんを紹介します。
紹介していて、最初に私が米国西海岸に行ったのは、あれはいつの出来事だったのかと言いますと、などという話になって自分でも訳が判らなくなったのか、何故か目が泳いでしまっている場面もあった様です。
そして、そんな海外が長いタケゾーさんを迎え撃つのは
元ウェストロードBBのドラマー、ローラー・コースターのベーシスト、スウィンギン・バッパーズのピアニスト、という一流どころを揃えております、とちょっといつにもない自画自賛風のメンバー紹介を致しましたが、これも変に謙遜などはしないアメリカン・スタイルを取り入れてみました。あ、でもこの前の西海岸旅行では、威張ってたり偉そうにしてる人は誰もいなかったな。トランプぐらいの年代の人に限られた表現方法なのかも知れません。
さて、実はこの日タケゾーさんが弾いていたギターは何と、亡き塩次伸二さん、伸ちゃんが使っていたギターなのであります。何故にそのギターがここにあるか、というと・・・、
そうなんです、実は前日のハウリンバーではタケゾーさんは、田中ナコミさん達のバンドと共演していてこの翌日には名古屋でライヴがあるので、どうせ名古屋まで行くなら、東京も見に行っちゃおうかな、とナコミさんも東京に来られたのですが、そのナコミさんが伸ちゃんから貰い受けたギターをタケゾーさんに貸した、ということなのです。で、折角東京まで来られたので数曲一緒に歌っていただきました。
そうか、みんなが唄うならワシも唄う、ということではありませんが、吾妻からのお願いでこの日は、知る人ぞ知るドラムの松本さんの歌も、一曲ご紹介させていただきました。
更に客席にはソウル・バンド、FAVERAVESの青山さんが見に来られていて、タケゾーさんも以前から知っているので是非一緒に唄いましょう、ということになりまして・・・
何とタケゾーさん、青山さんに会うのはこの日が初めて、だそうですが、SNSを通じて以前から知り合いなので初めて会う気がまったくしない、という、いやあ、そういう時代なのですか。吾妻とかは一切SNSをたしなまないので、良く判らないですねえ。しかし、どうやって知り合おうと、偉大な音楽にシビれるのは変わりありません。
ナコミさんも加わって、ウィルソン・ピケットの”Let The Green Grass Fool You”、を全員で合唱。そうこうしているうちに吾妻の実兄も登場。
これまで、兄のホームグラウンドに呼ばれて演奏したことは何回かありますが、こうしてこちらのホームにお呼びして弾いてもらう、というのは初めての試みだけに、
何もそんなデカい口開けてのけぞって弾かなくても、とか
イヤなことがあるんだったら、別に無理して弾かなくても良いよ、とか
いったい何弾いてるんだよ、もっと真面目に弾いた方が良いよ、とか、全編「お兄ちゃん、恥ずかしいよー」的なテイストで埋め尽くされてしまいました。曲の間のMCでは、
幼い頃の吾妻が五歳年上の兄に如何に虐待されていたか、といったお話も披露させて頂きましたが、兄の話ではその復讐劇もあったそうです。まあ、私、ナコミさん、青山さん、兄、に加え、この日は吾妻達の実家にも良く遊びに来ていたギタリストの春日さんもお見えでしたので、アンコールで是非に、と一曲加わってもらいました。
まさに「Takezo Meets Azuma And Friends」というタイトル通り、「笑っていいとも」ばりの友達の輪が出来た一夜でありました。
2024年10月6日(日) 神楽坂K.WEST 創立6周年記念
吾妻 光良(Gt,Vo)/牧 裕 (Bass)
吾妻の元勤め先の先輩、K西さんのお店、K.WESTもはや6周年、でございまして、まことにおめでたいことでございます。ここ何年か、周年のお祝いではこの二人でお邪魔しておりますが、別にこの10月6日が創立記念日なのか、というとそうではないと思います。10月6日が何の日だったのか、をネットで調べてみますと「役所改革の日」でした。何でも千葉県松戸市役所が、「すぐやる課」を設置した日、ということですので、我々も突然のお客様のリクエストにその場で応える、という、いやいやいや、それは無理でしょう。頑張って普通に演らせて頂きたいと思います。
開場18:00 開演19:00 チャージ4,000円+1ドリンク
ということで、ありがたいことに今年もK-WESTの周年イベントにお声がけ頂きまして、牧さんと一緒に日曜日の夕方にお店に入りました。これまでも日曜日が多かった様な気がしますが、リハが終わって本番までの間、これまでは赤城神社の方に少し下って行ったところの二階にあるW、という居酒屋さんを良く利用していたのですが、どうも少し前に店を畳んでしまった、というネットの噂があり、店主のK西さんに確認すると確かに今ではトンカツ屋さんになってしまったそう。まあ、そういうこともあるか、と牧さんと二人で向かいのファミレスの「Jサン」へと入って行きました。まあ、確かにすぐに座れるし、値段も安いですが、最初から最後までタブレットとロボットと向き合わざるを得ない、というまさに「誰もいないのか」的な世界は決してライヴ前に盛り上がれる感じではありませんでした。まあ、それはそれ、と割り切って始まった六周年記念ライヴ。
この日も秋の曲を中心にお届けしましたが、吾妻は生まれ故郷が近いこともあるのか、つい力が入ってしまう様な場面もございました。ううむ、そんな曲でも無かった筈なのですが・・・・。
確かこの吾妻の目の前にお座りになっている方は近くにお住まいの常連さんの方で、以前飲みに行った時に二回ほどカウンターでご一緒した記憶もあります。さて、アンコールは何故か店主のK西さんと店内をミニ行脚。
特にワイヤレスもミニ・アンプも持ってきてなかったのでケーブルが届く限り、という範囲の行脚ですが、店主かつ元勤務先の先輩にケーブルの介錯をさせる、とはちと生意気に過ぎた気もいたします。そうそう、先輩といえば、この日は元勤務先の先輩お二方、IさんとMさんも見えられていて、終了後に記念撮影。
全然お元気で何よりです。そして写真は撮れませんでしたが、当時の後輩のH君も見に来てくれていて、なかなか懐かしい夜となりました。そして、こりゃまた奇遇、というのがこの写真。
この若者は誰かというと、きちんと話すと長いのですが、かいつまむと、10年以上前にBoppersで所沢の航空公園に出演した時、無茶苦茶に酔っぱらってみんなにかつがれたあげくコンクリの床に頭から落ちて救急車で運ばれた若者だった方です。結構大きな騒ぎになったので、その後もあの人はどうしたのだろうか、生きてるだろうか、と時折話題になることも多かったのですが、こうして元気に生きてらっしゃいまして、しかもそんな悪い飲み方はしていない、ということも判り何よりでした。しかし人間の記憶とはあいまいなもので、もう10年以上もの間、落下された方は女性だとばかり思っていたのですが、男性だったのですね(笑)。
2024年9月27日(金) 高円寺 楽や Special Duo+Guest
吾妻光良(G,Vo)/照本史(Kb,Vo)/田村エナ(Vo)
うわ、ここのところちょっとライヴを入れ過ぎたのか、自転車操業気味となってすっかりこの公演の告知を失念しておりました! 照本さんとエナさんの三人で「珍しくきちんとハモる」というセッション、なかなか得難い機会となっている楽やの晩であります。この頃にはお彼岸も過ぎて、さわやかな秋が訪れているのでしょうか、それともまだ異様な猛暑が続いているのでしょうか。それによって選曲も変わるのかなあ、などということも考えねばならない今日この頃でもあります。
開場19:00 開演19:30 チャージ1,000円+オーダー&投げ銭
これで4回目、いや、5回目の楽やでのこのセッション、綺麗に三か月ごとに開催されています。4回目か5回目かも定かではない、というのに何故そんなことがはっきり言えるのか、というと、吾妻は3ヶ月ごとに歯医者さんから口腔ケアのお知らせが届きますので、ちょうどこのセッションのちょい後ぐらいに毎度歯医者さんに行っているのです。そして4回目か5回目とはいえ、いつもセッティングの時にはちょっと位置決めで迷うのであります。というのも
この写真の様に、決してそう広くはない店内を有効に使うために、結構狭い場所にギュッと凝縮して楽器や椅子を置いているのです。この日も照本さんから、もう5cmピアノを前に出して良いか、エナさんはあと10cm前に行けるか、といった微調整を経て配置が決定しております。そうですね、途中からそのエナさんも登場します。
段々とエナさん入りの曲も増えてきてまして、この日は16曲中9曲はエナさんを入れた3人でお届けしまして、今後もどんどん増やしていければ、と思います。そしてそう!いつもですとエナさんが登場すると照本さんの姿が見えなくなるのですが、それはいつも肥後さんという方に録って頂いている動画から映像を切り出していて、そのビデオカメラの置けるスペース限られているためにそうなっているのですが、今回は別に静止画も撮って頂いているので、こうして全員が写っている映像が入手できているのです。肥後さん、ありがとうございます。 さて、このセッションの特徴と申しますと、三人によるコーラス、ですが、この様に各自懸命に唄っております。
各自、何となく視点が定まっていないのは、それぞれ音を探しつつ唄っているからなのですが、終わってみると今の唄い方で良かったのだろうか、ひょっとしてもっと良いソリューションは無かったのだろうか、と悩むメンバーもいたりします。
二部も頭の3曲は二人だけで演ってその後にエナさんの登場、という段取りなのですが、あれ?
このケーキは何なのでしょう?というと実はこの日はこれらの写真と動画を撮ってくれている肥後さんの誕生日なのでした。ということで、エナさんが登場と同時に持ってきたわけです。でもご自分で撮った写真かどうか判らないので、写真のキャプションには「?」がついています。さて、最後の曲だけはまた二人に戻って、30年前ぐらいに必死に練習していたキング・コール・トリオの”On The Sunny Side Of The Street”、ジャイヴの障害物競争、とも異名を取るこの曲をお届けしました。
表情に余裕が無いのが見てとれます。というわけで、コーラスも含め結構な難曲もあったこの日のライヴですので、最後ぐらいは、ということでアンコールは、「バカっぽい曲」の三本の指に入ると言われている、ヒューイ・スミスの”Don’t You Just Know It”でお別れです。
簡単なものもそれはそれで楽しいものですね。三か月に一回ですから、まだ年内にもう一回お届けできると思います。
2024年9月14日(土) なんばHatch なにわブルース・フェスティバル2024
吾妻光良&The Swinging Boppers
今年は土日月、の三日間開催のなにわBF、初日にBoppersでお邪魔させていただけることとなりました!前回は一曲だけ上田正樹さんのバックも務めさせていただきましたが、今回は目下のところ自分達だけで演らせていただく感じかと思っております。な、何か不手際とかあったっけ?と思い返しますと、コーゾーが地下鉄の乗り換えで一人だけ間違った電車に乗ってしまい、到着時間が遅れてしまった、という失態がありました。今年は気をつけて乗り換えさせましょう。
開場:16:00 / 開演:17:00 前売料金(税込) 指定席 ¥8,000- /ブルースシート ¥12,000-(全席指定) (ブルースシートは各日限定人数・ブルースセット付・座席は1階又は2階席の最前列)
上のフライヤーを見ていただければお判りの様に、このなにわブルースフェス、この世にフェスは多々ありますが、これだけ多くの出演者が集うのもそうは無く、ましてや今年は三日間開催、本当に時間内に収まるのかなあ、などと事前に仲間うちで話していたのですが、ある日、主催のT田さんから送られてきたスケジュール表を見てビックリ!何とこの出演者達を時間内に収めるために、それぞれのバンドの持ち時間は20分、もしくは25分、ということになっておりました。我々も25分枠でしたが、演り足りない、などと文句を言ってる場合ではございません。ここは精一杯やらせていただく所存でございます、という心構えにしてはずいぶんダラけた行きの新幹線の風景でありました。
しかし実は今回のなにわBF、我々にとっては大きな試練がございまして、実は本番の数日前にトランペットの冨田が家庭の事情で急遽参加できない、ということになり、ど、どうしようか、お、大阪だし25分だし、だ、誰か、ひ、引き受けてくれるラッパ吹きはいるだろうか?とかなりな混乱状態に陥ったのですが、いや、持つべきものは友人でございます。タンメンのバンドでギターを弾いている井尻ィ氏に相談してみたところ、彼がもう一つやっている大編成のジャンプ・バンド、Loose Hepcatsのトランペットの南さんが引き受けてくださる、とのことで、何とありがたいことでしょうか。早速会場入りしてリハに臨みますが、
ちょっと顔が半分隠れてしまいましたが、後列一番左に南さんが参加して頂いているのが判ります。ありがとうございました。この日の出番は実は我々が最後、残すはアンコールのみ、ということでステージはそのままアンコールのリハへと進みますが、かなりの人数になりました。
進行役(?)の有山さんからは、「誰でも出たい人は出てきてな」というので、吾妻も楽屋にたむろしているメンバー達に電話してこの後、合流してもらったりしました。ここからしばらくすると早くも開場〜開演です。木村さんと有山さんのDuoに始まり、初夏ちゃんのトリオや若手のOSAKA ROOTS、ナオユキさんの最高な漫談などもはさんで気がつくとリクオさんのソロになりましたが、吾妻は以前、リクオさんから二曲ぐらい一緒に演りましょう、と誘われておりましたのでノコノコと出て行きました。
右側のもう一人のギタリストはOSAKA ROOTSの久米さんでして、2人でテキサス風ギター合戦も繰り広げたりしました。そうこうするうちにホトケさんのBlues The Butcher、金子マリさんとBig Horns Bee、と進んで我々の出番。
広いステージにずいぶん広がって配置されているので真夏にしては寒風吹きすさぶ寒々しい感じも漂いますが、25分一本勝負、頑張って演らせていただきました。
そして最後は、出ました!リハ後半の声がけが実を結んで、我々やBig Horns Beeの皆さんの管楽器セクションも増殖したことによってものすごい人数となったアンコール・セッション!
4時間50分にも及ぶ一大ブルース・フェスティバルの初日は無事終わり、先ずは楽屋で乾杯です。後方に写っている冨田の代打の南さんもありがとうございました!
実は西島さんやコーゾー、三平などのジャズ爺イ達は、初夏ちゃんのバンドのベースの珠奈ちゃんをジャズ・アヴェンジャーズ、というバンドで前から知っていて、あれ?今出てるの、ジュナちゃんじゃない?と多少興奮気味でありまして、打ち上げの時もいつになく嬉しそうでした。
「マリさーん、今度俺達のゲストで出てくださいよー」 「いいわよー、スケジュールが合えばオッケー。」
といったやりとりもしつつ、マリさんとも記念撮影。
この後はT田さんの経営するお店、SORAにて本格的な打ち上げに突入です。いろいろ乾杯したり歓談したりしているうちにリクオさんのオン・ステージ!
するともう酔いは充分回っておりますので、気がつくと吾妻も
この様な状態に突入し、更にマリさんに相当クド目にリクエストでもしたのでしょうか、
こんな写真も記録としては残っていました。しかし、やけに店がガランとしてますが、みんなもう帰ってしまった、ということでは無いと思います。ちなみにBoppersの管の面々は結構早めに切り上げた筈でしたが、西島さんは珠奈ちゃんが遅れて打ち上げに来たタイミングですれ違い、宿に帰るのをやめて打ち上げ会場に戻っていました。 そんな頃、ホテルに戻ったバリトンの山口三平がフロントで鍵をもらったところ、こんな表記になっていました。
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2024年9月15日(日) なんばHatch なにわブルース・フェスティバル2024
吾妻光良トリオ+1
さて、翌日曜日はリズム隊の4人だけ残って演らせていただきます。トリオ+1でHatchと言いますと、房之介さんの古希祝いのライヴの時に、これも一曲だけバックを務めさせていただいたことがありますが、今回のなにわBFでも、ある方のバックを務めさせていただくとか、いただかないとか、そういう話がおぼろげに浮かんできておりまして、その辺りも乞うご期待、といったところであります。
開場:15:00 / 開演:16:00 前売料金(税込) 指定席 ¥8,000- /ブルースシート ¥12,000-(全席指定) (ブルースシートは各日限定人数・ブルースセット付・座席は1階又は2階席の最前列)
それにしても「ブルース・セット」って何でしょうね?
なにわブルース・フェスHP
ということで、初日でBoppersとしてはお役ごめんですので、管楽器の面々は帰途につきましたが、それぞれの予定もあったりするので、早めに帰る人もおりますが、ゆったりと帰ったのはこの4人組。
「バンド」というよりは「慰労会」的な雰囲気が漂います。この日のトリオ+1は昨日とは逆に、出番がトップですので、諸先輩に申し訳ないぐらいの時間にゆったりと会場に入り、さっ、とリハを済ませますと、早崎さんと岡地さんが有山さんに誘われて、開演前のロビーでのウェルカム・セッションに出演しました。
吾妻もこれを見に行こうとしていたのですが、どうやらウェルカム会場が二ヶ所あったらしく、別のバンド「激団モンゴイカ」の皆さんのステージをしばらく見ておりました。
ウォッシュタブ・ベースやのこぎりヴァイオリンなども使う、いわゆるジャグバンドのしつらえですが、余り求道的に走りすぎることもなく、そのくだらなさ、適当さが初期バンバンバザールの様な、なかなか面白いバンドでした。そしてじきに開演となりまして、この日のトリオ+1の持ち時間は昨日のBoppersより更に短い20分。
それにしてもいったいどこを見ているのか、我ながら良く判りません。で、20分ですから、せいぜい4曲なわけですが、ここは折角ですので一曲、
有山先生をお呼びすることにしました。
「有山さんは企画、運営に関わってるから大変ですよね。」 「そらな、有山準備、ちゅうぐらいでな。」
こんな感じで喋っていてはいつまで経っても終わりませんので、はいはい、演りますよー、とファッツ・ウォーラーの名曲で、山岸さんによると、ニューオリンズでこの曲を知らん奴はもぐりや、という有名な”If You’re A Viper”をお届けしました。
更にこの後、先日の拾得でのリクオさんの還暦イベントの時に、お誘いがありまして、房之介さんのThe Slow Walkerzでも二曲ほどご一緒させていただきました。
実はこのバンドのギタリストで房之介さんとも結構長いこと一緒に演っておられるギターの秋山さんは、もう今から30年近く前、まだ吾妻が放送関係の音響の仕事をしている頃に大変お世話になった方ですので、非常に感慨深い共演でした。ありがとうございます。そしてこの日も最後には、管楽器軍団こそいないものの、Charさんからモンゴイカさんまでこれまた凄い人数でのアンコール・セッション。
そして昨日と同様、先ずは楽屋で乾杯! 何はともあれ、房之介さんに呼んで頂いた御礼を述べました。
そして、人生は何と数奇なものでしょうか。この日はブルース界の大先輩、レイジー・キムさんが遊びに来てくれていたのですが、何とキムさんと房之介さんのバンドの秋山さんは幼なじみで、すぐ近くに住んでいたそうなのです。
いやあ、世の中広い様で狭いですねー。そしてこの日も乾杯飲みは短めに切り上げて昨日と同じくSORAへ。
そうそう、そういえばコテツさんともかなり長い間一緒にいましたが、写真が無かったですね。そして談笑しているうちに酔いも回り、結局最後は誰からも頼まれてもいないのに、
こういうことになってしまいました。いやあ、ブルース関係者が多いとついリラックスしてしまうのでしょうか。
2024年9月10日(火) 高円寺JIROKICHI クラゲトラボルタ
かわいしのぶb.司会進行 梅津和時as,cl マダムギター長見順vo,g 多田葉子sax 岡地曙裕dr 西尾賢vo,pf,ほか <ゲスト>吾妻光良vo,g
異能のベーシストにして回文の鬼才、かわいしのぶさんが主宰するクラゲトラボルタに吾妻がゲストとして呼んでいただくことになりました。が、そもそも「クラゲトラボルタ」とは何ぞや、という疑問は頭から去りません。む、しのぶさんのことですので、ひょっとして回文ではないのか、とひっくり返してみましたが「タルボラトゲラク」、うーん、判らない。無理して予習せずに当日ご本人に聞いてみることにしましょう。
開場18:30 開演19:30 前売:3,800円/当日4,300円(+ドリンク)
まったく何の主旨もわからないまま、初参加することになった「クラゲトラボルタ」ですが、時はどんどん過ぎていき、そうこうするうちにしのぶちゃんから、これこれこういう曲を演りたいんですが、吾妻さん、歌えますでしょうか?というメールが来て、一曲はプラターズの「Twilight Time」、はいはい、これは手前も時々唄っておりますので全然大丈夫です、と答えまして、もう一曲は聞いたことは無かったけれど、映画「シャイニング」で使われているという「Midnight,The Stars And You」というこれも意外に覚えやすそうな曲なので、はいはい、演りましょう、と答えて歌詞を確認して譜面を用意しているといつの間にか当日に。実はピアノの西尾さんとは初対面なのですが、素敵なメロディ感覚と穏やかなお人柄には感服いたしました。かなり多量の演目ではありましたが、無事全曲リハを終えて中華屋さんで本番前のたしなみタイム。
「しのぶちゃん、『クラゲトラボルタ』とはそもそもどういう?」 「あ、私。実はクラゲが好きなんですねぇ。」 「ほうほう。それで?」 「あと、ジョン・トラボルタも大好きなんですぅ。」 「はあ。」 「だから毎年誕生日に、好きなことだけやるイベントをこのタイトルにしたんですぅ。」
吾妻の場合は、動物で好きなのは・・・、ウォンバットかなあ、そして女優さんで好きなのは、やっぱり酒井和歌子さんかなあ、とすると毎年「ウォンバット和歌子」というイベントを誕生日にやっている様なことか、とようやく合点が行ったところで幕を開けた「クラゲ・トラボルタ」
しかし「好きなことをやる」の裏には努力も欠かせません。この壁に飾られているロゴもしのぶちゃん自らが作って持ち込んだものであります。先ず先発は順ちゃんからで、彼女のレパートリーを数曲。
続いてはいきなりピアノの西尾さんの三味線芸が出たり、
それにかぶさる様に、奥様の豆奴さんとしのぶちゃんの踊りも加わったりと、好きなことだけ、というコンセプトですから、他人様の夢を見ている様な珍しい展開で進んでいきます。
こうした展開のあと、吾妻は一部の最後の曲、西尾さんの書いた「闇の海路」という曲で参加しましたが、いやあ、良い曲でした。 始まってここまで見て来た時点でしのぶちゃんには、いやあ、どういう催しかようやく判ったよ、と報告させて頂きました。
そしてこの「闇の海路」、もちろんしのぶちゃんの好きな曲でもあるので、こうしてご本人自ら歌っておられました。
休憩後は吾妻が続けて何曲か唄わせていただきましたが、しのぶちゃんの誕生日イベントとはいえ、他の人間が楽しんではいけない、という制限はございませんので、自分としても演ってて楽しい曲を演らせていただきました。
曲間で何を話したか、などというのはもう忘却の彼方ですが、なかなか現場は面白かったのではないか、と写真からは推察されます。
まあ、結構沢山喋っていたというのは何となく覚えているのですが、それにしてもどうしてこんな、「あらあ、そうなのかしらねえ。」といったご近所の奥さんの寄り合いみたいな風景になっていたのかは不明です。
そして終盤にはご本人にはサプライズでバースデー・ケーキの贈呈式。
アンコールの最後の一曲はしのぶちゃんのたつての願いの一曲、冒頭にお話しした「Midnight,And The Stars And You」を吾妻とのデュエットでお届けしました。
終演後、楽屋でみんなでしのぶちゃんの誕生日を祝いました。
また呼んでくださいね。だって折角覚えた曲、勿体ないですし。
2024年9月7日(土) 国立 ノートランクス
吾妻光良(Vo,Gt,Pf),長見順(Vo,Gt,Pf) 岡地曙裕(Dr,Cho)
岡地/長見ご夫妻との国立ノートランクスでのライヴもこれで3回目でしょうか。まだ時節としては暑いのかなあ、などとも思いますが、20人限定ライヴということもあり店内は充分に涼しいのではないか、と思われます。実は国立と申しますと、順ちゃんの新しいアルバムの録音ということでこの国立の、あれ、まだ言っちゃいけなかったのかな? まあ、いいか、ダメだったらあとで消しゃあいいか、ちょっと良い大人にしてはいい加減ですが、そんなゆかりの地での演奏、というのも趣き深い様な気もいたします。
開場18:00 開演19:00 ミニマム・チャージ1500円+投げ銭1000円〜
そんなわけで順さまの新作を録音したスタジオのすぐ近所にあるノートランクスですので、何か前よりも親近感が湧いてきます。やはり予想どおり、まだ猛暑が続いていたので精神的にもボーっとしていたのでしょうか、いざリハを始めようとすると、順さまからその録音の時に吹き込んだ曲を二曲演りたい、と言われていたにも関わらず、譜面をものの見事に忘れてきてしまい、もろもろ手間取っているうちに開演まであと一時間、という頃になり、焦って島貴族、じゃないや、鳥貴族に入って曲順打合せ、事前のたしなみ、着替えなどを済ませてノートランクス入り。夏真っ盛りということもあり、吾妻はハワイアンにカリプソ、といった演目も積極的に取り入れました。
特にカリプソでは、ライオン、というカリプソニアンが唄う”Love Thy Neighbor”という曲が前から凄く好きなわけですが、この曲の「汝の隣人を愛しなさい」というメッセージを伝える必要性もこれまで特に感じなかったのですが、SNSで人の悪口を言う芸能人とか、パワハラの激しい知事とかが出現する今の世相には改めて必要な曲なのではないか、ということを感じて急遽唄わせていただきました。そして順さまはギターに持ち替えて、
ファンク調オリジナル「百姓の娘」を唄いますが、ギター。ギター、ドラムではいまひとつファンクう味に欠けるので、吾妻がギターのチューニングを少し落として、ベースの役割に徹します。慣れないことをしていると、表情も普段とは少し変わった趣きになるものですな。
吾妻も最初は、最近練習してないからピアノはいいよー、と断っていたのですが、いつの間にかピアノの前に座ることになってしまいました。皆が何故こんなに笑っているのか、余りに前のことで忘れてしまいました。そして、終演後は、マスターにいろいろなツマミを作ってもらい、すっかり飲み上げてしまいましたが、さて、酔いが回ってきて近くにピアノがあれば、もうそれは練習なんかしてなくたって関係ありません。
23時過ぎの高円寺などで良く見られる風景の再来でございました。
2024年9月6日(金) 高円寺JIROKICHI
リクオ presents KANREKI HOBO CONNECTION 〜 JIROKICHI編 第2夜(9/5~7開催)
リクオ/吾妻光良/The Tiger
リクオさん還暦記念興行・東京での三日間の中日にお邪魔させていただくこととなりました。京都では諸先輩とご一緒させて頂きましたが、今回は若手バンドのthe Tigerさんとご一緒します。リクオさんと吾妻の年齢を足しますと、128歳、ということになりますが、The Tigerさんはプロフィールを見ると2014年当時、高校生だったそうです。高校生と言うと大体、16歳から18歳ですので16歳だったとすると今は26歳、4人足し上げても104歳、仮に18歳だったとしても28×4で112歳、どうあってもおじ(い)さんチームの勝ちなのですが、そもそも勝ち負けじゃないですね。とりあえず老いも若きもおめでとうございます!の気持ちで頑張りましょう。
開場18:30 開演19:30 前売:5,500円/当日6,000円(+ドリンク)
リクオさんのこの次郎吉での”KANREKI HOBO CONNECTION”ですが、3晩連続の催しでして、この日はちょうど中日。まあ日によって若干増減はあるのでしょうが、この日に限ってもだいたい演目としては20曲近くはあった様に記憶していますが、良く全部頭に入ってますねー! と感心していたら、いや、もう頭の中はワチャワチャで、と言われていましたから、やはりそこそこ大変なのでしょう。吾妻との年齢差は8歳ぐらいありますが、やはりこれだけの差があると、記憶力や把握力にもそこそこの差は出てくるのでしょう、吾妻に同じことをやる自信はありません。しかしそこへ行くとThe Tigerの皆さんは20代!もはや、超能力者か、というぐらい色々なことを次々と吸収していくのを目の当たりにしました。結構な量のリハーサルを終えて、さて、空き時間。
「リ、リクオさんはどうされますか?」 「あ、どっか行きますか?」 「で、でっすよねー。」 「Tigerのみんなも誘いますか?」 「え?、いや、行かないっしょ?」 「いや、聞いてみますわ、みんな行く?」
すると、え?ご一緒して良いんですか?という流れになって全員で向かいの極楽屋さんへと繰り出しました。若者と見ると飲みに行かないもの、と決めつけるのは良くないことですね。注文の時にリクオさんがちょっと迷っているので、どうしたのですか、と尋ねると、最近痛風が出たばかりなので、ビールを頼むべきかどうか迷っている、とのことでした。いやあ、Tigerのみんなは痛風の心配なんて何も無いからうらやましいなあ、と話を続けていたら何とベースの秋山さんは尿酸値が高くて心配だ、という様なことを言われるので、そうなるともう土俵はこちら側です。
「あのね、食い物とか飲み物の前にだな。」 「はいはい」 「何はともあれ、水を飲むんだ。」 「はあ、水…ですか。」 「そうだ。リクオ君もだよ。ガブガブ飲め。」 「そうですか…。やってみます。」 「あとな、これはホトケさんから教わったが」 「はいはい。」 「ステージでは酒も良い、煙草を吸っても良い。」 「はあはあ。」 「ただ、ツマミだけは食うな。」 「そ、そうですか。」 「まさに。ワシはこれを40年守ってきた。」
酒が回るにつれて気も大きくなり、最後の方はこんな調子で威張りちらしてしまいました。 さて、お店に戻ってトップ・バッターはThe Tigerの演奏。
これぞ若き血潮、という感じで次郎吉店内も一挙に若返った感じがします。実はこの日吾妻はお昼ぐらいまで何のギターを持って行くべきか悩んでいたのですが、この日のLynちゃんのギターが、
このオレンジ色のグレッチ。うわーっ、危ねえっ!実はこのコピーモデルとチャキのフルアコのどちらにしようか、とギリギリまで迷っていたのです。コピーモデルも単体で見るとなかなか良く出来ているのですが、こうやって本物のすぐ隣で見られると、いかにもまがいもん、とかパチもん、といった風情に見えてしまうので、本当に持って来なくて良かった良かった。そして、彼らだけの演奏に続いてそこにリクオさんが混じります。
Lynちゃんとリクオさんのコーラスも見事でした。そしてリクオさんのソロ・コーナー。
そしてここに吾妻が加わりまして、
思えばこのしつらえではもう何回も演らせていただいてますので、さほど緊張もせずリラックスしてお届けできるわけですが、ここに若いドラムの方とベースの方が加わる、というのもなかなか無い機会です。
写真で見ると目が座っている様にも見えますが、実はそんなに緊張もせず、また酔い過ぎでもなく、丁度良い感じにこれもリラックスして臨めました。まあ、一度若者達に対して威張りちらした後ですからね。
ここで更にギターの泰河君も加わりまして、だいぶステージも熱くなってきました。そう、泰河君のバンドだから、The Tiger、というんですよ。知ってましたか? 吾妻も以前に聞いていた気もするのですが、この日まで忘れておりました。そして、Lynちゃんも混じって全員集合!
Lynちゃんといえば、初めて見た時のアレサの”Respect”、超高音も取り入れてのそのカバーが鮮烈な印象となって残っていますが、R&Bはもう少し古いのにも良い曲が多いんだよねー、こんな曲をデュエットしてみないかね?ということで、ラッキー・ミリンダ楽団でアニスティーン・アレンとビッグ・ジョン・グリアーの二人が唄っていた”I’ll Never Be Free”という曲を演らせて頂きました。吾妻が目を剝いているのは、Lynちゃんの高音にやられているのかも知れません。そして最後はリクオさんの曲をコーラスで盛り上げて大団円、この時はまだ少し手前でしたが、いやあ、還暦おめでとうございました。
ご来場の皆さんと配信をご覧の皆さんにありがとうございました!と伝えるリクオさんの後ろで吾妻も「ナマステー」と謝意を伝えさせて頂きました。
2024年9月3日(火) 横浜THUMBS UP
TUESDAY NIGHT SPECIAL with 吾妻光良
福島康之 vo,gt(from バンバンバザール) 下田 卓 Tp(from カンザスシティバンド) 丸山朝光 Banjo(from ハチャトリアン楽団) Guest 吾妻光良 vo,gt
福岡の中年実業家、バンバンの福島さんに呼ばれてサムズアップに出演させていただくこととなりました。メールで連絡を受けて、こんな感じでよろしいでしょうか?と送られてきた文言の中には、 「日本音楽界の至宝、吾妻光良さんを迎えて」 というのがあったので、おいおいおい、いくら何でもこれは言い過ぎだろ、例えば 「阿佐ヶ谷の自称ミュージシャンを迎えて」 ぐらいにしておくれよ、と頼んだら、あ、もうこれで出しちゃいましたから、だそうで、これだからまったく若いヤツってのは、あ、そうか、もう全然若くはないのか。てなわけで、周りも良く知ってるメンバーなので、気が楽であります。
開場:18:30 / 開演:19:30 前売:¥3,500 / 当日:¥4,000(+1Drink)
平日の夕方にサムズに向かう、というのもこれまであまり無かった風景ですが、どことなく知らない街にやって来た男、という気分にもなってサムズに入っていくと中年実業家の福島先生を始め、顔見知りの下田さんと丸山さんもいて、一挙に日常の感覚に戻ります。何でも、このライヴは普段は「MONDAY NIGHT SPECIAL」と銘打って催されているもので、バンバンの黒川さんが月〜木でラジオ番組を持っているため日曜日でバンバンとしてのライヴは終わり、余ったメンバー(失礼!)でもう一日とか演っていく、という習わしがある様で、その火曜日版に呼ばれた、ということでした。そして、この時にはバンバンの曲は一切演らずに洋楽縛りがかかる、というスタイルで、来る前は知らない曲も多そうで、どうなるのか、とも思っていましたが、何となく聞き覚えのある曲も多く、無事にリハは終了。福島さんは昔からお酒をたしなまないので、吾妻、下田、丸山(敬称略)の3名でビルの1Fまで下りて、迷いなく「一軒目酒場」という居酒屋に。普段、土日に来ることが多かったので、先ずこの店に入れたことは無いのですが、さすが平日、何とか三人で入れました。
「それでーっ!俺はーっ!」 「ワキャキャキャハ!」 「ビールなのーっ!」 「アキャキャキャキャ!」 「インスタのぉ! ジョノカのページがあ!」
ドッターン!
「あっはっは、だいじょぶぅ?」
「それにしても、あの若者達、凄い酔い方ですな。」 「あれはもう『十軒目酒場』という感じですね。」
本当に十軒目酒場、というのがあったらどんな経営形態なのか、という大変知的好奇心を刺激される様な話題で盛り上がりつつ、小一時間を過ごすとはや本番。
ドラムとかベース、ピアノがいるバンドを長くやっておりますと、ステージ上に立体的に楽器や人々が配置されているのに慣れているのですが、この日はこんな横並びの配置でこれはこれで新鮮です。しかも、この四人とも全員がそれぞれ歌を唄うのでましてや横並び感が強いのもまた面白いところです。
一見、何の関連も無い様に見える二名ですが、何と二人とも生まれは東京・新宿区、という共通点があります。しかしその他は、かたや酒飲み/かたや下戸、かたやギャンブル狂/かたや全然ダメ、かたやブルース出/かたやフォーク出、と違うところばかりで、この日も二人とも同じ歌をレパートリーにしていることが多いのにキーが全然違う、ということが判明しました。色々な曲を演りましたが、先ず福島さんは唄わないだろう、ということでダンスの曲を一曲ご披露させて頂きました。ビリー・ザ・キッド・エマーソン、という人の「ドゥ・ザ・チキン」。「チキン」というダンスはこうやって踊るんだぜ、という歌詞の内容ですが、熱心に伝えようとするあまり、
断末魔の様な表情になってしまいました。何だかんだと楽しく過ごしまして、終了後はサムズ店内にて打ち上がりました。
何だかんだ写真が乏しかったので、福島社長のフェースブックから無断で借用してきた写真を使っておりますが、後から何か言われるでしょうか?ま、フォーク出だから大丈夫ではないか、と思ってはいるのですが。
2024年8月31日(土) 茨城 日立 地下室のメロディ△7 吾妻 光良トリオ+1
茨城県は日立にあるライヴハウス、「地下室のメロディ△7」さんにお招き頂きまして、あ、ちなみに読み方ですが、”チカシツノメロディデルタセヴン”ではございませんで、“チカシツノメロディメジャーセヴン”だと思います。思う?ハッキリしないヤツだな、と思われるかも知れませんが、お話を頂いてからずっと店主のFさんとは文字だけとやりとりでありまして、ご本人から”メジャーセヴン”だ、とお聞きしたわけでは無いのであります。いずれにせよ、暑いさなかでありますので、メジャーセヴンの涼しい響きを意識したシャレオツな一夜になることを目指して日立に向かいたい、と思っております。
開場:17:30 / 開演:19:00 前売:¥5,000 / 当日:¥5,500(1Drink込)
初めて訪れる日立、いやいやいや、それは違います、確か5年前ぐらいに当時勤めていた会社の仕事で日帰りで来ていた様な気がするのですが、いざ駅に降り立ってみると、いや、こんなところに来た記憶は微塵も無い、という状況でしたが、何でも迎えに来て頂いたYさんによるとつい最近駅は建て替えたばかりらしく、またシャレオツな場所として人気も博し始めている、ということの様です。
そしてその名の通り、昔は電気の「日立」の街ということで栄えていたらしいのですが、今では大きな工場も三菱さんのものとなったりして、往年とはずいぶん雰囲気も変わったそうです。会場の地下メロに着いて、手短かにリハを済ませると主催の藤井さんがやっておられる「フジボン」というインド料理屋さんで夕飯を頂きました。
牧「ほほう、これはカレー料理の盛り合わせですか。」 藤井「はい、ミール、というヤツでございまして。」 吾妻「はいはいはい、ミールというのはな、主に南インドで食べられるものでね、元々はヤシの葉だったかな、ともかくそういうものに料理が並べられた状態でサーブされるんだな。で、日本人の君たちには判らないだろうけど、これを右手でね」 一同「・・・・・・・」
いくら知識があっても余りひけらかさないに越したことは無いのかも知れません。とにかくそんな藤井さんのやってるインド料理がおいしいお店のフジボン、そういえばステッカーをもらってましたな。
そして始まった本番。何とシャンデリアが完備されている由緒正しいスナック(?)風の店内でありました。
ありし日々は日立にお勤めしている方々が夜な夜なここで飲み上げておられたのでしょうか?しかしこの日も当時の隆盛に負けじ、とばかりに多くの方々にお集まりいただきました。
それもこれも藤井さんのおかげでして、有難いことです。お店の後方から見るとこんな形です。
あと良く見ると、ステージにはシャンデリアだけではなくて、舞台に沿ってはりめぐらされた細かい電飾などもあって、なかなか得難い雰囲気が醸し出されています。
ライヴの方はまあ、いつもと同じ様な感じで進めていくのですが、学習効果が無い、というのか何なのか、これもいつも通り、打合せで決めた曲順を「消えるボールペン」で紙に書いたものを岡地さんに渡すとあらら、
ズボンのポケット内の温度上昇に耐え切れず、またもや文字が消えてしまいました。一部が終わると先ほどの「フジボン」さんを楽屋代わりに使わせていただいてくつろぎます。
実はこのフジボンさんや、地下室のメロディ△7がある30mほどの路地、というか商店街は「クラクラ横丁」と名付けられており、結構いろんな面白そうなお店でにぎわっており、こんなステッカーを作ってPR活動も展開しています。
じっと見ていると次第にクラクラしてくる様な気分にもなってきますので、飲み過ぎないためには良いかも知れません。地下メロに戻って二部も順調に進みますが、今回撮っていただいた写真の中にはこんな「お会計」という看板がきれいに写っている写真もありまして、ちょっといつの時代なのか判らなくなりそうです。
アンコールはこれも良くやっているピアニカと電池式首掛けアンプによる場内練り歩きですが、何故こんなにフレディ・キングの様に頑張って弾いているのか、は良く判りません。
そしてもう一枚撮っていただいた写真を見ると何か、バンドとお客さんのサイズがどうにも不自然で、時代という時間だけではなく、空間まで歪んでしまった様な・・・。
SF好きの心をくすぐる異空間に入ってしまった様な夜でありました。そしてウチアゲは再びクラクラ横丁を上って机の配置まで変えていただいたフジボンにて開催していただきました。
あくまでうわさ話ですが、フジボンを出る頃には吾妻が
「俺はいったい今、どこにいるのだーっ?」
と何度も叫んでいた、という話もありましたが真偽のほどは不明です。そんなわけで、不思議な横丁のある日立、また機会があればお邪魔したいものです。ありがとうございました。
2024年8月27日(火) 新宿 Red Cloth 21周年記念 吾妻光良デュオ[with 牧 裕(Bass)] /奇妙礼太郎
7月の澤部さんとの共演に続き、8月は何と奇妙さんとの対バンとなりました。奇妙さんと初めてお会いしたのは、南会津の大宴会というフェスの時でしたねえ。先日も井出さんのイベントでお会いして一緒に呑んだりもしましたが、やはり最初に会った時の印象は鮮烈でした。何がそんなに鮮烈だったか、というとですね、当時の奇妙さんの呑み方、とかそういった方面が大層印象に残っているわけでございまして、まあ、あんまりこういうところに書くものでもございませんから、その辺りの話は現場でね、はい、させて頂きましょうか。奇妙さんと我々の共演もあるやも知れませんしね。
開場:18:30 / 開演:19:00 前売:¥4,000 / 当日:¥4,500(D別)
毎日毎日、雷注意報とかが発令されるなか、暑いのだけど不穏な空の下、ゴールデン街の裏を通り過ぎてレッドクロスまでたどりつき、牧さんとちゃちゃ、とリハを済ませる頃に奇妙さんがやってきて、どうもどうも、と言いながらしばらく経って奇妙さんのリハがスタート。弾き語りですので我々以上にあっという間に終わり、弦などを張り替えておられます。割と会場に入られた時から無口で、あれ、出会った時の印象が鮮烈で、とか書いたから怒っちゃってるのかな、などとも思いましたが、お声がけしないわけには行きません。
「あ、奇妙さん、我々は近隣でたしなもうかと。」 「あ、行きましょう行きましょう!」
令和になって、こういう具合に簡単に飲みにつきあってくれる方々もだいぶ少なくなりました。そういう意味ではある種、昭和をひきずっている奇妙さんでありますから、行く店もレッドクロスの方々に聞いたお皿に入ったツマミを選びながらつまむ東新宿食堂、というところに参りました。
すっかりメートルも上がったなか、帰り道、我々二人が楽屋で飲むワインをコンビニで仕入れているとその脇で奇妙さんがハイボールを仕入れていました。昭和的に言うと「アンタも好きね」というやつでしょうか。お店に戻ると既に客席は満員。
奇妙さんはしんみりとした曲からなかなかの動きのある曲まで、また、ラップなども取り入れたステージで楽しませてくれました。
続いて我々ですが、談笑しながら楽しく呑んだ後ですのでそれなりにメートルも上がっております。
5曲目ぐらいで奇妙さんを呼び込みますが、その右手にはしっかりと、
ハイボールが握られております。曲はエルヴィス・プレスリーでおなじみの「ラヴ・ミー・テンダー」を一緒に演らせていただきました。
そして、アンコールにはこれまたスタンダードの「サニーサイド・オブ・ザ・ストリート」。それにしても何故こういうアクションになったのか…。
トレニアーズ、というバンドが靴の臭いをサックス奏者に嗅がせる、という演出を取り入れてたりしたことはありますが、それとの関連性は判りません。吾妻が驚きの表情を浮かべておりますが、今度会った時にこのアクションの意図は尋ねてみましょう。はたまたこんな
やっこさんスタイル、というのかそんなものも飛び出してきました。曲との関連性は良く判りませんが、とにかく楽しく演奏させて頂いたことは間違いありません。終了後はお客さんのハケた店内で、しめくくらせて頂きました。
また、近々一緒に演りましょう、と言って別れたので決まったらお知らせします。
2024年8月24日(土) タワーレコード渋谷店6F
ブルース&ソウル・レコーズ 創刊30周年記念トークイベント
吾妻光良、妹尾みえ、 濱田廣也(ブルース&ソウル・レコーズ編集長)
え? まだ30年しか経ってない?そんなわきゃ無いだろ、だってよ、俺がな、学生の頃にだな、と喋り始めて止まらなくなりそうな旦那さま、いや、それで合ってるのでございます。雑誌「ブルース&ソウル・レコーズ」の前身である「ブラック・ミュージック・レビュー」、更にその前身である「ザ・ブルース」から数えますと、もう55年ぐらい経っているわけですが、現在のこの形になってから既に30年、あら、もうそんなに経っちゃったのかしら、私もお化粧直した方がいいかしら、と気になさっているそこのお嬢様、是非、この3人とともにこの雑誌の30年の歩みを振り返ってみませんか? 何せこの世知辛い世の中には珍しく無料ですしね。 吾妻もどうせなら、ギターの一本でも持っていくか、ということを考えたり考えなかったり、でございます。
開演14:00 参加無料
・会場内での飲酒喫煙は禁止 ・オープンスペースでの開催となりますので、他のお客様へご迷惑にならないようご留意ください。
BSR30周年、ということで酷暑の中にも関わらず、渋谷のタワレコには多くの方々にご来場頂けました。
その中には別件で来京していた徳島の神主兼ベーシストや、御殿場の女帝、更にはキリスト教会のソウル歌手の方、などそうそうたるメンバーも見に来られておりました。するといきなりステージ上では、
おおお、こちらも謝罪会見か!と思ってしまいそうですが、何のことはない、ちょっと座面が高い椅子に座ろうとしていただけでありました。そして始まったトーク・コーナー。30年、ということなので1994年の創刊からこれまでを時代をなぞっていろいろと振り返りながら話を展開していきます。
みえさんはその中から特に気になったものを何冊か持ってきておられましたが、ここで手にしているのは1999年秋に出た「ジャパニーズ・ブルース」の特集号。
開いているページは故・小出さんとDMBQの増子さんの対談「ここが変だよ、日本のブルース」。今考えると、批判なのか反省なのか、今風に言うと自分達にそのまま跳ね返ってくる「ブーメラン企画」と呼んでも良いかも知れません。余談ですが、2003年の49号にはハッチ・ハッチェルに、ブルースに関してどう思いますか?的なインタビューが行われており、「嫌なイメージがありますね、つまらないというか…」といったことをのたまわっており、今度会ったら、ありゃいったい何なんだ、と詰問してみましょう。他にも何冊か持ってきて頂いており、
この下の方の号は「ジャグバンドで大騒ぎ」という特集で、みえさんが濱田さんに、この号は売れなかったでしょう?と水を向けるも、いやあ、その辺りはですね、と明言を避けるところが、さすがにメディアとして守秘義務を徹底していることがうかがえます。中には2006年の72号というのが、
我々Boppersの特集になっており、何ともお恥ずかしい限りですが、唯一評価できる点があるとすれば、この号の表紙の色と吾妻がこの日着て来たシャツの色とタワーさんのイメージ・カラーがすべて黄色で統一されている、というところで、別にいつの誰がエラかった、ということは何もないのですが、偶然というのはあるものですね。とまあ、とりとめのないことを話しているととんでもないことを思い出したりして三人とも思わず苦笑する、という場面もありました。
さて、トーク・コーナーが終わると若干のセット転換などを経てミニ・ライヴ・コーナーとなります。
お、首に手ぬぐいを巻いて、夏の野外現場の感じだね、ということではなく、単にマスクをストラップでつけているのが後ろに回ってしまっているだけです。写真だといかにもステージ裏で準備している風ですが、実は客席からモロ見えの場所であります。で、30周年に際して何を演ろうか・・・、と考えてたどりついたのは、特集に名前が出ているアーティスト、たとえば「シカゴ・ブルース」特集の号は人名ではないのでカウントせず、但し「ハウリン・ウルフ」特集号であればハウリン・ウルフに一票、とカウントして、多い順のアーティストの曲を演ろう、ということにしたのです。調べたところ、特集に4回名前が出ているので二人、3回が三人、だったわけですが、頑張って調べたので、普通に発表するだけではもったいなく、さあ、4回特集が組まれた人は誰でしょう?そこの貴女!
なに? エルモア・ジェイムズ? ブー!エルモアは二回でした。さあ、他に無いか、他に無いか…、はい!そこの貴方!
え?マディ・ウォータース?ピンポンピンポンピンポーン! といった具合に進行していき、マディ、ロバート・ジョンソン(特集で4回登場)、ジョン・リー・フッカー、サム・クック(特集で3回登場、ちなみにアレサもそう)といったアーティストの曲を唄わせていただき、ありがたいことにアンコールまでいただきました。ちなみにサム・クックを即座に回答したのは、教会ソウル歌手のTさんで、「さらばジャマイカ」では客席からコーラスまでしていただきました、ありがとうございます。ステージの去り際はいつもの「ナマステー」でございました。
この後はお恥ずかしながら、のサイン会で、どこか罰ゲーム風でもあります。
最後は3人で、お疲れ様でしたー、の一枚。
さあ、まだ昼は長いぜ、ということで終了後は見に来ていたK地さんやブラッデストのK田さんなどを待たせてはいけない、ということで、すぐに昼呑みの会場へと流れました。
2024年8月18日(日) 京都 拾得 リクオ presents KANREKI HOBO CONNECTION 〜 拾得編 第2夜(8/17~18開催)
リクオ/吾妻光良/有山じゅんじ/近藤房之介
若い若い、と思っていたリクオさんも還暦、ようこそこちらへ、という感じですが、メンバー的には吾妻も若い方から数えて二番目、というこの日であります。 「どうして名前が二番目に書いてあるんだ?」 い、いや、それはじ、拾得さんのホームページにそう書かれているからでして、きっとリクオさん本人を除いては五十音順なのではないでしょうか? いや、年齢順なのかな?良く判りませんが、先輩方に失礼の無い様に気をつけたいものです。
開場17:00 開演18:00 前売 5,500円/当日 6,000円 2日通し 9,000円
木村さんとの磔磔から僅か一週間と二日、再び単身で京都を訪れることになりましたが、前回の様に京都駅を出るとすぐに吸い寄せられる様にタクシー乗り場に向かい会場に直行する、とこんな甘えたことをやっていては人間がダメになる、と気持ちを新たにして今回は公共交通機関で拾得を目指すことにしました。地下鉄に乗り換えて丸太町駅までは順調にたどり着き地上に出て、さてバス乗り場を、と探すとそれらしいものが見当たりません。とりあえず歩みを進めているうちに、あれ、ちょっと待てよ、この方向で良いのかな、あの緑の濃い辺りは京都御苑で良いのだよな、いや、待て、二条城というヤツかも知れん、となると、俺が歩いているのは拾得の方向ではなくて、90度ズレた方向ではないのか?と色々なことが気になり始め、どうしようか、と途方に暮れたところ、目の前をタクシーが通って、結局お世話になってしまいました。 涼しい拾得の中では既にリクオさんと房之介さんのデュオのリハーサルの真っ最中。有山さんも客席でそれを見ておられ、リクオさんの指示通りの時間には来たものの、どう見ても諸先輩をさしおいて、いやあ、どうもどうも待たせましたな、と言って最後に入って来る感じで、バツの悪さは際立ちます。しかし、そんなことはさておき、この日は曲数も多いので、リハーサルもどんどん進めていかないと間に合いません。メンバーも次々と入れ替わって演目をなぞっていきすべての演目をさらい終えて気がつくともう開演一時間ちょい前。諸先輩もそのまま拾得におられる様なので、最寄りのコンビニで食材を調達して楽屋で呑むことしばし、先ずはリクオさんのソロからスタート。4曲目からそこに加わって、リクオさんとのデュオがスタート。
ご覧の様にお店は、リクオさんの還暦祝いに駆けつけてくれた皆さんで満杯でした。まあ、演った曲はともかく、曲の合間に何を喋っていたのかはほぼ記憶がありませんが、
こうした勝ち誇った様な笑顔は、リクオさんよりも8学年上、という年功序列社会の中でのゆとりから出ている様な気もします。折角のデュオなのですから、しっとりと落ち着いて演りゃあいいのに、と後から写真を見て思うわけですが、相変わらず足を振り上げてエンディングを決めようとしていてロック出の悪い癖が垣間見えます。
続いてはここに房之介さんに混ざっていただく、という編成ですが、その昔ツアーで日々可愛がりを受けていた身といたしましては、若干の緊張もその表情から伺えます。
しかしそんな可愛がりを受けていた時代からはや50年弱、誰しもライヴが始まってしまえば、あとは自分の相撲を取るだけです。
結局最後の方はチョーなれなれしく接してしまいましたが大丈夫でしたでしょうか? さて、今回の写真はWさんという方から頂いたのですがお気遣いをいただき、すべて吾妻の入っている写真を選んで頂きましたのでここではお見せできませんが、リクオさん-房之介さん、リクオさん-有山さん、リクオさん-房之介さん-有山さん、といったコーナーもありましたがここでは割愛させていただきます。といいうことで次にお見せするのはリクオさんと吾妻と有山さん、というコーナー。
有山さんのアート風な見た目(?)のせいか、ステージの写真もにわかに油絵の様な雰囲気になってきました。そして曲と曲の間になると有山さんが、
「あんな、吾妻、それでこの話知っとるか?」
といった様な感じで話しかけてこられるので、吾妻としては真剣に受け止めざるを得ないわけですが、
まあその内容としては、やれ80歳を越えてからがチャンスや、周りのヤツも仰山死んどるから仕事は取りホーダイや、けどなライヴハウスの店主も死んでまうから演るとこが減っていきまんねんや、などどうでもいいクダラない話ばかりなのですが、意外にこういうものが演奏時の潤滑油になったりもするものです。
さあ、そして最後は四人揃っての大団円。
それぞれが唄う曲に全員でコーラスをつけたり、曲によっては順番に唄い分けをしたり、とかいろんな唄い方でお届けしました。
この日勉強になったのは有山さんの「買い物にでも行きまへんか」でして、リハの時の会話は、
「♪買いものにでもいきまーへんか♪…あれ、おれどっか変ですか?」 「ううん、あ、でももう一遍やってみよ。」 「♪買いものにいでもいきまへーんか♪…うーん、何だろう。」 「あ、吾妻、そこな、『カイモニー』で唄うとええねん。」 「♪カイモニーでも行きまへんか♪ ですか?」 「そうそう、それで唄ってみ。」
確かにこれでうまく行きました。いやあ、言葉は難しいものです。そんな中でリクオさんの還暦祝いも無事ゴールにたどり着けました。
そしてお疲れさま!の一枚がこちら。
この日は先輩お二方もちょっと早めに帰られましたので、次回なにわの打ち上げで是非ご相伴させていただきとうございます。
高円寺JIROKICHI 吾妻 光良トリオ+1
木村さんに松本さんも加わった予断を許さないセッションの翌日は、ホームグラウンドの次郎吉でしかもゲスト無し、というトリオ+1のマンスリーであります。またこの季節になるとスチールも弾きたくなったりするわけですが、お盆の辺りでもありますので、そんな曲も取り上げたりするのも良いかも知れません。何だと、お盆だと? それは大混雑の高円寺阿波踊りの日だったりするのではないか? と一瞬恐怖を覚えましたが、大丈夫、今年は24日~25日ですので、ごゆるりとお越しください。
開場18:30 開演19:30 前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
折角お誘い頂いている次郎吉のマンスリーではありますが、こちらの不手際といいますか、調整不足と申しますか、ああっ!この月はもはや4人のスケジュールの合うところが無い!という事態にも至りまして、結局今年は7月と9月がお休み、ということになってしまいました。ですので、何だか久々に次郎吉に戻って参りました、という雰囲気でじっくりとリハーサルなどもやらせて頂きまして、さて、本番前のたしなみには一年間有効の回数券を人数分持っている「I休」へと流れていくわけですが・・・、。
「おい、何か閉まってねえか?」 「本当だ! どうすればいいんだ!?」 「つうか、何かデジャヴの様な…」 「思い出した! 6月も閉まってた! 」
ニワトリの様な記憶力ですが、前回の6月のライヴの時も開いてなくて近隣の中華屋さんに流れたのを全員忘れていました。後日調べたところ、荻窪の店と合体して吉祥寺の新たな店舗で営業する、ということで、いや、長らくお世話になりました。これから我々はどこに行けば良いのですかね。是非うちの店をご利用ください! という方、いらっしゃいましたら、このページに連絡を頂けると嬉しいです。で、今回も中華屋さんに緊急退避してから臨んだ本番。
いつも通りではありますが、若干夏っぽい感じがしますでしょうか?涼しい曲を中心にお届けしております。早崎さんの赤、ギターの緑、ベースの茶色、というのがなかなか良い配色でした。そして当然の様に夏ですからスチールを弾かないわけには参りません。
まあ、余り上手くはなっていないのですが、アロハ・シャツに免じて許してやってください。いや、それにしてもハワイアンの曲で一瞬、どこを演ってるのか判らなくなる、という失態もありましたので、まだまだ練習が必要です。気を取り直して普通のギターに戻しましたところ岡地さんもノリノリに戻りまして、
それに続いて、牧さんのベース・ソロも快調でした。
早崎さんもいつも通りで快調ですが、
真夏のせいか、いつもよりも赤い革ジャンのツヤが輝いている様な気がします。だいぶ前に、「私、同じ服を何着も持っているのです。」という様なことを口走っていた様な気もしますので、いつもとは別の革ジャンなのかも知れませんが、深追いしておりません。夏といえば盆踊り、踊りといえばR&Bダンス、ということで、ビリー・ザ・キッド・エマーソンという人のダンス迷曲(?)、「ドゥ・ザ・チキン」をご披露致しましたが、
この振りが鶏の羽の動きを表しているのだ、と判ってくれた方はどれほどいらしたのでしょうか?わっかんねーだろうなあ。
そして終盤では吾妻と岡地が牧さんを何かしら揶揄する、といった写真もありましたが、1週間以上前のことなので、何があったかは覚えておりません。「I休」の閉まっていたのを忘れるぐらいですから当たり前です。そしてこの日のアンコールは、夏らしくスチールを持っての練り歩きで締めくくらせて頂きました。
彼方に見える早崎さんのピアニカ、というのもなかなか趣きのある写真でございました。さすが龍ちゃんです。
終了後は涼しい次郎吉で歓談タイムですが、早崎さんとは別に決別しているわけではなく、
彼は彼でメシを食べた後にメールをチェックしているのでございました。
2024年8月9日(金) 京都 磔磔 築107周年記念!! 木村充揮ゴーイングオン古希
♪嬉し!楽し!の6日間!!楽しんでや!!!
木村充揮 吾妻光良 トータス松本
今年の木村さんの磔磔大会は、小編成特集という趣きの6日間ですので、トリオ+1ではなく、吾妻単品で共演させて頂くこととなりました。そしてもうお一方は、トータス松本さんのご登場となります。実はトータスさんとの共演はこれが初めてですが、何故か二回ほど一緒に呑んでまして、最初は知人の縁で、二回目はブルース&ソウル・レコーズ誌の対談で呑んだのですが、その時は、松本さんね、松本さん!やっぱりね、Cats & The Fiddle 最高ですよ、是非聴いてくださいよ!と酔いまくったあげくに何回も同じことを言ったおぼろげな記憶がありますが、今回は酔い過ぎない様に心がけたいものです。あ、でも木村さんの、何を演り出すかまるで判らない、というプレッシャーに負けてまた結局呑んじゃうのでしょうねぇ。
開場18:00 開演19:00 6,000円 6日通し券 32,000円
単身で磔磔に乗り込む、というのもそんなに頻繁にあるわけではなく、よし、京都に着いたら烏丸線に乗って四条で乗り換えて河原町を降りて・・・、とイメージ・トレーニングしていたのですが、降り立った京都は、いや、東京も凄いけどやはり暑い!ピヨピヨピヨ、と言いながらタクシー乗り場に直行しました。30年ぐらい前は、どこまで行かれはりますか、と尋ねられ、ええとぉ、善光寺富小路下ル、お客さん、善光寺は長野ですがな、と言われ完全に詰んだこともありましたが、もういい歳ですので、きちんと仏光寺、と伝えて磔磔に到着。既に木村さんがサウンド・チェック中でして、ユルく進むリハの中、途中で混じったりしまして何曲か合わせるうちに松本さんが到来。実は松本さんとは事前にメールで打ち合せるとともにスタジオで二時間程度リハをやっているので安心感があります。しかし今回は何と開演前に演目がすべて決まる!という素晴らしい展開に落ち着きましたので、あとは楽屋で呑みながら時間をつぶすだけです。いざ開演、となると木村さんのソロで数曲、続けて呼び出しがあり出て行きますと、
暑さも何のその、の超満員でありました。今回は松本さんもおられるので木村さんとのデュオ曲はそれほど多くなく、これまで演ったことがある曲ばかりだったのですが・・・、
笑顔を浮かべてはいるものの、あれ、いまどこ演ってんだろう? と焦る場面などもありました。そして、いやあ、俺得意じゃないんですよー、勘弁してくださいよー、と前からお伝えはしているのですが、弾き語りを何曲か演らなければならない、という状況に追い込まれまして、
夏らしくFour Vagabondsの”G.I.Wish”という反戦歌を唄ったりしましたが、恥ずかしいこともあり、いささかテンポが速すぎたかも知れません。で、続いて吾妻の紹介で松本さんの登場。
松本さんのギターは後期のエルモア・ジェイムズが使っていたハーモニー、というメーカーのエレキのコピー品をラメ塗装したものをEbayで見つけて買ったそうで、うらやましい一本です。そう、最初のメールの打合せの時から、
「何演りましょうか?」 「あああ、エルモアとかでもいいですか?」 「ああ、良いですね!演りましょう!僕もエルモアで!」
何と速攻で決まってしまい、松本さんは”Talk To Me Baby”を。そして吾妻は、
“Please Find My Baby”を、とどちらも当時エルモアが持っていたギターにこだわった楽器選定で、もはやステージ上は音楽サークルの部室の様でした。この後、更に一曲ずつ歌うと木村御大も登場。
やあやあ、という感じが近所の人みたいで良いですね。先ずは「胸が痛い」を木村さんと松本さんとで唄い分け。
そして最後は名曲「嫌んなった」を三人で唄い分け。松本さんはハープを担当。
アンコールは多少強引か?という話もありましたが、演っちゃえ演っちゃえ!ということで、木村さんの”GUTS”から松本さんの「ガッツだぜ」へのメドレー、そして時間は大丈夫か、と気にしながら、木村さんの「スモーキン・ブギ」から松本さんの”Shake Your Moneymaker”へとメドレー二連投。
無事リミットの21時ギリギリで終演を迎え、あとは飲むだけ。
この後、ご想像の様に木村さんは何をおっしゃっているのか段々判らなくなっていくのでした。
2024年8月3日(土) 富山オーバード・ホール 中ホール 2024夏の北陸 Jump & Jive Tour DAY1 吾妻光良&The Swinging Boppers Opening Act:ねずみ兄弟
何とバッパーズとしては2003年の「円形劇場ヘリオス」での公演以来21年ぶり、という富山です。当時の出来事としては、コーゾーが会場に行くバスの中で「あ、人だ」「あ、牛だ」「あ、居酒屋」と見たまんまを喋っているので、そういうことしてるとボケるぞ、と注意したことと、帰りの飛行機がかなり朝早かったので、羽田に着いたのが朝の10時過ぎで、それから夕方の4時まで皆で飲んでいたことが思い出されます。まあ、若かったわけですが、それからどれぐらい成長したのでしょうか? もしくは劣化したのでしょうか。自分達と向き合う良い機会でもあります。
開場17:30 開演18:00 全席指定 6,000円(税込/当日¥500増)
21年ぶりの富山公演、ということでメンバー一同張り切って現地入りすると、到着したオーバード・ホールはまだ完成してから1年という真新しいホールで楽屋も大変快適です。
このあと、リハーサルをやって共演させていただくねずみ兄弟さんのリハーサルを見て、ホテルにいったんチェックインして、と過ごすうちにねずみ兄弟さん達のステージが始まります。そもそも何故ねずみ兄弟、という名前なのだろう、といぶかっていたのですが、リハで聞いたテーマ曲がルイ・ジョーダンの「チューチュー・チ・ブギ」だったということ、また全員ねずみ年だということ、などでこの名前になったそうで、まあ何だかなあ、と思っていたわけですが、こうした本番直前の写真を見ると
全員ねずみ色のユニフォームに身を包んでいて、ただならぬ気迫を感じます。このいでたちでステージに出ると、
うーん、作務衣っぽい、というのもありますが、温泉の夕飯前のオヤジ達、に見えなくもありません。バンドの制服というのは難しいものです。演奏の方はチューチュー・チ・ブギに始まり、ジャズっぽいものからビートルズ、果てはドラえもんの曲、最後は大好きなルイ・プリマの「ジャスト・ア・ジゴロ」まで、とバラエティに富んで楽しめるものでした。特にコーラス・ワークは素晴らしい!富山のキッズ(?)達も大喜びでした。ありがとうございました。
そしてステージの転換が終わると、ホール公演ならではの、空になって出演者を待ち受ける舞台が神聖な印象を与えます。
いつもより気が引き締まる様な気もしますが、それは後になってこういう写真を見ているからで、現場にいる我々は楽屋で一切こうした絵柄を見ていないだけでなく、おい、トイレはもう行ったのか、行っておかないと後悔するぞ、などといつも通りワラワラしておりますので、結局始まってしまえば、この静謐な雰囲気などどこへやら、いつもとそう変わりはありません。
この日は久々の富山公演ということで、新旧取り交ぜた演目で臨みましたが、先ず新しい方で言うとインク・スポッツ風に名取さんの語りをフィーチャーしたバラードの第三作、「昼寝のラプソディー」。
その名取さんの語りを喜んで聞いている横の西島さん、という図がご近所の川柳クラブでくつろぐお爺ちゃん達、の様でなかなか微笑ましくもあります。一方古いところでは、本来毎夏にご披露する予定で作った「Big 盆ブギ」でしたが、何故かメンバーに大変不評で毎夏提案する度にセットリストから外される、という憂き目を見ているため、ここは抜本的改善が必要だろう、と判断して何と譜面を全面的に書き換えて臨んだところ、「余り変わらない」「前の譜面の方が良かった」などとまたまた酷評が渦巻いていましたが、何とか敢行してサビの「左手と右手のシワを合わせて幸せ〜」という歌詞を熱唱する吾妻でありました。
これから果たしてこの曲はどうなっていくのでしょうか? で、我々はこの前月の名古屋に行っていますし、さほど遠くはない富山遠征がそんなに体力的にダメージを与えることはなかろう、と思ってはいるのですが、やはり連日の猛暑のせいでしょうか、演奏中に意識がもうろうとしてくる楽団員も若干いた様です。
そしてアンコールはいつもの「ゴミの日来るまで」でオーバード・ホールの中ホールを徘徊して回りました。
多くの温かいお客さんにご来場いただきまして、本当にありがとうございました。そして終演後のホールのロビーの辺りに目を転じますと・・・、
この様にメンバー一同が横にズラリ、と並んで何かしらを待っているわけですが、こういう配置だとついつい思い浮かべてしまうのは、
こんな「この度はまことに申し訳ありませんでした」という謝罪会見であります。いったい何をしくじったんだ、と気になる方もおられるでしょうが、いや実は
こういったメンバー全員によるサイン大会だったのです。CDをはじめ、諸々お買い上げいただいた皆様、大変ありがとうございました。そしてこのサイン会終わりでウチアゲ会場のDOBU6さんへ。
ねずみ兄弟さんとともに、富山の山海の幸と美味しいお酒ですっかり良い気分になってきますと、傍らに電気ピアノがあるものですから、こんな悪い病気がすぐに出てしまいました。
ということで、翌日はメンバーを4人に縮小して金沢へと向かいます。
2024年8月4日(日) 金沢 もっきりや 2024夏の北陸 Jump & Jive Tour DAY2 吾妻光良&The Swinging Jivers 吾妻 光良Gt,Vo/渡辺 康蔵Vo,Sax/早崎 詩生P/牧 裕B
二子玉川のジェミニ・シアターの時にテキトーにつけた名前が何故か定着してしまいましたが、吾妻、コーゾー、早崎、牧、という残党で、残党は言葉が悪いな、居残りで、いや、それも良くない、精鋭メンバーで、いや、どうにも収拾がつかなくなってきましたが、まあこれまで二回、ほぼこのメンバーでお世話になっているもっきりやさんに、折角ここまで来たのだから寄っていきますよ、と半ば強引に押しかける様にして成立したライヴです。(初回に演奏した時には、ねずみ兄弟のベース、岡本さんにも共演でお世話になりました。)昼間公演ですので、真夏の陽射しを避けて涼みに来られるのも良いのではないでしょうか。
開場14:30 開演15:00 全席自由 4,500円(税込)+1ドリンク当日¥500増
DOBU6さんで、ピアノとサックスで暴れた翌日にしては意外とすっきりと起床できて、個人旅行も兼ねてツアーに参加している早崎さんを除いた3名で、主催のKさんの車に乗ってカリプソなぞを聞きながら金沢にやってきました。
もっきり屋さんに到着すると、前日のBoppers公演と同じデザイナー、なっちゃんが作ってくれたポスターがアナログLPの様な良い雰囲気で店の前に飾られていました。
何しろ外が暑いので、お店の中に退避して、そうなるとやることはリハーサルぐらいしか無いので、我々には珍しく結構まじめに練習をしました。
15時という早い時間からのライヴ、しかも猛暑なので果たしてお客さんが来てくれるのか、といった不安もありましたが、蓋を開けてみると・・・
満員御礼、ありがとうございました。我々も多くのお客様にいらして頂くのは願ったり叶ったり、ですので、見ようによっては、前日を上回る上機嫌ぶりで演奏していた様です。
しかし楽しい時間にも限りはあるもの。時間管理もバンマスの重要な役割です。例えば毎月お世話になっている次郎吉さんですと、ステージからガッツリと見えるところに大きな時計があるのですが、このもっきり屋さんも前日のオーバード・ホールもそういうものはありませんので、手持ちの100円ショップの腕時計だけが頼りです。
「あのさ、腕時計って手首を上にして見るのと逆にして見るのとどっちが感じ悪い?」 「どっちも感じ悪いよ。」 「いや、強いて言えばどっちかな、ということだよ。」 「じゃあ、普通の向きかな。」
メンバーからの助言はあったものの、やはり強力に感じ悪い様です。ということで、二日間の北陸ツアーも無事終わり、主催のKさん、地元在住の元バンバンバザールの安達さん、遠方から駆けつけてくれたBさん、早崎さんの友人Kさん、そしてもっきり屋さんマスターのHさんなども交えてスペイン料理屋さんで楽しく打ちあがりました。
翌日の朝10時のホテルのロビーの画ですが…、さてこの三人の共通点は何でしょう?
はい、そこの貴女、大正解です、三人とも大学に五年間通いました。この五年生三人組で仲良く東京まで帰りましたとさ。
追伸:牧さんは金沢の駅弁にご満悦でした。
2024年7月31日(水) 新宿Red Cloth 21周年「大人のカンケイ」 吾妻光良 with 牧 裕 /澤部渡(スカート)
最近、近所に系列店のTop Beat Clubさんが出来て以来、ハッチさん達とももっぱらそちらでライヴをやってばかりで、すっかりご無沙汰なRed Clothさんからお声がかかり、21周年記念に澤部さん、という方と対バンでお届けする、ということになりました。いや、そういえば「対バン」と申しましたが、バンドで出るのかなあ、それとも一人の名前だから、苦手な弾き語りで出るのでしょうか。と心配していたら、待てばカイロの火種あり、好きな編成で構いません、とRed Clothさんから連絡がありましたが、いきなりフルバンドで、というわけにも行きませんので牧さんとのDuoで伺いたいと思います。
開場18:30 開演19:00 前売:3,500円/当日4,000円(ドリンク別)
といったわけで、先ずは我々のデュオからリハーサル、といってもまあ良く演ってる曲ばかりですので、あっという間に終わりが見えてきた頃、澤部さんがお見えになられ、いや、どうもどうも、初めまして、と挨拶をしているうちにどうやら、この組み合わせはレッドクロスのSさん考案によるものだ、ということが判ってきて、いや、お声がけ頂いてありがたい限りです。とのんびりしていると、そのSさんから、共演曲はどうなりましたでしょうか?という話が来て、え?え?そんな話ありましたっけ?と焦ると、ああ!そういえば澤部さんがBoppersの「あの娘のうちは千葉より向こう」を一緒に出来ないだろうか、と仰っている、という話がありましたが、すみません、すっかり失念しておりました!ということになり、急遽その場で簡単なリハをやって、うーん、まあ、何とかなろうか、という形でリハを終え、吾妻と牧さんは近隣の「世界の山ちゃん」に出かけてちとたしなんできたわけですが、行きと帰りがものすごい豪雨で、楽屋に戻ってきた時はこの様に完全放心状態でした。
あ、もう澤部さんの歌が始まってるな、と楽屋から見てみますと、
何かこの雑然とした感じが50年近く前の学園祭の様子を思い起こさせます。澤部さんは生ギター一本の弾き語りスタイルですが、そのコード・ストロークは結構鮮烈で、三連符のたたみこみ方とかは、ピート・タウンゼントを思い起こさせるものがありました。
澤部さんのコーナーが終わると続いては我々ですが、こうした若々しさとも鮮烈さとも無縁なものですから、どうしてもちょっと説教臭いアプローチになってしまったかも知れません。
しかし、たった二人とはいえ合奏は楽しいものでして、知らないうちにこんな笑顔で演奏したりもしていた様です。
そしてアンコールはさっき急場で練習した「あの娘のうちは千葉より向こう」。
確か、自分で書いた曲の筈なのに歌詞を覚えておらず、レッドクロスのSさんにネットで歌詞を聞き取っていただいた、というのが何とも情けない次第です。
しかしまあ、意外に盛り上がったりもしまして、そのままお店での打ち上げでは楽しく歓談させて頂き、澤部さんと牧さんの間に意外に音楽嗜好的な共通点もあることが判りました。
次回の共演、という話は意外と早くやってきそうな予感もします。
2024年7月27日(土) 名古屋 池下 Bar ストレガ ピアノ同窓会 ~早崎 詩生と石田 力の場合~
これで三回目を迎えるという「ピアノ同窓会」ですが、早崎さんと石田さんは高校の同窓生でありまして、以前真夏の今池交差点の喫茶店で吾妻、早崎、石田さんの三人で談笑したこともあります。おそらくは会場は同窓生の方々も多数ご来場されるのではないか、と思いますが、いったいどんな高校生活を送っていたのか、その辺りもうかがい知ることが出来る様な濃密な夜となるのではないか、という気もいたします。中部地区の方は、怖いもの見たさで出かけられてみては如何でしょう?
開場18:00 開演19:00 2,000円(チャージ込み) +飲食代
2024年7月20日(土) 名古屋クラブクアトロ 吾妻光良&The Swinging Boppers Guest:バンバンバザール
名古屋クアトロも早いもので35周年! そのお祝いにかけつけよう、ということで、しかも九州からはバンバンの皆さんもおいでになる、というそんなゴージャスな夕べであります。思い起こせばBoppersの面々がバンバンと会ったのは、確かこの地、名古屋でのことでありました。確か、彼らは伊賀かどこかの養豚場だったっけな?何かそんなところの近くのライヴハウスで演ってきた後に我々と合流して飲んでいた様な気がします。一緒に何故か漫画喫茶かどこかに行った様な気もしますが、記憶の彼方です。コーゾー辺りは、この時に彼らに会った印象が余りに強いので、つい最近まで名古屋のバンドだと思い込んでいた、という話もあります。
開場17:00 開演18:00 オールスタンディング: 4,500円(+1ドリンク¥600)
Boppers地方公演の際は、揃って電車に乗る、というのは実はそれほど多くは無く、前の旅先から、とか実家に寄ってから、と数人欠けるのが常ですが、この日は珍しく12人中11人が同じ電車に。
岡地がいないじゃないか、と思われるかも知れませんが、靴のヒモか何かを結んでいて座席の下に沈み込んでいるだけです。名古屋についてからは15時ぐらいにお弁当が出る、というので食べずに向かう人もいれば、サンドイッチで済ます人もいますが、新幹線移動の時はこの有名なK軒のS売弁当が楽しみで、という熱烈なファンもいます。
しかし!何とこの日の西島さんの弁当には辛子が入ってなかったのです!こういう時代ですから、スマホからすぐにK軒HPのお問い合わせフォームにアクセスできますので、辛子が入ってなかった旨を早速報告しました。 「怖ぇぇ、カスハラじゃん。」 いやいや、そうではないのですね。西島さんはああ見えても理系の方なので、これがもし工場の生産ラインのロット不良だとすると、自分の他にも何人も辛子の無い人が出るのは宜しくない、ということで報告したそうです。で、そんなこんなで名古屋に着いて楽屋に入ると、何とK軒の担当の方から西島さんに、直接電話でお詫びしたい、というメールが入っており、この度はどうもすみません、いやいや、ロット不良じゃなきゃ良かったです、あ、いや、本当にS売弁当のファンですので、頑張ってくださいね、という心温まる、というか生暖かい話で終わって何よりでした。 そんなこんなでBoppersのリハが始まりましたが、
こういう時は良いのですが、いざこうなりますと、
「うーん、これだと暗くて譜面が見えないな」 という事態が起きてしまいました。平均年齢65をとうに越えてる集団ですので、そうそう暗がりでガッツリ譜面が見えるわけではありません。照明の方を呼んで何か解決策が無いか、と討議しますが、
まあ、根本的な解決策は無く、双方なるべく頑張る、という良い意味で日本的な結論となりました。そしてこの日のゲストでもあるバンバンとのリハーサル。
渋谷の35周年の時に冨田さんが書いたアレンジによる「恋はねずみ色」が、なかなか演り甲斐がありました。 すべてのリハが終わりますと、楽屋で待機ですが、この35周年記念の旗(?)に、両楽団の代表者に何か書いてほしい、ということで先ず吾妻が一筆。
気張って脚立に登って書こうとしましたが、寄る年波のせいでバランスを取るのに必死で、何とも内容の伴わないメッセージとなってしまいました。無理は禁物です。 まあこの後、本番までの時間はかなり余裕がありますのでこうしてあちこちで談笑しているわけですが、
「あれ、そうか。バンバンに一曲ぐらい混じってくれ、と言われたけど、このBoppersの衣装のままだと変だな。近くに安い服屋とかあるかな?」 バンバンの衣装に安い服、というのもちょっと失礼な感じもしますが、運悪く近隣にはそういう店はありません。 「吾妻さん、私の上着、貸しますよ。」 と早崎さんのありがたい申し出はあったのですが、
さすがにこの格好でステージに立つほど図太い神経はしておりません。苦慮した結果、翌日東京に帰る時に来ていこうと思っている平服を投入してはどうか、ということを思いつき着てみました。
唯一心配なのは翌日着ようとしたに汗だくだった、という様なことにならないか、というのはありましたが、バンバンの音量でせいぜい1~2曲、という状況なら大丈夫だろう、とこの服で本番に。
なかなかいい感じだっただけでなく、全然汗で濡れることも無く、翌日は快適に過ごせました。で、バンバンの舞台が終わると我々の出番ですが、この日はいつものインスト、”Things Ain’t What They Used To Be”に続いて、吾妻とコーゾーのコンビ物の新曲「打ち上げで待ってるぜ」を初披露いたしましたが、
唄い慣れていない曲ですので、吾妻の目線がガチ歌詞カードに向いているのが何とも情けないところです。こうした慣れてない曲の後には慣れた曲でバランスを取るのがバンドの鉄則ですので、続いてはゴリー・カーターの”Come On Let’s Boogie”。サックス陣のバトルを盛り上げる冨田さんも慣れたものです。
リハの時に照明さんと色々話し合った結果が功を奏したのか、曲によってはこれでもか!というぐらい明るい場面も多々ありました。
ちなみに写真の左上にブラックホール風のものが浮いている様に見えますが、これは灯りの当たっていないミラーボールですので怖れることはありません。我々の最後の曲は、渋谷クアトロに続いて二回目の演奏となるハードなスロー物の新曲、「誰もいないのか」でしたが、
70年代の中頃のブルース・ブームのさ中に青春を過ごしてきた吾妻と岡地が妙に前のめりになっているところが何とも象徴的ではあります。そしてちょっとしたセット・チェンジ時間を頂いた後には、
Boppersとバンバンの全員、総勢16名がズラリと並びました。16人もいてそれぞれやることはあるのか、といぶかる方もいらっしゃるかも知れませんが、いやあ、ご明察。
この様にスマホでの写真撮影にいそしむベースを持たないベーシスト、などもいた様です。しかしまあ、こういう労働量の偏りは決して良い結果を生まないものですから、そこはきちんとワーク・シェアリングなどで均等な労務負担が実現されていたのは何よりでした。
予定していたアンコール3曲もすべて無事に終わり、お疲れ様でしたー、ナマステー、と舞台から去る我々でしたが、
渋谷に続いてここ名古屋でもありがたいことに、アンコールの拍手が鳴りやまず、結局福島さんと吾妻の二人でミルス・ブラザーズの “Till Then”を英語と日本語でお届しました。
楽屋にも多くの方々にご挨拶に来て頂きましたが、日頃からお世話になっているアラン・プーサンの皆さんや、四日市のとある業界の会長さん兼ブルース・プレイヤーのトビーさんですとか、
これまた、とある業界を代表する様な方であり、大変な繁忙期にも関わらずこんなところで遊んでいるのがバレたら大変なことになるのではないか、という忖度感情からちょっとモザイクの大きさを粗く加工してみたSさんですとか、
本当に多くの皆様のご愛顧に感謝いたします。打ち上げはクアトロさんに選んで頂いた居酒屋で、おい!この猛暑日にホルモン鍋かい!という灼熱の呑み会ではありましたが、BANBANもBoppersも楽しく過ごして帰りました。
これからも40年、45年、50年、と元気に続いていって頂きたい名古屋クアトロでありました。
2024年7月13日(土) 名古屋 今池 Tokuzo 吾妻 光良 Jump Meeting
吾妻光良(vo.g),牧裕(b),岡地曙裕(ds),早崎詩生(p) 登敬三(ts),小埜涼子(as) ,石渡岬(tp)
ありがたいことに今年も演らせていただくことになりました! トリオ+1とトクゾー・ホーンズの御三方による名古屋・京都ツアー、先ず初日は名古屋のTOKUZOであります。 昨年は譜面がちゃんと揃うのか、などの不安もありましたが、順調に揃いましたので、まあ今年も大丈夫だろう、と思っておりますが、油断は禁物、緊張感を持って臨みましょう。そしてBoppersの名古屋クアトロ公演の一週間前ではありますが、演目一切ダブり無し!ですので、両日観覧されてもまったくオッケー、と申しておきましょう。
開場18:00 開演19:00 前売:4,000円/当日4,500円
名古屋はさぞや暑かろう、と思っていたのですが、偶然の梅雨空に助けられ、生命レベルが低下することも無く、無事にTokuzoさんに到着、そういえば予防手術の退院後初復帰の牧さんも皆と一緒に無事会場入りしました。楽器などを準備していると、どうもどうも、とトクゾー・ホーンズのお三方もやって参ります。そういえば、この小埜ちゃん、岬さん、登さん、というメンバーになったのはいつからだろうねえ、などと話していても、ちと記憶と記録がおぼろげなのですが、大体のところとしては2009年辺りではないか、ということで、そうなると今年で15年目、ということになりますな。それだけ続けていると演目も増えるものでして、東京で数えたところ我々の演目だけで15曲、京都のゲスト、タンメンのものが更に4曲、いやあ、ずいぶん充実してきました。とりあえず。その演目をダダダ、とリハーサルでさらえて、近くの良く行く居酒屋さんでたしなみタイム。今回の新発見は、魚肉ソーセージと枝豆を鉄板で焼くのは意外に美味しい、ということでした。そして始まった本番、先ずは我々4人だけです。
なぜ3曲だけ我々で演るのか、というと当ページの「過去の公演」で昨年は先ず3曲我々で演った、と書いてあったからでして、日本の風土の一つである前例踏襲、というのが骨の髄までしみ込んでいるわけです。そして4曲目からは一挙にトクゾー・ホーンズの方々も加わります。
「どうでもいいけど、冴えない絵柄が続くな。」
そこなんですよ。東海地区は写真を撮ってくれる様な知り合いもいまいち乏しいので、その昔自動撮影システムを導入したのですが、当時は相当ボロい機械だったのを、今年の2~3月の米国西海岸旅行に合わせて吾妻が新しく購入したアクションカメラと入れ替えまして、これならそこそこのモノが撮れるだろう、と店の隅に置いて30秒ごとに一枚撮る、という設定にしたのですが・・・、まあ、機材の問題でも無い様です。結局、良く見に来て頂いているMさんから頂いた写真の方が、遥かに様子が良く判ります。
当初は東京も暑い日々が続きますし、19曲もあるなら新しいネタも特に無くていいか、と思っていたのですが、事前にタンメンに演目の相談をしたところ、新ネタを一曲演りたい、ということで、そうか、負けちゃいられないな!と一念発起して新ネタを一曲書きました。タンパ・レッドという方の「ハーレム・スイング」という曲で、4人だけで演っているとどこか捉えどころが無く、うーん、タンパ・レッドって曲に力が無いんだよねえ、などと揶揄したりしてたわけですが、トクゾー・ホーンズと合奏するとあれま! いきなり素晴らしい曲に生まれ変わるではありませんか!これには我々4人も大層興奮いたしました。
タンパさん、悪口を言ってすみませんでした。とはいえ、東京に戻ったらまた3管がいないので再び捉えどころの無い曲に戻ってしまうのかも知れませんが。さて、この日のもう一つのハイライトはアンコールの”Swingin’ On The Moon”。事前に念入りに、皆さん、間奏の時には客席に出てきて思う存分吹いてくださって良いのですよ、という指示を出してしっかりと動きもまじえたリハをやりましたので、その成果が見事に表れて、
さあ、アンコールが始まりまして、え? 写真? いや、Mさんの撮ってくれたのはもう無いので再び自動撮影システムに頼るしか無いのですが、一部とは逆サイドに置いてますから、絵柄も変わって新鮮ですよね。しばらくすると
ほらほら、早崎さんが客席に乱入していきますよ。そして
ホーンズの皆さんも全員客席に下りて、残っているのは牧さんと岡地さんだけに、そしてしばらくすると
ホーンズ3名も戻ってきて、最後は
さあ、全員で終わりましょうか、というシーンです。え?全然臨場感が伝わらない?30秒に1枚、というと、こんなもんなんですねえ。勉強になりました。そして終了後は、早崎さんの高校の同級生の方々も混じっての打ち上げ。でも翌日がありますしね、そう深酒はせずに戻りましたとさ。
2024年7月14日(日) 京都 磔磔 吾妻 光良 Jump Meeting
ゲスト:福嶋”タンメン”岩雄
前日の7名に加えて京都ではこの方をゲストに招く、というのもすっかり定番となって参りました。これまで演ってきた曲ももちろんですが、今回はそれに加え、自己のバンド”Rockin’ The Blues”で最近唄っている、新たな日本語訳ブルースなども演らせていただこうかな、と思う今日この頃です。しかしまあ何だかんだでこの頃は絶対猛暑の筈で、熱中症を避けるには外に飲みに行くなら慣れ親しんだ昨年のお店が良いかな、と思う今日この頃でもあります。
開場17:00 開演18:00 前売:4,000円/当日4,500円
譜面の不備も無く、順調にスタートした2024年のトクゾー・ホーンズとのツアー。磔磔に入って本日の演目などをホーンズの方々に伝えていると、
吾妻「じゃあ、そういうわけで二部は3曲演ったらそこからタンメンの3曲です。」 小埜「タ、タンメンさんの3曲?ですか?一曲しか無いんですが。」 吾妻「そんなわきゃ無いだろ、これまで4曲演ってんだから。」 小埜「あ、でも吾妻さん、昨日得三の後に確認したら、今日の譜面は昨日のぶんを持って来れば良いですか?って聞いたら、ああ、それで良いよ、って・・・。」
あちゃー、いや、それはね、君ね、ゲストの分は別でね、などと言ってももはや後の祭りです。昔だったらもう大変な状況ですが、この時代はクラウドがありますので、無事に3曲中2曲はクラウドから印刷して、一曲のみ手書き対応でことなきを得て、リハーサルを開始しました。
そう、写真は謙ちゃんにお願いしました。ありがたいことです。しばらくするとタンメンもリハに加わります。
しかし、いくら1管だけとはいえ、急場でこしらえた譜面は何かと不具合も多く、その検証に結構な時間が費やされました。
あらあ、いったいどこ演ってんのかしらねぇ、的な近所のオバさん風の小埜ちゃんの表情がいい感じです。リハ終了後は、決していつもの灼熱の京都では無い、というものの、そうそう外出する気にもなれず、近隣のコンビニで飲み物と食料を調達してご歓談。タンメンのバンド、Rockin’ The Bluesのバンマス、井尻ィ君も参加しています。
そして本番、この日はタンメンの演目も4曲あるので、4人だけのコーナーを設けている場合ではないので、ど頭からホーンズの皆さんも入っての編成でお届けしました。
前日も演ったものの振り付けがイマイチだったよなあ、と反省したダンスの曲「エレファント・ロック」をこの日はリハ時間をふんだんに利用して振り付けの練習をしましたが、その成果がこちら。
スピード感があることだけは、判って頂きたいものです。早崎さんはこの日も数曲ピアニカを披露しましたが、ソロの途中で、おお、凄いベンドが出来る様になったもんだな!と感心していますと、
そうそう、以前も同じことがありました。このベンドはピアニカのリードが壊れる前の断末魔の悲鳴だったのです。 さて、二部の途中にはタンメンの登場。
定番のNobody Knowsから、Rockin’ The Bluesでも唄っている”Real Gone Lover”、転じて「イラチな野郎」も披露して円熟したシャウターぶりを魅せてくれました。そしてアンコールは、そんなタンメンと吾妻とでジャンプ大会。こんな雰囲気でした。
去年も似た様な画像を貼った覚えがありますが、いやあ、前例踏襲は楽で良いですね。そしてアンコールの二曲目はタンメン抜きで前日も演った”Swingin’ On The Moon”
ということで、いやあ、楽しかった! 何とか来年には東京地区の方にもこの編成をご覧いただきたく努力していこうか、と思いつつある昨今であります。
2024年7月6日(土) 新宿 PIT INN 昼の部
吾妻光良・藤井康一ブルースセッション
吾妻光良(Vo.G) 藤井康一(Vo.Ts) 守谷美由貴(As) 板橋文夫(P) グレック・リー (B) 塚田陽太 (Ds)
四季折々にやってくる藤井君との昼の部のブルース・セッション、板橋さんと守谷さんとはもう何回もご一緒させて頂いておりますが、グレッグさんとはチョー久しぶりでありまして、どれぐらい久しぶりか、と申しますと、確か新宿ピットインがまだ紀伊国屋書店の裏の方にあった頃でありますから、どれぐらい前なんだろう・・・、ちょっと待ってくださいね、ググってきますから。 おお!少なくとも1992年よりも前!ということは、32年ぶり以上、ということになります。そりゃあ齢取るわけですね。更にドラムの塚田さんという方とは、今回初めて共演するわけでして、ちょっと調べてみたところ、2000年生まれ、ということだそうで、年齢差は44歳、すると藤井君との年齢差は42歳、年寄りじみた発言をしない様に注意したいものです。
開場13:30 / 開演14:00 ¥3,000+税(1DRINK付)
なんだかんだと半期に一度、という感じで催している藤井君とのピットイン・ブルース・セッションですが、都知事選の直前日だというのに、多くのお客様にお越しいただきまして、頭を垂れる思いであります。
写真だけ見ると熱気あふれる深夜の新宿のジャズ・クラブ、という感じですが、実際は雲行きアヤしい曇天下の湿気あふれる新宿のジャズ・クラブ、でありました。演奏している面々はといえば、
まあ、こんな感じでいつもと変わらない様な面々が・・・、いやっ!ちょっと待った!
そうですそうです、板橋さん越しに見える座ってベースを弾いている方が、吾妻は32年ぶり、どころか35年ぶりかも知れないというグレッグ・リーさん。何しろ藤井さんに至ってはこの日初めてお会いする、というリーさんでございまして、更にその右におられるのがドラムの塚田さん、何と、吾妻も藤井君もほぼ20代の知人・友人が絶滅している中で、バリバリの20代。と大変珍しい顔合わせとなりました。
この日は板橋さんも梅雨の湿気のせいか、珍しく正統派(?)のジャズ・シャツといういでたちで来られてましたので、吾妻もその薫陶を浴びよう、と必死で伴奏させていただきました。これでもう少しジャズシャツも似合う様になりますでしょうか。
そんな後ろで黙々とベースを弾いておられるのがリーさん。塚田さんもおられますので、どうしても会話は年齢に関することが多くなりまして・・・、
「リーさんは生まれは何年なんですか?」 「うーん、50ナナネンね。」 「57年か、57年ちゅうと、あ、藤井君と」 「そうだ、同学年だね!」 「アメリカでも学年、って良く言うんですか?」 「いわないいわない、ゼッタイいわない。」
折角の良い機会ですので、この歌のこの歌詞は本当はどんな意味なんでしょうね?みたいな質問をリーさんに投げかけてみたのですが、リーさんも日本がずいぶん長いので、「うーん、忘れた」といった場面も何回か見られました。
そして最後はいつもの様に大団円で、さて夕方からの打ち上げに行きましょうか、と外に出ようとしたらまさかの大豪雨!多くのお客さん達もピットインに足止めを食うなか、もうこれ以上待てない!とばかりに店を飛び出して行った板橋先生。では我々もお供します!となだれこんだのはピットイン向かいの餃子屋さん。本来ツアーのために欠席する筈だった本田珠也さんがツアーがなくなったのでウチアゲにだけ参加、スタッフのTさん達もかけつけて、雨が止むまでかなり長いこと飲んでから帰路につきましたとさ。
2024年7月4日(木) 高円寺JIROKICHI 吉森 信 & 吾妻 光良
前回の成功(当社比による、もしくはあくまで個人の感想です)に気を良くして再び吉森さんとのDuoを敢行することになりました! そうか、どういう曲を演ろうかな、普段トリオとか、ましてやBoppersでは出来ない曲もあるよな・・・、例えばリロイ・カーの旧いブルースもこの季節にピッタリだし、あ!そういえばランディ・ニューマンのあの曲なんて良いじゃないか! 世の中には星の数ほど雨の歌はあるけど、あれはなかなか良く出来た曲でねぇ、あれ?もう6月じゃないのか。うーん・・・、この時にもまだ梅雨は続いているのか、それは誰にも判らないのでございます。
開場18:30 開演19:30 前売:3,000円/当日3,500円(+ドリンク)
これで3回目、いや、4回目になるのかな?吉森さんとのDuoもだいぶ曲が増えてきまして、ちょっと違った感じで演ってみるのも良いかな、という気もしないではないのですが、やはり生ピアノとのデュオ、というのは生ギターが相性としては宜しい様で、この日も通称「800円」と呼ばれているフォーク・ギターをちょっとだけ電化する、というしつらえで臨みました。
回を重ねるごとに、大体の構成も固まってきまして、吾妻の持ち歌のヴォーカル曲と吉森さんの持ち曲のインスト曲を交互に演奏していく、というのが基本線となります。まあ、ヴォーカル曲は歌詞の概要を説明すればそれで内容の説明としてはこと足りるわけですが、インストの説明というのはそれはそれでなかなか難しいわけです。
「この『ツキを待つ魚』というのは、どういう話で?」 「いや、水槽にですね、コケが生えるわけですよ。」 「苔、ですか?」 「いや、確実に苔ではなくて藻かも知れない。」 「ほうほう、それが月の下で映えるという様な?」 「いやいや、そうではなくてですね。」
という様な展開になるとどうにも話も長くなっていくわけですが、実は吉森さんも吾妻も結構本が好きでして、吉森さんは吾妻がSF好き、というのを知って、前回のライヴの時にある本を貸してくれたのです。
「吾妻さん、これ読んでみたらどうでしょう?」 「ほうほう・・・、これは、か、川端康成?」 「結構ね、不思議なんですよ、SF的というか。」
で、この日に借りた川端康成をお返ししたわけですが、読んでみてどうでしたか?という話になり、うーん・・・、ちょっとオチがはっきりしないところが自分には向いてなかったですなぁ、という様な読書談義も交えて進行していきました。
曲目も緩急、織り交ぜて進行していきますが、弾き慣れない生ギターですので、ピックアップのケーブルを手で引っ掛けてしまったりして、修復に追われる場面も何回かありました。
楽しく終えたライヴでしたが、実はこの日は近所のスタジオで梅津さんやかわいしのぶさん達がリハをやっていて、途中のたしなみタイムもご一緒しましたが、第二部には呑み会から次郎吉になだれこんで来られましたので、次郎吉での二次会に我々も参加させていただきました。しかし、梅津さんも元気ですねえ。
2024年7月2日(火) 下北沢 本屋B&B
『ギター・マガジン2024年7月号 (特集“にっぽんブルース史”)』発売記念
吾妻光良×濱田廣也 「ぶるーすの魂はいずこへ “SP・EP盤を聴く”篇」
Boppersのスロー・ナンバー「学校出たのかな」のモデルになったとも言われる(?)リットー・ミュージックのSさんがつい先日、ギター・マガジンの編集長に就任し、その最初の特集として組まれたのが、「にっぽんブルース史」。関西・関東の多くのブルースマン達がインタビューで登場しておりますが、「ニッポン人のブルース受容史」を出した日暮さんも亡くなられた今日この頃、改めて皆さんにブルースを聞いて頂きたい、ということで、ブルース&ソウル・レコーズ編集長の濱田さんと一緒にSP/EPを聞きながら色々語らうことになりました。まだ行ったことは無いですが、お酒も呑める本屋さんということで、高感度なお店の期待大です。
イベント時間:19:30~21:30 参加費:2,750円 (1ドリンク付) ギターマガジンも購入可能!(1,650円)
この日はギター・マガジンのイベントなのにギターは無い、という大変珍しい企画でして、まあ言ってみれば、「論語読みの論語知らず」、はたまた「医者の不養生」といおうか、いや、どちらも表現が悪いな、ともかく普段ギターのことばかり考えている人も、今日はブルースを聞いてみましょうや、とそういう催しなのでありました。まあこういう時代ですから、スマホでサブスクでイヤフォンで聞く、というのも出来るわけですが、あえてこういう最先端の本屋さんに集まって聞くのですから大きな音でスピーカーで聞きましょうや、ということになったわけです。 で、今回大変写真が乏しいのではすが、BSRの濱田さんが自宅から1940年代のスピーカー・ボックスと1950年代ぐらい、と思しきスピーカー・ユニットとそれを鳴らすアンプ類を持ってきて、SP盤と45回転シングル、などでブルース、それもギターが印象的な曲を次々と聞いていきました。
特集「ニッポンのブルース」に即して、1970年頃の日本でもヒットしてラジオで普通にかかっていたB.B.キングの「スリル・イズ・ゴーン」に始まって、アルバート、フレディの3大キング、ブームに火が点くきっかけとなった第一回ブルース・フェスで多くの日本人が初めて耳にしたビル・ドゲッドの「ホンキー・トンク」、一般的に良く知られる姿よりもロック風味の増した(?)ルンブギ・レーベルでの「T・ボーン・ブギ」が冴えわたるT・ボーン・ウォーカー、ギター・アンプではなくて当時の拡声用のPAアンプで凄まじいディストーション・サウンドを響かせるギター・スリム、ビートルズの「ヘイ・ジュード」並みに長尺の超大作スロー・ブルース「ギャンブラーズ・ブルース」が大迫力のオーティス・ラッシュ、吾妻が大学時代にひたすら練習していたアルバート・コリンズの「スノー・コーン2」などを聞きまくったわけです。テーブルの上にはギター・マガジン本誌と、拙著「ブルース飲むバカ、歌うバカ」、「ブルース&ソウル・レコード」の第300号などが仲良くディスプレイされていました。
ちなみに上の写真では、そうした三冊の本の左側にアルバート・コリンズが実物大以上の顔写真で写っている”Truckin’ With Albert Collins”というアルバムがディスプレイされておりますが、今見てもおもろいジャケットです。吾妻がこれを購入したのは、大学1年の時、大学生協の売店でのバーゲン・セールでしたっけ。そして最後の方にも、これだけLPレコードで書けましたが、スティーヴィー・レイ・ヴォーンもインタビューで大興奮して語っていた、謎のジミヘンばりのギタリストが凄い、スライ・ウィリアムスの「ブート・ヒル」、などなど、濱田さんとギター・マガジンの錦織さんと喋り倒して聞きまくり、喋りまくった一夜でした。
そして、ギター・マガジンさんのイベントにも関わらず、何故か拙著「ブルース飲むバカ」をお持ちになったお客様にもサインをしてしまう、という吾妻でございました。
終了後は、その「飲むバカ」の編集を担当していただいた、Two Virgins社に勤めていたY川さんとその後輩の現・BSR誌担当のOさんに濱田さんと吾妻で、短期決戦ワイン・バー経由で帰路につきました。
2024年6月29日(土) 渋谷クラブクアトロ
吾妻光良&The Swinging Boppers ゲスト:松竹谷 清
昨年は6月24日にバンバンバザールさんをゲストに招いて敢行した、年に一度のありがたきクアトロ公演でございますが、今年はバンバンの拠点の福岡からどーん!と北に飛んで、あまたのミュージシャンが札幌に行く度に出向いているという伝説のお店、Bar Bahiaを札幌で取り仕切っている松竹谷 清さんがゲストとして登場してくれることになりました。結構キヨシさんとは折りに触れ共演しているつもりでしたが、いつ以来になるんでしょうか? ひょっとしてアラバキのフェス以来でしょうか。「過去の公演」のページに載せる頃までには調べておきたいと思います。
開場17:00 開演18:00 前売:4,500円/当日5,000円(+ドリンク600円)
牧「いや、持病の憩室炎なんだけど、かかりつけ医とか、この前入院した病院のお医者さんとか知り合いのお医者にも相談したら、みんな予防手術をしておいた方が良いだろう、って話になってね。」 吾「そりゃ、何人もの医者が言うんだったらやっといた方が良いだろ。」 牧「で、退院がクアトロの前々日なんだけどどうしよう?」 吾「・・・・・、それってどうしよう、って問題じゃないだろ。」
というわけで、今年のクアトロ公演は牧さん欠席の状態で対応することになりましたが、そうなるとおすがりするのは、ローディー兼カメラマンの龍ちゃんしかおりません。
しかし、その龍ちゃんがベース担当、ということは誰に写真を頼めば良いのでしょうか?どうしようかなあ、と悩んでいるうちに当日になってしまいました。まあ、とは言ってもこんな写真とか、
どうでもいいけど、クアトロさんにご用意いただいた崎陽軒のシウマイ弁当、メンバーには非常に好評でありまして逆に普段のバンドで調達する弁当に対する批判が殺到してしまいました。ですとか、当日のゲストのこの人とか、
楽屋での写真はいつも通りなのですが、さて、いざライヴが始まりますと、
ちょっと待った、これは誰が撮った写真なのだ?と思われるかも知れません。実は龍ちゃん、こういうこともあろうか、ということで、この日は初の「自動撮影システム」を導入していたのです。詳しいことは判りませんが、3秒に一枚撮影されていく様です。ただ、画角が変えられないんですよねー、というのが弱点らしいですが、意外に絶妙な位置に置かれていまして、サックス・セクションのコーラスの様子などもきちんと捉えられています。
一方で画角が変えられない筈なのに、アラ不思議、こんな写真も。
何と画にバリエーションを持たせるために、もう一台別ポジションにカメラを仕込んだ、という訳でして、ベースの代打だけでも大変なのに頭が下がります。ただ、やはり固定カメラの限界もあり、今回はトランペット/トロンボーンの方々の画が一枚もありません。海外出張中の名取さんの代打をお願いしていたトランペットの松木さんにも大変お世話になったことを付け加えておきましょう。そしていよいよ、この日のハイライト!キヨシさんの登場です!
そうそう、申し遅れましたが実はキヨシさんとBoppersが最後に共演したのは、仙台のアラバキ、は大間違いで北海道のライジングサン、でありました。それは2019年ですからもう5年前にもなるんですなあ。記憶はあやふやなものですが、さすがに五年ぶりともなると、あれ?この曲、最後は何回繰り返して終わるんだっけ?と曲の方もおぼろげになっているところもあったりします。そんな中でキヨシさんが、ハイ、これでラストだよー!という様な合図をして無事に終われたところもありました。
やはり生身の人間と人間がリアルタイムでコミュニケーションを取って音楽を作っていく、というバンドって本当に良いものですねー。電脳空間でトモダチ、だのいいね、だの騒いでいる場合ではないのです。 そんなキヨシさんのコーナーは本編で二曲、アンコールで一曲、を当初予定していたのですが、何と本番の数日前に良く我々のライヴを見に来てくれるTLDさんからメールが入り、この日は実はキヨシさんの誕生日だった、ということを知りました。更にTLDさんのメールには、我々の曲「誕生日には俺を呼べ」とかを共演したら面白いのではないでしょうか? と書かれており、これだ!とばかり飛びついてキヨシさんにギター・ソロを弾いていただきました。その後には、キヨシさんのモンキー・ジョーで、吾妻もキヨシさんも舞台前方にしゃしゃり出てロック!な感じで締めくくりました。
TLDさん、写真提供もありがとうございました。いやあ、皆さん、お疲れさまでした、この後9:15から打ち上げだからねえ、早く片付けてねー、などと言ってると驚くべきことにアンコールの拍手がまだ続いている、というので、キヨシさんと吾妻の二人で、ジョー・ターナーの「レイニー・デイ・ブルース」をお届けしました。
キヨシさんはすっかり油断していて、既にお色直しも終わってる風ですが、曲の後半には岡地さん、早崎さんも加わって今年のクアトロも大団円で終わることが出来ました。ありがとうございます。 で、ついで、というわけでは無いのですが、ローディーにカメラマンにベーシストに、と大活躍だった龍ちゃんが、8月のBoppers富山公演のPR動画を撮影してくれましたので、ここに上げておきましょう。
2024年6月22日(土) 高円寺 楽や Special Duo+Guest
吾妻光良(G,Vo)/照本史(Kb,Vo)/田村エナ(Vo)
トリオ+1だの、Duo+Guestだの、名前というのはなかなか難しいものですが、照本さんとのデュオにエナさんにも加わっていただき、なかなか珍しいコーラスの演目なども増えていくといいな、という楽やのセッション3回目となりました。先日、吾妻がレコード屋さんに買い物に行って、君ね、これこれこういうモノは置いてないのかね、と店員さんの女の子を問い詰めると、あれ?吾妻さんじゃないですか?と聞かれてびっくりすると、何とエナさんの娘さんだ、ということが判って、急に態度が変わった、と目撃した人に言われましたが、いやあ、カスハラとかしてなくて良かった良かった。
開場18:00 開演18:30 チャージ1,000円+オーダー&投げ銭
さて、ずいぶん慣れて参りました高円寺「楽や」、方向こそ180度逆ではありますが、トップビート・クラブ同様に家から近いお店ですので、この日も健康のために歩いていくことにしました。そして折角歩いていくのですから、ここはウェイト・トレーニングを兼ねて、普段「重い」ということで敬遠しているギターを投入することにいたしました。デザイナーのHさんから格安で売って頂いたレスポール・レコーディング、というモデルです。
重いので自宅から25分歩いて来られるかどうかが若干不安でしたが、無事に完歩できて、ふむ、俺もまだまだイケるな、と思った今日この頃です。照本さんとのデュオはそれぞれの歌コーナーがありますので、続いては照本さん。
リハの時に話していて初めて知りましたが、30年ぐらい前に照本さん、牧さん、Kyonちゃん、の4人でクール・サウンド、というユニットをやっていたのですが、Kyonちゃんの渡米などで自然消滅してしまい、それ以来照本さんも一切歌は歌わなくなっていたそうですが、ここ「楽や」出演をきっかけにまた歌い始める様になったそうです。人に歴史あり、ですな。そして、ゲスト、というか、もう半レギュラーの田村エナさんの登場です。
なかなか凄い登場の画だな、と思われるかも知れませんが、今回写真を提供して頂いたのはエナさんの友人の肥後さんという方で、実は動画を撮っていただいており、そこから切り出した画を使用しております。決してそんなに広くはない「楽や」の店内ですから、カメラを置けるポジションもピンポイント的に限られており、いざ本番が始まりますとこの様に、
完全に照本さんが見えなくなってしまうのです。この日は三人でガチでコーラスをする、という新ネタも二曲導入しましたので、皆さま方にも是非その勇姿をご覧いただきたいところなのですが、
うーん、残念ながらお目にかけられません。しかし、捨てる紙あれば何とやら、でしていつも見に来て頂いてるマスミンさんから何点か写真を頂いていたので、そちらの写真には写っているかもしれません。
おお、バッチリ写っているではないですか。ありがとうございます。エナさんと吾妻が歪んでしまっていますが何か、勢いの様なものは感じられます。 しかし久々の女声含めての3声コーラスというのは楽しいものでして、次回はこれやろうか、あれやろうか、と意欲も高まるなか、次回公演は9月末の金曜日、とも聞いております。皆様、お誘いあわせの上お越し頂ければ幸甚でございます。 そして終了後は、7月11日に照本さんに千賀太郎君を加えたトリオのセッションに出るギターの井上大地氏とガッタントンリズムの鳥羽氏と三人で、人の悪口談義から始まりやがてギター談義に。
「いいか、レスポールってのは重くてだな。」 「ですよね、ですよね。」 「特にワシのあの白いのは高いから更に重い。」 「ほうほう。」 「何とな、ギター単体で6.5kgだ。」 「それはたまりませんな。」 「それをワシは一時間持ち歩いて来たんだ。」 「素晴らしいことです。」
と威張り散らした後の帰り途。うーん、そういえばスーパーの5kgの米袋、ってもっと重かった様な気がするなあ、肩から下げてると軽く感じるのかな?と思っていたのですが、どうにも腑に落ちないので翌朝体重計で測ってみたところ、何と4.5kg! 昔、色々話しているうちにレスポールの最も重いモデルは6.5kgとかあるらしい、というのがいつの間にか自分のギターの重量とすり替わっていた模様です。これからは積極的に使っていくことにしましょう。 てなことにかまけていたら、本番前のたしなみタイムのお釣り400円をエナさんに渡すのをすっかり忘れてしまいました。9月には間違いんく返却しましょう。
2024年6月16日(日) 荻窪TOP BEAT CLUB 荻窪コネクション
吾妻光良トリオ+1 /HOWLIN’ HACHIMA /Cの誘惑
恒例のトップビートのハッチさんとの共演。あれ、いつの間に荻窪コネクション、なんていう名前がついたのでしょうか。コネはね、大切です。吾妻も先日米国西海岸に旅行に行った時にコネの大切さを痛感しました。裏金とか談合はいけませんが、コネは良いんです。そんなこんなでCの誘惑さんは、確かお正月に六角さんの代打でレッドクロスに出た時にご一緒しました。ね?ここにもコネがあるわけですよ。そのコネを更に強くするために開演前には青梅街道沿いのどこぞの居酒屋でたしなんでる様な気もする今日この頃です。
開場17:30 開演18:00 前売:3,500円/当日4,000円(+1ドリンク 700円)
最近は健康のために吾妻は自宅からトップビートまで歩いて行っているわけですが、到着すると他の三人は既に全員揃っており、リハに臨む気満々です。先ず我々、続いてハウリン・ハチマ、というところでギターの音が出なくなる、というトラブルに見舞われ、ワイヤレスでは無いのか、いや、ギター本体の問題だろう、いや、何とアンプが壊れてしまったではないか、という珍しいこともありましたが、無事に終わり最後にCの誘惑さん。さあて、本番まで青梅街道沿いの居酒屋に行くか、と思うと、まさかの休業日。一瞬居酒屋難民になりそうでしたが、無事中華屋を見つけて本番前の乾杯。
「いや、そういえばこの前の西新井はお疲れ。」 「いやいや、打ち上げもご一緒させて頂きまして。」 「ハチコーもなかなか面白いな。最近はハチコーが多いの?」 「いや、色々ですね。下田さんとの下八もやってますし。」 「ああいう子供が来る催しに下八も面白そうだな。」 「いや、下八はああいうのダメなんです。下田さんの顔が子供向けじゃないんで。」
居ないところで何を言われてるのか判ったもんじゃありません。さて、お店に戻るとCの誘惑さんの本番真っ最中。
お正月にお会いした時は、そそくさと帰ってしまったので良く把握できていませんでしたが、朗読なんかも取り入れて、一種演劇風な趣きもある個性的なバンドでありました。で、二番手が我々。
一体、何でこんなに全員嬉しそうなのかは良く覚えておりません。しかし、牧さんがマイク・スタンドにマスクを干してるのが何ともビンボくさいですね。そんな牧さんが何故か照れているのは、
「いや、牧さんもこう見えてフランスが長いですからね。どれぐらい行かれてたんでしたっけ? 6・・・・日間?」
といういつものネタであります。そしてトップビートといえばやはりロックの小屋ですから、吾妻も
おお、ピート・タウンゼントか、と思われるかも知れませんが、いや、”Elephant Rock”という踊りの曲の中の、象が鼻を振り回す、という振りを踊っているところなのですが、とてもそうは見えないのは何かが根本的に間違っているのかも知れません。ということで、終盤に向けてロック・テイストで突き進みました。
そしてラストはハウリン・ハチマ。
ちょっと音量がかなり大きいのもあって、ずっと見ていると疲れるので楽屋と行ったり来たりしていましたが、これはいったいどういうシーンだったのでしょうか?仲違いでしょうか?糾弾でしょうか?
さて、アンコール・タイムは、これも定番となりつつありますが、3バンドの有志が集まっての合奏となりました。
我々もこういう場では若い世代に負けているわけには参りません。
ハッチのアクションだって、難なくコピーしてみせますが、いかんせん、年齢からくる身体の固さというのはどうしてもついて回ります。
ハッチがそっちならこっちはどっちだ、と負けずにアクションを繰り出します。
赤い人も負けじとピアニカで応戦します。
しかし、こちらも寄る年波には勝てず、はりきり過ぎて最後はコケてしまいました。
終了後は、最近飲み屋さんとして充実してきたという、トップビートの一階で飲み収めて帰途につきました。
2024年6月15日(土) 高円寺JIROKICHI 吾妻 光良トリオ+1 ゲスト:山室俊介(Gt,Vo),NATSUKO(Harp)
6月は珍しくゲストにお二方をお迎えすることとなりました。一人目は吾妻の高校時代の先輩でもある、日本のブルース・ブーム真っ只中を泳いできた元・ジュークジョイント・ブルースバンドの山室さん、そしてもうお一人は個性派女性ハーピストのNATSUKOさん、どちらもストレート・ブルースの様で実はそうではない、という独特の世界を味わっていただけることでしょう。
開場18:30 開演19:30 前売:3,700円/当日4,200円(+ドリンク)
日暮さんのお通夜、小出斉を送る会、となかなか寂しいイベントが続くなか、持って行くギターも色味の無いものを選んだりしていましたが、ようやく日常に戻ったこの日は久々に真っ赤なギルド・スターファイアーのコピーモデル、高円寺で39,900円にて入手したものを持って行きました。先ずは我々4名でスタート。
何曲か演っているうちに、どうも牧さんのベースの音が小さいのではないか、という疑念が残りの三人から発せられ、舞台上での相談が始まりました。
まあ、時々あるといえばあるトラブルなのですが、リハの段階から何回も、もう少し上げてくれ、えええ、まだ上げるのか?といったやりとりを経ているので、これはひょっとすると「上げた様なふりをしている」というワザを身につけたのではないか、という疑惑も持ち上がりましたが、実際は残りの三人が耳が遠くなってきた、ということだけなのかも知れません。 そして一部の最後にゲスト登場、となるのはいつも通りですが、この日は珍しく山室さんとNatsukoさんの二名が一緒に登場しまして、一挙にステージ上は6名と大人数に。
先輩の山室さんが着席で臨んでおられますので、吾妻も牧も堂々と座ったままで演奏できるのはありがたいことです。 休憩をはさむと今度はお一方ずつの登場で、先ずはNatsukoさんから。
いきなり前のめりでどうしたんだ、という感じですが、それもその筈、一曲目はジェイムズ・コットン/ジャッキー・ブレンストンで有名な「ロケット88」、世界初のロックンロール、とも言われている曲ですから盛り上がらないわけには行きません。Natsukoさんが手をパタパタとさせて、”フワーウ、フワーウ”、というハンドワウワウ効果を出しているのをギターでも再現しよう、と吾妻も挑戦してみましたが、
そううまく行っていないことが写真からも読み取れます。こうしたハードなナンバーに続いて、旧いバラードからスタンダード、ファンク・ブルースまで、幅広い芸風を楽しませて頂きました。そして、入れ替わりで山室さんの登場。
紹介の時に「かつては『ブルース界のプリンス』と呼ばれていた山室俊介さぁん!」と叫ばせて頂きまして、いやいや50年前の話だよ、と笑っておられましたが、いや、今でもなかなか格好良い山室さんであります。
最初に歌われたゲイトマウスの”Sad Hour”は、それこそ50年ぐらい前に山室さんの目黒の実家で一緒にレコードを聞いたことを思い出しました。途中からNatsukoさんも呼び戻して再び6名で終盤戦に。
アンコールでは珍しく三人のハーモニーでレイ・チャールズの”Crying Time”をお届けしました。
途中のNatsukoさんのソロ…
に続いて、コロナからの散歩の成果をお見せしなければ、と吾妻も3小節だけハーモニカをご披露。
どこを吹けば良いのか探っているせいか、表情が情けない限りですが、散歩で吹いていた時もこんな顔で吹いていたのでしょうか? そりゃあ、子供の一人も寄ってこないわけです。そんなこんなでお疲れさまでした!
あとは打ち上げで楽しくご歓談タイム。また、宜しくお願いします!
2024年6月12日(水) 高円寺JIROKICHI 中野Bright Brown 「小出斉を送る会」
2024年6月8日(土) 福生市民会館小ホール 福生ジャズフェスティバル 吾妻 光良トリオ+1
こちらもコネの賜物でして、何回かお邪魔している福生の「おでんと一品 そら豆」さんのお誘いで、福生で初の(?)ジャズフェスに出演させていただくこととなりました! 気をつけて頂きたいのは福生市民会館、と申しましても、福生駅ではございません! お隣の牛浜、という駅から徒歩6分のところにございまして、福生から歩こうとすると19分です。気をつけてください。福生では七夕祭り、というのも毎夏盛大に催されているそうで街全体が何か楽しげですが、そら豆のスタッフで連絡係のHさんからはメールで、 「ジャズフェスですが、ジャズでなくてもかまいません。」 という連絡が来ており、うむむ、俺達はいったい何なのだろう、と根源的な疑問も出て来たりしますが、七夕少し前という季節を存分に楽しめれば、と思っております。
開場10:00 開演11:00 終演 16:00
福生市民会館といっても駅は牛浜。牛浜なんて来たこと無いよなあ、と思いつつ駅を降り立つと、ありゃ、ここそういえばだいぶ前に散歩に来たことあるな、と思い出しただけでなく、そういえば比較的最近、ドリンキン・ホッピーズと民クルのメグさんのアルバムを録音した時に、完成祝いということで牛浜近くにあった当時のメグさんのお宅に遊びに行ったことあるな、というのもよみがえりました。人間の記憶はあやふやなものです。まあ何にせよ、梅雨入り前のおだやかな初夏の陽気の中、少し早めに現場に入ると、既に地元のジャズ・バンドの方々が演奏しておられました。しばらく見ていると、何やら舞台の下の下手辺りに何やら不思議な物体が動いているのに気づきました。
こ、これはいったい?と主催者の方に尋ねたところ、福生のゆるキャラで筍の妖精だという「タッケー」だそうです。まあ、ゆるキャラは山ほどいるんでしょうね。そんな中、始まった我々のステージ。
このたたずまいがジャズっぽいのかどうかは微妙なところですが、一つはっきりと言えるのは、牧さんが椅子が低いというのもあるのか、どうにも反省している様に見える、といったところでしょうか。やはりこの前屈姿勢がそれに拍車をかけているのでしょう。ある程度の年齢になってきたら姿勢は本当に大切です。
ほら、こうして背筋さえ伸ばせば、ずいぶん頑張っている感じに見えるのです。以後、気をつけましょう。そして何曲か演っているうちに突如ステージに乱入してきたのが、
タッケー!! どうしたんだ、さっきのバンドでもう帰ったんじゃないのか、というとそんなことは無く、虎視眈々と登壇のチャンスをうかがっていた様です。そもそも何故出て来たりいなくなったりするのか、というと、20分ぐらい活動したら20分ぐらい休まないと激しくバテてしまうらしく、こんなところにも働き方改革は導入されているのです。そんなわけで非常に自然な流れで、我々とタッケーの共演となりました。
しかし、我々のバンドもおとなしくジャズを奏でる、というバンドではございません。アンコールともなりますといつものトルバドール・ショウ=客席練り歩きを展開せずに終わるわけには参りません。妖精に言葉が通じるのか、という問題はあるものの、とりあえずアンコール前にその辺りの取り組みについて吾妻からタッケーに事前レクチャを行いました。
さあ、そしてこれがバンド史上初のゆるキャラをまじえたトルバドール・ショー!
若干、ハッチ・ハッチェル的なムードもありつつ、草場の陰でロニー・ジョンソンも驚いているのではないでしょうか。最後はタッケーと二人で並んでステージに腰掛ける、という演出を取り入れてはみましたが、タッキーのこの体型でこういう座り方が出来たのかどうかは未だに良く判っておりません。
いやいや、何はともあれお疲れ様でした、という終演タイム、タッケーの表情がなかなか良いですな。
そして滅多に無いことですから、我々もタッケーとともに記念撮影。
てなわけで、すっかり何もかもタッケーに持って行かれた福生ジャズフェスではありましたが、終演後はもちろん「おでんと一品 そら豆」さんに流れて呑み上げましたとさ。
2024年5月11日(土) 高円寺JIROKICHI 吾妻 光良トリオ+1
黄金週間に入ると妹尾さんのパネル前での演奏、ムーニーさんとの横浜、吾妻の実兄とのセッション、綾戸さんとの対バン、はもにかDOJOのお手伝い、など普段とは違った風景が目白押しでありますが、こういう時こそ原点に戻ってきちんと自分達を見つめ直す、そういったことが必要なのではないでしょうか。ということで、5月はゲスト無しでじっくり取り組むトリオ+1公演となりました。ただ、バンドをやっていたり楽器を弾いてたりするだけの知性の無い人達なのです、と言われない様に頑張りましょう。
開場18:30 開演19:30 前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
というわけで、この日は4人だけの次郎吉でございました。
この日のトピックといえば、先ずこちらの写真をご覧くださいませ。
どことなく吾妻がサッパリしている感じがしませんか?そう、実はこの日の午前中に行きつけの美容院さんに髪を切りに行っていたのですね。昭和でしたら、こういった用事も紙の手帳に書いていたわけですが、こういう時代ですのでスマホのアプリとかに記入する方も多いでしょう。吾妻の場合はTime Tree、というアプリを使っておりまして、ここに「プライベート」「トリオ+1」「Boppers」という三つのカレンダーを作りまして、それぞれ必要なメンバーと共有しているのですが、ライヴの前日に早崎さんからメールが入りました。
「すみません、この土曜日の”11時プラネット”というのは私も入ってましたっけ?駅はどこになりますでしょうか?生ピアノでしょうか?キーボードでしょうか?」
「プライベート」に入れたつもりが「トリオ+1」の方に入れてしまいました。まあ、美容院ぐらいで良かったです。病院だとシャレになりませんからね。 この日の演目は6月がゲストありの予定なので、おそらく今年は雨とか梅雨向きの曲を演る機会が少ないのではないか、ということを見越して、そういった曲を中心にお届けすることといたしました。ところが、そういっつも演ってる曲ではないため、あれ?イントロどうなってるんだ?お、キーってこれで良いのか? と若干アヤしいところもあり、ライヴ中に協議が行われる場面もありました。
そう、申し遅れましたが、この日は大変風が強かったため、いつものウッドベースを持ち歩いていたら吹き飛ばされてしまうかも知れない、といううことで牧さんもエレキベースでした。そんな事情説明のため、ということも無いのですが、この日はワオさんに牧さん用の喋りマイクも用意していただきました。
どうも牧さん、何回かマイクは用立ててもらっているのですが、このマイクのスイッチというヤツに慣れない様です。慣れない、というか学習しないのは人間の性でもありまして、この日もこの様に
消せるボールペンで書いた曲順の紙を岡地さんに渡したら、体温上昇で消えて見えなくなってしまいました。これで3回目ぐらいでしょうか。申し訳ないとは思うのですが、面白いので笑ってしまって余り反省している様には見えません。 そして吾妻も洋行帰りから二ヶ月は経っているのですが、どうしてもその話題になることもあり、そうなると横で聞いてる詩生さんは、
あああ、また始まっちまったよ…、という感じで眺めていた様です。詩生さんといえば、先日の西新井の楽屋の畳でゴロゴロしすぎたのか、喉を傷めて声が出なくなってしまいました。なので、この日はコーラスを免除、ということにしたにも関わらず、マイクが無くてもどうしてもクセで歌ってしまう様でした。
で、アンコールはこれもいつもの徘徊ショー。
このコーナーで演る曲はせいぜい3〜4曲の中から選んでいるのですが、この日のテーマでもある季節感のある曲を多くお届けする、ということでCats And The Fiddleで知った「Just A Roamer」をお届けすることにしたのですが、さすがにコードを暗記している様な曲ではないため、詩生さんは
こんな形で、譜面を持ちながらピアニカを吹いていました。この姿を見て、二宮金次郎の様だ、と感心したお客様もおられた、という話も聞きましたがいかがなものでしょうか・・・。
2024年5月10日(金) 高円寺JIROKICHI はもにかDOJO
KOTEZ(harp,vo) 千賀太郎(harp,vo) 大西真(b) 松本照夫(dr) <ゲスト>石川二三夫(harp) 吾妻光良(g,vo) 小安田憲司(g,vo)
亡くなった小出さんがこれまでメインでギターを弾いていた「はもにかDOJO」ですが、その後、彼の代打をいろいろな方々が務めておりまして、吾妻も参加することになりました。コロナ禍でずいぶんいろいろと近所を散歩しまして、散歩も歩くだけじゃあつまらないんでコテツさんに色々とお聞きして二つほどハープも買いましたが、余り上手くなってないのに参加しても良いのでしょうか。あ、名前の後ろにはharp、と書かれてないか?そうか、道場と言っても全員ハープ持参じゃなくても良いんですね。良かった良かった、こんな凄いハーピストが3人もいる所にハープなんて持っていったら可愛がられてしまいますよね。
開場18:30 開演19:30 前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
小出氏不在となったこの日の”はもにかDOJO”、先ずは松本さん、大西さん、小安田さんにコテツさんと太郎さん、といったメンバーでスタート。
事前にコテツさんの仕切りで当日の演目をリストアップしていきましたが、結果的にはほぼ小出氏が唄っていた曲が並ぶこととなりました。このセットに続いては、コテツ/太郎コンビに代わって石川二三夫さんの登場。
リトル・ウォルターのインストを吹きまくっておりました。このままの編成で小安田さんの歌を二曲。
ここでまた、二三夫さんとコテツ/太郎組が入れ替わり、そこに吾妻も加わって太郎君の歌で一曲。
何しろ太郎君は、小学校に上がる前からお父さんと一緒に妹尾さんのライヴを見にきたりしていて、次郎吉の楽屋とかで良く一緒だったこともあり、会う度に、いやあ、大きくなったねえ、と親戚のおじさんモードになってしまいます。この後が吾妻が唄うコーナーでしたが、ここで小出氏の遺品となったシガーBOXギターを投入することにしました。
シガーBOXギターとは、まさに葉巻を入れてた箱に弦を張ってギターの代わりにしていたという、貧しい人達が良く弾いていたものだそうで、ものによっては弦も一本しか張られていなかったりしますが、これは弦は4本、しかもエレキ化されているしっかりした作りのものです。小出氏がどういう風に使っていたのかは、今となっては判りませんが、この日はオープン・チューニングのボトルネックで弾いてみました。
ちなみにこの日の写真を撮ってくれたフジヤマさんから、このギターをライヴで使っていた時の小出氏の写真を頂きましたので掲載しておきましょう。
11年前の荻窪ルースターだそうですが、嬉しそうですね。合掌。 というわけで、以上一部が終わり、二部も同様にフィーチャーされる人が次々と入れ替わり、というのをすべて紹介しても長くなりますので割愛しますと、最後は結局全員揃い踏みで二曲。
アンコールでも再びシガーBOXギターを投入させていただきました。
そして最後に全員で記念撮影。
人生、いろいろとありますが、妹尾さんが始めた”はもにかDOJO”、これからも長く続いていってほしいものです。
2024年5月5日(日) 西新井文化ホール
<シアター1010 20周年×ギャラクシティ 30周年記念>
綾戸智恵 with ルイス・バジェ&アフロキューバミーゴス! ×吾妻光良 & The Swinging Boppers
東武スカイツリーラインの西新井駅前にある複合施設「ギャラクシティ」の西新井文化ホールというところにて、綾戸智恵さんのバンドと我々と対バンでライヴ、という大変珍しい企画でございます。しかも複合施設、ということですので、この催しの一環として会場近傍ではニューオリンズ・ブラス・バンドが鳴っていたり、ゴスペル入門コーナーがあったり、更には何と「ハッチ・ハッチェルと遊ぼう」というコーナーまであるという、お好きな方にはたまらないしつらえとなっている様です。連休真っ只中でしかも早めの公演なので、是非お運びになられてはいかがでしょうか?
開場16:00 開演16:30 〜 19:30まで 前売:一般3,500円、足立区民3,000円/当日4,000円
足立区民とは、足立区に在住、在勤、在学の方、だそうです。
半世紀弱前にはほぼ毎日の様に通っていた高田馬場の様な土地もあれば、生まれてから68年、ただの一度も足を運んだことがないここ西新井の様な場所もあって、改めて東京の広さを実感する今日この頃ですが、ホールに到着して楽器を搬入中にどかで見た山高帽をかぶった男が・・・、おい!ハッチ!ハッチ!と声をかけます。彼らはかなり早くから最初のステージをやっていた様です。搬入とセッティング、お昼のお弁当などを済ませ、いざリハーサル。
こういういわゆるホールでの演奏は久々、そうだなあ、渋谷の大和田以来でしょうか。特に問題無く終了した後は楽屋にて待機となりますが、30周年を迎えたホール、ということですので、出来たのは平成6年。となるとほんの少しだけ昭和の香りもするわけでして、楽屋は和室の大広間で、そこでくつろぐメンバーはというと、
でっすよねー、といった感じの風景が展開されていました。とにかく、綾戸さん達のリハと開場、綾戸さん達の本番をはさんで、トータル4時間近くの待ち時間、ずっと飲んでたら滅んでしまいますのでここをどう過ごすか……、そうだ!ハッチ達のライヴの二回目をやってるんじゃねえか?と有志で散策に出かけました。すると、
後半戦ではありましたが、しかとやっておりました。この日はギターのコーヘイ君とのデュオなのでユニット名は「ハチコー」だそうで、他人のことは言えませんが、テキトーな名前をつけるものです。
ご覧の様に楽しく野次らせて頂いてから、楽屋へと戻りました。この日は以前から予定があって出演できない名取さんの代打としてスイングバイ・ブラザーズの松木さんに代打をお願いしていましたが、何とそれに加えて球蹴りをして遊んでいたら肋骨を強打して休場せざるを得なくなったバリトンの三平の代打として、ドリンキン・ホッピーズのタツキ君に助けていただきました。
まあまあまあ、ちょっと飲み物でも飲んでくれたまえよ、と接待しているつもりだったのですが、こうして写真になると、まるでコーゾーがタツキ君を説教している様に見えてしまいます。加齢のたたずまいということなのかも知れません。そうこうするうちに、ちょっと前にギターマガジンさんから、これから組む特集用に吾妻の写真を撮りたい、という要望があってこの膨大な待ち時間を利用して、この楽屋のしつらえのまま何枚か撮影して頂きました。
懸命にポーズを決める吾妻の後ろで倒れた様に寝ているピアノの方や、
体力作りのためなのか、突然腕立て伏せを始めるテナーの人など、何ともカオスな中での撮影となりましたが、大丈夫だったのでしょうか? そして始まった本番。
当初府は会館の方からも、綾戸さんの演奏が終わると高齢の方々を中心に相当数のお客さんは帰ってしまうかも知れませんが、何とかひとつ宜しくお願いします、と言われていたので空席も目立つガラガラの客席は覚悟していたのですが、フタを開けてみると帰られた方はほぼいなかった、ということでありがたいことです。そうして残ってくれた皆様への挨拶の意味もあり、冒頭は吾妻もプチ練り歩きをしながら登場いたしました。
インストが終わり二曲目はいつもの「ご機嫌目盛り」ですが、和室の楽屋でくつろぎ過ぎてしまったのでしょうか、コーゾーさんは振り付けをすっかり失念してしまい、吾妻が一人で振りをつけるという何ともしまらない形に。
そんな頃、吾妻もプロ入り後始めた日々のラジオ体操の効果が出てきたのでしょうか?色々なアクションをしても、これまでより身体が柔らかくなった様に見えます。
アクションや振り付け、というと比較的新しい曲、「俺のカネどこ行った?」での途中の振り付けが相変わらず決まりませんが、一方でトラの松木さんとタツキさんの二名が、それなりに独自に頑張ってくれていたのにも感謝感謝、です。
松木さんはいつも、なかなか表情が豊かなのですが、西島さんのソロの時も良い味を醸し出していました。
しか、とカメラ目線なのがちと怖いですが(笑)。そして迎えた大団円。
たまのホール公演もゴージャスな感じが嬉しいですね。アンコールはタツキ君をフィーチャーしたサニーサイド・オブ・ザ・ストリートで締めました。
終了後はホールの方から教えていただいた駅近くの「鳥の王様」にて打ち上げ。
奥の方を良く見ると何と肋骨を痛めた筈のバリトン奏者が飲んでいるではありませんか。大丈夫なのか?更にカウンターの方に目を移すと、何とハチコーのお二人も飲んでおりすぐに合流。
楽しく更けていった西新井の夜でした。
2024年5月3日(金) 高田馬場音部屋スクエア GUITAR CANVAS VOL.9
GEORGE AZUMA , KUNIO KISHIDA , SHIHO , 西尾智浩 , 藤原靖弘 , IBerry , SATOMI TSUKUMO , 吾妻光良 , ジョージ吾妻 , Rie a.k.a. Suzaku , RICKEY, 李英姿(二胡)、MC:北村和孝
「おい、黄金週間は何をやってるんだ?」と春ごろに実家の催しで集まった時に実兄からこう聞かれ、いやあ、ライヴがちょぼちょぼと入ってるけど? と答えると、よし5月3日は空けておけよ、と言われ、いったい何があるのだろう、と思っていたところ開催1ヶ月前を切ってようやく全容が明らかになりました。実兄以外で面識があるのは・・・、あ、元プレイヤー誌の編集長の北村さんは知ってる! でも他の方はたぶんこれが初対面だと思うのですが、なるべく失礼の無い様に接したい、と切に願っております。それに向けて先ずは、それぞれの方々のお名前の間違いなどが無い様に、このページに載せた情報もイベントのページからコピペしてきたのですが、それにしては何故実兄の名前が、冒頭の”GEORGE AZUMA”、と私の名前の後ろの”ジョージ吾妻”の二ヶ所に分かれて書かれているのでしょうか? ふむ、兄弟揃ってオレオレ病なのだな、などと言われるとイヤだなあ・・・。
開場18:00 開演19:00 前売:3,300円/当日3,850円(ドリンク別)
高田馬場というと半世紀弱前にはほぼ毎日の様にうろついていた場所ですが、駅を降りて歩くのは久しぶりで、ましてやこんなところにライヴをやる場所があるとは、と思いながら案の定少し迷いつつ何とか現場に到着。会場に入ってしばらくすると、先ずは自己紹介。若い方が多いわけですが、最初に挨拶から入るとは見上げたものです。シニア組は吾妻と兄の他に、ナンシーというギター・ショップをやっておられる岸田さんの三名で、他の方々は大半が20代でしょうか。初めての顔合わせや初めての演目ということもあって結構リハも押したりして何とか開演。吾妻は旧知の友人のG氏がたまたま見に来ていたので、一緒に若い方々の演奏を観戦していましたが、ケータイで写真を撮るという習慣が無いため写真はありません。申し訳ありません。催しも中盤に入ったところで呼び出されたステージはこんな感じであります。
中央の3名とそれ以外、という形で見事に年齢が二極化しています。兄は左利きの様なそうでない様な、ストラトの様なそうでない様なギターにTシャツ、といういでたちでした。
そして、おお、兄の右にいるキーボード奏者は何と兄嫁のH美さん! この日は「黒美」という凄い芸名で出演しておられました。他のシニア組はと申しますと、
岸田さんはヴィンテージっぽいレスポールにペイズリー柄のシャツ、吾妻はビザール風のゴヤのセミアコにアフリカ風ダシキ、とまさに三者三様のいでたちとしつらえであります。そしてここにVoのRICKEYさん、二胡奏者の李さんにも加わっていただくとステージはかなりの人数に。
これだけにとどまらず、前半のステージで大きくフィーチャーされていた若手女性メタルギターのRIE aka suzakuさんも加わります。
いでたちから奏法、更にはたたずまいに至るまで吾妻との共通点は非常に少ないわけで、RIEさんの速弾きとトレモロアーム・ワークを真似ようとしても急に出来るわけはありません。こういう時はそれぞれが自分の出来ることをやる、というのが鉄則ですので、
やはりここはT・ボーン奏法しか無いでしょう。しかし、真正面から見ているRIEさんの、おっさん、何やってんねん、的な視線が何ともいい味を醸し出しています。まあ、とにもかくにも兄弟で遺産争いをしているでもなく、まあまあ健康なままともにライヴが出来るとは、GW4連休の初日としては何よりでした。
そして最後は全員で記念撮影。
兄嫁にやられてしまいました。
2024年5月2日(木) 横浜サムズアップ
American RootsMusic Festival vol.49 THUMBS UP 26th ANNIVERSARY WEEK
【MOONEY & HisLuckyRhythm】 Mooney(Vo,G),椎野恭一(Dr), Tap : MAYU 曽我清隆(Tp) 安藤健二郎(Sax)YANCY(Key)
【吾妻光良トリオ】 吾妻 光良(Vo,Gt)牧 裕(Ba)岡地 曙裕(Dr)
サムズアップの26周年ということで、米国根っこ音楽祭の49回目に出演させて頂くこととなりまして、昨年の25周年と同様にムーニーさんの楽団の対バンで演ります。今回も気がつけばファッツ・ウォーラー祭りともなるのでしょうか。そして平日ですので、トリオということで告知しておりますが、気がつくともう一人いたりするのかも知れませんが、それは当日になって判る、というそうしたしつらえになっております。
調べてみたところ、ムーニーさん達との対バンは昨年ではなくて2年前のことでした。まことに人間の記憶は曖昧ですが、その時もファッツ・ウォーラーだらけだったのは間違いありません。ですので当然今回もそれで臨むべく曲を選んでメンバーに送ったあと、あ、そういえば、このルイジアナ・フェアリー・テール、という曲は何回もアンデーと演ってるな、よし、あいつも呼んじゃえ、ということで、3日前ぐらいにアンデーに
>アンデーさん >直前になってしまいましたが、また明日、我々の時にLouisiana Fairy Tale >とFat Man一緒に演りませんか?
というメールを送ったところ、すかさずアンデーから来た返信が
>吾妻さんありがとうございます! >ルイジアナはムーニーさんのセットリストに入っていたので遠慮させてい > ただいて、FatManはぜひぜひご一緒したいです!
おおお、そうか! そりゃあ2バンドともファッツ・ウォーラー祭りにしたら当然演目もダブるか!ということに今更ながら気がついて、内偵でも裏金でも無いですが、アンデーに我々の演目とムーニーさん達の演目にダブるものが無いか、を調べてもらった結果、他には特に無い、ということが判明しました。いやあ、危ないところでした。そんなこんなでリハを終えて、小一時間サムズの向かいに出来た新しめの居酒屋さんに入ると、まだ開店間もないからか、お店の方々も慣れていないらしく、ホッピーの「中」を頼んだのに「生」が来たり、「焼き鳥」盛り合わせを頼んだのに「刺身」盛り合わせが来たり、なあ、姉ちゃん、ちょっとここ座れ!という事態を呼びそうになりましたが、先日の下北沢でのサトコちゃんの「お爺ちゃん、怒らないでー!」という声が脳裏に響き、危ういところでカスハラ騒ぎを回避できていざ本番。
いつも思いますが、サムズアップのこの壁面に投影しているビルボードというんですかね、バンドのロゴはここ独特でなかなか格好いいですね。そして中盤には危機から救ってくれた恩人、アンデーも呼び出しました。
いつもながらの「超高校級」のプレイがこの日も光っておりました、っていつの話をしているのでしょうか。そしてもうそろそろ2ヶ月以上経とうかというのになかなか吾妻も洋行帰りのクセが抜けませんで、
結局、この日もTボーン弾きということになつてしまいました。ともかく無事終了した我々に続いてムーニーさんとラッキーリズム。
2年前にはウッドベースに乗ったままでベースを弾いていた菅野さんという方が亡くなられ、この日はベースレスという編成でしたが、ピアノのヤンシーの左手が低音部を支えるのでそんな寂しい感じはしないのですが、やはり視覚的には少し寂しいものがあります。そこでその穴を埋めるがごとく加わっているのがMAYUさんという方のタップ・ダンス。
何が凄いと言って、タップの足さばきも凄いですが、踊りとしてのノリとか表情のつけ方とかがさすが!でした。終演後は、どこで習ったら良いか、この年齢で始めても危なくないか、など質問攻めにしてしまいました。そして最後はムーニーさんのバンドに吾妻が呼ばれて2曲。
最後の最後はこれもファッツ・ウォーラーの”Two Sleepy People”と曲で締めくくりました。
「眠そうな二人」というタイトルの曲ですが、全然眠そうではなく大盛り上がりの中で終わりました。終演後はムーニーさんから先日のジャグ・フェスで余った食材やお酒などを頂きながら打ち上がり、今度是非次郎吉のゲストでお願いします、などという話をして無事帰路に就きました。
2024年4月28日(日) 下北沢第十三回シモキタ名人戦 妹尾隆一郎トリビュート ブルースライブ 吾妻光良(g.vo)、KOTEZ (harmonica. vo.) 山室俊介(g.vo)、永田純(bs)
「知ってるか?下北沢の駅を出たところの床に妹尾さんの名前が彫られているんだと。」 「ええ、それは知らなかったなあ。拝みに行った方が良いな。」 「拝みに行くぐらいなら、そこで演奏した方が良いのでは?」 「でっすよねー。」 という経緯かどうか判らないのですが、シモキタの将棋イベントの中で何故か妹尾さんにゆかりの深い人間達が集まって駅の東口界隈で演奏することになりました。観覧無料ですので、是非お誘い合わせのうえ、お越しください。あ、雨天中止ですので、天気がアヤしい時は商店街からの情報をチェックしてから来てくださいね。
開演13:30 〜40分間ぐらい 観覧無料
シモキタ名人戦 ホームページ
若干心配されていた天候もまったく問題なく、この日はまさに真夏日。主催の関係者のルーデンスという近くのお店を楽屋として使わせていただき、ステージの袖に揃ったこの日の出演者、山室さん、コテツさん、永田さんに吾妻。
野外だからよ、そこはもうウッドストック、てなわけでアフリカ風のジャズ・シャツ、これしかない、と決めて衣装を選んだ吾妻でしたが、ルーデンスさんからこの駅前のステージまで歩いてくるのが恥ずかしくない、と言えば嘘になります。そして司会の方のアナウンスに続いて始まったステージですが・・・、
大変な数のお客さん達が集まってきました。さすが下北沢での妹尾さんの人気の賜物だ、という意見もありましたが一方で、無料の威力は凄まじい、とのドライな意見もありました。この真っ昼間の商店街にブルースが鳴り響く、という光景を目の当たりにして「往年のシカゴのマックスウェル・ストリートの様だ……」とつぶやいたのは、日本屈指のブルース文筆家、編集者、レコード制作者のK地さんでしたが、
いくらジャズ・シャツに身を包んでいても、何とも日本的な風景であったことは否めません。しかもこのイベント、メインは将棋やチェス、麻雀などの大規模対戦大会ですので、ステージの裏から見ると
どことなくシュールなたたずまいだったりもします。後半はお客さんのコーラスもまじえて徐々にヒートアップ。
吾妻も洋行帰りですので、すぐにT・ボーン背中弾きをご披露。
そして終演後は所用があって帰った山室さんと永田さんを除いた有志で記念撮影。
一応、演奏に限らず文筆も含め、世間に向けて何らかの活動をされている方々にはモザイク処理を施しておりませんのでご了承ください。そしてそのまま近隣の餃子屋さんへとなだれこみました。
「何だ、すぐ席作る、って言ったのに全然呼びに来ないじゃないか」
「お爺ちゃん、怒らないでーっ!怒らないでーっ!」
ハープのサトコちゃんから、まるで孫にさとされる様な形で注意される吾妻でした。そして乾杯の音頭は妹尾さんの子供のYさん。
何ともよき春の日でした。
2024年4月21日(日) 高円寺JIROKICHI 吾妻 光良トリオ+1 ゲスト:入道
さて、二度目となります入道先輩をゲストに迎えての次郎吉マンスリー。思えば吾妻が初めて入道さんが唄うのを生で見たのは1975年の5月ぐらいの吉祥寺マンダラでジューク・ジョイント・ブルース・バンドにゲストで出演された時だったかと思いますが、その時のハードエッジなシカゴ〜モダン・ブルースにブッ飛ばされたのは記憶に新しいところですが、それから約49年、春にふさわしいバラードを唄う入道さん、みたいな場面も充分期待される今日この頃、いやあ、長く付き合った間柄だからこそ楽しめることもあるものですなあ。
開場18:30 開演19:30 前売:3,700円/当日4,200円(+ドリンク)
この我々のマンスリーだけではなく、次郎吉のライヴって一体どうやって始まるんだろ?と不思議に思ったことは無いですか? え?別に無い?そんなこと言わないでくださいよ、それじゃあ話が転がっていかないですよ。まあいいや、どうやって始まるかというとですね、通常は大体開演時間ぐらいになると、楽屋のインターホンがプープープー、と三回鳴るんですね。これは三回鳴らすと楽屋を呼んでる、という意味があるのですね。一回だとカウンターを、二回だとPA席を呼んでいる、という長い歴史に培われた完成されたシステムなのです。で、そのインターホンに出るとPAのワオさんが、「それじゃお願いしまーす」と言って始まるわけです。で、それより早めのタイミングでかかってくると、やはりワオさんが「すいません、まだ予約の方が来られてないんで、10分押しでお願いします」みたいなことも多いんですね。ところがこの日は生身のワオさんが楽屋に来られて、
「すみません、今日ちょっとタカが休んでて、郡司君一人で料理しなきゃあいけなくて、いま全然それが間に合ってなくて・・・。しかも、その料理が終わらないと配信も郡司君がやってるんで始められない。というわけでして始まるのが7時50分ぐらいになりそうで・・・」
と事情を説明しに来られました。しかし、ここまで開演が遅れるのもそうそう無いことですので、吾妻がご来場の皆さんに事情を説明する、という場面からこの日は始まりました。
ようやくオーダーが全部整って、20分遅れで始まった牧さん復帰第二弾の次郎吉マンスリー。
この日は井出さんの時のエレキベースではなくコントラバスでの登場で、体力回復も順調です。一方、吾妻が珍しくストラトキャスターで登場しているのは体力が落ちているからではなくて、ゲストの入道さんのジュニア・ウェルズの曲に合わせるとやっぱりバディ・ガイかなあ、それだったらストラトだよなあ、という単純な発想からでありますが、いざ慣れないストラトを持ってステージに出ると、あ、俺もロックかな?という心持ちになってきます。
どうだい、俺はジミヘンみたいかい?と早崎さんに問いかけましたが鼻で笑われた模様です。そして6曲ほどお届けして一部最後には入道さんのご登場。
登場曲は”Everyday I Have The Blues”で、あれ?この曲はコーラスは無かった筈なのに、何故詩生さんだけ、コーラスをやっている様な仕草をしているのでしょうか?真相はすべて闇の中です。
何しろ気分はバディ・ガイですから、ハープを吹き始めた入道さんにシビアに鋭く反応しようとしている吾妻ですが、その後ろで生暖かく見守る岡地さんはどことなく好々爺風でもあり、好対照です。
そして定番の”Stormy Monday”では、T・ボーン・ウォーカーの弁当売り奏法をご披露。さすがにピアノは持ち上げるわけには行きませんが、雰囲気だけ真似てみた、ということでしょうか、詩生さんのこんな謎の奏法も。
まあ、奏法というよりは顔芸でしょうか。
何しろ洋行帰りなものですから入道さんとこんな会話の場面も。
「アメリカではT・ボーンの人気が高くてですね」 「向こうではブルース関係者だけじゃなくてロックの人からジャズの人までT・ボーンのことを知ってるもんね。」 「す、すみません、そんなに広範な人々と会ってきたわけではなくて・・・」
付け焼刃の知識が露呈してしまいました。
この日は前振りコメントにも書いた様に、これまで一緒に演ったことの無いルー・ロウルズのバラードなども取り上げましたが、しくじって入道さんに恥をかかせてはならぬ、と皆、結構真剣に取り組んでおりました。
真剣なのは良いんですが、ちと人相が悪くなるのを何とかしたいものではあります。
そして大団円は、激しくロック、な雰囲気でしめくくりました。アンコールも
写真だけ見ると激しくギターを弾いている、と見えなくもないのですが、何とこれもお初の曲で昔の白人の女性シンガーが唄っている”We’ll Meet Again”というある種ハワイアンっぽい様な佳曲で、吾妻はストラトのボディを揺すってスチール・ギターの様な音を出そうと試みている場面であります。入道さん、こんな甘い小唄もなかなか味わい深くて良かったです。
また珍しい曲、いっぱい演りましょう!
2024年4月18日(木) 渋谷Grand Gallery VINTAGE JAZZ POSTER SCRAP 発刊記念 佐井重昭 レコード発売記念パーティー
LIVE:吾妻 光良 & 牧 裕 DJ:沖野修也,MURO
だいぶ昔に井出さんの主宰するレーベルから吾妻の実の叔父である佐井重昭氏のCDを出して頂き、叔父はもう数年前に亡くなりましたが、その晩年に華を添えて頂いたことがありましたが、何と今回それがアナログLPで再発されることとなりました!更に井出さんのジャズポスターの本の発刊にも合わせて、代々木八幡の井出さんのお店で両者の記念パーティーが催されることとなりました。本当にありがたいことですし、吾妻の実家関連は大騒ぎになっている、との噂もあります。叔父のアルバムでも弾いている牧さんも参加します。
イベント時間:18:00〜21:00 入場料:4,000円(1ドリンク付)
牧さんの入院復帰ライヴ一発目となったのは、叔父のLPレコード発売記念イベント。時々この井出さんのお店でプライベート・パーティーの様なものがあって、そこで演奏させて頂く機会はこれまでもありましたが、今回広く告知も繰り広げてのイベントで、店内にはこんなディスプレイもありました。
実の甥が自慢するのも何か変ですが、やはりLPサイズのジャケ写もなかなかの迫力でして、CDの時には良く判らなかった、叔父の初ニューヨーク赴任直後、という時代のニューヨークの街並みの様子がつぶさに見て取れます。ちゃちゃちゃ、とリハを終えて、でお前、医者は何と言っていたんだ、と牧さんを囲んで飲みに行く頃合いとなりました。 話し込むうちに時間は経つものでございまして、その頃Grand Galleryでは、
MUROさんのDJがあったり、
沖野さんのDJもあったり、といい感じで盛り上がっていた様です。そして我々の出番。
写真ですと、いつもの雑なライヴと変わり映えがしない様にも見えますが、叔父がやっていたインストですとか、実家で初めて認識した、叔父と自分の共通点を見つけた曲、など織り交ぜてお届けしました。そして最後はレーベル社長の井出さんと記念撮影。
そもそもこのアルバムが出来たのは、牧さんと井出さんが中野の駅でバッタリ会って、
「おや、牧さん、今日はどちらへ?」
「あ、ブライトブラウンで吾妻の叔父さんとライヴで。」
「へえ、叔父さんですか。面白そう。見に行こうかな。」
という会話があって、それを見た井出さんがすっかり気に入ってくれて、これは是非CDにしましょうよ、と言って頂いたのがきっかけになったのでした。やはり人と人とのつきあいは大切ですねー。
2024年4月10日(水) 高円寺JIROKICHI 吉森 信 &吾妻 光良
先日の下北沢ラカーニャでの大河画伯の個展の時に初めて吉森さんとのデュオを演らせて頂きましたが、それに味をしめて、というわけでは無いのですが、お手伝いできることなら何でもハイ、ということで吉森さんのソロに花を添えることになりました。え?どこが花だって?でっすよねー。何はともあれ、吉森さんの独特な静謐な世界を汚さぬ様に留意して臨む次第であります。
開場18:30 開演19:30 前売:3,000円/当日3,500円(+ドリンク)
何か慌ただしく過ごしておりましたら、この時のライヴの写真をどこにやったのか判らなくなってしまい、すっかり更新が滞っておりました。そう、この日は配信も無かったので次郎吉のミホさんに何枚か撮ってください、とお願いしたのにそれをなくしてしまったら人非人です。どうしたんだろう、ダウンロード・フォルダにもフォト・フォルダにも無い、と探していたら、なぁんだ、きちんと名前をつけたフォルダにしまってありました。ということはこの日は酔い方が良かったのかも知れません。そんな吉森さんとのデュオはこんな感じ。
さすがにミホさんにお願いすると写真も次郎吉という空間がより判りやすく撮られている様な気もします。何か写真から感じ取れるムードもいつもより気品がある様な気もします。この日の吾妻の楽器は・・・、
そう、自宅の近所の古道具屋で800円で買ってきたフォーク・ギターですが、これは伊達や酔狂ではなく、自宅で吉森さんの音源を聞きながら練習していると、うむ、今日はこのギターしか無い!と確信して持ってきたものでした。何しろギターとピアノだけしかないDuoでしかもほぼほぼ生ギターですから、
「ワオさん、今日は俺、次郎吉に出て一番小さい音で演奏してる日かも知れないよ。」
「あ、そうですか。」
何とも盛り上がらない会話ですが、まあそんなものでしょう。演目としてはJOJOさんとの紅白歌合戦に若干似た様な、一曲ずつ交互にそれぞれの持ち曲を演っていく、というスタイルでした。
吉森さんの曲は譜面を見ると、何やらキテレツなコードが並んでいる(失礼)様にも見えますが、実際に弾いてみるとすごくしっくり来る、というのが、メロディ・メイカーとしての凄さでしょうか。一方の吾妻の方は、
まあ、いつもの様なワチャワチャな曲も多いのですが、吉森さんもそれなりに楽しく弾いていただけた様で何よりでした。しかしまあ、いつもの様なやり口はそう変わるわけでもなく、
折角の静かな音量なのに妙に力を込めて弾いたりもしてしまいました。
「この目の前の椅子のビニール袋は?」
ああ、実はこの日は朝から花粉症なのか鼻水が止まらず、ステージで鼻をかんだあとにティッシュを入れておくためのビニール袋ですね。汚くてすいません。 終了後、吉森さんと楽しかったね、またやりましょう、などと話してすぐに楽器を片付けに行くとワオさんもPA機材を撤収していました。
「ワオさん、どうよ。やっぱり音小さかったでしょ?」
「あ、小さいから上げちゃいましたよ。」
うーん、ワオさんったらあ……。
2024年4月6日(土) ビルボードライヴ大阪 吾妻 光良 & The Swinging Boppers
牧 裕が体調不良のため欠席となります。 代打として田辺 龍一郎さんが出演します。
全国ビルボードツアーのファイナルは、2024年もここ大阪やで!
知らんけど。 (←こういう使い方は間違ってます。)昨年はやたらと関西方面に出没させて頂いていましたので、そのご恩に報いるべく頑張りたいと思います。え?東京、横浜と比べるとずいぶん開演時間が遅いじゃないか? いやあ、東京、横浜と揃えると東京駅・銀の鈴に朝7:30に集合する、とかいうスケジュールになってしまうので、ちょっと遅めにして頂きました。翌日も休みの方が多いと思われますので最後まで楽しめるんちゃいまっか?知らんけど。
1stステージ 開場15:30 開演16:30 2ndステージ 開場18:30 開演19:30 サービスエリア ¥7,000 カジュアルエリア¥6,500 (1ドリンク付)
牧さん不在、という危機的状況の我々を救いに来てくれたのは、東京地区での我々の公演のほとんどでローディー兼カメラマンとして活躍して頂いている田辺龍一郎さんこと龍ちゃん。世の中に星の数ほどベーシストはいるでしょうが、牧さん以外でBoppersの曲を一番知っている、という点では龍ちゃん以外に考えられません。しかし、ベーシスト100人いれば100通りの弾き方がある、と言われている様に、ベースの運搬の仕方も全然違います。
牧さんの場合は、車両の出口付近にベースを立てかけておくのですが、龍ちゃんはベース自体が若干小ぶりなのと、ケースも薄いのでこうして座席後ろの特大荷物置き場に入ってしまうのです。でも何かベースの後ろのポスターの人が口でくわえて支えてる様にも見えますね。そうこうするうちに大阪に到着。ツアーはツアーでも旅行会社のツアーでは無いのですが、たまたまそういう添乗員さんと同じエスカレーターに乗ったので、そういう人達に見えないことも無い、という龍ちゃんのスナップ写真であります。
その頃、別経路でひと足早く現場に入っていた小田島さん。
年の功というのか何というのか、ジャズっぽいムードがさすがです。え?龍ちゃんが到着していないのに何故写真があるのか? そこはですね、関西地区ボランティアの案内役&もろもろ手伝いの謙ちゃんが撮ってくれていたのであります。ありがたいことです。楽屋にはビルボードのNさんにみつくろって頂いたお弁当があり、普段吾妻が購入していく弁当よりだいぶクォリティーが高い、と評判でした。
お昼を食べ終わると本人も多少不安があるのか、早めにステージで独習する龍ちゃんでした。
しかもこの日は牧さん不在に加え、所用のため冨田さんもリハには出席できない、という状況。
こうしたもろもろの逆風の中ですが、一応、順調にリハがスタート。
しかしビルボードは入れ替え二部制で、両方見られるお客さんもいらっしゃったりするので、なるべく曲目はダブらない様にしよう、という方針もあるので、予定曲トータル22曲を短い時間でさらえなければなりません。いくら曲を知っている龍ちゃんとはいえ、聞くのと弾くのは大違い。
「すいません、ここ、どうなってるんでしたっけ?」
という質問もたびたび寄せられるのですが、
実は吾妻も良く判っておらず、如何に牧さんにおんぶにだっこでバンドが運営されているか、というのが見事に露呈したりもしました。とりあえず、10分押しで何とか全曲分をさらえ終え、楽屋でくつろぐ我々であります。
そして迎えた出陣10分前、ビルボードさんがWebで使われるということで、楽屋で記念撮影。
あれ、左側に見慣れない人が、と思うと龍ちゃんですが、いつも写真を撮っている人がこの日は撮られている、というのもなかなか面白いものです。そしていざ開演。
もう50代とはいえ、Boppersの平均年齢よりはだいぶ若い龍ちゃんの影響か、多少いつもより勢いがある様な気もします。この日は龍ちゃんのやり易さも考慮していつもより若干ブルース・ナンバーや洋楽が多めでしたが、定番のゴリー・カーターの”Come On Let’s Boogie”のサックス・バトルもなかなか盛り上がりました。
この写真、良く見ると三平さんのバリトンがひときわ輝いて見えることにお気づきでしょうか?実は何とゾロ目の66歳記念(?)に新しいバリトンを買ったばかりなのであります。翻訳長者なのでしょうか。今度聞いてみましょう。そして恒例の「大人はワイン」では歌詞の「もう1時」という歌詞に合わせて指を一本立てる、という振り付けがありますがどうにもバラバラでして、一度きちんと練習した方が良いのかも知れません。
改めて良く見ると、語りで鍛えているせいか、名取さんのマイクに向かう姿勢がなかなか素晴らしいです。冨田さんも良いですね。この日はその名取さんの語りを取り入れたバラードの第三弾となる新曲「昼寝のラプソディ」もご披露しましたが、途中で早崎さんにピアニカでソロを吹いてもらっています。
赤いズボンに合わせてくれているのでしょうか、ビルボードの照明さんも赤い灯りで彩る、という心ニクい演出でありました。それにつられて、というわけでは無いのですが、第二部では吾妻もお色直しで赤シャツに。
更にこの日の目玉は京都から見に来てくれていた福嶋タンメン岩男氏を客席から呼び出して突然一曲歌ってもらう、というアポロ劇場の様な(?)演出。
何とこの写真は演奏の合間に龍ちゃんが写していたもので、本人は露出をしくじった、と悔やんでいましたが、なかなか素晴らしいカメラマン根性であります。歌ってもらったのは定番の”Nobody Knows When You’re Down And Out”。途中で歌詞が英語から日本語に変わりますが、その説得力というかリアル感に会場内も圧倒されていた感があります。すっかり落ち目になった男に再び運がめぐってくると、知らんぷりをしていた友人達が、やあ、俺だ俺だ、久しぶり、と寄って来る、というくだりの歌詞で吾妻も身振りで手伝ったりしました。
最後はまさかのダブル・アンコールに応えるべく、タンメンも交えてリズム隊+冨田、コーゾーでブルースを一曲。
終演後は楽屋で差し入れで頂いたシャンペンで乾杯。
この後、ホテルに荷物を置くや否や打ち上げ会場に直行です。
終電の関係や翌日の起床時間もあり、タンメン氏を含め何人かは多少先に帰りましたが、まあまあな人数で最後まで楽しんでおりました。
「あれ?このケータイ誰のだ?」
ふと見ると忘れ物です。先に帰ったメンバー3人のうちの誰かのものに違いない、と考え3人に順番に電話してその電話が鳴るか確かめるわけですが、
まったく携帯を耳に当てる必要は無いのですが、電話と聞くとつい受話器を耳に当ててしまう昭和感覚にどっぷりと染まっている西島さんでありました。
2024年3月30日(土) 高円寺JIROKICHI 吾妻光良トリオ+1
牧 裕が体調不良のため欠席となります。 代打として小町 正明さんが出演します。
3月のJIROKICHIマンスリーはゲスト無しにて臨みます。年度末ですからね、新年度を迎えるにあたり、バンドとしての新たな経営方針とか中期経営計画とかを策定するには良い機会ではありますが、そう言えば似た様なことは新年にも考えておりましたな。で、その成果は何か上がっているのか、と聞かれると、うーん・・・、2〜3曲ほどレパートリーは増えましたが、他にはこれと言って目に見える変化はありません。まあ、長い目で見てやってください。
開場18:30 開演19:30 前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
昨年末の立川AAカンパニーとTOP BEAT CLUBに続いて、再度小町さんにピンチ・ヒッターをお願いしたJIROKICHIマンスリー・ライヴ、ますます足を向けて寝られなくなってまいりました。そして小町さんはこれまでのどのバンドでも座って弾かないスタイルで通してこられましたので、とても彼だけを立たせているわけには参りません。
珍しくこうしたスタンディング・スタイルで臨みましたが、不思議なものでどこかしら吾妻の態度というかたたずまいがエラそうに見えます。
決して、毎日毎日低音ばかり鳴らしている、とかいうのとは違ってギタリストというのは基本的に頭脳、知性が高いのであります、と威張ったりしているわけでは無いのですが・・・。そしてこの日の吾妻は、うるう年の17歳記念ということで米国西海岸に行ってきたばかり、ということもあって、これまでとはひと味違った演奏をご披露していたわけですが、どうも慣れ親しんだ日本のメンバーには理解して頂けない様なところもある様です。
まあ、そんな洋行帰りに嫉妬しているのか、行状を鼻で笑う、というピアニストもおりましたが、まあいいでしょう。いずれ判ってくれる時も来るでしょう。
そう、米国では観客の皆さんの好みに合わせて、ダンスの曲などもいくつか披露させて頂きましたが、これはそんな曲のひとつ、”Do The Chicken”を再演した時の様子です。あ、ちょっと、日本の皆さんには判りにくいかな。
で、一部、二部通してずっと立ったまま演奏していることもあるのか、この日は何となくロックなムードに包まれておりまして、例えばピート・タウンゼンドで有名に風車奏法や、
いや、ストラップが短すぎてちと腕が回ってませんな。とか、小町さんも
決して何かに困惑しているわけではなく、ロック魂に火が点いているところなのでしょう。と来れば岡地さんも
何みたい、といううまい比喩は思いつきませんが、とにかく一瞬が切り取られた良い写真です。残る一人の早崎さんも
大喜びでコーラスを唄っていた様です。そしてアンコールでは久々に客席乱入練り歩き大会ですが、
バンドの新たな方針、というほど大それたものはありませんが、10年1日で同じことを繰り返しているわけには参りません。バンドというのは別の言葉で言うとシンクタンクですから、毎日毎日同じことをしていてはいけない、のかな? 良くわかりませんが、とにかくこのトルバドール・スタイルというか、客席練り歩きの弱点は何か、と考えると「客席に下りて行くと暗いので何が何だかわからなくなる。」というのが先ず思い浮かびます。そこで!
この様に譜面を見るために使っている譜面灯を顔に当てる照明として活用する、ということを考えつきました。これにより、これまでは客席に出て行っても何をやっているのかいま一つ判りにくかった練り歩き大会も、
この様にくっきりと明るく照明が当たって、会場のお客様にも配信をご覧頂いている方々にもより楽しんで頂けることになりました。ただ光の当たり方によっては、
ちょっと怖い、という課題は残りますが、まあ今後の課題でしょうか。とりあえず、小町さんのご尽力のおかげで何とか乗り切ることが出来ました。小町さん、ありがとうございました。
2024年3月23日(土)
二子玉川ジェミニシアター 吾妻とコーゾーの午後のJIVE音楽 吾妻 光良 と Swinging Jivers
吾妻光良(g,vo)/渡辺康蔵(sax,vo)/早崎詩生(p)/牧裕(b)
まった、適当な名前つけてぇ! と思われるかも知れませんが、時折展開しているドラム無しでのBoppers関連スピンオフ、スピンオフとは言わないのかな、まあ、そのテの企画ですが、以前コロナの初期の頃にお邪魔したジェミニさんで久々に演らせていただくことになりました。しかも段々春っぽくなってきている季節でもあり、午後の早めのライヴであります。是非多摩川散策のついでに如何でしょうか?
開場15:00 開演16:00 前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
記録よりも記憶に残る、と言ったのは110年ぶりのいきなり優勝記録を出した尊富士でしたが、こちとら年齢もありまして、記録に頼らないととても思い出せません。ということで調べると2021年の9月以来、という二子玉のジェミニさん。お店の外にはこんな看板が。
どなたが作ってくれたのかは知りませんが、Boppersのライヴから抜いた写真で構成されたなかなか良いポスターで、当ページではなかなかここまでのデザインは作れません。先日、吾妻が昔勤めていたいわゆるIT系の会社の後輩と飲んだ時のことですが、
「なんかさぁ、サイトとか自分で作ってるんだけど、デザインがいまいちでさあ。」 「あ、見たことあります。ワチャワチャですよね。」
そんなことないですよ、頑張ってるじゃないですか、とか励ましてくれるかと思いきや「ワチャワチャ」と言われるとは思っておらず、なかなか記憶に新しいところです。そんなところで閑話休題、早速順調にライヴがスタートしたのはまだ思いっくり明るい16時ちょい過ぎ。
コーゾーさんが立ったままで演奏する、と言うので吾妻も牧も立ちで演奏することにしましたが、ご覧の様にステージはかなり広いので、何となく所在無げな感じです。服装がバラバラなのも良くないのでしょうか。広さをもて余したのか、こんなシーンもありました。
ちょっと今となっては意味が判りません。そして3月も後半、お彼岸も過ぎた、ということで春っぽい演目を色々と持ち寄ったのですが、あいにくこの日は冬に逆戻り、といった様な日で、いや、ライヴの選曲というのはなかなか難しいものです。当然、演目の中にはこれまで何回も演っている曲もありまして、次の曲はキャブ・キャロウェイが唄っていた”Your Voice”、ラストではいつもこんな振り付けをしています。
“Oh,Nooo!” というセリフに合わせてこのボーズを取っているのですが、もう何十回となく演っているにも関わらず牧さんが何故か、最後のここのブレイクで止まらず、ボーン、とはみ出してしまうのです。今回もまた派手に間違えてくれまして、さながらこの“Oh,Nooo!” が牧さんがまた間違えたことにより惹き起こされた、そんな様にも思える写真でございました。そしてアンコールは、客席練り歩き好きの三人が揃ってしまい、三人とも降りていってしまいましたが写真で見ると、
どことなく、放心している様にも見えます。そして四人編成のうち三人が降りてきていますので、その頃ステージはどんな感じになっているのか、と申しますと、
牧さんが独り、青い光の中でステージを死守しておりました。と、なかなか珍しい劇場風しつらえのジェミニ・シアターですので、何か変わった試みも出来るのではないかな、などと思いつつ二子玉川の飲み屋街に流れていった午後7時、でございました。
2024年3月19日(火) 高円寺 楽や Special Duo +1 !
照本 史(pf,vo)/吾妻光良(g,vo)/田村エナ(vo)
おーっといけねえ! 何と告知忘れ! 皆さぁん、照本さんとの楽やでのデュオ、これが3回目ですよー!前回飛び入り扱いだった貝殻倶楽部の歌姫、エナさんも今回はしっかりメンバーとしてエントリーされております。決して大きなお店ではないのですが、30名限定ですので、ゆっくりご覧になれます。でも居心地が良いぶん、つい呑み過ぎてしまうのがどうしたものか、という今日この頃でもあります。
開場19:00 開演19:30 ミュージック・チャージ1000円+オーダー+チップ
高円寺というと、吾妻の住まいの阿佐ヶ谷からひと駅、そんなに暑くも寒くもない、もう少しすると桜も咲くのでは、ということで家から楽やさんまで約35分かけて歩いていきました。そうかあ、大学生の頃はここでバイトしてたよなあ、とか色々な想いに浸りながら散策して店に着き、さあ、本番前の打合せとたしなみに、というところで、さてどこに行くか、となった時に、そういえば近くにビール330円のたこやき屋さんがあったよ、という情報をお二人にお伝えしてたところ、是非行ってみよう、ということになり、特に関西出身のエナさんは大変気に入ってくれた様で、いや、散歩は大切です。で、始まった本番、先ずは照本さんと二人だけのデュオから。
何しろ演目は30代の頃にやっていた曲から引っ張ってきたりしていますので、記憶もあやふやなところがあり、リハではそうしてたところを一つ一つ確認していくわけですが、この上の写真の様に二人ともどこかあらぬ方向を見つめてしまうのは、つい脳の奥底にしまわれている(かもしれない)記憶を探っているのでしょうか。そして先ずは先攻で吾妻から唄い始めます。
いろんな曲がありますが、現在の様に結構な数のナット・キング・コールのレパートリーがあるのは、この時代に培ったものかもしれません。続く照本さんの歌もやはりキング・コール多め、です。
そして一部の中盤からは田村エナさんに加わっていただきました。そんなに広いステージではないのですが、やはりこう歌姫が加わると花が咲いた様であります。え?こういう物言いは良くない? いや、そんなこた無いですよ、もっと普通に暮らしましょうや。
何故かこの日は、照本さんの妹さん、息子さんとその彼女、エナさんの娘さんとそのお友達、などが見に来られていて、妹さんだったか息子さんだったか忘れましたが、
「何か法事みたいだよね」
と言っていたのが印象深い光景でした。まあ、お彼岸も近いですからね。さて、折角歌う人が三人もいますので、そうなるとコーラスをしたくなるのが人情です。これも昔やっていた曲の中から数曲コーラスものを取り上げました。
いや、コーラスは楽しい! 今後に向けてコーラスに精力的に取り組みましょう!という気運も盛り上がって参りましたので、次回もお楽しみに! 次回は6月を予定しております!
2024年2月25日(日) 名古屋・TOKUZO リクオ・プレゼンツ TOKUZO HOBO CONNECTION day3 “ブルースとお酒があれば大丈夫な夜” リクオ/木村充揮/吾妻光良
リクオさんからのお誘いで名古屋TOKUZOの3夜連続公演の最終日に、木村さんとの3人組でお邪魔いたします。タイトルは「ブルースとお酒があれば大丈夫」とはなっていますが、正直なところを申しますと、譜面が無いと不安で仕方がありません。更に申し上げるならば、木村さんが突然とんでもない曲をやり始めたらどうしよう、というのもありますが、それに対処するにはやはりちょっとお酒の力を借りるしか無いか、という気もしますので、あながち間違いではないのかも知れません。
開場17:00 開演18:00 前売:5,500円/当日6,000円(+ドリンク)
さて、トクゾーでのリクオさん3Daysの最終日に木村さんと吾妻でお邪魔する、という日。午後早めにトクゾーに入り、店主のMさんと小出さんの話などをしてから、先ずはリクオさんとのデュオ部分のリハーサル。普段は寺岡さんのベースや小宮山さんのドラムと一緒に演ってきたことが多いのでちとドキドキですが、少し合わせていると思い出してきて、まあ、何とか行けそうな感触になり、続いてリクオさんと木村さん部分、最後に三人の部分をちゃちゃっ、と合わせ、いざ三人で近隣のたしなみに。それぞれのソロやデュオをはさんで、中盤からは三人でステージに上がります。
タイトルは「ブルースとお酒があれば大丈夫」ですが、やはり木村さんはそう一筋縄では行かず、何故か本番にリハで決めた曲ではなく、まったく違う曲が始まって残り二人が慌てふためく、という場面もありましたが、別にこれは「もうオレはお手上げだ!」という画ではございません。
無事に大きく破綻することもなく運行できたのは何よりでした。そしてこれもうろたえて放心している、という画ではなく、おそらくは口笛でソロを吹いているところかと思われます。
ちなみに下の写真はお客さん、何か質問ありますか?と振っているところではなく、「陽よ昇れ」という曲の「パッと照らしてくれ」という歌詞のところでお客さんの何人かが、振りでリアクションを返して頂いてるところです。
ありがたいことです。そして無事すべてつつがなく終了して、さあ、これから飲むぞ、というのがこちらの一枚。
皆さん、打ち上がる気満々で、楽しそうです。いろんな話をしながら楽しく飲みましたが前日に続きビョーキが出てしまい、更にそれが周囲にも伝染してしまった様で、気がつくとこんなことになっていました。
最後に三人で記念撮影。
「あー、楽しかった」と言いつつ宿に帰ったのは言うまでもありません。
2024年2月24日(土) 高円寺JIROKICHI 吾妻光良トリオ+1 ゲスト:永井ホトケ隆
2024年の次郎吉、しょっぱなのゲストはホーさん、こと永井ホトケ隆先生にお願い致しました。年末に吾妻と二人でのデュオを演らせていただき、空き時間に色々と飲みながら談笑したところ、吾妻より5歳ほど年上のホーさんですが、何と生まれてからこのかた入院というものをしたことが無い、という、おおお、鉄人か、という感じですが、今回はホーさんをお招きして健康管理の秘訣などその辺のお話をじっくりと、ってラジオ番組みたいですが、きちんと音楽も演ります。
開場18:30 開演19:30 前売:3,700円/当日4,200円(+ドリンク)
昨年の1月に続きほぼ1年ぶりのホトケさんをゲストにお迎えしての次郎吉、今回は二回目ということもあり、比較的余裕を持ってリハを終え、本番前のたしなみタイム。前回はホトケさんは、ワシはええわ、ということでしたが、今回は下級職員ともどもたしなみに参加され、あ、先生、こちらへおかけください、と接待モードでの対応をしたところ、ふっ、ヤッスい店やなあ、と一笑に付されましたが、まあ、本番前の結束を固める一助にはなったのではないか、と思われます。そして始まった本番。
もちろん、今回も先輩が出て来られるのに座っているわけにも行かず、吾妻も牧さんも立ちです。 そして一部の最後、今回はインストの「ウォーターメロン・マン」に乗せて、Pヴァイン・レコーディング・アーティスト!元ブルーヘブン、現ブルース・ザ・ブッチャー!永井ホトケ隆先生ーっ!と呼び出します。
何か、そんなに盛り上がって呼んでる感じはしないけどな、という様に見えるのは、若干予想よりも出て来られるのに時間がかかり、言うことが尽きてしまったためにちょっと困っている、という図でしょうか。そして、先ず一曲歌って頂いたのが、先日急逝した小出さんも、そしてホトケさんも両者ともにソロ・アルバムに入れた曲、”Take a little walk with me”でした。お前、わざとかぶる曲を選んだな、と小出さんに言おうと思っていたけど、その前に亡くなってしまった、というのが何ともはや、です。
二部に入りますと、昔のブルーヘブン・スタイルで、ハンドマイクで三曲ほど歌って頂きました。
二曲目の「オール・オブ・ミー」はホトケさんには珍しい演目のジャズ・スタンダードでしたが、リハの時に「ホトケさん、ここはキーをもう少し上げましょう!」と出過ぎたマネですが、進言申し上げて、結果は良かったのではないでしょうか。
ホトケさんと話しているとどうしても、昔からのブルース業界の諸先輩などの話になりがちですが、年齢を重ねてくるとやはり出てくるのが、なかなか人の名前が出てこない、ぐらいは当たり前でしょうが、ついライヴで同じ曲を二回歌ってしまう、ということが結構あちこちで起こっている様で、おそろしいことです。そう考えると曲順をカッチリと考えて臨む、という今のスタイルはスクエアではありますが、安全のためには続けた方が良いのでしょう。
いよいよ終盤、リトル・リチャードの話になって、”Shake A Hand”。イントロはホトケさんのギターのコードから始まりますが、何故かここで吾妻が割って入って演奏を止めてしまいました。
いったい何をすんねん、ええとこやのに、という意見もありましたが、瞬間的にギターの一弦の音が低いことに気づき、身を呈して先生の危機をお救いした、というわけです。今回は出過ぎたマネを二回もしてしまいましたが、これにとどまらず噛みつき奏法に走ったり(音は大したことない)
ギターネック鷲掴み中断奏法の差し違えだったり、
客席乱入コーラス大会だったりと
盛りだくさんな内容となりました。終演後もなかなか勢いが止まらず、結局最後はこんな形となりましたが、ホトケさん、今後ともこれに懲りずに宜しくお願いします。
2024年2月15日(木) 下北沢ラ・カーニャ
吾妻 光良(g,vo) with 白崎 映美(vo) and 吉森 信(p)
お世話になっている大河画伯が郷里に帰る前に最後の力を振り絞って開催している、これまでの作品を並べた個展”Half A Man”もここ下北沢のラ・カーニャが最後と聞いておりますが、折角ですので尻すぼみで終わるのも勿体ない、ということで、それぞれ画伯にお世話になっている三名が集って、華々しく(?)かどうかは判りませんが、千秋楽を飾ることとあいなりました。で、何を三人で演るのか? うーん・・・、当日まで判りませんが、乞うご期待!
開場19:00 開演19:30 4,400円 +1ドリンク 600円
ラカーニャ Schedule
年末に両国の門天ホールでホトケさんと共演した前回の画伯の個展でしたが、その時の打ち上げの席に前日と前々日に出演していた白崎さんと吉森さんもいらして、色々とくだらない話をして打ち解けてしまい、今回画伯からこの3人で共演というのはいかがですか? と聞かれ、はいはい、それは喜んで、と引き受けたは良かったのですが、段々と日程が近づくにつれ、演目とかは大丈夫なのだろうか、と不安になってきました。昭和歌謡含みの白崎さん、静謐さが研ぎ澄まされた吉森さん、ワチャワチャR&Bの吾妻、とバラバラな方向性です。とりあえず良くわからないなりにリハを済ませ、向かいの王将で餃子などをたしなんでいるうちに、再度打ち解けてきまして酒の力というのは大きなものです。 さすがに最初からコケるのはまずかろう、と共演経験も多い白崎さんと吉森さんのコンビで5曲ほど演って頂きまして、続いて吾妻と吉森さんのデュオ。
引き間違えで吉森さんの静謐さを台無しにしては申し訳ない、と結構緊張して臨んだ筈なのですが、写真を見ると意外に余裕が感じられます。これも酒の力でしょうか。そして吾妻の歌にも吉森さんに伴奏をつけて頂きましたがこれもなかなか新鮮でした。
そして休憩をはさんで吾妻さんもお願いします、と請われて慣れないソロで二曲ほど。
写真は笑顔でご機嫌、とも見えますが、実際は途中でどこを弾いているか判らなくなってガチャガチャになってしまい、苦し紛れで笑っているのです。そして再び吉森さんに加わっていただき、曲の前半は吾妻が唄い、後半になって白崎さんに出てきていただく、という演出。
特段の破綻も無くうまく行きまして、いや良かった良かった、そういえば初の共演ですね、宜しくお願いします、というひとコマでございます。
そして冬の曲を唄いましょうか、と持ってきた「おもて寒いよね」でしたが、この日はすっかりポカポカ陽気、全然寒さの感じられない陽気なデュエットとなってしまいました。
本編の最後は白崎さんの唄う「丘をこえて」に続いて一人一人同曲を唄っていく、という演目で吉森さん、吾妻に続いて画伯も登場、途中で止まることもなく無事唄い切りまして優勝です。
終演後はまたまた王将の餃子で打ち上げ。画伯の作品もそこそこ売れていた様で何よりでしたし、またこのメンバーでもどこかで演りたいものです。
2024年2月10日(土) 別府カッパーレイヴンス 吾妻光良トリオ+1 Op.Act:PANTS’EX
伝説のイベント(?)「勝手に別府ストック」の主宰者であり、別府の影の帝王、とも呼ばれるP作さんのお誘いで、またまた別府にお邪魔することとなりました。前回お邪魔した時には何とライヴの当日にP作さん本人がコロナに罹患する、ということでイベント自体欠席されておりましたが、今回は5類移行後、初のイベントということもあり、まあ大丈夫ではないのか、と楽観視しております。今回はカッパーからすぐ近くの公衆浴場でリハから本番までの間くつろいでみるのも一興か、とは思いますが、冬だから風邪ひいちまうかな、とまだ定まらない男心、というやつでございます。
開場18:30 開演19:00 前売:3,500円 +1ドリンク
または TEL090-2501-3269
今回の別府公演は、その前日に岡地さんがシャッフル・マシーンのお二人と一緒にカラオケBARでのライヴがある、ということでした。行ったことはありませんが面白そうなお店ですね。
ということで、一人だけ前日に九州入りしているので、主催のP作さんが現在博多在住ということもあり、博多からバンバンバザールの機材車”バンバン号”で岡地さんを別府に輸送するのと同時に、残りの三人を大分空港まで迎えに来る、という作戦でした。ところが何と高速道路で福岡から別府に向かう途上でバンバン号のタイヤがバースト!
いや、大事に至らず何よりでしたが、とりあえずこのままでは別府にたどり着けないのでJAFさんを呼んで救助を待つ岡地さんとP作さんでした。
いや、春らしい陽気だね、などとのんびりしている様にも見えますが、現場ではものすごい勢いで車が通り過ぎていってなかなかにスリリングだった様です。到着したJAFの方の見立てによると、これはもう四輪ともタイヤ交換した方が良い、とのことで、
急遽、バンバン号は車屋さんに行くことになり、合流はかなわず、代わりに急遽P作さんのバンド、PANTS’EXのパーカッションの方に車で空港まで迎えに来て頂くことになりました。ありがとうございました。別府に入りチェーン店の資さんうどんで昼飯を食べていたところでバンバン号とも無事合流し、会場のカッパーレイヴンスに到着。
いやあ、知らない間にこんなポスターまで作って頂いてたんですね、ありがたいことです。この日のOAのPANTS’EXさんはフルートまで含んだ大編成バンドですが、普通あれだけの人数がいたら轟音にまぎれて聞こえなくなってしまうのが常のフルートがガッツリと聞こえていて、不思議だなあ、という話をしていたら、何とフルートの方はプロの方でフルートを教えてらっしゃったりするそうで、退職者が「プロ」を自称するのとはちとわけが違うな、ということを実感いたしました。そして続いては我々の出番ですが、
やはりこう歴史を刻んできたカッパー、会場内も独特の見た目というかおもむきに包まれています。ちょっと照明の当たり方もあって、吾妻の後頭部辺りが残念な感じですが、客席側から見ればそこまで残念ではなかったみたいでやれやれ、です。
ちなみにP作さんが撮ってくれた一人一人の写真を合成して一枚にしてみると、このカッパーの独特のおもむきもあいまって、高齢者にしては良い感じの写真になっていました。
今後、どこぞのアーテスト写真に使わせていただくやも知れません。ありがとうございます。そしてアンコールでは早崎さんがいち早く客席に乱入。
吾妻は亡くなった小出さんにちょっと想いを寄せて、彼の好きだったロバート・ナイトホウクの”Moon Is Rising”を唄いましたが、ギターの代わりにハープを吹いて客席を回りました。
ギターが無いぶん、彼のギターが心に聞こえてくるかな、などと思ったのですが、特にそういうことは無く、まあそんなにドラマの様に行はかないのも、また人生であります。そして終了後、一路向かったのはこの日はご不在だったマスターの”Baby”星野さんが最近始めたという「居酒屋星の」。カッパーの店内の古びた感じからすると、窓が割れてるんじゃないか、畳が一部抜けてるんじゃないか、と散々悪口を言いながら向かいましたが実際に行ってみると、なかなかにオッシャレーなお店。
大分名物の「りゅうきゅう」などに舌鼓を打って、皆さんと盛り上がりました。
2024年2月11日(日) 博多LIV LABO 吾妻光良トリオ+1
中年実業家にしてバンバンバザールのリーダーでもある福島さんからありがたいお申し出がありまして、またまた福岡LIV LAVOで演らせて頂けることになりました。本当に感謝感謝、なお話ですが、吾妻の方もそんなお世話になっているリブラボさんのことをかた時も忘れることはございません、というか、より正確に申しますと、1ヶ月に一度は必ず思い出している今日この頃なのです。というのも、ひと月に一度、かかりつけ医に痛風と高血圧の薬をもらいに行くのですが、その道すがら道路端のデッカイ看板に「リブラボのリブふわマスク」と書かれていてその度に、ああ、福島さんは元気かな?と思い浮かべているのです。はい。
開場17:00 開演17:30 前売:4,500円/当日5,000円(+ドリンク)
前日それほどドド酔いすることも無く、P作さんの運転するバンバン号で今度は福岡を目指します。昨日のバースト現場はこの辺りで、などの説明を受けつつ若干のプチ渋滞も乗り越えて入った福岡市内、昼飯はどうしましょう?という問いかけに、うーん、うどんもりゅうきゅうも鶏天も食べたしなあ・・・、という我々は結局九州地区では勢いがあるというファミレスのジョイフルに。この日も良い天気で店内には陽光がさんさんと降り注いでますが、
余りこうツアー中のバンドには見えません。せいぜい昔の仲間の昼呑みか、地元管理組合の相談といった辺りでしょうか。ちょっと下の写真では判りにくいのですが、
早崎さんは唐揚げ定食にサラダ二つに甘いもんだったかな、何しろ頼み過ぎだよ!と周囲から注意されていました。そしてLIV LABOに着くと、最近ちょっと体調を崩していたという福島社長を囲んで、もう大丈夫なのか、原因は何だったんだ、今後気をつけるべきは何か、と矢継ぎ早の質問攻めと表情も真剣そのもので、まあ年相応の反応かと。
リハを済ませたあとは、お爺ちゃん、ご飯はもう済んだでしょ?と言われそうですが、今度は近隣のうどん屋に行ってほろ酔いセットでたしなみ。と我々が談笑している間にお店の玄関にはこんな看板が。
ご覧の様にちと早めのスタートにも関わらず、多くのお客さん達にご来場頂きましてありがたい限りです。
ここLIV LABOの店内の一角には、以前福島社長が米国で仕入れてきたアナログ盤が並んでいます。
リハ前から熱心にこのエサ箱を掘っていた早崎さんは、結局翌日帰京するまでの間に、綺麗な女の人がジャケットに写っている、いわゆる「美人ジャケ」関連のレコードを厚さ12cmほど購入して大層重いものを持って帰ることになってしまいました。自分の身の周りになるべく多くのものを確保しておきたい、というのは食べ物に限ったことでは無い様で、どこか動物の習性に近いものも感じます。 そして折角LIV LABOまで来ているのですから、福島社長にも登壇いただき二曲ほど歌っていただきました。
ところが何故かP作さんに撮って頂いた写真を見ると、福島さんが歌っているところはほとんど無く、こうして談笑している写真ばかりなのですが、
よほど福島さんが話好きなのか、おじいさん達が聞き上手なのか、どちらでしょうか。ま、ともあれそう考えると喋ってばかりいた様な気もします。そしてアンコールでは通常運行に戻り、ピアニカと電池アンプで客席に乱入。
以前出演した時にも同じ行動を取った様な記憶がありますが、LIV LABOは店内を練り歩いてステージに戻ろうとすると丁度絶妙な位置に入口の扉があるため、ついここから外に出て演奏したくなるのです。
そして外に出て行こうとする我々を追いかけてくるのはバンバンの黒川さん。ワイン、ご馳走さまでした。結局、終了後は福島社長と黒川さんに我々4人で若者だらけの餃子屋に行って打ち上がりましたが、いやあ、楽しすぎて写真を撮るのはすっかり失念いたしましたな。
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2024年2月12日(月) 博多LIV LABO 吾妻光良 ブルース的セッション
吾妻光良(vo,g)、岡地曙裕(dr)、早崎詩生(pf) <The Shuffle Machine> 山田とも(vo,harp)、石田ようすけ(vo,g)、阿部正宏(bass)
連休に九州まで行って二興行のみかあ、何か勿体なくね? ということで福島社長に無理をお願いして、もう一日演らせてもらうことにしました。ただ、翌朝から仕事、という赤い人もおりますもので、昼興行にさせていただきまして、更に前回のLIV LABOでもお世話になった福岡の正統派ブルース・バンド、シャッフル・マシーンの皆さんにもお手伝いをお願いしました。ブルース”的”、というのはブルースも多いけれど、そうじゃないのも演りますか、といった意味かと思います。ちなみに牧さんが不在なのは、ブルースが多めだから、というわけではないと思います。
開場14:30/開演15:00 前売3,000円/当日3,500
てなわけでトリオ+1での二公演を終えて、三日目は折角ですのでLIV LABOでブルース・セッションを、ということになり、まあワシは遠慮しときますか、とつぶやきつつ帰京した牧さんを除き、最終便まででしたら是非ブルース・ピアノを弾かせて頂きたい、という早崎さんに、吾妻、岡地、そして前回も手伝っていただいた福岡のシャッフル・マシーンのお二人、山田さん、石田さん、そして今回初めて手伝っていただくヴィンテージ・ショップを運営されておられるというベースの安倍さん、という布陣で臨むことになりました。
そして看板の右下に追加で書かれている様に、こちらもお初にお目にかかる山田さんという方と鈴木さんという方も来られることになりまして、なかなかにぎやかな午後になりそうな感じです。昼過ぎからのリハを終えて近所の立ち飲み屋でシャッフル・マシーンのお二人と、博多ブルース・シーンの現状や日本におけるブルース縦社会の歴史、などと言った濃密な情報交換を済ませてから、ライヴはスタート。
何しろ濃密な情報交換の後ですので、中年もジジイも嬉しそうです。
そして同じブルース業界に身を置く同士、コーラスにも力が入ります。
立ち飲み屋さんでの話題でもうひとつ出たのが、
「いいかね、日本のブルース・シーンには”根性論”が入っている、というのが大きな特徴のひとつなんだ。」 「ほうほうほう。」 「だが実はあんなに頑張って歌ったり演奏したりする必要は無いのだよ。もっとリラックスして演るべきなんだと、私は常に思っているのだがね。」 「ですよね、でっすよねー。」
こういう話題だったわけですが、いざフタを開けてみると、
長い年月で身についたものはそう簡単には治らないものです。そして後半には更にお二人、オルガンの鈴木さんとギター/Voの山田さん、という方々も加わって、まさにセッション、という感じになってきました。
ところが人生は何と数奇なものでしょう、吾妻とこの山田さん、実は初対面ではなかったのです!実は吾妻が25歳ぐらいのころ、もう既にBoppersを始めていましたが、何でも他にもジャンプを演奏かるビッグ・バンドがあってそれが次郎吉にやってくるらしい、というのを聞きつけてそのバンドを見に行ったのです。キャブ・キャロウェイや、ルイ・ジョーダンの曲をやっていたおぼろげな記憶はありますが、詳細は忘却の彼方です。しかし、これまでの人生で片時も忘れたことが無かったのが、そのバンドが「福岡から来たアップタウン・オーケストラ」だった、ということでした。そして何とギター/Voの山田さんは、そのアップタウン・オーケストラのリーダーだったのです!
約43年ぶり、という再会でしょうか。山田さんは当時の面影はありませんが、すっかり渋みのあるジャズ・ギター奏者になられておりました。そんなこんなの意外な展開もあり、終盤にはT・ボーン・スタイルで店内をうろついたりしてセッションは楽しく終了しました。
終演後は居酒屋で食事を済ませ、石田さんがやっているお店、B.B.Kenchanになだれ込みます。お店には大層古いピアノが置いてある、というのを何回も聞いていたので、集蛾灯に引き寄せられる虫の様に吾妻はピアノ椅子に。
そしてピアノだけでなくギターにも手を出して店主も巻き込んで、
ちと呑みすぎだったかな、と反省しないでもない、2024年2月の九州ツアーでありました。
2024年2月3日(土) ビルボードライヴ横浜 吾妻 光良 & The Swinging Boppers Special Guest: Leyona
そして2月にはこれまた恒例、歌姫Leyona嬢を迎えてのハマでのライヴでございます。積年の課題としましては、ゲストのLeyonaがステージから去ったあとに冴えない男どもだけが舞台上に取り残されてしまう、その何とも言えない寂しさ、侘しさからどう立ち直るべきなのか、ということがあります。例えばLeyonaを送り出した後にステージの照明を明るくしてみてはどうなのか、急遽お客様と一緒に乾杯を交わしてみてはどうなのか、と色々考えてはいますが、現状これという決定打は無い状況です。
1stステージ 開場14:00 開演15:00 2ndステージ 開場17:00 開演18:00 サービスエリア ¥7,000 カジュアルエリア¥6,500 (1ドリンク付)
節分にして大安という今年の2月3日、気温は3℃〜11℃という冬らしい天気でしたが、11時に現地入りしたメンバー達は歌姫とのリハーサル、ということで嬉しそうです。
何だか前月の六本木の時と比べると、やる気が倍ぐらい出ている様な感じでして、セクション練習にも余念がありません。
しかし、久々に演る曲もあるため、ところどころでトラブルが生じます。
「♪♪・・・! あれ、ここ誰のソロだ?」 「こっちは誰の譜面にもソロの指定は無いよ。」 「早崎じゃねえの?」 「いや、私この曲では金輪際ソロは」 「この前もそう言ってたじゃねえか。」 「あ! すみません、ソロって書いてありました。」
大丈夫でしょうか。そして冬といえばあの曲、ということでエラとルイ・ジョーダンのあのデュエット曲ももちろん練習いたしました。
リハを終えて着替えも済ませまして、皆さん良いですか、あちらの部屋には歌姫がいますからね、むやみに入ったりしちゃあなりませんぞ、と念を押すバンマスであります。
そして出陣前に全員で記念撮影。
表情の明るさは当社比三倍ぐらいでしょうか。ということでやる気満々で始まった第一部。
吾妻も相当ご機嫌目盛りが上がっていますが、写真で確認するとコーゾーさんの目盛りはこの時点で既に振り切れています。
そして節分は節分、もう正月じゃないだろ、という声もひしひしと聞こえますが、一年の限られた期間しか演奏できない曲ですから演らせていただいた「正月はワンダフルタイム」、楽団もお客様もともにバッチリとかしわ手が決まりました。
続いて、いよいよご登場のLeyona嬢!
赤いドレスがあでやかでありますが、全体の映像で見ますと周りの人間にこう生気とか色彩、というものが感じられないぶん、紅一点、という表現がふさわしいです。早崎さんも一応、紅ではあるんですが。
さて、歌姫が舞台から去るとどうしても寂しくなりますが、とりあえずは頑張るしかありません。
この日の吾妻のメインギターは、グレッグ・ベネットというメーカーの必要以上にぶ厚いギターでしたので、気分はもうT・ボーン・ウォーカーです。
いやあ、ギターって見た目が大切ですね。ところがこういうぶ厚いギターは、ハウリングというノイズを出しやすく、一部の予定演目を終えてステージから去ると、「ゥゥァァアアア----」というノイズを発し始めて一度ステージから降りたのにそのノイズを止めるために、またステージに上がる、というみっともない形になってしまいました。
ま、こうして周りが心配してくれるのはありがたいことです。そしてアンコールに応えてステージに上がると今度は牧さんのベースにトラブルが生じて、吾妻がネックを支えて対処していました。
バンドはすべからく助け合いであります。そしてアンコールはもちろん「おもて寒いよね」。第一部はオーソドックス・ヴァージョンを心あたたまる感じでお届けしました。
そして楽屋に戻ると何と、
前月の六本木のお返し、ということでしょうか、コーゾーさんが2/29の誕生日が近い吾妻のためにシャンパンを用意してくれていました。Leyona嬢も含めて全員で17歳直前記念の乾杯とあいなりました。
こんなお祝いをして頂いて、頑張らないわけには参りません、楽屋からステージに登場する時もいつもより速足だったのでしょうか、龍ちゃんの写真もいつになく躍動的であります。
もちろん二部のゲスト・コーナーも頑張りました。
第二部ではLeyonaが去った後の秘策として、ビルボードの照明の方に相談してちょっと明るめの照明にして頂きましたが、効果のほどはいかがだったのでしょうか?
それよりもこの写真は、比較的最近の演目「オレの金どこ行った?」ですが、振り付けにまだまだ改善の余地があることが判ります。そしてアンコールは第二部も「おもて寒いよね」ですが、一部とは異なり2024年版で若干の世相を反映したセリフ回しを取り入れております。Leyona嬢はどこかで聞いた「社長ぉー、もっと安くしてぇ」みたいな雰囲気で迫り、
吾妻の方は、先日一躍有名になった谷川元衆院議員風に切り返しまして、一応、それなりに世相を反映できたのではないでしょうか。すべての公演が無事終わりますと、昨年同様、向かいのビルの中華屋さんでウチアゲとなりました。
結果的には、ジジイ! 良かったなっ!という誕生月のビルボード横浜となりました。
2024年1月27日(土) 高円寺JIROKICHI 吾妻光良トリオ+1
2024年も引き続き、トリオ+1で次郎吉のマンスリー・ライヴを演らせていただけるとはありがたいことです。一年の計は新年にあり、今年の抱負というかですね、活動方針としては、そうですねえ・・・、曲をもう少し開拓したいですよね。あと、キーとかを間違わない様にすべきでしょうね。それとスチールやマンドリンももっと上達したいですよね、え?それは個人的な目標だろ? そうですね、確かに確かに。バンド全体の抱負というと・・・、やっぱり健康第一、でしょうな。
開場18:30 開演19:30 前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
トリオ+1では70日ぶりとなる次郎吉マンスリー。とはいっても見た目は特に何かが変わった、ということもございません。
そして先日のビルボード東京に続き、2024年になって二本目のライヴとなりますが、復帰後の牧さんも元気に弾いております。
「その後、体調はどうよ。」 「いや、特に不調は無いのだけど。」 「だけど?」 「やっぱり入院中10日ぐらい寝ていたからね、足腰が弱ってるかなあ。」 「ウッドベースとか運べるのか?」 「今日は自宅から駅に行く間で、一回楽器を下ろして休んだな。前は休憩なしで駅まで行けたんだが。」
まあ、JOJOさんもそうですが、ゆっくりリハビリしていってほしいものです。そして数曲演奏すると後ろの方が妙にざわざわとしているので振り向くと、岡地さんが吾妻に紙を渡そうとしています。
「え?この曲順表が何か?」 「全然見えなくなっちゃって。」
実は岡地さんに渡したこの曲順表、パイロットのフリクションという、こすると消えるボールペンで書いたのですが、書いた文字が8割方読めなくなってしまいました。確かこのペンのインクは熱を加えると消える、という仕組みだったと記憶していますが、岡地さんはライヴが始まってから数曲の間、この紙をズボンのポケットに入れたままドラムを叩いていたところ、体熱で消えてしまったらしいのです!そりゃあ、汗だくになるわけです。そして年も改まりまして、ライヴも新たな気持ちで取り組もう、という一環で、以前から演っている「エレファント・ロック」という踊りに関する曲の間奏明けで、こんな具合に踊られていたのではないか、という推測に基づく振り付けを少し前から取り入れているのですが、いつもより真剣に真面目に踊ったところ、この様にカメラもついてこられない様な速い動きで踊れていた様です。それなりに進歩しているのでしょうか。
更にこの日はファッツ・ウォーラー一曲、タンパ・レッド一曲、と新しいネタにも挑戦しよう、と前向きな姿勢で臨みました。が、さすがに慣れていないことおびただしく、歌詞カードや譜面に目が釘付けとなっており、
まだまだ改善の余地だらけ、といった感じではあります。大体このトリオ+1のライヴでは、アンコールになると吾妻と早崎が客席に出て行ってワチャワチャになって終わる、というのが多いわけですが、年初ということでこの日はちゃんとステージにいたままで最後までお届けしました。
変な手法に頼らずに初心に帰るというのも大切なことですね。初心、といえば年初に牧さんが大学時代に所属していたジャズ研の新年会があり、吾妻も出席してきましたが、その一人が持っていた昔の写真が回覧されておりました。それがこちら。
思えば遠くへ来たものです。
2024年1月24日(水) 中野ブライトブラウン 吾妻とJOJOの新春紅白R&B歌合戦
吾妻光良(Vo,G)、JOJO沢渡(Vo,G)
これが三回目、いや、唐木田のWaveさんを入れれば4回目となる紅白R&B歌合戦。ジャンケンで先攻、後攻を決めて二曲ずつギター二本だけという小音量で歌っていく、ただし勝ち負けは無し、という大会でございます。一体どんな曲が出てくるのか、曲のさ中の合図が通じるのか、ほとんどリハをやらないという状況ならではのスリリングでハプニングな新春の会となる予感がします。まだまだ、お屠蘇気分でお越しください。
開場19:00 開演19:30 チャージ:2,500円/ミニマムオーダー:1,000円
17:30にブライト・ブラウンに入ると、JOJOさんが見慣れないギターを持っています。
「あれ? それはどうしたの?」 「いや、まだ術後で不自由につき知り合いに借りて持ってきてもらったんだ」
そうでした、JOJOさん、年末にヘルニアの手術をしたばかりで、痛みは無いもののまだ、ちと足が麻痺気味なので歩くのが不自由らしく、いやあ、この齢になるといろいろありますなあ。ちなみに麻痺気味ということで、本日のユニット名を「JOJO沢渡と麻痺がキターズ」に変更しようか、という話もありましたが、健康に留意して過ごしていきたいものです。ちゃちゃっとセッティングなどを済ませて階下の居酒屋にたしなみに行くと、スマホでの注文がエラーが出てしまい、どうやっても注文できず、口で言ったら通してくれるの? と聞いてもダメで、ちっ、仕方ねえな、他の店に行くか、と数件隣の店に。
「ああ、良かった、ここは口で言えば頼めるみたい。」 「うん、これでこそ正しい居酒屋だよね。」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 「何だ、全然来ないじゃないか。」
口で頼めるのは良いのですが、ビールが全然出て来ません。結局、ブライトを出てからビールにありつけるまで20分かかってしまい、更にこの後も人間ではなく、ロボットが注文を運んでくるのですが、これが吾妻になついてしまったらしく、そばから離れようとしません。身近なところに2024年問題が転がっているのを実感する本番前でした。さて、本番が始まると先ずは先攻・後攻を決めるジャンケン。
ああ、負けたぁ、という表情をしてはいますが、勝ち負けが無いので大したダメージではありません。ということでJOJOさん二曲、吾妻二曲、という順で歌っていきます。そしてもうこれも定番ですが、紅白の衣装も年末だけではなく、年始らしい雰囲気も醸し出しています。
前回までは生ギター、ということにこだわって電気を使わない方針でやっておりましたが、ブライトのスーさんからちょっと物足りない、という意見を頂いていたため、今回からピックアップとアンプも使って、前回比2倍ぐらいの音量でしたでしょうか。スーさんからは、下の店に響くので足踏みはもう少し控えめにお願いします、と注意されまして、いや、階下の店はスマホ居酒屋なので、これぐらいしてやった方が良いんです、と言いそうになりましたが、ブライトを苦境に追い込むのは本意ではありませんので、以降は留意しました。
しかし生ギターにピックアップ、というのもまったく慣れてないので、勢い良く弾いていたらピックアップがギターの中に転落してしまいました。この日は都合2回ほど落としてしまいまして、何か抜本的な対策が必要なのかも知れません。そして年初ということで、お客様の中に見知った方も来られてまして・・・、
服が赤くないと誰だか判らない、という方もいらっしゃるかも知れませんが、先ずはこんなピアノの方にご登場いただきました。確かに電気を通すと、丁度ピアノとの音量バランスも宜しい様でございました。そして既にお気づきの方もいらっしゃるかも知れませんが、JOJOさん二曲、吾妻二曲、JOJOさん二曲、吾妻二曲、・・・と歌っていくと、おい、アンコールはどうするんでい? という問題にブチ当たります。そこでもう御一方、客席から
年末のバイユーゲイトでお世話になった、堀池ヨロ市さんをお迎えして歌っていただきました。曲はトミー・ジョンソンの「ビッグ・ロード・ブルース」、俺には困難な道が待ち構えている、ということで後半では、自身の入院〜手術の経験を題材に日本語化して歌っていましたが、ヘルニア後のJOJOさんにも共感できる内容ではなかったかと。先ほども述べました様に、年末/年始のイメージが強いこの紅白歌合戦ですが、次回は何とか梅雨ぐらいに開催しようと画策しております。
2024年1月13日(土) ビルボードライヴ東京 吾妻 光良 & The Swinging Boppers
2024年、令和6年の幕開けはここ数年お世話になりっぱなしのビルボードさんでのライヴからスタートでございます。2024年は辰年、年男というと1952年生まれか1964年生まれ、という方々がそういうことになりますが、どちらも当楽団のメンバーにはおりません。年男が発生するのはおそらく2026年のビルボードからということになりますが、ってそんな既成事実の様な捉え方をしてはいけませんね、新年にあたり一期一会、千載一遇、一蓮托生、といった真摯な気持ちで臨みたいと思うものであります。
1stステージ 開場14:00 開演15:00 2ndステージ 開場17:00 開演18:00 サービスエリア ¥7,000 カジュアルエリア¥6,500 (1ドリンク付)
年明け最初のライヴは牧さんの退院を受けて、一ヶ月以上ぶりのレギュラー・メンバーでのBoppers、トリオ+1やもろもろの集まりを入れると一ヶ月に何回も顔を合わせている我々ですが、やけに久々ですので、始まる前から楽屋は居酒屋状態です。
当然、話題は入院や病気の話になるのですが、もう少し若い頃は、こういう話をしてもネタにして笑ってる風情もありましたが、さすがにここに来ると、医者は何と言ってたんだ、前兆とか自覚症状はあるのか、差額ベッドはキツいのではないか、など内容も妙に具体的になってくるものです。リハも無事に終わり15:00からの1stステージ、例年のお約束通り、別ギターを持って客席から出ていく吾妻ですが、今回のギターはテレオリン。
表情が多少シプ目なのは、おそらく慣れていないのでどこを弾いているのか判らなくなってしまったのでしょう。ということで、今年もいつも通りの幕開け。
何だ、本当にいつも通りだな、と言うなかれ、同じことを続けられるというのはありがたいことです。ほれ、牧さんも元気に弾いております。
ちなみにこれは高音部を弾いているだけで、病み上がりなのでベースに寄りかかっている、というわけではございません。サックスの面々も元気です。
よぉく見てみると、しょっぱなから飛ばしていた弊害か、吾妻のネクタイが取れていました。
この蝶ネクタイは昨年購入したもので、まだ装着に慣れていないため、鏡を見ずに自分でつけることが出来ません。とりあえず一番近くにいる西川さんにつけ直してもらいました。
ありがとうございました。そして、ここ最近の新春公演では定番となりました「正月はワンダフルタイム」。毎回お客さんに「神棚に手を合わそう」という歌詞に続いてかしわ手を二拍打ってもらう、というのをお願いしています。
継続は力なり、ということでしょうか、1stも2ndもバッチリと揃っていました。また、今年は大変な新年のスタートではありますが、それでもお正月といえば、ご家族や仲間たちと写真を撮り合った方々も多いでしょう。ということでこれも恒例になりつつある「Photo 爺ィ」。
写真を撮る方、撮られる方のどちらもなかなかポーズが決まってきました。更にこの日の新ネタとして、加藤千晶さんとガッタントンリズムの皆さんに触発されて出来た曲、「昼寝のラプソディ」。
まだ二回ぐらいしか演奏していないので、全容がつかめていないのですが、名取さんの語りが仁王立ちのポーズで語られているというのは、初めて知りました。これで良いのでしょうか? 座った方が良くないかな?そして新年ですからもちろんいつもの「カーンパーイ!」にも力が入りまして、誰一人脱落しておりません。
1stの最後は、これも良くある背中弾きでしめくくり。
と言いたいところですが、身体が硬く背中までギターが回らず「後頭部弾き」に留まっていました。アンコールではこれもいつも通り、ステージ奥の大窓が開くのですが、確か去年はまだガンガンに明るくて拍子抜けしてしまいましたが、今年はどんよりとした雪空(?)
これはこれでなかなか趣き深いものがあります。寒空の窓の下のベースにギターにドラム・・・、というのもなかなかアートな雰囲気ですなあ。
そして楽屋に戻ると何と・・・!
この日がたまたまコーゾーさんの誕生日、という個人情報がいい具合に漏洩されていて、ビルボードさんのはからいでバースデー・ケーキがやって来たのです! 全員でお祝いさせていただきました。
ありがとうございました。モザイク、あまり意味無いな。で始まった2nd、1stとは逆の階段から降りての登場でしたが、1stでは上の階に吾妻の高校の同級生のI君がおりましたが、2ndにはやはり同級生のK君がいました。
K君はこの写真の右端の方に存在が確認できますが、ステージでメンバーに「彼はオレの同級生でね」と吾妻が紹介すると「えええ」という謎のどよめきが起きたのが記憶に新しいところです。そして誕生日を祝ってもらっていつもよりご機嫌目盛りが上がっているコーゾーさんですが、
振り付けの方はご機嫌の目盛りを上げている、というよりは、キョンシーの様に見えます。そうこうしていると、岡地さんは立ち上がり、牧さんはベースを弾き止め、西川さんと三平さんはそれを眺め、吾妻と小田島さん、コーゾーさんは勝手に楽器を鳴らしている、個人個人が勝手な状態に。
いったいこれはどうしたことか、というと実はこの前の曲で岡地さんがバスドラムの皮を破ってしまったのです。
ですのでこうやってビルボードのスタッフの方々がその皮を張り替えてくれていたのです。これによって何とかライヴを続けることが出来ました。いやあ、感謝感謝、です。最後のアンコールは、これも通例通り、吾妻と早崎とで客席に繰り出して行きました。
これに触発された数名も客席に出て行き、
最後は吾妻も客席の空いたところに座りながら、くつろいで歌って終わり、という春から縁起の良い一夜となりました。
改めて今年も宜しくお願いいたします。
2024年1月6日(土) 新宿Red Cloth お正月だヨ!大馬鹿歌合戦
出演:Cの誘惑/小心ズ/サ・ハチ(黒色すみれさち&ハッチハッチェル)/下八/吾妻光良 司会:レモン
年明けに突然、ハッチさんから打診がありまして急遽出演することになりました。いったいどういう催しなのか皆目判らないのですが、どうやら字面からすると馬鹿が集まって歌う、ということの様で、それであればそんなに外れてはいないのかな、と思うところであります。
開場:18:00 / 開演:18:30 前売:¥4,000(D別) / 当日:¥4,500(D別)
1月2日の夕方、能登の震災はどうなっているんだ、羽田の事故ってどうしたんだ、とテレビを眺めていたらハッチさんから携帯にショート・メッセージが入ってきまして・・・、
「6日のレッドクロスの大馬鹿歌合戦に六角さんが体調不良で出れなくなってしまいました。吾妻さん、ピンチヒッターとして参加してもらえませんでしょうか? 」
ああ、何か11月の終わりぐらいに誘われていたけど、メンバーの都合もつかないし、自分も初詣とかを予定していたので断ったヤツだよなあ、とすぐにピンときましたが、どうやら困っている様です。困っている人は出来れば助けてあげるのが人の道です。
「リハはちと厳しいですが、本番の時間だけなら参加できそうです。終わってからも翌日に備えてパッと失礼しますが、それでも良ければ・・・。」
翌日は実家の姉と兄、並びにその子供達と今度結婚することになった甥っ子のお嫁さんとか、姪っ子の初めて会う米国人の旦那さん、とか15人ほどの集いがあるため、そうそう呑み上げているわけにも行かないのです。
「やったー!ありがとうございます。」 「六角さんのピンチ・ヒッターということですから、八角兆治、とかに化けて出なくて良いですか?」 「銭形平次の替え歌でもやりますか?」
というやりとりで、まったく内容の判らないまま、レッドクロスに赴きますと、楽屋には下田さん。いやあ、こういうところで知り合いの顔を見ると安心します。とりあえず出番は4番目ということなので、それまで客席で観覧させて頂きましてが、新春にふさわしい(?)演芸場風のネタも満載でなかなか楽しかったです。そして迎えた本番は、ハッチさんのヴァイオリン、下田さんのトランペットに加えて、「Cの誘惑」というバンドのドラム、ベース、ギターの御三方に付き合って頂きました。
「大馬鹿歌合戦」というタイトルをなかなか覚えられず、当日まで「馬鹿馬鹿大合戦」と勘違いしておりましたが、まあ、馬鹿、というからにはこんなもんだろう、とタカをくくってアフリカ風ジャズシャツを着て行ったところ、ハッチに下田さんはもとより、Cの誘惑の御三方まで、全員何かしらのスーツとかジャケット姿で完全に浮いてしまいました。まあ、でも新年ですので、ジョニー・オーティスの「ハッピー・ニュー・イヤー・ベイビー」、馬鹿といえばこの曲、といういつもの「ドリンキン・フール」、そして究極の馬鹿ニューオリンズ・ソング「ドンチュー・ジャスト・ノウ・イット」の三曲を歌わせていただきました。
何とも嬉しそうなのか苦しそうなのか、良く判らない表情ではございますが、一応正月ということで
福禄寿っぽくもなくは無いかな、と思った夜でございました。
2023年12月30日(土) 新宿PIT INN 吾妻光良・藤井康一 “歳末”ブルースセッション!
吾妻光良(Vo.G),藤井康一(Vo.Ts),守谷美由貴(As),板橋文夫(P),米木康志(B),本田珠也(Ds)
令和5年の締めくくりのライヴはピットインの昼の部。いや、今年は沢山お世話になりました。しかし”年末”ブルース・セッション、というのは良く目にしますが、”歳末”とは珍しい。やはりこうなると何か助け合いとかした方が、あ、米木さん、このベースは私が持ちましょう、とか、大売り出しに貢献する、さあさあ、寄ってらっしゃい、藤井君のCD、いまだけ安くしとくよ、奥さん!みたいな行動も必要なのでしょうか。まあ、いずれにせよ、昼の部ですから皆さんも忘年会の前に是非どうでしょうか。
開場13:30 開演14:00 3,000円+税(1ドリンク付)
というわけでいろいろとやってきた2023年、ライヴ納めはこのピットインのセッションとなりました。
このメンバーで前回演ったのは、2022年10月の米木さん古希祝いセッションの時でした。板橋さんはこの数年前に古希を迎えておられ、その時は吾妻、藤井にベースの金沢さん、というメンバーで長野でお祝いのセッションをした記憶があります。このページのどこかに記録がある筈なのですが、探せませんでした。その板橋さん、今回は店に来るなりカバンの中から譜面に加え、色々な道具を次々とピアノの中にバラまいていきます。
一つは銅鑼だと判ったのですが、他の道具は謎のままです。そして始まったライヴですが、大晦日イヴだというのに多くの方々にご来場いただいた結果、ドリンクオーダーも間に合わず、結局10分押しぐらいで開演となりました。
この日は吾妻も藤井君もアフリカ風のシャツですが、吾妻の方はつい先日藤井君から教わった荻窪のシャツ屋で購入したものですが、藤井君のもそうだったのでしょうか? 聞くのを忘れてしまいました。
先ほど申しました様に板橋さんは古希+αですが、まだまだバリバリ元気。お得意のゲンコツ・ごろごろ奏法も余裕の笑顔でこなします。
で、ライヴが進んでいきますとMCの中でつい「米木先生」、「板橋先生」という呼び方をしてしまうのですが、ついに板橋さんが耐えかねて、立ち上がって「そんな先生なんて呼ぶの、やめてくれよお」と懇願しに来られました。
とはいえ、日本固有の年功序列もありますし、またジミー・ウィザースプーンと名前が並んで載っている方をそう気安く「さん」だの「ちゃん」だのと呼ぶわけには行かないのです、とその辺りはていねいに説明させて頂きました。そして2023年最後のライヴも滞りなく終わり、撤収の際に板橋さんが片付けていたのがこちら。
胴体を押すと舌を出しながら「ビェー、ビェー」と音を出す犬(?)のぬいぐるみで、「ぶーちゃん」という名前らしいです。この日は登場する機会はありませんでしたが、次回の登場に期待しましょう。そう、次回、ということもあるので、最後は全員で記念写真、というかアーティスト写真の撮影。
この後は、先生お二人を除いた4名と長野のKさん、ピットインのTさんとHさんとで近隣の居酒屋にて2023年最後の打ち上げを敢行し、その後、藤井君は高校の同窓生との、吾妻は大学の同窓生との懇親会で、夜の街へと繰り出していきました。まあ、滅多に無い大晦日イブですからね。ということで2023年もありがとうございました。
2023年12月29日(金) 吉祥寺MANDA-LA2 加藤千晶とガッタントン・リズム 『晦日イブ運行2023』 ゲスト:吾妻 光良
加藤千晶(p,vo), 鳥羽修(g), 高橋結子(ds), 藤野“デジ”俊雄(b) Aketa Mino(tp), 橋本”kids”剛秀(t.sax), 中尾勘二(tb)
つい先日、半袖で紅葉狩りをしたばかりなのに、もう年の瀬とはねえ、一年は早いものですなあ、と遠くを見つめてしまいますが、そういえば、その間に福島のクダラナ祭りでも加藤さんと鳥羽さんと共演したんでしたっけ。と言ってもこれを書いている私にとってはまだ未来のことなので、まあありていに言えば「知らんけど」ということになりましょうか。今年の流行語大賞の候補に「知らんけど」は入らないのかな? どうでもいいですが、加藤さんの無茶ぶり、というのがちと心配であります。知らんけど。
開場18:30 開演19:30 前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
「吾妻さん、当日はサンタ帽は持ってきますか?」
前々日のガッタントンさん達とのリハ終わりで鳥羽さんがそう聞いてきます。
「えええ、もう29日だろ? クリスマスもとっくに終わってるしなあ。」 「でも、”Shake Hands With St.Claus”歌うじゃないですか。」 「それもなあ、賞味期限切れっちゅう感じだな。違う曲にすべきすだったかなあ。でも今からじゃ間に合わないか。ケーキも崩れたばっかりだし、いま、こういうことに世間は目を尖らせていると思うんだよ。」
そんな話をしながらリハの日は終わり、迎えた当日。リハ終わりで恒例のキッズさんと鳥羽さんの事前呑みにこの日が仕事納めというホッピーズの富山君も合流したりしているうちに、あっという間に本番。一部ではガッタントンさんのだいぶ昔のインストだという、無茶苦茶難しそうなレア曲も聞いたりしているうちに吾妻の出番となりまして、
ギターのヘッドにはしめ飾りをつけて来たる正月を祝っている一方で、今頃クリスマス・ソングを歌って大丈夫なのか、期限切れになってたりしないのか、果たしてちゃんとした状態で届くのか、というご心配を払拭するため、緊張感を持って気を引き締めて臨む意味でも、T〇屋さんの買い物袋を被っての登場といたしました。そして歌った数日遅れのクリスマス・ソング。
特にお腹が痛い、とかコードが崩れて届いていた、というクレームも無く無事にお届けすることが出来ました。ガッタントンさん達とご一緒するのもこれが4回目でしたでしょうか? そして今回は特にこれ、という新ネタや宿題も無かったため、比較的のびのびと演らせていただくことが出来ました。
ところがそれだけでは済まないのが、年末のガッタントンの運行。何と二部の途中で「忘々イントロ合戦」という催しが突然始まりました。何でも事前にメンバーが選んだ曲のイントロを紅組、白組に分かれて演奏して、何の曲か判ったお客さんが大勢いた方が優勝、というもので、吾妻は鳥羽さん、デジ君、中尾さんとともに白組に入れられてしまいました。
このテの体育帽が似合うと思ったことは一度も無いのですが、それにしても口うるさい団体職員のオヤジ然としていていやです。最初に出されたお題は「愛するデューク」、おお、スティーヴィー・ワンダーのサー・デューク! この曲はホトケさんと初めて組んだバンド、「チェイン・ギャング」で演っていた曲で青春の一曲、と言っても過言ではない曲なので、ガチで演奏してしまい、演し物としてはいま一つな結果となってしまいました。それにしても、ドラムを叩いただけで、やはりスティーヴィー・ワンダーの「迷信」を表現した結ちゃんも凄いですが、それを当てたお客さんも凄かった!
そんなこんなで、楽しく笑い巻き起こる中で吉祥寺の年末は過ぎていきました。
2023年12月23日(土) 荻窪TOP BEAT CLUB The Grand Year Of Top Beat
吾妻 光良トリオ+1 HOWLIN’ HACHIMA ENOCKY & THE TOP HANDS
4月にお邪魔して以来のトップビートさん。へえ、今回はハッチとは一緒じゃないのか、と思っていたら、何と「ハウリン・ハチマ」というバンドで出るということが判り、事前にメールしてみました。「ハウリン・ハチマとは何だ?」「アタシがやっているインチキブルースバンドです。」なぁんだ、それを知ってりゃあ、マディ・ミツヨシ、とかで出たのに。もう一組はロッキン・エノッキーさんのバンドでして、エノッキーさんは以前は吾妻の自宅から徒歩3分のところに住んでいたことは余り知られていません。どうでもいいことですが。
開場18:30 開演19:00 前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク600円)
新たなロックの殿堂、との呼び声も高い荻窪トップビートクラブですが、そこにロッキン・エノッキー、我々、そしてハッチさんが集う、おいおい、ロックなのかいこれは? という声も聞こえそうですが、最初のリハは我々です。吾妻は自宅からなら徒歩30分で楽勝で着くだろう、と穏やかな冬の午後を散策しながら裏道を歩いていたら見事に道に迷って遅刻してしまいましたが、無事リハも終了。続いてハッチさん達、そして最後のリハは久々にお会いするエノッキーさん。
ドラムは前日のブラサキでもご一緒した大澤さん、そしてベースは以前ハッチさんのバンドにいたトネーロさんですが、おーっとっとっと! このエノッキーさんのギターは・・・!
何と珍しい、4弦マンドリンとギターのWネックではないですか。おお、世の中にはこんなこともあるのか(詳しくは後述)と思いつつ、途中で失礼していつもの様にハッチさんを伴っての近隣でのたしなみタイム。
しまった、良く見たら100円のツマミがあったのか・・・。そしてトップビートに戻るとしょっぱなはエノッキーさん達。
以前見た時よりもロカビリー臭が薄くなり、カントリー臭が濃くなっていた印象ですが、とはいえこんなアクションも取り入れて、
うーん、これはコケたら入院だから怖くて出来ないなあ、と見ながら感じておりました。さすがに(我々より)若いだけのことはあります。そして二番手が我々でしたが、
そうなんですよ! 良く見てください、このギターを!
この日、偶然にも吾妻もマンドリンとギターのWネックのテレオリンを持ってきていたのでした。何の相談もしていないのにここ荻窪にこのWネックが二本集まるとは何たる偶然でしょうか。おそらく日本広しといえどもこのギターが二本集ったのはこのトップビートだけだったのではないでしょうか。そんな頃、この2023年の年末の危機を救って頂いた小町さんに、この日も登板して頂きました。
ロックな小屋が似合う小町さんであります。(ほめ過ぎか)エノッキーさんほど身体能力は高くはありませんが、一応ロックっぽいアプローチで締めて我々の出番も終了。
トリのハッチさん達は、彼が昔やっていたバンドでヤードバーズ風味でブルースをカバーする、というバンドでした。
ヤードバーズ、ということでハープなんかも吹いておりましたが、
山高帽というとサニーボーイ・ウィリアムソンの印象もありますので、写真はなかなかさまになっております。そしてハッチさんも我々に比べるとお若いのでアクションの方も
ハッチはピート・タウンジェントだったのか!というぐらい高くジャンプしておりました。そしてアンコールは有志が集まってブルースを一曲合奏。
エノッキーさんとのWネック合戦に始まり、
全員で背中弾き大会に興じたり、
ドラマー二人の叩きもの合戦があったり、
ステージから降りていく面々だったり、
ちなみに詩生さんも勿論、降りていこうとしたのですが、ケーブルが短く、その辺りの面倒を見てくれていたのが、岡地さんと大澤さん、という心温まる写真でもあります。ということで大団円を迎えまして、
まあ、殿堂かどうかはまるで判りませんが、クリスマス数日前に一応ロックな夜、となりました。そして、こちらは終演後に楽屋で意気投合する「ダブルネック兄弟」の様子でありました。
2023年12月22日(金) ブラサキpresents”snuck宇宙” @BERTH ONE
BLOODEST SAXOPHONE 吾妻 光良(G,Vo)、EZ&MIYAKO(DJ) LIVE DRAWING 早乙女道春
まだコロナ前の頃に外タレ、クリスタル・トーマスのバックで共演して以来でしょうか、ブラサキさんとの共演であります。余り馴染みの無い湾岸地区(?)でのイベントですが、その名もsnuck宇宙。あれ、スナック、ってsnackという綴りじゃなかったっけ?と一瞬思いましたが、snuckにはsnuckでちゃんと「こそこそする」という様な意味がある様です。大きな宇宙でこそこそと振る舞う、ちと哲学的なタイトルにどう対処して良いのやら、という気もしますが、まあ、そこはブラサキさんとですから、R&Bをきちっと演るのが一番か、と思います。
開場18:30 3,500円 with 1ドリンク
てなわけでブラサキさんに誘われて初めてお邪魔するBerth One。最寄り駅はゆりかもめの竹芝駅ですが、浜松町から歩いても15分弱、というので大きな道路と海沿いを寒い寒い、と言いながら歩いていくとこんな建物が。
ここはオシャレなのか?寂しいところなのか?とビミョーな感じの風景ですが、どうやらこの建物の2階が目指す会場の様です。竹芝桟橋、といえば二十歳の時に合宿で運転免許を取得するために伊豆大島に行った時以来ですなあ。会場内に入ると既にブラサキさんがリハを始めていて、それを見ながら時々ベランダに出て遠く伊豆大島の方を眺めたりしているうちに、手前のリハもつつがなく終わり、という頃に元P-VineのK地さんが来られたので、それでは本番までどこぞでたしなみましょうか、と外に出てしばらくお店を探し回ると、何とこの日の出桟橋の周りには、養老の瀧も無ければ、銀だこも日高屋も吉野家も何も無い、ということに気がつきました。この辺りの勤め人の方々は、いったいどこでお昼を食べるのでしょうね? でっすよねー、と言いながらBerth Oneに戻ってチビチビと飲んでいるうちにライヴがスタート。K地さんとBSRのH田さん、ライターのMエさんらと同じテーブルに座らせて頂いて観覧させていただきました。
ブラサキさんのインストはかなり幅広い選曲ですが、アール・ボスティック風味の少し甘口の曲が似合います。そして二部の途中から吾妻が参戦するわけですが、このダークスーツのブラサキさんの中にまたまた暗い色のスーツを着て行っても埋没するだけですので、この日は二日後のクリスマス・ファッションで臨むことにしました。
しかし、折角の赤のネクタイに緑のシャツ、という色合わせも大きな白いギターと白いジャケットでは、それほど効果はありませんでした。しかしそれでもブラサキの黒と吾妻の白が、湾岸にきらめく夜の灯りとマッチしてシャレオツな感じに・・・
なってないですかね? なってない? いや、それなら特に言うことは無いですが。にしても、時節柄/場所柄、というのはライヴでは大切な要素ですから、ちょっとおごそかな気持ちでクリスマス・ソングを数曲お届けしたりしましたが、
段々と演目が進んでいきますと、そうした気取った態度を維持できるわけも無く、昔なじみのギターの修ちゃんとギターバトルをかましたり、
甲田さんと一緒に背中弾き合戦を展開したり(あれ?甲田さんは吹いてないか)
ハードなブロウでヒートアップする甲田さんをクリアファイルであおいで冷やそうとする「うちわショー」まで
ラフ・ファイト連発の正統派R&Bショーの形で締めくくることが出来ました。湾岸に似つかわしかったかどうかは判りませんでしたが、旧知の友人との楽しい一夜でありました。
2023年12月17日(日) 立川AAカンパニー 吾妻光良トリオ+1
てなわけで、この12月はトリオ+1による次郎吉興行がありません。しかし継続は力なりですから、どこかで演らせていただけないだろうか、と考えていたところに手を差し伸べて頂いたのが、立川のAAカンパニーさん。いつぞやのタンメン・井尻両氏の公演の時に中央線が大遅延して、大混乱に陥った時にずいぶんとお世話になったAAカンパニーさんに恩返しができるよう、頑張ります。
追伸(12/11):ベースの牧さん、体調不良につきAAカンパニーも欠席とさせてください。代打として、ローラーコースターの小町正明さんにご登壇いただくことにしました。
開場18:00 開演19:00 前売:3,500円/当日4,000円(+ドリンク)
龍ちゃんと斎藤さんのご尽力で何とか乗り切った次郎吉ですが、翌日は吾妻と早崎がローラーコースターで長いことお世話になってきた小町さんのご尽力におすがりすることとなりました。小町さんは小金井在住だしね、呼びやすくていいやね、などとそんな軽口をたたいている場合ではありません。もう来て頂けただけでもありがたい、のですがさすがにリハをやらないわけにも参りません。AAカンパニーのマスターのKさんに教えてもらった、スタジオに従業員が常駐しておらず暗証番号で鍵を開けるという、おお、この業界にも2024年問題が来ているのか、という近隣のスタジオを予約してビクビクしながら中に入りますと・・・、
どことなくスナック風のソファが置いてあったり、大きな鏡があったりする不思議な空間でしてその鏡を利用して撮った早崎さんの写真もどこかアートな香りが・・・、
まあ、何とも不思議なところでリハを済ませ、お店ではあっさりとサウンドチェック、近隣でちょっとたしなんでからすぐに本番。小町さんの雄姿がこちら。
雄姿というにはちと痩せすぎです、食が細いですからねえ、もう少し食べた方が良いのではないでしょうか、とデブに言われたくはないでしょうな。何しろこうして小町さんが立ちで演奏していますので、吾妻だけ座るわけにも参りません。
どことなくロックっぽい雰囲気なのは、小町さんのフェンダー・ベースに加えて、吾妻もこの日の午前中に今年まだ一回しか使ってないギターがあることに気づき、急遽、使用ギターをそのアリアのモズライト・コピー・モデルに変更したこともあるのでしょう。そして持つべきものは近隣の友人、Boppersの冨田さんは都内での滞在先が国立ですので、遊びに来てくれました。
この日はフリューゲルホーンに加えて最近入手した、チューニングが一音高い、Cトランペット、というものを持ってきてくれましたが、全体的なロック風味の中ではその微妙な差異が判りにくかったでしょうか?
アンコールでは、冨田さんと早崎さんが以前二人で出したCD、”Ballads”を増刷したこともあり、その宣伝も兼ねてCDを手にしたまま客席練り歩きを展開しておりました。
そして何やら吾妻も客席に下りて行っている様に見えますが、
どうも位置がハンパです。実は吾妻は本当は電池駆動のアンプを持ってきていた筈なのですが、急遽使うギターを変えてしまったために、別のケースに移し変えるのを忘れてしまい、コードの届く範囲しか動けない、という残念な絵柄なのでした。
そして終了後は、もう一人近隣からホッピーズの富山さん、そして遠方の方も、マスターのKさんも交えて皆で楽しく呑んで語って帰りましたとさ。
2023年12月16日(土) 近年恒例、年末の私服Boppers 吾妻光良&The Swinging Boppers
ということで、今年もお世話になります、年末の次郎吉の私服Boppers。いつもの演目に加え余り演っていない昔の洋楽やら、半熟状態の新ネタ(?)までいろいろとざっくばらんに演らせて頂ければ嬉しいな、という歳末企画でございます。え?特段ゲストがいないのにチャージがいつものゲストありの値段じゃあないかって? いやあ、いつもより8人も増えてしまいます、いつもの3倍に膨らんでしまいますので、そこは何卒お許しを頂きたいところでございます。そして師走でございますから、開演もいつもより30分早めですのでご注意ください。 なお、小田島さん都合つかずで後輩の(必然的にコーゾーさんの後輩の)斎藤哲郎さんに代打をお願いしております。
追伸(12/11):ベースの牧さん、体調不良につき今回は欠席とさせてください。代打には当ページで多くの写真を撮影してもらっている田辺龍一郎さんにご登場いただくことにしました。
開場18:00 開演19:00 前売:3,700円/当日4,200円(+ドリンク)
牧さん不在のBoppers、というのは結成44年でこれが二回目です。初回の10年前の時に助けていただいたのは、Boppersのローディー/撮影をお願いしている龍ちゃんでしたが、またまた今回も助けていただけることになりました。とはいっても、10年も空いてますので次郎吉に入る前に近隣のスタジオでリズセク4人だけでリハをしてから次郎吉に入りました。そしてもう一人、小田島さんの代打の斎藤さんにも混じって頂いて一応リハも終えて、あとは人事を尽くして天命を待つしかないな、ということで有志で本番前のたしなみへと繰り出すわけですが、バンマスとしては一抹の不安がぬぐえない、そんな表情が伺えます。
そして始まった本番、今回は龍ちゃんがベースに貼り付きっぱなしですので、写真はすべて次郎吉の配信映像から頂きました。
全員私服、といえば聞こえは良いですが、何とも統一感が無くしまらない、という微妙なものがあります。開始早々、今回お世話になっているお二人を先ず紹介しました。
斎藤さんはおいくつですか? え?41歳? いやあ、確かに肌のツヤが違います。 年末の次郎吉は外国曲とか久々の曲とか好き勝手な選曲で臨むところがバンドとしては面白いところですが、さて、この写真は何の曲を演っているところでしょうか?
全員で手拍子をしながら吾妻が聞き耳を立てている? いや、そうではなくて髪の毛が刈り上げられている様子を描くポーズで曲は「刈り上げママ」です。昭和、平成を経ていま令和、という中ではまったくこういう世相が通じない時代になってしまいました。そしてそうした久々の演目に加えて「生煮え」の曲というか、新曲に初めて取り組む場としてもこの年末興行を活用させてもらってます。今回は加藤千晶さんのガッタントンリズムで実験させていただき、ふむ、これなら何とか曲になるかな、ということでBoppersに持ってきた「昼寝のラプソディ」を演ってみました。ガッタントンでは省略しましたが、Boppersで演る際には名取さんの語りが欠かせません。その語りが始まると・・・、
既に周りのメンバーは苦しげな笑顔を浮かべていますが、やがて・・・
どうしても笑いが堪えられなくなり、その余りの破壊力に全員どこを演奏しているのか判らなくなってしまい、エンディングはすっかり無茶苦茶になってしまいました。 そして休憩後、1曲目を始めようとすると、コーゾーさんと三平さんがずーっと私語を交わしています。私服は認めていますが、過度な私語はバンドでは禁物です。一体、何を話しているんだ?と問い詰めると、三平さんのマイクスタンドがきちんと伸びない、というので、ああ、もうイライラするなあ、ワシにやらせなさい!そんなもな一発だ!と吾妻がバリトンの所まで出張っていって治そうとしますが、
「ああ、これは壊れているな。」 「でしょ!?」 ということで、ガムテープで固定してことなきを得ました。吾妻の私見ですが、困った時はガムテープ、おそらく23世紀になってもガムテープは使われていると思います。 そして二部に入って改めてメンバーの服装を見るとやはり好き勝手というかバラバラというか・・・、 「みんなどういう基準で今日の服を選んでるの?」 「いや、まあ何となく・・・」 「え?俺なんかクリスマスの感じだけど?」
良く見たら、柄が細かすぎて気づきませんでしてたが、西島さんがクリスマスのシャツを着ていました。しかし12人いるメンバーのうちクリスマスを意識しているのが西島さんと吾妻の二人だけ、最近はハロウィーンに押され気味ということもありますので、そのうちクリスマスも消えてなくなってしまうかも知れません。 そして第二部も中盤にさしかかり、先日ながめ余興場で演って好評だった「栃東の取り組み見たか」を年末にもやっておくか、と曲の前振りを喋っているとよほど、先日のながめの花道の印象が強かったのか、
「今日は前に出て行かなくて良いですか?」 と西川さんが聞いてくるではありませんか。経営者が一番やってはいけないのが、従業員のやる気をそぐこと、ですので、提案はすぐに受け入れます。
この様に西川さんと吾妻の間に客席に出て行ける様なすき間を作りまして、間奏が始まるや否や、
露払いとして先ず吾妻が客席に乱入していきます。続いて西川さんが、ということになりますが、実は客席に出てしまうとマイクがありません。最初はそこだけバックの音を下げればいいや、と思っていたのですが、音量を下げて勢いが弱まってしまうのは本意ではありません。あ!そういえば!と思い出したのが、梅津さんが客席を練り歩く時のテクニック。
マイクをサックスの中に突っ込んでしまう、という荒業ですが、これがPAのワオさんにきちんと伝わらず、場内も配信もハウリングの音だらけになってしまいました。ご覧になっていた皆様にこの場を借りてお詫び申し上げます。 ということで無事アンコールまで含め、すべての演目をやりとげて楽屋に戻っていく我々ですが、
時代も変わり、年齢も重ねましたが、こうやって楽屋に戻っていくのは1980年から何も変わっていないのであります。そしてそのまま打ち上げですが、なじみの次郎吉、しかも年末、更に豊橋のY夫妻や沖縄のBさん、東京のNさん、なども交えた盛大な会となりました。
そしてその後はこんな展開に・・・
来年は気をつけたいものですね。
2023年12月6日(水) 高円寺 楽や 吾妻 光良/照本 史 DUO
9月に初めて照本さんと二人で演った楽やさん、舌の根も乾かぬうちに、というのは言い回しが違う様な気もしますが、すぐに二回目の公演とあいなりました。平日ですが限定30名様、ということですので、お越しになられる際は、マスターにメールで予約を入れてください、とのことでした。マスターのメールは 、luckya-tetsu@docomo.ne.jp だそうです。他にもメッセンジャーというので予約できるみたいです。(SNS弱者なので良く判らない)
開場19:00 開演19:30 チャージ:1,000円+オーダー &TIP
楽やさんHP
これが二回目の楽やさん、DUOですからそんなに大層な準備も無くリハに臨むと、曲目を選んでいるうちに、みるみるナット・キング・コールだらけになってしまいました。両国のホトケさんや三鷹の堀池さんの時とはだいぶ演目の様相が違いますが、どれもこれも好きな曲ですからね、「みんな違ってみんないい」ということの一つかも知れません。楽やさんのステージは決して大きくはないのですが、エレピとギターの二人で並ぶとなかなか収まりが良いのです。
既に写真では若干シャウト気味ではありますが、キング・コールの曲が多いというのに、いったいどうしてこんなに顔を真っ赤にして唄う必要があったのでしょうか? 意味が判りません。
そしてこの日のサプライズ・ゲストは照本さんとハープの八木のぶおさんと一緒に「貝殻倶楽部」というバンドで唄っておられる田村エナさん。この日、初めてお会いしましたが、快活なコーラス好き、訳詞好きの方でリハ後のたしなみタイムですっかり打ち解け、数曲バックを務めさせていただいただけでなく、ご友人からのリクエスト、ということもあり、この季節に唄わずいつ唄うんだ?という、”Baby,It’s Cold Outside”≒「おもて寒いよね」をデュエットさせていただきました。
また演りましょう、デュエットもやりましょう、日本語詞もやりましょう、と盛り上がっているうちに、また3月にも演らせて頂くことになりまして、いやあ、ありがたいことです。
2023年12月2日(土) 三鷹 バイユーゲイト 吾妻光良トリオ+1-1 ゲスト:堀池 ヨロ市
こちらも毎年恒例になりつつある、師走のドラムレス・トリオでのバイユーゲイト。まあいつもの四人で並ぼうとすると余りにも狭い、ということがこの編成になった主な理由ですが、それにしても年の瀬に三人だけ、というのは寂しくないか?とお思いの貴方に貴女、でっすよねー、ということで、何とその昔「万国ビックリボーイズ」「魅惑の羽衣」といったバンドでジャンプ界、ブルース界のみならず、ジャパニーズ・ロカビリー・シーンにさえもその名を轟かせていた歌手「オイリー堀池」転じて堀池ヨロ市をゲストに迎えます!乞うご期待!
開場19:00 開演20:00 チャージ:3,000円 +ドリンク
当日の朝、突然【緊急連絡】というタイトルのメールが入り、何事か、と思うと牧さんから体調不良で本日のライヴには参加できない、という内容でした。うう、どうする!? とうろたえたりジタバタしたりするかな、と思いましたが、こうしたタイミングですと、もう今更代打を立てるわけにも行かず、よし、早崎さんと二人で乗り切るしか無いな、と意外に冷静な判断を選択いたしました。ということでバイユーでの初DUOでしたが、
確かにこんなに広々としたバイユーもそう無いか、という快適空間ではあるのですが、やはりベースという楽器がいない欠落感は相当なものがあり、何とかその穴を埋めようとギターの人も
ピアノの人も
やたら頑張るわけですが、DUOにしては力が入り過ぎなのではないか、という反省点もございました。そんな頃、カウンター左端の鏡の前では、
謎の白シャツ紳士が身だしなみを整えておりました。そして、いったいこれは誰だろう?と周囲から不思議がられることも特になく、ごく自然にゲストの堀池氏が登場しました。
やはりスタンダップ・シンガーですから身体の動きにも表情があります。ただ、実際のライヴ現場ではなく、後でこうして撮られた写真だけを見ていると判らない仕草も多いもので、
何でしょうか。カニ? 色々な曲はあるけど、カニの曲なんか演ってないです。そして
アジャパー? いや、10だからなあ、カニに続いては10本足でイカ? いずれにせよ、そんな曲も演ってなくて、この日、堀池氏が歌ったのは、戦前のトミー・ジョンソンのブルース、ジョー・ターナーのバラード、そしてルイ・プリマのジャスト・ア・ジゴロ、とバラエティに富んだ選曲でしたが、どの曲も堀池氏独自解釈の日本語詞なども交えて終始楽しいゲスト・コーナーでした。
そして3曲歌い終わってステージを去る堀池氏、お客さんと握手を交わして去っていきますが、こういうチトリン・サーキット的な仕草も良く似合います。
そしてアンコールにも再び堀池氏を呼び出して真冬なのにロックンロール大会。
とまあ、ここ最近東京のブルース・シーンにも出てきていなかった堀池氏に、バンドやんなよー、今、脂が乗ってんじゃん、頑張れよー、といろいろけしかけたりもしましたが、今後の活躍に期待するところ大であります。と言いながらもどこか気にくわないところもあったのでしょうか? こんな写真も・・・。
どういった理由でこんな表情になったのでしょうか。知らんけど。
2023年11月30日(木) 両国門天ホール
久原大河 50 個展 HALF A MAN vol.4 ~東京編~ side.D
永井ホトケ隆・吾妻光良DUO
色々とお世話になっている大河画伯の御年50歳記念の個展、というものの一環として何とホトケさんとのDUOで演奏させていただくこととなりました。テレビも無ぇ、ラジオも無ぇ、車もそれほど走って無ぇ、と歌ったのは吉幾三さんでしたが、ドラムも無ぇ、ベースも無ぇ、ピアノもまったく誰もいねぇ、オラ、こんなDUO嫌だ~、とならない様に精一杯務めさせていただきたく思っております。なお、画伯の「特性オマケ付」というお楽しみもあります。つうか、本当は「特製オマケ」ではないか、とは思っているのですが。
開場18:30 開演19:30 前売:4,000円/当日4,500円(+1ドリンク、画伯特性オマケ付)
門天ホール・スケジュール
初めてお邪魔する両国の門天ホール、ホール、という名称からタキシードにドレス、といった男女がシャンパン片手に更紗の幕が高い天井から垂れ下がる中で静かに語り合う、そんなブルースにはちと場違いの場所を思い浮かべつつ緊張して入っていくと、意外に小ぢんまりとした場所で、壁に飾られている画伯の作品の雰囲気とあいまってどこかシャレオツな地方都市の最先端カフェの様でもありました。
リハを終えて本番まで、まだ二時間近くあったので画伯とホトケさんと三人で近所のもつ焼き屋さんでずいぶんゆったりとたしなんできましたので、もうそうそう喋るネタも無いか、と思っていたのですが、いざ始まってみるとなかなか談笑も止まらない様でした。
まあ、40年以上前にはだいぶ長い時間を一緒に過ごしていましたからねえ。休憩時間中もご来場頂いていたS女史や著作権で、ごく僅かなれど若干潤っているという噂のIさんなどと昔の話に花を咲かせておりました。
ところがつい話に夢中になりすぎた結果、あ、そろそろ二部だな、その前に・・・、とトイレに行ってからステージに戻ってみると、もうホーさんは板づいておられて、何ともバツの悪い感じになってしまいました。
演目は9割方はブルースでしたが、ブルーヘブン時代にアンコールで良く演っていたもともとはカントリーの曲をレイ・チャールズが歌っていた「クライング・タイム」なども合唱させていただきました。これまた懐かしい。
ほとんどの曲は二人のギターと歌、でお届けしましたが、一曲だけサム・クックの「ナッシングズ・ゴナ・チェンジ・マイ・ラヴ・フォー・ユー」は久々のホトケさんのハンドマイクでお届けしました。
まあ何しろ二人だけですので、ありがとうございましたー、それではメンバー紹介です、とやるのもあっという間に終わるのが良いところです。
そして終了後は、画伯を囲んで記念撮影。
ど、どうしたんだ、この流血は? ケンカか? ガサ入れか?と思ってしまいそうですが、前日に自転車で大コケして流血してしまった、という画伯でした。いろいろありますなあ。写真こそありませんが、終演後は初日と二日目に出ていた吉森さん、白崎さんも交えて、近所の中華屋さんからのおかずをつまみながら終電ギリギリまで打ち上がらせて頂きました。画伯、早く傷を治しなさいよー。
All phtos by Fujiyama
2023年11月25日(土) 群馬ながめ余興場 吾妻 光良 & The Swinging Boppers
さあ、何年ぶりか、というと5年ぶりの群馬は桐生の近く、赤城の山も今宵限りか、の里、大間々町の古くからの芝居小屋「ながめ余興場」でのBoppersライヴでございます。現在オープニング・アクトの方も含めもろもろ調整中ではございますが、首都圏からもそうは遠くないこの珍しい劇場での一夜、是非、皆さんと一緒に盛り上がりたいものであります。風の噂によると北海道からはGさんが、沖縄からもBさんが来られる、などという話すらあります!
17:00開場/18:00開演 前売4,000円/当日4,500円 小学生以下の方は無料
前回、2018年のながめ余興場公演から数えて何と1869日ぶりとなるこの日、北千住から乗車組の8名も乗車直後はまあまあな元気ぶりを見せておりましたが、
弁当などを食べて人によっては若干たしなんだりしているとすぐに
良くある睡眠Boppersモードに突入していました。そんな頃、途中乗車してくる岡地さんとは電車内で待ち合わせの筈だったのですが、電車の時間を伝え間違っていたため、一人先に赤城の駅に到着していました。
ちなみに早崎さんのご友人から送られてきた写真であります。まあ、とりあえず無事に赤城駅で合流を終えて、5年前とは180度異なったアングルで記念撮影。
そして迎えの車に乗って5分ほど行くと久々に見るながめ余興場。なかなか堂々とした建物です。
中に入って二階席後方から見てもなかなか、圧倒される様な格式高いたたずまいがあります。
何か、以前お邪魔した時よりも格段に綺麗になっている印象がありまして、客席も床暖房になっているそうで令和になってまた人気が出始めているのかも知れません。
で、各自楽器をセットしたり譜面を揃えたり個人練習したり、という中、吾妻だけは花道にうずくまって何か作業しております。
ま、これに関しては後述しますが、無事リハも終わり控室では、主催者の小柴さんを囲み大変美味しいお弁当とお酒をいただきつつ、また記念撮影。
そうこうするうちに会場ではオープニング・アクトの5年前にもお願いした群馬のアイリッシュ音楽の重鎮「ピッグ・オン・ザ・ツリー」さんの演奏が花道で始まりました。
アイリッシュ音楽が大好きな牧さんはリハの時からピッグ・オン・ザ・ツリーさんの演奏を食い入る様に眺めておりました。何しろながめですからね、知らんけど。 休憩をはさんで我々の出番ですが、もう当然の如く登場は花道から。お約束であります。
非常に多くの、300名をゆうに超える皆様にお越しいただきまして、もう感謝感謝、であります。ワイヤレスが動作不良、ということも無く無事にステージにたどり着きますと、もうそこはいつもの様に目盛を上げてみたり、
カーンパーイ!と叫んでみたり、
あれ?一人だけ叫んでいませんが、まあともかく順調にステージは進みまして、一部の最後の曲はやっぱり芝居小屋にふさわしいのは和物だろ、ということでジャッキー・ロビンソン改め「栃東の取り組み見たか」。そう、5年前にも一部をこの曲で締めくくっていたのですが、その時は歌詞を「日馬富士のケンカを見たか」に変えて歌っていましたので、今回はオリジナル歌詞に戻しました。そして間奏部分ではギターソロに続き、冨田さんも持ち込みのワイヤレスで花道でソロを取り、
しばらくすると突然、
お、どうした? 弁慶のなぎなたか?仇討ちか?赤城の山も今宵限りか?というシーンが繰り広げられましたが、
何のことはない、続いてソロを取る西川さんにはワイヤレス・マイクがついていないので、物干しざおにつけたワイヤレス・マイクで西川さんの音を拾う、というここ日本では大変珍しい「ワイヤレス/音声さんショー」を展開していたわけです。先ほどリハの前に吾妻が花道にうずくまっていたのは、この準備のためだったのですな。そしてテナーのソロが終わり歌に戻るところでは、
冨田さんに音声さんのアシスタントを務めて頂きました。ありがとうございます。
20分ちょいの休憩をはさんで第二部がスタート。さすがに演奏に加えて音声さんを担当したこともあり、着ていた赤シャツは汗まみれ、ここでお色直しで緑シャツに着替えました。
我々のステージ・セッティングの第一歩はサックス正面の箱型譜面台を並べて、誰か空いている人間が客席から見てその位置を合わせるところから始めるわけですが、この日はピアノの早崎さんがその役を担当しこの写真で確認する限りは実に綺麗に並んでいることが判ります。
学生時代に土木を学んだことが、こんなところに活かされているのかも知れません。そして前回の藤沢では本番中にすっかり他のことに気を取られていた西島さんですが、最近は全集中、というんですか?良く知りませんが、集中モードでした。
そして年末にもクリスマスにも明らかに早いですが、このながめ余興場にそれまでにお邪魔できる確率はほぼゼロですので、フライングは承知でクリスマス・ソングを二曲ほどお届けしました。
一曲目ではかぶるのをすっかり失念してしまいましたが、昨年のクリスマス近辺のガッタントンリズムさんのライヴにお招きいただいた時に百均で買ったグッズが役立ちました。完全に元は取れたものと思われます。たまたまお色直しで緑のシャツを着ていたことが奏功したわけですが、その頃ステージの端の方ではクリスマスとは関係無く独自のカラー・コーディネートを実践している人も。
それなりにつきあいは長いのですが、靴下は青、というのは知りませんでした。そうこうしているうちに本編は終わり、アンコールはこんな形で大団円。
「ハイカイ」だの「ダンショー」だのではございません。これも立派な「ワイヤレス/音声ショー」の一環でして、吾妻が歩きながらソロを吹く人に右手に持ったマイクを向けようとしている、という一幕であります。あれ?でも西島さんには向いてないな。ムカシ取ったキネヅカにヤキが回った、ということなのかも知れません。 結局、日帰りで東京に戻られる方もおられよう、ということで、休憩短縮効果で10分ほど早く終演し、我々は楽器や機材を片付けていざ打ち上げ会場へ、と舞台裏の外で迎えに来て頂く車を待つことにしました。
「綺麗な月だなあ。」 「あの横の星は何だろう?」 「ありゃお前、火星だよ。」 「いや、火星はもっと赤い。あれは金星だ。」 「お前らな、何もわかってない、金星は宵の明星とか明けの明星、っていうぐらいだからこんな時間には出てこないの! あれは間違いなく土星!」 「えええ、土星が見えるなんて聞いたことないすよ。」 「あ、ググッたら土星だって出てた。」
意外に博学な小田島先輩を皆で見直しました。そしてお疲れさまの乾杯。
メンバーからはバンド史上に残るゴージャスな打ち上げ、と評されていました。そしてこれだけにとどまらず翌日もホテルを10時半に出て小柴さん達の案内で群馬名物、「ひもかわうどん」のお店に。
5年前とは違うお店でしたが、ここでも記念撮影をしないわけには参りません。
この後、地元のシャレオツなアイスクリーム屋さんでアイスを食べたりコーヒーを飲んだりして、いざ帰路へ。駅で小柴さんにO川さん、K女さん、その他スタッフの皆さんにお見送りして頂きました。
スタッフの皆さんに加えて、東京からお越しになられたNさんやKさんやNさん、神奈川からお越しのアンデーさんご夫妻、沖縄から来られたついでにウグイス嬢まで担当していただいたBさん、そしてご来場いただいた皆々様、と本当に多くの方々にお世話になりました。北海道のGさん達は業務多忙で欠席、とのことで残念でしたが、また皆さんとこの地でお会いできたらいいなあ、とつい夢想してしまう、そんな佳き日でありました。
2023年11月18日(土) 高円寺 JIROKICHI 吾妻光良トリオ+1 ゲスト:有山じゅんじ(Gt,Vo)
楽屋とか宴席では何度もご一緒している有山先輩ですが、関西と関東ということもあるのか、意外にガチでご一緒したことは無いのです。しかし、想像以上に演目が近いところも実はあったりしまして、大昔に我々が大阪のお店で演奏していた時に、ファッツ・ウォーラーの”If You Are A Viper”を演っていたら、客席から有山さんが乱入して歌い出した、などということもありました。今回も何か意外な展開があるでしょうか。楽しみであります。
開場18:30 開演19:30 前売:3,700円/当日4,200円(+ドリンク)
きちんとフル・ステージ共演するのは初めて、という有山さんですから失礼の無い様に入り時間前に二時間ほど近隣のスタジオでリハーサルをやってから、次郎吉でリハーサル。それも滞りなく終わり、いつもの店で有山さんを交えて本番前のたしなみですが、何しろ芸歴の長いお方ですから、その昔のサウス・トゥ・サウスの話やら関西ブルース・シーンの話を聞くと、こりゃまた驚くべきことだらけ。
すっかり目が点になりつつ戻った次郎吉では、先ずいつもの様に我々だけで何曲か。
2023年のこのメンバーでの次郎吉ライヴはこの日が最後ですが、いやあ、一年間お世話になりました、などと余韻にひたる間も無く、有山先生のご登場。
リハの時から、何で登場して一曲で終わりやねん、という疑問を投げかけておられましたが、そこはそれ、二部への期待を高めるためにです、とご説明したところ、なるほどなるほど、そういうことか、知らんけど、とまあ納得された様な、されてない様な。打合せでは呼び込みのインストが終わったらすかさず次の曲のイントロを弾いていただき、曲つながりで行く、という段取りでしたが、何故か止まってしまいました。
「???」
「あ、ごめんな、まだアメが入っとって。」
そしていきなり語られたのは・・・、
「まあ、ホントの話、ブルースは好きでもないし嫌いでもないんやけどな。」
「どっちなんですか?」
「いや、まあ好っきゃ。知らんけど。」
いきなり吾妻の個人的流行語大賞2023の「知らんけど」をかまされました。と、そんなやりとりをはさんで始まった名曲「俺の家には朝が無い」、じっくり共演するのは今回初めてですが、事後の写真を見ると、有山さんの右手のフォームは昔の多くのカントリー・ブルースマンと同じ、「ディープサウス・ピッキング」もしくは「テキサス・ピッキング」と呼ばれるフォームでいきなり形から感心してしまいます。
加えてもう一つ、今回初めて知ったのは、有山さんは無類のミラーボール好き、ということで、初めてのお店で演奏する時などは、ミラーボールの有無を確認しているとか。この日も何回もPA/照明のワオさんに、
「あ、ワオさん、次の曲、ミラーボールお願いします。特にこの曲は入念にな。」
などとお願いしていました。こういう頼み方をしたからといってワオさんが特に入念に回す、ということは無いとは思いますが。まあ、有山さん、それだけムーディーな曲が実は多い、ということでもあるわけですが、吾妻も何とかそれに応えるべく一曲だけですが、スチールも導入しました。
なかなか飛躍的には上手くなりませんが、今年は次郎吉でも沢山スチールを弾かせて頂きました。ありがとうございます。で、有山さん、やはり関西の人ですから喋りもそこそこ長く、
「うちではな、ミステリーばっか見てるねん。」 「アガサ・クリスティーとかですか?」 「いや、やっぱり市原悦子あたりが、最高やな。」 「あ、家政婦シリーズとか。」 「そうそう。次郎吉なんかだと、あのの入り口の階段のとこでよう刺されよんねん。」 「え?フロアとかステージじゃダメなんですか?」 「そりゃアレや、階段の方が公益社(次郎吉の近くの葬祭場)に近いから都合がええやろ。」
やはり良く判りません。いろいろ話している時にこちらから話題に出したのが、有山さんが事前に送ってくれた譜面や音資料。まあ、譜面はほとんどの場合pdfで頂くわけですが、音資料は大概自分達の場合も含めて、これまで出したCDやコピー曲だったらyoutubeで聞けるリンクを送ったりするわけですが、有山さんの場合は全曲、自宅でギターを手に唄って頂いている音源が送られてきたのです!
「そらな、例えば『ボチボチ行こか』とかをmp3にしてしもたら、その方が簡単やけどな、そやなくて、今のオレを聞いてほしいやんか。」 「すごいですよ、頭が下がりますよ。」 「いやいや、そういうことが好きや、ってだけでな、いわばそういう個性やな。」 「いや、俺は聞きながら思わず拝んじゃいましたよ。」
「拝むのはあそこ、公益社だけにしてえや。」
二部の後半は、「ぐるぐるぐる」から「プラウド・メアリー」と激しい曲が二曲続く、という曲順案で、いや、お身体のことを考えると、この二曲は続けない方が良いのでは、と我々から提言申し上げましたが、根性で乗り切っておられました。
そして最後もミラーボールに乗せてしっとりと「ムーンリバー」でこの日は終演。
また、近いうちに是非お願いします、と次郎吉で打ちあがり、有山さんは翌日、岐阜の方に向かわれましたが、バンドからいきなり弾き語りになると寂しいんや、と言っておられて、いや、ありがたいことです。
2023年11月4日(土) 湘南ふじさわジャズミーティングvol4 吾妻 光良 & The Swinging Boppers
2020年から始まった湘南最大級のジャズ・フェスティバル、というこの催しに呼んで頂けることになりました。しかし、人生はいろいろとあるものでございまして、何と弊楽団としては大変珍しいことなのですが、ドラムの岡地さんとトランペットの名取さんがこの日、のっぴきならない事情のため出演できません。一時は、じゃあお断わりするか?という話もありましたが、何と関東地区では珍しいもう一つのジャンプ系若手ビッグバンド、富山 浩嗣氏が率いる、”Drinkin’ Hoppys”のドラマー関 勇亮さんと、トランぺッター大槻 寿彦さんをお迎えしてのライヴとなります。あともう一点、トロンボーンの西島さんは毎年朝イチから、「植木リトゥルエコーアンサンブル」でも出演していますが、今回も出演いたします!
観覧無料/小雨決行 Boppersの出演は19:00~20:00ぐらいです。
湘南ふじさわジャズフェスHP
という二名の欠員~代打対応という逆風下でのライヴ、なにしろ岡地さん以外のドラマーで本番に臨むのは記憶にある限り1979年の千代田公会堂での「スウィング&ジャズ・クラブ定期公演会」以来ではないのか、という事態でありますから、本番の3時間前に藤沢駅前のスタジオを取って直前リハを敢行することとしました。
どうした牧さん、床にへたりこんでいるなんて、そんなに疲れているのか?ということではなくて、このスタジオ、そんなに椅子が無いのです。吾妻もやる気満々で立っているわけではなくて、椅子が無いから立っているのです。しかし疲れているといえば、西島さんはこの前日に別バンドのライヴで大阪泊、早朝に大阪を出てこのフェスの朝一番から小学生達の指導役として「植木リトゥルエコーアンサンブル」で出演していますので、疲労は極限、本人の話では舌と口角の感覚がおかしいのだとか。
何か疲れているというよりは、このカメラ目線を見ていると「憑かれている」に近いものも感じますが。てなわけで、リハーサル一時間半ほどをこなして、よし!これで何とかなるぞ!というところで、近くの商工会議所の会議室の楽屋へと移動、そこで若干たしなんだり食べたり着替えたり、を済ませていよいよステージへと向かいます。
吾妻自慢の秋葉原の安売りスーツ屋で買ったズートスーツも荷物を持って街中を歩いていると変な人にしか見えないのが残念なところです。ごく短いサウンドチェックを終えてもうすぐに本番。司会の方の紹介で、いつもの岡地さんのカウントに代わり、早崎さんのカウントに乗って演奏スタート。
おそらくはそのカウント1.5秒前ぐらいの写真だと思われますが、牧さんのこのストラップのトラブル解決は無事に間に合ったのでしょうか?それにしても秋の夜の藤沢にはこの野外用の銀色の譜面台が似合います。そして一曲目は安全面での配慮もあり、やり慣れた「最後まで楽しもう」から始めます。
一方コーゾーさんは地元の大船に近いこともあり、いつもより張り切っている感じがグーです。しかし近くに寄ってみると先ほど自慢した銀色の譜面台もベニヤ板感満載で余りよろしくなく、一喜一憂であります。その頃吾妻は、といえば先ほど街中では変な人にしか見えなかったズートスーツが、
秋の夜風になびいていて、なかなかシャレオツな感じであります。しかし、こうやってバンマスが頑張っているというのに、そしていくら疲れているとはいえ本番中にも関わらず、独りあらぬ方向を見つめている
西島さん。大丈夫なのでしょうか、ボケ始めちゃったんじゃないでしょうか、と心配になりますが、実はそういうことではなくて、後になってから知ったのですが、このフェスではステージ右側にあるビックカメラさんの壁面にライヴの映像を投影していて、西島さんはそれを見ていたのです。
とまあ、この時は全然そんなことは知りませんでしたので、たまたま藤沢駅前に立ち寄って我々を目にする方々にも何をやっているのか判りやすい様に、アクションもいつもより大きめにやっていた様にも思います。
両腕が綺麗に伸びていますね。ラジオ体操の成果かも知れません。そして重ね重ねになりますが、今回のライヴが遂行できたのも、ドリンキン・ホッピーズからの若いお二人の応援あればこそ、でした。改めてご紹介しておきましょう。
その年齢差は30歳以上、果たしてジジイ達とうまくやって頂けるのか、などの不安もありましたが事前リハである程度打ち解けられたこともあり、ステージ上では違和感なく混ざって頂けました。
え?肌のツヤとか見てみろよ、違和感アリアリじゃあないか、などという野暮は言いっこなしです。そして終盤に向けてはドラムの関さん自らのリクエストで「150~300」
駅前にたまたま来ていた方でこの曲を知っていた、という方はほぼ皆無と思われますが、それでも藤沢駅前では多くの方々から「ひゃくごじゅうからさんびゃく!」という掛け声を頂きまして、いや、本当にありがとうございました。アンコールも含め、無事に40分強のステージが終わると何と「湘南江の島海の女王」のお二人から花束と記念品の贈呈がありました。
その昔、ダイナ・ワシントンがイギリス公演に行った時にMCで「この国には女王がいるんですって?でもその女王はニセモノよ。」と言った(ダイナはブルースの女王、と呼ばれていた)のがつい思い出されまして、女王が二人、となるとステージ上でいさかいが始まったりしないのか、と一瞬不安になりましたが、御一方は花束贈呈、もう御一方は記念品贈呈、と業務を切り分けて仲良く担当されておりました。
そして撤収後は以前から事務局のYさんにご紹介頂いていた藤沢駅前の「Yの里」なる飲み屋さんに行って応援のお二人のねぎらいも兼ねて楽しく打ち上がりました。
そして終宴後は、冨田さんの友人2名も交えてハイ、お疲れさまでした!写真。
ほとんど全員笑っているのに一人、早崎さんだけドヤ顔をしているのは、実はドラムの関さんが自分の中学・高校の後輩だ、ということが判明して先輩風を、いや先輩暴風を吹かせていたからです。やはり30歳の差は大きいですな。
2023年10月28日(土) 北千住 イベントまんぷく食堂
吾妻 光良(G,Vo) 藤井 康一(Sax,Uku,Vo) 照本 史(Key,Vo)
2月にもお邪魔した、踊り子Moccolyさん主催のイベント「まんぷく食堂」に再度お邪魔します。何でもこれでイベントは10回目を迎えるということで、今回は久原大河画伯のポスター展と同時開催、更にMoccolyさんのブランド洋品の販売もあります。27日は画伯の展覧会、29日は藤井君とMoccolyさんのミニ・ライヴもある、ということでございます。
14:00~16:00 ぐらい チャージ3,700円 (+1ドリンク)
酷暑をくぐり抜けて8ヶ月ぶりにお邪魔する会場のY’S亭ですが、前回と大きく異なるのは、今回が久原画伯の大ポスター展との併催、ということでしょうか。会場入りすると既に前日には作品のインスタレーションを済ませている画伯その人が会場の片隅にたたずんでおられました。
ご覧のポスターは結構古いものかと推察されますが、壁一面に画伯のこれまでの作品、それこそ古いものだと21世紀に入ってすぐ、ぐらいのものから最新作までところ狭し、と飾られているわけで、それはライヴ中の写真でも確認できます。
あ、しまった、鏡に映っている人達の顔をモザイク処理してませんが、まあ、向かい側に飾られている画伯の作品もご覧頂きたいので、今回は無しで行かせてください。問題・・・無い?でっすよねー。リハーサルの前には画伯とこんなやりとりもありました。
「しかし、まあ凄い作品の数だね。」 「でも、何かどんどん歯抜けになってっちゃうんですよねー。」 「そりゃ大河、アレだよ、どんどん売れていく、ってことだから良いことだよ、ありがたいことじゃないか。」 「い、いや、そうじゃなくて、放っておくとどんどん床に落ちてっちゃうんです。両面テープが安物なのかなあ。」
確かにライヴ中に落ちていく画も何枚かは目撃しており、単なる両面テープの品質の問題ではなく、演奏の音の振動が原因で落ちるのではないか、不本意な姿で書かれたアーティストの恨みによるものではないか、と諸説出ていましたが、案外、
踊りまくるモッコリー嬢の起こした振動によるものではないか、という説も信憑性アリです。しかしこの写真、激しく身体を反らせるモッコリー嬢とそれを見て感心する照本氏、大笑いする吾妻、まではまあありがちなリアクションですが、藤井君は何の楽器も持たず視線も定まらず棒立ち、という、ちょっと不自然な体制です。それは何故か、と言いますと、実はこの日の藤井君はかなりの腰痛を発症しており、身体が自在に曲がらないのでこういう体制になっているのでした。
それもあって藤井君、周囲の盛り上がりとは別路線で、いつもより真面目にウクレレを弾いている様に見えます。ちょっと内股に膝を曲げている感じも腰をかばっている様に見えます。足の五本指靴下も何らかの健康効果を期待してのことなのかも知れません。
こうしたライヴの写真というのは一部だけ切り取られるとそこで何が起きているのか意外に判らないものでして、この写真の吾妻と藤井君は何に反応しているのでしょうか?二人は明らかに違うものを見ている様に見受けられます。吾妻が見ているのは客席の前から2~3列目ぐらいでしょうか、誰か凄く酔っている人とかいたっけなあ?覚えておりません。一方藤井君は明らかにモッコリー嬢の方を見ておりまして、良いよなあ、腰が曲がるって、という羨望の表情を浮かべている様にも見えます。
とにもかくにも大盛況でライヴは終わり、協賛のコエド・ビールを美味そうに飲み干す画伯とモッコリー嬢を会場に置き去りにして、北千住の夜へと繰り出す三名でした。
2023年10月22日(日) 高円寺 JIROKICHI 吾妻光良トリオ+1 ゲスト:チャールズ清水(Pf,Vo)
二ケ月ぶりにお呼びするゲストは何と、1970年代の中~後半からホトケさんのブルーヘヴンや、牧さんも交えてのナット・キング・コールもどきのセッションで一緒だったチャールズ・清水、ごく一部では「ズルチャ」などとも呼ばれておりますが、そんな大物を迎えることとなりました。昨年の5月ぐらいに吾妻・牧・チャールズの三人でウン十年ぶりに再会しましたが、その時は「どなた様でしたっけ?」という感じでしたが、今やもう見間違えることはございません。
開場18:30 開演19:30 前売:3,700円/当日4,200円(+ドリンク)
チャールズさんとこのメンバーで共演するのは、本牧ジャズ祭、というイベントにBoppersで出て以来となりますが、それがいつのことだったかまるで覚えていない。しかし試しにネットで検索してみると何と2001年のことだったらしく、うわあ、22年前のことかあ。そんな前の曲を覚えているわけも無く、またオリジナル曲も多いチャールズさんですので、この日は珍しく高円寺のスタジオで2時間のリハをやってから次郎吉に入りました。ですので現地でのリハはあっさりと終わり、本番はいつも通り3人だけで6曲ほど演ってからチャールズを呼び込みます。
最初はご覧の様に詩生さんピアノ、チャールズさんはキーボード、という布陣です。チャールズさんはピアニスト、という印象が強いかも知れませんが、その昔ブルーヘヴンを一緒にやっていた頃はオルガンとピアノ、でしたからこういうキーボードも意外に行けるのです。しかし、その昔のオルガンとレスリー・スピーカーは重かったなあ。そしてキーボードならでは、なのでしょうか、立って弾きながら歌う、なんていうことも多い様です。
しかし、次郎吉はまさにこのチャールズさんが指を向けているその辺りに客席向けの右側メイン・スピーカーがあるので、マイクがこの向きだとそのスピーカーに向いてしまうのでハウリングを起こしてしまうのです。三つ子の魂百までも、と申しますが吾妻は長年、音関係の仕事をしていたもので放置しておくことが出来ません。
ギターを弾きながらも何とかこの事態を修正しようとしています。しかし、ギターを弾き続ける、という努力は怠っていない様で、D7を押さえているのが判ります。休憩後の二部は詩生さんキーボード、チャールズさんピアノ、という形で入れ替えが行われます。
全員、比較的ゆとりのある表情をしているのは、二時間のリハーサルあっての賜物でしょうか。そんな頃ピアノに座り替えたチャールズさんの様子を時系列で並べてみますと・・・・、
大変です!またもやマイクがどんどん上を向いていきますが、この上には次郎吉の客席向けスピーカー左側があるのです。このまま放っておいたら、またハウリングに直結する事態になりかねません。しかし、キーボードと違って、吾妻からピアノまでの距離は長く、また間にマイク・スタンドなどの障害物もあります。どうしよう・・・、と焦っていたら、
何とPAのワオさんが自ら修正にやって来られました。良かった良かった。二部はニューオリンズ物とチャールズのオリジナルを散りばめて、終盤に向けて盛り上がっていきます。
二時間のリハの間に各曲の仕掛けの合図をいろいろと決めた筈(グーをひとつ出したら最初のブリッヂに行く、両手でグーを出したら終わる、など)なのですが、ここに至るとすっかり忘れてしまい、もう残っているのは勢いだけで、何とか曲の終わりまでたどり着くことが出来ました。
アンコールはチャールズさんもお色直し、というか相当汗を掻いていた模様です。その昔とは体型が全然違いますからねえ。
よしよし、マイクは上を向いていませんね。終了後は昔話などに興じながら、また旧くからの友人達も交えながら深まりゆく秋を楽しんでから家路に向かいました。
ライヴとは直接関係の無い話ですが、当日来て頂いたチャールズの大学時代の同級生から1979年の秋ぐらいに吾妻、牧、チャールズで演ったライヴの写真を頂きましたので折角ですので掲載いたしましょう。
こちらは楽屋での吾妻と牧・・・。
“Uncained Melody”という曲の、”Time can do so much”という歌詞が脳裏に響きます。
2023年10月20日(金) 阿佐ヶ谷ジャズストリート 阿佐ヶ谷地域区民センター2F 吾妻光良トリオ
昨年に続いて吾妻の地元・阿佐ヶ谷でのジャズフェスに出演させて頂けることになりました。喜びのあまり、出演に際して何かコメントを頂ければ・・・、という実行委員会の方からの依頼に、「阿佐ヶ谷在住の吾妻です。今年も地元・本天沼地区を代表して出場させて頂きたいと思います!」と速攻で返したところ、何かスポーツ大会の様ですので、別の表現はございませんか、と言われて修正したのがつい先日のことでした。そう言えば「+1」はどうしたのだ、という方もおられましょうが、何しろ平日ですので、そこはなる様にウマナリで、ということであります。
第1ステージ:19:00~19:45 第2ステージ:20:15~21:00(入れ替え制) 前売:2,000円/当日2,500円
ということで、二年連続の地元への貢献ということで張り切って臨んだこの日、何と以前Boppersの座付き女性歌手だった服部恭子嬢がロサンゼルスから日本に戻ってきている、ということで、それなら1~2曲歌っていけば?というなかなか滅多に無い展開になりました。そしてごく短いリハを済ませて本番に突入。
あ、なるほど、トリオ、ということでしたもんね、と思われるかも知れませんが、引きの画で見てみると・・・
ご覧の様にきちんとプラス1の方も出席しております。要するに昼間の業務では何のトラブルも無かった、ということなのでしょう。良いことです、何よりです。そして、吾妻としては二年目の地元貢献ですので、お向かいのIさんのご主人も見物に来られてましたが、それより驚いたのは、近所の”B”というパン屋さんに後日訪れたところ、
「あのー・・・、先日見に行きました。」
と若き女主人の方から声をかけられたのです。
「ええ?本当ですか?ありがとうございます。」 「最初、ドラムの方が杖ついて出て来られて。」 「そうなんですよ、ちょっと腰を痛めてそれをかばって歩いてたら膝に来ちゃって、いまだけ杖突いてるんです。」 「あ、そうなんですか。でも杖ついてて大丈夫なのかなあ、って心配してたんですけど、いざ始まったらものすごく大きな音で叩き始めたんでビックリしました!」
何にせよ、人を驚かせるぐらいの演奏が出来るのは良いことです。ということで、楽しく地元の夜は更けていきました、とねー。え?服部恭子さん、通称キョンちゃんはどうしたのか、って? 現在写真を捜索中です。
2023年10月14日(土) 仙台LIVE STUDIO RIPPLE ペンペンドンピー 吾妻光良トリオ+1
岡地さんの東北コネクション、とでもいうのでしょうか、黒磯に続いては何と久々に仙台にお邪魔いたします。10月も半ば、というとまだ紅葉には早いかも知れませんが、青葉城あたりに涼しい風が吹きすさぶ、そうは言わないか、吹き渡る、そうも言わないな、何しろそんな季節が期待される中、対バンはペンペンドンピー。ワダ君とアンデーとまた馬鹿話で盛り上がるのが楽しみです。あ、順さまもお手柔らかにぃ・・・。
開場18:00 開演19:00 前売:3,500円/当日4,000円(+1ドリンク)
久々にやって来た仙台の街は、秋を通り越してもう肌寒さすら感じる曇り模様。ペンペンドンピー(以下PPDPと表記)の面々とは別行動で会場入りすると、リハーサルは我々の方が先なのに彼らはもう到着しており、高齢をいいことに重役出勤している様でバツが悪いですが、ともかくリハーサルを開始。すると途端にギター・アンプのローランド・ジャズ・コーラスのリバーブが壊れていて効かない、という事態が判明し、これはパンツを履いていないぐらい恥ずかしいので、急遽マーシャルの二段積みに変更したものの、良く使い方が判らず悪銭苦闘したりして何とか終了。続いてのPPDPのリハで、順さまにマーシャルの使い方などを説明したりしているうち、こちらも終了。楽屋で先ずはひと息。
岡地さんがいないのは、膝の治療か、仙台の方々との交流のどちらかでしょう。吾妻、牧、早崎の3名はとりあえずこの後の時間がたっぷりあるのでひと駅離れたホテルにチェックイン。
「ワダ君やアンデーはどうする、ホテル行く?」
「いやあ、どっちみち荷物あるし夜でいいです。」
ということで、三人で宿に入ると何とこのお宿、最近の働き手不足の世相を反映して夜8時から翌日の昼までは無人になることが判明。宿の方から鬼のような形相で絶対に8時前にチェックインしてくださいね!と念を押されたので、あわててPPDPの皆さんにもチェックインを促しました。更にホテルの部屋はオートロックなので、もしも鍵を部屋の中に置いたまま外に出てしまうと二度と部屋に入れない、オーイ!アンデー!開けてくれーっ!お前の部屋に泊めてくれーっ!ドンドンドン!とやらなくてはいけない、というちょいスリリングなホテルでした。チェックイン手続きを済ませてもまだ時間があるので、会場近くの飲み屋さんで時間をつぶそうとしたものの、何か常連さんの様な方々がたむろしていていまいち入りづらく、定食屋さんの様なところでたしなんでからいざ本番。先ずはこの日のイベントの主宰者である、仙台で35年続くスカ・バンド、GHOST SYDICATEさん達のステージです。店内に入ると
どうしたんだ、この熱気は!ライヴハウスが帰ってきたよ!コロナ前に戻ったよ!と騒ぎだしてしまいそうな熱気で、「仙台は 外は寒いが 中熱し」と一句詠みたくなる様な雰囲気でした。そしてGHOSTさん達は
これまで余り存じ上げなかったのですが、スカ・フレイムスとも交流の深いバンドで楽屋で聞いているとユニゾンのリフが格好良い、はつらつとしたバンドです。偉そうな物言いですが、長年続いているバンドならではの一体感、結束感があるのです。そして続いてはPPDPですが、
それにしても客席が醸し出す熱気が感じられます。この雰囲気が背中を押したのでしょうか?
この演奏が止まっている最中に、さながらマーチン・ルーサー・キングの様に聴衆に訴えかけようとするワダ君、というのはちょっと珍しい光景ですが、何を話していたんだしょうな? そしてPPDPは最後にGHOSTさんのメンバーを迎え入れてのセッションでしめくくります。
こちらも大盛り上がりのなか終了して
続く我々は、一応最年長ですのでちょっと大人なムードで迫っている様にも見えますが、いや実態はそんな生ぬるいものではなく、本番直前にマーシャルのアンプが壊れてしまい、その代わりに先ほどのリバーブ無しのアンプで演ることを覚悟したため、このパンツを履いてない恥ずかしさをどう克服するか、で頭が一杯、という表情です。
しかし、会場の熱気はまだ冷めやらず、仙台の夜は暑い!
しかし、忙中閑あり、というか平常心といおうか、ステージを改めて見ると
おお、何と珍しいことに牧さんがマスクをしていません。しかし、この身振りは、しまった、俺マスクつけてくるの忘れた、と考えている様にも見えます。実態はどうだったのでしょうか。そしてイベントの最後を飾るのは、我々とPPDP、更にGHOSTの皆さんも交えての大セッション大会で「誰でもデブが好きさ」を熱演いたしました。
そして何でこういうことになったのかは良く覚えていないのですが、大変珍しい「二人羽織奏法」まで登場しました。
そして折角仙台まで行って、ここまで熱いお客様の前で演奏させて頂いたので、一応お約束の練り歩き、はたまたトルバドール・スタイルでの演奏もご披露させて頂きました。
撤収を終えて、先ずは店内でお疲れさまの撮影会。本来でしたらバンド関係ではない方々のお顔はモザイク処理すべきではありますが、どなたか関係者でどなたがそうでないか、が吾妻の方ではきちんと把握できてないので、全員のお顔をそのまま掲載してあります。
まあ、バンド名がシンジケート、というぐらいですから、相当広範囲に組織の人間が散らばっているのでしょう。この後は、宿の近くの打ち上げ会場へ。
大変美味しい魚とワインなどを前に、いやあ、長いことバンド続ける、っていうのはいいことですよぉ、と久々に真夜中過ぎまで呑み上げてしまいました。でも、鍵を室内に置き忘れる人間は運良く一人もいませんでした。これからもGHOSTさんにはどんどん周年を重ねていっていただきたいものです。ありがとうございました。
2023年10月7日(土) 豊橋 House Of Crazy 豊橋初上陸! ブルース・パワポ・コンサート 並びにJive Sessionの夜! 吾妻 光良/富山 浩嗣(語り,Gt,Mnd,Vo) 浦野 紘彰(T.sax)、井尻 昌孝(Gt,Vo)
3月に予定されていましたが、諸般の事情により中止~延期となっていた催しが満を持して帰ってきました! 70年代の末には、街中にブルースが鳴り響いていた、という都市伝説もある豊橋でブルースとは、と説くのは野暮な話です。こんなに楽しいブルース、ジャンプ、ジャイヴ、といった世界をパワポとともに見て聞いて楽しんで頂こう、という企画、更に翌日の関西ライヴへの道すがらでもありますので、小編成のジャイヴ・セッションもお楽しみください。
19:00開場 /19:30開演 前売2500円/当日3000円(+1Drink)
House Of Crazy HP
まあ、いろんなご縁があって各所を回らせて頂いていると色々あるものでございまして、満を持して豊橋初のパワポ・コンサート、と勇んで出向いたこの日でしたが、何か地元ではお祭りか何かがあるらしく、街中は結構閑散としており、本番前に行った飲み屋さんもガラガラ、当然我々の催しもかなり少な目のご来店人数で、事前に聞いていましたが、地元知人の3名もこの日は全滅、ということで、始まる前はどんなものかなあ、と思っていたのですが、いざ始まってみると・・・、
いつもながらのことですが、好きな曲を選んで二人で呑みながら語るわけですので、これが楽しくないわけはございません。上の写真は、ラッキー・ミリンダ楽団でシスター・ロゼッタ・サーブが歌う「トラブル・イン・マインド」を紹介しているわけですが、これに続いて、それでは日本語でこれと近い内容が歌われている曲をご存じですか?というクイズを客席に投げかけたところ、何と一名の方が挙手されて、
「憂歌団の『嫌んなった』では?」
と発言されて、我々二人も思わず、「正解正解正解!」と盛り上がりました。
この後も、休憩をはさんで全15曲の紹介、そして関西から井尻氏、名古屋から浦野氏も参加してのミニ・ジャイヴ・セッションを催して、15名ちょいの参加者の方々でしたが、なかなか喜んで頂けたのではないか、と思っているのですが、いかんせん、お見せどきる様な写真が余りありません。終了後は先ほどの大正解を解答された方に導かれて、豊橋の音楽酒場で楽しく打ち上がり、おまけにだいぶご馳走になってしまいました。ありがとうございます。今度またリベンジ公演をやらせて頂きたいものです。
2023年10月8日(日) 塚本 ハウリンバー 全日本JIVE万博
吾妻光良 (Vo,Gt, Mnd)、富山浩嗣 (Vo,Gt) 井尻昌孝 (Vo,Gt)、浦野紘彰 (Sax) 脇本総一郎 (Wb) Guest: 福嶋タンメン岩雄 (Vo)
参加各国がすっかりやる気をなくしている大阪万博はほっといて、JIVEで盛り上がろうぜ!と志とタイトルは大きく、万博、と銘打った、こちらも3月に予定されていたジャイヴ・セッション復活の夕べです。秋の夜長に様々なJIVEの名曲をお届けしたいな、と思いつつ、折角の関西ですから、盟友タンメンも呼んで、「ブルース日本語化協会」的な催しとしての側面もお届けできたら良いか、と思案を巡らせています。
17:00開場 /18:00開演 チャージ3500円(+1Drink)
JIVE万博Facebook
「あのね、チェックアウトは10時なんだけど、1000円ちょい払うと11時までいられるんだ。どうする?」
吾妻がそうやって、富山、井尻、浦野の3名に確認してみますと・・・
「き、昨日は7曲しか演ってないから演ってない曲まだまだありますよね?」
「す、スタジオとかカラオケルームとかで、れ、練習するのはどうでしょうか?」
いつものトリオ+1やBoppersでは絶対に出てこない様なこうした建設的な意見により、何と10時きっかりに宿を出て、練習に向かうことにしました。丁度うまいところにスタジオがあったので、入ろうとしたら10時オープンの筈がまだ営業しておりませんでした。こういう細かいところでビジネス・チャンスは失われてしまうのだな、と感じつつ駅前のカラオケ屋に到着して小一時間リハーサル。だいぶ自信がつきました。 大阪に着くころには残念ながら雨模様に。そして、ハウリンバーに着くと何とまだ開いていない!
「最近、ハウリンは朝まで営業しているんで、ひょっとしたに店主のTさん寝てるかも知れません。そういうこともあるかも、ということで、携帯と固定電話の二つ番号聞いてるんでかけてみます。」
と井尻さんが言うので、電話してもらったところ、まだ爆睡されていた様です。いやあ、家が自転車ですぐのところで良かったです。Tさんの話によると、店は朝5時まで、ということなのに、4時半ぐらいに来られる方々が日々いてそこからTさんのギター伴奏で歌ったりオムライスを食べたり、と何だかんだ9時半までお客さんがいる、ということが多いらしく、それじゃあ寝てしまいます。さて、とりあえずリハも一通り終えて、大阪名物のタコ焼きも食べていざ本番です。
前日からの4名に加えて、ベースに8月のレインコートでもご一緒した脇本さん、通称ワッキーに参加して頂きました。
確か8月の時には長年続けていた七三の髪型から一挙に短髪にした、という話を聞いたと思いますが、3ヶ月ほど経つとどことなく七三のムードが漂っています。何しろ十三の近くですから七三がお似合いかと思います。ちなみに富山さんは十三が「ジュウソウ」と読まれるというのは人生で初めて知ったそうで、てっきり「トサ」と読むのだとばかり思っていたそうです。高校の教員さんなのですが、専門の社会科はともかく、何でも知っている、というわけでは無いのですね。
二部では途中に数曲タンメン氏も登場、いやあ、今年はタンメン氏と共演する機会が多い!これはプロ入り後、精力的に関西に来たりしているおかげだな、と自ら悦に入ってると、何とタンメン氏の方も前日に東京で一公演をやってきた、ということで、あちらも精力的に動いておられます。この日はジャイヴ・セッション、ということで、珍しくキング・コールの曲を歌ったり、浦野さんとデュエット?というか前後半を分けてファッツ・ウォーラーの曲なども取り上げて、珍しい一面を見せてくれました。
この日の吾妻は余りジャイヴっぽくないデコラ貼りの様なテレキャスターで登場しておりますが、これはマンドラとの二台運搬なので、極力軽いものを、と思って持ってきたものです。ところが実はこのギターが前日大変なことになってしまっていたのです。このテレキャスター、先月の次郎吉の時にスライドを弾くためにかなり弦高を上げて使っていたのでちと弾きにくく、ハウス・オブ・クレイジー店主のMさんに六角レンチをお借りして調整していたら突如ピキ、という音がして弦巻が壊れてしまったのです!
これではどうしようもありません。途方に暮れているとMさんが近所の中古楽器屋さんに電話を入れてくれて、お店にあった弦巻を持ってきて交換していただいたのでした。
「ありがとうございました!おいくらでしょう?」
「いや、お店にあったものですから良いですよ。」
「いやいや、そういうわけには・・・!」
「いや、本当にいいです。」
「そ、それではせめてお名前を・・・!」
さながら時代劇の様ですが、本当にありがとうございました。とそんなこんなで、井尻さん、浦野さんのご親族にもご来場いただいて終了後は、その井尻さんのご親族と、観覧に来て頂いたRockin’ The Bluesのゲラ子ちゃんも加えての記念撮影でした。
そして寝不足のなか、必死で起きて来て頂いた店主、Tさんとも記念撮影をしないわけにはいきません。
ああ、確かに眠そうな顔をしてらっしゃいますね、というのもありますが、それよりもこの時やっていたラグビーW杯の日本ーアルゼンチン戦の行方が気になって気もそぞろ、という状態なのかも知れません。終了後はタンメン一派が先に帰った後もコア・メンバーだけ残って終電まで居酒屋で打ち上がりましたとさ。
2023年10月6日(金) MANDA-LA2 加藤千晶とガッタントンリズム 「吾妻さんと半袖紅葉狩り(仮)」
加藤千晶(p,vo), 鳥羽修(g), 高橋結子(ds), 藤野“デジ”俊雄(b) Aketa Mino(tp), 橋本”kids”剛秀(t.sax), 中尾勘二(tb) /ゲスト 吾妻光良(vo.g)